JP3243704B2 - 分娩監視装置 - Google Patents
分娩監視装置Info
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Description
【０００１】
【産業上の利用分野】本発明は、胎児心拍曲線と陣痛曲
線を記録する標準の分娩チャート（標準分娩記録紙）
に、胎児酸素飽和度曲線を同時に記録できる分娩監視装
置に関する。
線を記録する標準の分娩チャート（標準分娩記録紙）
に、胎児酸素飽和度曲線を同時に記録できる分娩監視装
置に関する。
【０００２】
【従来の技術】分娩監視装置において用いられている世
界的に一般化した分娩チャートは、記録速度の差はある
が、ほぼ２種類に代表される。その２種類のチャートで
は、胎児心拍数目盛の上限、下限値が異なるだけで、基
本的には上段に胎児心拍曲線、下段に陣痛曲線が記録さ
れている。産婦人科の医師、助産婦は、このチャートに
記録された胎児心拍曲線および陣痛曲線から時間経過で
起こる変化パターンを読み取って、胎児の状態を把握し
ている。したがって、分娩チャートには余計な文字や波
形が重なって記録されることは望ましくない。
界的に一般化した分娩チャートは、記録速度の差はある
が、ほぼ２種類に代表される。その２種類のチャートで
は、胎児心拍数目盛の上限、下限値が異なるだけで、基
本的には上段に胎児心拍曲線、下段に陣痛曲線が記録さ
れている。産婦人科の医師、助産婦は、このチャートに
記録された胎児心拍曲線および陣痛曲線から時間経過で
起こる変化パターンを読み取って、胎児の状態を把握し
ている。したがって、分娩チャートには余計な文字や波
形が重なって記録されることは望ましくない。
【０００３】ところで、近年胎児酸素飽和度を測定する
技術が確立され、胎児監視用のパルスオキシメータから
得られるデータと、カルディオトコグラム（ＣＴＧ；胎
児心拍曲線と陣痛曲線）とを同時に監視する重要性が高
まっている。しかし、胎児酸素飽和度の測定は、その技
術的限界から分娩中のすべてにわたり測定が可能なこと
は希であり、陣痛時や胎動時においては測定不能となっ
たり、測定値の信頼性が疑われることがある。従来、酸
素飽和度とカルディオトコグラムを同じ記録紙上に表記
させるときには、胎児酸素飽和度の信頼性を表示するた
めのバーグラフや脈波などを同時に記録上に印字してお
り、また判断しやすいように各グラフはなるべく重なら
ないようにずらして記録していたため、記録紙として標
準の分娩チャートが用いられることはなかった。
技術が確立され、胎児監視用のパルスオキシメータから
得られるデータと、カルディオトコグラム（ＣＴＧ；胎
児心拍曲線と陣痛曲線）とを同時に監視する重要性が高
まっている。しかし、胎児酸素飽和度の測定は、その技
術的限界から分娩中のすべてにわたり測定が可能なこと
は希であり、陣痛時や胎動時においては測定不能となっ
たり、測定値の信頼性が疑われることがある。従来、酸
素飽和度とカルディオトコグラムを同じ記録紙上に表記
させるときには、胎児酸素飽和度の信頼性を表示するた
めのバーグラフや脈波などを同時に記録上に印字してお
り、また判断しやすいように各グラフはなるべく重なら
ないようにずらして記録していたため、記録紙として標
準の分娩チャートが用いられることはなかった。
【０００４】
【発明が解決しようとする課題】上述したように、分娩
時に測定した胎児酸素飽和度を現行の分娩チャートに読
み取りに支障を来すことなく、カルディオトコグラムと
ともに併記することは困難であった。さらに、胎児酸素
飽和度を記録する場合、信頼性を現わす表示もしている
ため、各種のグラフが重なり合い区別が付かず、読み取
りにくいなどの不便な点があった。しかし、世界的に一
般化しているカルディオトコグラムの記録様式に代え
て、新たな記録用紙を用いた新しい記録様式を採用した
場合、分娩監視装置本体の交換が必要であったり、現行
の分娩チャートとの比較などの問題が生じ、受け入れら
れにくいため、現行の記録紙を用いた方法が望まれる。
時に測定した胎児酸素飽和度を現行の分娩チャートに読
み取りに支障を来すことなく、カルディオトコグラムと
ともに併記することは困難であった。さらに、胎児酸素
飽和度を記録する場合、信頼性を現わす表示もしている
ため、各種のグラフが重なり合い区別が付かず、読み取
りにくいなどの不便な点があった。しかし、世界的に一
般化しているカルディオトコグラムの記録様式に代え
て、新たな記録用紙を用いた新しい記録様式を採用した
場合、分娩監視装置本体の交換が必要であったり、現行
の分娩チャートとの比較などの問題が生じ、受け入れら
れにくいため、現行の記録紙を用いた方法が望まれる。
【０００５】そこで、分娩監視装置本体からの胎児心拍
数および陣痛曲線と、胎児パルスオキシメータからの酸
素飽和度を外部出力信号として取り出して、波形記録装
置を用いて現行の分娩チャートに記録したとすると、図
５に示すように陣痛曲線のグラフ３０と胎児酸素飽和度
のグラフ３３が重なり合うとともに、演算不能時の縦ラ
イン３４が同時に記録されてしまい、見ずらくなるとい
う問題が生じる。図中、２９は胎児心拍曲線である。
数および陣痛曲線と、胎児パルスオキシメータからの酸
素飽和度を外部出力信号として取り出して、波形記録装
置を用いて現行の分娩チャートに記録したとすると、図
５に示すように陣痛曲線のグラフ３０と胎児酸素飽和度
のグラフ３３が重なり合うとともに、演算不能時の縦ラ
イン３４が同時に記録されてしまい、見ずらくなるとい
う問題が生じる。図中、２９は胎児心拍曲線である。
【０００６】本発明は、このような従来の技術が有する
課題を解決するために提案されたものであり、胎児心拍
曲線と陣痛曲線が記録される通常の分娩チャートに胎児
酸素飽和度曲線を読み取りやすく記録することができる
分娩監視装置を提供することを目的とする。
課題を解決するために提案されたものであり、胎児心拍
曲線と陣痛曲線が記録される通常の分娩チャートに胎児
酸素飽和度曲線を読み取りやすく記録することができる
分娩監視装置を提供することを目的とする。
【０００７】
【課題を解決するための手段】この目的を達成するため
に請求項１の分娩監視装置は、母体の腹部表面に装着さ
れる陣痛センサからの検出信号を受けて、分娩時の陣痛
強度を連続的に測定し、数値化された陣痛強度信号を出
力する陣痛強度測定手段と、分娩時に胎児に装着される
光電センサからの検出信号を受けて、胎児の酸素飽和度
を連続的に測定し、数値化された胎児酸素飽和度信号を
出力する胎児パルスオキシメータと、上記陣痛強度信号
が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線を記録す
るための陣痛強度描画信号を作成する陣痛強度描画処理
部と、上記胎児酸素飽和度信号が入力され、上記分娩チ
ャートに胎児酸素飽和度曲線を記録するための胎児酸素
飽和度描画信号を作成する胎児酸素飽和度描画処理部
と、上記陣痛強度描画信号および上記胎児酸素飽和度描
画信号が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線お
よび胎児酸素飽和度曲線を記録する記録手段とを有し、
上記胎児酸素飽和度描画処理部は、上記分娩チャートに
記録される上記陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線
とが重なり合うと判断したときに、上記胎児酸素飽和度
曲線の印字ＯＦＦ処理を行うことを特徴とする。また、
請求項２の装置では、上記胎児酸素飽和度描画処理部が
上記の印字ＯＦＦ処理を行う代わりに、上記陣痛強度描
画処理部は、上記分娩チャートに記録される上記陣痛強
度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線とが重なり合うと判断
したときに、上記胎陣痛強度曲線の印字ＯＦＦ処理を行
うことを特徴とする。 また、請求項３の装置では、上記
各装置において、その曲線が重なり合うときに行う上記
の処理に代えて、上記記録手段は、上記陣痛強度曲線と
上記胎児酸素飽和度曲線とを、異なる種類の印字ライン
で記録することを特徴とする。 また、請求項４の装置で
は、上記のような各装置において、さらに、母体の腹部
表面に装着される超音波センサからの検出信号を受け
て、胎児の心拍数を連続的に測定し、胎児心拍信号を出
力する胎児心拍測定手段と、上記胎児心拍信号が入力さ
れ、分娩チャートに胎児心拍曲線を記録するための胎児
心拍描画信号を作成する胎児心拍描画処理部と、を有
し、上記記録手段は、上記分娩チャートにさらに胎児心
拍曲線を記録することを特徴とする。
に請求項１の分娩監視装置は、母体の腹部表面に装着さ
れる陣痛センサからの検出信号を受けて、分娩時の陣痛
強度を連続的に測定し、数値化された陣痛強度信号を出
力する陣痛強度測定手段と、分娩時に胎児に装着される
光電センサからの検出信号を受けて、胎児の酸素飽和度
を連続的に測定し、数値化された胎児酸素飽和度信号を
出力する胎児パルスオキシメータと、上記陣痛強度信号
が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線を記録す
るための陣痛強度描画信号を作成する陣痛強度描画処理
部と、上記胎児酸素飽和度信号が入力され、上記分娩チ
ャートに胎児酸素飽和度曲線を記録するための胎児酸素
飽和度描画信号を作成する胎児酸素飽和度描画処理部
と、上記陣痛強度描画信号および上記胎児酸素飽和度描
画信号が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線お
よび胎児酸素飽和度曲線を記録する記録手段とを有し、
上記胎児酸素飽和度描画処理部は、上記分娩チャートに
記録される上記陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線
とが重なり合うと判断したときに、上記胎児酸素飽和度
曲線の印字ＯＦＦ処理を行うことを特徴とする。また、
請求項２の装置では、上記胎児酸素飽和度描画処理部が
上記の印字ＯＦＦ処理を行う代わりに、上記陣痛強度描
画処理部は、上記分娩チャートに記録される上記陣痛強
度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線とが重なり合うと判断
したときに、上記胎陣痛強度曲線の印字ＯＦＦ処理を行
うことを特徴とする。 また、請求項３の装置では、上記
各装置において、その曲線が重なり合うときに行う上記
の処理に代えて、上記記録手段は、上記陣痛強度曲線と
上記胎児酸素飽和度曲線とを、異なる種類の印字ライン
で記録することを特徴とする。 また、請求項４の装置で
は、上記のような各装置において、さらに、母体の腹部
表面に装着される超音波センサからの検出信号を受け
て、胎児の心拍数を連続的に測定し、胎児心拍信号を出
力する胎児心拍測定手段と、上記胎児心拍信号が入力さ
れ、分娩チャートに胎児心拍曲線を記録するための胎児
心拍描画信号を作成する胎児心拍描画処理部と、を有
し、上記記録手段は、上記分娩チャートにさらに胎児心
拍曲線を記録することを特徴とする。
【０００８】
【作用】上述した請求項１と請求項２の構成によれば、
陣痛強度曲線と酸素飽和度曲線が重なり合わないように
記録することができる。請求項３の構成によれば、陣痛
強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線とを、異なる種類の
印字ラインで記録することができる。請求項４の構成に
よれば、分娩チャートに陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽
和度曲線の他、胎児心拍曲線を記録することができる。
陣痛強度曲線と酸素飽和度曲線が重なり合わないように
記録することができる。請求項３の構成によれば、陣痛
強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線とを、異なる種類の
印字ラインで記録することができる。請求項４の構成に
よれば、分娩チャートに陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽
和度曲線の他、胎児心拍曲線を記録することができる。
【０００９】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき詳細に
説明する。図１のブロック図に、本発明による分娩監視
装置の一実施例を示し、図２のブロック図に、演算処理
部の構成を示す。これらの図で、超音波プローブ２は、
母体の子宮位置に対応する腹部表面に装着され、この超
音波プローブ２によって胎児の心臓の弁の動きが捕らえ
られる。この超音波プローブ２の検出信号は、分娩監視
装置本体１内の超音波用アンプ部４に送られ、増幅波形
処理された後にＡ／Ｄ変換部６に送られる。このＡ／Ｄ
変換部６でディジタル信号に変換された胎児心拍信号
は、端子８を介して演算処理部１０内の瞬時心拍数演算
部１８に送られて、瞬時心拍数が求められる。この出力
信号は、心拍用描画処理部１９に送られる。なお、この
分娩監視装置本体１内には、２つの超音波用アンプ部と
２つのＡ／Ｄ変換部が備えられているが、これは双胎用
のために用意されたものである。ここで、超音波プロー
ブ２、超音波用アンプ部４、Ａ／Ｄ変換部６および瞬時
心拍数演算部１８は、胎児心拍測定手段を構成する。
説明する。図１のブロック図に、本発明による分娩監視
装置の一実施例を示し、図２のブロック図に、演算処理
部の構成を示す。これらの図で、超音波プローブ２は、
母体の子宮位置に対応する腹部表面に装着され、この超
音波プローブ２によって胎児の心臓の弁の動きが捕らえ
られる。この超音波プローブ２の検出信号は、分娩監視
装置本体１内の超音波用アンプ部４に送られ、増幅波形
処理された後にＡ／Ｄ変換部６に送られる。このＡ／Ｄ
変換部６でディジタル信号に変換された胎児心拍信号
は、端子８を介して演算処理部１０内の瞬時心拍数演算
部１８に送られて、瞬時心拍数が求められる。この出力
信号は、心拍用描画処理部１９に送られる。なお、この
分娩監視装置本体１内には、２つの超音波用アンプ部と
２つのＡ／Ｄ変換部が備えられているが、これは双胎用
のために用意されたものである。ここで、超音波プロー
ブ２、超音波用アンプ部４、Ａ／Ｄ変換部６および瞬時
心拍数演算部１８は、胎児心拍測定手段を構成する。
【００１０】一方、歪ゲージからなる陣痛プローブ３
は、同様に母体の子宮位置に対応する腹部表面に装着さ
れ、この陣痛プローブ３によって陣痛強度に対応する子
宮筋の硬さが検出される。この陣痛プローブ３の検出信
号は、陣痛用アンプ部５に送られて、増幅波形処理され
た後にＡ／Ｄ変換部７に送られる。このＡ／Ｄ変換部７
でディジタル信号に変換された陣痛信号は、端子９を介
して演算処理部１０内の陣痛強度演算部２０に送られ
て、０〜１００までに対応する陣痛強度が求められる。
この出力信号は陣痛用描画処理部２１と酸素飽和度用描
画処理部（ＳｐＯ2用描画処理部）２２に送られる。こ
こで、陣痛プローブ３、陣痛用アンプ部５、Ａ／Ｄ変換
部７および陣痛強度演算部２０は、陣痛強度測定手段を
構成する。
は、同様に母体の子宮位置に対応する腹部表面に装着さ
れ、この陣痛プローブ３によって陣痛強度に対応する子
宮筋の硬さが検出される。この陣痛プローブ３の検出信
号は、陣痛用アンプ部５に送られて、増幅波形処理され
た後にＡ／Ｄ変換部７に送られる。このＡ／Ｄ変換部７
でディジタル信号に変換された陣痛信号は、端子９を介
して演算処理部１０内の陣痛強度演算部２０に送られ
て、０〜１００までに対応する陣痛強度が求められる。
この出力信号は陣痛用描画処理部２１と酸素飽和度用描
画処理部（ＳｐＯ2用描画処理部）２２に送られる。こ
こで、陣痛プローブ３、陣痛用アンプ部５、Ａ／Ｄ変換
部７および陣痛強度演算部２０は、陣痛強度測定手段を
構成する。
【００１１】また、酸素飽和度用プローブ（ＳｐＯ2 プ
ローブ）１２は、分娩が開始されてから、胎児の例えば
こめかみの部位に装着される。光電センサからなるこの
酸素飽和度用プローブ１２は、赤外光と赤色光を胎児の
生体内に照射する２つの発光素子と、これら発光素子の
反射光を検出する受光素子とを内蔵しており、受光検出
信号はパルスオキシメータ１１内の酸素飽和度演算処理
部（ＳｐＯ2 演算処理部）１３に送られて処理される。
この酸素飽和度演算処理部１３では、胎児の生体内にお
ける動脈血の脈動による赤外光と赤色光の吸光度の比の
関数から酸素飽和度を算出し、酸素飽和度を百分率
（％）に換算した値を外部出力信号（ＳｐＯ2 ％外部出
力）として端子１５に出力する。なお、測定された酸素
飽和度の値は、パルスオキシメータ１１内の表示部１４
にも表示される。
ローブ）１２は、分娩が開始されてから、胎児の例えば
こめかみの部位に装着される。光電センサからなるこの
酸素飽和度用プローブ１２は、赤外光と赤色光を胎児の
生体内に照射する２つの発光素子と、これら発光素子の
反射光を検出する受光素子とを内蔵しており、受光検出
信号はパルスオキシメータ１１内の酸素飽和度演算処理
部（ＳｐＯ2 演算処理部）１３に送られて処理される。
この酸素飽和度演算処理部１３では、胎児の生体内にお
ける動脈血の脈動による赤外光と赤色光の吸光度の比の
関数から酸素飽和度を算出し、酸素飽和度を百分率
（％）に換算した値を外部出力信号（ＳｐＯ2 ％外部出
力）として端子１５に出力する。なお、測定された酸素
飽和度の値は、パルスオキシメータ１１内の表示部１４
にも表示される。
【００１２】端子１５に取り出される胎児酸素飽和度測
定信号は、分娩監視装置本体１内のＡ／Ｄ変換部１６に
送られてディジタル信号に変換され、その後端子１７を
介して演算処理部１０内の酸素飽和度用描画処理部２２
に送られる。
定信号は、分娩監視装置本体１内のＡ／Ｄ変換部１６に
送られてディジタル信号に変換され、その後端子１７を
介して演算処理部１０内の酸素飽和度用描画処理部２２
に送られる。
【００１３】各描画処理部１９，２１，２２の出力信号
は、端子２３，２４，２５を介して記録部２７に送られ
る。この記録部２７は、例えばサーマルアレイ方式の波
形記録器により構成されており、この記録部２７によっ
て胎児心拍曲線２９および陣痛強度曲線３０が通常用い
られている分娩チャート２８に記録されるとともに、陣
痛強度曲線３０と同じ目盛を用いて胎児酸素飽和度曲線
３１が同チャート２８に記録される。なお、分娩監視装
置本体１内の表示部２６には、心拍数と陣痛強度が表示
される。
は、端子２３，２４，２５を介して記録部２７に送られ
る。この記録部２７は、例えばサーマルアレイ方式の波
形記録器により構成されており、この記録部２７によっ
て胎児心拍曲線２９および陣痛強度曲線３０が通常用い
られている分娩チャート２８に記録されるとともに、陣
痛強度曲線３０と同じ目盛を用いて胎児酸素飽和度曲線
３１が同チャート２８に記録される。なお、分娩監視装
置本体１内の表示部２６には、心拍数と陣痛強度が表示
される。
【００１４】つぎに、このように構成される分娩監視装
置における描画処理の動作を詳しく説明する。まず、演
算処理部１０内の瞬時心拍数演算部１８から瞬時心拍値
の測定データが心拍用描画処理部１９に送られると、こ
の心拍用描画処理部１９では測定点のドット間を結んで
いく描画信号を作成し、記録部２７に送出する。記録部
２７では、この描画信号を受けて、図４中、２９で示す
ように通常用いられている分娩チャート２８の上段に胎
児心拍曲線を印字する。
置における描画処理の動作を詳しく説明する。まず、演
算処理部１０内の瞬時心拍数演算部１８から瞬時心拍値
の測定データが心拍用描画処理部１９に送られると、こ
の心拍用描画処理部１９では測定点のドット間を結んで
いく描画信号を作成し、記録部２７に送出する。記録部
２７では、この描画信号を受けて、図４中、２９で示す
ように通常用いられている分娩チャート２８の上段に胎
児心拍曲線を印字する。
【００１５】また、陣痛強度演算部２０から０〜１００
に対応する陣痛強度の測定データが陣痛用描画処理部２
１に送られると、この陣痛描画処理部２１では描画処理
部１９での処理と同様に測定点のドット間を連結してい
く描画信号を作成する。記録部２７では、この描画信号
を受けると、図４中、３０で示すように分娩チャート２
８の下段に陣痛強度曲線を印字する。
に対応する陣痛強度の測定データが陣痛用描画処理部２
１に送られると、この陣痛描画処理部２１では描画処理
部１９での処理と同様に測定点のドット間を連結してい
く描画信号を作成する。記録部２７では、この描画信号
を受けると、図４中、３０で示すように分娩チャート２
８の下段に陣痛強度曲線を印字する。
【００１６】酸素飽和度用描画処理部２２での処理手順
については、図３の動作流れ図を参照して説明する。こ
の流れ図で、まずステップＳ１では、陣痛強度演算部２
０から酸素飽和度用描画処理部２２に陣痛強度測定値
（ＵＣとする）が入力される。続いて、ステップＳ２で
は、Ａ／Ｄ変換部１６から酸素飽和度用描画処理部２２
に胎児酸素飽和度の百分率値（ＳｐＯ2 ％とする）が入
力される。酸素飽和度用描画処理部２２では、入力され
たＳｐＯ2 ％がゼロか否かをステップＳ３において判定
し、ＳｐＯ2 ％＝０であれば、胎児酸素飽和度が測定不
能であると判断して、ステップＳ４において図４中３２
で示すように０％位置（ゼロレベル）のみに、測定不能
の期間横バーを印字する。このステップＳ４の処理で
は、一つ手前に記録された測定ポイントとゼロポイント
との間にはラインは引かず、ゼロポイントから測定可能
となった値との間にもラインを引かず、０％位置のみ記
録するので、従来のように測定不能時の縦ラインが印字
されるのを防げる。
については、図３の動作流れ図を参照して説明する。こ
の流れ図で、まずステップＳ１では、陣痛強度演算部２
０から酸素飽和度用描画処理部２２に陣痛強度測定値
（ＵＣとする）が入力される。続いて、ステップＳ２で
は、Ａ／Ｄ変換部１６から酸素飽和度用描画処理部２２
に胎児酸素飽和度の百分率値（ＳｐＯ2 ％とする）が入
力される。酸素飽和度用描画処理部２２では、入力され
たＳｐＯ2 ％がゼロか否かをステップＳ３において判定
し、ＳｐＯ2 ％＝０であれば、胎児酸素飽和度が測定不
能であると判断して、ステップＳ４において図４中３２
で示すように０％位置（ゼロレベル）のみに、測定不能
の期間横バーを印字する。このステップＳ４の処理で
は、一つ手前に記録された測定ポイントとゼロポイント
との間にはラインは引かず、ゼロポイントから測定可能
となった値との間にもラインを引かず、０％位置のみ記
録するので、従来のように測定不能時の縦ラインが印字
されるのを防げる。
【００１７】続いて、ステップＳ５〜６では、陣痛強度
曲線３０に胎児酸素飽和度曲線３１が重なり合うのを防
ぐために、陣痛強度測定値（ＵＣ）に対してＳｐＯ2 ％
がプリセット値±Ｎの範囲外にあるか否か、すなわち ＳｐＯ2 ％＞ＵＣ＋Ｎ ……（１） ＳｐＯ2 ％＜ＵＣ−Ｎ ……（２） であるか否かが判定される。このプリセット値Ｎの値
は、予めＲＯＭ（リード・オンリ・メモリ）に記憶して
おくか、外部からユーザ側で設定できるようにしてもよ
い。これら（１）式および（２）式の不等式が成立すれ
ば、ステップＳ７において陣痛強度曲線３０と同じ目盛
を用いて図４中３１で示すように酸素飽和度曲線を印字
する。一方、（１）式および（２）式の不等式が成立し
なければ、陣痛強度曲線３０に胎児酸素飽和度曲線３１
が重なり合うと判断して、ステップＳ８において胎児酸
素飽和度曲線３１の印字をしない処理（印字ＯＦＦ処
理）をする。これにより、記録部２７により分娩チャー
ト２８の下段に陣痛強度曲線３０とともに印字された胎
児酸素飽和度曲線３１は、陣痛強度曲線３０と重なり合
うことはない。このように、陣痛強度曲線３０を基準と
して記録し、胎児酸素飽和度曲線３１については重なり
合う部分について印字ＯＦＦとすることにより、胎児酸
素飽和度曲線３１は陣痛強度曲線３０の裏にあるように
見え、グラフの重なり合いから生じる見にくさを解消で
きる。
曲線３０に胎児酸素飽和度曲線３１が重なり合うのを防
ぐために、陣痛強度測定値（ＵＣ）に対してＳｐＯ2 ％
がプリセット値±Ｎの範囲外にあるか否か、すなわち ＳｐＯ2 ％＞ＵＣ＋Ｎ ……（１） ＳｐＯ2 ％＜ＵＣ−Ｎ ……（２） であるか否かが判定される。このプリセット値Ｎの値
は、予めＲＯＭ（リード・オンリ・メモリ）に記憶して
おくか、外部からユーザ側で設定できるようにしてもよ
い。これら（１）式および（２）式の不等式が成立すれ
ば、ステップＳ７において陣痛強度曲線３０と同じ目盛
を用いて図４中３１で示すように酸素飽和度曲線を印字
する。一方、（１）式および（２）式の不等式が成立し
なければ、陣痛強度曲線３０に胎児酸素飽和度曲線３１
が重なり合うと判断して、ステップＳ８において胎児酸
素飽和度曲線３１の印字をしない処理（印字ＯＦＦ処
理）をする。これにより、記録部２７により分娩チャー
ト２８の下段に陣痛強度曲線３０とともに印字された胎
児酸素飽和度曲線３１は、陣痛強度曲線３０と重なり合
うことはない。このように、陣痛強度曲線３０を基準と
して記録し、胎児酸素飽和度曲線３１については重なり
合う部分について印字ＯＦＦとすることにより、胎児酸
素飽和度曲線３１は陣痛強度曲線３０の裏にあるように
見え、グラフの重なり合いから生じる見にくさを解消で
きる。
【００１８】なお、陣痛強度曲線３０と同じ目盛に胎児
酸素飽和度曲線３１を描画するにあたり、酸素飽和度曲
線３１のラインを細く印字したり、点線で印字してもよ
く、陣痛強度曲線３０と酸素飽和度曲線３１が重なり合
う場合、陣痛強度曲線側を印字ＯＦＦとしてもよい。
酸素飽和度曲線３１を描画するにあたり、酸素飽和度曲
線３１のラインを細く印字したり、点線で印字してもよ
く、陣痛強度曲線３０と酸素飽和度曲線３１が重なり合
う場合、陣痛強度曲線側を印字ＯＦＦとしてもよい。
【００１９】
【発明の効果】以上説明したように請求項１乃至請求項
３の発明によれば、陣痛強度曲線と酸素飽和度曲線を読
み取りやすく記録することができる。請求項４の発明に
よれば、分娩チャートに陣痛強度曲線と胎児酸素飽和度
曲線の他、胎児心拍曲線を記録することができる。以
上、請求項１〜４の発明により、分娩監視をより的確に
行なうことができる。
３の発明によれば、陣痛強度曲線と酸素飽和度曲線を読
み取りやすく記録することができる。請求項４の発明に
よれば、分娩チャートに陣痛強度曲線と胎児酸素飽和度
曲線の他、胎児心拍曲線を記録することができる。以
上、請求項１〜４の発明により、分娩監視をより的確に
行なうことができる。
【図１】本発明による分娩監視装置の一実施例を示すブ
ロック図である。
ロック図である。
【図２】分娩監視装置内の演算処理部の構成を示すブロ
ック図である。
ック図である。
【図３】酸素飽和度用描画処理部の処理手順を示す流れ
図である。
図である。
【図４】上記分娩監視装置により分娩チャートに記録さ
れた記録例を示す図である。
れた記録例を示す図である。
【図５】従来の分娩監視装置により分娩チャートに記録
された記録例を示す図である。
された記録例を示す図である。
１ 分娩監視装置本体 ２ 超音波プローブ ３ 陣痛プローブ ４ 超音波用アンプ部 ５ 陣痛用アンプ部 ６，７，１６ Ａ／Ｄ変換部 １０ 演算処理部 １１ パルスオキシメータ １２ 酸素飽和度用プローブ １３ 酸素飽和度用演算部 １８ 瞬時心拍数演算部 １９ 心拍用描画処理部 ２０ 陣痛強度演算部 ２１ 陣痛用描画処理部 ２２ 酸素飽和度用描画処理部 ２７ 記録部 ２８ 分娩チャート ２９ 胎児心拍曲線 ３０ 陣痛強度曲線 ３１ 胎児酸素飽和度曲線
Claims (4)
- 【請求項１】 母体の腹部表面に装着される陣痛センサ
からの検出信号を受けて、分娩時の陣痛強度を連続的に
測定し、数値化された陣痛強度信号を出力する陣痛強度
測定手段と、 分娩時に胎児に装着される光電センサからの検出信号を
受けて、胎児の酸素飽和度を連続的に測定し、数値化さ
れた胎児酸素飽和度信号を出力する胎児パルスオキシメ
ータと、 上記陣痛強度信号が入力され、上記分娩チャートに陣痛
強度曲線を記録するための陣痛強度描画信号を作成する
陣痛強度描画処理部と、 上記胎児酸素飽和度信号が入力され、上記分娩チャート
に胎児酸素飽和度曲線を記録するための胎児酸素飽和度
描画信号を作成する胎児酸素飽和度描画処理部と、上記陣痛強度描画信号 および上記胎児酸素飽和度描画信
号が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線および
胎児酸素飽和度曲線を記録する記録手段を有し、上記胎児酸素飽和度描画処理部は、上記分娩チャートに
記録される上記陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線
とが重なり合うと判断したときに、上記胎児酸素飽和度
曲線の印字ＯＦＦ処理を行うことを特徴とする分娩監視
装置。 - 【請求項２】 母体の腹部表面に装着される陣痛センサ
からの検出信号を受けて、分娩時の陣痛強度を連続的に
測定し、数値化された陣痛強度信号を出力する陣痛強度
測定手段と、 分娩時に胎児に装着される光電センサからの検出信号を
受けて、胎児の酸素飽和度を連続的に測定し、数値化さ
れた胎児酸素飽和度信号を出力する胎児パルスオキシメ
ータと、 上記陣痛強度信号が入力され、上記分娩チャートに陣痛
強度曲線を記録するための陣痛強度描画信号を作成する
陣痛強度描画処理部と、 上記胎児酸素飽和度信号が入力され、上記分娩チャート
に胎児酸素飽和度曲線を記録するための胎児酸素飽和度
描画信号を作成する胎児酸素飽和度描画処理部と、 上記陣痛強度描画信号および上記胎児酸素飽和度描画信
号が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線および
胎児酸素飽和度曲線を記録する記録手段を有し、 上記陣痛強度描画処理部は、上記分娩チャートに記録さ
れる上記陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽和度曲線とが重
なり合うと判断したときに、上記胎陣痛強度曲線の印字
ＯＦＦ処理を行うことを特徴とする分娩監視装置。 - 【請求項３】 母体の腹部表面に装着される陣痛センサ
からの検出信号を受けて、分娩時の陣痛強度を連続的に
測定し、数値化された陣痛強度信号を出力する陣痛強度
測定手段と、 分娩時に胎児に装着される光電センサからの検出信号を
受けて、胎児の酸素飽和度を連続的に測定し、数値化さ
れた胎児酸素飽和度信号を出力する胎児パルスオキシメ
ータと、 上記陣痛強度信号が入力され、上記分娩チャートに陣痛
強度曲線を記録するための陣痛強度描画信号を作成する
陣痛強度描画処理部と、 上記胎児酸素飽和度信号が入力され、上記分娩チャート
に胎児酸素飽和度曲線を記録するための胎児酸素飽和度
描画信号を作成する胎児酸素飽和度描画処理部と、 上記陣痛強度描画信号および上記胎児酸素飽和度描画信
号が入力され、上記分娩チャートに陣痛強度曲線および
胎児酸素飽和度曲線を記録する記録手段を有し、 上記記録手段は、上記陣痛強度曲線と上記胎児酸素飽和
度曲線とを、異なる種類の印字ラインで記録することを
特徴とする分娩監視装置。 - 【請求項４】 請求項１乃至３のうちいずれか１つに記
載の分娩監視装置において、 さらに、 母体の腹部表面に装着される超音波センサからの検出信
号を受けて、胎児の心拍数を連続的に測定し、胎児心拍
信号を出力する胎児心拍測定手段と、 上記胎児心拍信号が入力され、分娩チャートに胎児心拍
曲線を記録するための胎児心拍描画信号を作成する胎児
心拍描画処理部と、を有し、 上記記録手段は、上記分娩チャートにさらに胎児心拍曲
線を記録することを特徴とする分娩監視装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13845994A JP3243704B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 分娩監視装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP13845994A JP3243704B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 分娩監視装置 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH08630A JPH08630A (ja) | 1996-01-09 |
| JP3243704B2 true JP3243704B2 (ja) | 2002-01-07 |
Family
ID=15222524
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP13845994A Expired - Fee Related JP3243704B2 (ja) | 1994-06-21 | 1994-06-21 | 分娩監視装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JP3243704B2 (ja) |
Families Citing this family (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP3237571B2 (ja) * | 1997-05-30 | 2001-12-10 | 市光工業株式会社 | 平面カラー発光装置 |
| WO2009013701A2 (en) | 2007-07-24 | 2009-01-29 | Philips Intellectual Property & Standards Gmbh | Method of monitoring a fetal heart rate |
| CN108471950B (zh) * | 2015-12-30 | 2021-01-12 | 曜谛测氧股份有限公司 | 用于进行经腹胎儿血氧饱和度监测的系统、装置及方法 |
| WO2017167968A1 (en) * | 2016-03-31 | 2017-10-05 | Koninklijke Philips N.V. | Pregnancy monitoring system and method |
| CN106551705B (zh) * | 2016-11-09 | 2019-11-08 | 广州贝护佳医疗科技有限公司 | 胎心音频数据和胎心图谱数据的处理、播放方法和系统 |
-
1994
- 1994-06-21 JP JP13845994A patent/JP3243704B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH08630A (ja) | 1996-01-09 |
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