JP3253778B2 - 表示システム、表示制御方法及び電子機器 - Google Patents

表示システム、表示制御方法及び電子機器

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JP3253778B2
JP3253778B2 JP25195793A JP25195793A JP3253778B2 JP 3253778 B2 JP3253778 B2 JP 3253778B2 JP 25195793 A JP25195793 A JP 25195793A JP 25195793 A JP25195793 A JP 25195793A JP 3253778 B2 JP3253778 B2 JP 3253778B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、表示制御システムに
関し、特にフレームバッファに画像データを格納するマ
ルチメディア表示制御システムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来よりポータブルコンピュータ用グラ
フィックスコントローラ(ビデオサブシステム)として
VGA(Video Graphics Array)
が使用されている。VGAはディスプレイ表示を制御す
るメカニズムを備え、解像度640x480画素の表示
機能を有している。また近年、ポータブルコンピュータ
の発達とともに、マルチメディアパソコンと呼ばれるコ
ンピュータが開発されている。このコンピュータでは、
テキストデータやグラフィックスデータの他に動画や静
止画等の画像データがCRTに表示可能である。画像デ
ータの表示は、従来よりテレビやビデオ等で使用されて
いるYUV信号を用いて行われるので、コンピュータ本
体に内蔵されているRGBの表示回路を用いてテキスト
データやグラフィックスデータを表示し、画像データの
表示はオプションボードをコンピュータ本体に接続して
行う。このようなオプションボードとしては、例えば、
米国C−Cube MicrosystemsのCL−
450(Registered Tradmark)D
evelopment Boardがある。このボード
はMPEG(Moving PictureCodin
g Experts Group)video alg
orithmを用いて、MPEG compresse
d video信号を伸張し、YUV信号をRGB信号
に変換して出力する。なお、MPEGはカラー動画像蓄
積用符号化方式の標準化を進める組織であり、ISO
(国際標準化機構)とIEC(国際電気標準会議)が共
同で進めるJTCI(情報処理関連国際標準化技術委員
会)の下部組織に当たる。一方で、カラー動画像蓄積用
の符号化方式を指すこともある。CD−ROMへの応用
を考えたMPEG−1と、より高画質を目指したMPE
G−2がある。それぞれ転送速度は、1.5Mビット/
秒以下と5M−10Mビット/秒である。
【0003】さらに、米国インテル社のDVI(Dig
ital Video Interactive)ボー
ドが知られている。このDVIボードには、画像を圧縮
/伸長するための82750PBチップ、画像データを
格納するVRAM,画像データの表示を制御する827
50DBチップ等が実装されている。
【0004】しかしながら、このようなオプションボー
ドをコンピュータ本体に接続した場合、コンピュータ本
体に内蔵されるRGB系の表示サブシステムと、オプシ
ョンボート上のYUV系の表示サブシステムの2つのサ
ブシステムが存在することになり、回路構成が冗長とな
る欠点を有している。
【0005】また、ラップトップタイプのポータブルコ
ンピュータの発達とともに、TFTカラーLCD等のフ
ラットパネルを採用したポータブルコンピュータにおい
ても、テキストデータ、グラフィックスデータ、動画デ
ータおよび静止画データ等の画像データの表示およびそ
れらの混在表示をフラットパネルディスプレイを用いて
行うことが望まれている。
【0006】このような問題を解決するために、表示デ
バイスにTFTカラーLCD等のフラットパネルディス
プレイを採用したポータブルコンピュータにおいて、本
体に標準で実装されているディスプレイコントローラを
用いて他の表示コントローラが持つ表示機能の一部を代
行することにより、グラフィックスデータと画像データ
とを共通の表示回路で表示する技術が開発された。この
ような例としては、例えば特願平4ー135189があ
る。
【0007】また近年これらハードウエアロジックによ
ってテキストデータやグラフィックスデータの他に動画
や静止画等の画像データを表示するシステムと同様な機
能をすべてソフトウエアによって実現する技術も開発さ
れた。例えば米国Microsoft社Video f
or Windowsや米国インテル社のIndeoが
知られている。このうち、Indeoは上記DVIが画
像データをソフトウエアで表示する技術であり、DVI
ボード等の専用ハードウエアロジックが無くても160
画素x120画素程度の動画を表示できる。82750
DBチップが実装されたDVIボードを使用した場合
や、特願平4ー135189に開示されているPBチッ
プを使用した場合に比べて画質は劣るが、専用のハード
ウエアロジックを必要としないため、低価格でシステム
を実現できる。この場合、動画や静止画等の画像データ
はソフトウエアによって伸張され、テキストデータやグ
ラフィックスデータと同様VGA等のグラフィックスコ
ントローラに送られる。グラフィックスコントローラは
グラフィックスデータと同様にしてこの伸張データをC
RTやフラットパネルディスプレイに表示する。
【0008】
【発明が解決使用とする課題】しかしながら、このソフ
トウエアの方法では、グラフィックスコントローラは常
に表示のための処理を行っているため、動画の伸張デー
タを取り込む処理に時間がかかってしまう。またVRA
Mとして安価なDRAMを使用した場合にはさらに処理
に時間がかかってしまうため、動画を表示するには十分
な転送スピードを得ることができなくなり、結果として
表示の画質を低下させてしまうという問題があった。一
般的に一秒間に表示できるフレーム数の減少の形で画質
が低下する。
【0009】この発明の目的は、表示デバイスのTFT
カラーLCD等のフラットパネルを採用したポータブル
コンピュータにおいて、本体に標準で実装されているデ
ィスプレイコントローラに改良を加えるだけで、テキス
トデータ、グラフィックスデータ、動画データおよび静
止画データ等の画像データの表示およびそれらの混在表
示を高画質でフラットパネルデイスプレイ上に表示する
ことのできる表示システムを提供することである。
【0010】
【課題を解決するための手段および作用】上記目的を達
成するために、この発明の、動画データをディスプレイ
へ表示する表示制御方法によれば、前記動画データを第
1のFIFOメモリに記憶し、テキストデータまたはグ
ラフィックスデータをグラフィックスメモリへ記憶し、
前記第1のFIFOメモリに保存された前記動画データ
をシングルポートメモリへ書き込み、前記動画データが
前記第1のFIFOから前記シングルポートメモリへ書
き込まれていない時に、前記シングルポートメモリに記
憶されている前記動画データを第2のFIFOメモリが
読み出し記憶し、前記グラフィックスメモリに記憶した
前記テキストデータまたは前記グラフィックスデータ
と、前記第2のFIFOメモリに記憶した前記動画デー
タとを合成し前記ディスプレイへ表示すること、を特徴
とする。
【0011】この発明によれば、ソフトウエアで動画を
伸張するシステムにおいて、最小限のハードウエアの追
加によって画質の低下を防ぐことができる。さらに、モ
ノクロLCDのために、CRTの表示タイミングをモノ
クロLCDの表示タイミングに変換するためのフレーム
バッファを有しているが、TFTカラーLCDの場合に
はタイミングを変換する必要が無いため、フレームバッ
ファを使用しない。このため、ソフトウエアにより伸張
した画像データをフレームバッファに格納することによ
り、モノクロLCD用フレームメモリと、画像データの
ためのビデオメモリとを共通のメモリ(フレームバッフ
ァ)で構成している。従って、表示システムの簡素化が
図られる。さらにソフトウエアにより伸張した画像デー
タを格納するフレームバッファはDRAMで構成されて
いるので、安価な表示システムが得られる。
【0012】このようにしてソフトウエアで動画を伸張
するシステムにおいて、最小限のハードウエアの追加に
よって画質の低下を防ぐ効果がある。また従来の827
50DBチップが実装されたDVIボード等を使用した
場合や、特願平4ー135189に開示されているPB
チップ等を使用して動画を表示するシステムに比べて、
安価な表示システムを提供できる。
【0013】図1はこの発明のマルチメディア表示制御
システムの全体を示すブロック図である。central proc
essing unit (CPU)1、メインメモリ3、ビデオキャプ
チャボード5、およびマルチメディアディスプレイコン
トローラ7がCPUバス9に接続される。システムバス
13にはさらに、CD−ROMコントローラ15が接続
され、CD−ROMコントローラ15には、CD−RO
M17が接続されている。さらに、マルチメディアディ
スプレイコントローラ7には、フレームバッファメモリ
23、25、フラットパネルディスプレイ(FPD)2
7、およびCRT29が接続されている。フレームバッ
ファメモリ23は例えばVGA表示データを格納するの
に使用される。フレームバッファメモリ25は動画デー
タを格納するのに使用される。動画や静止画等の圧縮さ
れた画像データの伸張は、例えば米国インテル社のInde
o(米国Intel Corporationの登録商標)で行う。Indeo
は従来のDVI (Digital Video Interactive)(米国Intel
Corporationの登録商標)で行われていた画像データの
圧縮、伸張、表示をソフトウエアで行う技術であり、D
VIボード等の専用ハードウエアロジックが無くても1
60画素×120画素程度の動画を表示できる。
【0014】図1において、メインメモリ3に格納され
ている動画伸張プログラムは、例えばCD−ROM17
に格納された圧縮画像データをC−ROMコントロー
ラ15、システムバスコントローラ11経由で読み込
み、伸張し、YUVフォームあるいはRGBフォームで
マルチメディアディスプレイコントローラ7に出力す
る。マルチメディアディスプレイコントローラ7は、通
常のフレームメモリバッファ23を使ったテキストデー
やグラフィックスデータの表示処理の他に、静止画、
動画の各表示あるいはそれらの混在表示のための各表示
タイミング、重ね合わせたのめの処理や、表示領域の
制御、拡大縮小処理、フレームバッファメモリ25への
動画データの書き込みおよび読み出しの制御を行う。な
お、フレームバッファメモリ25には、MPEGビデオ
データや後述するDVIビデオデータ等の動画データの
他にJPEG(Joint Photographic Experts Group)等の
静止画も格納できる。以下、この発明の実施例で画像デ
ータとは動画データおよび静止画データを含む。なお、
JPEGはカラー静止画符号化方式の標準化を進める組
織であり、ISO(国際標準化機構)とCCITT(国
際電信電話諮問委員会)の共同組織である。一方で、カ
ラー静止画像の符号化方式を指すこともある。
【0015】図2は図1に示すマルチメディア表示制御
システムにおいて、メインメモリ3に格納されている動
画伸張プログラムか供給される動画データを、コンピ
ュータ本体内に設けられるフレームバッファに格納する
際の概念を示す図である。なお、図2において図1と同
一部は同符号を付す。この実施例では、CRT表示タイ
ミングをモノクロLCDタイミングに変換するためのフ
レームバッファ25を用いて動画データを格納すること
により、CRTからLCDへの表示タイミング変換用バ
ッファと、動画データ格納用フレームバッファを持つと
いう冗長性を除去し、回路の簡素化を計っている。
【0016】図2において、コンピュータ本体に内蔵さ
れているグラフィックサブシステムは、グラフィック
ソフトウエアを表示するための表示サブシステムであ
り、例えばVGA(Video Graphics Array)で構成され
る。メインメモリ3に格納されている動画伸張プログラ
ムは、CPUバス9を介して供給される画像圧縮データ
を伸張する機能を有する。画像圧縮データは例えばCD
−ROM17またはハードディスク6等に格納されてい
る。画像圧縮データは伸張され、CPUバス9を介し
てフレームバッファ25に出力される。フレームバッフ
ァ25についての詳細は、USSN07/906,83
4に記憶されている。
【0017】フレームバッファ25には2つの役割があ
る。1つは、表示装置がモノクロLCD(Liquid
Crystal Display)の場合に、CRT
のタイミングでフレームバッファに書かれた表示データ
をモノクロLCDのタイミングで読みだすことにより、
CRTのタイミングでモノクロLCDにデータを表示す
るのに使用される。もう1つの役割は、表示装置として
TFTカラーLCDが使用されている場合には、フレー
ムバッファ25を用いてCRTタイミングをLCDタイ
ミングに変換する必要がないので、このフレームバッフ
ァ25を、画像伸張データを格納するメモリとして使用
する。
【0018】VGAメモリ23はVGAグラフィックサ
ブシステムにおける表示データを記憶するVRAMであ
る。VGAメモリ23にはCPUによりCPUバス9を
介して表示データが書かれる。VGAメモリ23に格納
された表示データは表示のリードポートを介して読みだ
され、パレット39に出力される。パレット39は表示
データを色変換し、マルチプレクサ41に出力する。マ
ルチプレクサ41はパレット39からの表示データとフ
レームバッファ25からの画像データを選択し、表示装
置がCRTの場合にはDAC47に出力し、表示装置が
カラーLCDの場合には、カラーLCD階調回路45に
出力する。
【0019】なお、図2において、破線で囲ったVGA
コアと書かれている部分が従来より知られているVGA
チップ(例えば、1988年12月9日に米国Para
dise Systems, Inc.から発行された
PVGA1A仕様書に示されている”PVGA1A”チ
ップ)の部分であり、この発明ではさらにパレット3
9、マルチプレクサ41、モノクロLCD階調制御回路
43、カラーLCD階調制御回路45、DAC47を付
加して、1チップLSIで構成している。
【0020】以下、表示装置がモノクロLCD、カラー
LCD、およびCRTの場合のそれぞれの表示データの
流れについて説明する。モノクロLCDの場合には、V
GAメモリ23に記載されている表示データが表示リー
ドポートを介して読みだされ、フレームバッファ25の
ライトポートを介してフレームバッファ25に書き込ま
れる。フレームバッファ25に書き込まれた表示データ
は、モノクロLCDの表示タイミングで読みだされ、モ
ノクロLCD用階調制御回路43を介してモノクロLC
Dに出力される。
【0021】カラーLCDの場合には、VGAメモリ2
3から読みだされた表示データがパレット39において
色変換され、フレームバッファ25に格納された画像デ
ータとマルチプレクサ41により選択され、カラー階調
制御回路45を介してカラーLCDに出力される。
【0022】CRTの場合には、VGAメモリ23から
出力された表示データがパレット39を介して色変換さ
れ、フレームバッファ25に格納された画像データとマ
ルチプレクサ41により選択され、DAC47でアナロ
グデータに変換されてCRTに出力される。
【0023】なお、図3と図4に示すようにVGAの表
示画面上にMPEGビデオデータ用のウインドウを切
り、VGAとMPEGビデオデータの各表示データを混
在表示させることができる。この混在表示の方法として
は、2通りある。第1の方法は、図4に示すようにVG
Aの表示データもMPEGの表示データとともに、24
ビット構成にして表示する方法である。これは、フレー
ムバッファ25にVGAの表示データとMPEGの表示
データを書き込み、カラーLCDまたはCRTに表示す
る。しかしながら、グラフィックスデータは、16色ま
たは256色で十分であり、1ピクセルあたり16ビッ
トも必要ない。反面書き込みスピードが重要であり、1
6ビット書き込む場合は4ビット(16色)や8ビット
(256色)に比べて書き込みスピードが落ちると言う
欠点がある。
【0024】第2の方法は、図3に示すようにVGAの
グラフィックスデータを1ピクセルあたり4ビット(1
6色)または8ビット(256色)構成として、画像デ
ータの表示のみを16ビット構成にして表示する方法で
ある。この構成では、グラフィックデータのアクセス
は4ビットまたは8ビットのみのアクセスで済むので高
速処理が可能である。これは、VGAグラフィックスデ
ータをVGAメモリ23、パレット39を介してマルチ
プレクサ41に出力するとともに、フレームバッファ2
5の画像データをマルチプレクサ41に出力し、マルチ
プレクサ41により切り換え制御してカラーLCDまた
はCRTに出力する方法である。
【0025】なお、上述した実施例では、TFTカラー
LCDを用いたがSTNカラーLCDを用いるように構
成してもよい。図5は図2に示した動画データのフレー
ムバッファ25への書き込み、およびフレームバッファ
25からの動画データの読みだし制御の詳細ブロック図
である。なお、図1および図2と同一部には同符号を付
す。
【0026】表示領域およびライト用FIFO制御部4
9は動画制御レジスタ51からの制御情報にもとずいて
表示領域の制御ならびにライト用FIFO53を制御す
る。拡大・縮小およびリード用FIFO制御部55は動
画制御レジスタ51からの制御情報にもとずいて動画デ
ータの拡大・縮小およびリード用FIFO57の制御を
行う。重ね合わせ制御部59は、動画制御レジスタ51
からの制御情報にもとずいて、リード用FIFO57か
ら読みだされた動画データと、RAM39から読みださ
れた表示データを重ね合わせて混在表示を行うようにマ
ルチプレクサ41の切り替えタイミングを制御する。R
AMDAC制御回路61はパレット39を用いてCRT
制御回路63から出力される8ビットデータ(P7−
0)をRGB各6ビットデータに変換する。DAC47
はマルチプレクサ41から出力される動画データまたは
表示データをRGBの各アナログ信号に変換する。
【0027】この実施例では、CPUバス9から出力さ
れる伸張された動画データを縦横に拡大または縮小し、
画面の任意の位置に表示することができる。動画データ
は、例えば360x240ドット、60フレーム/sの
画像データである。データ幅は16ビットで65、53
6色表示が可能である。縮小/拡大は縦横独立に1/6
4単位で行い、最大1024x512ドットまでの範囲
に表示できる。
【0028】動画データはフレームバッファ25にライ
トされる。フレームバッファから表示する領域(これは
動画制御レジスタ51により定義する)に応じてリード
し、ビデオメモリからの表示データと合成してビデオD
ACに入力される。
【0029】フレームバファ25へのメモリアクセスは
16ビットで1画素アクセスになる。動画データの表示
サイズは、スタートX方向/スタートY方向レジスタお
よびサイズX/サイズYレジスタにより決まりフレーム
バッファ25にライトされる。フレームバッファ25へ
のライトを止めることにより、動画表示を静止すること
ができる。
【0030】フレームバッファ25に書き込むデータは
16ビットで構成される。この場合、Redデータおよ
ぶBlueデータは5ビットで、Greenデータは6
ビットで構成される。図6に動画データの構成を示す。
【0031】動画データを格納するフレームバッファ2
5は図5に示すビデオメモリ(256Kx16)67の
内1350Kビット(360x240x16ビット)が
使用される。図7にフレームバッファ25のメモリ構成
を示す。
【0032】動画データをリアルタイムで表示するため
には、CPUバス9からの動画データをそのままフレー
ムバッファ25にライトし、画面(VGA)を表示する
時間内に、フレームバッファ25から360x240ド
ットx16ビット/画素の動画データをリードする必要
がある。フレームバッファ25からの動画データリード
は、縮小処理を行うためライン単位に行う。
【0033】1ライン表示時間(水平周期)の内、動画
リード時間(360ドットx16ビット)とリフレッシ
ュ時間を除いた時間が、動画データのライトに割り当て
られる。
【0034】動画データライトでは、CPUバス9から
の動画データをライト用FIFO(8ドット:8x16
ドット)(後述)に蓄え、フレームバッファ25から動
画データをリードしている間にライト用FIFOがいっ
ぱいになったらフレームバッファ25にライトする。C
PUバスから動画データを途切れることなく最短2画面
(VGA)表示する時間でライトを完了する。図8に動
画データのリード/ライト(30フレーム/s)のタイ
ミングを示す。
【0035】動画データリードでは、1ライン毎のデー
タがリード用FIFO(360ドット:360x16ビ
ット)(後述)に格納される。表示する動画データの範
囲を水平/垂直表示スタートレジスタおよび水平/垂直
表示エンドレジスタにより定義し、決められた重ね合わ
せの範囲に表示する。動画データの縮小および拡大は、
水平および垂直方向共独立にCPUバス9から出力され
る動画データの1/64単位に行われる。水平および垂
直方向の縮小/拡大スケールは水平スケールレジスタお
よび垂直スケールレジスタに設定される。表示しようと
する範囲が、動画データメモリ内の動画データ範囲より
小さい場合は縮小、大きい場合は、拡大になる。
【0036】表示範囲の縮小は、リードし貯めてあるリ
ード用FIFOのデータに対し水平方向はある表示ドッ
トを、垂直方向はある表示ラインを間引いて出力する。
図9に縮小処理における動画データリードの概念図を示
す。
【0037】表示範囲の拡大は、同様に、水平方向はあ
る表示ドットを、垂直方向はある表示ラインを挿入す
る。データの挿入方法は、単純に直前のデータを再スキ
ャンする方法と前後のデータの中間階調を計算して挿入
する。図10に拡大処理における中間階調挿入の概念図
を示す。前後のデータ差によっては縞のように表示され
ることがあり、中間階調を挿入することにより滑らかな
変化を実現できる。動画モードレジスタのビット1を設
定することにより中間階調挿入モードとなる。動画デー
タの重ね合わせは、ウインドウとカラーキー領域の組合
せで決められる範囲に行う。いずれの範囲に重ね合わせ
て表示するかを、動画モードレジスタのビット5ー2で
選択する。ウインドウは、水平/垂直領域スタートレジ
スタおよび水平/垂直エンドレジスタにより定義され
る。カラーキー領域は、、カラー比較レジスタの設定値
とカラーデータ(カラールックアップテーブル選択)を
比較し、全ビットが一致した場合を示す。図11に重ね
合わせの位置を示す概念図を示す。水平表示スタート/
エンドレジスタおよび垂直表示スタート/エンドレジス
タで決められた表示範囲に対して上記で決められた範囲
が一致していない場合、その場所の重ね合わせは無視さ
れる。動画データの開始位置は、スタートアドレスレジ
スタ値により決定される。
【0038】動画データを水平および垂直方向にパニン
グすることができる。パニングに必要なカラムアドレス
およびロウアドレスを水平パニングおよび垂直パニング
レジスタに設定する。
【0039】ビデオDACのカラールックアップテーブ
ルから出力される18ビットのRGBデータとフレーム
バッファから読みだされた16ビットの動画データの重
ね合わせは、動画データのRGBをRGBデータのMS
Bに合わせて行う。動画データのRデータおよびBデー
タの最下位ビットには”0”が挿入される。図12にR
GBデータと動画データの重ね合わせの概念図を示す。 1.動画モードレジスタ D7:動画データ入力 0:デコーダ 1:CPU D6:動画表示の静止 0:静止しない 1:静止 D5−D2:重ね合わせの範囲 0:VGA 1:動画
データ VGA画面と動画データを表示する範囲を選択する。
【0040】OVL3 カラーキー領域内、ウインドウ
内(F3) OVL2 カラーキー領域内、ウインドウ外(F2) OVL1 カラーキー領域外、ウインドウ内(F1) OVL0 カラーキー領域外、ウインドウ外(F0) D1:中間階調挿入 0:不可 1:可 D0:表示イネーブル 0:不可 1:可 2.水平表示スタートレジスタ D7−D0:水平表示スタート 表示する水平方向の始まりを設定する。水平表示スター
ト/エンドレジスタおよび垂直表示スタート/エンドレ
ジスタで定義された範囲に表示する。設定値は、水平同
期信号(LPC)の立ち下がりからピクセルクロック数
分、0−1023の範囲で水平表示エンドレジスタの値
より小さくなければならない。 3.水平表示エンドレジスタ D7−D0:水平表示エンド 表示する水平方向の終わりを設定する。設定値は、水平
同期信号(LPC)の立ち下がりからピクセルクロック
数分、0ー1023の範囲。 4.垂直表示スタートレジスタ D7−D0:垂直表示スタート 表示できる垂直方向の始まりを設定する。設定値は、垂
直同期信号(FPC)の立ち下がりからピクセルクロッ
ク数分、0ー511の範囲で垂直表示エンドレジスタの
値より小さくなければならない。 5.垂直表示エンドレジスタ D7−D0:垂直表示エンド 表示できる垂直方向の終わりを設定する。設定値は、垂
直同期信号(FPC)の立ち下がりからピクセルクロッ
ク数分、0ー511の範囲で設定する。 6.スタートアドレスレジスタ(High) D7:スタートX方向のビット8 D6:サイズXのビット9 D5:サイズXのビット8 D4:サイズYのビット8 D3:水平トータルドット数のビット9 D2:水平トータルドット数のビット8 D1:垂直トータルドット数のビット8 D0:表示開始アドレス 動画データフレームバファのリニアアドレス(16ビッ
ト)を設定する。 7.スタートアドレスレジスタ(Middle) D7−D0:表示開始アドレス 動画データフレームバッファのリニアアドレスを設定す
る。 8.スタートアドレスレジスタ(Low) D7−D0:表示開始アドレス 動画データフレームバッファのリニアアドレスを設定す
る。 9.水平領域スタートレジスタ D7−D0:水平領域スタート ウインドウの水平方向の始まりを設定する。水平領域ス
タート/エンドレジスタおよび垂直スタート/エンドレ
ジスタで定義された範囲に表示する。設定値は、水平同
期信号(LPC)の立ち下がりからピクセルクロック数
分、0ー1023の範囲で水平領域エンドレジスタの値
より小さくなければならない。 10.水平領域エンドレジスタ D7−D0:水平領域エンド ウインドウの水平方向の終わりを設定する。設定値は、
水平同期信号(LPC)の立ち下がりからピクセルクロ
ック数分、0ー1023の範囲に設定する。 11.垂直領域スタートレジスタ D7−D0:垂直領域スタート ウインドウの垂直方向の始まりを設定する。設定値は、
垂直同期信号(FPC)の立ち下がりからピクセルクロ
ック数分、0ー511の範囲で垂直領域エンドレジスタ
の値より小さくなければならない。 12.垂直領域エンドレジスタ D7−D0:垂直領域エンド ウインドウの垂直方向の終わりを設定する。設定値は、
垂直同期信号(FPC)の立ち下がりからピクセルクロ
ック数分、0ー511の範囲である。 13.オーバフローレジスタ0 D7ーD6:未使用 D5:水平表示スタートのビット9 D4:水平表示スタートのビット8 D3:水平表示エンドのビット9 D2:水平表示エンドのビット8 D1:垂直表示スタートのビット8 D0:垂直表示エンドのビット8 14.オーバフローレジスタ1 D7:未使用 D6:水平パニングのビット8 D5:水平領域スタートのビット9 D4:水平領域スタートのビット8 D3:水平領域エンドのビット9 D2:水平領域エンドのビット8 D1:垂直領域スタートのビット8 D0:垂直領域エンドのビット8 15.水平スケールレジスタ D7−D6:水平方向のズーム倍率 HZ1 HZ0 機能 0 0 ズームしない 0 1 2倍 1 0 4倍 1 1 8倍 但し、ズームした表示領域が最大表示領域(1024x
512)を越える場合は、設定が無効となる。
【0041】D5−D0:水平方向のスケール フレームバッファに格納されている動画データに対して
縮小/拡大の水平方向スケール/64ドットを設定す
る。設定値は1ー63の範囲。0を設定した場合、およ
び2、4、8倍のズーム率で1ー31を設定した場合、
縮小/拡大を行わない。拡大の場合は、HZ1−0と組
み合わせて倍率を設定する。 HZ1−0 HSL5−0(D5−D0) 倍率 単位 X X 0 1 − 0 0 X 1 − 0 0 1ー63 1/64ー63/64 1/64 0 1 32ー63 1ー2倍 1/32 1 0 32−63 2ー4倍 1/16 1 1 32ー63 4ー8倍 1/8 16.垂直スケールレジスタ D7−D6:垂直方向のズーム倍率 VZ1 VZ0 機能 0 0 ズームしない 0 1 2倍 1 0 4倍 1 1 8倍 但し、ズームした表示領域が最大表示領域(1024x
512)を越える場合は、設定が無効となります。
【0042】D5−D0:垂直方向のスケール 動画データメモリに格納されされている動画データに対
して縮小/拡大の垂直方向スケール/64ラインを設定
する。設定値は1ー63の範囲。0を設定した場合、お
よび2、4、8倍のズーム倍率で1ー31を設定した場
合、縮小/拡大を行わない。 17.カラー比較レジスタ D7−D0:カラー比較 カラーデータ(カラールックアップテーブル選択)とC
MP7−0(D7−D0)との比較を行う。全ビットが
等しい場合にカラーキー領域として定義される。 18.カラーマスクレジスタ D7−D0:カラーデータの有効/無効 0:有効
1:無効 有効の場合、カラーデータの値がカラー比較レジスタ値
と比較される。無効の場合、カラーデータの値に係わら
ず、比較結果が等しいものとする。 19.水平パニングレジスタ D7−D0:水平パニングカラムアドレス 0ー359の範囲で設定する。 20.垂直パニングレジスタ D7−D0:垂直パニングカラムアドレス 0ー239の範囲で設定する。 21.一般制御レジスタ D7−D3:未使用(=”0”) D2:動画表示イネーブル信号 0:入力 1:出力 D1:垂直同期極性 0:正極性 1:負極性 D0:水平同期極性 0:正極性 1:負極性 図13はCPUバス9からの動画データを受取り、動画
データ用フレームバッファ25に書き込むための制御回
路を示す回路図である。
【0043】この実施例によれば、動画データのサイズ
やスタート位置などを示したパラメータレジスタ群をも
とにしCPUバス9から動画データを受取り、一時保持
する書き込み用FIFO53によりCPUバス9から受
け取る速度と動画データ用フレームバッファに書き込む
速度を調整し、リアルタイムに動画データ用フレームバ
ッファに書き込む。さらに動画データ用フレームバッフ
ァ25から読みだす速度と表示する速度の調整および動
画データ用フレームバッファ25から読みだしたデータ
を拡大縮小するために読みだし用FIFO57を有し、
拡大縮小してもリアルタイムに動画データを表示する。
【0044】図13においてレジスタ群71はビデオデ
ータからの動画データを保持し、後述するカウンタ73
からのカウント値により順番に格納する。カウンタ73
はレジスタ群71のうち、動画データを保持すべきレジ
スタを選択する。カウンタ75はレジスタ群71の値を
出力するためマルチプレクサ77により順次選択する。
分周回路79はメモリクロックを入力として2分周およ
び16分周の制御クロックを出力する。マルチプレクサ
77はレジスタ群71からカウンタ75の出力値に従っ
て選択する。動画制御レジスタ51は動画データの各形
式を保持する。領域制御回路49は動画制御レジスタ5
1の値に従って動画データの表示領域を制御する。メモ
リ制御回路65は動画制御レジスタ51の値に従って動
画データ用フレームバッファ25のアドレス等を制御す
る。フレームバッファメモリ25は動画データを格納す
るフレームバッファ機能を有する。
【0045】図14は動画データ用フレームバッファ2
5からのデータを読みだし、拡大縮小処理を行うための
制御回路を示す回路図である。レジスタ群81は動画デ
ータ用フレームバッファ25からのデータを保持し、カ
ウンタ83により順番に格納していく。カウンタ83は
レジスタ群81のうち、データを保持するレジスタを選
択する。カウンタ85はレジスタ群81の値を出力する
ためマルチプレクサ87により順次選択する。マルチプ
レクサ87はレジスタ群81からカウンタ85の値に従
って選択する。拡大/縮小回路55は動画制御レジスタ
51の値に従って拡大縮小処理を行う。動画制御レジス
タ51は動画データの各形式を保持する。重ね合わせ制
御回路59はマルチプレクサ87の出力とVGAビデオ
出力とを重ね合わせる。
【0046】図15は図13および14に示す各制御回
路の動作を示す波形図であり、書き込み用FIFOの波
形図、メモリライト時の波形図、メモリリード時の波形
図、およびリード用FIFOの波形図から成る。
【0047】いま、動画データの形式を16ビット/ピ
クセル、水平x垂直解像度x周波数が360ドットx2
40ドットx30Hzの場合で説明する。レジスタ群7
1は16ビットx8個のラッチで構成され、8ピクセル
分の動画データを保持できる。ビデオデコーダからの動
画データが入ってくると、8進カウンタ73はピクセル
毎にカウントアップする。カウンタのクロックはメモリ
クロックを16分周したものである。領域制御回路49
は動画制御レジスタ51に設定されている動画データの
サイズ、スタート位置の値から表示すべき領域を決め、
カウンタのイネーブル信号を出力する。このカウンタ値
に従って、順次レジスタ群71に動画データが保持され
る。レジスタ群71が8個全部いっぱいになると、動画
データ用フレームバッファ25に書き込むためにレジス
タ群71からマルチプレクサ77を用いて順次出力す
る。このため、8進カウンタ75が用いられる。カウン
タ75のクロックは、メモリクロックを2分周したもの
であり、カウンタ73の8倍の速さで動作する。フレー
ムバッファ25への書き込みは、メモリクロック2クロ
ックで行われ、そのタイミングはメモリ制御回路65に
より生成される。従って、レジスタ群71から取り出す
速度とフレームバッファ25へ書き込む速度は、同じで
あり、レジスタ群71にCPUバス9からから8ピクセ
ル保持する時の第8ピクセル保持時に8ピクセル分の動
画データはフレームバッファ25に送られることにな
る。
【0048】この時点で、動画データの動き速度を損な
うことなく、フレームバッファ25に格納できている。
次に、フレームバッファ25に格納されたデータをフレ
ームバッファ25への動画データ書き込みの間隙に読み
だす。読みだす制御はメモリ制御回路65により行われ
る。フレームバッファ25への書き込みは、図15のメ
モリライトが”H”の時であり、よってそれ以外の時は
読みだし時間として使用できる。読みだし時間は図15
のメモリリードが”H”の時である。図15に示すよう
に、動画データを56ドット分書き込む間に360ドッ
ト分の動画データが読みだされる。この時間に読みださ
れたデータはレジスタ群81に保持される。レジスタ群
81は16ビットx360個構成である。すなわち、拡
大縮小処理のため1ライン分用意されている。このレジ
スタ群81への保持は360進カウンタ83により順次
行われる。このカウンタクロックは、メモリクロックを
2分周したものである。レジスタ群81は1ライン分で
いっぱいになり、表示するためにマルチプレクサ87を
用いて順次出力する。このために、360進カウンタ8
5が用いられる。カウンタ85のクロックは表示用のピ
クセルクロックを使用する。また、拡大縮小処理を行う
ために、拡大/縮小処理回路55によりカウンタ85の
イネーブル信号が出力される。拡大/縮小処理回路55
は、動画制御レジスタ51に設定されている水平および
垂直のスケール率をもとに拡大の処理の場合は、カウン
タを止めて複数回スキャンを行い、縮小処理の場合は、
カウンタを飛ばして間引いてスキャンを行う。マルチプ
レクサ87から出力された動画データは、重ね合わせ制
御回路59によりVGAビデオ出力と合成される。合成
されたビデオ出力はビデオDACの入力となり、アナロ
グデータに変換されてCRT等の外部表示装置に入力さ
れる。
【0049】図16は図14に示す拡大/縮小処理回路
55の詳細ブロック図でる。図16において演算器1
71は、縮小処理における基本ドット数である64ドッ
トと、水平スケールレジスタ173にセットされた水平
方向表示ドット数との演算を行う。水平スケールレジス
タ173には64ドットのうち何ドット表示したいかが
設定される。32進カウンタ175のD入力端子には初
期値”1”が印加され、図17に示すピクセルクロック
信号に同期して図17の32進カウンタに示すようにカ
ウントを行う。32進カウンタ175は後述する360
進カウンタ85のロード信号を生成する。演算器171
の出力は−1回路172により−1されて比較器171
のA入力端子に供給される。さらに、比較器177は
A、Bの入力を比較し、一致したときその値をマルチプ
レクサ179に出力する。比較器181は、A入力に印
加される水平スケール値と定数”32”とを比較する。
比較器181は縮小率が1/2以下かどうか判断してい
る。これは、縮小率が1/2以下の場合、欠落させるデ
ータよりも表示するデータの方が少ないので表示するデ
ータを得るようにするためである。なお、この詳細につ
いては後述する。
【0050】比較器181はA>Bの場合に、比較器1
77の出力を、それ以外の場合に”1”をマルチプレク
サ179が選択するように、選択信号を出力する。マル
チプレクサ179からの出力はロード信号として360
進カウンタ85(図14に示すカウンタ85)に供給さ
れる。演算器185は64ドットを水平方向表示ドット
数で割り算する。演算器187は、演算器185からの
演算結果に360進カウンタ85の出力を加算する。演
算器187の出力は、360進カウンタ85のD入力端
子に供給される。360進カウンタ85は図17の36
0進カウンタRに示すようにカウントを行い、マルチプ
レクサ87(図14)の選択条件を出力する。演算器1
89は、ー1回路172からの出力(A入力)とズーム
倍率(B入力)との演算(A*B−1)を行い比較器1
91に供給する。比較器191はカウタン175からの
Q出力と演算器189からの出力との比較を行い一致が
取れると、図17に示すズーム信号を拡大制御回路19
3に出力する。拡大制御回路193はズーム信号に応答
して拡大制御を行い、図17に示すイネーブル信号をカ
ウンタ85に供給する。
【0051】図18は図16に示す拡大制御回路の詳細
回路図である。図18において、ピクセルクロックを2
分周、4分周、8分周したものがそれぞれANDゲート
195、197、199に供給される。さらに水平スケ
ールレジスタの7ビットの値がANDゲート195、1
97、199に供給される。この実施例では、ビット
6、7が”01”の時、1ー2倍、”10”の時2ー4
倍、”11”のとき4ー8倍の各倍率となり、ビット0
からビット5の6ビットにより32ー63の値(1ー2
倍のときは1/64単位、2ー4倍のときは1/16単
位、4ー8倍のときは1/8単位)が定義される。各A
NDゲート195、197、199の出力はORゲート
201によりORされて拡大イネーブル信号が作られ
る。ORゲート203は拡大イネーブル信号とズーム信
号のORを取り、ENABLE信号を生成する。
【0052】従来、動画データまたは静止画データの水
平方向および垂直方向を縮小してある領域に表示する場
合、水平方向は水平方向のスケール値に応じてあるドッ
トを間引き、垂直方向は垂直方向のスケール値に応じて
あるラインを間引いている。この間引く方法としては、
水平方向ドット数を、水平方向ドット数から表示すべき
ドット数を間引いた値で割り、ー1した値毎に行うのが
標準的であった。(図19参照) しかし、上記の方法では、縮小率が1乃至1/2に於い
ては有効であるが、縮小率が1/2以下に下がると間引
き回数が連続になるため、連続回数を制御する別の手段
を必要とし、回路の増加になり、また、連続回数を適切
に制御しなければ特定ドットの欠落を招き、表示品質が
悪くなるなどの問題があった。
【0053】この実施例では、任意の画面位置にフレー
ムバッファ内からのデータを縮小して表示するディスプ
レイコントローラに於いて、縮小率によって場合わけし
た縮小手段を持ち、リニアな間引き方法を行い表示品質
のよいディスプレイコントローラが得られる。
【0054】この実施例では、もとの水平方向の表示デ
ータから縮小して表示するデータを得るためにある特定
のドットを欠落させることが必要となる。水平方向表示
ドット数(水平スケール)を格納してあるパラメータレ
ジスタの出力から欠落させる割合を算出し、カウンタ値
と一致した場合に欠落させることにより定期的な欠落を
実施する。欠落させるためのイネーブル信号を出力し、
これがメモリデータ選択条件を決めるためのラインカウ
ンタのロードイネーブルとなる。メモリデータは複数の
ラッチで保持され、ライン数分のマルチプレクサにより
表示すべき(欠落しない)ドットが選択され、ビデオ出
力回路に送られる。欠落させるドットの割合を決め、ラ
インカウンタのロードイネーブル信号を生成する回路に
於いて、その縮小率を場合分けして、最適な欠落の割合
を指示し、常に等間隔的に表示ドットを示す。
【0055】図20において、動画制御レジスタ51は
水平方向の表示ドット数(水平スケール値)を設定す
る。演算器91は(A÷(A−B))−1を実行する。
演算器93はA÷Bを実行する。演算器95はA+Bを
実行する。比較器99はA=Bの場合に有効となる。
(A=Bのときに比較器99はロジック”1”を出力
し、そうでない場合に、ロジック”0”を出力する)比
較器101はA>Bの場合に有効となる。(A>Bの場
合に、比較器101はロジック’1”を出力し、そうで
ない場合に、ロジック”0”を出力する)カウンタ10
7はカウンタ109のロード信号を生成する。マルチプ
レクサ105は比較器101の出力が”0”のとき比較
器99の出力を選択し、”1”のとき、定数”1”を選
択する。カウンタ103はロード信号LDに応答して定
数”1”がセットされ、ピクセルクロック信号に同期し
てカウントを行う。カウンタ107はマルチプレクサ1
09の選択条件を出力する。レジスタ111はメモリデ
ータを保持する。マルチプレクサ109はレジスタ11
1の値を選択する。
【0056】次に、上記構成の動作ついて説明する。フ
レームバッファに格納されているデータのサイズが水平
方向360ドット、縮小率が1/4と3/4の場合につ
いて説明する。水平方向の縮小処理は64ドット単位に
行う。従って、縮小率1/4の場合は、水平方向の表示
するドット数を示すスケール値が、16ドットに設定さ
れている。縮小率が1/2以下の場合は、欠落させるデ
ータよりも表示するデータの方が少ないので表示するデ
ータを得るようにする。
【0057】まず動画制御レジスタ51から水平方向表
示ドット数(=16)が出力され、演算器93で64÷
16=4が出力される。また、比較器101によりA=
16とB=32の比較が行われ、この結果からマルチプ
レクサ105は”1”を選択する。従って、カウンタ1
07は常にロードイネーブル状態となり、加算器95に
より自身の出力値に演算器93の出力値”4”を加えた
値をロードする。この結果、カウンタ107の出力値
0、4、8、12、...60となりレジスタ111で
ラッチされているメモリデータの0、4、8、1
2、...60番目のデータをマルチプレクサ109で
順次選択し、ビデオ出力回路に送る。
【0058】縮小率3/4の場合は、動画制御レジスタ
51から水平方向ドット数(=48)が出力され、演算
器91で64÷(64ー48)ー1=3が演算されると
ともに、演算器93により64÷48=1が演算され
る。カウンタ103の出力値と演算器91の出力値(=
3)が比較器99により比較され、一致した場合にイネ
ーブル信号を生成する。比較器101によりA=48と
B=32の比較が行われ、マルチプレクサ105により
比較器99の出力が選択される。マルチプレクサ105
は0、0、1、0、0、1と定期的に出力し、加算器9
5により自身の出力値に演算器93で示された”1”を
加えた値をロードする。この結果、カウンタ107の出
力値は0、1、2、4、5、6、8、...62とな
り、レジスタ111でラッチされているメモリデータの
0、1、2、4、5、6、8、...62番目のデータ
を符号11のマルチプレクサで順次選択し、ビデオ出力
回路に送る。
【0059】
【発明の効果】以上述べたようにこの発明によれば、ソ
フトウエアで動画を伸張するシステムにおいて、最小限
のハードウエアの追加によって画質の低下を防ぐ効果が
ある。また、従来の82750DBチップが実装された
DVIボード等を使用した場合や、特願平4ー1351
89に開示されているPBチップ等を使用して動画を表
示するシステムに比べて、安価な表示システムを提供で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明のマルチメディア表示制御システムの
全体を示すブロック図;
【図2】図1に示すマルチメディア表示制御システムの
第1の実施例を示すブロック図;
【図3】図2に示す実施例において、4ビットもしくは
8ビットのVGAグラフィックデータと、24ビットの
MPEG動画データとの混在表示を示す概念図;
【図4】図2に示す実施例において、16ビットのVG
Aグラフィックデータと、16ビットのMPEG動画デ
ータとの混在表示を示す概念図;
【図5】図2に示した動画データのフレームバッファへ
の書き込み、およびフレームバッファからの動画データ
の読みだし制御の詳細ブロック図;
【図6】動画データのビット構成を示す図;
【図7】フレームバッファのメモリ構成を示す図;
【図8】動画データのリード/ライトのタイミングを示
す波形図;
【図9】縮小処理における動画データリードの概念図;
【図10】拡大処理における中間階調挿入の概念図;
【図11】動画データと表示データの重ね合わせの位置
を示す概念図;
【図12】動画データと表示データの重ね合わせの概念
図;
【図13】CPUバスからの動画データを受取り、動画
データ用フレームバッファに書き込むための制御回路を
示す回路図;
【図14】動画データ用フレームバッファからのデータ
読みだし、拡大縮小処理を行うための制御回路を示す回
路図;
【図15】図13および図14に示す各制御回路の動作
を示す波形図であり、書き込み用FIFOの波形図、メ
モリライト時の波形図、メモリリード時の波形図、およ
びリード用FIFOの波形図を示す;
【図16】図14に示す拡大/縮小処理回路の詳細ブロ
ック図;
【図17】図16および図18に現れる信号の波形図;
【図18】水平方向の拡大制御のためのブロック図;
【図19】縮小率3/4(水平方向ドット数64、表示
ドット数48)の場合の間引き例を示す波形図;
【図20】水平方向の縮小処理を示す回路図。
【符号の説明】
1…CPU、3…メインメモリ、9…CPUバス、17
…CD−ROM、13…システムバス、7…マルチメデ
ィアディスプレイコンントローラ、23…VGAメモ
リ、25…フレームバッファメモリ、39…パレット、
41…マルチプレクサ、43…モノクロLCD階調制御
回路、45…カラーLCD階調制御回路、47…DA
C、49…表示エリアライトFIFO制御回路、51…
動画制御レジスタ、55…拡大縮小処理回路、65…メ
モリ制御回路、57…リードFIFO、55…拡大/縮
小リードFIFO制御回路、67…ビデオメモリ、59
…重ね合わせ制御回路、71、81…レジスタ群、7
3、75、83、85…カウンタ、79…分周回路、1
73…水平スケールレジスタ、171、185、18
7、189…演算器、177、181、191…比較
器、193…拡大制御回路
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI G09G 5/36 G09G 5/36 520E 5/42 530A (56)参考文献 特開 平5−73028(JP,A) 特開 平5−35257(JP,A) 特開 平3−244282(JP,A) 特開 平4−347781(JP,A) 特開 平4−317099(JP,A) 特開 平1−276331(JP,A) 特開 平5−236429(JP,A) 特開 昭61−264387(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G09G 5/06 G06F 3/153 336 G06T 1/00 G06T 1/60 G09G 5/00 510 G09G 5/36 G09G 5/42

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 動画データをディスプレイへ表示する表
    示制御方法において、 前記動画データを第1のFIFOメモリに記憶し、 テキストデータまたはグラフィックスデータをグラフィ
    ックスメモリへ記憶し、 前記第1のFIFOメモリに保存された前記動画データ
    をシングルポートメモリへ書き込み、 前記動画データが前記第1のFIFOから前記シングル
    ポートメモリへ書き込まれていない時に、前記シングル
    ポートメモリに記憶されている前記動画データを第2の
    FIFOメモリが読み出し記憶し、 前記グラフィックスメモリに記憶した前記テキストデー
    タまたは前記グラフィックスデータと、前記第2のFI
    FOメモリに記憶した前記動画データとを合成し前記デ
    ィスプレイへ表示すること、 を特徴とする表示制御方法。
  2. 【請求項2】 動画データをディスプレイへ表示する表
    示制御方法において、 前記動画データを、第1のFIFOメモリに記憶し、 テキストデータまたはグラフィックスデータをグラフィ
    ックスメモリへ記憶し、 前記第1のFIFOメモリに保存された前記動画データ
    をシングルポートメモリへ書き込み、 前記動画データが前記第1のFIFOから前記シングル
    ポートメモリへ書き込まれていない時に、前記シングル
    ポートメモリに記憶されている前記動画データを第2の
    FIFOメモリが読み出し記憶し、 前記第2のFIFOメモリに記憶した前記動画データを
    任意の大きさに拡大または縮小し、 前記グラフィックスメモリに記憶した前記テキストデー
    タまたは前記グラフィックスデータと、前記拡大または
    縮小した動画データとを合成し前記ディスプレ イへ表示
    すること、 を特徴とする表示制御方法。
  3. 【請求項3】 圧縮したデータを動画データへ伸張し、 前記伸張した動画データを、第1のFIFOメモリに記
    憶し、 テキストデータまたはグラフィックスデータをグラフィ
    ックスメモリへ記憶し、 前記第1のFIFOメモリに保存された前記伸張した動
    画データをシングルポートメモリへ書き込み、 前記伸張した動画データが前記第1のFIFOから前記
    シングルポートメモリへ書き込まれていない時に、前記
    シングルポートメモリに記憶されている前記伸張した動
    画データを第2のFIFOメモリが読み出し記憶し、 前記グラフィックスメモリに記憶した前記テキストデー
    タまたは前記グラフィックスデータと、前記第2のFI
    FOメモリに記憶した前記伸張した動画データとを合成
    し前記ディスプレイへ表示すること、 を特徴とする表示制御方法。
  4. 【請求項4】プロセッサと、 前記プロセッサに接続するシステムバスと、 前記システムバスを介して前記プロセッサと接続し、前
    記プロセッサから送信される動画データを一時保存する
    第1のメモリと、 前記第1のメモリに記憶している前記動画データを書き
    込まれるシングルポートメモリと、 前記第1のメモリが前記シングルポートメモリへ書き込
    みを行っていない時に、前記シングルポートメモリに記
    憶している前記動画データを読み出し一時保存する第2
    のメモリと、 前記システムバスを介して前記プロセッサから送信され
    るテキストデータ及びグラフィックスデータを格納する
    ビデオメモリと、 前記ビデオメモリから読み出したテキストデータまたは
    グラフィックスデータと前記第2のメモリに一時保存さ
    れた前記動画データとを合成し表示データを生成する合
    成手段と、 前記合成手段により合成された前記表示データを表示す
    る表示手段と、 を具備することを特徴とする電子機器。
  5. 【請求項5】 前記電子機器は、さらに拡大縮小制御回
    路を具備し、 前記拡大縮小制御回路は前記第2のメモリに一時保存し
    た前記動画データを拡大縮小し、前記合成手段へ出力す
    ることを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  6. 【請求項6】 前記第1のメモリ及び前記第2のメモリ
    は、FIFOメモリによって構成されることを特徴とす
    る請求項4記載の電子機器。
  7. 【請求項7】 前記システムバスは、CPUバスである
    ことを特徴とする請求項4に記載の電子機器。
  8. 【請求項8】 圧縮データを記憶している記憶手段と、 前記記憶手段とシステムバスを介して接続し、前記圧縮
    データを動画データに伸張するプロセッサと、 前記システムバスを介して前記プロセッサと接続し、前
    記プロセッサから送信される前記伸張された動画データ
    を一時保存する第1のメモリと、 前記第1のメモリと接続し、前記第1のメモリに保存し
    ている前記伸張された動画データを書き込まれるシング
    ルポートメモリと、 前記第1のメモリが前記シングルポートメモリへ書き込
    みを行っていない時に、前記シングルポートメモリに記
    憶された前記伸張された動画データを読み出し、一時保
    存する第2のメモリと、 前記システムバスを介して前記プロセッサから送信され
    るテキストデータおよびグラフィックスデータを格納す
    るビデオメモリと、 前記ビデオメモリから読み出した前記テキストデータま
    たは前記グラフィックスデータと、前記第2のメモリに
    一時保存された前記伸張された動画データとを合成し表
    示データを生成する合成手段と、 前記合成手段により合成された前記表示データを表示す
    る表示手段と、 を具備することを特徴とする電子機器。
  9. 【請求項9】 電子機器に用いられる表示システムにお
    いて、 動画データを一時保存する第1のメモリと、 前記第1のメモリと接続し、前記第1のメモリに記憶し
    た前記動画データが書き込まれるシングルポートメモリ
    と、 前記シングルポートメモリと接続し、前記第1のメモリ
    が前記シングルポートメモリへ書き込みを行っていない
    時に、前記シングルポートメモリに記憶した前記動画デ
    ータを読み出し一時保存する第2のメモリと、 テキストデータ及びグラフィックスデータを格納するビ
    デオメモリと、 前記ビデオメモリから読み出したテキストデータまたは
    グラフィックスデータと、前記第2のメモリに一時保存
    された前記動画データとを合成する合成手段と、 前記合成した前記電子機器が具備する表示装置へ出力す
    る出力手段と、 を具備することを特徴とする表示システム。
  10. 【請求項10】 前記表示システムは、さらに拡大縮小
    制御回路を具備し、 前記拡大縮小制御回路は前記第2のメモリに一時保存し
    た前記動画データを拡大縮小し、前記合成手段へ出力す
    ることを特徴とする請求項9記載の表示システム。
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