JP3258279B2 - 排ガスの成分測定用サンプリング装置 - Google Patents

排ガスの成分測定用サンプリング装置

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JP3258279B2
JP3258279B2 JP20451398A JP20451398A JP3258279B2 JP 3258279 B2 JP3258279 B2 JP 3258279B2 JP 20451398 A JP20451398 A JP 20451398A JP 20451398 A JP20451398 A JP 20451398A JP 3258279 B2 JP3258279 B2 JP 3258279B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガスの成分測定
用サンプリング装置に関し、特に含塵濃度の高い排ガス
中のO2 、CO、SO2 などの濃度を測定するために排
ガスの一部を試料ガスとして採取する際に好適に使用す
ることのできるサンプリング装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば溶融炉や焼却炉などにおい
ては、炉の処理能力を増大するべく、炉の排ガス中の成
分を測定し、その測定結果を燃焼制御にフィードバック
し最適条件の燃焼制御を行う試みがなされている。
【0003】従来、含塵濃度の高い排ガス中のO2 、C
O、SO2 などの濃度測定は、JISによる測定法(B
7951)が利用されている。この測定法を実施する計
測装置の構成の一例を図6に示す。
【0004】つまり、図6にて、計測装置100は、除
塵フィルタ102、ポンプ103、切換弁104、加湿
器105、除湿器106、絞り弁107、流量計108
を備えた試料採取部109と、分析計110とを有して
おり、先ず、排ガスのような試料ガスは、試料採取部1
09のポンプ103により吸引され、試料ガス導入口1
01より試料採取部109内へと取り入れられる。この
試料ガスは、除塵フィルタ102にて除塵された後、加
湿器105及び除湿器106にて更に液体及び気体水分
並びに残余の塵が除去される。塵並びに液体及び気体水
分が除去された排ガスは、絞り弁107及び流量計10
8にて所定量とされ、分析計110へと送給される。分
析結果は指示記録計111にて表示される。試料採取部
109には、必要に応じて校正用ガスが供給され、切換
弁104にて試料ガスと切り換えて適宜校正を行う。
【0005】尚、本明細書にて「塵」とは、炉内で発生
した微細な酸化物、塩化物、硫化物など及びこれらのう
ち気体であったものが煙道で温度低下すると共に気体か
ら微細な固体に変化したもの、並びに炉内燃焼で発生し
た固体炭素を主とした微細な粒子などを意味する。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明者らの多くの研
究実験の結果、従来の計測装置100を使用して、炉の
出口で、即ち、排ガスが除塵装置や排ガス処理設備を通
過する前に、この排ガスを試料ガスとして採取し、特に
含塵濃度の高い排ガス中のO2 、CO、SO2 などの濃
度測定を実施した場合には、除塵フィルタ102が直ぐ
目詰まりし、圧力損失が大きく、測定に支障を来すこと
が分かった。
【0007】これに対して、除塵装置や排ガス処理設備
などを通過した後の排ガスから試料ガスを採取し、成分
濃度測定をするのであれば、除塵フィルタ102の目詰
まりもなく、上記計測装置100を好適に使用すること
ができる。しかしながら、この場合には、除塵装置や排
ガス処理設備で排ガス中にフリーエアーが入ったり、S
2 などは水溶し、炉の排ガスの成分を正確に測定する
ことができなくなる。
【0008】そこで、除塵フィルタ102の代わりに、
圧力損失が大きくないサイクロンや、圧力損失もなく除
塵効果も大きいインピンジャーを用いることが考えられ
るが、これらサイクロンやインピンジャーは、 (1)装置が大がかりである。 (2)イニシャルコストが大である。 (3)動力費などのランニングコストが大きい。 (4)保守に費用がかかる。 といった問題を有している。
【0009】従って、本発明の目的は、圧力損失が小さ
く、高い除塵率が得られ、しかも試料ガス中から除去さ
れた塵の系外排出が容易な排ガスの成分測定用サンプリ
ング装置を提供することである。
【0010】本発明の他の目的は、装置の小型化を実現
し、イニシャルコスト、ランニングコスト及び保守費用
などを低減することのできる排ガスの成分測定用サンプ
リング装置を提供することである。
【0011】本発明の更に他の目的は、除塵後の排ガス
に若干含まれる残余塵も測定機器にガスが到達する以前
に測定機器に影響を与えない程度にまで除去し、排ガス
中の含塵濃度を大幅に低下させることのできる排ガスの
成分測定用サンプリング装置を提供することである。
【0012】本発明の他の目的は、特に、含塵濃度の高
い排ガス中のO2 、CO、SO2 などの濃度測定を、測
定機器に損傷を与えることなく、高精度にて測定するこ
とのできる排ガスの成分測定用サンプリング装置を提供
することである。
【0013】本発明の他の目的は、炉の出口にて含塵濃
度の高い排ガスから試料ガスを採取し、排ガスの成分を
測定し、その測定結果を燃焼制御にフィードバックし、
炉の最適条件の燃焼制御を行い、処理能力の増大を図る
ことのできる、排ガスの成分測定用サンプリング装置を
提供することである。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記目的は本発明に係る
排ガスの成分測定用サンプリング装置にて達成される。
要約すれば、本発明は、排ガス中の塵を除塵装置にて除
去した後、所定量の排ガスを試料ガスとして計測器に送
給するためのサンプリング装置において、前記除塵装置
は、排ガスの流動経路を構成するハウジングと、外周辺
の一部が切除された複数枚の邪魔板とを有し、前記ハウ
ジングは、直線状の断面円形の管であり、前記邪魔板
は、前記ハウジング内に所定間隔にて配列され、且つ、
前記邪魔板は、前記管の内径より小径の円板の外周辺の
一部が切除されたものであって、各邪魔板は、切除部が
上又は下に位置するように交互に配置されることを特徴
とする排ガスの成分測定用サンプリング装置である。
【0015】本発明の一実施態様によると、前記複数の
邪魔板は、各邪魔板を貫通する保持部材にて一体に保持
されている。又、前記管は水平状態に配置され、傾斜し
た排ガス採取管を介して排ガス源に接続される。
【0016】本発明の他の実施態様によると、前記除塵
装置から送出される排ガス中の塵を更に除去するため
に、前記除塵装置の下流に水エジェクタポンプが設けら
れる。更に、前記水エジェクタポンプにより採取された
排ガス中の液体及び気体水分を除去するために、前記水
エジェクタポンプの下流に第1の気水分離器及びガス冷
却器が設けられる。好ましくは、前記第1の気水分離器
はガス水洗器とされる。
【0017】本発明の他の実施態様によると、前記除塵
装置の下流に、前記除塵装置から送出される排ガスを冷
却し、液化した水分を除去するための飽和塩化ナトリウ
ム溶液又は飽和硫酸ナトリウム溶液を収容した第2の気
水分離器を設け、前記第2の気水分離器の下流には、気
体水分を除去するための冷却器及び残余の塵を除去する
ためのフィルタ手段が設けられる。
【0018】本発明の一実施態様は、前記水エジェクタ
ポンプにより採取された排ガスは、O2 及び/又はCO
の濃度を測定するための計測器に送給され、前記第2の
気水分離器、前記冷却器及び前記フィルタ手段を介して
採取された排ガスは、SO2の濃度を測定するための計
測器に送給される。
【0019】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る排ガスの成分
測定用サンプリング装置を図面に則して更に詳しく説明
する。
【0020】本実施例にて、本発明の排ガスの成分測定
用サンプリング装置は、含塵濃度の高い排ガス中のO
2 、CO、SO2 の濃度を測定するためのものとして説
明するが、本発明のサンプリング装置は、これに限定さ
れるものではない。
【0021】先ず、図1〜図3を参照して、本発明のサ
ンプリング装置を構成する除塵装置の一実施例を説明す
る。
【0022】本実施例にて、排ガス源は煙道2を流動す
る排ガスとされ、本発明のサンプリング装置1は、煙道
2を通る排ガスを炉の出口にて、即ち、炉からの排ガス
が従来の除塵装置や排ガス処理設備を通過する前に、採
取するものとする。煙道2を通る排ガスは、煙道2に連
結された排ガス採取用の第1採取管3を介してその一部
が試料ガスとしてサンプリング装置1内へと採取され
る。サンプリング装置1の第1採取管3は、好ましく
は、水平に対して所定角度αにて、本実施例では45°
にて傾斜して配置される。つまり、第1採取管3は外気
にて冷却されており、従って、採取管3内へと導入され
た排ガスは、第1採取管3により冷却される。そのた
め、排ガス中の気体水分が多くサンプリング装置の周囲
温度で飽和した場合には、排ガス中の水分が結露する。
上述のように、第1採取管3を傾斜した場合には、この
結露した水分が、採取管3内を流下して煙道2内へと戻
されるという利点がある。
【0023】第1採取管3の他端、即ち、下流側に第2
採取管4の一端が接続され、第2採取管4の他端は、掃
除用フランジ5にて閉鎖されている。この第2採取管4
に直交して第3の採取管6の一端が接続される。第3採
取管6の他端には、T字管とされる第4の採取管7の横
管7aの一端が接続される。横管7aの他端は、掃除用
フランジ8にて閉鎖されている。掃除用フランジ5及び
8は、適当な時期に管端部より取り外して管内を清掃す
るために利用される。
【0024】前記T字管7の横管7aに一端が接続され
た縦管7bの他端には除塵装置10が接続される。除塵
装置10は、ハウジングとしての、本実施例では、真直
の且つ水平に配置された管11を備え、この管11の一
端が前記縦管7bに接続される。管11の内部には、図
3に最も良く図示されるような除塵手段としてのラメラ
ー板装置12が配置される。ラメラー板装置12の管1
1内への着脱は、管11の他端に着脱自在に設けられた
閉鎖フランジ13を介して行うことができる。又、管1
1には直交する態様で、エジェクタ取付管14が接続さ
れる。
【0025】前記除塵手段を構成するラメラー板装置1
2は、図3に一実施例が示されるが、複数の邪魔板15
(15a〜15f)と、これら邪魔板15を所定の間隔
(P)にて保持するための保持部材16とを有する。各
邪魔板15は、管11の内径より僅かに小さい直径
(D)の円板の一部を直径の1/4〜1/3の位置
(H)にて切除した形状とされ、保持部材16にその切
除部が上或いは下に位置するように交互に取り付けられ
る。本実施例では、管の内径(D0 )は、80mmとさ
れ、各邪魔板(円板)15は、板厚(T)が1mm、直
径(D)が75mmのステンレス鋼板(SUS304)
を使用し、外周より20mmの位置(H)にてその一部
を切除した。
【0026】又、本実施例にて、前記保持部材16は、
直径8mmのステンレス棒とし、図示するように、間隔
(W)40mmにてU字状に曲げ、所定間隔(P)に配
置された各邪魔板15を貫通することによってこれら邪
魔板15を一体に保持する構成とした。本実施例では、
各邪魔板15は、P=60mmの間隔にて6枚設置し
た。邪魔板15の形状及び枚数は、上記実施例に限定さ
れるものではなく、通常、直径(D)は30〜100m
m、枚数は、4〜10枚とされる。又、保持部材16の
U字状連結部分16aは、取っ手として使用することが
でき、管内への着脱を容易とする。勿論、保持部材16
は、各邪魔板15を保持し得る形状なら任意の形状とす
ることができ、上記実施例に限定されるものではない。
【0027】上述のように、排ガスの流動経路中に配置
された上記除塵装置10の構成によれば、管11の一端
から除塵装置10へと導入された排ガスは、管11の他
端へと各邪魔板15に衝突しながら、各邪魔板15の切
除部を通るべく上下方向にその流動方向を変えながら流
動する。つまり、本発明の除塵装置10によると、除塵
装置10内へと導入された排ガスは、衝突と気流の方向
転換を多数回繰り返すことにより、気流中から塵粒子を
分離し、それによって、排ガス中の煤塵は管11の底部
に蓄積される。
【0028】上記構成の本発明に従った除塵装置10を
使用した場合の圧力損失は従来の除塵フィルタを使用し
た場合に比して無視し得る程度であった。又、除塵装置
10から排出される清浄化された排ガス中の塵の量は、
測定機器に支障を来さない程度のもので、十分に許容し
得る量であり、従来の除塵フィルタを使用した場合より
も、大幅に低減することができた。一般には、本発明の
除塵装置10を使用した場合、排ガス中の煤塵量は、1
/100以下にまで減らすことができる。
【0029】又、除塵装置10内に蓄積された煤塵を除
去する場合には、管端の閉鎖フランジ13を外してラメ
ラー板装置12の取っ手部分16aを持って一連の邪魔
板15を管外へと引き出すことによって、管内の煤塵を
容易に管外へと除去することができる。本実施例の除塵
装置10を使用した場合、3ヶ月に1回の割合で除塵装
置10内を清掃すればよく、測定機器に支障を来さない
程度の十分な除塵性能(除塵率)を発揮することができ
た。従来の除塵フィルタを使用したサンプリング装置で
は、フィルタの目詰まりが激しく、圧力損失が大きく、
1日に数回以上の割合で除塵フィルタの交換を必要と
し、測定に支障を来していた。この点でも、本発明は従
来の装置に比して著しく優れている。
【0030】本発明の上記構成とされる除塵装置10
は、必要に応じて、排ガス流動経路中に、複数個を直列
に接続して、或いは複数個を並列に配置して設けること
も可能である。
【0031】除塵装置10には、図4に最も良く図示さ
れるように、エジェクタ取付管14が接続されている
が、エジェクタ取付管14には、その下流側にパージ手
段20が、又その下流側に水エジェクタポンプ30が接
続される。パージ手段20は、大径部21aと細径部2
1bとを備えたパージ本管21を備え、大径部21aが
前記エジェクタ取付管14に接続され、細径部21b
は、水エジェクタポンプ30のポンプ入口31に接続さ
れる。水エジェクタポンプ30としては日本ガイシ株式
会社製の「水エゼクタ」を好適に使用することができ
る。水エジェクタポンプは、前記パージ本管細径部21
bを横切る態様で、即ち、本実施例では図4にて、上方
から下方へと水を噴射する。これにより、パージ本管2
1内は負圧とされ、除塵装置からパージ本管内へと送給
された排ガスは、噴射された水と共に、サンプリング管
32内へと吸引される。
【0032】一方、パージ本管21には、パージ管22
が取り付けられ、パージ管22の先端22aは、本管2
1内の細径部21bの入口に開口している。パージ管2
2には真空用バルブ23が設置されており、バルブ23
を開とすることにより、パージガスを細径部21b入口
及びポンプ入口31に吹き付けることができる。パージ
ガスとしては、オイル、水を含まない計装用圧気を好適
に使用し得る。
【0033】つまり、除塵装置10からの排ガスは、水
エジェクタポンプ30を作動させることによりポンプ出
口部32へと吸引され、その後、サンプリング管36を
通って気水分離器40に送給される。しかしながら、パ
ージ本管の細径部21b及びエジェクタ入口部31に
は、排ガス中の残余の煤塵が沈積する。この沈積した煤
塵を一定時間毎にパージ管22よりパージガスを噴射し
てパージする。このとき、パージに供されたパージガス
は、エジェクタ入口部31に対して対向配置され、水で
シールされた排出管33及びリリーフ管34を介して大
気中へと放出される。本実施例では、リリーフ管34の
パージガス放出端は、水槽35の水中内に位置してい
る。
【0034】尚、水エジェクタポンプ30の出口部32
と水槽35の水面との高さをhとすると、水エジェクタ
ポンプ30の有効圧力は、 有効圧力=−hcmAq にて表される。
【0035】斯かる構成により、パージガスは高速で噴
射され、細管部21b及びエジェクタ入口31に沈積し
た煤塵は、排出管33及びリリーフ管34へと送出さ
れ、サンプリング管36への煤塵の侵入を最小限度に抑
えることができる。もし、リリーフ管33及び水槽35
がない場合には、パージガスの噴射を停止したとき、水
エジェクタポンプ30内の圧力がプラスからマイナスへ
と急変して、エジェクタ出口32及びサンプリング管3
6を満たしている気水混合体は反動でエジェクタ入口3
1、細径部21b及び本管21に逆流し、この部分への
煤塵の固着を促しパージガスの噴射でも煤塵の離脱がで
きなくなる。しかし、リリーフ管33及び水槽35を設
けることにより、エジェクタ水の逆流を防ぐことができ
る。これはリリーフ管33内の空気がクッションにな
り、圧力の急変、即ち、反動を和らげるからである。
【0036】図5に示すように、サンプリング管36へ
と吸引された排ガスは、ガス水洗器、即ち、気水分離器
40へと送給され、液体である水分が除去される。更
に、この排ガス中の気体である水分は冷却器、例えば電
子式ガス冷却器41により脱水された後、試料ガスとし
て計測器、即ち、O2 及び/又はCO分析装置50、5
1へと導入され、O2 及び/又はCOの濃度が測定され
る。気水分離器40にて除去された液体水は排水口42
より受水タンク43へと排出される。又、冷却器41に
て除去された水もオートドレンポット44を介して残余
ガスと共に受水タンク45へと排出される。
【0037】本発明によれば、除塵装置10にて清浄化
された排ガスを使用して排ガス中のO2 及びCOの濃度
のみならず、SO2 の濃度をも測定するための試料ガス
を採取することができる。O2 及びCOガスと異なりS
2 ガスは水溶性であるために、上記水エジェクターポ
ンプ30を利用した排ガスサンプリング系統を使用する
ことはできない。
【0038】本実施例によると、図4に例示するよう
に、除塵装置10の管11の端部に取り付けられた閉鎖
フランジ13を除去し、その代わりに連結管60が接続
されたフランジ61を管11の端部に取り付ける。この
連結管60の他端は、洗浄液62が貯留された気水分離
器63に連通している。洗浄液62としては、SO2
ス吸収損失の少ないものが選択され、例えば、飽和塩化
ナトリウム(NaCl)溶液とすることができ、更に好
ましくは、飽和硫酸ナトリウム(Na2 SO4 )溶液と
される。
【0039】連結管60は、気体水分の結露を防ぎ、結
露した液体水へのSO2 溶解を回避するために連結管6
0の周囲に設けたヒータHにて加熱されている。従っ
て、除塵装置10にて清浄化され、連結管60を通って
きた排ガスは、気水分離器63にて冷却され、液化した
水分及び残余の塵が除去される。
【0040】更に、好ましくは、気水分離器63からの
試料排ガス中には残余の塵と気化した水分が含まれてい
るので、気水分離器63の下流に冷却器64と除塵フィ
ルタ65が直列に接続される。除塵フィルタ65として
は、紙などの繊維をエレメントとするものの他、燒結金
属やセラミックなどが使用される。
【0041】尚、冷却器64と除塵フィルタ65の配列
順序は、逆とすることも可能であるが、気体水分が冷却
され結露することはSO2 測定には誤差を与えることと
なるので、冷却器64をできるだけ気水分離器63の近
くに配置するか、気水分離器63と冷却器64との間の
配管を結露しない程度に加熱する必要がある。
【0042】液体及び気体水分並びに塵が除去された試
料ガスとしての排ガスは、SO2 計測器52へと送給さ
れ、SO2 濃度が計測される。フィルタ手段としての除
塵フィルタ65は、2ヶ月に1回の割合で交換すれば十
分である。
【0043】上記構成の本発明のサンプリング装置を使
用して、溶融製錬における溶融炉の出口の含塵濃度の高
い排ガスから試料ガスを採取し、排ガス中のO2 、C
O、SO2 の濃度測定をし、その測定結果を燃焼制御に
フィードバックし、炉の最適条件の燃焼制御を行ったと
ころ、炉の処理能力を25%向上させることができた。
【0044】
【発明の効果】以上説明したように、本発明に係る排ガ
スの成分測定用サンプリング装置は、排ガス中の塵を除
塵装置にて除去した後、所定量の排ガスを試料ガスとし
て計測器に送給するためのサンプリング装置において、
除塵装置は、排ガスの流動経路を構成するハウジング
と、外周辺の一部が切除された複数枚の邪魔板とを有
し、ハウジングは、直線状の断面円形の管であり、邪魔
板は、ハウジング内に所定間隔にて配列され、且つ、邪
魔板は、管の内径より小径の円板の外周辺の一部が切除
されたものであって、各邪魔板は、切除部が上又は下に
位置するように交互に配置される構成とされるので、 (1)圧力損失が小さく、高い除塵率が得られ、しかも
試料ガス中から除去された粉塵の系外排出が容易であ
る。 (2)装置の小型化を実現し、イニシャルコスト、ラン
ニングコスト及び保守費用などを低減することができ
る。 (3)除塵後の排ガスに若干含まれる残余の塵も測定機
器にガスが到達する以前に測定機器に影響を与えない程
度にまで除去し、排ガス中の含塵濃度を大幅に低下させ
ることができる。 (4)含塵濃度の高い排ガス中のO2、CO、SO2など
の濃度測定を、測定機器に損傷を与えることなく、高精
度にて測定することができる。 (5)炉の出口にて含塵濃度の高い排ガスから試料ガス
を採取し、排ガス中のO2、CO、SO2などの濃度測定
をし、その測定結果を燃焼制御にフィードバックし、炉
の最適条件の燃焼制御を行い、処理能力の増大を図るこ
とができる。という効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る排ガスの成分測定用サンプリング
装置の一実施例の一部の斜視図である。
【図2】図1に示す本発明に係る排ガスの成分測定用サ
ンプリング装置の正面図である。
【図3】除塵装置に設けたラメラー板装置の一実施例の
斜視図である。
【図4】本発明に係る排ガスの成分測定用サンプリング
装置の一実施例の概略構成図である。
【図5】本発明に係る排ガスの成分測定用サンプリング
装置の一実施例の概略全体構成図である。
【図6】従来の排ガスの成分濃度測定法を説明するため
の全体構成図である。
【符号の説明】
1 排ガスの成分測定用サン
プリング装置 2 煙道 3、4、6、7 第1、第2、第3、第4
採取管 5、8、13 閉鎖フランジ 10 除塵装置 11 ハウジング(管) 12 除塵手段(ラメラー板装
置) 14 エジェクタ取付管 15 邪魔板 16 保持部材 20 パージ手段 30 水エジェクタポンプ 40、63 気水分離器 41 冷却器 50 O2 計測器 51 CO計測器 52 SO2 計測器 60 連結管 61 フランジ 62 洗浄液 64 冷却器 65 除塵フィルタ(フィルタ
手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 実開 昭62−126213(JP,U) 実開 平4−41709(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/22 JICSTファイル(JOIS)

Claims (9)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の塵を除塵装置にて除去した
    後、所定量の排ガスを試料ガスとして計測器に送給する
    ためのサンプリング装置において、 前記除塵装置は、排ガスの流動経路を構成するハウジン
    グと、外周辺の一部が切除された複数枚の邪魔板とを有
    し、前記ハウジングは、直線状の断面円形の管であり、 前記邪魔板は、前記ハウジング内に所定間隔にて配列
    れ、且つ、前記邪魔板は、前記管の内径より小径の円板
    の外周辺の一部が切除されたものであって、各邪魔板
    は、切除部が上又は下に位置するように交互に配置され
    ことを特徴とする排ガスの成分測定用サンプリング装
    置。
  2. 【請求項2】 前記複数の邪魔板は、各邪魔板を貫通す
    る保持部材にて一体に保持されていることを特徴とする
    請求項の排ガスの成分測定用サンプリング装置。
  3. 【請求項3】 前記管は水平状態に配置され、傾斜した
    排ガス採取管を介して排ガス源に接続されることを特徴
    とする請求項1又は2の排ガスの成分測定用サンプリン
    グ装置。
  4. 【請求項4】 前記除塵装置から送出される排ガス中の
    塵を更に除去するために、前記除塵装置の下流に水エジ
    ェクタポンプを設けたことを特徴とする請求項1、2又
    は3の排ガスの成分測定用サンプリング装置。
  5. 【請求項5】 前記水エジェクタポンプにより採取され
    た排ガス中の液体及び気体水分を除去するために、前記
    水エジェクタポンプの下流に第1の気水分離器及びガス
    冷却器を設けたことを特徴とする請求項の排ガスの成
    分測定用サンプリング装置。
  6. 【請求項6】 前記第1の気水分離器はガス水洗器であ
    ることを特徴とする請求項の排ガスの成分測定用サン
    プリング装置。
  7. 【請求項7】 前記除塵装置の下流に、前記除塵装置か
    ら送出される排ガスを冷却し、液化した水分を除去する
    ための飽和塩化ナトリウム溶液又は飽和硫酸ナトリウム
    溶液を収容した第2の気水分離器を設け、前記第2の気
    水分離器の下流には、気体水分を除去するための冷却器
    及び残余の塵を除去するためのフィルタ手段を設けたこ
    とを特徴とする請求項4、5又は6の排ガスの成分測定
    用サンプリング装置。
  8. 【請求項8】 前記水エジェクタポンプにより採取され
    た排ガスは、O2及び/又はCOの濃度を測定するため
    の計測器に送給されることを特徴とする請求項1〜
    いずれかの項に記載の排ガスの成分測定用サンプリング
    装置。
  9. 【請求項9】 前記第2の気水分離器、前記冷却器及び
    前記フィルタ手段を介して採取された排ガスは、SO2
    の濃度を測定するための計測器に送給されることを特徴
    とする請求項の排ガスの成分測定用サンプリング装
    置。
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