JP3244815B2 - 色素レーザ装置 - Google Patents
色素レーザ装置Info
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Description
る。
変レーザとして分析用や測定用の光源あるいは同位体分
離に利用されている。図4は色素レーザの出力を高める
増幅部を備えた色素レーザ装置の一般的な概要を示すも
ので、色素レーザ発振部(1) と、この色素レーザ発振部
(1) から出力された色素レ−ザ光(2) を増幅するレ−ザ
増幅部(3) とで構成されている。色素レ−ザ発振部(1)
は光共振器を形成する出力鏡(4) およびグレーティング
(5) と、これらの間に設けられレ−ザ媒質の所定の色素
を溶媒に溶かした色素溶液が流れる流路(6) が形成され
た石英製の発振用の色素セル(7) と、上記色素を励起す
る励起レ−ザ発振器(8) と、この発振器から出力され色
素レ−ザ光(2) の光軸に直交する方向から発振用の色素
セル(7) に向かう励起用レ−ザ光(9) を流路にほぼ線状
に集光する第1のシリンドリカルレンズ(10)とを備えて
いる。なお、図示してはいないが上記色素レ−ザ発振部
(1)において、グレーティング(5) と色素セル(7) との
間には拡大光学系、エタロンなどの狭帯域化素子が設け
られる。
(2) の光路に配置される同じく石英製の増幅用の色素セ
ル(11)と、ビームスプリッタ(12)、反射鏡(13)を介して
分岐された励起用レ−ザ光(9) を色素レ−ザ光(2) の光
路に直交する方向から色素セル(11)の流路(14)に集光す
る第2のシリンドリカルレンズ(15)と、流路(14)での空
間的重なりを最大限にするための集光レンズ(16)を備え
ている。色素セル(11)の形状は色素レ−ザ光(2) の入射
面での反射光(18)が色素レ−ザ光(2) の光軸にそのまま
戻るのを防止するため、色素レ−ザ光(2) および励起用
レ−ザ光(9) の両光軸に沿う断面が頂角α(<90°)
をなす平行四辺形になっているものが多く、上記入射面
での色素レ−ザ光(2) の入射角が上記頂角αと同じ角度
をなすように設けられている。なお、この色素セル(11)
の形状および配置は発振用の色素セル(7) にも共通して
いる。
とその周辺を拡大した図5において、流路(14)内を流れ
る溶液からセル本体の石英に入るところの境界部である
流路出射端(20)および石英からセル本体外の外気(空
気)に出るセル出射端(21)での各反射光(22),(23)は流
路(14)に戻り、増副作用を受けることになる。これは分
岐され励起領域である流路(14)に導かれた励起レ−ザ光
(9) の励起エネルギがこれら反射光(22),(23) に奪われ
ることで、結果的に励起エネルギの一部を損失させるこ
とになり、色素レ−ザ出力光へのエネルギ変換効率を低
下させていた。ここで、流路出射端(20)においては溶液
から石英という屈折率変化が極めて小さい箇所のため上
記損失の占める割合は無視できるほど小さいが、石英か
ら空気に変化するセル出射端(21)での屈折率変化は大き
い。このため、反射防止膜のコーティング処理をとらな
ければ4%、とった場合でも0.5%程度の残留反射率
が残るため、それによる励起エネルギ損失が無視できな
いものとなっている。
エネルギ変換効率の低下が生じない色素レ−ザ装置を提
供することを目的とする。
溶解した色素溶液が流され横断面が四角形の流路が形成
され色素レ−ザ光が上記流路の一端から他端に通過する
ように配置された色素セルを備えた色素レーザ装置にお
いて、上記色素セルは少なくとも上記色素レーザ光が上
記流路を通過した後の側になる透光部の厚みLが、
は色素セルの屈折率、αは流路内面と色素レ−ザ光とが
交差する角度(<90°)を満足するようにしたもの
で、流路を通過後、色素セルにおける色素セルから外気
に出る境界面での色素レ−ザ光の反射光は流路外に向か
って反射する。
説明する。図1は本発明の一実施例で、図4と共通する
部分には同一符号を付して説明する。すなわち、発振用
の第1の色素セル(30)および増幅用の第2の色素セル(3
1)は色素レ−ザ光(2) および励起用レ−ザ光(9) の両光
軸に沿う断面が頂角αをなす平行四辺形になっている点
では図4に示した色素セル(11)と共通しているが、それ
ぞれの流路(32),(33) の形状はセル本体の外形と相似形
に形成されている。第1,第2の色素セル(30),(31) に
おいて、色素レ−ザ光(2) が通過する部分の厚みに従来
にない考慮がなされている。第1,第2の色素セル(3
0),(31) とは共通しているので、増幅用の第2の色素セ
ル(31)を拡大した図2に基いて説明する。すなわち、第
2の色素セル(31)に入射する色素レ−ザ光(2) が流路(3
3)の長手方向に対して平行に伝搬するには第2の色素セ
ル(31)を光軸方向に対して光軸との垂線に対してδだけ
傾けられる。このδは次式で表わされる。
の色素レーザの入射角θ1 、出射角θ2 はそれぞれ次式
で表される。
1.36(エタノールの屈折率)、nb=1.46(石
英の屈折率)をとると、δ=6.81°、θ1 =6.3
4°、θ2 =5.00°となる。
ーザ出射部での色素レ−ザ光(2) の軌跡について説明す
る。すなわち、色素レ−ザ光(2) が流路出射端(34)を通
過し色素セル本体の石英部に入ってセル出射端(35)で反
射し再び流路出射端(34)に戻るまでの流路出射端(34)に
おける色素レ−ザ光(2) の変位量Δxは次式で表され
る。
ると、 Da=D/sinα…………………………………………(5) よってセル出射端(35)での反射光(36)が流路(33)内に戻
らないための条件は、Δx>Daとなり、Lについて解
くと次式で表される。
状因子ならびに色素セルの材質および色素溶液の屈折率
によって定まる。上記具体的に算出したδ=6.81
°、θ1 =6.34°、θ2 =5.00°を基にして例
えば流路(33)の幅Dを2mmとしたとき、l>12.3
mmとする条件が得られる。この条件にすることで、変
位量Δxは流路出射端(34)の幅Da以上になり、反射光
(36)は流路(33)外に向かって反射することになる。
セル(31)について説明したが、発振用の第1の色素セル
(30)に対しても適用される。ただし、色素レ−ザ光(9)
が光共振器内を往復するので、第2の色素セル(31)の場
合と異なって色素レ−ザ光(9) が通過する両方の透光部
に適用することが望ましい。
ーザ光による反射光が励起領域である流路に戻らなくな
り、励起領域に戻ってきた反射光のために生じていた励
起エネルギの損失がなくなり、励起効率を向上すること
ができた。
…第2の色素セル、(32),(33) …流路。
Claims (2)
- 【請求項1】 色素レーザ媒質を溶解した色素溶液が流
され横断面が四角形の流路が形成され色素レ−ザ光が上
記流路の一端から他端に通過するように配置された色素
セルを備えた色素レーザ装置において、上記色素セルは
少なくとも上記色素レーザ光が上記流路を通過した後の
側になる透光部の厚みLが次の式を満足することを特徴
とする色素レーザ装置。 【数1】 ただし、Dは流路の幅、naは色素溶液の屈折率、nb
は色素セルの屈折率、αは流路内面と色素レ−ザ光とが
交差する角度(<90°)。 - 【請求項2】 色素レ−ザ光が流路を通過した後の側に
なる透光部の厚みLが請求項1記載の式を満足する色素
セルは、色素レーザ発振器と色素レーザ増幅器の両方も
しくは色素レーザ増幅部に設けられることを特徴とする
色素レーザ装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32900992A JP3244815B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 色素レーザ装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP32900992A JP3244815B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 色素レーザ装置 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH06164074A JPH06164074A (ja) | 1994-06-10 |
JP3244815B2 true JP3244815B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=18216589
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP32900992A Expired - Lifetime JP3244815B2 (ja) | 1992-11-16 | 1992-11-16 | 色素レーザ装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3244815B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JPS63258258A (ja) * | 1987-04-15 | 1988-10-25 | Tokico Ltd | 気圧式倍力装置 |
-
1992
- 1992-11-16 JP JP32900992A patent/JP3244815B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH06164074A (ja) | 1994-06-10 |
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