JP3240526B2 - 排ガス自動分析装置 - Google Patents

排ガス自動分析装置

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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は排ガス自動分析装置に係
り、特にボイラに於ける燃焼状態を知るため、短時間に
排ガス性状のダクト内分布を継続して計測するのに好適
な排ガス自動分析装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のこの種の装置は、図3に示すよう
に、ボイラ21により燃焼した排ガスはダクト23によ
り煙突22に導びかれ排出される。ダクト内の排ガスを
サンプリングして分析することは燃焼状態を把握でき、
かつ燃焼状態を改善することができる有効な手段のひと
つである。
【0003】その排ガス分析をするため、図4に示すよ
うに、ダクト内の排ガスの分析を行う。この場合は16
点(A1〜D4)の分布を示す。このように多数の測定を
順序に従って切替えて継続するための従来の装置を図5
に示す。
【0004】まず、サンプリングプローブ24により、
排ガスは2点鎖線に囲まれた装置のバイパス弁28及び
バイパスポンプ30によりバイパス管34を経てダクト
内に返えされる。サンプリングされた排ガスの性状が安
定する迄の時間として約90秒間この状態を維持する。
次にサンプリング弁27に切替え、ここでサンプリング
を開始し、ガス分析計32にて排ガスを分析する。この
分析時間として約60秒間みている。他のサンプリング
点を測定している間にパージ弁26を開き、詰り防止対
策として一定時間開とする。これが、1サンプリング点
に於ける操作である。
【0005】切替指示は切替・データ処理盤33に組込
まれた装置よりの信号による。計測点が16点ある場合
は16回、このサイクルをくり返すことになる。ダクト
内分布を1回計測するのに約40分要することになる。
又ガス分析計入口弁35をまず排出側とし、既分析ガス
が完全になくなってからサンプリング側に切替える。
尚、図5中の25はサンプリング導管、29はパージ減
圧弁、31はサンプリングポンプである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら上記従来
の方法は、確実なサンプリングガスの計測はできるが、
しかし切替弁の種類が多く、16点計測するとすれば4
8個の切替弁を必要とする。又計測時間も1サイクル完
了するのに約40分間を要するという問題があった。
【0007】本発明の目的は、ガス分析計に対しサンプ
ルガスを次々と連続的に流し、次に計測すべきサンプル
ガスを途中迄引込み待期させ、配管間のガス置換時間を
短縮させ、短時間に排ガス性状のダクト内分布を継続し
て計測することのできる排ガス自動分析装置を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、煙道中の多数のサンプリング点を三系統以
上にまとめ、各系統ごとに、いくつかのサンプリングガ
スの流通を切替えるロータリスイッチと、該ロータリス
イッチの後段に設置したパージエアの流入可能な三方切
替弁とを有し、該三方切替弁の後段に、一つの系統のサ
ンプリングガスをサンプリングポンプに導入し、他の一
つの系統のサンプリングガスをバイパスポンプに導入す
る四方切替弁を有するとともに、前記多数のサンプリン
グ点を切替える切替データ処理盤と、前記サンプリング
ポンプを経由して採取したサンプリングガスを分析する
ガス分析装置とを備え、前記三系統以上のうち、前記サ
ンプリングポンプまたは前記バイパスポンプにサンプリ
ングガスを導入する二系統以外の系統は、前記三方切替
弁を介してパージエアを逆流可能としたことを特徴とす
るものである
【0009】
【作用】従来の方式はサンプリングする場合、一旦分析
計に引き込んだサンプルガスは次のサンプリングに移る
場合大気により完全にサンプリング配管をパージした
後、次のサンプルガスを引き込んでいた。しかし、上記
構成によれば、サンプリングを簡素化するため、サンプ
ルガスを切替時に一旦パージすることなく次々と切替え
て、短時間に分析を行うことができる。
【0010】また、その場合、以下のように分析精度を
上げ、又装置を簡素化することができる。 (1)サンプルガスを効率よく切替るためのロータリス
イッチを設けることにより、系統の簡素化を図ることが
できる。 (2)次のサンプリングガスを配管系統の途中迄引き込
み待期させることにより、サンプリング時間を短縮する
ことができる。 (3)サンプリングガスを計測していない系統について
は、吹き込パージ系統を設けて配管間の滞積物をダクト
内に逆流させることが可能となる。 (4)切替タイミングと計測タイミングのマッチングを
チェックし、マッチングしていない場合は、大気を吹き
込んで修正することができる。
【0011】
【0012】
【実施例】以下、本発明の実施例を、図面を参照して説
明する。図1は本発明の一実施例の系統図、図2は本実
施例の各バルブの動きを示す図である。本図はサンプル
ガス16点を切替えての分析を行う場合の具体例を示し
ている。
【0013】図1に示すように、16点でサンプリング
したサンプルガスA1〜D4に対応してスイッチングバ
ルブ1−Aないし1−Dがある。これに対応して各々パ
ージエアと切替るための三方切替バルブ2−Aないし2
−Dがある。また、ここまできたサンプルガスをサンプ
リングポンプ5に入れるか、バイパスポンプ6に入れる
か切替えるための四方切替バルブ3−1ないし3−2が
ある。サンプルガスはガス分析計7に引込まれ計測され
る。各バルブの切替えを行うための切替・データ処理盤
8を設けている。
【0014】図2によって各々のバルブの動きを説明す
る。まずA1のサンプルガスを計測する場合はスイッチ
ングバルブ1−Aは1の位置にある。これより三方切替
バルブ2−Aに行く、2−AはOFFの状態すなわちa
−bが導通してあり、四方切替バルブ3−1に行く。こ
のバルブはOFFの状態すなわちa−bが導通してあ
り、サンプリングポンプ5に導かれ、ガス分析計7によ
り計測される。
【0015】このときスイッチングバルブ1−Bは1の
位置にあり、A2のサンプルガスが引込まれているが四
方切替バルブはa−b、c−dが導通しておりバイパス
ポンプ6に導びかれる。すなわち四方切替バルブ3−1
まではA2のサンプルガスが来ており、次の計測にそな
えている。三方切替バルブ2−C、2−DはいずれもO
Nすなわちc−aが導通してパージ側になっており、配
管内の滞積物をダクトに放出する。以上の如くA1の
サンプルガスのみがガス分析計7内に入る。
【0016】次にA2のサンプルガスを計測する、その
ときの各バルブの動きは図2に示すA2の項による。図
示するように順次B3のサンプルガスまで計測を行い、
B3のサンプルガスの計測が終了した時点で二方スイッ
チ4−1をONし、計装エアーをスイッチングバルブ1
−Aの5の位置より入れて大気を計測する。排ガスと性
状が違っているのでこれを計測することにより切替タイ
ミングと計測タイミングはマッチングしているか否かを
チェックでき、また修正ができる。これ以降、B4のサ
ンプルガスを計測することになる。これをD4のサンプ
ルガス迄くり返して行うことになる。
【0017】以上のとおり、1サンプル毎にいったん前
ガスを置換し、その後次のサンプルガスをサンプリング
することなく次々と計測すべきサンプルガスをガス分析
計7に引込み計測可能とすることができる。16点の場
合のサンプリング時間は1点当り約60秒間であり1サ
イクル当り約20分となる。
【0018】このように本実施例は、ガスサンプリング
の方式をガス分析計に対しサンプルガスを次々と連続的
に流し、又次に計測すべきサンプルガスを途中迄引込み
待期させ配管間のガス置換時間を短縮させることができ
る。また、切替タイミングと計測タイミングがマッチン
グしているかチェックでき、マッチングしていないとき
は修正ができる系統を設けた。また、サンプルガスを切
替えるのにロータリースイッチを設け切替時間の短縮及
び系統の簡素化を計っている。また、サンプリングを行
っていない系統については配管内の滞積物をダクト内に
逆流させ吹き込むパージ系統が設けられている。
【0019】
【発明の効果】上述のとおり本発明によれば、ガス分析
計に対しサンプルガスを次々と連続的に流し、次に計測
すべきサンプルガスを途中迄引込み待期させ、配管間の
ガス置換時間を短縮させ、短時間に排ガス性状のダクト
内分布を継続して計測することのできる排ガス自動分析
装置を提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス自動分析装置の一実施例を示す
系統図である。
【図2】本実施例の排ガス自動分析装置の各々のバルブ
の動きを示す図である。
【図3】排ガス測定にかかわる全体を示す図である。
【図4】排ガスのダクト内の測定分布例(16点)を示
す図である。
【図5】従来の排ガス自動分析装置を示す系統図であ
る。
【符号の説明】
1−A、1−B、1−C、1−D スイッチングバルブ 2−A、2−B、2−C、2−D 三方切替バルブ 3−1、3−2 四方切替バルブ 4−1、4−2 二方スイッチバルブ 5 サンプリングポンプ 6 バイパスポンプ 7 ガス分析計 8 切替・データ処理盤 21 ボイラ 22 煙突 23 煙道 24 サンプリングプローブ 25 サンプリング導管 26 パージ弁 27 サンプリング弁 28 バイパス弁 29 パージ弁減圧弁 30 バイパスポンプ 31 サンプリングポンプ 32 ガス分析計 33 切替・データ処理盤 34 バイパス管 35 ガス分析計入口弁 A、B、C、D 計測点
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 1/00 101 G01N 1/00 G01N 1/22 G01N 21/61

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 煙道中の多数のサンプリング点を三系統
    以上にまとめ、各系統ごとに、いくつかのサンプリング
    ガスの流通を切替えるロータリスイッチと、該ロータリ
    スイッチの後段に設置したパージエアの流入可能な三方
    切替弁とを有し、該三方切替弁の後段に、一つの系統の
    サンプリングガスをサンプリングポンプに導入し、他の
    一つの系統のサンプリングガスをバイパスポンプに導入
    する四方切替弁を有するとともに、前記多数のサンプリ
    ング点を切替える切替データ処理盤と、前記サンプリン
    グポンプを経由して採取したサンプリングガスを分析す
    るガス分析装置とを備え、前記三系統以上のうち、前記
    サンプリングポンプまたは前記バイパスポンプにサンプ
    リングガスを導入する二系統以外の系統は、前記三方切
    替弁を介してパージエアを逆流可能としたことを特徴と
    する排ガス自動分析装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の排ガス自動分析装置にお
    いて、前記多数のサンプリングガスのうち、測定中のサ
    ンプリングガスの次に測定するサンプリングガスを、
    記四方切替弁を介して前記バイパスポンプに導入する
    ガス自動分析装置。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の排ガス自動分析装置にお
    いて、前記多数のサンプリングガスの切替タイミング及
    び計測タイミングをマッチングチェック及び修正する系
    統が設けられている排ガス自動分析装置。
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