JP3239967U - 鍛造用減圧成形金型 - Google Patents
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Abstract
【課題】突起部の成形品質を確保するだけでなく、鍛造圧力を低減して、鍛造完成品の全体的な応力均一度を大幅に向上させることができる鍛造減圧成形金型を提供する。【解決手段】鍛造減圧成形金型は、突起部付き鍛造完成品製造用金型であり、固定型、可動型及び再充填機構を含み、可動型が、当該固定型に対して、接近・離れの方向に移動でき、当該固定型に、少なくとも一つの突起成形部が設置され、複数の材料逃し部がそれぞれ当該突起成形部の外側に二つ位置し、当該材料逃がし部が、相対的に当該可動型へ凹み、当該再充填機構は少なくとも一つのプッシュロッド及び外プッシュロッドを伸縮する作動部材があり、当該プッシュロッドは当該材料逃がし部の底部に設置される。鍛造を行う際に、当該突起成形部の二つの外側の材料逃がし部を利用して、流動性を増やし、更に当該再充填機構を利用して材料逃がし部内の材料を収容スペースと突起成形部に再充填させる。【選択図】図2
Description
本考案は、鍛造用減圧成形金型に係わり、特に突起部付き鍛造完成品製造用金型を指し、材料流動性を高めて成形時間を短縮するだけでなく、突起部の成形品質を確保し、且つ、鍛造完成品の全体的な応力均一度を大幅に向上させる鍛造減圧成形金型に係わる。
これから、幾つかのタイプの材料加工の長所と短所を簡単に説明する。
等チャンネル角押出(Equal Channel Angular Extrusion)は、金属素材をチャンネル内において繰り返して押し出すことによって、結晶粒組織を一層微細化することができるが、金属素材の外形を引っ張って伸ばし、且つ、生産の経済性が良くない。
ロール成形法:この方法で加工される結晶粒組織は、微細化し易いが、方向性が明らかであるので、各チャンネルのロール方向を制御しなければならず、且つ、材料利用率が極めて低いので、生産経済性も良くない。
平ダイス鍛造成形法:鍛造 加工から言うと、一番早い時期から人類が使用している成形技術であり、且つ、その上、完成品形状の複雑度及び応用できる加工材料の種類から言うと、鍛造加工の適用範囲が非常に広範であるが、一般に平ダイス鍛造成形法だけを使用すると、デッドメタル領域(dead metal zone)が形成する可能性があるので、結晶粒組織の均一度が悪い。但し、成形プロセス中において、材料の塑性流動が直径方向であるので、比較的に結晶粒組織方向性の欠点がなく、且つ、材料利用率が高く、それに加えて、量産にも適される。
但し、金属部品で少なくとも一つの突起部(又は突出部)を形成して、前記平ダイス鍛造成形法を採用する時に、一般に加圧成形方式を利用し、即ち、突起部形状を有する凹み部付き押付ダイスを、金属板に押し付けて鍛圧加工を行うことによって、 金属板の一部分を前記凹み部内に押さえ込んで突起部を形成する方法である。押さえられる金属の塑性流動が、垂直下側->水平方向->垂直上方という三つの方向で変わる為、突起部形状の凹み部への流動を順調に行うことができず、突起部の品質が悪いだけでなく、形成する突起部の直径と高さが大きく制限される。その上、材料が順調に流れるようにする為に、殆ど鍛造・押圧の加圧圧力を増やすことによって実現する。これで完成品の全体的な応力均一度が悪くなる。
これに鑑みて、本考案は、鍛造用減圧成形金型(特に突起部付き鍛造完成品製造用金型指す)を提供する。材料流動性を高めて成形時間を短縮するだけでなく、且つ、突起部の成形品質を確保できるので、鍛造完成品の全体的な応力均一度を大幅に向上させる鍛造減圧成形金型は、その主な目的である。
前記目的を達成する為に、本考案の鍛造減圧成形金型は、突起部付き鍛造完成品製造用金型であり、鍛造減圧成形金型シリーズは、少なくとも下記を含む。固定型、一つの収容スペースを有し、且つ、当該収容ス ペースに、当該固定型へ凹み方式で少なくとも一つの突起成形部が設置され ていて、当該突起部の形成に用いられる。更に、可動型も設置されていて、当該収容スペースの開閉方向において、当該固定型に対して、接近・離れの 方式で移動し、当該可動型に複数の材料逃がし部及び少なくとも一つの加 圧部が設置されていて、当該複数の材料逃がし部がそれぞれ当該突起成形部の二つの外側に位置している。もう一方で、当該加圧部が、当該突起成形部と当該開閉方向において重なり合い、且つ、当該加圧部が、当該可動型から突出し、もう一方で、当該材料逃がし部が、当該可動型へ凹む。及び、再充填機構は、少なくとも1つのプッシュロッドと、プッシュロッドを駆動して伸縮させる作動部材とを有し、当該プッシュロッドは、材料逃がし部分の底部に設置される。
一つの好ましい実施形態において、当該複数の材料逃がし部が当該突起成形部と当該開閉方向において重なり合っていない。
一つの好ましい実施形態において、該固定型に向ける、当該可動型の表面に、連続に配列している凹み部と凸部が形成する。当該凹み部が、当該材料逃がし部を構成し、もう一方で、当該凸部が、当該加圧部を構成する。
一つの好ましい実施形態において、さらに一つの型締め ユニットが設置されていて、当該可動型の移動動力源を提供する。 当該型締めユニットが当該可動型を駆動して、当該固定型に近づく方向へ移動して型締めを行う時に、 当該固定型と当該可動型が、共に一つの成形型穴になって囲む。
一つ好ましい実施形態において、天板がプッシュロッドの片側に設けられ、当該天板のサイズは材料逃がし部分の底部と一致する。
本考案の金型を用いて鍛造を行う場合、加圧部による突起成形部の開閉方向への鍛圧圧力を付与し、両側の材料逃がし部は材料流動性を高めるために材料が流れるスペースを提供し、突起部の成形品質を確保するだけでなく、鍛造圧力を下げることができ、鍛造品全体の応力の均一度を大幅に向上させることができる。そして、当該再充填機構を利用して、材料逃がし部内の材料を収容スペースと突起部に再充填して、良好な成形効果を得ることができる。
別段の説明がない限り、本出願の明細書と特許請求の範囲に使用される下記の用語は、次の文に記載されている定義を有する。注意すべきなこととしては、本出願の明細書と特許請求の範囲に使用されている単数形用語「一つ」が、単一の記載事項の代わりに、一つ又は一つの以上の記載事項(例えば、少なくとも一つ、少なくとも二つ又は少なくとも三つ)を含むのを意図することである。本出願の特許請求の範囲に使用されている「含む」と「有する」等の 開放式接続詞が、請求項に記載されている部品又は成分の組み合わせの中で、請求項に記載されていないその他の部品又は成分の可能性をぬぐいきれないを表すことである。もう一つの注意すべき点としては、用語「又は」が、その意味から言うと、内容にはっきり表されている場合を除いて、一般的に「及び/又は」も含む。本出願の明細書及び特許請求の範囲で使用されている用語「約(about)」又は「実質的に(substantially)」は、些細な変更を行える如何なる誤差を修飾する為に使用されるが、これらの些細な変更が本考案の本質を変更しない。
本考案の鍛造減圧成形金型1は、突起部付き21的鍛造完成品2製造用金型であり、図5で示す通り、当該鍛造減圧成形金型1シリーズは、少なくとも下記を含む。
1、一つの固定型11: 図1と図2で示す通り、当該固定型に一つの収容スペース111を有し、且つ、当該収容スペース111に、当該固定型11へ凹み方式で少なくとも一つの突起成形部112が設置されていて、当該突起部の形成に用いられる。
一つの可動型12:当該収容スペース11の開閉方向Tにおいて、当該固定型11に対して、接近・離れの方式で移動できる。 図で示される実施形態において、当該可動型12が、当該固定型11の上方にあり、且つ、前記の開閉方向Tが、当該固定型11を沿う垂直方向である。その中で、当該可動型12に複数の材料逃がし部121及び少なくとも一つの加圧部122が設置されていて、当該複数の材料逃がし部121がそれぞれ当該突起成形部112の二つの外側に位置している。もう一方で、当該加圧部122が、当該突起成形部112と当該開閉方向Tにおいて重なり合い、逆に、当該複数の材料逃がし部121が当該突起成形部112と当該開閉方向Tにおいて重なり合わない。 その上、当該加圧部122が、当該可動型12から突出し、もう一方で、 当該材料逃がし部121が、当該可動型12へ凹む。図で示される実施形態において、当該固定型11に向ける、当該可動型12の表面に、連続に配列している凹み部と凸部等の構造が形成する。当該凹み部が、当該材料逃がし部121を構成し、もう一方で、当該凸部が、当該加圧部122を構成する。
当該再充填機構に少なくともプッシュロッド131及び当該プッシュロッド131を動かして伸縮させる作動部品(図に未表示)、一方当該プッシュロッド131当該材料逃がし部121の底部に配置され、図に示される実施例のように、少なくとも一つの材料逃がし部121に当該プッシュロッド131を設置し、当該プッシュロッド131の片側に天板132が設けられ、当該天板132のサイズは当該材料逃がし121の底部と一致し、当該天板132は当該プッシュロッド131の伸縮作動により当該材料逃がし部121の内部に接近・離れることができる。当然、複数の材料逃がし部に当該プッシュロッドを設置することができる。
鍛造加工を行う際に、図3~図6で示されているように、 まず一つの金属素材3を提供してから、固定型11と可動型12が設置されている鍛造減圧成形金型1に入れ、且つ、当該金属素材3を、下向きで収容スペース111に入れる。これから、鍛造・押圧加工を行い、固定型11と可動型12を使用して金属素材3の鍛造・押圧加工を行い、一つの型締めユニット(図で示されていない)を使用して、当該可動型の移動動力源を提供する。当該型締めユニットが当該可動型12を駆動して、当該固定型11に近づく方向へ移動して型締めを行う時に、当該固定型11と当該可動型12が、共に一つの成形型穴になって囲む。もう一方で、当該金属素材3が当該成形型穴にある。鍛造・押圧を行う際に、可動型12を使用して金属素材3を押さえ、特に加圧部122が、突起成形部112に、開閉方向における鍛造・押圧圧力を提供することによって、金属材料が、突起成形部112に向かい合う金属素材3の両側から、突起成形部112へ塑性流動を行うようにする。図4における、当該突起成形部112箇所の矢印方向を参照してください。 当該箇所における金属材料の塑性流動が、垂直下側->水平方向->垂直上方という三つの方向で変わることによって、突起成形部112内部へ塑性流動を行う金属によって突起部21を形成する。これと同時に、突起成型部112両側の材料逃がし部121を利用して、材料流動のスペースを提供することによって、流動性を増やし、これで、 突起成形部112の両側から中間へ塑性流動を形成する流動性を大きく増やす。図4における当該突起成形部112両側の矢印方向を参照してください。元の水平方向箇所での塑性流動の流動方向及び流動速度を変更することによって、金属材料が一層速く突起成形部112に流動して成形するようにする。
最後に、再充填機構のプッシュロッド131を用いて天板132を逃がし部121に向けて移動させ、逃がし部121内の金属材料を押し込んで、収容空間111および突起成形部112に押し戻す。
最後に、再充填機構のプッシュロッド131を用いて天板132を逃がし部121に向けて移動させ、逃がし部121内の金属材料を押し込んで、収容空間111および突起成形部112に押し戻す。
前記加工手順を経た後、一つの少なくとも一つの突起部21付き鍛造完成品2を得る。 前記金属素材の塑性流動の流動性が比較的均一で、デッドメタル領域(dead metal zone)がないので、結晶粒微細化と均一度の大幅な向上の効果を達成し、突起部の成形品質を確保でき、且つ、鍛造圧力を低減して、鍛造完成品の全体的な応力均一度を大幅に向上させることができる。
前記の実施形態は、本考案を説明するだけであるが、本考案に対する制限と見なしてはいけない。関連分野の技術者が、本考案中の技術的範囲を逸脱しない前提の下で、実施する各種の修正又は変化も、皆本考案の保護範囲に属する。
開閉方向T
鍛造減圧成形金型1
固定型11
収容スペース111
突起成形部112
可動型12
材料逃がし部121
加圧部122
プッシュロッド131
天板132
鍛造完成品2
突起部21
金属素材3
鍛造減圧成形金型1
固定型11
収容スペース111
突起成形部112
可動型12
材料逃がし部121
加圧部122
プッシュロッド131
天板132
鍛造完成品2
突起部21
金属素材3
Claims (5)
- 突起部付き鍛造完成品を製造する鍛造減圧成形金型であって、
固定型と、可動型と、再充填機構と、を備え、
前記固定型は、一つの収容スペースを有し、前記収容スペースに、前記固定型へ凹み方式で少なくとも一つの突起成形部が設置されていて、前記突起部の形成に用いられ、
前記可動型は、前記収容スペースの開閉方向において、前記固定型に対して、接近・離れの方式で移動し、前記可動型に複数の材料逃がし部及び少なくとも一つの加圧部が設置されていて、前記複数の材料逃がし部がそれぞれ前記突起成形部の二つの外側に位置し、もう一方で、前記加圧部が、前記突起成形部と前記開閉方向において重なり合い、且つ、前記加圧部が、前記可動型から突出し、それに加えて、前記材料逃がし部が、前記可動型へ凹み、
前記再充填機構は、少なくとも1つのプッシュロッドと、プッシュロッドを駆動して伸縮させる作動部材とを有し、前記プッシュロッドは、材料逃がし部分の底部に配置される
ことを含むことを特徴とする鍛造減圧成形金型。 - 前記複数の材料逃がし部が前記突起成形部と前記開閉方向において重なり合っていない
ことを特徴とする請求項1に記載の鍛造減圧成形金型。 - 前記固定型に向かう側の前記可動型の表面に、連続に配列している凹み部と凸部が形成し、且つ、前記凹み部が、前記材料逃がし部を構成し、もう一方で、前記凸部が、前記加圧部を構成する
ことを特徴とする請求項1に記載の鍛造減圧成形金型。 - 前記可動型が移動するための動力源を提供するクランプユニットがさらに設けられ、前記可動型がクランプユニットによって駆動されて前記固定型に近づく方向に移動して金型をクランプするとき、前記固定型と前記可動型は成形金型穴を共同で囲むことができる
ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれかに記載の鍛造減圧成形金型。 - 前記プッシュロッドの片側に天板が設けられ、前記天板のサイズは当該材料逃がし部の底部と一致する
ことを特徴とする請求項4に記載の鍛造減圧成形金型。
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