JP3242017U - 海底ケーブル敷設装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】母船から動力を供給する必要がなく、溝探り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を一回で完了することができる海底ケーブル敷設装置を提供する。【解決手段】海底ケーブル敷設装置は装置本体1と、装置本体を走行するように駆動するための走行システム2と、海底土砂を切削し掘削するための切削システム3と、海底ケーブルを溝に敷設するための敷設機構41及び海底ケーブルを埋設する埋め戻し機構42を含むケーブル敷設システムと、周囲環境情報及び位置情報を収集するためのデータ収集システム5と、信号入力端にデータ収集システムの信号出力端が電気的に接続され、信号出力端が走行システム、切削システム、ケーブル敷設システム及びデータ収集システムの信号入力端に電気的に接続される制御システム6とを含む。母船から動力を供給する必要がなく、溝掘り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を一回で完了することができる。【選択図】図1

Description

本考案は洋上風力発電の分野に関し、具体的には、海底ケーブル敷設装置に関する。
洋上風力発電のケーブル敷設は溝掘り機装置により海底ケーブルを一定の深さに埋設することにより、海底の不安定性及び外部機械的損傷による海底ケーブルへの危害を低減させることである。
従来の敷設装置として、主として、次の三つの種類が知られている。(1)噴射式溝掘り機であって、主に砂や泥等の非粘性土質又は低粘性土質に適用され、走行方式が主にクローラ式又はホイール式機構であり、自航式走行装置に属し、海上の母船から動力を供給する必要がなく、石油管路等の敷設掘削作業に用いることもできるが、その走行速度及び掘削速度が遅く、作業効率が低く、かつ、岩土等の硬質な海底の掘削敷設作業に適用することができない。(2)プラウ式溝掘り機であって、自体に動力システムがなく、作業過程において高馬力の母船に接続しなければならず、施工母船により動力を供給し、溝掘り機を作動させるように牽引され、プラウの尾部に深溝を一本切削し、電気ケーブルを溝に埋め込み、岩土地質、粘土地質及び土砂等の海洋環境の施工作業に適用することができるが、大きな牽引力の母船による施工が必要となり、敷設深さが浅く、施工作業が天気環境要因に影響されやすい。(3)機械式溝掘り装置であって、強度が硬い海底土壌を切断するのに適用可能であり、機械式切断設備により硬質の海底土壌を切断し、同時に切断された土質を噴射装置により吸引排出して海底ケーブルを敷設し、いずれの海底土質に適用することができ、作業深さが1000m程度まで達することができ、走行方式がクローラ式走行機構である場合が多いが、機械式溝掘り機の構造設計が複雑であり、制御システムが複雑であり、故障率が高く、機械式切断設備の損失が高く、運営維持コストが高い。
したがって、本考案が解決しようとする技術的問題は、大きな牽引力の母船による施工が必要となり、経済性能及び作業効率が低いという従来技術における敷設装置の欠陥を解消するために、母船から動力を供給する必要がなく、溝掘り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を効果的に一回で完了することができ、経済性能及び作業効率を向上させた海底ケーブル敷設装置を提供することである。
上記問題を解決するために、本考案は、
装置本体と、
前記装置本体の下部に設けられ、前記装置本体を走行するように駆動するための走行システムと、
前記装置本体に設けられ、海底土砂を切削し掘削するための切削システムと、
前記装置本体に設けられ、海底ケーブルを前記切削システムにより切削された溝に敷設するための敷設機構及び前記海底ケーブルを埋設する埋め戻し機構を含むケーブル敷設システムと、
前記装置本体に設けられ、周囲環境情報及び位置情報を収集するためのデータ収集システムと、
前記装置本体に設けられ、信号入力端には前記データ収集システムの信号出力端が電気的に接続され、信号出力端が前記走行システム、前記切削システム、前記ケーブル敷設システム及び前記データ収集システムの信号入力端に電気的に接続される制御システムと、
を含む海底ケーブル敷設装置を提供する。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記走行システムは、前記装置本体の底部に平行かつ間隔をおいて設けられ、クローラ及び前記クローラの両端にそれぞれ設けられた二つの転輪を含む少なくとも二組のクローラ転動アセンブリを含む走行アセンブリと、油圧モータを含む走行駆動機構と、を含む。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記切削システムは、チェーン歯が設けられた切削ブレードを含む切削アセンブリと、出力端が前記切削ブレードに伝動接続される切削モータを含む切削駆動機構とを含み、前記切削ブレードの幅は0.2~0.4mである。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記ケーブル敷設システムは敷設機構と、埋め戻し機構とを含み、前記海底ケーブルは、前記敷設機構に支持されかつ一端が前記装置本体から伸び出し、伸び出し位置が前記切削システムの前記海底ケーブル敷設装置の走行方向と反対側にあり、前記埋め戻し機構は前記海底ケーブルの伸び出し位置の前記切削システムから離れる側に設けられる。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記敷設機構は、前記装置本体に回転可能に設置されかつ敷設モータにより駆動される複数の敷設ローラを含み、前記敷設ローラにガイド溝が開設され、前記海底ケーブルは前記ガイド溝内に配置される。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記埋め戻し機構は埋め戻し駆動機構及びケーブル敷設バッフルを含み、前記埋め戻し駆動機構は駆動端が前記ケーブル敷設バッフルに接続され、前記ケーブル敷設バッフルを回転するように駆動する。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記埋め戻し駆動機構は、前記装置本体に設けられる油圧シリンダと、前記油圧シリンダの内部に摺動可能に設けられ、伸び出し端が前記ケーブル敷設バッフルの一端に接続される油圧ロッドとを含む。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、さらに、前記装置本体の底部に設けられる浚渫システムを含み、前記浚渫システムは前記海底ケーブルの伸び出し位置と前記切削システムとの間に位置し、前記溝掘り切削システムの溝掘りによる泥水を吸着するための吸収ポンプを含む。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、前記走行システムはさらに、操舵補助システムを含み、前記操舵補助システムは前記装置本体の前後両側にそれぞれ設けられ、前記制御システムに電気的に接続され、操舵するように補助力を前記装置本体に供給するための前操舵噴射器及び後操舵噴射器を含む。
海底ケーブル敷設装置の好ましい技術的解決手段として、さらに、前記装置本体の頂部に設けられ、前記装置本体の浮上及び沈下を実現するための浮遊動力システムを含む。
本考案の実施形態は、以下の利点を有する。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、装置本体に走行システム、切削システム、ケーブル敷設システム、データ収集システム及び制御システムを設けることにより、水面、海底を自律的に走行することができ、母船から動力を供給する必要がなく、装置動力の需要を低下させ、溝掘り機と母船との間のケーブル数を効果的に低減させ、気候要因によるケーブル敷設への影響を低減させた。敷設機構及び埋め戻し機構を設けることにより、海底ケーブルを溝に配置して埋設して、作業効率を向上させるすることができ、かつデータ収集システム及び制御システムを設けることにより、溝掘り機装置の地理的位置を効果的に監視することができ、経路計画及び障害物回避を自律的に行うことができ、溝掘り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を効果的に一回で完了することができ、装置の経済性能を向上させた。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、切削システムはチェーン歯が設けられた切削ブレードを含む切削アセンブリと、出力端が切削ブレードに伝動接続される切削モータを含む切削駆動機構とを含み、切削ブレードの幅は0.2~0.5mである。本考案の海底ケーブル敷設装置はチェーン式カッターを用いて切削及び掘削を行い、かつチェーン式カッターの幅を増加させることにより、切削及び掘削深さを増加させることができ、切削及び掘削深さを6メートルまで大幅に増加させ、かつ様々な海底地質を切断することができ、将来の風力発電業界の遠距離且つ大深度な海底ケーブルの敷設需要を満たすことができる。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、ケーブル敷設システムは敷設機構と、埋め戻し機構とを含み、海底ケーブルは敷設機構に支持されかつ一端が装置本体から伸び出し、伸び出し位置が切削システムの海底ケーブル敷設装置の走行方向と反対側にあり、埋め戻し機構は海底ケーブルの伸び出し位置の切削システムから離れる側に設けられる。設機構と、埋め戻し機構とを設けることにより、海底ケーブルを溝に配置しかつ埋設して、作業効率を向上させるすることができ、溝掘り及びケーブル敷設作業を効果的に一回で完了することができ、装置の経済性能及び作業効率を向上させた。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、埋め戻し機構は埋め戻し駆動機構及びケーブル敷設バッフルを含み、埋め戻し駆動機構は駆動端がケーブル敷設バッフルに接続され、ケーブル敷設バッフルを回転するように駆動する。制御システムに電気的に接続された埋め戻し駆動機構を設けることにより、制御システムは海底ケーブルの敷設角度に基づいて埋め戻し駆動機構の動作を制御することができ、海底ケーブルをよりよく敷設しながら敷設効率及び効果を向上させるために、さらに、角度及び敷設深さを調整するようにケーブル敷設バッフルを制御する。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、装置本体の底部に設けられる浚渫システムをさらに含み、浚渫システムは海底ケーブルの伸び出し位置と切削システムとの間に位置し、溝掘り切削システムの溝掘りによる泥水を吸着するための吸収ポンプを含む。海底ケーブルの敷設位置と切削システムとの間に吸収ポンプを設けることにより、切削システムが海底地質を切削する時に生成された泥水を吸着することができ、切削システムにより切削された溝を露出させ、海底ケーブルの敷設を容易にし、敷設効率及び効果を向上させる。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、走行システムはさらに、操舵補助システムを含み、前記操舵補助システムは装置本体の前後両側にそれぞれ設けられ、制御システムに電気的に接続され、操舵するように補助力を装置本体に供給するための前操舵噴射器及び後操舵噴射器を含む。前操舵噴射器及び後操舵噴射器を設けることにより、装置本体の操舵のために動力を供給可能であり、走行システムと協作して、海底ケーブル敷設装置の前後走行及び操舵機能を実現することにより、装置は水面、海底を自律的に走行することができ、母船から動力を供給する必要がなく、装置動力の需要を低下させる。
本考案により提供される海底ケーブル敷設装置によれば、さらに浮遊動力システムを含み、装置本体の頂部に浮遊動力システムを設けることにより、装置の浮上及び沈下を制御することができ、構造が簡単であり、浮力により浮上及び沈下機能を迅速に実現し、適用性が高く、迅速で便利であり、敷設効率を向上させる。
本考案の具体的な実施形態又は従来技術における技術的解決手段をより明確に説明するために、以下に具体的な実施形態又は従来技術の説明に使用する必要がある図面を簡単に説明し、以下に記載の図面は本考案のいくつかの実施形態であり、当業者にとって、創造的な労働なしに、これらの図面に基づいて他の図面を取得することができることは自明である。
本考案に係る海底ケーブル敷設装置の構造概略図である。 本考案に係る海底ケーブル敷設装置のシステム構成図である。 本考案に係る海底ケーブル敷設装置の制御システムのハードウェア接続図である。 本考案に係る海底ケーブル敷設装置のシステム全体のブロック図である。 本考案に係る海底ケーブル敷設装置の全体のソフトウェア図である。 本考案に係る海底ケーブル敷設装置の協調測位システム図である。
以下、図面を結合して本考案の実施形態を明瞭かつ完全に説明するが、説明した実施例は本考案の実施例の一部に過ぎず、全部ではないことは、明らかである。本考案における実施例に基づき、当業者が創造的な労働なしに想到し得る全ての他の実施例は、いずれも本考案の保護範囲に属する。
本考案の説明において、「中心」、「上」、「下」、「左」、「右」、「垂直」、「水平」、「内」、「外」等の用語が示す方位又は位置関係は図面に基づいて示されたものであり、本考案の説明の便宜及び説明の簡略化のためだけであり、ここでいう装置又は素子が必ず特定の方位を有し、特定の方位で構成して操作されなければならないことを指示するか又は示唆するものではなく、したがって本考案を限定するものと理解すべきではない。また、「第1の」「第2の」、「第3の」という用語は説明の目的にのみ使用され、相対的な重要性を指示するか又は示唆すると理解されるべきではない。
本考案の説明において、特に明確な規定と限定がない限り、「取り付け」、「繋ぐ」、「接続」という用語は、広義に解釈されるべきものである。例えば、固定接続であってもよく、着脱可能な接続又は一体的な接続であってもよい。機械的な接続であってもよく、電気的な接続であってもよい。直接接続であってもよく、中間媒体を介して間接的に接続されてもよく、二つの素子内部の連通であってもよい。当業者にとって、具体的な状況に応じて上記用語の本考案における具体的な意味を理解することができる。
また、以下に説明する本考案の異なる実施形態に係る技術的特徴は互いに矛盾しない限り、互いに結合することができる。
図1~3に示すように、本考案の海底ケーブル敷設装置の好ましい実施例である。このような海底ケーブル敷設装置は母船から動力を供給する必要がなく、溝掘り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を効果的に一回で完了することができ、経済性能及び作業効率を向上させた。
本実施例の海底ケーブル敷設装置は、装置本体1と、装置本体1の下部に設けられ、装置本体1を走行しかつ操舵するように駆動するための走行システム2と、装置本体1に設けられ、海底土砂を切削し掘削するための切削システム3と、装置本体1に設けられ、海底ケーブル11を切削システム3により切削された溝に敷設するための敷設機構41及び海底ケーブル11を埋設する埋め戻し機構42を含むケーブル敷設システムと、装置本体1に設けられ、周囲環境情報及び位置情報を収集するためのデータ収集システム5と、装置本体1に設けられ、信号入力端にデータ収集システム5の信号出力端が電気的に接続され、信号出力端が走行システム2、切削システム3、ケーブル敷設システム及びデータ収集システム5の信号入力端に電気的に接続される制御システム6と、を含む。
上記海底ケーブル敷設装置は、装置本体1に走行システム2、切削システム3、ケーブル敷設システム、データ収集システム5及び制御システム6を設けることにより、水面、海底を自律的に走行することができ、母船から動力を供給する必要がなく、装置動力の需要を低下させ、溝掘り機と母船との間のチューブやケーブルの数を効果的に低減させ、気候要因によるケーブル敷設への影響を低減させた。敷設機構41及び埋め戻し機構42を設けることにより、海底ケーブル11を溝に配置しかつ埋設して、作業効率を向上させることができ、かつデータ収集システム5及び制御システム6を設けることにより、溝掘り機装置の地理的位置を効果的に監視することができ、経路計画及び障害物回避を自律的に行うことができ、溝掘り、ケーブル敷設及び巡回検査作業を効果的に一回で完了することができ、装置の経済性能を向上させた。
好ましい実施形態において、走行システム2は装置本体1の底部に平行かつ間隔をおいて設けられ、クローラ21及びクローラ21の両端にそれぞれ設けられた二つの転輪22を含む少なくとも二組のクローラ転動アセンブリを含む走行アセンブリと、油圧モータを含む走行駆動機構と、を含む。具体的には、図1に示すように、装置本体1はフレーム式構造であり、その頂部に固定吊り点があり、固定吊り点により地面で装置全体を吊り下げ、その後に装置を海底に接触するまで海中にゆっくりと入れ、波浪による装置への損傷を回避し、装置の耐用年数を延長することができ、クローラ21の数は二本であり、それぞれ装置本体1の底部の両側に設けられ、二本のクローラ21は地面に接触し、クローラ21のそれぞれに二つの油圧モータが接続され、かつ装置全体を海底で安定して走行させることができ、油圧クローラ21の走行方式を採用することにより、海底への圧力を低下することができ、かつ各クローラ21のそれぞれに駆動するための二つの油圧モータが設けられることにより、装置走行の動力が大きく、海底で安定して走行するという要求を満たすことができ、水面、海底を自律的に走行することができ、母船から動力を供給する必要がなく、装置動力の需要を低下させ、同時に溝掘り機と母船との間のチューブやケーブルの数を効果的に低減させ、気候要因によるケーブル敷設への影響を低減させた。
好ましい実施形態において、切削システム3はチェーン歯が設けられた切削ブレードを含む切削アセンブリと、出力端が切削ブレードに伝動接続される切削モータを含む切削駆動機構とを含み、切削ブレードの幅は[0.2,0.5]mである。具体的には、図1に示すように、切削ブレード及び切削モータは装置本体1に設けられ、切削ブレードの延在方向は装置の進行方向と鈍角を呈して設置されることにより、装置は進行中に切削及び掘削を行い、装置本体1の進行方向は図中の矢印で示す方向である。切削カッターの幅は0.2m、0.5m又は[0.2,0.5]mの範囲内の任意の数値、例えば0.3mであってもよく、チェーン式カッターを用いて切削及び掘削を行うことにより、チェーン式カッターの幅を増加させるとともに、切削及び掘削深さを増加させることができ、切削及び掘削深さを6メートルまで大幅に増加させ、様々な海底地質を切断することができ、将来の風力発電業界の遠距離且つ大深度な海底ケーブルの敷設需要を満たすことができる。
好ましい実施形態において、ケーブル敷設システムは敷設機構41と、埋め戻し機構42とを含み、海底ケーブル11は敷設機構41に支持されかつ一端が装置本体1から伸び出し、伸び出し位置が切削システム3の海底ケーブル敷設装置の走行方向と反対側にあり、埋め戻し機構42は海底ケーブル11の伸び出し位置の切削システム3から離れる側に設けられる。具体的には、図1に示すように、敷設機構41は、装置本体1に回転可能に設置されかつ敷設モータにより駆動される複数の敷設ローラを含み、複数のローラの配置方向は切削ブレードの延在方向とほぼ同じであり、ローラにおける海底ケーブル11を溝内に配置しやすく、作業効率を向上させることに役立ち、敷設ローラにガイド溝が開設され、海底ケーブル11はガイド溝内にあり、ガイド溝を設けることにより、海底ケーブル11に対してガイド、位置決め及び敷設の役割を果たすことができ、ここで、ガイド及び敷設の役割はケーブルそのものの重力により自動的に配置されることであり、他の動力機構を必要としなく、位置決めの役割は海底ケーブル11をガイド溝に沿って伝動させ、側方向の変位を発生して滑り出すことを防止することである。埋め戻し機構42は埋め戻し駆動機構及びケーブル敷設バッフル421を含み、埋め戻し駆動機構は駆動端がケーブル敷設バッフル421に接続され、埋め戻し駆動機構は装置本体1に設けられる油圧シリンダ422と、油圧シリンダ422の内部に摺動可能に設けられ、伸び出し端がケーブル敷設バッフル421の一端に接続される油圧ロッド423とを含み、油圧シリンダ422は油圧ロッド423を伸縮するように駆動することにより、油圧ロッド423にヒンジで接続されたケーブル敷設バッフル421を回転するように駆動し、ケーブル敷設バッフル421の角度及び敷設深さに対する調整を図り、ケーブル敷設バッフル421のケーブル埋め込み効果を向上させ、溝掘り及びケーブル埋め込み作業を効果的に一回で完了することができ、装置の経済性能を向上させた。
好ましい実施形態において、装置本体1の底部に設けられる浚渫システム7をさらに含み、浚渫システム7は海底ケーブル11の伸び出し位置と切削システム3との間に位置し、溝堀り切削システム3の溝掘りによる泥水を吸着するための吸収ポンプを含む。具体的には、図1に示すように、装置本体1にさらに貯蔵タンクが設けられ、装置本体1の底部に貯蔵タンクに連通する第1の管路が設けられ、浚渫モータにより駆動される吸収ポンプが第1の管路に設けられ、貯蔵タンクにさらに第2の管路が連通して設けられ、第2の管路に排出ポンプが設けられ、第2の管路及び排出ポンプが海底ケーブル11の伸び出し位置とケーブル敷設バッフル421との間に設けられ、溝掘り作業を行う時、吸収ポンプは切削システム3の溝掘りによる泥水を吸収し、泥水を輸送管路を通じて貯蔵タンク内に送り、切削システム3により切削された溝を露出させ、海底ケーブル11をよりよく敷設し、敷設効率及び効果を向上させることに役立ち、ケーブル埋設作業を行う時、排出ポンプにより貯蔵タンク内の泥水を排出し、かつケーブル敷設バッフル421により海底ケーブルを埋め戻す。
好ましい実施形態において、走行システム2はさらに、操舵補助システムを含み、操舵補助システムは、装置本体1の前後両側にそれぞれ設けられ、制御システム6に電気的に接続され、操舵するように補助力を装置本体1に供給するための前操舵噴射器81及び後操舵噴射器82を含む。具体的には、図1に示すように、装置本体1の進行方向は図中の矢印で示す方向であり、上記進行方向に沿って、前操舵噴射器81が装置本体1の前端に設けられ、後操舵噴射器82が装置本体1の後端に設けられ、前操舵噴射器81及び後操舵噴射器82の具体的な構造及び動作原理は当業者の周知の内容であり、ここでは説明を省略する。前操舵噴射器81及び後操舵噴射器82を設けることにより、装置本体1の操舵のために動力を供給することができ、走行システム2と協作して、海底ケーブル11の敷設装置の前後走行及び操舵機能を実現することにより、装置は水面、海底を自律的に走行することができ、母船から動力を供給する必要がなく、装置動力の需要を低下させる。
好ましい実施形態において、さらに、装置本体1の頂部に設けられ、装置本体1の浮上及び沈下を実現するための浮遊動力システム9を含む。具体的には、図1に示すように、浮遊動力システム9は水タンク、水管及び浮遊モータを含み、浮遊モータは装置本体1に設けられ、制御システム6に電気的に接続され、水管により水タンク内に水を充填し、装置を沈下させ、逆に、水タンク内から排水すれば、装置の浮上を実現することができ、該浮遊動力システム9は構造が簡単であり、浮力により浮上及び沈下の機能を迅速に実現し、適用性が高く、迅速で便利であり、敷設効率を向上させる。
本実施例において、図2に示すように、データ収集システム5はセンサー機構、ナビゲーション位置決め機構及び巡回検査監視機構を含み、センサー機構は環境センサーを含み、ナビゲーション位置決め機構はGPS(Global Positioning System)センサー及びレーザレーダを含み、巡回検査監視機構はカメラを含み、センサー機構、ナビゲーション位置決め機構及び巡回検査監視機構の信号出力端は制御システム6の信号入力端に電気的に接続され、制御システム6は走行駆動機構、切削駆動機構、敷設機構41、埋め戻し駆動機構、浚渫システム7及び浮遊動力システム9が動作作業を行うように制御するために、CANバス(Controller Area Network)を介して走行駆動機構、切削駆動機構、敷設機構41、埋め戻し駆動機構、浚渫システム7及び浮遊動力システム9の信号入力端に電気的に接続され、収集された周囲環境情報及び位置情報に基づいて、装置が自律走行及びナビゲーション障害物回避を行うように制御することができ、感知された周囲環境情報、位置情報及び制御命令に基づいて、装置の自律走行、海底ケーブル11の溝掘り及び敷設、埋め戻し及び巡回検査作業を実現し、装置の経済性能を向上させた。
本実施例において、図3に示すように、制御システム6はコンソール及びコントローラを含み、コンソールはマンマシンインタフェースであり、コントローラには産業用コンピュータを採用し、コントローラは装置における画像センサー、加速度センサー、環境感知センサー及びGPSセンサーの情報等を収集することができ、収集されたデータをCANバスによりコンソールに伝送し、コンソールは制御アルゴリズムを決定することにより、走行駆動機構、切削駆動機構、敷設機構41、埋め戻し駆動機構、浚渫システム7及び浮遊動力システム9を制御する。
本実施例において、図4に示すように、マンマシンインタフェースは装置の動き姿勢、現在の海底での深さ、動き速度、故障情報等の環境情報及び位置情報等の情報をリアルタイムに表示することができ、マンマシンインタフェースにさらに走行駆動機構、切削駆動機構、敷設機構41、埋め戻し駆動機構、浚渫システム7及び浮遊動力システム9の起動と停止調整等の操作ボタンが設けられ、同時に緊急ボタン、電気インタフェース、機械インタフェース及び通信インタフェースが設けられ、緊急ボタン、電気インタフェース、機械インタフェース及び通信インタフェースはCANバスを介してプロセッサに接続され、上記インタフェースは他の検出装置を便利に取り付けることができ、敷設される海底ケーブルの検出とメンテナンス等をするためのものであり、装置が作動すると、ボタンは起動状態を表示し、装置が停止すると、停止状態を表示し、同時に装置に切削ブレード調整ボタンが取り付けられ、状況に応じて切削ブレードの切削深さを手動で調整し、海底ケーブル11の敷設要件を満たすことができる。本考案の制御システム6のハードウェアはSTM(Specific Transmission Modulo)をマイクロプロセッサとして使用し、耐干渉性能が高く、体積が小さい。
本実施例において、図5に示すように、本考案の制御システム6のソフトウェアはデータストリーム方向に基づいて、装置に搭載されたセンサーの信号の入力及び制御信号の出力により、ソフトウェア階層コントローラ構造システムを認知感知層、データ収集層、制御決定層、実行アプリケーション層の4つの階層に分け、ここで、認知感知層はカメラ、GPSセンサー及びレーザレーダにより水中環境状況及び装置自体の様々なパラメータ情報を収集する。データ収集層は主に上記の様々なパラメータ情報をCANの方式により、大量のデータをMCUコントローラに伝送し、かつ対応する記憶及び呼び出しを行う。制御決定層は主に該当の制御ポリシー及びアルゴリズムに基づいて走行駆動機構、切削駆動機構、敷設機構41、埋め戻し駆動機構、浚渫システム7及び浮遊動力システム9等が命令を実行するように駆動する。実行アプリケーション層は制御決定における制御命令をCANの方式により該当のドライバに伝送し、出力信号を受信し、ドライバにより該当のモータ及び油圧実行機構を作動するように駆動することにより、装置システムの作業を実現し、同時に作動状況を各種のセンサーにより制御システム6にフィードバックし、閉ループ制御を形成する。
本実施例において、図6に示すように、本考案は装置と母船との間に測位システムを設置し、水中ビーコンの距離及び方位を測定することにより、作業者は装置及び経路軌跡情報をリアルタイムに観測し検出することができ、かつ海底地形状況に基づいて軌跡調整を行うことができ、同時に水中と水上の協調作業に該当の技術サポートを提供し、ケーブル敷設経路の計画をよりよく満たし、作業者はリアルタイムに監視して海底状況情報に基づいてケーブル敷設軌跡を調整し、相互の航行方向、速度等の情報を互いにフィードバックし、連続的なケーブル敷設作業を実現し、作業効率を向上させ、ケーブル敷設コストを低減させる。
本実施例の海底ケーブル11の敷設装置の敷設方法は地形(海底地質構造)によっては、制御システム6により二つの敷設方法を用いることができる。
一つの方法は、水平面が浅いところから水深の増加が遅い状況に対するものであり、この時に装置が岸辺から走行する必要があり、ケーブル敷設船が数キロメートル外の水面にとどまっている必要がある。本方法において、まず現在の水面状況情報を判断し、水面が緩やかであると判断すると、装置とケーブル敷設船を接続ケーブル10により接続し、浮球を架設して結束し、海岸端を固定する。装置における各機械システム、制御システム6及び油圧駆動システムが正常であるか否かを検査する。海底ケーブル11を敷設ローラにより装置内に配置し、かつケーブルをスムーズに敷設する。切削駆動機構を制御することにより、掘削角度及び掘削深さを調整し、次に切削ブレードを用いて溝を掘削し、吸収ポンプにより土砂を溝から吸着し、同時にケーブル敷設作業を行い、次にケーブル敷設バッフル421により海底ケーブルを埋設する。装置が作動を停止した後、海底ケーブルを海底ケーブル敷設ローラから離脱させる。リターンプログラム機能を起動し、浮遊動力システム9により、水タンクから水を排出し、装置を水面まで徐々に上昇させる。装置を甲板に固定して配置し、システムを検査する。ケーブル敷設作業を終了する。
もう一つの方法は水底状況が急峻であり、水深の増加が速く、装置とケーブル敷設船との距離が遠いと、ケーブルの折り曲げを引き起こしやすく、ケーブル敷設プロセスに影響を与えることに対するものである。本方法において、まず現在の水面状況情報を判断し、水面が急であると判断すると、装置における各機械システム、制御システム6及び油圧駆動システムが正常であるか否かを検査する。海底ケーブル11を敷設ローラにより装置内に配置し、かつケーブルをスムーズに敷設する。装置を吊り下げ、装置の底部のクローラ21が海底に接触するまでゆっくりと下ろすことにより、波浪による装置への損傷を回避する。切削駆動機構を制御することにより、掘削角度及び掘削深さを調整し、次に切削ブレードを用いて溝を掘削し、吸収ポンプにより土砂を溝から吸着し、同時にケーブル敷設作業を行い、次にケーブル敷設バッフル421により海底ケーブルを埋設する。装置が作動を停止した後、海底ケーブルを海底ケーブル敷設ローラから離脱させる。リターンプログラム機能を起動し、浮遊動力システム9により、水タンクから水を排出し、装置を水面までゆっくりと持ち上げる。装置を甲板に固定して配置し、システムを検査する。ケーブル敷設作業を終了する。
本実施例の海底ケーブル11の敷設方法は異なる海底地質構造情報及び土壌土質情報に基づいて、緩坂状況であっても急坂状況であっても、いずれも二つの異なる方法を自律的に切り替えることができ、かつ溝掘り及びケーブル敷設作業を効果的に行い、該装置の適用性及び操作しやすさを向上させ、装置の応用範囲及び経済性をさらに向上させる。
もちろん、上記実施例は単に明確に説明するための例示であり、実施形態を限定するものではない。当業者にとって、上記説明に基づいて他の異なる形態の変化又は変動を行うことができる。ここで全ての実施形態を網羅する必要がなく、不可能でもある。ひいては明確な変化又は変動は依然として本考案の保護範囲内にある。
1 装置本体、2 走行システム、21 クローラ、22 転輪、3 切削システム、41 敷設機構、42 埋め戻し機構、421 ケーブル敷設バッフル、422 油圧シリンダ、423 油圧ロッド、5 データ収集システム、6 制御システム、7 浚渫システム、81 前操舵噴射器、82 後操舵噴射器、9 浮遊動力システム、10 接続ケーブル、11 海底ケーブル

Claims (10)

  1. 海底ケーブル敷設装置であって、
    装置本体と、
    前記装置本体(1)の下部に設けられ、前記装置本体(1)を走行するように駆動するための走行システム(2)と、
    前記装置本体(1)に設けられ、海底土砂を切削し掘削するための切削システム(3)と、
    前記装置本体(1)に設けられ、海底ケーブル(11)を前記切削システム(3)により切削された溝に敷設するための敷設機構(41)及び前記海底ケーブル(11)を埋設する埋め戻し機構(42)を含むケーブル敷設システムと、
    前記装置本体(1)に設けられ、周囲環境情報及び位置情報を収集するためのデータ収集システム(5)と、
    前記装置本体(1)に設けられ、信号入力端には前記データ収集システム(5)の信号出力端が電気的に接続され、信号出力端が前記走行システム(2)、前記切削システム(3)、前記ケーブル敷設システム及び前記データ収集システム(5)の信号入力端に電気的に接続される制御システム(6)と、
    を含むことを特徴とする海底ケーブル敷設装置。
  2. 前記走行システム(2)は前記装置本体(1)の底部に平行かつ間隔をおいて設けられ、クローラ(21)及び前記クローラ(21)の両端にそれぞれ設けられた二つの転輪(22)を含む少なくとも二組のクローラ転動アセンブリを含む走行アセンブリと、油圧モータを含む走行駆動機構と、を含むことを特徴する請求項1に記載の海底ケーブル敷設装置。
  3. 前記切削システム(3)はチェーン歯が設けられた切削ブレードを含む切削アセンブリと、出力端が前記切削ブレードに伝動接続される切削モータを含む切削駆動機構とを含み、前記切削ブレードの幅は[0.2,0.5]mであることを特徴する請求項1に記載の海底ケーブル敷設装置。
  4. 前記海底ケーブル(11)は前記敷設機構(41)に支持されかつ一端が前記装置本体(1)から伸び出し、伸び出し位置が前記切削システム(3)の前記海底ケーブル敷設装置の走行方向と反対側にあり、前記埋め戻し機構は前記海底ケーブル(11)の伸び出し位置の前記切削システム(3)から離れる側に設けられることを特徴する請求項1に記載の海底ケーブル敷設装置。
  5. 前記敷設機構(41)は前記装置本体(1)に回転可能に設置されかつ敷設モータにより駆動される複数の敷設ローラを含み、前記敷設ローラにガイド溝が開設され、前記海底ケーブル(11)は前記ガイド溝内に配置されることを特徴する請求項4に記載の海底ケーブル敷設装置。
  6. 前記埋め戻し機構(42)は埋め戻し駆動機構及びケーブル敷設バッフル(421)を含み、前記埋め戻し駆動機構は駆動端が前記ケーブル敷設バッフル(421)に接続され、前記ケーブル敷設バッフル(421)を回転するように駆動することを特徴する請求項4に記載の海底ケーブル敷設装置。
  7. 前記埋め戻し駆動機構は前記装置本体(1)に設けられる油圧シリンダ(422)と、前記油圧シリンダ(422)の内部に摺動可能に設けられ、伸び出し端が前記ケーブル敷設バッフル(421)の一端に接続される油圧ロッド(423)とを含むことを特徴する請求項6に記載の海底ケーブル敷設装置。
  8. 前記装置本体(1)の底部に浚渫システム(7)が設けられ、前記浚渫システム(7)は前記海底ケーブル(11)の伸び出し位置と前記切削システム(3)との間に位置し、前記切削システム(3)の溝掘りによる泥水を吸着するための吸収ポンプを含むことを特徴する請求項4に記載の海底ケーブル敷設装置。
  9. 前記走行システム(2)はさらに、操舵補助システムを含み、前記操舵補助システムは前記装置本体(1)の前後両側にそれぞれ設けられ、前記制御システム(6)に電気的に接続され、操舵するように補助力を前記装置本体(1)に供給するための前操舵噴射器(81)及び後操舵噴射器(82)を含むことを特徴する請求項1~8のいずれか一項に記載の海底ケーブル敷設装置。
  10. さらに、前記装置本体(1)の頂部に設けられ、前記装置本体(1)の浮上及び沈下を実現するための浮遊動力システム(9)を含むことを特徴する請求項1~8のいずれか一項に記載の海底ケーブル敷設装置。
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