JP3246199B2 - マルチチップモジュール - Google Patents

マルチチップモジュール

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JP3246199B2
JP3246199B2 JP16507394A JP16507394A JP3246199B2 JP 3246199 B2 JP3246199 B2 JP 3246199B2 JP 16507394 A JP16507394 A JP 16507394A JP 16507394 A JP16507394 A JP 16507394A JP 3246199 B2 JP3246199 B2 JP 3246199B2
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    • H01L2224/15Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process
    • H01L2224/16Structure, shape, material or disposition of the bump connectors after the connecting process of an individual bump connector
    • H01L2224/161Disposition
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    • H01L2224/732Location after the connecting process
    • H01L2224/73251Location after the connecting process on different surfaces
    • H01L2224/73253Bump and layer connectors

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  • Cooling Or The Like Of Semiconductors Or Solid State Devices (AREA)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は,半導体チップを高密度
に搭載するマルチチップモジュールに係り,特に各チッ
プの発熱量に応じてチップ毎に冷却能力を制御すること
ができるマルチチップモジュール用冷却装置に関する。
【0002】高速かつ大量の情報を処理する電子装置,
例えば大型電子計算機に用いられる半導体チップは,大
量の熱を発生するため水冷方式が多く採用されている。
他方,高速処理のためにはチップの高密度実装が不可欠
であり,このため布線されたモジュール基板表面にチッ
プを搭載するマルチチップモジールが高密度実装手段と
して用いられる。
【0003】しかし,発熱量の多いチップを高密度実装
するマルチチップモジールでは,多量の冷却水を必要
し,その結果,冷却装置が大型になるため装置全体の高
密度実装を図ることができない。
【0004】そこで,チップの発熱量に応じてチップ毎
に冷却能力を制御することができる冷却装置が要望され
ている。
【0005】
【従来の技術】従来,マルチチップモジュールの冷却
は,水冷ジャケットで冷却される水冷板をヒートシンク
として用い,全ての半導体チップにそれぞれ一つの伝熱
体を接触させ,その伝熱体の熱を水冷板に放熱すること
でなされていた。
【0006】この方法では全てのチップが一様に冷却さ
れるため,発熱量の異なるチップが混在するモジュール
では,動作中に高温になるチップと低温になるチップと
が発生する。また,かかる発熱量は動作中に変動する一
方,冷却能力は固定されているから,最も発熱量の多い
時のチップを冷却するために必要な冷却能力を,全ての
チップについて具備する必要がある。その結果,各チッ
プで要求される最大冷却能力の合計に相当する冷却能力
が要求されるために,モジーュル全体としての最大必要
冷却能力を遙かに超える大きな冷却能力を有する装置を
設計することになる。このため,冷却装置が大きくなり
モジュールの小形化が困難になる。
【0007】かかる問題は,伝熱体とチップとをサーマ
ルコンパウンドを介在させて接触する場合,熱伝導のば
らつきを生ずるために最大冷却能力を余分に見積もる必
要があり,より深刻になる。そこで,この問題を解消す
る手段として,チップ毎に個別に冷却能力を調整するこ
とができる水冷ジャケットが考案された。
【0008】図4は従来例冷却装置断面図であり,チッ
プ毎に個別に冷却能力を調整することができる水冷ジャ
ケットを装備したマルチチップモジュールの一部分を表
している。
【0009】図4を参照して,特開平4−152659
号公報に開示された従来例では,モジュール基板1上面
に複数のチップ2がバンプ6を介してフエイスボンデン
グされる。チップ2上面はサーマルコンパウンド4を介
在させて水冷ジャケット5の底板5f下面に設けられた
水冷板5aに接する。
【0010】水冷ジャケット5の内部は,仕切板5hに
より上下に分割され,上部は給水口5bから供給される
冷却水の給水路5eとなり,下部は排水路5gとなる。
チップ2直上の水冷ジャケットの底板5fに,底板5f
を貫通し水冷板5a上面を表出する穴40が設けられ,
その穴40の底面,即ちチップ2直上の水冷板5a上面
に湾曲した円板状のバイメタル5iが置かれる。冷却水
は,給水路5eから穴40に突出して設けられたノズル
5jを通りチップ2直上の水冷板5aに衝突して水冷板
5aから熱を奪った後,バイメタル5iとノズル5jと
の間隙を通過して排水路5gに流出する。
【0011】バイメタル5iは,チップ2温度が上昇し
たとき,反ってノズル5jとの間隙を広げることでノズ
ル5jを通過する水量を増加させ,冷却能力を大きくす
る。従って,各チップ2毎に個別に水量の自動制御がな
されるから,冷却能力もチップ2毎に個別に制御され
る。このため,冷却水量は,各チップの最大必要冷却能
力の合計について用意する必要はなく,モジュール全体
としての最大必要冷却能力に相当するもので足りから,
冷却水量は少量ですむ。
【0012】なお,チップ2温度を測定し,バイメタル
5iに代えて外部からノズル5jを通過する水量を制御
する方法も開示されている。しかし,この方法は,チッ
プ2及びノズル5jを通過する水量を制御する機構が多
くなると,温度測定用配線及び水量制御機構駆動用の配
線が多くなり,さらに温度制御回路も多数必要となる。
その結果,チップの高密度搭載が困難になり,またモジ
ュール全体の小型化も図れない。
【0013】他の従来例は,上記冷却装置の穴に設置さ
れたバイメタルとノズルとの組み合わせに代えて,コイ
ルばねを用いるもので,特開平4−291751に開示
されている。
【0014】図5は,他の従来例冷却装置一部断面図で
あり,その冷却水量の調整機構を表している。図5を参
照して,本例では,排水路5gの上下面に接するコイル
ばね42が設けられる。このコイルばね42の上面,即
ち仕切板5hとはゴム41を挟んで接触する。水温の上
昇又はチップ温度の上昇を感知して,コイルバネ42が
伸縮することでそのピッチが変化する。給水路5eから
コイルバネ42内部に給水された冷却水は,このコイル
バネ42の隙間を通って排水路に排出される。従って,
ピッチの変化により水量が制御される。このため,各チ
ップ2に対応してコイルバネ42を設けることで各チッ
プ毎に発熱の時間変動に応じた冷却能力を維持すること
ができる。
【0015】しかし,上述した従来例は,水量の調整に
複雑な機構を用いるため十分な小形化を図ることが困難
であり,また信頼性に問題が残る。さらに,水冷による
調整ではチップとの温度差が小さいため,急速な変動に
対処することが難しい。
【0016】
【発明が解決しようとする課題】上述したように,従来
のマルチチップモジュールの冷却装置では,各チップの
最大発熱量の合計に相当する冷却能力を必要とするた
め,装置の小形化が困難である。
【0017】また,機構的に水量を制御してチップ毎に
格別に冷却能力を変化させる冷却装置を備えたマルチチ
ップモジュールでは,小形化が難しくまた信頼性に劣る
という欠点があり,さらに発熱量の急激な変動に対処す
ることが難しい。
【0018】本発明は,水冷ジャケットとチップとの間
にペルチェ素子を設けて伝熱効果を制御することで,小
形かつ信頼性に優れ,さらにチップの急激な発熱量の変
動に追随して各チップ毎に個別に冷却能力を調整する冷
却装置を具備するマルチチップモジュールを提供するこ
とを目的とする。
【0019】
【課題を解決するための手段】図1は本発明の第一実施
例断面図,図2は本発明の第二実施例断面図及び図3は
本発明の第三実施例断面図であり,それぞれ第一,第二
及び第三の実施例に係るマルチチップモジュールを表し
ている。
【0020】上記課題を解決するための本発明の第一の
構成は,図1を参照して,モジュール基板1上に搭載さ
れた複数の半導体チップ2と,該チップ2に対向して設
けられた水冷ジャケット5の冷却面を構成する水冷板5
aと,該チップ2から発生する熱を該水冷板5aに伝熱
して該チップ2を冷却するために該チップ2上に設けら
れた伝熱部3とを備えたマルチチップモジュールにおい
て,該伝熱部3に設けられたペルチェ素子3bと,該チ
ップ2内に設けられた温度検知回路及び電力制御回路と
を有し,該電力制御回路は,該モジュール基板1を通し
て該チップ2に給電されたペルチェ素子3bの駆動電流
を,該温度検知回路の出力に基づき制御して該チップ2
を冷却する該伝熱部3に設けられた該ペルチェ素子3b
へ出力することを特徴として構成し,及び第二の構成
は,図2を参照して,第一の構成のマルチチップモジュ
ールにおいて,該水冷板5aは,該ペルチェ素子3bの
発熱部に設けられる各該ペルチェ素子3bに共通の熱板
3cを構成することを特徴として構成し,第三の構成
は,図3を参照して,モジュール基板1上に搭載された
複数の半導体チップ2と,該チップ2に対向して設けら
れた水冷ジャケット5の冷却面を構成する水冷板5a
と,該チップ2から発生する熱を該水冷ジャケット5に
伝熱するために該チップ2上に設けられた複数の伝熱部
3とを備えたマルチチップモジュールにおいて,該伝熱
部3は,ペルチェ素子3bと,該ペルチェ素子3bの吸
熱部に設けられた冷却板3aと,該ペルチェ素子3bの
発熱部に設けられた熱板3cとを有し,該冷却板3a
は,該チップ2方向に突出して該チップ2を冷却する島
状突起3a−1を備えた該水冷板5aを構成し,該ペル
チェ素子3b及び該熱板3cは,該水冷ジャケット5内
部に表出する該水冷板5a上に各島状突起3−1毎に
配設されて水冷されることを特徴として構成する。
【0021】
【作用】本発明の第一の構成では,図1を参照して,チ
ップ2から発生する熱を伝熱部3を通して冷却板5aに
放熱するマルチチップモジュールにおいて,その伝熱部
3にペルチェ素子3bが組み込まれる。このペルチェ素
子3bは,吸熱部をチップ2に対向させ,発熱部を冷却
板5aに対向させて設けられており,伝熱部3の両端,
即ち吸熱部と発熱部との間の温度差を大きくし,かつそ
の温度差を駆動電流により制御するために用いられる。
この伝熱部3は,単に熱伝導によるものに比してチップ
2に対する冷却能力が大きいため,冷却能力の制御をす
る際の冷却能力の変化が速い。
【0022】本構成では,ペルチェ素子3bの駆動電流
をチップ2を通して供給する。即ち,チップ2は,本来
の機能を有する回路,例えば論理回路等の他に,チップ
2温度の検知回路と,その出力を制御信号とする電力制
御回路とを備える。ペルチェ素子3bの駆動電流は,モ
ジュール基板1からチップ3内の電力制御回路に給電さ
れ,チップ2温度に応じた電流としてペルチェ素子3b
に出力される。
【0023】かかるチップ2に温度検知回路を設ける構
成では,チップ2温度の変動を迅速に検知できるから,
ペルチェ素子3bの制御の応答速度を速くすることがで
きる。上述したようにペルチェ素子3bの駆動電流に対
する伝熱部3の冷却能力の応答は速いから,本構成によ
り,チップ2の温度変化に即応した冷却能力の制御がな
される。
【0024】また,チップ2にペルチェ素子3bの駆動
電流を制御する電力制御回路が設けれているから,各チ
ップ2に駆動電流を給電する配線7以外に,温度制御の
ために特別の配線及び装置を必要としない。従って,多
数の伝熱部3を用いて,多数のチップ2の冷却を個別・
独立に制御するマルチチップモジュールに本発明を適用
しても,モジュールの複雑化を招来することはなく,モ
ジュールを小型にできる。
【0025】なお,本構成において,一つのチップ2に
一つの伝熱部3を対応させる他,複数のチップに一つの
伝熱部を対応させる,又は一つのチップに複数の伝熱部
を対応させることもできる。このとき,一つの伝熱部に
対応するチップのうちの一つにのみ温度検知回路又は電
力制御回路を設けてもよく,全体のチップ面積をチップ
本来の目的に有効に活用できる。
【0026】さらに,本構成の温度検知回路を,チップ
上の回路動作を監視して,発熱を予め検出する回路とす
ることもできる。例えば,インヒビット端子の入力を監
視して,又はチップの回路が受信する若しくは発生する
特定の命令を検出して,発熱前に必要な冷却能力を予測
して制御することもできる。この方法では,より発熱量
に適応した冷却能力の制御をすることができる。
【0027】本発明の第二の構成では,図2を参照し
て,チップ2から発生する熱を,ペルチェ素子3bを組
み込んだ伝熱部3を通して冷却板5aに放熱するマルチ
チップモジュールにおいて,冷却板5aを,ペルチェ素
子3bの発熱部に設けられる熱板3cとして兼用する。
即ち,冷却板5aを熱板3cと同じ材料で製作する。さ
らに,この熱板3cを兼ねた冷却板5aは,複数のペル
チェ素子3bの共通の熱板3cとして作用する。即ち,
ペルチェ素子3bの共通の電極となり,また共通のヒー
トシンクとして作用する。かかる作用を有する冷却装置
は,例えば,熱板3cの材料で製作された厚い板を冷却
板5aとすることで製造することができる。
【0028】本発明に係る装置のようにペルチェ素子3
bを用いてチップ2の熱を冷却水に放散する装置では,
チップ2の発熱が大きいため冷却能力を強くした伝熱部
3の熱板3cが高温になる。逆に発熱の小さなチップ2
を冷却する伝熱部3の熱板3cは低温になる。その結
果,大きな冷却能力が必要な伝熱部3の冷却効率が低下
する。本発明の第二の構成では,熱板3cは共通のヒー
トシンクとなるから,熱板3cの一部に多量の熱が放出
されても熱板3c全面に拡散して,冷却能力が大きな伝
熱部3の熱板3cが局所的に高温部を形成することを緩
和する。このため,発熱量の大きなチップ2を冷却する
ペルチェ素子3bについても,冷却効率の低下を防止す
ることができる。従って,高い冷却効率を保持できるか
ら,モジュールは小型になる。
【0029】さらに,本構成では,冷却板5aと熱板3
cとは兼用され,別個に製作する必要がないから製造が
容易である。また構造も簡単になるから信頼性に優れ
る。なお,本構成に於けるチップを,第一実施例に係る
チップで構成することもでき,これによりさらに第一の
構成の効果を同時に奏することができる。
【0030】本発明の第三の構成は,図3を参照して,
チップ2から発生する熱を,ペルチェ素子3bを組み込
んだ伝熱部3を通して水冷ジャケット5に放熱するマル
チチップモジュールにおいて,水冷板5aを,ペルチェ
素子3bの吸熱部に設けられる冷却板3aとして兼用す
る。この冷却板3aは,その下面(チップ2に対向する
面をいう。)にペルチェ素子3bの冷却板3aとして作
用する複数の島状突起3a−1を有する。この島状突起
3a−1間は薄い薄板部3a−2に形成され,島状突起
3a−1は薄板部3a−2により相互に断熱される。
【0031】ペルチェ素子3b及び熱板3cは,島状突
起3a−1直上の冷却板3a上面に島状突起3a−1毎
に設けられ,島状突起3a−1と一体となり伝熱部3を
構成する。本構成では,熱板3cを水冷ジャケット5の
内部に設けるから,冷却効果が優れる。また,各伝熱部
3は断熱されているから,高密度に実装しても熱的な干
渉は少なく,温度制御を安定にすることができる。従っ
て,マルチチップモジュール及び冷却装置を容易に小型
にすることができる。
【0032】
【実施例】以下,本発明を実施例を参照して説明する。
図1を参照して,チップ2として集積回路等の半導体チ
ップを,フエースポンデングによりモジュール基板1上
面に搭載した。モジュール基板1は,表面に多層配線7
が形成されたシリコン基板を用いた。配線7は,チップ
2とはバンプ6を通して,外部とはピン8を通して電気
的に接続される。
【0033】チップ2を搭載したモジュール基板1は,
上部に水冷ジャケット5が設けられ,側面を側板5kで
囲まれ,底面が開口する冷却装置容器の底面に,チップ
2搭載面を上面にして冷却装置容器の側板5kの下端で
固定され取り付けられる。
【0034】水冷ジャケット5の下面は,熱伝導度の高
い金属の水冷板5aから構成される。この水冷板5a
は,水冷ジャケット5内の流水路5cを給水口5bから
排水口5dへ向かって流れる冷却水により冷却される。
【0035】伝熱部3は,ペルチェ素子3bのの吸熱面
及び発熱面に,それぞれ熱伝導度の高い物質からなる冷
却板3a及び熱板3cを密着して設けられる。この伝熱
部3は,冷却板3aをチップ上面に密着し,熱板3cを
サーマルコンパウンド4を挟んで冷却板5aに対向する
ように設けられる。チップ2から発生した熱は,伝熱部
3の冷却板5aに伝熱され,ペルチェ素子3bにより熱
板3cに移動された後,サーマルコンパウンド4を通り
水冷板5aに吸収される。
【0036】ペルチェ素子3bの駆動電源は,マルチチ
ップモジュールの外部の電源9から,モジュール基板1
のピン8に印加され,モジュール基板1の配線7を通し
てチップ2の電力制御回路に給電される。チップ2に
は,チップ2の温度検知回路とその出力を制御信号入力
とする電力制御回路が形成されている。これらの回路は
温度制御で通常用いられるものでよい。
【0037】チップ2に形成された電力制御回路の出力
は,例えばチップ2のパッケージに出力され,導電性の
冷却板3aを通りペルチェ素子3bに給電された後,導
電性の熱板3c及びサーマルコンパウンド4を通り水冷
板に流れ,水冷ジャケット5と一体に成形された冷却機
容器側板5kから電源9に還流する。
【0038】勿論,上記の電力制御回路の出力を,モジ
ュール基板のピン,その他の位置に出力し,特別に設け
た配線によりペルチェ素子を駆動することもできる。こ
の方法では冷却板,熱板,水冷板及び側板を絶縁性材料
で製作できるから設計の自由度が大きい
【0039】本発明の第二実施例では,第一実施例にお
ける熱板3cは水冷板5cと兼用される。図2を参照し
て,水冷板5aは熱板3cの材料により水冷ジャケット
5と一体に形成される。ペルチェ素子3bは,発熱面を
直接熱板3c,即ち水冷板5aに密着して設けられる。
一方,クリアランスをとるために,チップ2と冷却板3
aとの間をサーマルコンパウンド4で接続する。本実施
例では,ペルチェ素子3bの駆動は第一実施例と同様に
なされる。本実施例では,熱板3c中を熱が拡散するた
め,熱板3cは熱容量の大きいヒートシンクとして作用
するから,ペルチェ素子3bの冷却効率がよい。また,
熱板3cと水冷ジャケット5とを一体にできるから,構
造が単純になり,信頼性に優れかつ製作が容易である。
【0040】第二の実施例において,伝熱部3を構成す
る熱板3c又は冷却板3aの一方又は双方をペルチェ素
子の素材で構成することもできる。例えば熱板3cをS
2Te3 ,冷却板3aをBi2 Te2 で構成する。こ
れにより,ペルチェ素子3b自体を冷却装置の一部とし
て一体に形成することができるから製造が容易になる。
なお,かかる熱板3c又は冷却板3aをペルチェ素子3
bの素材で構成することは,第一の構成及び第三の構成
においても同様になすことができ,同様の効果を奏す
る。
【0041】本発明の第三実施例を,図3を参照して,
説明する。チップ2は,第一実施例と同様に水冷ジャケ
ット5の側板5kの下端に取り付けられたモジュール基
板1上面にフェースボンデングされる。水冷ジャケット
の下面に,下方に突出する島状突起3a−1を有し,そ
の島状突起3a−1間を薄い薄板部3a−2とする水冷
板5aが設けられる。この島状突起3a−1の下面はサ
ーマルコンパウンド4を挟んでチップ2上面と対向す
る。なお,この水冷板5aを,ペルチェ素子3bの吸熱
部に設ける冷却板3aと兼用することもできる。
【0042】島状突起の直上に位置して,水冷板5aの
上面,即ち水冷ジャケット5の内部底面上に,ペルチェ
素子3b及び熱板3cが設けられる。チップ2の熱は,
各チップ2に対向する島状突起3a−1に伝熱してその
島状突起3a−1の温度を上げるが,隣接する島状突起
3a−1には拡散しない。この熱は,各島状突起3a−
1毎に設けられたペルチェ素子3bにより,熱板3cに
移され,冷却水中に拡散される。従って,各チップ2毎
にペルチェ素子3bによる冷却がなされる。ペルチェ素
子3bの駆動と制御は第一実施例と同様になされるが,
ペルチェ素子3bの発熱部からの配線は,水冷チャンバ
5内に別個に設けられる。
【0043】本実施例では,構造を単純化できる他,直
接ペルチェ素子を水冷することから冷却効率が優れる。
【0044】
【発明の効果】上述したように本発明によれば,半導体
チップの内部に温度検知回路と冷却制御回路を具備する
ことにより,応答速度の速い温度制御をなす冷却装置を
具備したマルチチップモジュールが提供でき,また多数
のチップを搭載するマルチチップモジュールを小型かつ
単純にすることができる。
【0045】さらに,ペルチェ素子の一部を水冷ジャケ
ットと一体に形成した単純な構造とすることで,ペルチ
ェ素子を高密度実装した小型のマルチチップモジュール
を提供することができる。
【0046】さらにまた,ペルチェ素子の熱板を水冷ジ
ャケットと一体に形成することで,冷却効率の高いペル
チェ素子の高密度実装を実現できるから,マルチチップ
モジュールを小型化することができる。
【0047】従って,本発明は,チップの高密度実装を
可能とするから,電子機器の性能向上に寄与するところ
が大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の第一実施例断面図
【図2】 本発明の第二実施例断面図
【図3】 本発明の第三実施例断面図
【図4】 従来例冷却装置断面図
【図5】 従来例冷却装置一部断面図
【符号の説明】
1 モジュール基板 2 チップ 3 伝熱部 3a 冷却板 3a−2 薄板部 3a−1 島状突起 3b ペルチェ素子 3c 熱板 4 サーマルコンパウンド 5 水冷ジャケット 5a 水冷板 5b 給水口 5c 流水路 5d 排水口 5e 給水路 5f 底板 5g 排水路 5h 仕切板 5i バイメタル 5j ノズル 5k 側板 6 バンプ 7 配線 8 ピン 9 電源 41 ゴム 42 コイルばね
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−167870(JP,A) 特開 平5−343750(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H01L 23/34

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 モジュール基板上に搭載された複数の半
    導体チップと,該チップに対向して設けられた水冷ジャ
    ケットの冷却面を構成する水冷板と,該チップから発生
    する熱を該水冷板に伝熱して該チップを冷却するために
    該チップ上に設けられた伝熱部とを備えたマルチチップ
    モジュールにおいて,該伝熱部に設けられたペルチェ素子と, 該チップ内に設けられた温度検知回路及び電力制御回路
    とを有し, 該電力制御回路は,該モジュール基板を通して該チップ
    に給電されたペルチェ素子の駆動電流を,該温度検知回
    路の出力に基づき制御して該チップを冷却する該伝熱部
    に設けられた該ペルチェ素子へ出力することを特徴とす
    るマルチチップモジュール。
  2. 【請求項2】 請求項1記載のマルチチップモジュール
    において, 該水冷板は,該ペルチェ素子の発熱部に設けられる各該
    ペルチェ素子に共通の熱板を構成することを特徴とする
    マルチチップモジュール。
  3. 【請求項3】 モジュール基板上に搭載された複数の半
    導体チップと,該チップに対向して設けられた水冷ジャ
    ケットの冷却面を構成する水冷板と,該チップから発生
    する熱を該水冷ジャケットに伝熱するために該チップ上
    に設けられた複数の伝熱部とを備えたマルチチップモジ
    ュールにおいて, 該伝熱部は,ペルチェ素子と,該ペルチェ素子の吸熱部
    に設けられた冷却板と,該ペルチェ素子の発熱部に設け
    られた熱板とを有し, 該冷却板は,該チップ方向に突出して該チップを冷却す
    る島状突起を備えた該水冷板を構成し, 該ペルチェ素子及び該熱板は,該水冷ジャケット内部に
    表出する該水冷板上に各島状突起毎に配設されて水冷
    されることを特徴とするマルチチップモジュール。
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