JP3258032B2 - TiO▲下2▼製造方法におけるホウ素の添加方法 - Google Patents

TiO▲下2▼製造方法におけるホウ素の添加方法

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Description

【発明の詳細な説明】 発明の背景 発明の属する技術分野 本発明は、三酸化二ホウ素(B2O3)を含む二酸化チタ
ン(TiO2)顔料の製造方法に関する。この製造方法は、
ホウ素化合物が加えられること、特に、ホウ素化合物
が、酸素含有ガスおよび四塩化チタン(TiCl4)を始め
に接触させる位置の下流に加えることを特徴とする。
従来技術 気相中において、酸素含有ガスおよびTiCl4を900℃か
ら1600℃の温度範囲で反応することによるTiO2顔料の製
造方法は知られている。TiO2粒子と遊離塩素とから得ら
れる温かいガス状懸濁物は、反応器から放出され、約5
から100ミリ秒内で、600℃より低く急速に冷却されなけ
ればならない。この冷却は、コンジット、すなわち煙道
で行われ、そのため、望ましくないTiO2の粒径の成長が
妨げられ、粒子凝集が最小となる。粒径および粒子凝集
は重要なTiO2特性である。
TiO2顔料の粒径は、カーボンブラックアンダートーン
(CBU)に関して測定される。より小さなサイズの粒子
を含む顔料は、比較的高いCBUを有し、そのような顔料
を含む最終製品(例えば、ペイント、プラスチックな
ど)は、青みを帯びた色合いを有する傾向がある。大き
なサイズの粒子をもつ顔料は、比較的低いCBUを有し、
そのような顔料を含む最終製品は、より黄色みを帯びた
色合いを有する傾向がある。顔料の粒子凝集は、典型的
に、その粒径分布(大まかな分類)に関して測定され
る。低い重量パーセントの粒子(例えば、Sedigraph
(登録商標)装置によって測定されたときに30%未満)
が、0.6ミクロンより大きい粒径を有する顔料は、低い
粒子凝集を有す傾向があり、そのような顔料から作られ
た最終製品は、高い光沢を示す傾向がある。高い重量パ
ーセントの粒子が約0.6ミクロンより大きい粒径を有す
る顔料は、より大きな粒子凝集を有する傾向があり、そ
のような顔料から作られた最終製品は、より低い光沢を
示す傾向がある。
TiO2のより大きな凝集が生じる場合、TiO2は、所望の
顔料特性を達成するように凝集のサイズを減少させるた
めに、流体エネルギーミルに施すなどのエネルギー集中
の高価な方法において微分化又は粉砕されなければなら
ない。粒子凝集は、生成物の質および/または処理量の
速さを制限する。
TiO2の塩化物気相製造方法において、TiO2の2つの結
晶構造であるルチル形およびアナターゼ形を形成してい
る。ルチル形TiO2はより高い耐久性およびより高い屈折
率に優れており、これらの両方の要素は、重要な性能特
性である。アタナーゼ形TiO2は、ルチル形TiO2より多い
光活性があり、より低い屈折率を有する。アタナーゼ形
の相の存在は、特に耐久性に悪影響を与える。例え低い
レベルのアタナーゼ形でさえ最終のTiO2顔料の耐久性に
影響が及ぶ。
摩耗が重要だと考えられる紙および繊維の艶消しのよ
うな他の用途において、アナターゼ形TiO2顔料は、その
より低い摩耗特性のため好ましい。ルチル形TiO2顔料
は、高速紡糸および製造方法に用いられる紡糸口金、糸
案内、および針の過度の摩耗の原因となる傾向がある。
ルチル形TiO2顔料の高い摩耗特性は、顔料粒子が多面で
あるということで説明が可能である。
粒径は、以前は例えば、揮発性ケイ素化合物とTiCl4
とを予め混合し、次いで酸素含有ガスとそれを反応させ
ることによって、調節されている。しかしながら、該方
法は、いくらかアナターゼ形TiO2顔料を形成する傾向が
ある。
Gonzalezによる米国特許第5,562,764号には、酸素含
有ガスおよびTiCl4を始めに接触させる位置の下流に揮
発ケイ素化合物を加え、本質的にアナターゼ形を含まな
いTiO2顔料を製造する改善された方法を開示している。
しかし、Gonzalezによる米国特許第5,562,764号に記載
の方法は、以下に詳細に説明されている本発明の方法に
よって認識される利点の多くを付与していない。
Wernerによる米国特許第2,512,079号には、TiO2の酸
性度を減少させ、微粉度および軟度を付与するためにホ
ウ酸を用いたTiO2の処理を記載している。ホウ素の酸素
化合物はTiO2に添加され、TiO2生成物の表面から塩素含
有化合物を取り除く。この方法では、生成物がガスから
分離され固形生成物として回収された後、ホウ素がTiO2
生成物に添加される。
Wilson等による米国特許第3,443,897号およびHoekje
等による米国特許第3,642,442号では、TiCl4の気相酸化
によってTiO2を製造する方法が記載されており、この方
法では、熱が電気アークまたは高周波誘導加熱器を用い
て反応領域に加えられる。TiO2の核形成剤は、プラズマ
アークの一つ以上の電極から生じる。少なくとも一つの
電極は、金属を含んでおり、この金属はガス雰囲気また
は蒸気内に導入され、酸化によってホワイトメタル酸化
物を形成し核剤として作用する。ホウ素は、ホワイト酸
化物を形成する金属の一覧に含まれる。好ましい金属は
アルミニウム、ケイ素、ジルコニウム、およびチタンで
ある。
Jacobsonによる米国特許第4,781,761号には、稠密な
シリカコーティングを用いてTiO2顔料粒子をコーティン
グする湿式処理方法を記載しており、この方法では、シ
リカがB2O3と共に付着している。
Akhtar、Pratsinis、およびMastrangeloは、「二酸化
チタン粉末の気相合成におけるドーパント」(J.Am.Cer
am.Soc.1992年、75巻(12)3408〜3416頁)に、TiO2
製造方法におけるドーパントとしてのBCl3の添加を開示
している。BCl3はTiCl4と予め混合され、反応容器に導
入され、ここで、TiCl4は、酸素と接触する。BCl3の添
加によって、主にアナターゼ形粉末が製造され、ルチル
形の相の含有量が減少する。
上述したように、ホウ素化合物が、TiO2顔料の製造の
核形成剤として用いられたり、TiO2顔料のコーティング
方法に用いられるということは、当業界で公知である。
一方、減少する粒径および減少した凝集(改善された粒
径の調節)をもつ改善された質を有するTiO2顔料の製造
方法の必要性がまだ残されている。
より低い摩耗性のルチル形TiO2顔料を提供する必要も
ある。しかし、TiCl4酸化方法へのいかなる添加剤およ
び変化も、検出可能なアナターゼ形の形成の原因となら
ないし、いかなる他の方法でもTiO2顔料の耐久性にネガ
ティブな影響を与えるものでないということも重要なこ
とである。
さらに、TiO2製造方法のコスト削減および複雑さの軽
減を達成するために、スクラブの使用を減少するまたは
除く色素性のTiO2の提供方法の必要性がある。
本願は、これらの前述の必要性に適合する。
発明の要旨 本発明は、B2O3を含有する二酸化チタンを製造する方
法を提供しており、この方法は、(a)TiCl4を約900℃
から約1600℃の範囲の温度にて反応器でアルミニウム化
合物および酸素含有ガスと、気相中にて反応させ、TiO2
粒子を含有するガス状懸濁物を得る工程と、(b)TiO2
粒子を含有するガス状懸濁物をホウ素化合物に1000℃か
ら1600℃の温度にて接触させ、B2O3を含有するTiO2顔料
を製造する工程と、を具える。
得られるTiO2顔料は、本質的にルチル形である。好ま
しくは、アルミニウム化合物は、AlCl3、AlBr3、AlI3
およびこれらの混合物からなる群より選択されたハロゲ
ン化アルミニウムであり、より好ましくはハロゲン化ア
ルミニウムは、AlCl3である。AlCl3は酸化反応にて形成
されるTiO2固形分の総重量を基にして、約0.5から約10
重量%のAl2O3を付与するのに十分な量で添加される。
好ましくは、ホウ素化合物は、BCl3、BBr3、BI3、お
よびこれらの混合物よりなる群から選択されたハロゲン
化ホウ素であり、より好ましくは、ハロゲン化ホウ素は
BCl3である。BCl3は、酸化反応にて形成されるTiO2固形
分の総重量を基にして、約500ppmから約5000ppmのホウ
素を付与するのに十分な量で添加される。好ましくは、
BCl3は、酸化反応にて形成されるTiO2の総重量を基にし
て、約800ppmから約2000ppmのホウ素を付与するのに十
分な量で添加される。他の具体例としては、ホウ素化合
物は、ホウ酸である。
好ましくは、粒子がホウ素化合物と接触させる位置
で、TiO2のガス状懸濁物の温度は、約1000℃から約1600
℃の範囲であり、圧力は、約40から約60psigの範囲であ
る。
本発明は、B2O3を含有する二酸化チタン顔料を製造す
る方法も提供しており、この方法は、(a)TiCl4を、
約900℃から約1600℃の範囲の温度にて反応器で、アル
ミニウム化合物および酸素含有ガスと、気相中で反応さ
せ、TiO2粒子を含有するガス状懸濁物を付与する工程
と、(b)TiO2粒子を含有するガス状懸濁物を冷却用コ
ンジットに通す工程と、(c)ガス状懸濁物を、冷却用
コンジット内でホウ素化合物に接触させ、B2O3を含有す
るTiO2顔料を製造する工程と、を具える。
研磨用粒子が冷却用コンジットに挿入されてもいい
が、必ずというわけではない。冷却用コンジットにガス
状懸濁物を通す工程を含む上述の形態において、得られ
たTiO2顔料は、本質的にルチル形である。好ましくは、
アルミニウム化合物は、AlCl3、AlBr3、AlI3、およびこ
れらの混合物よりなる群から選択されたハロゲン化アル
ミニウムであり、より好ましくは、ハロゲン化アルミニ
ウムはAlCl3である。好ましくは、ホウ素化合物は、ハ
ロゲン化ホウ素であり、研磨用粒子がコンジットに導入
される位置で、コンジットに導入される。好ましくは、
ハロゲン化ホウ素は、BCl3、BBr3、BI3、およびこれら
の混合物よりなる群から選択され、研磨用粒子は、か焼
したTiO2、NaCl、KCl、砂、およびこれらの混合物より
なる群から選択される。他の態様では、ホウ素化合物
は、研磨用粒子がコンジットに導入される位置でコンジ
ットに導入される。
B2O3を含有する冷却したTiO2顔料を回収し、シリカを
含有するコーティングで表面処理をし、流体エネルギー
ミルに施すというような、仕上げおよび粉砕工程を施
す。
発明の詳細な説明 本発明は、三酸化二ホウ素(B2O3)を含有する二酸化
チタン(TiO2)の製造方法を提供する。得られるTiO2
料は、本質的にルチル形である。
本発明の方法は、四塩化チタン(TiCl4)を、約900℃
から約1600℃の範囲の温度にて反応器で、アルミニウム
化合物および酸素含有ガスと、気相中で反応させ、TiO2
粒子を含有するガス状懸濁物を得る工程と、B2O3を形成
するホウ素化合物にTiO2粒子を含有するガス懸濁を接触
させる工程と、を具える。この方法は、以下により詳細
に記載する。
四塩化チタン、特にTiCl4の気相酸化によるTiO2顔料
の製造は、周知であり、Schaumannによる米国特許第2,4
88,439号およびKrchmaらによる米国特許第2,559,638号
に開示されており、これらの開示を参照することによ
り、本明細書の一部を構成するものとする。四塩化チタ
ンの気相酸化によるTiO2顔料の製造において、四塩化チ
タン(TiCl4)、四臭化チタン(TiBr4)、および/また
は四ヨウ化チタン(TiI4)を用いてもよいが、TiCl4
用いることが好ましい。まずTiCl4を蒸発させ、約300℃
から約650℃の温度に予備加熱し、反応容器の反応領域
に導入する。酸化反応で形成されるTiO2固形物の総重量
を基にして約0.5から約10重量%、好ましくは約0.5から
約5重量%、およびより好ましくは約0.5から約2重量
%のAl2O3を提供するのに十分な量のアルミニウム化合
物が、TiCl4と完全に混合され、反応容器の反応領域に
それを導入する。適切なアルミニウム化合物は、例えば
AlCl3、AlBr3および/またはAlI3を含む。好ましくは、
米国特許第2,559,638号に開示したように、AlCl3が、本
発明の方法に用いられる。AlCl3はTiCl4と完全に混合
し、反応容器の反応領域にそれを導入する。他の態様で
は、ハロゲン化アルミニウムは、ホウ素化合物と共に部
分的または完全に下流に添加してもよい。
酸素含有ガスは、少なくとも1200℃に予備加熱し、Ti
Cl4供給流の入口から別個の入口を通して反応領域に連
続して導入される。「反応領域」とは、反応物の本質的
な反応が行われる反応器の長さ部分を意味する。気相中
のO2およびTiCl4の反応は、極めて速く、TiO2粒子を含
み塩素を含まないホットガス状懸濁物を提供する。この
反応工程の次に短時間のTiO2成長が行われる。必要に応
じて、酸素含有ガスは核形成剤を含む。「核形成剤」と
は、Lewisらの米国特許第3,208,866号、およびAllenら
の米国特許第5,201,949号に開示されているような、ナ
トリウム、カリウム、リチウム、ルビジウム、セシウ
ム、カルシウム、バリウム、ストロンチウムなどの金
属、その酸化物、塩、または他の化合物、またはこれら
の混合物のような、顔料の粒径を減少させるいかなる基
体をも意味する。特に好ましい核形成剤は、CsClおよび
KClである。酸化プロセスを行う際の圧力は、Santosの
米国特許第3,505,091号に記載されているように好まし
くは、少なくとも20psigである。
TiO2粒子を含有するホットガス状懸濁物は、望ましく
ない粒径成長を妨げるように急速に冷却させる。ホット
ガス状懸濁物の冷却は、当業界で知られた方法によって
実施することができる。これらの方法としては、典型的
に、ガス状懸濁物と比べて比較的冷たい壁を有する冷却
用コンジット(煙道)にホットガス状懸濁物を通す工程
を含む。か焼したTiO2、NaCl、KCl、砂、およびこれら
の混合物のような粒状の研磨用粒子(スクラブ)を煙道
に加え、煙道の内壁上へのTiO2粒子の付着物の形成を減
少させる。この冷却工程は、Rickの米国特許第2,721,62
6号、Nerlingerの米国特許第3,511,308号、およびRahn
らの米国特許第3,475,258号により詳細に記載されてお
り、この記載を参照し、その内容を本明細書の一部を構
成するものとする。
本発明の実施において、ホウ素化合物は、TiCl4流添
加より下流に加えられる。ホウ素化合物添加の正確な位
置は、反応器の設計、流速、温度、圧力、および生成速
度に依存する。例えば、ホウ素化合物は、TiCl4と酸素
含有ガスが始めに接触する位置より下流の一箇所以上で
加えることができる。特に、ホウ素化合物添加の位置で
の反応塊の温度は、約500℃から約1600℃、好ましくは
約1000℃から約1600℃であり、圧力は約5〜100psig、
好ましくは15〜70psig、より好ましくは40〜60psigであ
る。反応器の温度分布は、ホウ素混合物の適切な添加位
置の選択を導くということは当業者には理解されるであ
ろう。
適切なホウ素化合物としては、例えば、ハロゲン化ホ
ウ素(例えば、BCl3、BBr3、およびBI3、好ましくはBCl
3)、揮発性ホウ素有機化合物(例えば、ホウ酸トリメ
チル、水酸化ホウ素)、および低融点ホウ素化合物(例
えばホウ酸)などが挙げられる。一般に、プロセス温度
で流体酸化ホウ素に変換するホウ素化合物が適切であ
る。好ましくは、塩化ホウ素が用いられる。
一態様において、BCl3は、上述したようにスクラブが
煙道の内側にTiO2の堆積を最小にするように加えられる
煙道の下流に加えられる。この態様において、BCl3は、
スクラブが煙道に導入される位置に沿った下流、または
同じ位置で加えることができる。しかし、本発明の実施
においてスクラブの添加は必要に応じたものであると認
識すべきである。
ホウ素化合物は、酸化ホウ素(B2O3)としてTiO2の表
面と結合するようになる。しばしば、ホウ素化合物は、
酸化反応にて形成されるTiO2固形物の総重量を基にして
約500ppmから約5000ppmのホウ素B、好ましくは約800pp
mから約2000ppmのホウ素Bを付与するのに十分な量で加
えられる。
反応物流の混合の結果、TiCl4、AlCl3、およびBCl3
本質的に完全な酸化が、温度および熱化学平衡によって
課せられる変換制限はあるが、生じる。TiO2の固形粒子
が形成される。塩素および残留ガスの混合物中のTiO2
子の懸濁物を含有する反応生成物は、1200℃をかなり超
える温度で反応領域から運び出され、上述した煙道また
は他の慣用の手段で速い冷却にかけられる。
TiO2顔料は、低気圧または静電気分離媒体、多孔質を
通したろ過などを含む慣用の分離処理にによって冷却反
応生成物から回収される。回収されたTiO2顔料は、表面
処理、微粉化、粉砕、または粉状化処理を施し、所望の
レベルの凝集を得ることもできる。例えば、TiO2粒子の
表面処理は、シリカを含有するコーティングで粒子を処
理する工程を具えてもよい。
一般に、本発明の方法は、種々の利点を付与し、その
利点とは、 (1)TiO2粒子の荒い部分(0.6ミクロンより大きい直
径を有するTiO2粒子の重量パーセント)の減少と、 (2)より速い冷却速度と、 (3)煙道中のスクラブの量の減少と、 (4)アナターゼ形が未検出量のTiO2顔料(検出の制限
内で100%のルチル形)と、 である。
本発明を以下の試験方法を用いた実施例によってさら
に説明するが、これらの実施例は、本発明の範囲を制限
すると解釈するものではない。
試験方法 粒径分布(Sedigraph(登録商標)機器) TiO2顔料製品の粒径分布は、TiO2顔料製品を固定レベ
ル音波破砕(fixed level sonication)によって水性懸
濁に分散したあと、Sedigraph(登録商標)(Micromeri
tics Instrument Corp.,Norcross,GA)を用いて沈降分
析によって測定した。酸化ベースの粒径測定および0.6
ミクロンより大きい部分の%は、仕上げ生成物における
ピーク光沢の可能性を示しており、いかなる妥当なエネ
ルギーレベルを適用する間でも超えられない値である。
粒径分布(Horiba機器) TiO2顔料の粒径分布は、TiO2顔料を固定レベル音波破
砕によって水性懸濁に分散した後に、パーセント変換の
関数として「等しい球半球」を測定するためミー散乱理
論およびHoriba LA−900(Horiba Instruments,Inc.Irv
ine,CA)を用いて散乱光を用いて測定された。TiO2顔料
の粒径は、0.6ミクロンより大きい累積質量パーセン
ト、または%>0.6ミクロンと表される。
ホウ素含有量 ホウ素含有量は、Optima−3000 Penkin−Elmer,Norwa
lk,CTを使用して誘導結合プラズマ分析によって測定さ
れた。
カーボンブラックアンダートーン TiO2顔料サンプルのカーボンブラックアンダートーン
(CBU)は、Schaumannの米国特許第2,488,439号、およ
び第2,488,440号に記載された方法に従って測定され、
この方法は、参照することによって本明細書の一部を構
成し、これらの特許の中で用いられたように100よりも1
0の基準値を用いる。CBUを、明るい色のオイル、TiO2
料サンプル、およびカーボンブラックのような適切な液
体と一緒に混練することによって測定した。この混合物
を、パネル上に分け、比較的青いグレーの混合物が観測
された。より小さなサイズの粒子を含む顔料は、比較的
高いCBUとより青いアンダートーンを有する。より大き
な粒子を有する顔料は、比較的低いCBUとより黄色みを
帯びたアンダートーンを有する。
Einlehner摩耗 TiO2顔料の摩耗特性の測定方法は、Hans Einlehner,I
nc.より供給される燐青銅テストスクリーンを具えたEin
lehner Abrasion Tester Model AT 1000を用いる。
実施例 比較実施例A TiCl4を、酸化反応にて形成される総固形物を基にし
て1重量%のAl2O3を付与するのに十分なAlCl3と完全に
予め混合した。TiCl4を蒸発させ、予備加熱し、反応領
域に導入した。同時に、予備加熱した酸素を反応領域に
別個の入口を通して連続的に導入した。水中に溶解させ
た微量のKClを、Lewisらの米国特許第3,208,866号に開
示されたように酸素流に添加した。反応物流を素早く混
合した。反応器で形成された二酸化チタン顔料のガス状
懸濁物を、冷却用コンジット(煙道)に放出し、素早く
冷却した。Nerlingerの米国特許第3,511,308号に開示さ
れているように懸濁物を反応器から取り出しながら、コ
ンジット内の総固形物を基にして約5重量%の量で、Na
Clスクラブをコンジットの前端でガス状懸濁物に導入し
た。反応温度を、TiCl4および酸素が始めに接触する位
置の下流の位置で観測した。TiO2顔料を慣用の手段で冷
却されたガス生成物から分離した。得られたTiO2顔料の
特性は、以下の表1に挙げる。
実施例1 酸化反応で生成されるTiO2の重量を基にして3000ppm
のホウ素量となるBCl3を、TiCl4および酸素が始めに接
触する位置から約3.5フィート下流の位置で微細に分散
した液体として反応器に供給する以外は、比較実施例A
の方法を同様に繰り返した。比較実施例Aと本実施例1
とのさらなる差異は、NaClスクラブを、生じる著しい冷
却のため実施例1に加えなかったことである。比較実施
例Aで反応温度を測定した位置と同じ、つまりTiCl4
よび酸素が始めに接触する位置の下流での位置と同じ位
置で、反応温度を測定した。実施例1における反応温度
は、比較実施例Aの方法における同じ位置での温度より
188℃低い。得られるTiO2顔料の特性を、以下の表1に
示す。
実施例2 酸化反応にて形成されたTiO2固形物の重量を基にし
て、2000ppmのホウ素B量となる、BCl3を、TiCl4、O2
よびAlCl3をはじめに接触させた位置から約3.5フィート
下流の位置で微細に分散した液体とともに反応器に供給
した以外は、実施例1の方法を繰り返した。実施例1と
同様に、スクラブを、生じる著しい冷却のため実施例2
では加えない。この実施例2における反応温度は、比較
実施例Aの方法における同じ位置での温度より179℃低
い。得られるTiO2顔料の特性を、上記の表1に示す。
実施例3 酸化反応にて形成されたTiO2固形物の重量を基にし
て、2000ppmのホウ素B量となる、BCl3を、TiCl4、O2
よびAlCl3をはじめに接触させる位置から約3.5フィート
の下流の位置で微細に分散した液体とともに反応器に供
給した以外は、実施例2の方法を繰り返した。NaClスク
ラブを、比較実施例Aと同様にして、懸濁物を反応器か
ら放出しながら、コンジット内の総固形物を基にして約
5%の量で、コンジットの前端でガス状懸濁物に導入し
た。実施例3における反応温度は、比較実施例Aの方法
における同じ位置での温度より186℃低い。得られるTiO
2顔料の特性を、上記の表1に示す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 ガーゲリー,ジョン,スティーブン. アメリカ合衆国 19311 ペンシルベニ ア州 アボンデイル ヒーリー プレイ ス 25 (56)参考文献 特公 昭38−3658(JP,B1) 米国特許3060001(US,A) 国際公開96/15197(WO,A1) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) C09C 1/00 - 3/12 C01G 23/00 - 23/08

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】B2O3を含有する二酸化チタン顔料の製造方
    法であって、 (a)TiCl4を、約900℃から約1600℃の範囲の温度にて
    反応器で、アルミニウム化合物および酸素含有ガスと、
    気相中で反応させ、TiO2粒子を含有するガス状懸濁物を
    付与する工程と、 (b)TiO2粒子を含有するガス状懸濁物を冷却用コンジ
    ットに通す工程と、 (c)TiO2粒子を含有するガス状懸濁物を、冷却用コン
    ジット内でホウ素化合物に接触させ、B2O3を含有するTi
    O2顔料を製造する工程と、 を具えることを特徴とする製造方法。
  2. 【請求項2】研磨用粒子が、冷却用コンジットに導入さ
    れることを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  3. 【請求項3】研磨用粒子が、冷却用コンジットに導入さ
    れないことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  4. 【請求項4】前記TiO2顔料が、本質的にルチル形である
    ことを特徴とする請求項1に記載の製造方法。
  5. 【請求項5】前記アルミニウム化合物が、AlCl3、AlB
    r3、AlI3、およびこれらの混合物よりなる群から選択さ
    れたハロゲン化アルミニウムであることを特徴とする請
    求項1に記載の製造方法。
  6. 【請求項6】前記アルミニウム化合物が、AlCl3である
    ことを特徴とする請求項5に記載の製造方法。
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