JP3240931U - 装具保管体 - Google Patents

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Abstract

【課題】 フルハーネス型墜落制止用器具の保管のための必要スペースを低減でき、かつ、コンパクトな状態にできる装具保管体を提供する。【解決手段】 板状で、設置個所に固定される基板部10と、基板部10に対して着脱可能であって、基板部10に対し装着状態で突出して、左右の二方向に延びる装具支持フック11と、を備え、装具支持フック11の、二方向に延びるうちの一方に、フルハーネス型墜落制止用器具3の左部分が掛けられ、二方向に延びるうちの他方に、フルハーネス型墜落制止用器具3の右部分が掛けられるように、二方向に延びるうちの一方と他方とが距離をおいて立ち上げられている装具保管体。【選択図】 図3

Description

本考案は、フルハーネス型墜落制止用器具を保管する装具保管体に関する。
例えば、建設現場における作業者の墜落災害を防止するため、フルハーネス型墜落制止用器具(安全帯)の使用が原則義務化された。このフルハーネス型墜落制止用器具は、作業者の肩、胴部、脚部に装着されるため、これまでの(従来)の安全帯よりも、かさばる。
ところで、フルハーネス型墜落制止用器具は、フックに掛けられることがあるが、フルハーネス型墜落制止用器具をフックに無造作に掛けてしまうと、装着前に絡まった状態になっていることがあり、整然と保管できない。
また、例えばレンタル業者における不使用時の保管や、現場事務所への運送をコンパクトに行いたいとの要求もあった。
そこで、本考案は、フルハーネス型墜落制止用器具を整然と保管でき、かつ、コンパクトな状態にできる装具保管体を提供することを課題とする。
本考案は、板状で、設置個所に固定される基板部と、前記基板部に対して着脱可能であって、前記基板部に対し装着状態で突出して、左右の二方向に延びる装具支持フックと、を備え、前記装具支持フックの、前記二方向に延びるうちの一方に、フルハーネス型墜落制止用器具の左部分が掛けられ、前記二方向に延びるうちの他方に、前記フルハーネス型墜落制止用器具の右部分が掛けられるように、前記二方向に延びるうちの一方と他方とが距離をおいて立ち上げられている装具保管体である。
上記構成の装具保管体によれば、装具支持フックにフルハーネス型墜落制止用器具の左部分と、フルハーネス型墜落制止用器具の右部分とが距離をおいて掛けられて、フルハーネス型墜落制止用器具を吊り下げることができるから、フルハーネス型墜落制止用器具を、絡まることなく整然と保管できる。しかも、フルハーネス型墜落制止用器具を保管しない場合には、装具支持フックが基板部に対して着脱可能であるから、装具支持フックを基板部から取り外して、基板部と装具支持フックとを別に管理することで、基板部から装具支持フックが突出していない態様になるから、装具保管体、すなわち基板部と装具支持フックとを、コンパクトな状態に収納できる。
本考案は、板状で、前記基板部から設置状態で斜め上方に延びている突出板部を備え、前記突出板部は、上端に、ヘルメットを嵌め込んで保持できる凹部を有し、前記基板部は、前記凹部からヘルメット配置領域を隔てた上方で、前記装具支持フックが突出しており、前記装具支持フックの先端部は、前記基板部に対する装着状態で、前記突出板部よりも前方に突出している構成を採用できる。
上記構成の装具保管体によれば、凹部にヘルメットを嵌め込んだ状態として、装具支持フックにフルハーネス型墜落制止用器具の左部分、フルハーネス型墜落制止用器具の右部分が掛けられて、フルハーネス型墜落制止用器具を吊り下げることができる。また、装具支持フックは、突出板部よりも前方に突出している。したがって、ヘルメットとフルハーネス型墜落制止用器具を立体交差させて保管できることから、保管のための必要スペースを低減できる。
本考案は、前記基板部の前面には、フック支持部が固定されており、前記装具支持フックは、前記基板部側に位置する根元部を有し、当該根元部を前記フック支持部に対して係合することにより、前記装具支持フックが前記基板部に対して装着される構成を採用できる。
上記構成の装具保管体によれば、装具支持フックの根元部がフック支持部に対して係合することで、装具支持フックが基板部に対して装着される。
本考案では、前記フック支持部は、上下に延びていて上端が開口されたスリットを有しており、前記装具支持フックの前記根元部を、前記スリットを通すようにして上方から下方に移動させることにより、前記装具支持フックが前記基板部に対して装着される構成を採用できる。
上記構成の装具保管体によれば、装具支持フックを、フック支持部のスリットを通して上方から下方に移動させることで、装具支持フックが基板部に対して装着される。
本考案では、前記装具支持フックは、少なくとも、前記基板部に沿う畳み状態と、前記基板部から引き起こされた立ち上げ状態の2状態となるように構成されている。
上記構成によれば、装具支持フックの立ち上げ状態で、フルハーネス型墜落制止用器具の左部分、フルハーネス型墜落制止用器具の右部分が掛けられて、フルハーネス型墜落制止用器具を吊り下げることができ、フルハーネス型墜落制止用器具の保管のための必要スペースを低減できる。
本考案では、前記凹部は略半円形状であり、設置状態において前記凹部の幅方向中央の垂直上方に前記装着状態の前記装具支持フックの左右方向の中心が一致している構成を採用できる。
上記構成によれば、装具支持フックから吊り下げられたフルハーネス型墜落制止用器具の左右部分の中央にヘルメットを配置できるので、フルハーネス型墜落制止用器具をバランス良く保管でき、しかも、ヘルメットとフルハーネス型墜落制止用器具を立体交差させて保管できる。
本考案では、前記突出板部は、前記基板部に対して回動可能に支持されており、前記基板部と前記突出板部との間には、前記回動を許容しつつ、前記基板部に対して前記突出板部が所定角度開いた状態で固定できる連結材が設けられた構成を採用できる。
上記構成によれば、例えば現場事務所を撤収する際、装具支持フックを畳み状態とし、しかも連結材によって、突出板部と基板部とを相対的に畳むことで、装具保管体をコンパクトにできるため、運搬するのが容易である。
本考案では、前記基板部における前記装具支持フックに隣接して、氏名表示部が設けられており、前記氏名表示部は、表面が平滑な板から構成されている。
上記構成によれば、作業者ごとに、フルハーネス型墜落制止用器具やヘルメットの装具の保管スペースが一目でわかるため、建設現場や現場事務所での使い勝手が良い。また、氏名表示部は表面が平滑な板であるから、使用者の氏名を表示したシールを容易に貼付でき、かつ使用終了後には該シールを容易に剥がすことができる。
本考案では、前記基板部は、前記設置個所に固定される際に固定具が貫通する貫通孔を備え、前記貫通孔の周囲には、前記基板部の前面を覆う保護部材が設けられた構成を採用できる。
上記構成によれば、固定具(ボルトなど)の着脱が複数回行われても、基板部が固定具の接触によって傷つきにくい。
本考案にかかる装具保管体によれば、フルハーネス型墜落制止用器具を整然と保管でき、かつ、コンパクトな状態にできる装具保管体となる。
本考案の第一の実施形態を表す装具保管体の斜視図である。 同フック支持部の幅方向中央の断面図である。 同ヘルメットと墜落制止用器具を装着した正面図である。 同ヘルメットと墜落制止用器具を装着した側面図である。 本考案の第二の実施形態を表す装具保管体の斜視図である。
以下、本考案の第一の実施形態を、図1ないし図4を参照して説明する。図1に示すように、本考案は、例えば、建設現場、あるいは現場事務所などに用いられる装具保管体1である。図2および図3に示すように、装具保管体1に保管される装具として、作業用ヘルメット(以下、単に「ヘルメット2」と称す)と、フルハーネス型墜落制止用器具(以下、単に「墜落制止用器具3」と称す)の双方を含む。
図3および図4に示すように、ヘルメット2は一般的な構成を有して、建築現場において使用者の頭に被るヘルメット本体部4と、ヘルメット本体部4に形成された鍔部5とを有する。図3および図4に示すように、墜落制止用器具3は一般的な構成を有して、使用者の左右の肩に装着される左右の肩ベルト6,7と、左右の脚に装着される左右の脚ベルト8と、現場構造物に掛けられる左右のリング9とを有する。
装具保管体1は、建設現場あるいは現場事務所における設置個所である建屋壁15に固定される基板部10と、墜落制止用器具3を載せるための装具支持フック11と、基板部10との間でヘルメット2を保持して、基板部10から設置状態で斜め上方に延びている突出板部12とを備える。
基板部10の構成について説明する。基板部10は、基板部本体13と貫通孔14とを備える。基板部本体13は、本実施形態では略矩形であり、板面部10a、板面部10aに対向する裏面部10b、上下の側面部10c,10d、左右の側面部10f,10gを有して一枚の板状に形成されている。
基板部本体13の材質は木材、この場合、耐久性に優れたメラミン化粧合板で構成される。基板部本体13の左右の幅は、単数あるいは複数のヘルメット2を横並びに配置するのに充分な寸法を有している。本実施形態では、3個のヘルメット2を横並びに配置するのに充分な寸法を有している。また、基板部本体13の上下方向である高さ方向Hは、一つのヘルメット2を縦方向に並べて配置するのに充分な寸法を有している。
貫通孔14は、基板部本体13を貫通するよう形成され、基板部本体13の板面部10a上部に配置されている。本実施形態では、貫通孔14は、基板部本体13の幅方向D(左右方向)に離間して4個形成されている。各貫通孔14は、基板部本体13の上側の側面部10cに対して平行に形成され、例えば現場事務所の建屋壁15(設置個所)に固定される際に、基板部本体13を、固定具(ボルトなど)を介して垂直方向で配置させ得るものである。この4個の貫通孔14は、等間隔に設定される。また、4個の貫通孔14の周囲には、基板部本体13の板面部10a(前面)を覆う保護部材14aが設けられている。保護部材14aは、貫通孔14の内部外周に嵌合するとともに、基板部本体13の板面部10aに膨出している。このような保護部材14aによって、固定具の着脱が複数回行われても、基板部本体13、あるいはその板面部10aが、固定具の接触によって傷つきにくい。
次に、基板部本体13の板面部10aに配置された、装具支持フック11用のフック支持部35について説明する。これは、装具支持フック11を着脱自在に保持するものである。フック支持部35は、基板部本体13に対し、単数または複数配置されている。本実施形態では、フック支持部35は基板部本体13に3つ配置されている。3つのフック支持部35は、両側にある2個の貫通孔14の間に配置され、貫通孔14と同一高さになるよう配置されて、基板部本体13に支持固定されている。3つのフック支持部35は、それぞれ幅方向Dに所定の距離、すなわち後述するヘルメット凹部27の左右方向中心の距離をおいて配置されている。また、3つのフック支持部35は2つの貫通孔14の間に、それぞれ同一高さに配置されている。
3つのフック支持部35はそれぞれ同様の構成であるので、所定のフック支持部35の構成について説明する。
フック支持部35は、幅方向Dに離間され、互いに高さ方向Hに延びる両側のベース部36と、両側のベース部36の前側に配置されたフック係止部37と、ベース部36およびベース部36の前側に離れたフック係止部37とを連続する傾斜部38とを備える。
ベース部36と、フック係止部37と、傾斜部38とは板状に形成されている。ベース部36は、それぞれ幅方向Dに離間して設けられ、固定具(ボルト)Kによって、基板部本体13に固定されている。
ベース部36とフック係止部37とは、傾斜部38によって接続されているから、フック係止部37は、基板部本体13の板面部10aから浮いた状態で保持されており、板面部10aとフック係止部37の裏面37a(図2参照)とは前後方向に離間して配置されている。この領域は、後述する根元部16の一部が係合(嵌合)する保持領域38として形成されている。
フック係止部37には、装具支持フック11を着脱自在に装着するためのスリット39が一つ形成されている。スリット39は、フック係止部37の幅方向D中央に形成されている。スリット39は、高さ方向Hに延び、スリット39の上端開口39aはフック係止部37の上端辺37bに位置され、一方でスリット39の下端閉口部39bは、フック係止部37の下端辺37cには至っていない。そして、スリット39の高さ方向H寸法は、後述する延出部40の高さ方向H寸法より長く形成され、スリット39の幅方向D寸法は、延出部40の幅方向D寸法よりも僅かに広く設定されている。
なお、フック支持部35は、その全体として高さ方向Hおよび幅方向Dに延長されるが、フック支持部35は、ヘルメット凹部27にヘルメット2を装着した状態で、高さ方向Hに干渉しないように設けられている。
次に、装具支持フック11の構成について説明する。図3および図4に示すように、装具支持フック11は、墜落制止用器具3を引掛けるためのもので、基板部本体13に対して単数または複数配置されている。すなわち、本実施形態では、装具支持フック11は、フック支持部35に対応するようにして設けられている。要は、一つのフック支持部35に、一つの装具支持フック11が装着される。
3つの装具支持フック11はそれぞれ同様の構成であるので、所定の装具支持フック11の構成について説明する。装具支持フック11は、基板部本体13側に位置する前記根元部16と、墜落制止用器具3における左右の肩ベルト6,7を掛止する枝部17を有する。なお、装具支持フック11全体は金属製で構成されている。
本実施形態では、根元部16は、基部41と延出部40とから構成されている。図1に示すように、基部41は、前面41a(図2参照)が平面とされた矩形板状に形成され、基部41は前記保持領域38に、上方から下方に向けて挿入されるよう構成されている。すなわち、基部41の幅方向D寸法は、保持領域38の幅方向D寸法よりも短く設定され、基部41の前後方向I寸法は、保持領域38の前後方向寸法よりも短く設定されている。
延出部40は、基部41の板面中央部に配置されて前方に延出された板状とされ、所定の高さ方向Hを有して杆状に形成されている。また、延出部40の高さ方向H寸法は、基部41の高さ方向H寸法より短く設定されている。延出部40の基端部外周部に、基部41の前面41aが配置されている。
延出部40の幅方向D寸法は、フック支持部35のスリット39の幅方向D寸法よりもわずかに小さく形成されている。フック支持部35のスリット39に、装具支持フック11の延出部40を上方から下方に向けて差し込むと、基部41は保持領域38に上方から挿入される。
枝部17は、左部掛止部23と、右部掛止部24とを有する。左部掛止部23と右部掛止部24とは、延出部40の基端部分23aの左右方向中心に、対称形状に形成されている。つまり、左部掛止部23と右部掛止部24とは、延出部40から2方向に延びるよう形成されている。なお、左部掛止部23および右部掛止部24における左右とは、装具保管体1の保管時の方向である。
枝部17は、根元部16(延出部40)の先端部に形成されており、墜落制止用器具3における左の肩ベルト6を掛ける左部掛止部23と、墜落制止用器具3における右の肩ベルト7を掛ける右部掛止部24とを有する。左部掛止部23と右部掛止部24とは、根元部16から前方方向に沿うことが可能なように延出部40の前方に形成されて、左部掛止部23と右部掛止部24とは、延出部40に一体的に形成されている。
枝部17における左部掛止部23と右部掛止部24とは、左右方向中心に対称形状に形成されているため、左部掛止部23について説明する。左部掛止部23は、一方辺部23bと、他方辺部23cと、側面部23dと、先端辺部23eとを有して、板状に形成される。
一方辺部23bは、延出部40の一方辺部20bと連続した辺部分であり、前方に向けて僅かに傾斜した面とされている。左部掛止部23の他方辺部23cは、延出部40の他方辺部20cと面一の辺部分である。左部掛止部23の先端辺部23eは、一方辺部23bと他方辺部23cとを連続させる辺部分である。
また、左部掛止部23は、左の肩ベルト6の落下を防止する落下防止部25を備えている。この落下防止部25は、先端辺部23eから一方辺部23bに直角方向に突出する突片として形成される。あるいは、一方辺部23bは、水平な平面に構成することもできる。
右部掛止部24は、左部掛止部23と左右方向中心に対称形状とされており、したがって、右部掛止部24は、一方辺部23bと、他方辺部23cと、側面部23dと、先端辺部23eとを有して板状に形成され、かつ落下防止部25を備える。右部掛止部24の一方辺部23bは、延出部40の一方辺部20bと連続した辺部分であり、右部掛止部24の他方辺部23cは、延出部40の他方辺部20cと連続した辺部分である。なお、左部掛止部23と右部掛止部24との先端辺部23e同士の左右距離は、略20cmと固定された距離となっている。
また、各右部掛止部24と左部掛止部23において、一方辺部23b、他方辺部23c、側面部23d、先端辺部23eの先端部分、および落下防止部25には、軟質樹脂(例えば合成ゴム等)からなる保護カバー17Cが被覆されている。よって、右部掛止部24と左部掛止部23の先端部分、および落下防止部25に作業者の手が当たった場合にでも、怪我を防止することができる。
次に、突出板部12について説明する。突出板部12は、突出本体部26と、ヘルメット2を嵌め込んで保持できるヘルメット凹部27と、氏名表示部28とを有する。
突出本体部26は、板面部26a、裏面部26b、上下の側面部26c,26d、左右の側面部26e,26fを有して一枚の板状に形成されている。突出本体部26は、基板部本体13の下部に配置され、左右方向に沿って配置されている。突出本体部26の幅は、基板部本体13の幅と同一であり、突出本体部26の高さは、基板部本体13の高さよりも低く形成されている。突出本体部26の材質は木材であり、この場合、メラミン化粧合板で構成される。
基板部本体13の下部と突出本体部26の下部とに、幅方向Dに並ぶ蝶番29が複数設けられている。蝶番29は、基板部本体13の下側の側面部10dと、突出本体部26の下側の側面部26dとの間に配置され(図4参照)、これら蝶番29によって、基板部本体13と突出本体部26とが、相対的に回動可能となっている。なお、本実施形態の場合では、基板部本体13が建屋壁15に固定されるので、基板部本体13に対して突出本体部26が回動可能となる。
基板部本体13と突出本体部26との間には、基板部本体13が固定された状態で突出本体部26の回動を許容しつつ、基板部本体13に対して突出本体部26が所定角度開いた状態で固定できる連結材30が設けられている。本実施形態では、連結材30は、二つ折り可能な折返31,32を有する棚受金具が用いられている。折返31,32は互いに厚み方向に配置される。このことから、連結材30の一端は、基板部本体13の両側面部10f,10gの下方に連結される一方で、連結材30の他端は、突出本体部26の裏面部26bに連結されている。
この連結材30を用いた場合に、連結材30の折返31,32を完全に折畳んだ状態、すなわち突出本体部26の全閉状態X(図1の二点鎖線で示した状態を参照)では、突出本体部26は基板部本体13と概ね平行に近い状態となっている。折返31,32を完全に開いた状態、すなわち、突出本体部26の全開状態Y(図1の実線で示した状態を参照)では、突出本体部26は基板部本体13から斜め上方に延びている。そして、突出本体部26と基板部本体13との回動角度は、略30°となるように、連結材30の一端と他端とを特定している。なお、突出本体部26の全開状態Yが設置状態に相当する。
突出本体部26の全開状態Yと、フック支持部35に装具支持フック11を装着した状態とにおいて、左部掛止部23と右部掛止部24の先端辺部23eは、突出本体部26の上側の側面部26cよりも前方に突出している(図4参照)。具体的にこの状態では、左部掛止部23,右部掛止部24の基端部分23aと、突出本体部26の上側の側面部26cとが、上下方向で略一致した状態にある。
ヘルメット凹部27について述べる。ヘルメット凹部27は、突出本体部26に単数または複数形成されている。本実施形態では、ヘルメット凹部27は突出本体部26に3個形成されており、これらヘルメット凹部27は、装具支持フック11(フック支持部35に装具支持フック11を装着した状態)の前側に対応する位置に配置され、突出本体部26の全開状態Yにおいて、ヘルメット凹部27の幅方向D中央の垂直上方に装具支持フック11の左右方向中心が一致している。また、ヘルメット凹部27は、突出本体部26の上側の側面部26cに、板面部26aに沿うように形成されている。さらに、ヘルメット凹部27は、ヘルメット本体部4の外周略半分を保持できるよう、正面視して略半円形状に形成されている。
氏名表示部28は、基板部本体13の板面部10aに配置された装具支持フック11に隣接して、その近傍に、板面部10aに固定するよう設けられている。氏名表示部28は矩形形状であり、作業者の氏名を記載したシールを貼付できるよう、ステンレス合金製の平板等、表面が平滑な板材から構成されている。このように、氏名表示部28の表面は平滑な板であるから、使用者の氏名を表示したシールを容易に貼付でき、かつ使用終了後にはシールを容易に剥がすことが容易に可能である。
上記構成の装具保管体1において、装具保管体1を建設現場へ移動する際には、例えば次のようにして行う。すなわち、フック支持部35から装具支持フック11を外して、突出本体部26を前述のように全閉状態Xとする。このようにすれば、装具支持フック11と、全閉状態Xの突出本体部26とを別々に持ち運びできるので、装具保管体1をその分だけコンパクトに運び出すことができる。よって、建設現場に運搬することが容易である。
建設現場あるいは現場事務所に装具保管体1を運搬した後は、装具保管体1を所定の場所に設置する。本実施形態では、現場事務所に設置する場合とすると、該現場事務所の建屋壁15に装具保管体1を設置させる。この場合、基板部本体13に形成された4個の貫通孔14に固定具を挿通(貫通)して、建屋壁15に垂直方向で立て掛ける。なお、墜落制止用器具3は、建屋壁15の上下方向の所定位置に設置して、作業者の使い勝手の良い場所に設置したり、後述するように墜落制止用器具3の左右の肩ベルト6,7を、装具支持フック11をフック支持部35に装着した場合でも、墜落制止用器具3の下部(左右の脚ベルト8)が邪魔にならない(現場事務所の床に当たらない)ようにしたりすることが望ましい。
装具保管体1を建屋壁15に設置した後、後述するように、装具支持フック11をフック支持部35に装着し、突出本体部26を前述の全開状態Yとする。この場合、装具支持フック11をフック支持部35に装着するか、突出本体部26の全開状態Yとするかについては、何れを先に操作するものであってもよい。つまり、左部掛止部23および右部掛止部24の先端辺部23eと、突出本体部26の上側の側面部26cとは交差しておらず交わることがないので、何れの状態でも選択することができる。
次に、装具支持フック11をフック支持部35に装着する場合について説明する。装具支持フック11をフック支持部35に装着するには、左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bを上にし、根元部16における基部41を保持領域38の上方に位置合わせするとともに、延出部40をスリット39の上方に位置合わせをし、基部41を保持領域38に上方から下方に向けて挿入するとともに、延出部40をスリット39に上方から下方に向けて挿入する。
基部41の幅方向D寸法は、保持領域38の幅方向D寸法よりも短く設定され、基部41の前後方向寸法は、保持領域38の前後方向寸法よりも短く設定され、スリット39の高さ方向H寸法は、延出部40の高さ方向H寸法より長く形成され、延出部40の幅方向D寸法は、スリット39の幅方向D寸法よりも僅かに短く設定されている。このため、基部41は保持領域38に挿入して嵌合され、延出部40はスリット39に挿入して嵌合される。つまり、装具支持フック11の根元部16がフック支持部35に対して係合する。そして、延出部40の他方辺部20cをスリット39の下端閉口部39bに当接させることで、フック支持部35に装具支持フック11が装着される。そして、本実施形態では、3つのフック支持部35があるから、上記のようにして各装具支持フック11を装着する。
ところで、突出本体部26には、ヘルメット凹部27は3個形成されている。このため、ヘルメット2は最大で3個装着できる。ヘルメット凹部27は、ヘルメット本体部4の外周略半分を保持できるよう形成されており、ヘルメット凹部27にヘルメット2を保持する際には、ヘルメット凹部27にヘルメット本体部4を嵌合するようにするとともに、図4に示すように、鍔部5の先端部を下方に配置する。このようにすることで、基板部本体13に、ヘルメット凹部27からヘルメット配置領域を隔てた上方に装具支持フック11を装着し、これら装具支持フック11は、基板部本体13から突出された状態となる。
左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bは、延出部40の一方辺部20bと連続した辺部分であり、装具支持フック11の装着状態では、左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bは、前方に向けて僅かに傾斜した面とされている。
装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態では、左の肩ベルト6を掛ける左部掛止部23と、右の肩ベルト7を掛ける右部掛止部24とを用いて、左部掛止部23の先端辺部23eの近傍に左の肩ベルト6を止掛けし、右部掛止部24の先端辺部23eの近傍に右の肩ベルト7を止掛けする。また、場合によっては、左のリング9を左部掛止部23の先端辺部23eの近傍に止掛けし、右のリング9を右部掛止部24の先端辺部23eの近傍に止掛けする。
左部掛止部23の先端辺部23eの近傍に左の肩ベルト6を止掛けするとは、左部掛止部23の一方辺部23bに左の肩ベルト6を止掛けすることであり、右部掛止部24の先端辺部23eの近傍に右の肩ベルト7を止掛けするとは、右部掛止部24の一方辺部23bに右の肩ベルト7を止掛けすることである。
そして、ヘルメット凹部27にヘルメット2を嵌め込んだ状態とし、装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態で、左部掛止部23に墜落制止用器具3の左の肩ベルト6が掛止され、右部掛止部24に墜落制止用器具3の右の肩ベルト7が掛止された状態で、墜落制止用器具3を吊り下げることができる。よって、墜落制止用器具3を、絡まることなく整然と保管できる。
この時、スリット39の下端閉口部39bに延出部40の下端部が係止されている。また、左部掛止部23、右部掛止部24に、墜落制止用器具3の重量が下方に働く。よって、基部41はその重量で保持領域38を微細に動いて、装具支持フック11の基部41の前面41aがフック係止部37の裏面37aに当接することで、装具支持フック11がフック支持部35から外れない。
左部掛止部23と右部掛止部24とは、基板部本体13から離れるに従って間隔が広がっている。つまり、左部掛止部23と右部掛止部24とはV字状に角度を持って配置されており、これらの先端辺部23e同士は左右方向に離れている。このため、左の肩ベルト6と右の肩ベルト7とが独立して保持されることなり、墜落制止用器具3がずれて落下することが起こりにくい。なお、本実施形態では、左部掛止部23と右部掛止部24との先端辺部23e同士の左右距離は略20cmとされており、考案者によると、この距離が墜落制止用器具3を安定して保持できるという知見であった。
また、左部掛止部23は、左の肩ベルト6の落下を防止する落下防止部25を備え、右部掛止部24は、右の肩ベルト7の落下を防止する落下防止部25を備え、これら落下防止部25は、先端辺部23eから、一方辺部23bに直角方向に突出する突片として形成される。したがって、左の肩ベルト6や右の肩ベルト7が、一方辺部23bから滑って先端辺部23e側から落下するという現象を確実に防止できる。
また、ヘルメット凹部27の幅方向D中央の垂直上方に装具支持フック11の左右方向中心が一致している構成によれば、装具支持フック11から吊り下げられた墜落制止用器具3の左右部分の中央にヘルメット2を配置できるので、墜落制止用器具3をバランス良く保管することができる。
さらに、左部掛止部23および右部掛止部24の先端辺部23eは、装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態で、突出本体部26よりも前方に突出している。したがって、図4に示すように、ヘルメット2と墜落制止用器具3を立体交差させてバランスよく保管できる。さらに、墜落制止用器具3をバランス良く保管することに加えて、ヘルメット2と墜落制止用器具3の保管のための必要スペースを低減できる。また、墜落制止用器具3はヘルメット2に当接させる(当たる)ことも可能であるため、墜落制止用器具3の保管が安定して行える。さらに、装具支持フック11をコンパクトにできる結果、装具支持フック11、墜落制止用器具3、およびヘルメット2の保管スペースも小さくて済む。
基板部本体13と突出本体部26とは木材で構成されており、木材としてはメラミン化粧合板である。したがって樹脂成型品よりも強度を持たせることができるので、従来型の安全帯よりも重い重量の墜落制止用器具3を確実に保管できる。
さらに突出本体部26におけるヘルメット凹部27に隣接して、氏名表示部28が設けられている。この構成によれば、作業者ごとに、ヘルメット2や墜落制止用器具3の装具の保管スペースが一目でわかるため、現場事務所での使い勝手が良い。
装具支持フック11をフック支持部35から取外す際には、装具支持フック11を持ち上げる。すなわち、延出部40をスリット39から取外すとともに、基部41を保持領域38から取外すことで、容易に装具支持フック11をフック支持部35から取外すことができる。これにより、装具支持フック11が外された装具保管体1は扁平な形態となってコンパクトにできるので、不使用時の保管がし易い。
また、装具支持フック11をフック支持部35から外し、突出本体部26を全閉状態Xとすることでコンパクトに搬送することができ、現場事務所の建屋壁15に装具保管体1を設置した後は、装具支持フック11をフック支持部35に装着することで、基板部本体13から突出させ、突出本体部26を全開状態Yとすることで基板部本体13から突出させることができるから、使い勝手が良好である。
本考案は上記実施形態に限定されない。上記第一の実施形態における装具支持フック11は、基板部本体13側に位置する根元部16と、墜落制止用器具3における左右の肩ベルト6,7を掛止する枝部17を有して、根元部16と枝部17とは一体に形成されていた。
しかしながら、第二の実施形態のように、装具支持フック11を2状態となるよう構成してもよい。装具支持フック11が2状態となるうちの1つは、基板部本体13に沿う畳み状態Aであり、2状態となるうちのさらに1つは、立ち上げ状態Bである。なお、畳み状態A、立ち上げ状態Bについては、後に詳述する。
以下、第二の実施形態の装具保管体1について、装具保管体1を構成する基板部10および突出板部12については、上記第一の実施形態と同様であり、また、基板部本体13に固定されたフック支持部35、および装具支持フック11の基部41もまた、上記第一の実施形態と同様であるので、その説明を省略する。
第二の実施形態における装具支持フック11は、図5に示すように、フック支持部35に装着される根元部18を有しており、根元部18は第一の実施形態における基部41と、基部41に一体的に取付けられるヒンジ部19と、ヒンジ部19に嵌合可能とされて、枝部17(後述する)を保持する被回動部20とを有する。なお、基部41の符号については、図1~図3を参照されたい。
ヒンジ部19は、基部41の前面41aから前方に突出するよう一体形成されている。ヒンジ部19は、板状の部材である。ヒンジ部19は、基部41に一体的に形成される基端部19aと、上辺部19bと、下辺部19cと、側面部19dとを有して、側面視した際に台形形状に形成されている。基端部19aは基部41の前面41aに接合され、上辺部19bが基端部19aの上端から基板部本体13の板面部10aに垂直な方向(前方)に沿い、下辺部19cが基端部19aの下端から、前方に向かって配置されている。
ヒンジ部19の側面部19dには、基板部本体13の板面部10aに沿う方向、つまり水平方向に沿う嵌合軸21と回動軸22とが配置されている。嵌合軸21は、被回動部20を嵌合するための部材とされ、回動軸22は被回動部20を回動させる部材とされる。この嵌合軸21と回動軸22とは側面部19dにおいて同一高さに配置されており、このうち嵌合軸21は、ヒンジ部19の基端部19a側に配置され、回動軸22は嵌合軸21より前方に配置されている。
被回動部20は、前述のようにヒンジ部19に対して嵌合可能に構成され、基端辺部20aと、一方辺部20bと、他方辺部20cと、側面部20dとを有して、板状に形成されている。基端辺部20aには、嵌合軸21に嵌合可能な凹部20eが、側面部20dの面方向に沿って形成されている。凹部20eは、一方辺部20b寄りに形成されている。側面部20dの途中には、回動軸22に嵌合する長孔20fが形成されている。この長孔20fは、一方辺部20bと他方辺部20cとの間に傾斜して形成されている。
フック支持部35のフック係止部37において、スリット39の高さ方向H寸法は、ヒンジ部19の高さ方向H寸法より長く形成され、ヒンジ部19の幅方向D寸法は、スリット39の幅方向D寸法よりも僅かに短く設定されている。
前記枝部17は、被回動部20の先端部に一体的に形成されている。枝部17の構成は上記実施形態と、概ね同様である。枝部17は、墜落制止用器具3における左の肩ベルト6を掛ける左部掛止部23と、墜落制止用器具3における右の肩ベルト7を掛ける右部掛止部24とを有する。左部掛止部23と右部掛止部24とは、被回動部20の側面部20dの延長上に配置され、左部掛止部23と右部掛止部24とは、左右方向中心に対称形状に形成されている。また、左部掛止部23と右部掛止部24とは、被回動部20から2方向に延びるよう形成されている。
枝部17における左部掛止部23と右部掛止部24とは、左右方向中心に対称形状に形成されている。このため、左部掛止部23について説明する。左部掛止部23は、被回動部20に連続して形成される基端部分23aと、一方辺部23bと、他方辺部23cと、側面部23dと、先端辺部23eとを有して、板状に形成される。左部掛止部23の一方辺部23bは、被回動部20の一方辺部20bと連続する辺部分である。左部掛止部23の他方辺部23cは、被回動部20の他方辺部20cと連続する辺部分である。左部掛止部23の先端辺部23eは、一方辺部23bと他方辺部23cとを連続させる辺部分である。また、左部掛止部23は、左の肩ベルト6の落下を防止する落下防止部25を備えている。この落下防止部25は、先端辺部23eから一方辺部23bに直角方向に突出する突片として形成される。
右部掛止部24は、左部掛止部23と左右方向中心に対称形状とされ、左部掛止部23と右部掛止部24との先端辺部23e同士の左右距離は、第一の実施形態と同様、略20cmと固定された距離となっている。
このような構成の装具支持フック11は、第一の実施形態と同様に、各フック支持部35に装着される。装具支持フック11をフック支持部35に装着する場合について説明する。装具支持フック11をフック支持部35に装着するには、左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bを上にし、根元部16における基部41を保持領域38の上方に位置合わせするとともに、ヒンジ部19をスリット39の上方に位置合わせをし、基部41を保持領域38に上方から下方に向けて挿入するとともに、ヒンジ部19をスリット39に上方から下方に向けて挿入する。
基部41の幅方向D寸法は、保持領域38の幅方向D寸法よりも短く設定され、基部41の前後方向寸法は、保持領域38の前後方向寸法よりも短く設定され、スリット39の高さ方向H寸法は、ヒンジ部19の高さ方向H寸法より長く形成され、ヒンジ部19の幅方向D寸法は、スリット39の幅方向D寸法よりも僅かに短く設定されている。
従って、装具支持フック11をフック支持部35に装着する際、基部41は保持領域38に挿入して嵌合され、ヒンジ部19はスリット39に挿入して嵌合される。そして、ヒンジ部19の下辺部19cを、スリット39の下端閉口部39b(図2参照)に当接させることで、装具支持フック11がフック支持部35に装着される。この時、ヒンジ部19の嵌合軸21は、フック係止部37の前方に位置している。
本実施形態では、3つのフック支持部35があるため、上記のようにして各装具支持フック11を装着するものである。
次に、上記畳み状態Aについて説明する。畳み状態Aは、装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態として説明する。畳み状態Aとは、装具支持フック11において、左部掛止部23と右部掛止部24とが基板部本体13に沿った状態であり、さらに具体的には、左部掛止部23と右部掛止部24との他方辺部23c同士の先端部分が、基板部本体13に当接した状態が、装具支持フック11の畳み状態である。
このような畳み状態Aでは、被回動部20の基端辺部20aに形成された凹部20eが、ヒンジ部19の側面部19dに形成された嵌合軸21から前方に外れ、側面部19dに形成された回動軸22が、被回動部20の長孔20fにおいてスライドし、回動軸22周りに左部掛止部23と右部掛止部24とが回動して、左部掛止部23と右部掛止部24との他方辺部23c同士の先端部分を、基板部本体13に当接させている。畳み状態Aでは、被回動部20の他方辺部23cが、フック支持部35のフック係止部37に沿う形態となっている。畳み状態Aは、図5の中央の装具支持フック11と、左側の装具支持フック11に現れている。
次に、立ち上げ状態Bについて説明する。立ち上げ状態Bは、装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態として説明する。立ち上げ状態Bは、装具支持フック11の左部掛止部23と右部掛止部24とが基板部本体13から離れた状態であり、さらに具体的には、左部掛止部23と右部掛止部24とが基板部本体13から離れるにつれ左右間隔が広がるV字状として、基板部本体13から左部掛止部23と右部掛止部24とが突出するようにした状態が、装具支持フック11の立ち上げ状態Bである。このような立ち上げ状態Bでは、畳み状態Aから被回動部20を、ヒンジ部19に形成された回動軸22周りで上方に回動させ、被回動部20に形成された長孔20fにヒンジ部19の回動軸22をスライドさせて、被回動部20の基端辺部20aに形成された凹部20eをヒンジ部19に形成された嵌合軸21に、前後方向から嵌合させた状態とされており、これによって装具支持フック11の立ち上げ状態Bが保持される。つまり、ヒンジ部19と被回動部20とが嵌合することにより、立ち上げ状態Bが保持される。
さらに換言すれば、立ち上げ状態Bは、畳み状態Aから、被回動部20を基板部本体13に対して回動軸22周りに引き起こし、2方向に延びるうちの一方である、墜落制止用器具3における左の肩ベルト6を掛ける左部掛止部23と、2方向に延びるうちの他方である、墜落制止用器具3における右の肩ベルト7を掛ける右部掛止部24とを、左右の距離をおいて立ち上げられる状態である。このような立ち上げ状態Bでは、被回動部20の一方辺部20bとヒンジ部19の上辺部19bとは連続した面となっている。この立ち上げ状態Bは、図5の左側の装具支持フック11に現れている。
突出本体部26の全開状態Yと、装具支持フック11の立ち上げ状態Bとで、左部掛止部23と右部掛止部24の先端辺部23eは、突出本体部26の上側の側面部26cよりも前方に突出している。具体的に、左部掛止部23および右部掛止部24の基端部分23aと、突出本体部26の上側の側面部26cとが、上下方向で略一致した状態にある。
また、装具支持フック11の畳み状態Aと、突出本体部26の全閉状態Xとにおいて、左部掛止部23および右部掛止部24の先端辺部23eと、突出本体部26の上側の側面部26cとの間は、上下方向に距離を隔てている。すなわち、左部掛止部23および右部掛止部24の先端辺部23eと、突出本体部26の上側の側面部26cとは、上下方向並びに前後方向で交差していない。
上記第二の実施形態の装具保管体1において、装具保管体1を建設現場へ移動する際には、例えば次のようにして行う。すなわち、装具支持フック11をフック支持部35から取り外した状態で、装具支持フック11を前述のように畳み状態Aとなるよう、装具支持フック11自体の姿勢を変化させ、突出本体部26を前述のように全閉状態Xとする。このように、装具支持フック11を畳み状態Aとし、突出本体部26を全閉状態Xとすれば、建設現場あるいは現場事務所に運搬する際にコンパクトに運び出すことができる。
建設現場あるいは現場事務所に装具保管体1を運搬した後は、装具保管体1を所定の場所に設置することは第一の実施形態と同様である。
この場合、装具保管体1を建屋壁15に設置し、装具支持フック11をフック支持部35に装着した後、前述の立ち上げ状態Bとするとともに、突出本体部26を前述の全開状態Yとする。装具支持フック11の立ち上げ状態B、突出本体部26の全開状態Yは、何れを先に操作するものであってもよい。つまり、左部掛止部23および右部掛止部24の先端辺部23eと、突出本体部26の上側の側面部26cとは交差しておらず交わることがないので、したがって、立ち上げ状態B、全開状態Yの、何れの姿勢を選択することも可能とされる。
ところで、ヘルメット2については、ヘルメット凹部27にヘルメット本体部4を嵌合するようにするとともに、鍔部5の先端部を下方に配置するようにしている。このようにすることで、基板部本体13に、ヘルメット凹部27からヘルメット配置領域を隔てた上方に装具支持フック11が配置され、立ち上げ状態Bとなったこれら装具支持フック11は、基板部本体13から突出された状態となる。左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bは、被回動部20の一方辺部20bと面一の辺部分であるから、装具支持フック11の立ち上げ状態Bでは、左部掛止部23および右部掛止部24の一方辺部23bは略水平状態となる。
装具支持フック11の立ち上げ状態Bでは、左の肩ベルト6を掛ける左部掛止部23と、右の肩ベルト7を掛ける右部掛止部24とを用いて、左部掛止部23の先端辺部23eの近傍に左の肩ベルト6を止掛けし、右部掛止部24の先端辺部23eの近傍に右の肩ベルト7を止掛けする。また、場合によっては、左のリング9を左部掛止部23の先端辺部23eの近傍に止掛けし、右のリング9を右部掛止部24の先端辺部23eの近傍に止掛けする。
そして、ヘルメット凹部27にヘルメット2を嵌め込んだ状態として、装具支持フック11の立ち上げ状態Bで、左部掛止部23に墜落制止用器具3の左の肩ベルト6が掛止され、右部掛止部24に墜落制止用器具3の右の肩ベルト7が掛止された状態で、墜落制止用器具3を吊り下げることができる。
装具支持フック11をフック支持部35から取外す際には、装具支持フック11を下方から上方へ持ち上げる。すなわち、ヒンジ部19をスリット39から取外すとともに、基部41を保持領域38から取外すことで、容易に装具支持フック11をフック支持部35から取外すことができる。このとき、装具支持フック11は、畳み状態A、立ち上げ状態Bの何れであってもよい。
なお、装具支持フック11をフック支持部35に装着した状態であっても、装具支持フック11を畳み状態Aとし、突出本体部26を全閉状態Xとすることで、建設現場あるいは現場事務所から別の所に運搬するにしても、コンパクトに搬送することができる。
本考案は、上記第一の実施形態および第二の実施形態に限定されない。第一の実施形態および第二の実施形態では、装具支持フック11の基部41は矩形板状に形成された板状であった。しかしながら、基部41は保持領域38に挿入されることを前提として、円形、楕円形、或いは多角形の板状とすることもできる。
第一の実施形態および第二の実施形態では、装具支持フック11は、基板部本体13の左右方向に離れて3個配置したが2個配置することもでき、この場合は、ヘルメット凹部27は装具支持フック11に応じて2個配置する構成であってもよい。さらに、ヘルメット凹部27は装具支持フック11に応じて4個配置する構成であってもよい。よって、フック支持部35もまた、装具支持フック11に応じた個数とすることが可能である。
第一の実施形態および第二の実施形態では、フック支持部35は、ベース部36とフック係止部37と傾斜部38とを備え、フック係止部37にはスリット39を形成している。しかしながら、このような形態に限らず、フック支持部35を設けずに、例えば、基板部本体13の上部に、上下方向に沿うスリットを形成して、該スリットに根元部16を保持する態様であってもよい。この場合、基板部本体13の上部と該スリットとが、フック支持部を構成するようになり、延出部40を前記スリットに上方から下方に挿入して、基板部本体13の裏面部10bで、基部41を保持することになる。さらに、基部41を基板部本体13の上部に対して挟み込める形状とすることも可能であり、この場合では、基板部本体13に、特にスリットを設ける必要はない。
第一の実施形態および第二の実施形態では、氏名表示部28は、基板部本体13のフック支持部35に隣接して配置されていたが、氏名表示部28は突出板部12の板面部26aのヘルメット凹部27に隣接して設けることも可能である。また、上記実施形態では、氏名表示部28は、表面が平滑な板から構成されていたが、外観して透明な材料とされて、作業者の氏名を挿入するタイプとするよう構成してもよい。
上記第一の実施形態および第二の実施形態では、基板部10と、墜落制止用器具3を載せるための装具支持フック11と、基板部10との間でヘルメット2を保持して、基板部10から設置状態で斜め上方に延びている突出板部12とを備える例を挙げた。しかしながら、突出板部12は無くてもよい。この場合では、連結材30も省略できる。
上記構成の装具保管体によれば、装具支持フック11に、墜落制止用器具3の左部分と右部分とが距離をおいて掛けられて、墜落制止用器具3を吊り下げることができるから、墜落制止用器具3を絡まることなく整然と保管できる。しかも、墜落制止用器具3を保管しない場合には、装具支持フック11が基板部10に対して着脱可能であるから、装具支持フック11を基板部10から取り外して、基板部10と装具支持フック11とを別に管理することで、基板部10から装具支持フック11が突出していない態様になるから、装具保管体1、すなわち基板部10と装具支持フック11とを、コンパクトな状態に収納できる。
上記実施形態では、装具保管体1を建屋壁15に1個配置した例を挙げたが、装具保管体1を複数個、例えば上下方向に2個ずつ、あるいは左右方向に2個ずつ並べてもよいし、あるいは2個以上並べてもよい。
なお、各上記実施形態では、4個の貫通孔14を形成したが、基板部10の隅部分に2個配置することもできる。また、各上記実施形態では、基板部本体13、あるいは突出本体部26の材質は木材、この場合、メラミン化粧合板で構成されたが、木材の合板として、パーティクルボード(チップ集積材)を使用することもできる。あるいは、基板部本体13、あるいは突出本体部26の材質として、樹脂(樹脂板)で構成することも可能である。
1…装具保管体、2…ヘルメット、3…墜落制止用器具、4…ヘルメット本体部、5…鍔部、6,7…肩ベルト、8…脚ベルト、10…基板部、10a…板面部、11…装具支持フック、12…突出板部、13…基板部本体、14…貫通孔、14a…保護部材、15…建屋壁、16…根元部、17…枝部、17C…保護カバー、18…根元部、27…ヘルメット凹部、28…氏名表示部、29…蝶番、30…連結材、35…フック支持部、36…ベース部、37…フック係止部、37a…裏面、38…保持領域、39…スリット、39a…上端開口、39b…下端閉口部、40…延出部、41…基部、41a…前面、D…幅方向、H…高さ方向、X…全閉状態、Y…全開状態

Claims (9)

  1. 板状で、設置個所に固定される基板部と、
    前記基板部に対して着脱可能であって、前記基板部に対し装着状態で突出して、左右の二方向に延びる装具支持フックと、を備え、
    前記装具支持フックの、前記二方向に延びるうちの一方に、フルハーネス型墜落制止用器具の左部分が掛けられ、前記二方向に延びるうちの他方に、前記フルハーネス型墜落制止用器具の右部分が掛けられるように、前記二方向に延びるうちの一方と他方とが距離をおいて立ち上げられている装具保管体。
  2. 板状で、前記基板部から設置状態で斜め上方に延びている突出板部を備え、
    前記突出板部は、上端に、ヘルメットを嵌め込んで保持できる凹部を有し、
    前記基板部には、前記凹部からヘルメット配置領域を隔てた上方で、前記装具支持フックが突出しており、
    前記装具支持フックの先端部は、前記基板部に対する装着状態で、前記突出板部よりも前方に突出している請求項1に記載の装具保管体。
  3. 前記基板部の前面には、フック支持部が固定されており、
    前記装具支持フックは、前記基板部側に位置する根元部を有し、当該根元部を前記フック支持部に対して係合することにより、前記装具支持フックが前記基板部に対して装着される、請求項1又は2に記載の装具保管体。
  4. 前記フック支持部は、上下に延びていて上端が開口されたスリットを有しており、
    前記装具支持フックの前記根元部を、前記スリットを通すようにして上方から下方に移動させることにより、前記装具支持フックが前記基板部に対して装着される、請求項3に記載の装具保管体。
  5. 前記装具支持フックは、少なくとも、前記基板部に沿う畳み状態と、前記基板部から引き起こされた立ち上げ状態の2状態となるように構成されている、請求項1又は2に記載の装具保管体。
  6. 前記凹部は略半円形状であり、設置状態において前記凹部の幅方向中央の垂直上方に前記装着状態の前記装具支持フックの左右方向の中心が一致している、請求項2に記載の装具保管体。
  7. 前記突出板部は、前記基板部に対して回動可能に支持されており、
    前記基板部と前記突出板部との間には、前記回動を許容しつつ、前記基板部に対して前記突出板部が所定角度開いた状態で固定できる連結材が設けられている、請求項2に記載の装具保管体。
  8. 前記基板部における前記装具支持フックに隣接して、氏名表示部が設けられており、前記氏名表示部は、表面が平滑な板から構成されている、請求項1又は2に記載の装具保管体。
  9. 前記基板部は、前記設置個所に固定される際に固定具が貫通する貫通孔を備え、
    前記貫通孔の周囲には、前記基板部の前面を覆う保護部材が設けられている、請求項1又は2に記載の装具保管体。
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