JP3251551B2 - 内燃機関の燃料噴射方法 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射方法

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JP3251551B2
JP3251551B2 JP10-291100A JP29110098A JP3251551B2 JP 3251551 B2 JP3251551 B2 JP 3251551B2 JP 29110098 A JP29110098 A JP 29110098A JP 3251551 B2 JP3251551 B2 JP 3251551B2
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オービタル、エンジン、カンパニー、プロプライエタリ、リミテッド
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【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、燃料と空気との混
合物を火花点火式内燃エンジンの燃焼室内に噴射する方
法に関する。 【0002】 【従来の技術】ノズルから燃焼室の中へ噴射される燃料
の噴霧特性は、燃料の燃焼能率に大きな影響を有し、こ
れは次いでエンジンの作動安定性、燃料効率および排気
エミッションに影響する。これらの影響を最適にするた
めに、ノズルから噴射される燃料の噴霧パターンの所望
の特性は、燃料小滴の大きさが小さいこと、燃焼室内へ
の燃料噴霧の貫通を制御すること、および少なくとも低
いエンジン負荷で比較的含まれる燃料小滴の雲を公平に
分配することを含む。 【0003】エンジン排気ガスの有害な成分の制御にお
いて、燃焼室のガスチャージ内の燃料の配置を制御して
いくつかの異なるパラメータを充たすことが望ましい。
理想的には、燃料をガスチャージに分配することによ
り、その結果としての燃料−空気混合物が点火プラグで
容易に点火可能であり、すべての燃料が完全に燃焼する
のに十分な空気に接近でき、そして火焔が消される前に
すべての燃料に広がるのに十分な温度になければならな
い。異常爆発を促進する燃焼温度、または排気ガス中の
望ましくない汚染物質の形成のような他の因子も考慮し
なければならない。 【0004】 【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、燃料
の十分な燃焼およびエンジン排気ガスの放射物の制御に
貢献するような、燃料をノズルを通じてエンジン燃焼室
に噴射する方法を提供することである。 【0005】 【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
めに、本発明は、火花点火式内燃機関のシリンダヘッド
とシリンダ内で往復運動するピストンとの間に形成され
る燃焼室内に燃料を噴射する方法であって、ポートを開
閉する弁要素を前記ポートに対して変位させることによ
り前記ポートを開いたときに、前記ピストンに向かって
前記燃焼室内に流れる燃焼支持ガスに乗った燃料小滴に
よって、末広がりで円錐形状の第1の流れとこの第1の
流れによって囲まれる領域内に形成される前記第1の流
れとは方向が異なる第2の流れとがそれぞれ生じるよう
に、前記弁要素および前記ポートの少なくとも一方の形
状を調整し、 (1)チャンバ内の前記燃焼支持ガスを、前記ポートが
開かれたときに前記燃料と前記燃焼支持ガスとの混合物
を前記ポートを介して前記ピストンに向かって 前記燃焼
室内に供給できる圧力とする段階と; (2)前記チャンバ内に計量された量の燃料を供給する
段階と; (3)前記弁要素を前記ポートに対して変位させること
により前記ポートを開いて前記チャンバを前記燃焼室に
連通させる段階と;を備え、前記燃焼室内のガス装入物
に対する貫通の度合いが低い燃料噴霧を形成することに
より、エンジン負荷が低いときに排気ガス内への炭化水
素の放出を減少させることを特徴とする内燃機関の燃料
噴射方法を提供する。 【0006】本発明はまた、火花点火式内燃エンジンの
燃焼室内に燃料を噴射する方法であって、静止した大気
の下で測定したときに、燃料噴射の軸線方向に燃料噴射
ノズルの出口から35ミリメートルの位置における前記
軸線方向の分散速度が多くて25メートル/秒となる燃
料噴射条件で、計量された量の燃料をガス流に乗せて
記内燃エンジンの燃焼室内に噴射することを特徴とする
燃料噴射方法を提案する。燃料噴射の軸線方向に燃料噴
射ノズルの出口から70ミリメートルの位置における前
記軸線方向の分散速度を18メートル/秒より小さいこ
とが望ましい。 【0007】いくつかの理由のために、噴霧貫通の手段
を作動条件下の燃焼室内に設けるのは不都合であること
が認められよう。従って、本発明を定義する際に、噴霧
速度と噴霧貫通が大気圧下の静止空気において測定され
る。これらの測定は、燃料を燃焼室へ送り出すために使
用される噴射機構とノズルでなされ、その噴射機構は、
燃料をエンジンの燃焼室に噴射するときと同じ条件の下
で作動され、すなわち燃料とガス圧が通常のエンジン作
動と同じであり、かつノズル開口運動が通常のエンジン
作動と同じである。 【0008】軸方向の噴霧分散速度が35ミリメートル
の所で16メートル/秒以下であるのが好適であり、通
常6〜10メートル/秒であり、好ましくは約8メート
ル/秒である。半径方向の、すなわち噴霧軸線に垂直な
噴霧分散速度は、噴霧軸線から35ミリメートルの所で
多くて25メートル/秒が好適であり、通常約12メー
トル/秒である。 【0009】上記の噴霧貫通パラメータを維持すること
は、低い燃料供給速度で、すなわち低いエンジン負荷
で、エンジン排気ガスの炭化水素(HC)を制御するの
に特に重要である。 【0010】低負荷域においては、各サイクル毎の燃料
噴射量が低く、もしガスチャージの全体にわたって広く
分散されるならば、点火性と火焔維持が不十分になる。
これらの不利な影響を避けるかまたは減少させるため
に、ガスチャージ中の燃料の分配を一般に制限し、そし
て特に点火箇所(点火プラグ)のすぐ近くに濃い混合物
を確立することが必要である。 【0011】このように、点火プラグの近くに濃い混合
気があれば、容易に点火可能である。比較的少量の燃料
がガスチャージの全体にわたって薄く分散されないし、
また燃料がガスチャージの高度に急冷される範囲には分
配されない。これらの両方により、火焔の貫通が低くな
り、その結果として未燃焼の燃料が生じて排気ガス中に
HCを生じさせる。 【0012】貫通を制限すると、他の補正作用なしで
は、エンジン負荷範囲の上限域でHCが若干増加するこ
とになり得るけれども、これは、自動車のような多くの
用途で全エンジン作動時間の比較的小さい部分だけの間
経験される作動範囲にある。 【0013】低い貫通燃料噴霧の利益は、最大エンジン
負荷の80パーセントまでおよびエンジン最大作動速度
の50パーセントまでのエンジン作動において特に重要
である。 【0014】噴射ノズルが、中空の円錐型のパターンよ
りむしろそのいたる所に分散された燃料を有する雲を形
成する燃料噴霧パターンを生ずる構造であるときに、低
い貫通燃料噴霧の使用が特に有利である。 【0015】本出願人の共に係属中の国際特許出願N
o.PCT/AU86/00201号明細書に、燃料を
燃焼室に噴射する特別な方法と特別な形状のノズルが開
示されているが、その各々を、ここに開示された低い貫
通燃料噴霧の場合に用いることができる。 【0016】従って、本発明の燃料噴射方法の好ましい
実施例においては、前記ポートを開閉する弁要素を変位
させて前記ポートを開放した時に前記ポートと前記弁要
素とにより環状のガス流路を形成し、前記ポートおよび
前記弁要素の少なくとも一方に前記環状のガス流路に臨
む複数の切り欠きを形成し、燃料を乗せたガスを前記環
状のガス流路を通過させて燃焼室内に噴射する際に、
記弁要素に切り欠きを形成する場合には、前記切り欠き
以外の部分を通過する末広がりで円錐形状の第1のガス
流と、前記切り欠き内を通過して前記第1のガス流によ
って囲まれる領域内に形成される、前記第1のガス流と
は方向が異なる第2のガス流とを形成する。これに対し
て、前記ポートに切り欠きを形成する場合には、前記切
り欠き内を通過する末広がりで円錐形状の第1のガス流
と、前記切り欠き以外の部分を通過して前記第1のガス
流によって囲まれる領域内に形成される、前記第1のガ
ス流とは方向が異なる第2のガス流とを形成する。 【0017】本発明の上記の好ましい構成においては、
ガス流に乗った燃料小滴の空気に対する露出が一層大き
くなり、そして前記ガス流路から噴射されたガス−燃料
混合物の流れがノズルから遠ざかって速度が落ちる際に
ガスの流れが粉砕されるので、燃料小滴が分散して霧を
形成する。最後に、分散された流れが燃料小滴の普通の
雲を形成する。 【0018】ガス−燃料混合物の流れが上述のように形
成されると、燃料小滴の流れは末広がりで円錐形の第1
の流れの範囲内にあり、ドーナツ状のガス流がこれと同
軸に形成される。ドーナツ状ガス流の外側領域の第1の
ガス流が燃料小滴の流れを補完し、そして燃料はドーナ
ツ状ガス流に乗って内方に運ばれる。この燃料小滴の分
散が燃料の有効な分配に貢献すると共に、燃料を区画さ
れた範囲内に保持する。 【0019】噴霧雲は、少なくとも約90°から約12
0°までの間に含まれる角度により区画された円錐状の
空間内に含まれるのが望ましい。 【0020】ガス流に乗った燃料を、ポペット弁制御ポ
ートを通じて燃焼室内に噴射することができるが、その
際、弁には、末端縁部の周囲に間隔を置いて配置された
複数の切欠きが設けられる。これらの切欠きを設けるこ
とにより、燃料−ガス混合物のための二つの選択的通路
が得られる。すなわち、弁要素の末端縁に切欠きのない
部分により形成された外側通路と、切欠きを通る他の通
路であり、その切欠きの底縁は弁要素の末端縁から半径
方向内方に変位されている。 【0021】弁が開いているとき、燃料−ガス混合物が
通る弁の表面は末広がりの円錐形であるのが好適であ
り、その結果末端縁から出る燃料−ガス混合物が初めに
この流れの方向を維持して外側配列のガスに乗った燃料
小滴を形成する。しかしながら、末端縁が切欠きにより
中断される場合、燃料とガスの少なくともいくらかが切
欠きを通過して、弁からその末端の内方を出る。 【0022】ポペット弁の上記の構造は、緊密に混合さ
れた燃料とガスの雲を形成し、その雲は従って高度に点
火可能な混合物であり、燃焼室のガスチャージへの貫通
が低い。この雲は、噴射ノズルと点火プラグの適当な相
対位置により燃焼室内に点火プラグにきわめて接近して
位置させることができる。雲の中の燃料の粒子の大きさ
は10ミクロン(ソータ平均直径)までの位であるのが
好ましい。 【0023】 【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施例
により詳細に説明する。 【0024】図1において、エンジン9は、一般的な通
常の構造の単シリンダ二サイクルガソリンエンジンであ
り、シリンダ10、クランクケース11およびシリンダ
10内で往復運動するピストン12を有する。ピストン
12は、連接棒13によりクランク軸14に連結されて
いる。クランクケースには、通常のリード弁19を組み
込んだ吸気ポート15が設けられ、かつ三つの移送通路
16(一つだけを示す)がクランクケースをそれぞれの
移送ポートと連通しており、移送ポートのうち二つが1
7と18で示され、三番目の移送ポートはポート18の
反対側にある17と同等物である。排気ポート20が中
央の移送ポート18にほぼ対向してシリンダの壁に形成
されている。 【0025】分離可能なシリンダヘッド21が凹部22
を有し、その中へ点火プラグ23と燃料噴射器24が突
出している。凹部22が移送ポート18と排気ポート2
0の中心を通って延びるシリンダの軸平面に対してほぼ
対称に位置している。凹部22が移送ポート18のすぐ
上のシリンダ壁からシリンダ中心線を過ぎて或る距離だ
けシリンダを横切って延びている。 【0026】シリンダの上記の軸平面に沿った凹部22
の横断面形状は最も深い点または基底28でほぼ弓形で
あり、そのとき弧の中心線が移送ポート18の上のシリ
ンダ壁よりもシリンダの中心線に幾分近い。移送ポート
18の上のシリンダ壁に近い弓形基底28の端がほぼ真
直な面25と合併し、かつ弓形基底28の反対端すなわ
ち内端が比較的短い急勾配面26と合併している。 【0027】燃料噴射器24は、そのノズルが凹部22
の最も深い部分あたりにあるように位置すると共に、点
火プラグ23が、移送ポート18から離れた凹部の面に
位置している。従って、移送ポートを通ってシリンダに
入る空気チャージが凹部に沿って噴射ノズル24を過ぎ
て点火プラグに向かって進み、そして燃料をノズルから
点火プラグへ運ぶ。 【0028】凹部22の形状およびそれに由来する燃焼
過程の別の詳細は、1986年5月23日に提出された
英国特許出願第8612601号および1986年5月
26日に提出された対応する米国特許出願に「2サイク
ル内燃エンジンの関する改良」と題してシュルンケ(Sch
lunke)とデービス(Davis) により開示されている。 【0029】燃料噴射器24は燃料計量兼噴射系統の必
須部分であり、それにより空気に乗った燃料が空気供給
圧力によりエンジンの燃焼室へ配送される。燃料計量兼
噴射ユニットの一つの特別な形態を図2に示してある。 【0030】燃料計量兼噴射ユニットには、収容室(チ
ャンバ)32を有する噴射器本体31に連結される自動
車型絞り本体噴射器のような、都合よく手に入る燃料計
量装置30を組込んである。燃料が燃料ポンプ36によ
り燃料溜め35から吸収されて圧力調整器37を経て燃
料入口ポート33を通り燃料計量装置30へ配送され
る。周知のように作動する計量装置は、エンジン燃料の
要求に従って或る量の燃料を計量して収容室(チャン
バ)32に入れる。計量装置へ供給された過剰の燃料は
燃料戻りポート34を経て燃料溜め35へ戻される。燃
料計量装置30の特別な構造は本発明にとって臨界的な
ものではなく、どんな適当な装置を使用しても良い。 【0031】作用においては、収容室(チャンバ)32
が、空気源38から圧力調整器39を経て噴射器本体3
1の空気入口ポート45を通って供給される空気により
与圧される。噴射弁43を作用させて、与圧空気が計量
された量の燃料を噴射器先端42を通ってエンジンの燃
焼室の中へ排出することができる。噴射弁43は、燃焼
室に対し内方に開口する、すなわち収容室から外方に開
口するポペット弁構造である。 【0032】噴射弁43は、収容室(チャンバ)32を
通っている弁心棒44を経て、噴射器本体31内に位置
したソレノイド47のアーマチュア41に連結されてい
る。噴射弁43は円板ばね40により閉鎖位置へ付勢さ
れ、かつソレノイド47を付勢することにより開放され
る。ソレノイド47の付勢をエンジンサイクルに対しタ
イミングを合わせて制御して、燃料を収容室(チャン
バ)32からエンジン燃焼室へ配送する。 【0033】収容室を組込んである燃料噴射系統の作用
の別の詳細は、オーストラリア特許出願1984年第3
2132号と1985年第46758号および1985
年4月2日に出願されたそれぞれの対応する米国特許出
願第740067号と第849501号にエム・マッケ
ー(M.Mckay)により開示されている。 【0034】図3は、上記の噴射弁43と噴射器本体3
1の隣接する部分を示す。噴射弁43が、図2に示した
ようにソレノイド47により作用される弁心棒44に取
りつけられている。弁の半径方向運動は、収容室(チャ
ンバ)32の壁の上に三つの周面41を支承することに
より制御される。係合する密封面50と51が噴射弁4
3とポート48に設けられている。これらの面は120
°の夾角を有する。噴射弁43が作用されると、面50
と51がその間にのど部52を残して分離し、そののど
部を通って燃料と圧縮ガスが燃焼室に解放される。 【0035】ノズルの設計は、燃料の燃焼室への貫通度
に影響を与える。前述した計量兼噴射ユニットに使用さ
れる弁要素の一つの特別な設計は図4と図5に示されて
いる。 【0036】図4と図5から分かるように、ポペット弁
の外周に等間隔に置かれた12個の切欠きまたはスロッ
ト65と、前述したノズルポートの上の対応する密封面
と使用中協働する環状の密封面61とがある。密封面6
1の夾角は通常120°であるが、例えばときどき使用
される90°の角度のような他のどんな適当な角度でも
良い。 【0037】図4に示した実施例では、ポペット頭部の
周囲に等間隔で配置された12個の切欠きがあり、各切
欠きの対向した半径方向壁の間の夾角は14.5°であ
る。図示した特定の弁では、弁頭部の全直径が4.9ミ
リメートルであり、その対向する側面66の間の切欠き
の幅が周囲で0.7ミリメートル、切欠きの中心線上の
最小深さが0.7ミリメートルである。 【0038】切欠きの基底67は弁の軸線に対し平行で
ない形状を有し、かつ典型的には図示した弁の軸線に向
かって内方に下方へ傾斜させることができるので、弁の
下面の切欠きの深さは上面より大きい。弁の軸線に対し
傾斜した基底の角度は30°の程度が代表的である。他
の変形では、切欠きの基底の平面が弁軸線に平行である
か、またはどちらかの方向に、すなわちスロットの深さ
が頂部から底縁へまたはこの逆に増加するように湾曲さ
せることができる。 【0039】上記の構造の弁頭部の場合、燃料と空気の
混合物が弁から出て弁頭部より若干下に燃料小滴の雲を
確立する。 【0040】図6を参照すると、弁の切欠きのない部分
から出る燃料−ガスの流れ70は内側の流れより燃料が
幾分濃い。 【0041】前述したように、流れが弁からいくらかの
距離を移動して速度を落し、流れが粉砕して燃料の霧に
なり、この霧が燃料−ガスの流れ70から内方へ運ばれ
て流れの全範囲内に、空気の本体内に分散した燃料の微
細な小滴のほぼ連続する雲72を形成する。 【0042】主要な燃料−ガスの流れ70が弁の縁から
出て円錐形のカーテンの形の末広がりの通路にあり、か
つこのように作られた圧力勾配の結果として、燃料−空
気流れ70により区画される容積内にほぼドーナツ状の
空気流73を発達させる。燃料−ガスの流れ70に隣接
するドーナツ状流れの部分はそれと同じ方向にある。従
って、このドーナツ状空気流が燃料−ガスの流れ70か
ら燃料小滴を取り出して内方へ運び、円形流となって移
動する空気内に分散させるが、それにより噴射器ノズル
からの燃料の分配が促進されかつ燃料の貫通が制限され
る。このドーナツ状空気流73の効果は、燃料小滴の比
較的分散した雲を引き起こす燃料小滴の外方と下方への
分散を防止することと、集中した燃料雲が確立させるよ
うに燃料滴を中心に向かって運ぶことである。 【0043】燃料噴霧の貫通の制御に関する有益な効果
は、ポートを開閉するための切欠きのない通常のポペッ
ト弁と一連の切欠きが形成されたポートによって達成す
ることもできる。切欠きのあるポートの代表的な形状を
図7に示す。 【0044】そのポートは、使用中ポペット弁の対応す
る密封面と協働する環状の密封面80を有する。密封面
80の下流には、ポート軸線にほぼ垂直な環状の端面8
1と、相互に連結するほぼ円筒形の内面84とがある。
等間隔に配置された12個の切欠き82が、円筒形の内
面84から外周面83へ延びる端面81に形成されてい
る。切欠きの対向壁85は平行であるのが望ましい。切
欠きの基底は平らでありかつ端面81に平行であるのが
好ましい。切欠きの深さは、弁が開いているときにポー
トを通って切欠きの方へ移動する燃料−空気混合物が
筒形の内面84に突き当らないで、邪魔されずに切欠き
を通って進むような深さである。切欠き82の間の円筒
形の内面84に突き当る燃料−空気混合物の部分は、そ
の面に沿って移動するように変更される。 【0045】ポートの切欠きの前述した配置は、ポート
から出る燃料−空気混合物を燃料小滴の二つのガス流に
分割し、すなわち切欠き82を通って出る外側のガス流
と、端面81の切欠きのない部分から出る内側のガス流
とに分割する。この配置では、外側のガス流が、密封面
80の方向にほぼ連続するポートの軸線に関して末広が
りであり、一方内側のガス流は円筒形の内面84に従う
円筒形である。 【0046】切り欠いたポートにより作られる燃料雲
は、同じ角度の切り欠いた弁で生ずる雲がそうであるよ
うに低い貫通であり、その結果としての燃料雲を、主に
図1の凹部22のようなシリンダヘッドに設けられた燃
焼凹部内に保持することができる。また、上記の切り欠
いたポートの配置を使うときに、燃料小滴の二つの配列
が空気に対する燃料の露出を増加して点火性と燃焼性を
促進する。 【0047】図8は、三つの異なる噴射器ノズルからの
燃料噴霧の一連の距離−時間グラフである。これらのグ
ラフを確立するために用いられたデータは、それぞれの
ノズルから大気圧の静止空気に灯油を噴射することによ
り得られた。灯油は安全のためにガソリンの代用品とし
て用いられ、かつ灯油で得られた距離と速度はガソリン
のそれと著しく異ならないだろう。図8の各プロット
は、図2に示した全体構造の燃料計量兼噴射ユニットを
用いて、550KPaの圧力の空気の供給で、0.35
ミリメートルの噴射器弁過程および5.1〜5.35ミ
リグラムの範囲の燃料の質量で得られた。 【0048】図8のプロット90は、ノズルの先端の凹
所に位置した平坦なポペット弁を有する噴射器ノズルで
得られた。そのとき、凹所は、弁が開放位置にあったと
きに弁を囲むほぼ円筒状の壁を形成した。この構造は、
半径方向に含まれた高い貫通噴霧を発生した。プロット
90の傾斜は噴霧速度を表わし、その噴霧速度はノズル
から25ミリメートルの軸方向距離で50メートル/秒
の程度であり、かつノズルから50ミリメートルと70
ミリメートルの間でもなお約45メートル/秒である。 【0049】図8のプロット91は、プロット90のた
めに用いられた噴射ノズルに基づいて、かつ図7を参照
して前述の形状を有する、弁を取り囲む円筒壁に切欠き
を形成するように修正された噴射ノズルで得られた。そ
のノズルは、ノズルから25ミリメートルで約20メー
トル/秒の軸方向噴霧速度を与え、かつノズルから50
〜70ミリメートルの間では約12メートル/秒を与え
た。 【0050】図8のプロット92は、ポペット弁の周囲
に一連の切欠きを有する図4と図5を参照して述べた全
体構造の噴射器ノズルを用いて得られた。この構造は、
試験した三つのノズルのうちで最も低い貫通度を与え
る。ノズルから約30ミリメートルの軸方向距離で、噴
霧速度が約12メートル/秒であり、ノズルから50〜
60ミリメートルでは約7メートル/秒である。 【0051】図9は、図8に関して前に言及したと同じ
三つの噴射器ノズルの各々についてトルクに対するエン
ジンの燃料消費を示す別の一連のグラフである。このグ
ラフでは、プロットが90A,91Aおよび92Aと番
号をつけられていて、従って図7のプロット90,91
および92にそれぞれ対応する噴射ノズルのための燃料
消費プロットである。 【0052】図9から認められるように、特に低いトル
ク範囲において、図8のプロット91,92により表さ
れるように、低い貫通燃料噴霧を用いて相当な燃料消費
の節約がなされる。 【0053】図10は、エンジントルクに対してプロッ
トされた、エンジンの排気ガス中に含まれる炭化水素含
有量(HC)の別の一連のグラフであり、90B,91
Bおよび92Bと番号をつけられた三つのプロットは、
それらが図8にそれぞれプロット90,91,および9
2により表わされた噴射ノズルを用いて得られたHCの
数字であることを示す。 【0054】図10から明らかなように、プロット91
Bと92Bにより表わされる二つの低い貫通ノズルは、
プロット90bにより表わされる高い貫通噴霧と比較し
て排気ガスの炭化水素が著しく減少する。 【0055】本発明は、燃料が空気または他のガス、特
に燃焼を支持するガスに乗って、かつノズルを介して燃
焼室に送り出されるどんな形の燃料噴射系にも適用でき
ることを理解しなければならない。 【0056】一つの特別な燃料噴射系では、計量された
量の燃料が空気本体に送り出され、このようにエンジン
燃焼室のガスチャージの間に存在する差圧により、ノズ
ルが開いたときにノズルを通じて排出される。燃料が空
気本体の中へ計量される際に空気本体は静止しているも
または動いていても良い。燃料を計量する方式は、調節
可能な時間の間空気本体の中へ噴出する与圧された燃料
供給、または空気のパルスにより送り出される個々の測
定された量の燃料を含むどんな適当な型式のものでも良
い。 【0057】燃焼室への燃料の貫通度は、前述したポペ
ット弁またはポートの設計のような、噴射ノズルの形状
により、および/またはノズルを介する差圧の制御によ
り、および/またはノズルを通る流れを制御する弁要素
の揚程の程度により制御することができる。 【0058】本発明を実施する際に使用するのに適当な
燃料噴射系と計量装置は、米国特許第4462760号
と第4554445号および国際特許出願No. PCT/
AU84/00150号とPCT/AU85/0017
6号に開示されている。 【0059】この明細書では、2サイクルで作動するエ
ンジンおよび火花点火と共に本発明の使用を言及した
が、4サイクルで作動する火花点火エンジンにも等しく
適用できることを理解しなければならない。本発明はす
べての用途のための内燃エンジンに適用できるが、自動
車、オートバイおよび船舶用エンジンを含むボートを含
む乗物にあるまたは乗物用のエンジンで燃料経済と排気
放射物の制御に貢献するのに特に有用である。 【0060】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
は、火花点火式内燃機関のシリンダヘッドとシリンダ内
で往復運動するピストンとの間に形成される燃焼室内に
燃料を噴射する方法であって、ポートを開閉する弁要素
を前記ポートに対して変位させることにより前記ポート
を開いたときに、前記ピストンに向かって前記燃焼室内
に流れる燃焼支持ガスに乗った燃料小滴によって、末広
がりで円錐形状の第1の流れとこの第1の流れによって
囲まれる領域内に形成される前記第1の流れとは方向が
異なる第2の流れとがそれぞれ生じるように、前記弁要
素および前記ポートの少なくとも一方の 形状を調整し、 (1)チャンバ内の前記燃焼支持ガスを、前記ポートが
開かれたときに前記燃料と前記燃焼支持ガスとの混合物
を前記ポートを介して前記ピストンに向かって前記燃焼
室内に供給できる圧力とする段階と; (2)前記チャンバ内に計量された量の燃料を供給する
段階と; (3)前記弁要素を前記ポートに対して変位させること
により前記ポートを開いて前記チャンバを前記燃焼室に
連通させる段階と;を備え、前記燃焼室内のガス装入物
に対する貫通の度合いが低い燃料噴霧を形成する。 これ
により、エンジン負荷が低いときに排気ガス内への炭化
水素の放出を減少させることができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】本発明を使用できる2サイクル往復エンジンの
一つのシリンダの単純化した形状の断面図。 【図2】本発明の動作に使用できる燃料噴射器の断面
図。 【図3】図2に示した噴射器のノズル部分の拡大断面
図。 【図4】弁要素の頭部の好適な形状の拡大図。 【図5】図4の弁要素の部分断面図。 【図6】図4と図5に示した弁頭部で達成される燃料噴
霧の雲の構造を示す図。 【図7】本発明の実施において通例のポペット弁と使用
するのに適した弁ポートの斜視図。 【図8】三つの異なる噴射器ノズルの比較上の貫通性能
を示すグラフ図。 【図9】図8に表わされた試験に使用されたと同じ三つ
の噴射器ノズルを有するエンジンの排気ガス中の比較上
の燃料消費を示すグラフ図。 【図10】図8と図9に表わされた試験に使用されたと
同じ三つの噴射器ノズルを有するエンジンの排気ガス中
の比較上の炭化水素レベルを示すグラフ図。 【符号の説明】 9 エンジン 10 シリンダ 12 ピストン 22 凹部 23 点火プラグ 24 燃料噴射器 30 燃料計量装置 32 収容室(チャンバ) 35 燃料溜め 37 圧力調整器 38 空気源 43 噴射弁 48 ポート 65 切欠き 82 切欠き
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI F02M 67/12 F02M 67/12 (72)発明者 クリストフアー、キム、シュルンク オーストラリア国ウェスタン、オースト ラリア、キングスレイ、タナー、クロ ス、6 (72)発明者 ピータ、ウィリアム、ラグ オーストラリア国ウェスタン、オースト ラリア、マウント、ローリー、ハイド、 ストリート、1 (72)発明者 ロバート、マックス、デイビス オーストラリア国ウェスタン、オースト ラリア、メリーランズ、クロフォード、 ロード、137 (72)発明者 フィリップ、チャールズ、ルーカス オーストラリア国ウェスタン、オースト ラリア、バニスター、ロード、40

Claims (1)

  1. (57)【特許請求の範囲】 1.火花点火式内燃機関のシリンダヘッドとシリンダ内
    で往復運動するピストンとの間に形成される燃焼室内に
    燃料を噴射する方法であって、 ポートを開閉する弁要素を前記ポートに対して変位させ
    ることにより前記ポートを開いたときに、前記ピストン
    に向かって前記燃焼室内に流れる燃焼支持ガスに乗った
    燃料小滴によって、末広がりで円錐形状の第1の流れと
    この第1の流れによって囲まれる領域内に形成される前
    記第1の流れとは方向が異なる第2の流れとがそれぞれ
    生じるように、前記弁要素および前記ポートの少なくと
    も一方の形状を調整し、 (1)チャンバ内の前記燃焼支持ガスを、前記ポートが
    開かれたときに前記燃料と前記燃焼支持ガスとの混合物
    を前記ポートを介して前記ピストンに向かって前記燃焼
    室内に供給できる圧力とする段階と; (2)前記チャンバ内に計量された量の燃料を供給する
    段階と; (3)前記弁要素を前記ポートに対して変位させること
    により前記ポートを開いて前記チャンバを前記燃焼室に
    連通させる段階と;を備え、 前記燃焼室内のガス装入物に対する貫通の度合いが低い
    燃料噴霧を形成することにより、エンジン負荷が低いと
    きに排気ガス内への炭化水素の放出を減少させることを
    特徴とする内燃機関の燃料噴射方法。 2.前記第1の流れが、この第1の流れの軸線に対して
    半径方向外側にそらされることを特徴とする請求項1に
    記載の内燃機関の燃料噴射方法。 3.噴霧の軸線方向に前記ポートから35ミリメートル
    の位置における前記軸線方向の分散速度が大気圧下の静
    止空気内で測定したときに0メートル/秒を超えて25
    メートル/秒を超えず、かつ前記軸線に対して垂直な方
    向に前記軸線から35ミリメートルの位置における前記
    垂直な方向の噴霧分散速度が0メートル/秒 を超えて2
    0メートル/秒より小さい燃料噴霧を確立する条件下
    で、前記燃料ガス混合物を前記燃焼室内に供給すること
    を特徴とする請求項1または2に記載の内燃機関の燃料
    噴射方法。 4.前記燃料噴霧の軸線方向における前記噴霧分散速度
    は、大気圧下の静止空気内において噴霧貫通が70ミリ
    メートルの位置で18メートル/秒より小さいことを特
    徴とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射方法。 5.前記噴霧の分散速度は、貫通が35ミリメートルの
    位置において16メートル/秒より小さいことを特徴と
    する請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射方法。 6.前記噴霧の分散速度は、貫通が35ミリメートルの
    位置において6乃至10メートル/秒であることを特徴
    とする請求項3に記載の内燃機関の燃料噴射方法。 7.前記噴霧の軸線に対して垂直な方向における前記噴
    霧の分散速度は、大気圧下の静止空気内において前記軸
    線から半径方向に35ミリメートルの位置で10メート
    ル/秒より小さいことを特徴とする請求項3乃至6のい
    ずれかに記載の内燃機関の燃料噴射方法。 8.前記ポートおよび前記弁要素は、前記ポートが開い
    たときに環状の流路を形成するとともに、少なくともそ
    の一方が少なくともその一部に沿った一連の切欠きを有
    し、 前記燃焼支持ガスが前記環状の流路を通過するように推
    進させてその一部が前記切欠きを通過させるとととも
    に、 前記切欠きを通過して前記燃焼室内に流れる前記燃焼支
    持ガスに乗った前記燃料小滴の流れと、前記環状の流路
    の残りの部分を通過する前記燃焼支持ガスに乗った前記
    燃料小滴の流れとが、それぞれ異なる経路上に流れを形
    成するように前記切欠きを配置する、 ことを特徴とする請求項1乃至7のいずれかに記載の内
    燃機関の燃料噴射方法。 9.前記内燃機関が2ストロークエンジンであることを
    特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の内燃機関
    の燃料噴射方法。 10.前記内燃機関が4ストロークエンジンであること
    を特徴とする請求項1乃至8のいずれかに記載の内燃機
    関の燃料噴射方法。 11.前記シリンダーヘッドが前記ピストンの方へ開い
    た凹部を形成するとともに、前記燃料ガス混合物を前記
    凹部の壁を介して前記燃焼室内に供給することを特徴と
    する請求項1乃至10のいずれかに記載の内燃機関の燃
    料噴射方法。 12.(i)前記噴射ノズルにおける圧力差を予め調整
    しておく段階; (ii)前記弁要素の前記ポートに対する変位の度合いを
    予め調整しておく段階; のいずれかを実行することにより、前記燃焼室内のガス
    装入物に対する貫通の度合いが低い燃料噴霧を生じさせ
    て燃料リッチな燃料ガス混合物を点火点の直ぐ近傍に形
    成し、エンジン負荷が低いときに排気ガス内への炭化水
    素の放出を減少させることを特徴とする請求項1乃至1
    1のいずれかに記載の内燃機関の燃料噴射方法。
JP10-291100A 1986-08-01 1986-10-15 内燃機関の燃料噴射方法 Expired - Lifetime JP3251551B2 (ja)

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