JP3246012U - 筒形盆提灯の火袋乗載用台座 - Google Patents

Abstract

【課題】筒形盆提灯で汎用されるサイズ域の火袋を対象にして、下輪に加工を施すことなく上輪と同サイズを維持して火袋を支持脚にマッチさせることができる筒形盆提灯用台座を提供する。【解決手段】筒形盆提灯の火袋乗載用台座は、電球もしくは電池を内蔵した蝋燭形電球を火袋２内に装備し、上輪４及び下輪５により保形された筒状をなす火袋を支持脚３に固定する支持機構に適用される。その支持機構には火袋乗載用台盤９が設けられ、下輪５を支持脚３に固定するにあたり、この火袋乗載用台盤９には下輪５の内周面に当接し、下輪５をセンタリングして位置決めする爪体１５が配設されている。【選択図】図２

Description

本考案は筒形盆提灯の火袋乗載用台座に係り、詳しくは光源を内装し、上輪と下輪で保形された筒形をなす火袋を備える盆提灯の支持脚取付用機構に関するものである。

盆提灯は仏壇の左右に所望する形状の火袋を支持脚に固定して設置される。最近では光源としての蝋燭に代えて、一般電源からコードを介して電力供給を受ける電球、もしくは電池を内蔵した蝋燭形電球であることが多い。

ところで、盆提灯の設置スペースを抑える傾向もあって、火袋はリング状の上輪及び下輪により保形された筒状をなす提灯が仏壇の近くに据え置かれることが多くなってきている。その火袋は支持脚に固定する必要があり、特許文献１である実用新案登録第３１０４９３６号に記載あるように、連結台盤に対し脚体と支柱の取り付けを簡単確実にすることができるようにもなってきている。

そのために、光源を取り付ける連結台盤と、連結台盤の下面側に取付けこれを床面上に据え置くための脚体と、この脚体間の間隔維持と補強のためのスティと、連結台盤の上面側に取付け火袋を吊るす雲手を支持する支柱と、ろうそく型電球等の発光体と、この発光体を包み込む火袋とで構成される。この種の提灯を製作するにあたっては、光源の安定的収容を企図しつつその位置や姿勢を保つため、支持台座の取り付け機構が火袋のサイズごとに電球設置孔、コード挿通孔が下輪の下蓋に施される。よって、量産するにおいては、サイズが異なる下輪ごとに違いが生じ、多種多様の下輪を準備しておかなければならなくなり、単なるリング状にとどめた形にしておくことができなくなる。

すなわち、火袋のサイズごとに下輪の直径や形状が異なったものとなる。これでは下輪が上輪と異なるだけでなく下輪自体も共通性のある単一品として量産に備えることができなくなり、ひいては、火袋提灯の高騰化は避けられなくなる。

実用新案登録第３１０４９３６号

本考案は上記の事情に鑑みなされたもので、その目的は、筒形盆提灯での汎用されるサイズ域の火袋を対象にして 下輪に加工を施すことなく上輪と同サイズを維持して火袋を支持脚にマッチさせることができる筒形盆提灯用台座を提供することである。

本考案は、一般電源からコードを介して電力供給を受ける電球もしくは電池を内蔵した蝋燭形電球を火袋内に装備し、リング状の上輪及び下輪により保形された筒状をなす火袋を支持脚に固定する支持機構に適用される。その特徴とするところは、図１（ａ）を参照して、その支持機構には下輪５を支持脚に固定するにあたり、リング状下輪５と支持脚上部との間に介在される火袋乗載用台盤９が設けられ、この火袋乗載用台盤には下輪５の内周面に当接して下輪５をセンタリングして位置決めする爪体１５が配設されていることである。

位置決め爪体１５は１２０度間隔で配置されていることである。

図１（b）に示すように、位置決め爪体１５が台座の半径方向に位置変えして異なる直径の下輪５にも適合させるための爪体設置用のスリット１６または細溝が前記火袋乗載用台盤に形成されている。

本考案の支持機構の位置決め爪体が火袋乗載用台盤に配置されているので、リング状下輪の内周面に当接して下輪をセンタリングし、火袋の位置決めすることができる。径が異なる下輪に対しても爪体の位置を変えるだけで内面に当接させた火袋にも適用を可能にする。すなわち、爪体を半径方向に位置変えして異なる直径の下輪にも適合させることができる。これらが１２０度間隔での配置だから、位置決め爪体が片当たりしないで安定した固定となる。

本考案に係る火袋乗載用台盤の正面図で、(ａ）はその基本的な爪用スリットを形成した例、（ｂ）はより長くした爪用スリットを形成した例。 （ａ）は火袋が円筒状の盆提灯一例の外観図、（ｂ）は火袋のための支持脚の一例の斜視図、（ｃ）は支持脚の正面図。 火袋乗載用台盤に下輪を取り付けた状態の正面斜視図。

以下に、本考案に係る筒形盆提灯の火袋乗載用台盤を、その実施の形態を表したの図面に基づいて詳細に説明する。この考案は、多種多様なサイズの火袋を支持脚台にマッチさせ、下輪のサイズに拘わらず、その形状の簡素化を保って火袋の支持脚に対する取り付け性の拡大を図ろうとするものである。

盆提灯１には、図２（ａ）に示すように火袋２が円筒状をなすものがある。これは火袋を支持脚３に乗載して図示しない仏壇の左右にスペースを広く占拠させることなく設置することができるようにしたもので、その火袋２には保形性を上げるべく上輪４、下輪５が取り付けられている。

上輪４や下輪５は通常薄帯状の板材を巻回してリング状にしたもので、径を変えて製作すれば火袋２のサイズに容易に合わせるべく製作することができる。ましてや上輪４・下輪５が同じ直径であれば火袋２の製作工程に安価で迅速に供給することができる。というのは、下輪５を上輪４と同じく下蓋もしくは上蓋を有しない単なるリング状としておくだけで済むからである。火袋２の胴部は和紙・薄層のプラスチック等であり、減光や薄光化が図られていることは公知のとおりである。

図２（ｂ）や（ｃ）は支持脚３の一例であるが（四脚の斜視図および正面図）、上部にフック部３ａが形成され、火袋乗載用台盤９の係合溝９ａを嵌込み式で水平に支持する。この支持機構として次に述べる火袋乗載用台盤９には下輪５を支持脚3に固定するにあたり、リング状下輪５と支持脚３の上部との間に介在される火袋乗載用台盤9が設けられる。なお、火袋２のサイズ域での電球立設孔１３、コード挿通孔１４が適宜のサイズと形と数が設けられる。光源は公知の電球でよく（ＬＥＤであってもよい）もしくは現在ではよく知られた蝋燭形電球であり、これらは直立してねじ止めされるが本考案の本質をなすものでもないので、詳しい説明を省く。

この火袋乗載用台盤9には図３に示す小片の爪体１５が３つ植設されている。図１（a）や（ｂ）に示すように、下輪５の内周面５aに三点接触して下輪５を位置決めする位置決め爪体１5が配設されているのである。この位置決め爪体１5を台座の半径方向に位置変えして異なる直径の下輪にも適合させるための爪体設置用のスリット１６または細溝が火袋乗載用台盤９に形成されており、位置決め爪体１5が上掲したごとく三点当接させるべく１２０度間隔で配置されている。

なお、爪体はスリットもしくは細溝に図示しない接着剤を塗布するなどして固定される。スリットが長い場合は、図１（ｂ）に示したように下輪５のサイズに合わせて半径方向に移動して固定される。ちなみに、リング状下輪５は上輪４と形状・寸法が同一とされる結果となる。

位置決め爪体１５は図示しない円柱状ピン体であってもよく、このピン体または爪体はいずれにしても、その挿入位置を台座の半径方向に位置変えして他の径の下輪５を備えた火袋２にも適合させられるようになっている。

以上述べたように、この支持機構８の位置決め爪体１５が火袋乗載用台盤に配置されているので、リング状下輪５の内周面に当接して下輪の位置決めすることができる。サイズや形状の異なる火袋にも適用が可能となる。そして、爪体を半径方向に位置変えして異なる直径の下輪５にも適合させることができる。１２０度間隔で配置だから、位置決め爪体が片当たりしないで安定して固定できるのである 直径が異なる下輪５に対しても爪体の位置を変えるだけで内周に馴染ませることができる。

なお、爪体を円柱状のピン体（図示せず）としておくなら、下輪の内周接触に代えて外周接触も可能となる。いずれにしても、上輪や下輪に火袋乗載用台盤に施された孔や溝を形成しておく必要がなく、火袋乗載用台盤を介装させるだけで、筒形盆提灯のあるサイズ範囲の下輪に適合させることができるようになり、多種な下輪製作の煩雑さは回避される。

１：盆提灯、２：火袋、３：支持脚、３ａ：フック部、４：上輪、５：下輪、５a：内周面、8：支持機構、9：火袋乗載用台盤、９a：係合溝、１３：電球立設孔、１４：コード挿通孔、１5：位置決め爪体、１６：スリット。

Claims (3)

1. 一般電源からコードを介して電力供給を受ける電球もしくは電池を内蔵した蝋燭形電球を火袋内に装備し、リング状の上輪及び下輪により保形された筒状をなす火袋を支持脚に固定する支持機構において、
   前記支持機構には前記下輪を支持脚に固定するにあたり、リング状下輪と支持脚上部との間に介在される火袋乗載用台盤が設けられ、該火袋乗載用台盤には下輪の内周面に当接して下輪をセンタリングする位置決め爪体が配設されていることを特徴とする筒形盆提灯の火袋乗載用台座。
2. 前記位置決め爪体が１２０度間隔で配置されていることを特徴とする請求項１に記載された筒形盆提灯の火袋乗載用台座。
3. 前記位置決め爪体が台座の半径方向に位置変えして異なる直径の下輪にも適合させるための該爪体設置用のスリットまたは細溝が前記火袋乗載用台盤に形成されていることを特徴とする請求項１に記載された筒形盆提灯の火袋乗載用台座。