JP3246251U - タブ固定プレート及びそのソフトパックバッテリモジュール - Google Patents

Abstract

【課題】タブを迅速に定位し、組み立てることが可能な、タブ固定プレート及びそのソフトパックバッテリモジュールを提供する。【解決手段】タブ固定プレート２０及びそのソフトパックバッテリモジュールは、タブ固定プレートによりソフトパックバッテリモジュールを組み立て、タブ固定プレートにおける斜面を有するガイド溝２１を利用して、セルのタブを誘導でき、後に直並列接続プレートを利用して接続する。組立過程でセルのタブの変形又はずれにより追加の工程が必要となる問題を防止し、さらに、タブ固定プレートはタブが通った後、セルに当接でき、絶縁保護及びセルを固定する作用を達成する。【選択図】図３Ｂ

Description

本考案は固定プレートに関し、特に組立過程でタブを誘導できるタブ固定プレート及びそのソフトパックバッテリモジュールを指す。

新エネルギー自動車の市場の著しい発展に伴い、駆動用バッテリが新エネルギー電気自動車の三大核心技術の一つとされている。従って、駆動用バッテリの構造保護設計及びその熱管理設計は、新エネルギー自動車の非常に重要な部分とみなされる。
駆動用バッテリの幅広い利用に伴い、新エネルギー自動車のメーカーは軽量化の要求を出して航続距離を延ばし、これにより有限の空間及び電気容量下で可能な限りその航続力を伸ばし、新エネルギー自動車はより順調に拡大発展している。駆動用バッテリはソフトパッケージの設計を採用しており、元来利点を有する。ソフトパッケージの構造は文字通り、一般的に採用されるハードシェルパッケージとは異なり、例えばアルミプラスチックフィルムなどの軟質薄膜材質を使用して内部を密封したバッテリセルまたはバッテリモジュールである。軟質薄膜材質を使用するため、元々の重量及び占める体積はいずれも比較的小さく、これにより、その単位体積又は単位重量のエネルギー密度は比較的高い。従って、新エネルギー自動車の駆動用バッテリとして特に適している。

セルフレームのないソフトパックバッテリモジュールの構成について、図１を参照されたい。複数のバッテリセル１０を積み重ねて構成され、さらにエンドプレート及びカバープレート（図示せず）を利用して一体型構造とする。バッテリセル１０の間を相互に電気的に接続させるため、一般的に各バッテリセル１０のタブ１１を直並列接続プレート１２の貫通孔１２１に通し（図２を同時に参照されたい）、その後溶接して直列接続又は並列接続を構成する。

しかしながら、直並列接続プレート１２の貫通孔１２１の幅は限りがあり、バッテリセル１０のタブ１１は厚さが比較的薄く、変形しやすいため、組立過程で押されて圧がかかり、容易に曲がって変形するか、または位置が移動してずれる。従って、組立過程で繰り返しタブ１１を微調整する必要があり、これにより工程が非常に複雑になり、さらには製造コストが上昇する。

上記既存技術の欠点に基づいて、本考案はタブ固定プレート及びそのソフトパックバッテリモジュールを示し、上記問題を効果的に解決する。

本考案の主な目的は、タブ固定プレートの誘導機構を利用して、タブを迅速に定位し、組み立てることが可能な、タブ固定プレート及びそのソフトパックバッテリモジュールを提供することである。これによって、タブが変形するか、又はわずかに変位して調整するための追加の工程が必要となり、さらには製造コストが増加する問題を防止する。組立工数を大幅に低下させることが可能であり、自動化生産に有利であり、製造コストを低下させる目的を達成する。

本考案は、ソフトパックバッテリモジュールに利用されるタブ固定プレートを示す。ソフトパックバッテリモジュールは複数のセルを積み重ねて構成され、各セルは少なくとも１つのタブを有する。タブ固定プレートは複数のガイド溝を有し、各ガイド溝は少なくとも１つの斜面を有して、タブがガイド溝に進入するように誘導できる。従って、ガイド溝の設計により、タブが斜面に触れたとき、自動的に誘導し、位置合わせしてガイド溝に進入させることが可能であり、タブが変形するか、又はわずかに変位して、調整するための追加の工程が必要となるのを防止する。さらにガイド溝は突縁を有し、タブがガイド溝に進入した後、セルに当接でき、絶縁保護及びセルの固定作用を達成する。

そのほか、本考案が示すタブ固定プレートはソフトパックバッテリモジュールに利用できる。ソフトパックバッテリモジュールは複数のセルを積み重ねて構成され、各セルは少なくとも１つのタブを有する。さらにタブ固定プレートの複数のガイド溝を利用し、各ガイド溝は少なくとも１つの斜面を有し、組立過程でセルのタブを自動的に誘導して、ガイド溝に進入させることが可能であり、ソフトパックバッテリモジュールの組立コストを大幅に低下させる。さらにガイド溝の突縁を利用し、タブがガイド溝に進入した後、セルに当接し、セルを固定する作用を達成する。

以下、具体的な実施例により詳細に説明し、本考案の目的、技術内容、特徴及び達成する効果をより容易に理解できるようにする。

従来のセルフレームのないソフトパックバッテリモジュールの概要図である。 従来のセルフレームのないソフトパックバッテリモジュールの組立概要図である。 本考案のタブ固定プレートの概要図である。 本考案のタブ固定プレートの概要図である。 本考案のタブ固定プレートをソフトパックバッテリモジュールに利用した概要図である。 本考案のタブ固定プレートをソフトパックバッテリモジュールに利用した概要図である。 本考案のタブ固定プレートをソフトパックバッテリモジュールに利用した組立概要図である。 本考案のタブ固定プレートをソフトパックバッテリモジュールに利用した概要図である。 本考案のタブ固定プレートをソフトパックバッテリモジュールに利用した概要図であり、タブ固定プレートのフックによって固定した概要的な状態を示す。

本考案の利点、主旨及び特徴をより容易に、明確に理解できるようにするため、以下に実施例により、さらに前記図を参考にして詳述及び議論を行う。これらの実施例は本考案の代表的な実施例に過ぎず、これにより本考案の実施形態及び実用新案登録請求の範囲が、これらの実施例の形態のみに限定されるものではないことを言明する必要がある。これらの実施例を提供する目的は、ただ本考案の開示内容をより徹底的に、及び容易に理解できるようにすることである。

本考案で開示する各種実施例で使用する用語は、特定の実施例を記載する目的のみに用いられ、本考案で開示する各種実施例を制限するものではない。明確に他に指示しない限り、使用する単数形式は複数形式も含む。他に限定しなければ、本明細書中で使用するすべての用語（技術用語及び科学用語を含む）は、本考案で開示する各種実施例が属する分野の当業者が通常理解する意味と同じ意味を有する。上記用語（例えば一般的に使用する辞典で限定される用語）は、本考案で開示する各種実施例において明確に限定する場合を除き、同じ技術分野における文脈の意味と同じ意味を有すると解釈され、理想化した意味又は過度に形式張った意味を有すると解釈されない。

本明細書の記載において、参照用語の「実施例」、「具体的な実施例」などの記載は、該実施例に記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性の組合せが本考案の少なくとも１つの実施例中に含まれることを意味する。本明細書において、上記用語に対する概要的な説明は必ずしも同じ実施例を指すとは限らない。さらに、記載する具体的な特徴、構造、材料又は特性は、いずれか１つ又は複数の実施例において適した方式で組み合わせることが可能である。

本考案の記載において、他に規定又は限定していなければ、「連結」、「接続」、「設置」という用語は広義に理解するべきであることを説明する必要がある。例えば、機械的に接続又は電気的に接続でも、２つの要素の内部が通じているでもよく、直接つながっていても、媒介物を間に介して間接的につながっていてもよい。当業者は、具体的な状況に基づいて、上記用語の具体的な内容を理解できる。

本考案が開示するタブ固定プレートについて、図３Ａを参照されたい。タブ固定プレート２０は複数のガイド溝２１を有し、ガイド溝２１の数量は取り付けようとするセル（タブ）の数量に応じて決定する。タブ固定プレート２０はおおよそ長方形であり、主に利用しようとするソフトパックバッテリモジュールに応じて決定し、図中のガイド溝２１の数量及びタブ固定プレート２０の外形は概要にすぎない。
続いて図３Ｂを参照されたい。ガイド溝２１の両側は斜面２１１、２１２を有し、２つの斜面２１１、２１２はそれぞれガイド溝２１の外側から内に向かって傾斜し、セルのタブを誘導してガイド溝２１内に進入させることが可能である（この部分は後ほど詳述する）。ガイド溝２１の周縁は突出した突縁２２であり、突縁２２はガイド溝２１の形状に応じて設けられ、さらに突縁２２はおおよそ同じ高さを有する。タブ固定プレート２０の内側壁面にフック２３を有する。
以下に、ソフトパックバッテリモジュールへの利用に対応して、各構造の関係及び組立工程を説明する。

本考案のタブ固定プレート２０をソフトパックバッテリモジュールに利用するときについて、図４Ａ、４Ｂを参照されたい。ソフトパックバッテリモジュールは複数のセル３０を積み重ねてなり、各セル３０は少なくとも１つのタブ３１を有し、一般的なものはセル３０の２つの末端に位置する。タブ固定プレート２０は主にタブ３１を誘導することにより、これを直並列接続プレート４０に組み立てるのを容易にする。タブ固定プレート２０におけるガイド溝２１の両側の斜面２１１、２１２により、自動的にタブ３１を誘導でき、ガイド溝２１に進入させ、タブ３１をさらに誘導する状況で直並列接続プレート４０に進入させることが可能である。これによって、後続の溶接により直／並列接続を行い、組立過程でタブ３１がわずかに変位し、ずれ、又は組立過程で押されて圧がかかることによる移動により、微調整を行う追加の工程が必要になるのを防止する。さらに、セルをソフトパックバッテリモジュールに組み立てるとき、該ソフトパックバッテリモジュールの使用条件の要求に基づいて、該ソフトパックバッテリモジュールに放熱素子を追加で設けることが可能である。
例を挙げると、図４Ｂに示すように、２つのセル３０、３０’の間に圧縮可能な熱伝導パッド５２、例えば熱伝導シリコーンラバーパッドを挟設することが可能であり、隣接する２つのセル３０、３０’間の隙間を解消し、セルの放熱効果を高める以外に、セル３０、３０’の充放電によって引き起こされる体積の変動を吸収することが可能である。他に、２つのセル３０の外表面にも放熱板を設置でき、これは熱伝導パッド５２と比較して比較的高い構造強度を有するため、セル３０に一定の外力抵抗性、例えば抗衝撃又は抗穿刺を提供することも可能である。
例を挙げて述べると、図４Ｂに示すように、ソフトパックバッテリモジュールに複数のＵ字型放熱板５４を設置し、各放熱板５４は同時に複数のセルを覆うことが可能であり、例えば隣接する２つのセル３０、３０’及び該２つのセル３０、３０’間に挟設される熱伝導パッド５２を同時に覆う。組立の説明は以下の段落を参照されたい。

図５を参照されたい。上記直並列接続プレート４０及びタブ固定プレート２０が分離した設計以外に、直並列接続プレート４０及びタブ固定プレート２０を統合して一体成形してもよいことをまず説明する。図５に示すのは一体に統合された形態であり、本図中ではこの形態を示して説明を行う。セル３０を積み重ねて、おおよそ同列に並んだ形態を呈した後、タブ固定プレート２０（直並列接続プレート４０と統合されて一体であり、以下同じである）を利用して組立を行う。タブ固定プレート２０のガイド溝２１の両側は斜面２１１、２１２を有し、ガイド溝２１はＶ字型を呈するため、たとえタブ３１にわずかな変位、ずれ又は変形を有しても、組立過程でガイド溝２１の斜面２１１、２１２に触れる。斜面２１１、２１２の誘導により、タブ３１を自動的にガイド溝２１の方向に向かって移動させ、タブ３１がガイド溝２１を通るまで誘導効果が自動的に生じる。このとき、タブ固定プレート２０のガイド溝２１周縁の突縁２２はセル３０の上面に当接し、絶縁保護及びセル３０を固定する作用が生じる。

続けて図６を参照されたい。ガイド溝２１を通ったタブ３１はタブ固定プレート２０に統合された直並列接続プレート４０と溶接することにより、セル３０の直／並列接続を完了でき、もう一側は同じ構造及び組立方式を有することが可能であり、ここでは繰り返し述べない。
そのほか、図７を参照されたい。接続の強度をさらに高めるため、タブ固定プレート２０の内側壁面のフック２３、及びセル３０周囲の係止溝３２を利用し、係合して固定する。タブ固定プレート２０のフック２３を係止溝３２に係入でき、追加の固定機構を提供する。係止溝３２は隣接するセル３０、３０’を覆う放熱板５４に位置できる（図７に示す）が、セル３０の固定フレーム、放熱構造、又はソフトパックバッテリモジュールの側面プレート、筐体などにも設置でき、本考案はその位置を特に限定しない。

要約すると、本考案はタブ固定プレートを示す。タブ固定プレートのガイド溝の斜面構造を利用して、セルのタブを自動的に誘導し、タブを自動的に位置合わせして、仕切られた状態で直並列接続プレートを通過させて溶接を行うことが可能である。
この自動的な誘導の機構により、タブがわずかに変位し、ずれ、又は組立過程で押されて圧がかかり、変形が生じることにより、微調整を行う追加の工程が必要となるのを防止する。従って、組立工程を大幅に低下させることが可能であり、自動化生産に有利であり、製造コストを低下させる目的を達成する。

ただ、以上の記載は本考案の好ましい実施例に過ぎず、本考案の実施の範囲を限定するものではない。従って、本考案の実用新案登録請求の範囲に記載する特徴及び主旨に基づいて行う均等変化又は修飾は、いずれも本考案の実用新案登録請求の範囲内に含まれるべきである。

１０ バッテリセル
１１ タブ
１２ 直並列接続プレート
１２１ 貫通孔
２０ タブ固定プレート
２１ ガイド溝
２１１ 斜面
２１２ 斜面
２２ 突縁
２３ フック
３０ セル
３０’ セル
３１ タブ
３２ 係止溝
４０ 直並列接続プレート
５２ 熱伝導パッド
５４ 放熱板

Claims (14)

1. ソフトパックバッテリモジュールに利用され、前記ソフトパックバッテリモジュールは複数のセルで構成され、各前記セルは少なくとも１つのタブを有するタブ固定プレートであって、
   前記タブ固定プレートは複数のガイド溝を有し、
   各前記ガイド溝は少なくとも１つの斜面を有して、前記タブが前記ガイド溝に進入するように誘導でき、
   前記ガイド溝は突縁を有し、前記タブが前記ガイド溝に進入した後、前記セルに当接できることを特徴とする、
   タブ固定プレート。
2. 前記ガイド溝の両側はいずれも前記斜面を有することを特徴とする、請求項１に記載のタブ固定プレート。
3. 前記タブ固定プレートに直並列接続プレートが接続されることを特徴とする、請求項１に記載のタブ固定プレート。
4. 前記タブ固定プレートは直並列接続プレートと統合して一体構造であることを特徴とする、請求項１に記載のタブ固定プレート。
5. 前記タブ固定プレートは少なくとも１つのフックを有し、前記フックは前記ソフトパックバッテリモジュールの係止溝に結合でき、前記タブ固定プレートを前記ソフトパックバッテリモジュールと固定できることを特徴とする、請求項１に記載のタブ固定プレート。
6. 複数のセルを積み重ねて構成され、各前記セルは少なくとも１つのタブを有するソフトパックバッテリモジュールであって、
   さらにタブ固定プレートを含み、
   前記タブ固定プレートは複数のガイド溝を有し、
   各前記ガイド溝は少なくとも１つの斜面を有して、前記タブが前記ガイド溝に進入するように誘導でき、
   前記ガイド溝は突縁を有し、前記タブが前記ガイド溝に進入した後、前記セルに当接できることを特徴とする、
   ソフトパックバッテリモジュール。
7. 前記ガイド溝の両側はいずれも前記斜面を有することを特徴とする、請求項６に記載のソフトパックバッテリモジュール。
8. 前記タブ固定プレートに直並列接続プレートが接続されることを特徴とする、請求項６に記載のソフトパックバッテリモジュール。
9. 前記タブ固定プレートは直並列接続プレートと統合して一体構造であることを特徴とする、請求項６に記載のソフトパックバッテリモジュール。
10. 前記タブ固定プレートは少なくとも１つのフックを有し、前記フックは前記ソフトパックバッテリモジュールの係止溝に結合でき、前記タブ固定プレートを前記ソフトパックバッテリモジュールと固定できることを特徴とする、請求項６に記載のソフトパックバッテリモジュール。
11. 少なくとも１つの放熱板をさらに含み、前記放熱板は前記係止溝を有し、前記放熱板はＵ字型であり、前記セルの外表面を覆う、請求項１０に記載のソフトパックバッテリモジュール。
12. ２つの前記セルの間に圧縮可能な熱伝導パッドが挟設されることを特徴とする、請求項６に記載のソフトパックバッテリモジュール。
13. 前記セルの外表面に少なくとも１つの放熱板が設置され、前記放熱板は前記熱伝導パッドと比較して、高い構造強度を有することを特徴とする、請求項１２に記載のソフトパックバッテリモジュール。
14. 前記放熱板はＵ字型であり、少なくとも２つの前記セル及び２つの前記セルの間に挟設された前記熱伝導パッドを覆うことを特徴とする、請求項１３に記載のソフトパックバッテリモジュール。

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