JP3255704B2 - 焦電形信号伝達素子 - Google Patents

焦電形信号伝達素子

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JP3255704B2
JP3255704B2 JP12908492A JP12908492A JP3255704B2 JP 3255704 B2 JP3255704 B2 JP 3255704B2 JP 12908492 A JP12908492 A JP 12908492A JP 12908492 A JP12908492 A JP 12908492A JP 3255704 B2 JP3255704 B2 JP 3255704B2
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昇 若月
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、焦電材料を使用して駆
動系と制御系との電気的な絶縁を行うための焦電形信号
伝達素子に関する。
【0002】近年、焦電材料の焦電現象を利用した赤外
線センサへの応用が進められており、さらに他用途への
応用が望まれている。
【0003】
【従来の技術】従来、焦電現象を利用した赤外線センサ
等に使用される焦電材料には、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛等の圧電セラミックスや電気石、LiNbO
3 (リチウムナイオベート)やLiTaO3 (リチウム
タンタレート)等の単結晶があり、殆どのものが強誘電
体である。
【0004】このような焦電材料による焦電現象とは、
ある結晶体の一部を熱すると、その表面に電荷が現れる
現象である。
【0005】ここで、図18に、焦電現象を説明するた
めの図を示す。図18(A)に示すように、面に垂直方
向に一様な自発分極をもつ焦電材料11の表面に表われ
る分極電荷は、通常反対の電荷をもつイオンが付着する
ことによって、図に示したように、完全に打消されてし
まって、中性化されている。
【0006】一方、自発分極の強さは、温度によって変
化するので、例えば何らかの原因で急に素子の温度が少
し上昇すると、自発分極が弱められる。その結果、図1
8(B)のように、素子の両側に表面電荷が表われる。
すなわち、素子の表と裏との間に電位差が発生すること
になる。
【0007】そこで、このような焦電現象を利用して、
熱源として抵抗体を使用して電圧変換を行うことが考え
られている(特公昭58−52354号)。この特公昭
58−52354号は、抵抗体上に焦電体を密着させた
もので、抵抗体に電流を供給して発熱させ、抵抗体に供
給する電流(電圧)を、焦電体より得られる電圧に変換
するものである。
【0008】ところで、ある駆動系を制御系によりドラ
イブする場合、入力系統を電気的に絶縁する方法とし
て、光によるもの、音波によるもの、電磁トランスを利
用するもの等がある。
【0009】光により絶縁するものにはフォトカプラ等
があり、回路が単純かつ小型でセンサや半導体リレイ等
に多用されている。また、音波により絶縁するものには
音響カプラや弾性表面波等の弾性波デバイスがある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上述のフォト
カプラ、音響カプラ、電磁トランス等は絶縁性が良好で
あるが、高周波の電波や磁気誘導のノイズで不要な結合
を生じるという問題がある。また、製造上、例えばシリ
コン基板上に集積することができずに別個の素子とな
り、半導体素子等と一体化することができないという問
題がある。
【0011】そこで、本発明は上記課題に鑑みなされた
もので、集積可能であり、かつ容易にノイズ遮断を行う
焦電形信号伝達素子を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題は、厚さ方向に
分極する焦電部材と、該焦電部材の一方面上に位置させ
る絶縁部材と、該絶縁部材上に位置され、供給される信
号電流に応じて発熱し、該焦電部材を加熱して他方面よ
り該信号電流に応じた信号を伝達させる発熱部材と、を
含む構成にすることにより解決される。
【0013】
【作用】上述のように焦電部材上に絶縁部材を位置さ
せ、この絶縁部材上に発熱部材を位置させている。この
発熱部材に信号電流を供給して発熱させると、焦電部材
が温度上昇して表面に電荷が発生する。この発生した電
荷を制御信号として制御素子に伝達するものであり、熱
により制御素子(駆動系)と制御系(発熱部材への印加
電圧供給部)との絶縁が可能となる。すなわち、電気
的、磁気的なノイズを容易に遮断することが可能となる
ものである。
【0014】また、焦電部材は前述のように一般に強誘
電体であり、制御素子と一体に該焦電部材、絶縁部材、
抵抗体等の発熱部を形成することが可能であり、該制御
素子と共に集積化が可能となる。
【0015】
【実施例】図1に、本発明の第1の実施例の構成図を示
す。図1において、焦電形信号電圧素子21A は、焦電
部材22上に絶縁部材23が位置され、絶縁部材23上
に発熱部材である抵抗膜24が位置される。図中、25
は信号電流(印加電圧)を抵抗膜24に供給する信号線
である。なお、図示しないが、焦電部材22に放熱機構
を設けてもよい(以下の実施例においても同様であ
る)。
【0016】焦電部材22は、例えばPZT(チタン酸
ジルコン酸鉛)等の圧電セラミックやLiNbO3 ,L
iTaO3 等の単結晶で形成されるもので、大きな焦電
係数を有する。この場合、焦電部材22は厚さ方向に分
極されたものである。また、絶縁部材23は例えばSi
2 (酸化シリコン)やRuO2 (酸化ルテニウム)等
で形成される。さらに、抵抗膜24は、ニクロムやタン
タル等の薄膜又は厚膜であり、蒸着やスクリーン印刷に
よって絶縁部材23上に折り返しパターンや直線パター
ンで形成される。
【0017】このような焦電形信号伝達素子21A にお
いて、信号線25より信号電流によって抵抗膜24が発
熱して温度上昇すると、熱は焦電部材22に伝搬して温
度上昇させる。焦電部材22は温度変化によって分極が
変化して表面に電荷を発生させる。
【0018】一方、焦電部材22に放熱機構等を設けた
場合に、抵抗膜24の発熱が停止すると温度が低下する
ことにより、焦電部材22の表面には上述の電荷と逆極
性の電荷が発生する。
【0019】このような状態が図1(B)に示される。
即ち、抵抗膜24による電荷の発生、消滅を利用して電
気的には絶縁した状態で信号の伝達を行うものである。
【0020】また、上述のように焦電形信号伝達素子2
A は、ウェハ処理で一体に形成することができるもの
であり、集積性を向上させることができる。
【0021】そこで、図2に、図1の一適用例の構成図
を示す。図2は、ソース(S),ドレイン(D),ゲー
ト(G)が形成されたMOSFET(Metal Oxide Semi
conductor Field Effect Transistor )26の制御端子
としての該ゲート(G)上に焦電形信号伝達素子21A
を形成したものである。
【0022】すなわち、焦電形信号伝達素子21A が上
述の動作により発生した電荷が、MOSFET26のゲ
ート(G)への制御信号となり、その電荷量でドレイン
(D)・ソース(S)間の導通状態を制御することがで
きるものである。
【0023】なお、現在のマイクロマシーン等の技術に
より、高速な熱伝導を実現することができるものである
ことから、容易にMOSFETの信号伝達として適用す
ることができる。
【0024】次に、図3に、図1の他の実施例の構成図
を示す。図3における焦電形信号伝達素子21B は、焦
電部材22と絶縁部材23との間に、導体膜27を介在
させたものである。そして、この導体膜27を電気的、
電磁的なシールド部材としての役割をさせるものであ
る。
【0025】すなわち、信号伝達を熱で行っていること
から、導体膜27を設けることにより、電気的絶縁を図
りつつ、容易かつ完全に電磁誘導をシールドすることが
できる。
【0026】また、MOSFET26はシリコン基板に
形成されるものであり、このシリコン基板上に焦電部材
22,導体膜27,絶縁部材23及び抵抗膜24を順次
形成することが可能である。従って、ウェハ処理で一体
的に形成することができ、大量生産が可能である。
【0027】次に、図4に、本発明の第2の実施例の構
成図を示す。図4(A)は側部断面図、図4(B)は平
面図、図4(C)は底面図である。
【0028】図4(A)〜(C)において、焦電形信号
伝達素子21c は、厚さ方向に分極された焦電部材22
の一方面には、シールド部材として導体膜27が形成さ
れ、導体膜27上に絶縁部材23が形成される。そし
て、絶縁部材23上には、図4(B)に示すように、両
端に電極膜28a,28bが形成され、該電極膜28
a,28bに導通する抵抗膜24が形成される。
【0029】一方、図4(C)に示すように、焦電部材
22の他方面には電極膜28cが形成される。
【0030】このような焦電形信号伝達素子21c は、
導体膜27がアース電極として接地され、電極膜28c
を、図2に示すようなMOSFET(26)のゲート
(G)に接続される。
【0031】そして、電極膜28a,28bより抵抗膜
24に信号電流を与えると、上述の動作原理のように電
極膜28cに電荷が発生する。すなわち、抵抗膜24と
MOSFET(26)とは電気的には完全に絶縁を図り
ながら、発熱による焦電電荷によってMOSFET(2
6)のゲート(G)に信号を伝達し、電界を発生させて
駆動するものである。
【0032】次に、図5に、他の電極形成を説明するた
めの図を示す。図5は、MOSFETが形成される基板
26に形成されたゲートG(制御端子)に、絶縁部材2
3が一方面に形成された焦電部材22の他方面を、圧着
して位置させることにより接続する。また、絶縁部材2
3上に電極膜28a,28bと一体の抵抗膜24を圧着
して位置させて接続させたものである。
【0033】このように圧着により形成される焦電形信
号伝達素子は、熱による焦電電荷を電極膜28c(ゲー
トG)との静電結合で検出する。また、抵抗膜24によ
る熱は、輻射と圧着構造による伝導で伝達する。
【0034】これにより、抵抗膜24や電極膜28a〜
28cの焦電部材22上への製作を簡略化することがで
きる。すなわち、3次元構造のデバイスをバッチプロセ
スにより量産を可能としたものである。
【0035】なお、このような圧着による接続は以下に
説明する実施例においても適宜適用できるものである。
【0036】次に、図6は本発明の第3の実施例の構成
図である。図6における焦電形信号伝達素子21D は、
厚さ方向に分極する焦電部材22の一方面に、電荷検出
用として分割された導体膜27a,27bを形成し、導
体膜27bの一部分上に絶縁部材23aを形成して該絶
縁部材23a上に抵抗膜24を形成したものである。一
方、焦電部材22の他方面に、該導体膜27a,27b
に対向して分割された電荷検出用の電極膜28c1 ,2
8c2 を形成したものである。
【0037】そして、導体膜27aの端子Aと電極膜2
8c2 の端子Dとを接続し、導体膜27bの端子Cと電
極膜28c1 の端子Bとを接続する。すなわち、電荷の
検出を差動にして、周囲の温度変動に対応させて電荷の
バランスをとり、抵抗膜24の発熱における電荷を信号
として検出するものである。
【0038】これにより、焦電部材22の両面の均一な
温度による発生電荷が相殺され、抵抗膜24部分での発
熱のみによる発生電荷が端子AとBで信号として伝達す
ることができるものである。従って、この場合には、図
2のゲート(G)に電極膜28c1 を位置させればよ
い。
【0039】なお、端子BとDを接続し、端子AとC間
で、発生電荷を検出してもよい。
【0040】次に、図7に、本発明の第4の実施例の構
成図を示す。図7(A)の焦電形信号伝達素子21
E は、厚さ方向に分極する焦電部材22a,22bを、
それぞれ分極方向を異ならせた焦電部材22の一方面
に、絶縁部材23を介して抵抗膜24を形成し、他方面
に、それぞれの焦電部材22a,22bに対応する電荷
検出用の電極膜28c1 ,28c2 を形成したものであ
る。
【0041】一般に、圧電セラミックスではキューリ点
付近での電圧印加によって分極の制御を行うことができ
る。例えば、単結晶では外部電圧印加を行わずにLiT
aO 3 ,LiNbO3 等の圧電材料の部分的な分極反転
制御を行うことができ、さらに、薄膜技術、光露光技
術、熱処理技術の進歩で細部の分極制御が可能になって
きている。従って、これらの技術により、図7(A)以
下に示す分極制御を容易に行うことができるものであ
る。
【0042】図7(A)では、抵抗膜24の発熱で焦電
部材22a,22bに発生した電荷を、電極膜28
1 ,28c2 により正電荷と負電荷を検出することが
できる。すなわち、厚さ方向の分極であっても、部分的
に分極方向が異なれば、一面に電荷検出用の電極膜28
1 ,28c2 を形成することができるものである。
【0043】また、図7(B)の焦電形信号伝達素子2
F は、分極方向が異なる分割された焦電部材22a,
22bの一方面に、導体膜27を架設させて形成し、焦
電部材22bの導体膜27上に絶縁部材23aを介して
抵抗膜24を形成する。一方、他方面に、電荷検出用の
電極膜28cを焦電部材22a,22bに架設させて形
成したものである。
【0044】図7(B)では、焦電部材22a,22b
を均一に温度上昇させると、導体膜27及び電極膜28
cにおける発生電荷は相殺されて電荷検出はされない。
このとき、焦電部材22bを部分的に温度上昇させれ
ば、その上昇分だけの発生電荷を検出することができ
る。すなわち、均一温度上昇による電荷発生を抑制して
より高精度な信号伝達を行うことができるものである。
【0045】以上の各実施例は、焦電部材を厚さ方向に
分極させた場合を示しているものであり、以下の実施例
では焦電部材を面内方向に分極させた場合について説明
する。
【0046】図8に、本発明の第5の実施例の構成を示
す。図8(A)〜(C)における焦電形信号伝達素子2
G は面内方向に分極する焦電部材31の一方面上に、
絶縁部材23を介して、両端に電極膜28a,28bが
形成され、該電極膜28a,28bに導通する抵抗膜2
4が形成される(図8(B))。また、図8(C)に示
すように、焦電部材31の他方面には、電荷検出用の2
つの電極膜28c1 ,28c2 が形成される。
【0047】このような焦電形信号伝達素子21G は、
焦電部材31の分極方向が面内方向であることから、温
度上昇による発生電荷を同一面で検出する。すなわち、
温度による分極の差異(発生電荷の差)を検出すること
ができるものである。
【0048】次に、図9に、本発明の第6の実施例の構
成図を示す。図9(A),(B)は、焦電部材の一方の
面のみに電極等を形成した場合のものである。
【0049】図9(A)の焦電形信号伝達素子21
H は、面内方向に分極する焦電部材31の一方面上に電
荷検出用の2つの電極膜28c1 ,28c2 が形成さ
れ、該電極膜28c1 ,28c2 を含んで絶縁部材23
が形成される。そして、絶縁部材23上に電極膜28
a,28b及び抵抗膜24が形成される。
【0050】このように、焦電部材31の一方面のみか
ら発生電荷を検出することから、焦電部材31に形成す
るものを一方面のみに形成することができるものであ
る。
【0051】また、図9(B)の焦電形信号伝達素子2
I は、図9(A)における絶縁部材を分割し、分割し
た絶縁部材23a,23b間に導体膜27を形成し、電
気的、電磁的なシールドを行わせるものである。
【0052】ここで、図10及び図11に、図9の他の
実施例(1),(2)の構成図を示す。
【0053】図10(A),(B)の焦電形信号伝達素
子21J は、焦電部材31の一方面上に、信号電流を供
給するための電極膜28a,28b及び電荷検出用の電
極膜28c1 ,28c2 が形成されると共に、電極膜2
8a,28bに導通する抵抗膜24が絶縁部材23を介
して形成されたものである。
【0054】すなわち、抵抗膜24により焦電部材31
を温度上昇させ、これにより発生した電荷を同一面上の
電極膜28c1 ,28c2 により検出するものである。
【0055】また、図11(A),(B)の焦電形信号
伝達素子21K は、図9(A)における焦電形信号伝達
素子21H の電極膜28a,28b及び抵抗膜24を絶
縁部材23上に複数直列に形成し、焦電部材31と絶縁
部材23との間に形成される電荷検出用の電極膜28c
1 ,28c2 を複数形成したものである。また、直列に
形成される抵抗膜24は、図11(B)に示すように、
折り返しパターン形状であり、その周囲にはグランド電
極膜32a,32bが形成される。
【0056】なお、図11(A),(B)では抵抗膜2
4を直列に形成した場合を示しているが、並列に形成さ
せてもよい。
【0057】次に、図12に、他の電極形成を説明する
ための図を示す。なお、作用効率は図5と同様であり説
明を省略する。図12は、基板32(図2におけるMO
SFETでも可)に形成された電荷検出用の電極膜28
1 ,28c2 に、面内方向に分極する焦電部材31の
一方面(絶縁部材23が形成された反対面)を圧着して
位置させると共に、絶縁部材23上に抵抗膜24を圧着
して位置させたものである。
【0058】次に、図13に、本発明の第7の実施例の
構成図を示す。図13(A)の焦電形信号伝達素子21
L は、面内方向に分極する焦電部材31の一方面の一端
に電荷検出用の2つの電極膜28c3 ,28c4 (端子
A,B)を形成し、他端に電荷検出用の電極膜28
5 ,28c6 (端子C,D)を形成して端子AとDを
接続すると共に、端子BとCを接続するものである。
【0059】この焦電形信号伝達素子21L は、図6と
同様に、焦電部材31の均一な温度上昇により発生する
電荷を相殺して、抵抗膜24での発熱のみで発生する電
荷を検出するものである。
【0060】なお、図13(B)に示すように、端子A
とCを接続すると共に、端子BとDを接続してもよい。
【0061】次に、図14に、本発明の第8の実施例の
構成図を示す。図14(A)の焦電形信号伝達素子21
M は、面内方向に分極する焦電部材31a〜31cを、
それぞれ分極方向を異ならせて形成し、この一方面に絶
縁部材23を介して抵抗膜24を形成する。また、他方
面の各焦電部材31a〜31cの境界に位置する部分に
2つの電荷検出用の電極膜28c1 ,28c2 を形成し
たものである。
【0062】この焦電形信号伝達素子21M は、図14
(A)に示すように焦電部材31a〜31cの分極方向
が示されている場合、境界面における電極膜28c1
らは負電荷が検出され、電極膜28c2 からは正電荷が
検出されるものである。
【0063】また、図14(B)の焦電形信号伝達素子
21N は、2つの焦電部材31a,31bを面内分極方
向を異ならせて配置して、各焦電部材31a,31bの
一方面にそれぞれ電荷検出用の電極膜28c1 ,28c
2 を形成する。そして、一方の焦電部材31b上に絶縁
部材23aを介して抵抗膜24を形成したものである。
【0064】この焦電形信号伝達素子21N は、焦電部
材31a,31bの均一な温度上昇では、各電極膜28
1 ,28c2 には同量の電荷が検出することとなって
差動的に相殺される。従って、抵抗膜24による発熱の
みにより発生する電荷が電極膜28c2 より検出される
ものである。
【0065】次に、図15に、本発明の第9の実施例の
構成図を示す。図15(A)の焦電形信号伝達素子21
P は、概略図を示したもので、厚さ方向又は面内方向に
分極する焦電部材41を用いて、図示しない発熱部材や
絶縁部材を形成して、焦電部材41で発生する電荷を検
出する電極膜28d(上述の導体膜であってもよい)を
形成した場合に、図15(B)に示すように、該電極膜
28d以外の部分に近接させて接地電極膜42を全面に
亘って被覆形成したものである。
【0066】この接地電極膜42をアースすることによ
り、電極膜28dで検出する電荷の放電を防止するもの
である。これにより、図2のMOSFET等に使用する
場合、安全確実に信号伝達を行うことができる。
【0067】次に、図16に、本発明の第10の実施例
の構成図を示す。図16(A),(B)は、焦電形信号
伝達素子を構成する焦電部材に発熱部材及び電荷検出用
の電極を形成する場合の概略図を示したものである。こ
の場合、焦電部材はLiTaO3 が特に望ましいもので
ある。
【0068】図16(A)は焦電部材51aは厚さ方向
に分極するもので、発熱部材である抵抗膜24及び電極
膜28cを形成する部分の厚みが薄型となる断面凹形状
として板薄部分が形成される。
【0069】また、図16(B)においても焦電部材5
1bが凹形状で薄い部分に抵抗膜24及び電極膜28c
1 ,28c2 が形成されるものである。
【0070】この焦電部材の凹形状への加工は、例えば
物理的(研磨等)又はケミカルエッチングにより行う。
【0071】なお、図示しないが、焦電部材51a,5
1bと抵抗膜24との間に絶縁部材を介在させてもよ
い。
【0072】このように、抵抗膜24と電極膜28c,
28c1 との間隔が狭い(焦電部材51a,51bが薄
い)ことにより、熱伝導と熱容量が小さくなり、放熱等
を考慮しなくてもよいことになる。なお、上述の各実施
例において、焦電部材がある程度薄くできなければ、適
宜放熱手段を講じなければならない。
【0073】しかし、余りに薄すぎると信号を伝達する
制御素子(図2のMOSFET等)との絶縁が劣化する
ことになるが、絶縁部材や導体膜(シールド電極)を形
成することで対処することができる。
【0074】そこで、焦電部材の厚さと電荷発生(加
熱)との関係を説明する。
【0075】図17に、図16の電荷発生を説明するた
めの回路図を示す。いま、焦電部材の諸特性を、比熱
c,比重ρ,誘電率ε,焦電係数P,面積S,厚さt,
体積υとする。
【0076】この場合、単位面積当たりの電荷量Qは、 Q=P×ΔT … (1) となる。ΔTは温度差であり、焦電部材の内部電荷はキ
ャンセルされ表面の電荷のみが検出されるものである。
【0077】従って、焦電部材が薄くなると、(2) 式に
示すように、コンデンサとしての容量Cが大きくなり、
電圧Vが小さくなる。
【0078】 V=Q/C=(P×ΔT)×(t/εS) … (2) また、エネルギの投入量Jは、 J=ΔT×S・t/c … (3) で示されることから、温度はエネルギの投入量Jと比熱
cで決定する。
【0079】一方、信号を伝達する制御素子を図2に示
すFETとするとFETのゲートの容量Cgに比べて焦
電部材の容量が小さければ、(4) 式に示すように電圧は
低下する。
【0080】 V=(P×ΔT)/(C+Cg) … (4) ここで、図17に、焦電部材の熱伝導の模式図を示す。
図17に示すように熱伝導系の時定数τ1 は、 τ1 =ρcV/hA … (5) である。ここでhAは熱伝導係数である。
【0081】また、検出系(FET)における電気的時
定数τ2 は、 τ2 =1/R(C+Cg) … (6) で表わされる。この場合のRは、並列等価抵抗である。
【0082】焦電部材で検出される電荷量は、検出用の
電極膜の面積によって決定されることから、制御素子
(FET)のゲート容量と焦電部材の加工限界の厚さか
ら電極膜の面積が決定される。すなわち、上式を満足
し、かつ必要な時定数を満足する範囲で決定される。
【0083】例えば、厚さ100 μm のLiTaO3 (面
積1×10-82 ,体積1×10-1 2 3 )の焦電部材
に100 μm 角の電極膜を形成するものとする。この場合
のLiTaO3 の諸特性は、比重が7.45×103 kg/m
3 ,比熱(単位質量の物体を1℃高めるに必要な熱量)
が2.8 J/cm 3K,熱伝導率が0.024 W/m・deg (2.
4 W/cm・deg ),焦電係数2.3 ×10-8C/cm2 ・de
g ,誘電率がc方向で45×8.855 ×10-12 F/m,
容量が0.4 ×10-12 Fである。
【0084】そして、信号を伝達する制御素子をFET
とし、FETのゲート等価容量を13pF,ゲートが必要
な電圧(電荷)を−2V,ゲートの等価並列抵抗を40
MΩとした場合を説明する。
【0085】いま、13pFの容量と等価の容量を得るた
めのLiTaO3 の面積は(13/0.4 )1/2 =600 μ
m □であり、この面積で発生する電荷は、(13/0.4
)×10-2×2.3 ×10-8/deg =73.6×10-12
/deg となる。また、(13+13)pFのコンデンサで
−2Vの電圧となる電荷は、−2V×26pF=−52×
10-12 Cとなる。
【0086】従って、電極膜での焦電電荷の発生は73.6
×10-12 C/deg であり、−2Vをゲートに印加する
のに必要な電荷は−52×10-12 Cであることから、
LiTaO3 の焦電部材に必要な温度変化は52/73.6
=0.7 ℃ということになる。
【0087】このように、抵抗膜24への電流による発
熱と、焦電部材51a,51bの温度変化による電荷の
発生とを組合わせて信号の伝達を行うものであり、上述
のように焦電部材の特性と厚さの選択を適宜行うもので
ある。
【0088】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、焦電部材
上に形成された絶縁部材上に発熱部材を位置させ、該焦
電部材への加熱で発生した電荷を検出して信号を伝達さ
せることにより、制御素子と制御系とが熱により絶縁さ
れることとなり容易にノイズ遮断を行うことができると
共に、制御素子と一体に形成することが可能となり集積
性を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例の構成図である。
【図2】図1の一適用例の構成図である。
【図3】図1の他の実施例の構成図である。
【図4】本発明の第2の実施例の構成図である。
【図5】他の電極形成を説明するための図である。
【図6】本発明の第3の実施例の構成図である。
【図7】本発明の第4の実施例の構成図である。
【図8】本発明の第5の実施例の構成図である。
【図9】本発明の第6の実施例の構成図である。
【図10】図9の他の実施例(1)の構成図である。
【図11】図9の他の実施例(2)の構成図である。
【図12】他の電極膜形成を説明するための図である。
【図13】本発明の第7の実施例の構成図である。
【図14】本発明の第8の実施例の構成図である。
【図15】本発明の第9の実施例の構成図である。
【図16】本発明の第10の実施例の構成図である。
【図17】焦電部材の熱伝導の模式図である。
【図18】焦電現象を説明するための図である。
【符号の説明】
21A 〜21P 焦電形信号伝達素子 22,31,41,51a,51b 焦電部材 23 絶縁部材 24 抵抗膜 25 信号線 26 MOSFET 27 導体膜 28a〜28c 電極膜
フロントページの続き (72)発明者 上田 政則 神奈川県川崎市中原区上小田中1015番地 富士通株式会社内 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H04B 3/00 G01R 19/03 H01L 37/02

Claims (21)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 厚さ方向に分極する焦電部材と、 該焦電部材の一方面上に位置される絶縁部材と、 該絶縁部材上に位置され、供給される信号電流に応じて
    発熱し、該焦電部材を加熱して他方面より該信号電流に
    応じた信号を伝達させる発熱部材と、 を含むことを特徴とする焦電形信号伝達素子。
  2. 【請求項2】 前記焦電部材の一方面上に位置する絶縁
    部材上に、前記発熱部材及び該発熱部材に前記信号電流
    を供給するための電極膜を形成すると共に、 該焦電部材の他方面に、電荷を検出するための電極膜
    を形成することを特徴とする請求項1記載の焦電形信号
    伝達素子。
  3. 【請求項3】 前記焦電部材と前記絶縁部材との間に、
    導体膜を介在させることを特徴とする請求項1又は2記
    載の焦電形信号伝達素子。
  4. 【請求項4】 前記導体膜は、前記焦電部材の一方の面
    に複数に分割して形成されており、さらに、前記複数
    の導体膜のうち一つの導体膜の一部分上に前記絶縁部材
    が形成されており、 前記電荷を検出するための電極膜は、前記導体膜に対応
    して分割された複数の電極膜から構成され、 前記複数の電極膜は、各該導体膜及び電極膜との間で、
    均一な温度上昇で発生する電荷を相殺されるように接続
    されたことを特徴とする請求項3記載の焦電形信号伝達
    素子。
  5. 【請求項5】 前記焦電部材の前記絶縁部材が形成され
    る一方の面の反対側の前記他方の面を、制御素子が形成
    される基板の制御端子上に位置させ、該制御端子に該焦
    電部材により制御信号を伝達することを特徴とする請求
    項1乃至4記載の焦電形信号伝達素子。
  6. 【請求項6】 前記焦電部材に形成される前記絶縁部材
    上に、前記発熱部材を圧着させて位置させると共に、該
    焦電部材の前記他方の面を、前記制御端子に圧着させて
    位置させることを特徴とする請求項5記載の焦電形信号
    伝達素子。
  7. 【請求項7】 前記焦電部材は、複数の焦電部あるいは
    複数の焦電部材から構成され、 前記複数の焦電部あるいは複数の焦電部材は、厚さ方向
    にそれぞれ分極方向を 異ならせて並設され、 前記複数の焦電部あるいは複数の焦電部材の一方の面の
    焦電部あるいは焦電部材上に、絶縁部材を介して発熱部
    材が形成された ことを特徴とする請求項3記載の焦電形
    信号伝達素子。
  8. 【請求項8】 前記複数の焦電部材のそれぞれの他方の
    面に前記電荷を検出するための電極膜を形成し、 前記複数の焦電部材の一方の面上に両方の該焦電部材に
    架設させて前記絶縁部材を介して発熱部材を形成するこ
    とを特徴とする請求項7記載の焦電形信号伝達素子。
  9. 【請求項9】 面内方向に分極する焦電部材と、 該焦電部材の一方の面上に、供給される信号電流に応じ
    て該焦電部材を加熱する所定数の発熱部材と、 該焦電部材の他方の面上に、該発熱部材の加熱により該
    焦電部材に発生する電荷を検出するための所定数の電極
    膜と、 を含むことを特徴とする焦電形信号伝達素子。
  10. 【請求項10】 前記焦電部材と前記発熱部材との間に
    絶縁部材を介在させることを特徴とする請求項9記載の
    焦電形信号伝達素子。
  11. 【請求項11】 前記発熱部材及び前記電極膜を、前記
    焦電部材の同一面上に形成することを特徴とする請求項
    9又は10記載の焦電形信号伝達素子。
  12. 【請求項12】 前記絶縁部材を分割し、該分割した該
    絶縁部材間に導体膜を介在させることを特徴とする請求
    項10又は11記載の焦電形信号伝達素子。
  13. 【請求項13】 前記所定数の電極膜を直列に配置する
    と共に、前記所定数の発熱部材を直列又は並列に配置す
    ることを特徴とする請求項9乃至12記載の焦電形信号
    伝達素子。
  14. 【請求項14】 前記絶縁部材が形成された焦電部材の
    一方面に、前記電極膜を圧着させて位置させると共に、
    該絶縁部材上に前記発熱部材を圧着させて位置させるこ
    とを特徴とする請求項9乃至13記載の焦電形信号伝達
    素子。
  15. 【請求項15】 前記電荷を検出するための所定数の電
    極膜を、前記焦電部材の一方の面に配置し、 前記発熱部材を、前記焦電部材の他方の面の偏る位置に
    配置し、 前記焦電部材の均一な温度上昇により発生する電荷を相
    殺させるように前記電荷を検出するための所定数の電極
    膜間を接続する ことを特徴とする請求項9乃至14記載
    の焦電形信号伝達素子。
  16. 【請求項16】 所定数の前記焦電部材を、面内方向に
    それぞれ分極方向を異ならせて並設し、各該焦電部材の
    境界部分に前記電荷検出用の電極膜を形成することを特
    徴とする請求項9又は10記載の焦電形信号伝達素子。
  17. 【請求項17】 前記焦電部材を偶数個並設し、一方面
    上に形成される発熱部材を偏らせて配置することを特徴
    とする請求項16記載の焦電形信号伝達素子。
  18. 【請求項18】 加熱されることにより電荷を発生する
    焦電部材に、該電荷を検出する電極膜を形成し、該電極
    膜以外の部分に、接地電極膜を被覆形成することを特徴
    とする焦電形信号伝達素子。
  19. 【請求項19】 加熱されることにより電荷を発生する
    焦電部材に板薄部分を形成し、該焦電部材の板薄部分で
    対向させて該加熱を行う発熱部材及び該発生した電荷を
    検出する電極膜を形成することを特徴とする焦電形信号
    伝達素子。
  20. 【請求項20】 前記焦電部材を、リチウムタンタレー
    トで形成することを特徴とする請求項19記載の焦電形
    信号伝達素子。
  21. 【請求項21】 前記発熱部材と前記焦電部材との間に
    絶縁部材を介在させることを特徴とする請求項19又は
    20記載の焦電形信号伝達素子。
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