JP3240753U - 呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具 - Google Patents

呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具 Download PDF

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Abstract

【課題】簡易な構造として軽量化および低コスト化を図りながら、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止することができる呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具を提供する。【解決手段】第1の吸気口11および第1の排気口12が形成されその内部に第1の流路13が設けられる筐体部10と、筐体部10に内設される送風用のファン31と、ファン31を回転駆動するモータ32と、第1の排気口12およびファン31の間に配設され、ファン31の回転により送風される空気を加熱する発熱部33と、第2の吸気口51および第2の排気口52が形成され、第2の排気口52で第1の吸気口11を覆うように取り付けられ第1の吸気口11および第2の排気口52が連通し、第2の吸気口51は使用者の口に少なくとも当てられる口当て部材50(口当て部の一例)と、を有する。【選択図】図2

Description

本考案は、使用者の呼気に対しその呼気に含まれるウイルスを滅菌して外部に排出する呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具に関する。
呼気滅菌装置に関しその従来技術として、滅菌フード装置が知られる(たとえば特許文献1参照)。
この装置は、使用者の頭部を覆うためのフード本体と、フード本体に形成される排気孔と、排気孔に連結してフード本体の内部の空気をその外部に排出するための排気管(排気路)と、を有して構成される。さらに、この装置は、排気管に取り付けられ、排気管の吸入口から排気管の排気口に向けて空気を送るためのファンと、排気管に取り付けられ、ファンによって送られる空気を加熱するためのヒータと、を有する。
そのように構成されることにより、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌して外気に対してウイルスの広がりを確かに防止するともに、ウイルス感染者の生活の質を損なうことなく可能な限り安全に日常生活を送らせることが可能となる。
実用新案登録第3229805号公報
しかしながら、前記特許文献1に記載の装置は、前述のように呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌することが可能であるものの、部品点数が多く装置が大きい。使用者が装着するには重量があり長時間使用するのが困難である。また、その部品点数の多さから製造コストが高くなる傾向にあり低コスト化が期待される。つまり、軽量化および低コスト化の点で、前記特許文献1に記載の装置は、改善の余地があったといえる。
本考案は、前述した事情に鑑みてなされたものであり、簡易な構造として軽量化および低コスト化を図りながら、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止することができる呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具を提供する。
本考案の前述した目的は、後記の構成により達成される。
[1]
第1の吸気口および第1の排気口が形成されその内部に第1の流路が設けられる筐体部と、
前記筐体部に内設される送風用のファンと、
前記ファンを回転駆動するモータと、
前記第1の排気口および前記ファンの間に配設され、前記ファンの回転により送風される空気を加熱する発熱部と、
第2の吸気口および第2の排気口が形成され、前記第2の排気口で前記第1の吸気口を覆うように取り付けられ前記第1の吸気口および前記第2の排気口が連通し、前記第2の吸気口は使用者の口に少なくとも当てられる口当て部と、を有する、
呼気滅菌装置。
[2]
前記口当て部は、筒状に形成され、
その一端口が前記第2の吸気口であり、
その他端口が前記第2の排気口である、
[1]に記載の呼気滅菌装置。
[3]
第1の吸気口および第1の排気口が形成されその内部に第1の流路が設けられる筐体部と、前記筐体部に内設される送風用のファンと、前記ファンを回転駆動するモータと、
前記第1の排気口および前記ファンの間に配設され、前記ファンの回転により送風される空気を加熱する発熱部と、
を含む装置本体に取り付けられるための呼気滅菌補助具であって、
第2の吸気口および第2の排気口が形成され、前記第2の排気口で前記第1の吸気口を覆うように取り付けられ前記第1の吸気口および前記第2の排気口が連通し、前記第2の吸気口は使用者の口に少なくとも当てられる、
呼気滅菌補助具。
[4]
筒状に形成され、その内部で第2の流路が設けられ、
その一端口が前記第2の吸気口であり、
その他端口が前記第2の排気口である、
[3]に記載の呼気滅菌補助具。
[5]
外周面に1または複数の空気孔が形成される、
[4]に記載の呼気滅菌補助具。
[6]
前記空気孔が前記第2の流路に沿った方向で第2の吸気口寄りに配置される、
[5]に記載の吸気滅菌補助具。
[7]
シリコン樹脂からなる、
[3]に記載の呼気滅菌補助具。
前記[1]および前記[3]の構成によれば、使用者の呼気を口当て部材で筐体部に案内しその案内される空気(呼気)を外部に排出(放出)する際、使用者がたとえばウイルスに感染した場合でもその呼気を加熱してその呼気に含まれるウイルスを死滅させることができる。その結果、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止するとともにウイルス感染者の生活の質を損なうことなく可能な限り安全に日常生活を送らせることができる。また、簡素な構造であるため、軽量化および低コスト化を図ることができる。つまり、簡易な構造として軽量化および低コスト化を図りながら、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止することができる。
前記[2]および前記[4]の構成によれば、より簡素な構造として軽量化および低コスト化を一層図ることができる。
前記[5]の構成によれば、使用者が吸気する場合、その空気孔を通じて外気から新鮮な空気を取り込むことができる。
前記[6]の構成によれば、このため、使用者が吸気する場合、あまり力まずにより容易またはより自然に外気から空気を取り込むことができる。
前記[7]の構成によれば、補助具本体が使用者の顔表面形状に適合して容易に変形するとともに、装着時に使用者の顔表面に過度な圧力が加わることを防止することができる。
本考案によれば、簡易な構造として軽量化および低コスト化を図りながら、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止することができる。
以上、本考案について簡潔に説明した。さらに、以下に説明される考案を実施するための形態(以下「実施形態」という。)を添付の図面を参照して通読することにより、本考案の詳細はさらに明確化されるだろう。
本考案に係る第1実施形態の呼気滅菌装置の外観構造の一例を説明する正面図 図1に示す第1の流路部の内部構成の一例を説明する断面図 図1に示す口当て部材の構成の一例を説明する斜視図 図1に示す呼気滅菌装置の制御システムの構成の一例を説明するブロック図 図1に示す呼気滅菌装置の使用例を示す斜視図
以下、添付図面を適宜参照しながら、本考案に係る呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具を具体的に開示した実施形態を詳細に説明する。
ただし、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。たとえばすでによく知られた事項の詳細説明または実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。また、添付図面のそれぞれは符号の向きに従って視るものとする。
また、添付図面および以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであり、これらにより実用新案登録請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
(・用語集)
後記に説明する用語は、以下に定義された意味を有するものとする。
「含む(または含んでいる)」は、特許専門用語において標準であるその定義を意味し、「備える」、「有する」または「含有する」と略同義であるオープンエンド型の用語である。「含む」、「備える」、「有する」および「含有する」、ならびにこれらの変形は、一般的に使用されるオープンエンド型の用語であるが、本考案は、「本質的に~からなる」などの、より狭義の用語を使用して適切に記載することもできる。これは、本考案のレスピレータがその意図される機能を果たす際の性能に対して悪影響を及ぼすであろう、物体または要素のみを除外するという点で、オープンエンド型の用語に準ずる用語である。
<第1実施形態>
図1~図5に基づいて、本考案に係る呼気滅菌装置1および口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)の第1実施形態について説明する。
(・呼気滅菌装置の外観構造)
図1および図2を参照しながら、本実施形態に係る呼気滅菌装置1の外観構造の一例について説明する。
図1は、本実施形態の呼気滅菌装置1の外観構造を説明する正面図である。
図2は、図1に示す第1の流路13部の内部構成を説明する断面図である。
本実施形態の呼気滅菌装置1は、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対しその呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌して、ウイルス感染者が健常者と同一空間内で一緒に日常活動を可能な限り行うために着用・使用される。
図1に示すように、本実施形態の呼気滅菌装置1は、本体の筐体部10および口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)を含んで構成される。
筐体部10は、合成樹脂製の略円筒部材からなり、径方向で二分割される一対のケース14から構成される。また、その筐体部10において、その一端部に第1の吸気口11が形成され、その他端部に第1の排気口12が形成される。それにより、その内部に第1の流路13が配設される(図2参照)。
第1の排気口12は、外気に向かう空気吹き出し口として機能する(図2参照)。第1の吸気口11は、後述する口当て部材50の第2の流路53と連通しており、その第2の流路53によって案内される、使用者の呼気を導入する空気取り出し口として機能する(図2参照)。第1の吸気口11には、口当て部材50からの呼気を導入するための多数の貫通孔15が形成される。口当て部材50は、筐体部10に着脱自在に装着される部材であり、筐体部10の第1の吸気口11を覆うように取り付けられる(後述参照)。
なお、第1の吸気口11には、前述の多数の貫通孔15に代えてメッシュ状部材が配設されてもよい。また、第1の排気口12には格子状のグリル(不図示)が配設される。
第1の流路13はその筐体部10の長手方向に略直線状に延在される。また、筐体部10には、把持用のハンドル部16が配設される。
ハンドル部16は、略円柱状(棒状)に形成されており、筐体部10の後側(第1の吸気口11側、第1の排気口12と反対側)において下方に延在して配設される。ハンドル部16には、電源のオン・オフおよび運転モード(HIGH/LOW)の切り替えを行うための操作ボタン17が配設される。また、ハンドル部16の下端にはコード用のブッシュ18が連結され、このブッシュ18から電源コード19が延設される。
(・呼気滅菌装置の内部構造)
図2を再度参照しながら、本実施形態に係る呼気滅菌装置1の内部構造の一例についてさらに説明する。
図2は、図1に示す第1の流路13部の内部構成を説明する断面図である。
図2に示すように、筐体部10には、送風用のファン31と、モータ32と、発熱部33と、が内設(配設)される。
ファン31は、回転することで第1の流路13に従って風を強制的に発生させる。その風の向きが第1の吸気口11から第1の排気口12に向かうようにファン31は設けられる。モータ32は、そのファン31を回転駆動する。発熱部33は、送風用のファン31から送り出される風の通路(第1の流路13)に配置される。具体的には、発熱部33は、その第1の流路13の方向で第1の排気口12およびファン31との間に配設される。モータ32はたとえば直流モータであり、ファン31とともに送風装置として機能する。
また、ファン31の近傍には整流翼(不図示)が配設される。モータ32の周囲には絶縁板(不図示)が配設される。発熱部33のヒータプレート34(後述参照)と筐体部10との間には遮熱板21が配設される。そして、ハンドル部16には、操作ボタン17と連動して回路の開閉を行うスライドスイッチ(不図示)が内設される。また、ハンドル部16には、その回路の開閉を行う制御部41(図2では不図示、後述参照)も内設される。
発熱部33は、その第1の流路13に沿う方向でファン31および第1の排気口12(空気吹出し口)の間に配設され、ヒータプレート34を有する。そのヒータプレート34は、空気吹出し口側から視て十字状に形成される。ヒータプレート34には、ニクロム線などからなるヒータ(不図示)が装着される。すなわち、発熱部33はヒータを含んで構成される。
ヒータは、通電されることで熱を発生し、口当て部材50によって案内される使用者の呼気に対しファン31によって強制的に発生される空気流を加熱して熱風に変換する。このとき、その空気流(呼気)に含まれるウイルスはその熱により死滅する。ヒータは、前述のようにニクロム線などの熱電線を含んで構成され、絶縁板に巻回されて筐体部10の中空部に配置して固定される。
なお、ファン31のモータ32およびヒータは、前述の電源コード19を通じて給電される(図1参照)。
遮熱板21は、テーパ状の筒体からなり、発熱部33が発生する熱が筐体部10に影響しないように発熱部33を包囲するように配置される。遮熱板21の前端部(第1の排気口12側の端部)の外径は筐体部10の内径より若干小径に形成され、それにより遮熱板21の前端は筐体部10の内面に対し小さい間隙を在して配置される。また、遮熱板21の後端部(第1の吸気口11側の端部)は、整流翼と隙間なく連結する。そのように構成されることで、ファン31から送り出される風が、筐体部10の隙間から外部に漏れるのを防止する。
それにより、使用者の呼気の全部は、第1の流路13において発熱部33が存在する部分を強制的に通過するように案内され加熱される。そのため、使用者の呼気は、呼気滅菌装置1の筐体部10の途中部分から漏れ出さず、その全部が発熱部33のヒータによって熱風に変換される。その結果、その高温により呼気に含まれるウイルスなどが死滅または滅菌される。
(・口当て部材の構成)
図3を参照しながら、本実施形態に係る口当て部材50の構成について説明する。
図3は、図1に示す口当て部材50の構成の一例を説明する斜視図である。
図3に示すように、口当て部材50は、略円筒状(筒状の一例)に形成され、その内部に第2の流路53が設けられる。前述のように、口当て部材50は、前述の筐体部10に対し着脱自在に取り付け可能である。また、口当て部材50は、使用者の顔に密着して面接触させるため、可撓性を有する素材、たとえばシリコン樹脂からなることが好ましい。シリコン樹脂の場合、口当て部材50は、使用者の顔表面形状に適合して容易に変形するとともに、装着時に使用者の顔表面に過度な圧力が加わることを防止する。
本実施形態の口当て部材50は、第2の流路53に従って第2の吸気口51および第2の排気口52が形成される。つまり、口当て部材50は、その第2の流路53の一端口が第2の吸気口51であり、その他端口が第2の排気口52である。そして、口当て部材50は、第2の排気口52で第1の吸気口11を覆うように着脱自在に取り付けられる。そのとき、第1の吸気口11および第2の排気口52が連通する。また、第2の吸気口51は使用者の口および鼻の両方を覆うように当接され、その当接の状態で口当て部材50は使用される。口当て部材50はその第2の吸気口51で使用者の顔表面に面接触可能に構成される。
口当て部材50の第2の吸気口51は径方向外方に向かって隆起する隆起部54が形成される。その隆起部54が使用者の鼻に適合する窪み部55を有する。つまり、隆起部54は、使用時に口当て部材50が使用者の鼻梁(びりょう)に接触する頂部において窪み部55が配置されるように形成される。
口当て部材50の外周面には複数の空気孔56が形成される。それら複数の空気孔56は、周方向に亘って1列でかつ略等間隔に配置される。また、それら複数の空気孔56は第2の流路53に沿った方向で第2の吸気口51寄りに配置される。それにより、使用者が吸気する場合、呼気滅菌装置1が動作中であってもその複数の空気孔56を通じて外気から新鮮な空気を取り込むことが可能である。
なお、複数の空気孔56のそれぞれには、呼気が外部に流出しないように弁機構が配設されてもよい。また、本実施形態は複数の空気孔56は1列で並列されるがこれに限定されない。その他、複数の空気孔56は2列以上で並設されてもよい。
また、本実施形態の呼気滅菌装置1はさらにハーネス(不図示)を含んで構成されてもよい。ハーネスは、たとえば、口当て部材50の上側および下側のそれぞれに固定される一対のストラップを含んで構成される。
その一対のストラップは、熱硬化性ゴム、熱可塑性エラストマー、より合わされたまたは編まれた糸および/またはゴムの組合せ、非弾性の、より合わされた構成材などの様々な材料から設けることが可能である。その一対のストラップのそれぞれは、大きく伸長するが弛緩状態に戻ることが可能であることが好ましい。また、その一対のストラップのそれぞれは、連続的なストラップ、またはさらなる締結具もしくはバックルが一体的に結合して設けられる、複数の部品を有して構成されてもよい。あるいは、ストラップは、使用者の耳の周囲に配置されるループが形成されて設けられてもよい。
(・呼気滅菌装置の制御システムの構成)
図4を参照しながら、本実施形態に係る呼気滅菌装置1の制御システムの構成の一例について説明する。
図4は、図1に示す呼気滅菌装置の制御システムの構成の一例を説明するブロック図である。
図4に示すように、呼気滅菌装置1は、たとえばマイクロプロセッサーで構成された制御部41によって電気系統の全体が制御される。操作ボタン17のオンまたはオフなどのスイッチ状態は、電気的に検出されて制御部41へ伝達される。制御部41は、操作ボタン17のスイッチ状態に対応して各回路を制御する。制御対象は、主に回転駆動回路42および発熱回路43である。
発熱回路43は、発熱部33のヒータに通電して一定の発熱状態を保つ回路である。制御部41は、操作ボタン17がオン状態であるとき、発熱回路43が機能するように制御する。回転駆動回路42は、モータ32に通電してファン31を一定の回転速度で回転させる回路である。制御部41は、操作ボタン17がオン状態であるとき、回転駆動回路42が機能するように制御する。
(・呼気滅菌装置の使用方法)
図5を参照しながら、本実施形態の呼気滅菌装置1の使用方法の一例について説明する。
図5は、図1に示す呼気滅菌装置1の使用例を示す斜視図である。
図5に示すように、本実施形態の呼気滅菌装置1は、筐体部10に口当て部材50がその一端部(第2の排気口52側)で装着され、かつその口当て部材50の他端部(第2の吸気口51側)で使用者の口および鼻を覆うように顔表面に当接される状態で使用される。
その状態で、使用者が操作ボタン17を操作して電源をオンにすると、前述の制御部41の制御によって発熱部33のヒータに電気が通電し発熱部33のヒータが発熱する。それとともに、モータ32に電気が通電しモータ32の作動に伴って送風用のファン31が回転する。
口当て部材50はその第2の流路53に従って使用者の呼気を筐体部10の第1の流路13に案内する(図2参照)。そのとき、送風用のファン31が回転するため、使用者の呼気が第1の吸気口11および第2の排気口52を通じて筐体部10の内部に導入され、導入された空気(呼気)は送風用のファン31によって第1の排気口12に向かって強制的に送り出される(図2参照)。
その過程において、空気、換言すれば呼気は発熱部33で発生した熱によって高温で加熱され熱風となる。そして、呼気に含まれるウイルスがその高温によって死滅される。最終的には、呼気は熱風となって第2の排気口52を通じて外部に放出(排出)される。
また、口当て部材50には複数の空気孔56が形成されるので、使用者が吸気する場合、呼気滅菌装置1が動作中であってもその複数の孔を通じて外部から空気を取り込むことが可能である。
そのようにして、本実施形態の呼気滅菌装置1は、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルス感染者が健常者と同一空間内で一緒に日常活動を可能な限り行うために着用・使用することが可能である。
(・本実施形態の特徴および利点について)
以上説明したように本実施形態の呼気滅菌装置1によれば、第1の吸気口11および第1の排気口12が形成されその内部に第1の流路13が設けられる筐体部10と、筐体部10に内設される送風用のファン31と、ファン31を回転駆動するモータ32と、第1の排気口12およびファン31の間に配設され、ファン31の回転により送風される空気を加熱する発熱部33と、第2の吸気口51および第2の排気口52が形成され、第2の排気口52で第1の吸気口11を覆うように取り付けられ第1の吸気口11および第2の排気口52が連通し、第2の吸気口51は使用者の口に少なくとも当てられる口当て部材50(口当て部の一例)と、を有する。
また、実施形態の口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)によれば、第1の吸気口11および第1の排気口12が形成されその内部に第1の流路13が設けられる筐体部10と、筐体部10に内設される送風用のファン31と、ファン31を回転駆動するモータ32と、第1の排気口12およびファン31の間に配設され、ファン31の回転により送風される空気を加熱する発熱部33と、を含む装置本体に取り付けられるための口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)であって、第2の吸気口51および第2の排気口52が形成され、第2の排気口52で第1の吸気口11を覆うように取り付けられ第1の吸気口11および第2の排気口52が連通し、第2の吸気口51は使用者の口に少なくとも当てられる。
このため、使用者の呼気を口当て部材50で筐体部10に案内しその案内される空気(呼気)を外部に排出(放出)する際、使用者がたとえばウイルスに感染した場合でもその呼気を加熱してその呼気に含まれるウイルスを死滅させることができる。その結果、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止するとともにウイルス感染者の生活の質を損なうことなく可能な限り安全に日常生活を送らせることができる。また、簡素な構造であるため、軽量化および低コスト化を図ることができる。
また、本実施形態の呼気滅菌装置1によれば、口当て部材50(口当て部の一例)は、筒状に形成され、その一端口が第2の吸気口51であり、その他端口が第2の排気口52である。
また、本実施形態の口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)によれば、筒状に形成され、その内部で第2の流路53が設けられ、その一端口が第2の吸気口51であり、その他端口が第2の排気口52である。
このため、より簡素な構造として軽量化および低コスト化を一層図ることができる。
また、本実施形態の口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)によれば、外周面に1または複数の空気孔56が形成される。
このため、使用者が吸気する場合、その空気孔56を通じて外気から新鮮な空気を取り込むことができる。
また、本実施形態の口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)によれば、空気孔56が第2の流路53に沿った方向で第2の吸気口51寄りに配置される。
このため、使用者が吸気する場合、あまり力まずにより容易またはより自然に外気から空気を取り込むことができる。
また、本実施形態の口当て部材50(呼気滅菌補助具の一例)によれば、シリコン樹脂からなる。
このため、口当て部材50が使用者の顔表面形状に適合して容易に変形するとともに、装着時に使用者の顔表面に過度な圧力が加わることを防止することができる。
<さいごに>
以上で具体的実施形態の説明を終えるが、本考案の態様はこれら実施形態に限定されるものではなく、適宜、変形、改良などが可能である。
本考案は、簡易な構造として軽量化および低コスト化を図りながら、ウイルス感染者(使用者)の呼気に対し、その呼気に含まれるウイルスを積極的に滅菌してウイルスの広がりを確かに防止することができる呼気滅菌装置および呼気滅菌補助具として有用である。
1 :呼気滅菌装置
10 :筐体部
11 :第1の吸気口
12 :第1の排気口
13 :第1の流路
14 :ケース
15 :貫通孔
16 :ハンドル部
17 :操作ボタン
18 :ブッシュ
19 :電源コード
21 :遮熱板
31 :ファン
32 :モータ
33 :発熱部
34 :ヒータプレート
41 :制御部
42 :回転駆動回路
43 :発熱回路
50 :口当て部材
51 :第2の吸気口
52 :第2の排気口
53 :第2の流路
54 :隆起部
55 :窪み部
56 :空気孔

Claims (7)

  1. 第1の吸気口(11)および第1の排気口(12)が形成されその内部に第1の流路(13)が設けられる筐体部(10)と、
    前記筐体部(10)に内設される送風用のファン(31)と、
    前記ファン(31)を回転駆動するモータ(32)と、
    前記第1の排気口(12)および前記ファン(31)の間に配設され、前記ファン(31)の回転により送風される空気を加熱する発熱部(33)と、
    第2の吸気口(51)および第2の排気口(52)が形成され、前記第2の排気口(52)で前記第1の吸気口(11)を覆うように取り付けられ前記第1の吸気口(11)および前記第2の排気口(52)が連通し、前記第2の吸気口(51)は使用者の口に少なくとも当てられる口当て部(50)と、を有する、
    呼気滅菌装置(1)。
  2. 前記口当て部(50)は、筒状に形成され、
    その一端口が前記第2の吸気口(51)であり、
    その他端口が前記第2の排気口(52)である、
    請求項1に記載の呼気滅菌装置(1)。
  3. 第1の吸気口(11)および第1の排気口(12)が形成されその内部に第1の流路(13)が設けられる筐体部(10)と、
    前記筐体部(10)に内設される送風用のファン(31)と、
    前記ファン(31)を回転駆動するモータ(32)と、
    前記第1の排気口(12)および前記ファン(31)の間に配設され、前記ファン(31)の回転により送風される空気を加熱する発熱部(33)と、
    を含む装置本体に取り付けられるための呼気滅菌補助具(50)であって、
    第2の吸気口(51)および第2の排気口(52)が形成され、前記第2の排気口(52)で前記第1の吸気口(11)を覆うように取り付けられ前記第1の吸気口(11)および前記第2の排気口(52)が連通し、前記第2の吸気口(51)は使用者の口に少なくとも当てられる、
    呼気滅菌補助具(50)。
  4. 筒状に形成され、その内部で第2の流路(53)が設けられ、
    その一端口が前記第2の吸気口(51)であり、
    その他端口が前記第2の排気口(52)である、
    請求項3に記載の呼気滅菌補助具。
  5. 外周面に1または複数の空気孔(56)が形成される、
    請求項4に記載の呼気滅菌補助具(50)。
  6. 前記空気孔(56)が前記第2の流路(53)に沿った方向で第2の吸気口(51)寄りに配置される、
    請求項5に記載の吸気滅菌補助具(50)。
  7. シリコン樹脂からなる、
    請求項3に記載の呼気滅菌補助具(50)。
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