JP3247289U - 書見台 - Google Patents

Abstract

【課題】簡便な頁押さえ機構にして、頁めくりの操作性にすぐれ、多様な書籍の背丈に対応し、かつ読書者の姿勢・座位に応じて書籍の高さと角度が可変である書見台を提供する。
【解決手段】書見台１０は、見開かれた書籍の上辺と下辺を、それぞれ上下角を変えて開閉できるＬ字型の上辺アングル３０と下辺アングル４０で押さえ、上辺アングルはスライドレール５０に取り付けられ、書見台にのせる書籍の背丈に応じて高さを上下に変えることが可能であり、さらに天板２１を支える支柱６１と台座６２をトルクヒンジ６３、６４で結合することにより書見台の天板の高さと角度の調整を可能とする。これにより、書見台に乗せた書籍の頁押さえ機構が簡便かつ書籍の頁めくりが容易であり、書見台にのせる書籍の背丈に応じて頁押さえの位置を変えることができ、さらに読書者の姿勢・座位に応じて書籍の高さと角度を変えることが可能になる。
【選択図】図１

Description

本考案は、書籍の閲覧に用いられる、卓上置きの書見台に関するものである。

従来から、書籍を、傾斜した天板に据え置き、読書者が書籍を読みやすくする装置として、書見台が存在してきた。（例えば特許文献１参照）

これらの書見台はそれぞれ、頁押さえ機構の簡便性、頁めくり操作性、書籍・書類のサイズの自由性、書見台高さの可変性、および書籍角度の可変性などの点において、工夫がなされてきているが、これら５項目をすべてを兼ね備えた書見台は見当たらない。

たとえば、文献２は、書見台の天板に乗せた書籍の頁を開いたまま保持するために、頁抑え機構を備えた書見台であるが、書見台高さを変えたり、書籍角度を変える機構を持たない。

文献３は、書見台の高さを変えることができる書見台であるが、頁押さえ機構を持たない。

実登３１８２４８９ 特開 ２０１６－１５４８１８ 実登３２０４６８８

本考案が解決しようとする課題は、書見台に乗せた書籍の頁押さえ機構が簡便かつ書籍の頁めくりが容易であり、書見台にのせる書籍の背丈に応じて頁押さえの位置を変えることができ、さらに読書者の姿勢・座位に応じて書見台高さおよび書見台の書籍の角度の調整が可能である、書見台を提供することにある。

書見台の天板上に開かれた書籍が閉じようとする力を抑え、かつ頁めくりが簡便である頁押さえ機構を実現するために、見開かれた書籍の上辺と下辺をそれぞれ、開閉できるL字型の上辺アングルと下辺アングルで、抑える方式をとる。

書籍の背丈に応じた頁押さえを可能とするため、前記上辺アングルを、天板の裏側に取り付けられたスライドレールの可動部に取り付け、上辺アングルの高さを書籍の背丈に応じて変えることができる機構を取り付ける。

読書者の姿勢・座位に応じて書籍の高さおよび書籍の傾きを調整することを可能にするため、天板は任意の角度に止めることのできるトルクヒンジを介して支持柱に取り付け、さらに支持柱は同様のトルクヒンジを介して台座に取り付ける。これにより、天板の傾き、および書見台の高さを調整することが可能となる。

本考案により、書見台に乗せた書籍の頁押さえ機構が簡便、かつ書籍の頁めくりが容易であり、書見台にのせる書籍の背丈に応じて頁押さえの位置を変えることができ、さらに読書者の姿勢・座位に応じて書見台高さおよび書見台の天板の角度の調整が可能である書見台、を提供することができる。

本考案の一実施例を示す斜視図である。 実施例の上部アングル部の斜視図である。 実施例の下部アングル部および支柱・台座部の斜視図である。 実施例の書見台で書籍の頁をめくる手順を示す図である。

図１に、本考案の一実施例の書見台（１０）の斜視図を示す。

本実施例の書見台（１０）は、天板部（２０）、上辺アングル部（３０）、下辺アングル部（４０）、スライドレール部（５０）、および支柱・台座部（６０）とで構成される。

天板部（２０）は、見開かれた書籍を載せる天板（２１）と、書籍が天板（２１）から下方に滑ることを防ぐために天板下辺に取り付けられるL型の天板底板（２２）、とからなる。

上辺アングル部（３０）の上辺アングル（３１）には、L字型の透明樹脂アングルが用いられる。図２に示すように、この上辺アングル（３１）の一面を、上部アングルトルクヒンジ（３２）の片面に取り付け、上部アングルトルクヒンジ（３２）の他方の面は、スライドレール部（５０）のスライドレール可動部（５２）に取り付けられる。これにより、上辺アングル（３１）の上下角を任意の角度に止めることが可能になる。スライドレール部（５０）のスライドレール固定部（５１）は、天板（２１）の裏に固定される。スライドレール可動部（５２）は、レール上の任意の位置で、スライドレール可動部（５２）に取り付けられた可動部固定ねじを締めることにより、スライドレール固定部（５１）に固定することができる。これにより、上辺アングル（３１）の上下角を上向きに開いた状態で上下にスライドさせて天板上の書籍の背丈に合わせて固定し、ついで上辺アングル（３１）の上下角を下向きに押し下げることにより、書籍の上辺を押さえることが可能になる。

下辺アングル部（４０）の下辺アングル（４１）には、L字型の透明樹脂アングルが用いられる。この下辺アングル（４１）は、天板（２１）と直角をなすように、その一面が２か所でスプリングヒンジ（４２）を介して天板部（２０）に取り付けられる。図３に示すように、手で下辺アングル（４１）を押し下げることにより任意の角度まで上下角を開くことができ、手を離すと元の位置までスプリングの力で戻る。

上部アングル部（３０）と下部アングル部（４０）を装着した天板部（２０）は、図３に示されるように、天板-支柱トルクヒンジ（６３）を介して、支柱（６１）に取り付けられる。支柱（６１）は、支柱-台座トルクヒンジ（６４）を介して、台座（６２）に取り付けられる。この二つのトルクヒンジを介することにより、天板部（２０）の傾きおよび高さを調整することが可能となる。

実施例の書見台（１０）を用いて、書籍の頁をめくる場合の手順例を、図４の連続写真で説明する。ａ.上辺アングル（３１）に右手をあてがって、ｂ.上辺アングル（３１）の上下角を上に開き、同時に下辺アングル（４１）に左手をかけて、ｃ.下辺アングル（４１）の上下角を引き下げつつ、右手で書籍の次の頁に手をかける。ｄ.下辺アングル（４１）を引き下げたまま、右手で頁を繰って、ｅ.頁を繰り終えたら左手の下辺アングル（４１）の抑えを開放し、右手で上辺アングル（３１）に手をかけ、ｆ.上辺アングル（３１）の上下角を下げて書籍上辺に押し付ける。ｇ.そこで、書見台（１０）から手を離して、ｈ.書籍の頁めくりが完了する。

１０ 書見台
２０ 天板部
２１ 天板
２２ 天板底板
３０ 上辺アングル部
３１ 上部アングル
３２ 上部アングルトルクヒンジ
４０ 下辺アングル部
４１ 下部アングル
４２ スプリングヒンジ
５０ スライドレール部
５１ スライドレール固定部
５２ スライドレール可動部
５３ 可動部固定ねじ
６０ 支柱・台座部
６１ 支柱
６２ 台座
６３ 天板-支柱トルクヒンジ
６４ 支柱-台座トルクヒンジ

Claims (4)

1. 書籍の背丈によらず、書籍の頁めくりと頁押さえが容易であり、さらに読書者の姿勢・座位に応じて書見台高さおよび角度の調整が可能であることを特徴とする書見台。
2. 天板上に開かれた書籍が閉じようとする力を抑え、かつ頁めくりが簡便である頁押さえ機構、を実現するために、見開かれた書籍の上辺と下辺をそれぞれ、上下角を変えて開閉できるL字型の上辺アングルと下辺アングルで押さえる方式を特徴とする、請求項１に記載の書見台。
3. 前記上辺アングルは天板裏のスライドレールに取り付けられ、書見台にのせる書籍の背丈に応じて高さを上下に変えることができることを特徴とする、請求項１に記載の書見台。
4. 読書者の姿勢・座位に応じて、書見台高さおよび書見台の天板の角度を、天板を支える支柱と台座をトルクヒンジで結合することによって調整することが可能である、請求項１に記載の書見台。