JP3245350B2 - スライド扉用動力スライド装置 - Google Patents

スライド扉用動力スライド装置

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JP3245350B2
JP3245350B2 JP15904896A JP15904896A JP3245350B2 JP 3245350 B2 JP3245350 B2 JP 3245350B2 JP 15904896 A JP15904896 A JP 15904896A JP 15904896 A JP15904896 A JP 15904896A JP 3245350 B2 JP3245350 B2 JP 3245350B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、スライド扉用動力スラ
イド装置に関するものである。
【0002】
【従来技術】従来、車体に対してスライド自在に取付け
られたスライド扉と、該スライド扉に設けられ前記車体
に固定のストライカと係合することによりハーフラッチ
状態を介してフルラッチ状態に至るラッチユニットと、
前記スライド扉にワイヤーを介して連結されたワイヤー
ドラムと、該ワイヤードラムを回転させることにより前
記スライド扉を閉扉方向および開扉方向にスライドさせ
るモータと、該モータの回転を制御する制御部とを有す
るスライド扉用動力スライド装置は、公知である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記のような動力スラ
イド装置を取付けたスライド扉には、スライド中に、身
体の一部や持ち物を挟んでしまったときに、直ちにスラ
イドを停止させる安全機構が設けられている。従来の安
全機構は、モータの負荷を検出するものであって、負荷
が異常に高くなると挟み込みが発生したと看做してい
た。このような安全機構にはいくつかの課題がある。第
1は、異常発生に対してモータ負荷の変化が遅れること
である。第2は、スライド扉がスライドするとき、その
スライドが終了する間近になると、スライド抵抗が高く
なり、これに伴ってモータ負荷も高くなるから、負荷の
値を高めに設定しなければならないことである。高めに
設定すると、更に応答性は悪くなる。第3に、スライド
扉のスライド抵抗は、車両の整備状況によってかなり個
体差が生じるため、個体差を吸収できるように負荷の値
を高めに設定しなければならないことである。このた
め、更に応答性は悪くなる。
【0004】
【発明の目的】よって、本発明は、スライド扉のスライ
ド速度に等しいワイヤードラムの回転速度を光センサー
で測定することによりスライド扉のスライド異常を監視
するようにして、前記課題を克服したものである。ま
た、光センサーを用いると、ワイヤードラムの回転量の
測定もできるから、同一のセンサーでスライド扉の位置
も測定でき、これにより、特別な機構を付加することな
く光センサーを用いた異常監視を所望する特定の区間の
みで用いることが可能となる。
【0005】
【課題を解決するための手段】よって本発明は、車体2
に対してスライド自在に取付けられたスライド扉5と、
該スライド扉5に設けられ前記車体2に固定のストライ
カ71と係合することによりハーフラッチ状態を介して
フルラッチ状態に至るラッチユニット67と、前記スラ
イド扉5にワイヤー11、12を介して連結されたワイ
ヤードラム10と、該ワイヤードラム10を回転させる
ことにより前記スライド扉5を閉扉方向および開扉方向
にスライドさせるモータ8と、該モータ8の回転を制御
する制御部87とを有するものにおいて、前記制御部8
7には前記ワイヤードラム10の回転速度および回転量
を検出し得る光センサー84を接続して前記回転速度に
より前記スライド扉5のスライド速度を前記回転量によ
り前記スライド扉の位置をそれぞれ検出できるように
し、前記制御部87は前記スライド扉5が所定範囲内を
スライドしているときに前記回転速度に異常があったと
きは前記モータ8を停止若しくは逆転させる構成とし
前記車体2にはバッテリー83に電気的に接続された車
体側コネクタ82を設け、前記スライド扉5には前記ラ
ッチユニット67に電気的に接続され前記スライド扉5
が所定位置まで閉扉すると前記車体側コネクタ82と接
触することで前記バッテリー83の電力を前記ラッチユ
ニット67に供給する扉側コネクタ70を設け、前記光
センサー84による前記ワイヤードラム10の回転量
は、前記扉側コネクタ70が前記車体側コネクタ82か
ら離間したときから計測するスライド扉用動力スライド
装置としたものである。
【0006】
【実施例】本発明の一実施例を図面により説明する。図
1において、1はクォーターパネルといわれる車体2の
側部後方の金属製外板、3は外板1に対応する金属製内
板、4は外板1の外面に設けられた前後方向のガイドレ
ール、5はガイドレール4に添って前後動することによ
り開閉するスライド扉であり、スライド扉5の後端には
ガイドレール4に摺動自在に係合するブラケット6が軸
支されている。
【0007】7はスライド扉5を前後方向にスライドさ
せるための動力スライドユニットであり、図1において
は、車体2に対して展開させた状態で示してあるが、本
来は、外板1と内板3の間の空間部に設けられる。動力
スライドユニット7には、電気モータ8と、モータ8に
減速機構9等を介して連結されるワイヤードラム10等
が設けられている。ワイヤードラム10には一対のワイ
ヤー11、12の各一端13、14(図3参照)を係止
し、ワイヤー11、12の各他端15、16は、外板1
の開口部97、98を介して車外に突出させ前記ブラケ
ット6に係止する。17はワイヤー11、12が掛け回
されたプーリーである。なお、プーリー17の代わりに
案内レール等を使用することもある。
【0008】図1の実線のスライド扉5は開扉位置にあ
り、この位置ではスライド扉5は路面の傾斜等で不用意
に動かないように全開ストッパー110により保持され
ている。スライド扉5は開扉位置でワイヤードラム10
をモータ8により左転させると、前側のワイヤー11は
ワイヤードラム10により巻き取られ、また後側のワイ
ヤー12は同じ長さだけ引き出されることにより、スラ
イド扉5は全開ストッパー110を乗り越えて閉扉方向
(前方)にスライドし、乗降口18を閉じる。同様の原
理で、ワイヤードラム10をモータ8により右転させる
と、スライド扉5は開扉方向(後方)にスライドして、
全開ストッパー110を乗り越えて停止する。なお、前
記全開ストッパー110の構成には種々のものがあり、
図1にはごく簡単な板バネ式のものを示してある。板バ
ネ式の全開ストッパー110は、車体2の下部の目立た
ないところに取付けられ、スライド扉5が開扉位置まで
開扉スライドすると、スライド扉5の突起又はローラー
(図示なし)が係合し、これによりスライド扉5は開扉
位置に保持される。
【0009】図2および図3は前記ワイヤードラム10
の断面を示しており、ワイヤードラム10は、動力スラ
イドユニット7のベースプレート19とカバープレート
20の間にドラム軸21で支持されている。ワイヤード
ラム10は一側側を閉塞した円筒状に形成され、その外
周面には前記ワイヤー11、12が掛け回される複数の
ワイヤー溝88が形成され、内部には比較的広い空間部
22が形成される。該空間部22内にはモータ8の動力
をワイヤードラム10に伝えるクラッチ機構付動力伝達
機構23が収納される。
【0010】24は前記減速機構9の最終歯車に噛合す
る歯車、25は補強プレート、26は回転プレートであ
り、これら3つは、連結ピン27により一体的に互いに
連結され、前記ドラム軸21に回転自在に支持されてい
る。
【0011】前記回転プレート26には一対の揺動アー
ム28、29がピン30、31により回転自在に支持さ
れる。32は揺動アーム28、29に重合するように設
けられたガイドプレートで、前記ドラム軸21に支持さ
れている。ガイドプレート32には、前記揺動アーム2
8、29の各回動端側に設けた係合ピン33、34が挿
入係合する一対のガイドスロット35、36が形成され
る。ガイドスロット35、36は、図3のようにドラム
軸21を中心とする円弧スロット37、38と、円弧ス
ロット37、38の端部に連設され前記ドラム軸21か
ら離れる方向に伸びる押出スロット39、40とから形
成されている。
【0012】前記ワイヤードラム10の空間部22の内
面には、耐摩耗性および耐衝撃性に優れたドラムインナ
ー41が取付けられている。ドラムインナー41には、
図3のように、前記ドラム軸21側に膨らむ複数の係合
凸部42が形成される。係合凸部42の数は任意である
が、数を増やすと「0019」の欄で説明する手動によ
るクラッチ解除の作業が容易になるため、4〜6個、若
しくはそれ以上にすることもある(図12参照)。
【0013】43はドラム軸21の外周に設けた内側ス
リーブ、44は内側スリーブ43の外側に設けた外側ス
リーブである。外側スリーブ44の内端にはフランジ4
5が形成され、フランジ45と前記ガイドプレート32
との間にはバネ46が設けられ、バネ46の作用により
ガイドプレート32と外側スリーブ44(ドラム軸2
1)との間に摩擦抵抗が付与される。
【0014】前記回転プレート26は、モータ8がオフ
のときは、ガイドプレート32に対して図3の位置にな
るように設定されており(この点については「001
6」および「0017」の欄で説明する)、回転プレー
ト26に軸支された揺動アーム28、29の係合ピン3
3、34は、共に円弧スロット37、38の端部で、押
出スロット39、40に臨むところに位置している。こ
の図3の状態では、動力伝達機構23のクラッチは切れ
ていて、ワイヤードラム10とモータ8側とは非連結と
なる。
【0015】図3の状態で、例えば、モータ8の動力で
回転プレート26を右転させると、これにピン30、3
1で連結された揺動アーム28、29も連動回転する。
すると、揺動アーム28の係合ピン33は円弧スロット
37から押出スロット39内に移動するから、揺動アー
ム28はピン30を中心にドラム軸21から離れる方向
に揺動して、揺動アーム28のクラッチ爪47が係合凸
部42に係合する(図8参照)。他方、揺動アーム29
の係合ピン34はドラム軸21を中心とする円弧スロッ
ト38内を移動するだけであるから、ピン31を中心と
する揺動は起こらない。反対に、モータ8の動力で回転
プレート26を左転させると、揺動アーム29がドラム
軸21から離れる方向に揺動して揺動アーム29のクラ
ッチ爪48は係合凸部42に係合するが、揺動アーム2
8は揺動しない。このように、回転プレート26をモー
タ8によりいずれかの方向に回転させると、いずれか一
方の揺動アーム28、29のクラッチ爪47、48が係
合凸部42に当接係合し、これにより、クラッチ機構が
「入り」になって回転プレート26の回転がワイヤード
ラム10に機械的に伝達される。なお、ガイドプレート
32はバネ46により付与された回転抵抗により、係合
ピン33、34がガイドスロット35、36内を移動す
る際の摩擦では回転しない。
【0016】上記のように、モータ8を回転させるとク
ラッチが接続されてワイヤードラム10が回転するが、
そのままモータ8を停止させると、クラッチが「入り」
になったままとなり、手動によるスライド扉5の操作に
支障が生じる。これについて詳細に説明すると、例え
ば、モータ8を開扉回転させて揺動アーム28のクラッ
チ爪47がワイヤードラム10の係合凸部42に係合し
た状態でモータ8が停止すると(図8の状態)、ワイヤ
ードラム10は右転はできるがクラッチ爪47と係合凸
部42との係合により左転は事実上できなくなる。ワイ
ヤードラム10の左転が不能ということは、スライド扉
5を手動で閉扉方向に動かすことができなくなるという
ことである。このような状態を回避するため、本発明で
は、モータ8を停止させるときは、いったんモータ8を
これまでの回転とは逆方向に所定時間(所定量)だけ回
転させて、クラッチを解除するようにしてある。つま
り、モータ8を開扉回転させて図8の状態になったとき
は、モータ8をそれまでとは反対の閉扉方向に所定量だ
け回転させてから停止させる。このようにすると、モー
タ8の閉扉回転により回転プレート26は図8の状態か
ら左転し、揺動アーム28のクラッチ爪47は係合凸部
42から離れる方向に移動し、かつ、揺動アーム28の
係合ピン33はガイドスロット35の押出スロット39
内を円弧スロット37に向けて移動するから、揺動アー
ム28はピン30を中心にドラム軸21に近付く方向に
揺動し、モータ8の所定量の回転が終了すると図3の状
態に戻って、ワイヤードラム10とモータ8側との連結
は断たれ(クラッチが切れ)、以後、ワイヤードラム1
0はいずれの方向にも回転可能な状態に復旧する。反対
に、モータ8により閉扉したときは、モータ8を停止さ
せる前に、モータ8をそれまでとは反対の開扉方向に所
定量だけ回転させることになる。
【0017】本発明では、図3の状態がクラッチが切れ
ている初期状態であって、前記のように、モータ8を停
止させるときは、モータ8の動力で揺動アーム28、2
9を図3の状態に戻すようにしてあるため、クラッチを
切るための別の動力や復帰バネが不要となる。
【0018】前記したように、ワイヤードラム10の内
部には比較的広い空間部22が形成され、この空間部2
2内には減速機構9側に噛合する歯車24から、ワイヤ
ードラム10(ドラムインナー41)の内周面に当接係
合する揺動アーム28、29に至るまでのクラッチ機構
付動力伝達機構23が実質的に収納されている。このた
め、全体の構造が薄くなり、動力スライドユニット7の
設置場所も比較的自由に設定することができる。
【0019】49は揺動アーム28に形成したキャンセ
ル面、50は揺動アーム29に形成したキャンセル面で
ある。前述したように、本願では、モータ8を停止させ
るときは、それまでの回転方向とは反対に所定量だけ回
転させてクラッチを切るが、万一、スライド扉5をスラ
イドさせている最中にモータ8が故障したときは、動力
(モータ8)でクラッチを切ることができなくなる。こ
のようなときは、スライド扉5を移動可能な方向、つま
り図8の状態であれば、開扉方向に手動で若干移動させ
る。すると、スライド扉5の後方移動によりワイヤー1
1、12が移動してワイヤードラム10は図8の状態か
ら右転する。このとき、外側スリーブ44は回転しない
からガイドプレート32は回転せず、ワイヤードラム1
0は単独で右転する。図8の実施例では、ワイヤードラ
ム10が右方向に約半回転すると、図9のように別の係
合凸部42が揺動アーム28のキャンセル面49に当接
し、更にワイヤードラム10が右転すると係合凸部42
とキャンセル面49との当接により揺動アーム28はピ
ン30を中心にドラム軸21に近付く方向に揺動し、係
合ピン33はガイドスロット35の円弧スロット37内
に復帰し、クラッチが切断される。反対に、モータ8が
閉扉回転中に故障したときは、スライド扉5を閉扉方向
にスライドさせればよい。つまり、モータ8が開扉回転
中に故障したときはスライド扉5を開扉方向に、閉扉回
転中に故障したときは閉扉方向に手動で移動させればク
ラッチが切れるのである。なお、図12のようにワイヤ
ードラム10の係合凸部42の数を増加させると、別の
係合凸部42が揺動アーム28のキャンセル面49に当
接するまでのワイヤードラム10の回転量を少なくする
ことができ、作業が容易になる。
【0020】前記外側スリーブ44の外端には金属リン
グ51を嵌合させ、金属リング51をペンチ等の道具を
使用して回転させると、外側スリーブ44とバネ46を
介して前記ガイドプレート32を回転させることができ
るように構成してある。外側スリーブ44によりガイド
プレート32を回転させる理由は、スライド扉5が完全
閉扉位置若しくは完全開扉位置に至ったとたんに、モー
タ8が故障する事態を想定したものである。つまり、ス
ライド扉5がスライド途中にモータ8が故障したとき
は、前欄のようにスライド扉5を手動で、直前のモータ
8による移動方向にスライドさせればクラッチを切るこ
とができたが、完全閉扉位置若しくは完全開扉位置でモ
ータ8が故障したときは、スライド扉5は直前の移動方
向には殆ど動かないから、前欄と同様の手段ではクラッ
チを切ることができなくなる。
【0021】そこで、本発明は、完全閉扉位置若しくは
完全開扉位置でモータ8が故障してクラッチが切れなく
なったときは、外側スリーブ44の外端に固定した金属
リング51をペンチ等を使用して回転させ、これによ
り、外側スリーブ44とバネ46を介してガイドプレー
ト32を回転させる。例えば、モータ8によりワイヤー
ドラム10を右転させてスライド扉5が完全開扉位置に
至ったときに、モータ8が故障したときは、本願のクラ
ッチ機構は図8の状態で、揺動アーム28のクラッチ爪
47が係合凸部42に係合した状態であるから、金属リ
ング51によりガイドプレート32を右転させる。する
と、揺動アーム28の係合ピン33はガイドスロット3
5との係合により徐々にドラム軸10側に移動し、係合
ピン33が円弧スロット37と係合する状態になると、
図3の状態に復旧し、これによりクラッチが切れる。な
お、金属リング51を回転させるとき、ワイヤー11、
12のテンションを弛めると作業が容易になる。スライ
ド扉5が閉扉位置にあるときクラッチが切れなくなった
ときは、ガイドプレート32を反対に左転させればよ
い。
【0022】52はテンション軸53によりベースプレ
ート19とカバープレート20の間に支持されたワイヤ
ーテンションローラであり、ワイヤーテンションローラ
52にはワイヤードラム10に巻回させたワイヤー11
又はワイヤー12のいずれか一方が掛け回される。テン
ション軸53の両端はベースプレート19とカバープレ
ート20に形成したドラム軸21の放射方向に長い長孔
54、55内を摺動自在であり、テンション軸53を長
孔54、55に対してスライドさせることによりワイヤ
ーの弛みを調節する。56はテンション軸53の端部に
止着した座金である。
【0023】図4には前記テンション軸53を前記ドラ
ム軸21に対して遠近移動させてワイヤーのテンション
圧を調節する機構を示している。57は2枚のリンク5
8を併せて形成した支持杆であり、支持杆57の先端側
には前記テンション軸53の両端部を回転のみ自在に軸
支させる。支持杆57の基端側は移動杆59に軸60で
軸支する。移動杆59は前記長孔54、55の長さ方
向、即ちテンション軸53のスライド方向に対して直交
する方向に長く形成され、かつ移動杆59は長さ方向に
スライド自在になるようにその両端がプレート19、2
0にピン61により取付けられている。
【0024】62は移動杆59をスライドさせるための
ピニオン歯車であり、軸63によりプレート19、20
間に軸支されている。ピニオン歯車62は移動杆59の
端部に形成したラック64に噛合しており、軸63をド
ライバー等を使用して回転させると、ピニオン歯車62
が回転して移動杆59はスライドする。図4の軸60は
長孔55に対して最接近した位置にあり、この状態で移
動杆59をスライドさせると、軸60は長孔55から徐
々に離れ、したがって、軸60との距離が支持杆57に
より固定されているテンション軸53(ワイヤーテンシ
ョンローラ52)は、長孔54、55内をドラム軸21
から離れる方向にスライドし、これにより、ワイヤー1
1、12の弛みが調節される。65はピニオン歯車62
に一体的に形成した爪車、66は爪車65に噛合してピ
ニオン歯車62の逆転を防止するラチェットである。
【0025】図10〜図12には、第2実施例の動力ス
ライドユニット7aを示してある。この実施例では、手
動によるクラッチ解除の手段およびワイヤーテンション
圧を調節する機構等が変更されている。以下説明する。
【0026】第1実施例では、完全閉扉位置若しくは完
全開扉位置でモータ8が故障してクラッチが切れなくな
ったときは、外側スリーブ44およびバネ46を介して
ガイドプレート32を回転させてクラッチを解除してい
たが、この構造は、ガイドプレート32がワイヤードラ
ム10の空間部22内に設けられているため、構造が複
雑になっている。そこで、第2実施例では、ワイヤード
ラム10aを回転させて、クラッチを解除するようにし
てある。つまり、「0019」の欄で説明したスライド
扉5の手動スライドによるクラッチの解除は、ワイヤー
ドラム10を回転させるために、スライド扉5を手動で
スライドさせていたのであるから、第2実施例では、ス
ライド扉5を移動させることなくワイヤードラム10a
を回転できるようにして、完全閉扉位置若しくは完全開
扉位置における手動によるクラッチ解除を可能ならしめ
るようにしてある。スライド扉5を移動させることなく
ワイヤードラム10aを回転できるようにするには、ワ
イヤー11、12のテンションを弛めるだけでよい。テ
ンションを弛めると弛めた分だけ、スライド扉5が動か
なくてもワイヤードラム10aは回転可能となる。具体
的には、図11、図12のように、ワイヤードラム10
aには一体的に歯部90を形成し、該歯部90にはキャ
ンセル軸91に固定されたキャンセル歯車92を噛合さ
せてある。キャンセル軸91の一端は、ベースプレート
19aを貫通して外方に突出しており、その突出端をド
ライバー等を利用して回転させると、ワイヤードラム1
0aが手動で回転する。
【0027】上記第2実施例では、第1実施例の外側ス
リーブ44に相当する部材が不要になる。なお、バネ4
6aの一端が当接するフランジ45aは内側スリーブ4
3aに形成してある。
【0028】第2実施例のテンション調節機構は、各ワ
イヤー11、12ごとに設けられている。図13、図1
4において、93はベースプレート19aとカバープレ
ート20aの間に設けられたスライド部材であり、その
一端側の内部にはテンションローラ52aがテンション
軸53aにより軸支されている。スライド部材93に
は、4つの係合ピン94が設けられていて、該係合ピン
94は両プレート19a、20aに形成した長孔54
a、55aにスライド自在に係合している。スライド部
材93の他端側と、両プレート19a、20aに固定し
た不動部材95との間にはテンションスプリング96が
設けられている。図10のように、テンションローラ5
2aに掛け回されたワイヤー11、12は略直角に屈曲
し、テンションローラ52aは、直角に屈曲したワイヤ
ー11、12の一方と平行の方向にスライドするように
構成されている。
【0029】前記ワイヤー11、12の外周には、図1
3に示したように、ワイヤーシェル99が被せられてい
る。ワイヤーシェル99は、フレキシブルではあるが伸
縮はせず、動力スライドユニット7aと図1に示した外
板1の開口部97、98との間に設けられている。な
お、ワイヤーシェル99を使用したときは、殆どのプー
リー17は不要になる。ワイヤーシェル99の一端は図
13、図15のようにシェル保持体100に係止させ
る。ワイヤーシェル99の他端は図示はないが開口部9
7、98の近傍に設けたシェル保持体に係止させる。シ
ェル保持体100は、スライド部材93とは別体で、互
いに非係合である。シェル保持体100には両プレート
19a、20aに形成した長孔101、102にスライ
ド自在に係合する係合突起103が設けられている。1
04はシェル保持体100に形成したラックであり、該
ラック104にはピニオン歯車105を噛合させる。ピ
ニオン歯車105は軸106によりプレート19a、2
0a間に軸支されており、軸106をドライバー等を使
用して回転させると、ピニオン歯車105が回転してシ
ェル保持体100はスライドする。107はピニオン歯
車105に一体的に形成した爪車、108は爪車107
に噛合してピニオン歯車105の逆転を防止するラチェ
ット、109はラチェットを付勢するバネである。
【0030】シェル保持体100と外板1の開口部9
7、98との間のワイヤーシェル99の長さは、ワイヤ
ーシェル99が伸縮しない材質であるため、常時一定に
保たれており、したがって、シェル保持体100をワイ
ヤードラム10aから遠ざかる方向(図13においては
右方)にスライドさせると、シェル保持体100とワイ
ヤードラム10aとの間のワイヤーの長さが長くなるか
ら、全体としてのワイヤーの配設長が長くなり、ワイヤ
ー11、12は緊張状態となる。反対にシェル保持体1
00をワイヤードラム10aに近付けると、全体として
のワイヤーの配設長が短くなって、ワイヤー11、12
は弛むことになる。シェル保持体100は、動力スライ
ドユニット7aを組み立てるときは、組立が簡便に行え
るようにワイヤードラム10aに最接近させてワイヤー
を十分に弛めておき、その後、緊張方向にスライドさせ
てワイヤーテンション圧の初期調節を行う。シェル保持
体100により調節終了後は、テンションスプリング9
6の弾力により移動するテンションローラ52aにより
ワイヤーのたるみが吸収される。
【0031】再び第1実施例の説明を行う。前記動力ス
ライドユニット7の動力により閉扉方向に移動したスラ
イド扉5は、動力スライドユニット7の動力だけでは、
完全には閉扉しない。つまり、スライド扉5は、動力ス
ライドユニット7の動力では通常「半ドア」といわれる
ハーフラッチ状態まで閉扉し、その後は、自動開閉装置
の動力で完全閉扉であるフルラッチ状態に至る。また、
スライド扉5を開扉するときは、手動又は自動開閉装置
の動力でドアラッチを解放すると、動力スライドユニッ
ト7が作動して、スライド扉5を開扉方向にスライドさ
せる。
【0032】前記自動開閉装置は、本願発明の要旨とは
直接関係しないため、図5、図6を用いて概要だけを説
明する。本願の自動開閉装置は、通常スライド扉5の後
端縁に取付けられるラッチユニット67と、スライド扉
5の内部空間に取付けられる動力開扉ユニット68およ
び動力閉扉ユニット69と、スライド扉5の前端縁に取
付けられるコネクタ70とから構成される。前記ラッチ
ユニット67は、車体に固定したストライカ71と係合
するラッチ72と、該ラッチ72と係合してラッチ72
とストライカ71との係合状態を保持するラチェット7
3とを有する。図6では、ラッチ72はストライカ71
と係合すると左転し、ラッチ72のハーフラッチ段部7
4にラチェット73が係合すると、スライド扉5はハー
フラッチ状態となり、ラッチ72のフルラッチ段部75
にラチェット73が係合すると、スライド扉5はフルラ
ッチ状態となる。前記したように、動力スライドユニッ
ト7による閉扉は、前記ハーフラッチ状態まで行われ
る。
【0033】76は動力閉扉ユニット69の動力により
回転する軸であり、軸76にはレバー77が固定され、
レバー77の先端には支持リンク78を介してコロ79
が軸支される。コロ79は動力閉扉ユニット69の動力
により軸76が右転すると、案内溝80に案内されて図
6の左側から右側に向けて移動し、ハーフラッチ位置の
ラッチ72の脚部81に当接し、ラッチ72をハーフラ
ッチ位置からフルラッチ位置に回転させる。
【0034】前記ラチェット73には動力開扉ユニット
68を関連的に接続し、動力開扉ユニット68の動力に
よりラチェット73をラッチ72から解放させることが
できるようにする。
【0035】前記コネクタ70はスライド扉5が閉扉方
向にスライドすると、車体2に取付けた別のコネクタ8
2と接触し、コネクタ82を介して車両のバッテリー8
3に接続される。コネクタ70とコネクタ82とは、ス
ライド扉5がハーフラッチ状態になる少し前に互いに接
触するように設定し、ハーフラッチ状態のときは、確実
にバッテリー83の電力を動力閉扉ユニット69に供給
できるようにする。
【0036】図2において、84は光センサー(ユニッ
ト)であり、ワイヤードラム10に設けた多孔フランジ
85の回転速度および回転量並びに回転方向を検出して
パルス信号として出力する。多孔フランジ85の回転速
度はスライド扉5の移動速度に等しく、回転量はスライ
ド扉5の移動距離(位置)に等しく、また、回転方向は
スライド扉5の移動方向に等しくなる。なお、回転方向
の検出は、一対のセンサーの出力パルスのタイミング差
で検出される。光センサー84は、バッテリー83の電
力で作動するが、未使用の待機状態でも相当の暗電流
(65mA程度)を消費するため、待機状態ではスイッチ8
6により電源の供給を停止させておく。87は制御部、
89はモータ8の電流値(負荷)を測定する電流計であ
る。
【0037】
【作用】全体の作用をフローチャート図に従って説明す
る。
【0038】(開扉制御)開扉操作スイッチがオンにな
ると(S003)、スライド扉5の停止位置が確認され(S01
1)、ハーフラッチ状態又はフルラッチ状態に扉が閉まっ
ているときは、開扉サブルーチンに流れる(S013)。図1
7の開扉サブルーチンに流れると、チャイムを鳴らして
から(S201)、コネクタ70とコネクタ82を介してバッ
テリー83に接続されている動力開扉ユニット68を作
動させて、ラチェット73をラッチ72から解放させ、
タイマーT4をスタートさせると共に、閉扉状態で電源
供給が停止されていた光センサー84に電源供給を行い
(S203)、続いて、動力スライドユニット7のモータ8を
開扉回転させ、タイマーT5をスタートさせる(S205)。
【0039】モータ8が開扉回転すると、減速機構9、
歯車24、補強プレート25を介して回転プレート26
が図3において右転し、回転プレート26にピン30、
31で連結された揺動アーム28、29は右転し、ガイ
ドプレート32のガイドスロット35に係合している揺
動アーム28の係合ピン33も移動する。このとき、ガ
イドプレート32はバネ46による回転抵抗で共回りし
ないように保持されているから、係合ピン33は図3の
位置からガイドスロット35の押出スロット39内に進
入し、これにより、揺動アーム28はピン30を中心に
ドラム軸21から離れる方向に揺動して、揺動アーム2
8のクラッチ爪47がワイヤードラム10の係合凸部4
2に当接係合する。他方、揺動アーム29は、係合ピン
34がドラム軸21を中心とするガイドスロット36の
円弧スロット38内を移動するだけであるから、ピン3
1を中心とする揺動はしない。
【0040】クラッチ爪47と係合凸部42が当接係合
するとクラッチ入り状態になり(図8参照)、回転プレ
ート26の回転は直接ワイヤードラム10に伝達され、
ワイヤードラム10が図8において右転する。これによ
り、ワイヤードラム10は後側のワイヤー12を巻き取
ると共に前側のワイヤー11を同量だけ引き出すため、
スライド扉5は後方(開扉方向)にスライドを開始す
る。
【0041】スライド扉5が正常に開扉スライドする
と、まず、ドア側コネクタ70が車体側コネクタ82か
ら離れる(S207)。しかし、タイマーT4がアップするま
でに(S213)、コネクタ同士の離間が確認されないとき
は、動力開扉ユニット68又は動力スライドユニット7
の作動不良、または扉5と車体2の凍結等によるスライ
ド不良と看做す。そこで、ラッチ72がフルラッチ又は
ハーフラッチのままであるときは(S215)、光センサー8
4への電源供給を停止してから(S217)、また、既にラッ
チ72がストライカ71から解放されているときは、光
センサー84への電源供給は停止させずに、動力開扉ユ
ニット68の作動を停止させ(S219)、ついで、動力スラ
イドユニット7のモータ8への給電のプラスマイナスを
反転させて、モータ8をこれまでと逆方向(閉扉方向)
に所定時間(所定量)だけ回転させ(S221)、復旧させ
る。
【0042】なお、モータ8をこれまでと逆の方向に所
定時間(所定量)だけ回転させてから復旧させる理由
は、揺動アーム28のクラッチ爪47が係合凸部42に
係合したクラッチ入りの状態を解除するためである。つ
まり、図8の状態でモータ8を所定時間(所定量)だけ
反対に回転させると、回転プレート26は左転するか
ら、揺動アーム28のクラッチ爪47は係合凸部42か
ら離れる方向に移動し、かつ、揺動アーム28の係合ピ
ン33はガイドスロット35の押出スロット39内を円
弧スロット37に向けて移動し、これにより、揺動アー
ム28はピン30を中心にドラム軸21に近付く方向に
揺動して、図3の状態に戻る。この状態になると、ワイ
ヤードラム10とモータ8側との連結は断たれ(クラッ
チが切れ)、以後、ワイヤードラム10はいずれの方向
にも回転可能な状態に復旧する。
【0043】スライド扉5の正常な開扉スライドによ
り、ドア側コネクタ70が車体側コネクタ82から離れ
たら(S207)、動力開扉ユニット68を停止させ(S209)、
ついで、光センサー84から出力されるパルス信号数の
積算を開始する(S211)。積算されたパルス数は、ワイヤ
ードラム10の回転量に該当するから、積算されたパル
ス数からスライド扉5の位置を求めることができる。な
お、パルス数の積算開始のタイミングをコネクタ同士の
離間時にした点は、本願の特徴の1つとなる。つまり、
給電開始直後の不安定なパルス信号を積算せずに、1つ
の基準点を通過してパルス信号が安定してから積算を開
始するから、扉5の位置を正確に監視することができ
る。
【0044】スライド扉5が後方にスライドしている最
中は、制御部87は、光センサー84から送られてくる
パルス信号の間隔をパルス速度として監視し、併せて、
電流計89の電流値を監視する(S223)。ここで、パルス
速度は、ワイヤードラム10の回転速度(スライド扉5
の移動速度)に比例し、電流計89の電流値はモータ8
の負荷電流値となるから、万一スライド扉5の移動速度
が異常に遅くなったとき、若しくはモータ8の負荷電流
値が異常に大きくなったときは、スライド扉が異物を挟
み込んだときと看做すことができ、このようなときに
は、モータ8を閉扉方向に所定時間(所定量)だけ回転
させてクラッチを切ってから(S233)、復旧させる。この
ように、スライドの異常監視をパルス信号を用いて行う
点は、本願の特徴の1つであり、パルス信号を用いるこ
とによりモータ8の負荷を検出する従来の方式に比べ
て、異常を速やかに検知できることになる。また、パル
ス信号を用いると、バッテリー電圧の低下や、スライド
抵抗の増加により全体としてのスライド速度が遅くなっ
たとしても、これらを誤って検出することを防止でき
る。
【0045】スライド扉5が正常に後方にスライドした
ときは、タイマーT5がアップする前に(S235)、スライ
ド扉5は、スライド扉5を完全開扉位置に保持する全開
ストッパー110の直前位置に至る。この位置確認は、
積算したパルス数で求められる(S225)。全開ストッパー
110の直前位置に至ると、以後は、パルス速度を用い
た異常監視は行わず、モータ8の負荷電流値による異常
監視のみ行う(S227)。この点も、本願の特徴の1つとな
る。つまり、ワイヤードラム10の回転を光センサー8
4で測定すると、回転速度の他に回転量も同時に求める
ことができ、この回転量は既に述べたようにスライド扉
5の移動量に等しいから、スライド扉5の位置を常時監
視することができ、これにより応答性のよい安定したパ
ルス速度による異常監視制御を、適切な部分(スライド
抵抗が一定の区間)だけに使用することができるように
なる。
【0046】スライド扉5が全開ストッパー110の直
前位置を過ぎて後方にスライドすると、全開ストッパー
110を乗り越えて完全開扉となる。完全開扉位置にな
っているかの確認は、光センサー84からのパルス信号
の積算によるスライド扉5の移動量や、ストッパーを乗
り越える際のモータ8の過電流検出等で行える(S229)。
完全開扉位置になると、動力スライドユニット7のモー
タ8を逆方向(閉扉方向)に所定時間(所定量)だけ回
転させてクラッチを切ってから(S233)、復旧させる。
【0047】ここまでの開扉制御は、閉扉状態で開扉操
作スイッチをオンにしたケースであるが、手動によるオ
ープンハンドルの開扉操作で、動力スライドユニット7
を始動させるようにすることもできる。この場合の制御
は、手動によりラッチ72とストライカ71の係合が解
除されるから、動力開扉ユニット68の作動が不要にな
るだけで、上記開扉制御と殆ど同一でよい。
【0048】なお、S011において、ラッチ72がストラ
イカ71から解放された開扉状態のときは、次に説明す
る手動開扉操作追従制御(S015)と同一の制御が行われ
る。
【0049】(手動開扉操作の追従制御)スライド扉が
途中位置で停止しているときは、ラッチ72はストライ
カ71から解放されているから、光センサー84は給電
されている。この状態で、手動により扉を開扉スライド
させると、ワイヤードラム10が回転するから、光セン
サー84からパルス信号が送出され、これにより、扉の
手動開扉スライドが検出され(S005)、手動開扉操作追従
サブルーチンに流れ(S015)、以後、モータ8の動力によ
る開扉が行われる。
【0050】即ち、図19の手動開扉操作追従サブルー
チンに流れると、チャイムを鳴らしてから(S301)、コネ
クタ70とコネクタ82が互いに接触しているかを確認
する(S303)。非接触のときは、パルス数はリセットされ
ておらず、パルス数はワイヤードラム10の開扉回転に
より自動的に積算されるから、動力スライドユニット7
のモータ8を開扉方向に回転させ、タイマーT5をスタ
ートさせ(S305)、続いて開扉サブルーチンのS223に流
し、これにより、以後は既に説明した動力による開扉が
行われる。
【0051】これに対して、S303においてコネクタ同士
が接触しているときは、積算したパルス数はリセットさ
れているから、タイマーT4、T5をスタートさせ、動
力スライドユニット7のモータ8を開扉方向に回転させ
て(S307)、スライド扉5を開扉スライドさせる。これに
より、正常に開扉スライドすると、タイマーT4がアッ
プするまでに(S311)、コネクタ同士が離間し(S309)、続
いて開扉サブルーチンのS211に移行して、既に説明した
ように動力による開扉が行われる。
【0052】(閉扉制御)ラッチ72がストライカ71
から解放された開扉状態では、光センサー84は給電さ
れており、閉扉操作スイッチがオンになると(S007)、ス
ライド扉5の停止位置が確認され(S019)、扉が全開スト
ッパー110に係合している完全開扉位置のときは、閉
扉サブルーチンに流れ(S021)、チャイムを鳴らしてから
(S401)、動力スライドユニット7のモータ8を閉扉方向
に回転させ、タイマーT1、T2をスタートさせる(S40
3)。
【0053】すると、減速機構9、歯車24、補強プレ
ート25を介して回転プレート26が図3において左転
し、開扉のときと同様の原理で、揺動アーム29がピン
31を中心に揺動して、揺動アーム29のクラッチ爪4
8がワイヤードラム10の係合凸部42に係合し、これ
により、ワイヤードラム10は左転して前側のワイヤー
11を巻き取ると共に後側のワイヤー12を同量だけ引
き出し、スライド扉5をガイドレール4に添って前方に
スライドさせる。なお、ワイヤードラム10の閉扉回転
によりパルス数は開扉のときとは反対に減算される。
【0054】ワイヤードラム10の回転によりスライド
扉5が正常に前方にスライドすると、タイマーT1がア
ップする前に(S407)、スライド扉5は、全開ストッパー
110を乗り越える(S405)。ストッパーの乗り越えは、
パルス数に基づくスライド扉5の移動量によって確認す
る。時間内にストッパーの乗り越えが確認できなかった
ときは、クラッチを切断する目的でモータ8を所定時間
(所定量)だけ反対に回転させ(S431)、復旧する。
【0055】ストッパーを正常に乗り越えたら(S405)、
パルス信号により求めたスライド扉5の移動速度および
モータ8の負荷電流値を監視し(S409)、万一、これらに
異常があったときは、挟み込み等の異常と看做して、扉
を緊急開扉させる。即ち、異状があったら、タイマーT
3をスタートさせてから(S433)、タイマーT3がアップ
するまで(S439)若しくは開扉操作スイッチがオンされる
まで(S437)、警報を送出した後、タイマーT5をスター
トさせて、動力スライドユニット7のモータ8を開扉方
向に回転させ(S443)、以後開扉サブルーチンのS223に移
行させて、既に説明したように動力による閉扉を行う。
【0056】スライド扉5が正常に前方にスライドする
と、タイマーT2がアップする前に(S413)、スライド扉
5のコネクタ70が車体2のコネクタ82に接触し(S41
1)、パルス数はリセットされる(S415)。コネクタ同士が
接触すると、動力閉扉ユニット69はバッテリー83か
ら電力供給を受け作動可能状態となる。また、コネクタ
70とコネクタ82とが接触した後のスライド扉5は、
スライド抵抗が変化するから、これ以後は、パルス信号
による異常監視は中止し、モータ8の負荷電流のみ異常
監視を行う(S417)。コネクタ同士が接触した後もスライ
ド扉5はモータ8の動力で閉扉方向にスライドし、これ
によりラッチユニット67のラッチ72は、ストライカ
71と係合して回転し、ラチェット73はラッチ72の
ハーフラッチ段部74に係合して、ハーフラッチ状態に
なる(S419)。
【0057】ハーフラッチ状態になると、光センサー8
4の給電を停止させ(S423)、動力スライドユニット7の
モータ8をクラッチを切断する目的で所定時間(所定
量)だけ反対に回転させる(S425)。モータ8によるスラ
イドは、このようにハーフラッチ状態までであるが、ご
くまれに、モータ8を停止させても、そのままフルラッ
チまで扉が閉まるときがある。このようにフルラッチに
なったときは(S427)、閉扉が終了しているからそのまま
制御を中止するが、ハーフラッチのままのときは、動力
閉扉ユニット69を作動させ(S429)、軸76を図6にお
いて右転させる。すると、レバー77が回転して、コロ
79は案内溝80に案内されながら右方に移動し、ハー
フラッチ位置にあるラッチ72の脚部81に当接し、ラ
ッチ72をフルラッチ位置に向けて回転させ、フルラッ
チ状態になったら閉扉が完了するから、動力閉扉ユニッ
ト69を停止させ、制御を終了する。
【0058】なお、S417において負荷電流に異状があっ
たときは、手動開扉操作追従サブルーチンのS307に流れ
て、以後動力による開扉を行う。また、S019において、
扉が全開ストッパー110より閉扉側に位置していたと
きは、次に説明する手動閉扉操作追従制御と同一の制御
が行われる。
【0059】(手動閉扉操作の追従制御)スライド扉が
途中位置にあるときは、ラッチ72が解放されているか
ら、光センサー84は給電されている。この状態から、
手動により扉を閉扉スライドさせると、ワイヤードラム
10が回転するから、光センサー84からパルス信号が
送出され、これにより、扉の手動閉扉スライドが検出さ
れる(S009)。手動閉扉スライドが検出されると、どの地
点からのスライドであるかを確認し(S025)、全開ストッ
パー110より閉扉側からのスライドのときはそのま
ま、手動閉扉操作追従サブルーチンに流れ(S033)、動力
によるスライドを開始するが、全開ストッパー110に
係合した状態からのスライドのときは、タイマーT6を
作動させて(S027)、時間内に全開ストッパー110を乗
り越えて移動したときだけ(S029)、手動閉扉操作追従サ
ブルーチンに流れるようにする。
【0060】手動閉扉操作追従サブルーチンに流れる
と、チャイムを鳴らしてから(S501)、タイマーT2をス
タートさせ、動力スライドユニット7のモータ8を閉扉
方向に回転させてから(S503)、閉扉サブルーチンのS409
に流し、以後、既に説明したように動力による閉扉が行
われる。
【0061】(モータ故障時のクラッチ解除)本発明で
は、クラッチの解除は、モータを所定量だけ逆転させて
行うため、モータ8が故障したときは、通常の手段では
クラッチの解除ができなくなる。以下この点について説
明する。スライド扉5が後方(開扉方向)にスライドし
ている途中にモータ8が故障すると、揺動アーム28の
クラッチ爪47が係合凸部42に係合した状態のままに
なるから、この状態では、手動でスライド扉5を前側に
スライドさせることはとても困難になる。このようなと
きは、スライド扉5を移動可能な方向、つまり後方に手
動で若干移動させる。すると、スライド扉5の後方移動
によりワイヤー11、12が移動してワイヤードラム1
0は図8の状態から単独で右転する。このとき、外側ス
リーブ44は回転しないからガイドプレート32も回転
しない。ワイヤードラム10が右方向に約半回転する
と、別の係合凸部42が揺動アーム28のキャンセル面
49に当接し、更にワイヤードラム10が右転すると係
合凸部42とキャンセル面49との当接により揺動アー
ム28はピン30を中心にドラム軸21に近付く方向に
揺動し、係合ピン33はガイドスロット35の円弧スロ
ット37内に復帰し、クラッチが切断される。これによ
り、以後は、スライド扉5は前後いずれの方向にもスラ
イド可能となる。
【0062】また、スライド扉5が完全開扉位置まで後
方にスライドした後、モータ8の逆転ができなくなった
ときには、「0061」の欄で説明した要領で、クラッ
チを切ることは困難となる。つまり、完全開扉位置にあ
るスライド扉5は、後方へは殆ど動かないから、ワイヤ
ードラム10を手動で回転させられる量が極端に少なく
なり、この方法でのクラッチの解除が事実上不可能にな
る。このようなときには、第1実施例では、外側スリー
ブ44の外端に固定した金属リング51をペンチ等を使
用して回転させ、これにより、外側スリーブ44とバネ
46を介してガイドプレート32を図8において右転さ
せる。すると、ガイドプレート32の回転により、揺動
アーム28の係合ピン33はガイドスロット35の押出
スロット39から円弧スロット37に向けて移動し、図
3の状態に復旧し、クラッチが切れる。なお、金属リン
グ51を回転させるとき、ワイヤー11、12のテンシ
ョンを弛めると作業が容易になる。スライド扉5が完全
閉扉位置にあるときクラッチが切れなくなったときは、
ガイドプレート32を反対に左転させればよい。
【0063】第2実施例では、金属リング51を回転さ
せる方法に代えて、キャンセル歯車92を介してワイヤ
ードラム10aを回転させてクラッチを切断する。以下
説明する。図13の状態では、シェル保持体100は、
ピニオン歯車105により右側にスライドしていて、シ
ェル保持体100はワイヤードラム10aから遠ざかっ
ていて、シェル保持体100とワイヤードラム10aと
の間の裸のワイヤー部分は長くなっている。他方、シェ
ル保持体100と外板1の開口部97、98との間のワ
イヤーシェル99の長さは一定で、ワイヤーシェル99
の内部にあるワイヤー11、12の長さも一定であるか
ら、全体としてのワイヤーの配設長は長くなり、これに
より、ワイヤーは緊張状態になっている。そこで、図1
3においてラチェット108を爪車107から外して、
ピニオン歯車105を解放させ、シェル保持体100を
自由にする。すると、ワイヤー11、12は緊張状態を
弛めようとするから、シェル保持体100をワイヤード
ラム10aに近付くように図13において左側に移動さ
せ、シェル保持体100とワイヤードラム10aとの間
の裸のワイヤー部分を短くする。これにより、ワイヤー
11、12の全体の配設長が短くなって、ワイヤーは弛
む。このとき、テンションスプリング96の弾力により
テンションローラ52aも左側にスライドするが、テン
ションローラ52aの移動量に対してシェル保持体10
0の移動量を大きく設定しておけば、ワイヤーは大きく
弛む。
【0064】このようにワイヤーが弛むと、ワイヤード
ラム10aは弛んだワイヤーの分だけスライド扉5が動
かなくても回転可能となる。そこで、キャンセル軸91
をドライバー等を利用して回転させ、キャンセル歯車9
2を介してワイヤードラム10aを回転させる。このよ
うにしてワイヤードラム10aを回転させると、スライ
ド扉5を手動で移動させたときと同じ原理で(「006
1」の欄参照)、クラッチの解除が行える。なお、第2
実施例では、ワイヤードラム10aの係合凸部42aを
多数形成してあるため、ワイヤードラム10aの少ない
回転量でクラッチを解除できる。
【0065】(ワイヤーのテンション圧の調節)第1実
施例において、ワイヤー11、12のテンション圧を調
節するときは、ドライバーを利用して軸63を回してピ
ニオン歯車62を回転させる。すると、ピニオン歯車6
2にラック64が噛合している移動杆59は、ドラム軸
21とテンション軸53とを結ぶ直線に対して直交する
方向に移動し、軸60は長孔55から徐々に離れること
になる。したがって、軸60との距離が支持杆57によ
り固定されているテンション軸53は、長孔54、55
内をドラム軸21から離れる方向に徐々にスライドし、
ワイヤー11、12の弛みが調節される。テンション圧
はこのようにして調節されるが、移動杆59の移動距離
に対してテンション軸53の移動距離が短いため、小さ
な力で容易に調節できる。
【0066】第2実施例においては、ワイヤー11、1
2のテンション圧は、シェル保持体100による初期調
節と、その後の、テンションスプリング96による微調
節とに区別される。まず、シェル保持体100は、動力
スライドユニット7aを組み立てるときは、組立が簡便
に行えるようにワイヤードラム10aに最接近させてお
く。すると、シェル保持体100と外板1の開口部9
7、98との間のワイヤーシェル99の長さは、ワイヤ
ーシェル99が伸縮しない材質であるため、一定に保た
れているため、シェル保持体100とワイヤードラム1
0aとの間の裸のワイヤー部分が短い分だけ、全体とし
てのワイヤーの配設長が短くなって、ワイヤーは弛んだ
状態になり、これにより組立が簡単に行える。組み立て
終了後、軸106をドライバー等を利用して回転させる
と、ピニオン歯車105が回転して、ピニオン歯車10
5にラック104が噛合しているシェル保持体100は
図13において右側に移動し、ワイヤードラム10aか
ら離れる。すると、ワイヤーの全体の配設長が長くなる
から、ワイヤーは徐々に緊張する。ワイヤー11、12
が所定の緊張状態になると、初期設定は終了する。初期
設定終了後は、テンションスプリング96の弾力により
移動するテンションローラ52aにより、ワイヤーの弛
みが吸収される。
【0067】本発明では、以上のように、光センサー8
4から送出されるパルス信号を積算することにより、ワ
イヤードラム10の回転量を求めているが、パルス信号
から回転量を求める方法は他にもあり、例示した方法に
限定されるものではない。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明は、車体2に対し
てスライド自在に取付けられたスライド扉5と、該スラ
イド扉5に設けられ前記車体2に固定のストライカ71
と係合することによりハーフラッチ状態を介してフルラ
ッチ状態に至るラッチユニット67と、前記スライド扉
5にワイヤー11、12を介して連結されたワイヤード
ラム10と、該ワイヤードラム10を回転させることに
より前記スライド扉5を閉扉方向および開扉方向にスラ
イドさせるモータ8と、該モータ8の回転を制御する制
御部87とを有するものにおいて、前記制御部87には
前記ワイヤードラム10の回転速度および回転量を検出
し得る光センサー84を接続して前記回転速度により前
記スライド扉5のスライド速度を前記回転量により前記
スライド扉の位置をそれぞれ検出できるようにし、前記
制御部87は前記スライド扉5が所定範囲内をスライド
しているときに前記回転速度に異常があったときは前記
モータ8を停止若しくは逆転させる構成とし、前記車体
2にはバッテリー83に電気的に接続された車体側コネ
クタ82を設け、前記スライド扉5には前記ラッチユニ
ット67に電気的に接続され前記スライド扉5が所定位
置まで閉扉すると前記車体側コネクタ82と接触するこ
とで前記バッテリー83の電力を前記ラッチユニット6
7に供給する扉側コネクタ70を設け、前記光センサー
84による前記ワイヤードラム10の回転量は、前記扉
側コネクタ70が前記車体側コネクタ82から離間した
ときから計測するスライド扉用動力スライド装置とした
ため、光センサー84でスライド扉5の位置を監視しな
がら、同じ光センサー84でスライド異常を監視するか
ら、安価に構成できると共に、応答性のよい安定した光
センサー84によるスライド異常監視を、所望する範囲
で使用することができる。また、パルス信号を用いるこ
とによりモータ8の負荷を検出する従来の方式に比べ
て、異常を速やかに検知でき、また、パルス信号を用い
ると、バッテリー電圧の低下や、スライド抵抗の増加に
より全体としてのスライド速度が遅くなったとしても、
これらを誤って検出することを防止できる。また、回転
量の計測に基準点を設けたからスライド扉5の位置を正
確に監視することができる。また、本発明は、前記装置
において、前記制御部87は前記スライド扉5の開扉ス
ライドにより前記回転量が所定量に達すると前記回転速
度に基づく異常監視を中止するスライド扉用動力スライ
ド装置としたため、開扉終了間際でスライド扉5のスラ
イド抵抗が変化する部分での回転速度に基づく異常監視
を中止でき、正確な制御が期待できる。また、本発明
は、前記装置において、前記回転量は前記スライド扉5
が該スライド扉5を完全開扉位置に保持する全開ストッ
パー110に係合する直前位置までスライドすると前記
所定量になるようにしたスライド扉用動力スライド装置
としたため、前記スライド扉5が全開ストッパー110
に係合することによりスライド扉5のスライド抵抗が変
化する部分では回転速度に基づく異常監視を行わないの
で、正確な制御が期待できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 車体とスライド扉と動力スライドユニット
の展開断面図。
【図2】 動力スライドユニットの断面図。
【図3】 ワイヤードラムの断面図。
【図4】 動力スライドユニットの一部拡大図。
【図5】 スライド扉のコネクタと車体のコネクタの
関係図。
【図6】 ラッチユニットの断面図。
【図7】 制御ブロック図。
【図8】 クラッチ入りの状態の説明図。
【図9】 手動によりクラッチを解放するときの説明
図。
【図10】 第2実施例の動力スライドユニットの側面
図。
【図11】 第2実施例の動力スライドユニットの断面
図。
【図12】 第2実施例の動力スライドユニットの断面
図。
【図13】 第2実施例のワイヤーの調節機構を示す拡
大図。
【図14】 第2実施例のワイヤーの調節機構の断面
図。
【図15】 第2実施例のシェル保持体の断面図。
【図16】 メインルーチンを示すフロー図。
【図17】 開扉サブルーチンの前半を示すフロー図。
【図18】 開扉サブルーチンの後半を示すフロー図。
【図19】 手動開扉操作追従サブルーチンを示すフロ
ー図。
【図20】 閉扉サブルーチンを示すフロー図。
【図21】 閉扉サブルーチンの分岐部分を示すフロー
図。
【図22】 手動閉扉操作追従サブルーチンを示すフロ
ー図。
【符号の説明】
1…外板、2…車体、3…内板、4…ガイドレール、5
…スライド扉、6…ブラケット、7…動力スライドユニ
ット、8…モータ、9…減速機構、10…ワイヤードラ
ム、11、12…ワイヤー、13、14…一端、15、
16…他端、17…プーリー、18…乗降口、19…ベ
ースプレート、20…カバープレート、21…ドラム
軸、22…空間部、23…クラッチ機構付動力伝達機
構、24…歯車、25…補強プレート、26…回転プレ
ート、27…連結ピン、28、29…揺動アーム、3
0、31…ピン、32…ガイドプレート、33、34…
係合ピン、35、36…ガイドスロット、37、38…
円弧スロット、39、40…押出スロット、41…ドラ
ムインナー、42…係合凸部、43…内側スリーブ、4
4…外側スリーブ、45…フランジ、46…バネ、4
7、48…クラッチ爪、49、50…キャンセル面、5
1…金属リング、52…ワイヤーテンションローラ、5
3…テンション軸、54、55…長孔、56…座金、5
7…支持杆、58…リンク、59…移動杆、60…軸、
61…ピン、62…ピニオン歯車、63…軸、64…ラ
ック、65…爪車、66…ラチェット、67…ラッチユ
ニット、68…動力開扉ユニット、69…動力閉扉ユニ
ット、70…コネクタ、71…ストライカ、72…ラッ
チ、73…ラチェット、74…ハーフラッチ段部、75
…フルラッチ段部、76…軸、77…レバー、78…支
持リンク、79…コロ、80…案内溝、81…脚部、8
2…コネクタ、83…バッテリー、84…光センサーユ
ニット、85…多孔フランジ、86…スイッチ、87…
制御部、88…ワイヤー溝、89…電流計、90…歯
部、91…キャンセル軸、92…キャンセル歯車、93
…スライド部材、94…係合ピン、95…不動部材、9
6…テンションスプリング、97、98…開口部、99
…ワイヤーシェル、100…シェル保持体、101、1
02…長孔、103…係合突起、104…ラック、10
5…ピニオン歯車、106…軸、107…爪車、108
…ラチェット、109…バネ、110…全開ストッパ
ー。
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭59−170382(JP,A) 実開 昭62−155187(JP,U) 実開 昭62−52679(JP,U) 実開 昭55−119881(JP,U) 実開 平2−150377(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) E05F 15/14 B60J 5/00 B60J 5/06

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車体2に対してスライド自在に取付けら
    れたスライド扉5と、該スライド扉5に設けられ前記車
    体2に固定のストライカ71と係合することによりハー
    フラッチ状態を介してフルラッチ状態に至るラッチユニ
    ット67と、前記スライド扉5にワイヤー11、12を
    介して連結されたワイヤードラム10と、該ワイヤード
    ラム10を回転させることにより前記スライド扉5を閉
    扉方向および開扉方向にスライドさせるモータ8と、該
    モータ8の回転を制御する制御部87とを有するものに
    おいて、前記制御部87には前記ワイヤードラム10の
    回転速度および回転量を検出し得る光センサー84を接
    続して前記回転速度により前記スライド扉5のスライド
    速度を前記回転量により前記スライド扉の位置をそれぞ
    れ検出できるようにし、前記制御部87は前記スライド
    扉5が所定範囲内をスライドしているときに前記回転速
    度に異常があったときは前記モータ8を停止若しくは逆
    転させる構成とし、前記車体2にはバッテリー83に電
    気的に接続された車体側コネクタ82を設け、前記スラ
    イド扉5には前記ラッチユニット67に電気的に接続さ
    れ前記スライド扉5が所定位置まで閉扉すると前記車体
    側コネクタ82と接触することで前記バッテリー83の
    電力を前記ラッチユニット67に供給する扉側コネクタ
    70を設け、前記光センサー84による前記ワイヤード
    ラム10の回転量は、前記扉側コネクタ70が前記車体
    側コネクタ82から離間したときから計測するスライド
    扉用動力スライド装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、前記制御部87は前
    記スライド扉5の開扉スライドにより前記回転量が所定
    量に達すると前記回転速度に基づく異常監視を中止する
    スライド扉用動力スライド装置。
  3. 【請求項3】 請求項において、前記回転量は前記ス
    ライド扉5が該スライド扉5を完全開扉位置に保持する
    全開ストッパー110に係合する直前位置までスライド
    すると前記所定量になるようにしたスライド扉用動力ス
    ライド装置。
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