JP3239621U - absorbent article - Google Patents
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Abstract
【課題】適度な冷感効果を長く持続させることができる吸収性物品を提供する。【解決手段】吸収性物品1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、を備える。上記吸収体は、表面4aと裏面4bを有する。上記表面シートは、上記表面側に配置される。上記裏面シートは、上記裏面側に配置される。上記吸収性物品は、相互に直交する前後方向、左右方向及び厚み方向を有する。上記吸収体は、冷感剤11と、刺激を受けて冷感剤を放出する冷感剤デリバリー剤12を含む。上記冷感剤は、上記吸収体の厚み方向に亘って、その量が上記表面から上記裏面に向かって徐々に減少して存在する。上記吸収体全体において、上記冷感剤デリバリー剤に含まれる冷感剤の量は、上記冷感剤の量よりも多い。【選択図】図2An object of the present invention is to provide an absorbent article capable of maintaining an appropriate cooling sensation effect for a long time. An absorbent article (1) includes an absorbent body (4), a top sheet (2), and a back sheet (3). The absorbent body has a front surface 4a and a back surface 4b. The surface sheet is arranged on the surface side. The back sheet is arranged on the back side. The absorbent article has a front-rear direction, a left-right direction, and a thickness direction that are orthogonal to each other. The absorber contains a cooling agent 11 and a cooling agent delivery agent 12 that releases the cooling agent upon receiving a stimulus. The cooling agent is present in an amount gradually decreasing from the front surface to the back surface over the thickness direction of the absorbent body. In the entire absorber, the amount of the cooling agent contained in the cooling agent delivery agent is greater than the amount of the cooling agent. [Selection drawing] Fig. 2
Description
本考案は、生理用ナプキン等の吸収性物品に関する。 The present invention relates to absorbent articles such as sanitary napkins.
生理用ナプキン等の吸収性物品において、排泄液が多いときや長時間使用するときなどにムレやべたつきが生じて着用者が不快に感じことがある。これに対し、冷感剤を含有させた吸収層を備えた吸収性物品が提案されている(例えば特許文献1)。
特許文献1には、吸収性物品の吸収層面内における冷感材料の分布について記載されている。特許文献1に記載の吸収性物品では、吸収層の排泄部対向領域となる中間部に、中間部より前方に位置する前方部と後方に位置する後方部よりも単位面積当たりの冷感材料が少ない低冷感領域を設け、着用者のデリケートエリアである排泄部に対する刺激を和らげている。
Absorbent articles such as sanitary napkins may feel stuffy or sticky when used for a long time, making the wearer feel uncomfortable. In response to this, an absorbent article having an absorbent layer containing a cooling sensation agent has been proposed (for example, Patent Document 1).
このような冷感剤を用いた吸収性物品においては、冷感効果の持続が望まれている。 Sustainability of the cooling sensation effect is desired in absorbent articles using such a cooling agent.
本考案の課題は、適度な冷感効果を長く持続させることができる吸収性物品の提供に関する。 An object of the present invention is to provide an absorbent article capable of sustaining an appropriate cooling sensation effect for a long time.
本考案の一形態に係る吸収性物品は、吸収体と、表面シートと、裏面シートと、を備える。
上記吸収体は、表面と裏面を有する。
上記表面シートは、上記表面側に配置される。
上記裏面シートは、上記裏面側に配置される。
上記吸収性物品は、相互に直交する前後方向、左右方向及び厚み方向を有する。
上記吸収体は、冷感剤と、刺激を受けて冷感剤を放出する冷感剤デリバリー剤を含む。
上記冷感剤は、上記吸収体の厚み方向に亘って、その量が上記表面から上記裏面に向かって徐々に減少して存在する。
上記吸収体全体において、上記冷感剤デリバリー剤に含まれる冷感剤の量は、上記冷感剤の量よりも多い。
An absorbent article according to one aspect of the present invention includes an absorbent body, a topsheet, and a backsheet.
The absorber has a front side and a back side.
The surface sheet is arranged on the surface side.
The back sheet is arranged on the back side.
The absorbent article has a front-rear direction, a left-right direction, and a thickness direction that are orthogonal to each other.
The absorber contains a cooling agent and a cooling agent delivery agent that releases the cooling agent upon stimulation.
The cooling agent is present in an amount that gradually decreases from the front surface toward the back surface over the thickness direction of the absorbent body.
In the entire absorber, the amount of the cooling agent contained in the cooling agent delivery agent is greater than the amount of the cooling agent.
以上のように、本考案の吸収性物品によれば、冷感剤と冷感剤デリバリー剤を用いることにより、使用中の適度な冷感効果を長く持続させることが可能となる。 As described above, according to the absorbent article of the present invention, by using a cooling agent and a cooling agent delivery agent, it is possible to maintain an appropriate cooling effect for a long time during use.
以下、図面を参照しながら、本考案の実施形態を説明する。
[ナプキンの全体構成]
本考案の吸収性物品1は、図1に示すように、本体Mと、一対のウイング部Wと、圧搾溝6と、を備える。吸収性物品1は、生理用ナプキンとして構成され、以下、ナプキン1と称する。
ナプキン1は、着用者の前後方向に対応する縦方向Xと、着用者の左右方向に対応し縦方向Xに直交する横方向Yとを有する。さらに、ナプキン1は、縦方向X及び横方向Yの双方に直交する厚み方向Zを有する。なお、本明細書では、厚み方向Zに関しては、着用時に着用者の肌に近い側を上又は肌側、着衣に近い側を下又は非肌側という事がある。
Hereinafter, embodiments of the present invention will be described with reference to the drawings.
[Overall configuration of napkin]
The
The
本体Mは、縦方向Xに沿って延び、着用時に着用者の着衣の内面に固定される。本体Mは、後述する吸収体4を有しており、着用者の経血等の液状物(以下、「液」とも称する)を吸収する機能を有する。
The main body M extends along the longitudinal direction X and is secured to the inner surface of the wearer's clothing when worn. The main body M has an
本体Mは、縦方向Xに沿って、前方部(縦方向前方部)M1と、中間部(縦方向中間部)M2と、後方部(縦方向後方部)M3と、に区分される。
中間部M2は、着用時に着用者の排泄部に対向する領域である。図1において、中間部M2は、本体Mにおけるウイング部Wの前後基端部間の領域である。
前方部M1は、中間部M2の前方(着用者の腹側)に配置される領域であり、着用時に着用者の排泄領域の前方に対向するように構成される。
後方部M3は、中間部M2の後方(着用者の背側)に配置される領域であり、装着時に着用者の排泄部の後方に対向するように構成される。
なお、ここでいう着用時は、通常の適正な着用位置(ナプキン1の想定される着用位置)が維持された状態を意味し、ナプキン1が当該着用位置からずれた状態にある場合は含まない。
なお、ナプキン1は、ウイング部Wを有さなくてもよいし、あるいは夜用として縦方向Xに長く構成され後方部M3に後方フラップを有していてもよい。ナプキンがウイング部を有さない場合には、本体Mを縦方向Xに沿って三等分して、真中の領域を中間部M2とし、その前方に配置される領域を前方部M1、後方に配置される領域を後方部M3とする。
The main body M is divided along the longitudinal direction X into a front portion (vertical front portion) M1, an intermediate portion (vertical intermediate portion) M2, and a rear portion (vertical rear portion) M3.
The intermediate portion M2 is a region facing the wearer's excretory part when worn. In FIG. 1, the intermediate portion M2 is a region between the front and rear base ends of the wing portions W of the main body M. As shown in FIG.
The front part M1 is an area arranged in front of the intermediate part M2 (on the wearer's ventral side), and is configured to face the front of the wearer's excretion area when worn.
The rear portion M3 is a region arranged behind the intermediate portion M2 (on the wearer's back side), and is configured to face the wearer's excretory portion behind when worn.
In addition, when worn here means a state in which a normal appropriate wearing position (a assumed wearing position of the napkin 1) is maintained, and does not include the case where the
The
ウイング部Wは、本体Mの中間部M2から横方向Yの外方に大きく突出するように構成される。着用時、ウイング部Wは、着衣の股下部に折り曲げて固定する。 The wing portion W is configured to largely protrude outward in the lateral direction Y from the middle portion M2 of the main body M. As shown in FIG. When worn, the wing portions W are bent and fixed to the crotch portion of the garment.
図1及び2に示すように、ナプキン1は、吸収体4と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、中間シート9と、を備える。本体Mにおいて、ナプキン1は、裏面シート3、吸収体4及び表面シート2が厚み方向Zに積層された構成を有する。これらの構成は、例えば、接着剤やヒートシール等による接合、及び圧搾溝6によるエンボス加工等によって、適宜接合されて一体化している。
As shown in FIGS. 1 and 2, the
吸収体4は、縦方向Xに沿って延び、表面シート2と裏面シート3との間に配置される。吸収体4は、液を表面シート2側の面から吸収し、内部で拡散させて当該液を保持する。吸収体4は、表面4aと、裏面4bと、を有する。表面4aは肌側面であり、裏面4bは非肌側面である。
The
本実施形態では、吸収体4は、吸収性シートの積層構造を有する。
図2に示すように、吸収体4は、本体吸収性シート41と、中央吸収性シート42と、を有する。
本体吸収性シート41は、裏面シート2側で幅方向の両端部を重ね合わせて三つ折りされた、折り畳み構造を有する。本体吸収性シート41は、中間部M2から前方部M1及び後方部M3に及ぶ長さを有し、吸収体4の外形形状をなしている。
中央吸収性シート42は、表面シート2側で幅方向の両端部を重ね合わせて三つ折りされた、折り畳み構造を有する。中央吸収性シート42は、折り畳まれた状態において、折り畳まれた本体吸収性シート41よりも横方向Yにおける長さが短い幅狭であり、本体吸収性シート41よりも縦方向Xの長さが短く、中間部M2の幅方向Y中央に配されている。中央吸収性シート42は、本体吸収性シート41の折り畳み構造の内部に収められている。
本体吸収性シート41と中央吸収性シート42とは図示しない接着剤により接着固定されている。
In this embodiment, the
As shown in FIG. 2, the
The main
The central
The main
上記の積層構造において、中央吸収性シート42よりも上方に位置する本体吸収性シート41の肌側となる面が吸収体4の表面4aを構成する。また、中央吸収性シート42よりも下方に位置する本体吸収性シート41の非肌側となる面が吸収体4の裏面4bを構成する。
In the laminated structure described above, the skin-side surface of the main
図2に示すように、吸収体4の中間部M2において、幅方向Y中央部では、本体吸収性シート41と中央吸収性シート42とが積層される。そして、吸収体4において、幅方向Y中央部を間に介してその両側の両側方部では、本体吸収性シート41のみが積層される。従って、吸収体4の中間部M2において、幅方向Y中央部におけるシートの積層数は、両側方部におけるシートの積層数よりも多いため、坪量が高くなる。吸収体4は、このような坪量が周囲よりも高い高坪量部8を有する。高坪量部8は、吸収体4の他の部分よりも嵩高くなっている。
高坪量部8において、本体吸収性シート41のうち、中央吸収性シート42よりも上方に位置する本体吸収性シートを上方本体吸収性シート45、下方に位置する本体吸収性シートを下方本体吸収性シート46と称する。高坪量部8は、下方本体吸収性シート46と、中央吸収性シート42と、上方本体吸収性シート45とが積層されて構成される。
As shown in FIG. 2, in the central portion M2 in the width direction Y of the
In the high basis weight portion 8 , among the main body
吸収体4を構成する本体吸収性シート41及び中央吸収性シート42は、それぞれ、親水性繊維からなる2つのシート状の繊維層間に高吸収性ポリマー材を挟持して固定した厚みの薄いシート体である。吸収性シートの形成にあたっては、高吸水性ポリマーが湿潤によって発現する粘着力や別に添加した接着剤や接着性繊維等のバインダーを利用して一体化することができる。作製は通常用いられる種々の方法によって行うことができ、湿式、乾式いずれの方式によってもよい。吸収性シートは厚みを3mm以下に抑えながら、高吸水性ポリマー材をシートの平面方向に分散配置させているためゲルブロッキングを起こし難く、高い吸収力を有する。例えば、特開平8-246395号公報の段落[0019]~[0031]に記載のものなどが挙げられる。
The main
吸収性シートを構成する親水性繊維としては、疎水性の繊維を親水化処理したもの、それ自体が親水性であるものが挙げられる。特に、それ自体が親水性でかつ保水性を有するものが好ましい。後者の親水性繊維としては、天然系の繊維、セルロース系の再生繊維又は半合成繊維が好ましい例として挙げられる。親水性繊維としては、特にパルプ、レーヨンが好ましく、パルプが一層好ましい。更にセルロース繊維の分子内及び/又は分子間を架橋させた架橋セルロース繊維や木材パルプをマーセル化処理して得られるような嵩高生のセルロース繊維を用いてもよい。パルプとしては、針葉樹クラフトパルプ或いは広葉樹クラフトパルプのような木材パルプ、木綿パルプ或いはワラパルプ等の天然セルロース繊維等が挙げられるが、それらに限定されるものではない。これらのパルプは1種又は2種以上を用いることができる。 Hydrophilic fibers constituting the absorbent sheet include those obtained by subjecting hydrophobic fibers to a hydrophilic treatment, and those which themselves are hydrophilic. In particular, those that are themselves hydrophilic and have water retentivity are preferred. Preferred examples of the latter hydrophilic fibers include natural fibers, regenerated cellulose fibers, and semi-synthetic fibers. As the hydrophilic fiber, pulp and rayon are particularly preferable, and pulp is more preferable. Furthermore, crosslinked cellulose fibers obtained by intramolecular and/or intermolecular crosslinking of cellulose fibers and bulky raw cellulose fibers obtained by mercerizing wood pulp may be used. The pulp includes, but is not limited to, wood pulp such as softwood kraft pulp or hardwood kraft pulp, natural cellulose fibers such as cotton pulp or straw pulp, and the like. One or more of these pulps can be used.
吸収性シートを構成する高吸水性ポリマー材としては、例えば、アクリル酸又はアクリル酸塩を主成分とし、場合によって架橋剤を添加してなる水溶性のエチレン性不飽和モノマーを重合させて得られるヒドロゲル材料が挙げられる。また、ポリエチレンオキサイド、ポリビニルピロリドン、スルホン化ポリスチレン及びポリビニルピリジンの架橋物、デンプン-ポリ(メタ)アクリロニトリルグラフト共重合物のケン化物、デンプン-ポリ(メタ)アクリル酸グラフト共重合物、デンプン-ポリ(メタ)アクリルエステルグラフト共重合物の加水分解物などが挙げられる。これらの高吸水性ポリマー材は1種を単独で、又は2種以上を組み合わせて用いることができる。高吸水性ポリマー材としては、自重の20倍以上、特に50倍以上の純水を吸収・保持できゲル化し得るものが好ましい。
高吸水性ポリマー材の形状は、吸収性シートに用いられる種々のものを特に制限なく用いることができる。例えば、球状、粒状、繊維状、俵状、塊状などが挙げられる。
As the superabsorbent polymer material constituting the absorbent sheet, for example, it is obtained by polymerizing a water-soluble ethylenically unsaturated monomer containing acrylic acid or an acrylate as a main component and optionally adding a cross-linking agent. Hydrogel materials are included. Also, polyethylene oxide, polyvinylpyrrolidone, crosslinked products of sulfonated polystyrene and polyvinylpyridine, saponified products of starch-poly(meth)acrylonitrile graft copolymers, starch-poly(meth)acrylic acid graft copolymers, starch-poly( A hydrolyzate of a meth)acrylic ester graft copolymer and the like can be mentioned. These superabsorbent polymer materials can be used singly or in combination of two or more. As the superabsorbent polymer material, a material capable of absorbing and holding pure water 20 times or more, particularly 50 times or more of its own weight, and gelling is preferable.
As for the shape of the superabsorbent polymer material, various shapes used for absorbent sheets can be used without particular limitation. For example, it may be spherical, granular, fibrous, bale-shaped, or massive.
図2及び4に示すように、吸収体4は、表面4aから裏面4bに向かって厚み方向Zに連通する複数のスリット43を有する。また、吸収体4は冷感剤及び冷感剤デリバリー剤を含有している。詳細については後述する。
As shown in FIGS. 2 and 4, the
表面シート2は、液透過性のシート材として構成され、吸収体4の厚み方向Z上方に配置され、吸収体4の表面4a側に配置される。
表面シート2には、液透過性を有する種々のシートを用いることができる。肌触りのよさを考慮すると、親水性の不織布が好ましく、サーマルボンド不織布がより好ましく、エアスルー不織布が特に好ましい。表面シート2の不織布を構成する繊維は、親水化処理された熱可塑性樹脂繊維であり、かつ、該繊維が2次クリンプ又は3次クリンプのような立体捲縮がなされた繊維であることが好ましい。具体的には、表面シート2の不織布を構成する繊維はポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート等)、ナイロン、及びこれらの複合繊維を作成し、所定の長さにカットしてステープルを形成する前の段階で、各種親水化剤を塗工することで親水化する。親水化剤としては、αオレフィンスルホン酸塩に代表される各種アルキルスルホン酸塩、アクリル酸塩、アクリル酸塩/アクリルアミド共重合体、エステルアミド、エステルアミドの塩、ポリエチレングリコール及びその誘導物、水溶性ポリエステル樹脂、各種シリコーン誘導物、各種糖類誘導物、及びこれらの混合物など、通常用いられる親水化剤による親水化処理を用いることができる。
表面シート2は、例えば、厚み方向Z外方に突出する凸部15を有する。表面シート2の詳細な構成については後述する。
The
Various liquid-permeable sheets can be used for the
The
裏面シート3は、吸収体4の厚み方向Z下方に配置され、吸収体4の裏面4b側に配置される。裏面シート3は、例えばその周縁において、表面シート2及びサイドシート5と接着剤、熱シール等によって接合される。裏面シート3は、接着剤等によって吸収体4に接合されていてもよい。
なお、裏面シート3には、図示はしないが、着衣に対して本体M及びウイング部Wを固定する粘着部が設けられている。
裏面シート3としては、防漏性を有する種々のものを用いることができる。例えば、非透湿性若しくは透湿性フィルム単独、又はフィルムと不織布とを貼り合わせたもの、撥水性の不織布(SMSやSMMS等)を用いることができる。コスト面やズレ止め粘着材とのマッチングなどから非透過性フィルム単独を防漏材として用いることが最も好ましい。
The
Although not shown, the
As the
一対のサイドシート5は、表面シート2の横方向Y外側に配置される。サイドシート5としては、表面シート2よりも親水性が小さいシート材料が好ましい。サイドシート5は、例えば図示しない接着剤によって表面シート2に接合されている。
サイドシート5としては、撥水性の不織布が好ましく、カード法により製造された不織布、スパンボンド不織布、メルトブローン不織布、スパンレース不織布、ヒートロール不織布、ニードルパンチ不織布等の中から撥水性の物、又は撥水処理した種々の不織布を用いることができる。特に好ましくは、例えば、スパンボンド不織布、スパンボンド-メルトブローン(SM)不織布、スパンボンド-メルトブローン-スパンボンド(SMS)不織布等が用いられる。
A pair of
As the
中間シート9は、表面シート2と吸収体4との間に配置される。中間シート9は、セカンドシート、サブレイヤーシートとも称される。中間シート9は、表面シート2から吸収体4への液の透過性を向上させ、吸収体4に吸収された液の表面シート2への液戻りを防止する。
中間シート9は、表面シート2及び吸収体4と、ストライプ状又はスパイラル状に設けられた図示しない接着剤等によって部分的に接合されている。
中間シート9としては、親水性を有し液拡散性に優れているものが好ましい。熱可塑性繊維を含む不織布などが挙げられる。不織布としては、各種の製法によって得られた不織布を用いることができる。例えば、カード法又はエアレイド法により得た繊維ウェブにエアスルー法で繊維同士の熱融着点を形成したエアスルー不織布、カード法により得た繊維ウェブにヒートロール法で繊維同士の熱融着点を形成したヒートロール不織布、ヒートエンボス不織布、スパンレース不織布、ニードルパンチ不織布、レジンボンド不織布等の種々の不織布を用いることができる。
The
The
As the
図1~4に示すように、本体Mの表面シート2側には、圧搾溝6が形成されている。
図2に示すように、圧搾溝6は、表面シート2及び吸収体4が裏面シート3側に向かって一体的に凹陥した構成を有する。圧搾溝6は、熱を伴うか又は伴わない圧搾加工、あるいは超音波エンボス等のエンボス加工により常法に従って形成することができる。圧搾溝6では、表面シート2及び吸収体4が熱融着等により一体化している。
As shown in FIGS. 1 to 4,
As shown in FIG. 2, the
このような構成により、圧搾溝6は、他の領域と比較して剛性が高く、変形しにくい部分となる。このため、圧搾溝6は、ナプキン1が外力を受けた場合に、周囲の低剛性領域の変形を促す変形起点や、当該外力に対する抗力を発揮する部分として機能し得る。
また、圧搾溝6は、周囲の領域と比較して繊維の密度が高くなるため、毛管作用によって排泄された液を吸液及び保持することができる。これにより、圧搾溝6は、吸収体4の外方への液の漏れを防止する防漏作用も有する。
図1に示すように、圧搾溝6は、横方向Yに対をなして左右に配置されている。図1及示す圧搾溝6は、本体Mを横方向Yに2等分する中心線に関して線対称に構成される。
With such a configuration, the
In addition, since the
As shown in FIG. 1, the
圧搾溝6は、本体圧搾溝61と、中間圧搾溝62と、を有する。
本体圧搾溝61は、一対の左右圧搾溝が本体Mの中間部M2においては縦方向Xに延び、かつ、本体Mの前方部M1及び後方部M3においては、横方向Y内方に向かって相互に近接するように延び、全体として本体Mを周回するように構成される。
中間圧搾溝62は、本体圧搾溝61の内側に横方向Yに延びて一対位置する。一対の中間圧搾溝62は、縦方向Xに沿って中間部M2を挟むように位置し、縦方向X外方に凸の形状を有する。一対の中間圧搾溝62の両端部は、本体圧搾溝61と連結している。
The
A pair of left and right
A pair of intermediate
[吸収体の詳細構成]
吸収体4には冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12が含まれる。図2では、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12が塗工される位置を説明するために、冷感剤及び冷感剤デリバリー剤に厚みを持たせて模式的に図示している。
[Detailed structure of absorber]
The
(冷感剤)
図2及び3に示すように、冷感剤11は、吸収体4の表面4aの幅方向Y中央部に縦方向Xにおける全長に亘って塗工される。図2において、便宜的に吸収体4の表面4a上に冷感剤11が位置するように図示しているが、実際には、表面4aに塗工された冷感剤11が吸収体4内部へと拡散し、冷感剤11は吸収体4の厚み方向Xに亘って含まれる。
尚、図3において、冷感剤11が塗工される領域は粗いドットで示し、冷感剤デリバリー剤12が塗工される領域は細かいドットで示している。平面視で、冷感剤デリバリー剤12が位置する領域には冷感剤11も位置している。
(cooling agent)
As shown in FIGS. 2 and 3, the
In FIG. 3, the regions coated with the cooling
冷感剤11には、当技術分野で公知のものを用いることができる。例えば、冷感剤11には、着用者の皮膚や粘膜表面の温度受容器を刺激し、皮膚や粘膜表面上の温度を変化させることなしに、着用者に冷感を伝えることのできる種々の剤を用いることができる。例えば、シクロヘキシル誘導体、シクロヘキサノール誘導体、カルボキサミド類など、特開2005-12918号公報の段落[0006]~[0086]に記載ものが挙げられる。その中でも、匂いによる爽快感と速効性、持続性の観点から、水不溶性又は水難溶性のものが好ましい。水不溶性又は水難溶性の冷感剤は体液とともに非肌側へ移行しにくいことから、冷感は持続しやすい。水不溶性又は水難溶性のものとしては、乳酸メンチルやメントールが好ましい。ここで言う「水不溶性又は水難溶性」とは、25℃の水1Lに対して1g以下の溶解性であることを言い、特に「水不溶性」は25℃の水1Lに対して0.1g以下の溶解性であることを言う。
冷感剤11は、溶媒に溶解させた状態で吸収体4の表面4a上に塗工してもよいし、溶媒を用いずに塗工してもよい。溶媒としては、通常用いられる種々のものを採用できる。例えばジプロピレングリコール等が挙げられる。
冷感剤11としては、特に、メントール及び乳酸メンチルを含むことが、冷感効果を着用後素早く感じられると共に穏やかなものとし、持続性を高めることから好ましい。
As the
The
It is particularly preferable that the
吸収体4の幅方向Y中央部は、その厚み方向Zに亘って冷感剤11を含む。冷感剤11は、表面4aから裏面4bに向かって冷感剤量が減少するように分布する。
より具体的には、高坪量部8では、上方本体吸収性シート45、中央吸収性シート42、及び下方本体吸収性シート46それぞれにおける冷感剤11の単位面積当たりの含有量の関係が、上方本体吸収性シート45が最も多く、次いで中央吸収性シート42が多く、下方本体吸収性シート46が最も少なくなっている。
また、平面視で、吸収体4の高坪量部8以外の領域であって冷感剤11が塗工されている領域では、3つ折りに折り畳まれた積層構造において下方に位置する本体吸収性シートは、上方に位置する本体吸収性シートよりも冷感剤11の単位面積当たりの含有量が少なくなっている。
このように、吸収体4は、厚み方向Zで濃度勾配を有するように冷感剤11が分布している。
A central portion in the width direction Y of the
More specifically, in the high basis weight portion 8, the relationship of the content per unit area of the
In addition, in a region other than the high basis weight portion 8 of the
In this way, the
このような厚み方向Zで冷感剤11の濃度勾配を有する吸収体4は、例えば次のような方法によって製造することができる。
すなわち、吸収体4の表面4aに冷感剤11を塗工した後、所定の温度環境にて、表面4aを上方にして吸収体4を所定時間静置する。静置工程では、冷感剤11が外部へ揮散し難いように、吸収体4の全面を気密性容器で覆う等して気密性の高い状態にしておく。これにより、冷感剤11が表面4aから裏面4bに向かって拡散し、上記のような冷感剤量の分布を有する吸収体4を得ることができる。
The
That is, after the
(冷感剤デリバリー剤)
冷感剤デリバリー剤12は、冷感剤がデリバリー手段に充填された剤である。冷感剤デリバリー剤12は、水分や圧等の刺激を受けることにより冷感剤を放出する。
(Cooling agent delivery agent)
The cooling
冷感剤デリバリー剤12は、典型的には、冷感剤を内包するマイクロカプセルである。当該マイクロカプセルは、芯物質である冷感剤と、それを内包する壁材であるカプセルと、から構成される。刺激を受けて内包する冷感剤を放出するデリバリー手段となるカプセルには、例えば水分や圧等の刺激を受けることにより崩壊されるものを用いることができる。
例えば水崩壊性のカプセルを用いた冷感剤デリバリー剤12では、着用者から排泄される体液等の液(水溶液)と接することによりカプセルが膨潤し、内包する冷感剤が放出される。カプセルの素材として、当技術分野で公知のものが挙げられ、例えば、糖類、ゼラチン、水溶性ポリマー等が挙げられる。糖類としては、例えば、ブドウ糖等の単糖類、ショ糖等の二糖類、デキストリン、グルコマンナン、アルギン酸ナトリウム、水溶性でんぷん等の多糖類が挙げられる。水溶性ポリマーとしては、例えば、ポリビニルアルコール、ポリ酢酸ビニル等が挙げられる。
また、圧崩壊性のカプセルを用いた冷感剤デリバリー剤12は、着用時の着用者の動作等によって圧がかかることにより、内包する冷感剤を放出する。
冷感剤デリバリー剤12が内包し得る冷感剤としては、上記冷感剤11と同様のものを用いることができる。
また、デリバリー剤として内部空洞を有する環状オリゴ糖であるシクロデキストリンを用いてもよい。この場合、冷感剤デリバリー剤は、シクロデキストリンの内部空洞内に冷感剤が取り込まれて構成され、水に膨潤したときに冷感剤を放出する。
The cooling
For example, in the cooling sensation
In addition, the cooling sensation
As the cooling agent that can be included in the cooling
Alternatively, cyclodextrin, which is a cyclic oligosaccharide having an internal cavity, may be used as the delivery agent. In this case, the cooling sensate delivery agent is composed of a cooling sensate entrapped within the internal cavity of the cyclodextrin, which releases the cooling sensate when swollen in water.
このように、冷感剤デリバリー剤12は、水分や圧等の刺激を受けることにより冷感剤を放出するため、未使用状態のナプキン1では、冷感剤デリバリー剤12由来の冷感剤はほとんど放出されていない。
以下では、水刺激により冷感剤を放出する水崩壊性のカプセルを用いた冷感剤デリバリー剤12を例にあげて説明する。
In this way, the cooling
In the following, the cooling sensation
図2及び3に示すように、冷感剤デリバリー剤12は、例えば、折り畳む前の中央吸収性シート42の一方の面全面に塗工される。中央吸収性シート42は冷感剤デリバリー剤12が塗工された面を内側にして折り畳まれ、本体吸収性シート41によって覆われることによって吸収体4が構成される。
これにより、冷感剤デリバリー剤12は吸収体4の内部で保持される形態となり、冷感剤デリバリー剤12の吸収体4からの脱落を抑制することができる。また、吸収体4の内部に冷感剤デリバリー剤12が保持されることにより、カプセル崩壊後のカプセルの殻やカプセル内部の溶媒といった残渣は吸収体4の内部に留置されやすくなる。これにより、吸収体4の表面4aに残渣が存在することによる着用者から排泄される液の吸収速度の低下が抑制され、吸収体4の良好な吸液性を維持することができる。
尚、冷感剤デリバリー剤12は中央吸収体シート42の一方の面全面に塗工されず、一方の面の一部に塗工されていてもよい。
As shown in Figures 2 and 3, the cooling
As a result, the cooling sensation
The cooling
図3に示すように、ナプキン1において、平面視で、冷感剤11が塗工される領域は、冷感剤デリバリー剤12が塗工される領域よりも広い面積で設けられる。冷感剤11が塗布される領域内に冷感剤デリバリー剤12が塗布される領域が含まれる。ナプキン1の排泄部対向領域となる中間部M2では、冷感剤11と冷感剤デリバリー剤12とが平面視で重なっている。
図3に示すように、冷感剤デリバリー剤12は、排泄部の対向領域に設けられ、着用時、冷感剤デリバリー剤12に対してカプセル崩壊に必要な液が効率よく供給される形態となっている。
As shown in FIG. 3 , in the
As shown in FIG. 3, the cooling sensation
(冷感剤及び冷感剤デリバリー剤を含有することの効果)
冷感剤11と冷感剤デリバリー剤12の2種類の冷感剤をナプキン1に用いることにより、着用者に対して、着用初期から着用後期まで、持続的に適度な冷感を与え続けることができる。
(Effect of containing cooling agent and cooling agent delivery agent)
By using two types of cooling agents, a
すなわち、着用初期では、揮発しやすい状態にある冷感剤11からの揮発成分により、着用者に対して冷感を速効で与えることができる。着用初期では吸収体4の内部まで液がまだ到達していない状態となるため、吸収体4の内部に保持されている冷感剤デリバリー剤12は崩壊しにくい状態下にある。このため、着用初期では、冷感剤デリバリー剤12由来の冷感剤はほとんど放出されていない。
That is, at the initial stage of wearing, the volatile component from the cooling
着用中期では、ナプキン1では、着用者からの液によって冷感剤デリバリー剤12の水崩壊が始まり、徐々に冷感剤が放出されやすい状態となっていく。ここで、例えば液が不十分で冷感剤デリバリー剤12の水崩壊が進まず、冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の量が少ない場合であっても、冷感剤11が吸収体4の厚み方向Zに亘って拡散して存在しているので、冷感剤デリバリー剤12から放出された冷感剤の揮発成分は、冷感剤11の揮発成分とともに、肌側に移行する。このように、冷感剤デリバリー剤12由来の冷感剤の量が少なくても吸収体4に存在する冷感剤11によって、冷感に寄与する全体の冷感剤の量を確保することができる。
In the middle period of wearing, the cooling sensation
着用後期にかけては、ナプキン1では、着用者からの液によって冷感剤デリバリー剤12の水崩壊が促進され、着用中期と比較して冷感剤デリバリー剤12から冷感剤がより放出されやすい状態となり得る。冷感剤デリバリー剤12から放出された冷感剤の揮発成分は、肌側に移行する。
In the latter period of wearing, in the
ここで、冷感剤11は吸収体4の厚み方向Zに亘って含まれおり、高坪量部8においては、下方本体吸収性シート46に含まれる冷感剤11の揮発成分が肌側まで移行する距離は、上方本体吸収性シート45に含まれる冷感剤11の揮発成分が肌側まで移行する距離よりも長くなる。これにより、両者それぞれに含まれる冷感剤11の揮発成分がナプキン1の表面シート2側から外部へ放出されるまでの時間に差がつき、持続的な冷感を着用者に与え続けることができる。
更に、吸収体4において、表面4aから裏面4bに向かって冷感剤11の量が徐々に減少するように構成されているので、冷感剤11に基づく冷感の度合いは着用時間の経過とともに徐々に弱くなる傾向となる。一方、冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤は、上述のように着用者からの液によって着用時間の経過とともに増加する傾向となる。
従って、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12を用い、吸収体4の表面4aから裏面4bに向かって冷感剤11の量が徐々に減少するようにナプキン1を構成することにより、着用初期、中期、後期に亘って、冷感剤の揮発成分を、一定の適切な範囲量で一定時間、維持することが可能となる。従って、着用初期、中期、後期に亘って、冷感剤による肌への過度な冷感による刺激を抑制しつつ、安定した冷感を持続的に着用者に与えることができ、着用者は長時間、冷感による爽快感を感じることができる。
Here, the cooling
Furthermore, since the
Therefore, by using the
冷感剤デリバリー剤12が塗工される位置は、冷感剤11が塗工される位置よりも非肌側にあることが好ましい。これにより、着用初期では、肌側に近く位置する冷感剤11からの揮発成分により速効で冷感を着用者に与えることができる。着用中期及び後期では、冷感剤11からの揮発成分に加えて、着用者から排泄される液によってカプセルが崩壊されて冷感剤デリバリー剤12から放出された冷感剤の揮発成分による冷感を着用者に与えることができる。したがって、効率よく長時間冷感を着用者に与えることができる。
It is preferable that the position where the cooling sensation
(冷感剤及び冷感剤デリバリー剤の量)
吸収体4全体において、冷感剤デリバリー剤12に含まれる冷感剤の量は、冷感剤11の量よりも多くなっている。これにより、揮発しやすい状態にある冷感剤11からすばやく冷感効果を感じ、かつ吸収体4全体において冷感剤デリバリー剤12よりも冷感剤量が少ないことから過度な刺激がない。また、着用者から排泄される液が中央吸収性シート42に吸収されることによってカプセルが崩壊し、冷感剤デリバリー剤12から放出された冷感剤が揮発する。それにより、冷感剤の揮発成分を、一定の適切な範囲量で一定時間、維持することが可能となる。そのため、適度な冷感が効率よく長時間冷感を着用者に与えることができる。
(Amount of cooling agent and cooling agent delivery agent)
The amount of the cooling agent contained in the cooling
(スリット)
図2に示すように、吸収体4は、表面4aから裏面4bに向かって厚み方向Zに連通する複数のスリット43を有する。
スリット43は、吸収体4の厚み方向Zに配された通気手段である。スリット43は、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12のカプセル破壊により放出された冷感剤の揮発成分を肌面へ誘導する。スリット43は、冷感剤の揮発成分の移動経路、吸収体4等の変形による空気の移動経路として作用する。
(slit)
As shown in FIG. 2, the
The
図4に示す例では、スリット43は、本体圧搾溝61によって囲まれた領域であって一対の中間圧搾溝62により挟まれた領域に複数形成される。複数のスリット43は、排泄部対向領域を含む、ナプキン1の縦方向Xに亘って位置する。
吸収体4において、スリット43は、縦方向Xに延在する直線状に形成され、XY平面内に複数、分散配置されている。本実施形態では、複数のスリット43を縦方向Xに離間して配列させ、縦方向の列を幅方向Yに離間させて配置している。
In the example shown in FIG. 4 , a plurality of
In the
スリット43を設けることにより、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の平面方向への滲出方向を好適に制御しながら、吸収体4の広い領域から冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分を肌へと効率よく送り出すことができる。
更に、水崩壊性のカプセルを含む冷感剤デリバリー剤12を用いる場合においては、スリット43を設けることにより、着用者から排泄される液体がスリット43を通って効率よく冷感剤デリバリー剤12まで到達する。到達した液体により冷感剤デリバリー剤12のカプセルは崩壊し、内包されている冷感剤が放出される。
By providing the
Furthermore, when the cooling sensation
尚、スリット43の分散配置は、ここに記載する形態に限定されず、吸収体4の内部にある冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分が効果的に肌へと送り出すことができる種々の態様とすることができる。
The distributed arrangement of the
スリット43は、部材断絶の横方向Yにおける幅が0.5mm以下の切り込み部分として定義でき、好ましくは0.3mm以下であり、より好ましくは0.2mm以下である。スリット43の幅は、ナプキン1から吸収体4を取り出して水平な台に静置し、張力を加えない自然状態において、株式会社キーエンス製のデジタルマイクロスコープVHX-900によって測定することができる。測定に際し、測定倍率は適宜調整して測定する。
The
スリット43は、吸収体4の厚さ方向Zにおいて、種々の深さを有するものであってもよい。例えば、表面4aから所定深さにまであってもよく、本実施形態のように吸収体4の厚み方向Z全体に亘って位置し吸収体4を貫通していてもよい。
高坪量部8においては、着用時、冷感剤デリバリー剤12のカプセルを効率よく崩壊させる観点、及び、吸収体4の内部にある冷感剤デリバリー剤12が内包する冷感剤の揮発した成分を肌へと送り出す連通部としての機能を発現させる観点から、スリット43は、少なくとも表面4aから冷感剤デリバリー剤12のある位置まで配されることが好ましい。更に、高坪量部8においては、厚み方向Zを貫通するスリット43が存在することにより、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分が効果的に排泄部へ送り出されやすくなるので好ましい。
The
In the high basis weight part 8, the capsule of the cooling
また、スリット43は、吸収体4のみに配される場合に限られず、中間シート9から吸収体4までを同じ位置で貫通するものがあってもよい。これにより、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分の通り道が吸収体4から中間シート9まで連続し、吸収体4内部から肌へと円滑に送りだすことができる。
Moreover, the
[表面シートの構成]
なお、表面シート2は、ナプキン1において、その厚み方向とナプキン1の厚み方向とが一致するように配置される。このため、以下では、厚み方向Zを表面シート2の厚み方向Zと同義に用いる。
図2、5及び6に示すように、表面シート2は、厚み方向Z外方にドーム状に突出する複数の凸部15を有する。凸部15は、表面シート2が厚み方向Zに圧縮された表面エンボス部16で囲まれた部分として構成される。表面エンボス部16は、表面シート2のすぐ下方に位置する中間シート9まで厚み方向Zにおいて至っておらず、中間シート9にはエンボス部は形成されていない。
[Structure of surface sheet]
The
As shown in FIGS. 2, 5 and 6, the
表面エンボス部16は、図5に示す例では、線状に構成される。表面エンボス部16は、相互に交差する第1線状エンボス群16a及び第2線状エンボス群16bを含む。第1線状エンボス群16a及び第2線状エンボス群16bは、延在方向が平行で、かつ一定の間隔で配列された複数の線状エンボスをそれぞれ含む。第1線状エンボス群16a及び第2線状エンボス群16bの各線状エンボスの交差する角度は、鋭角(鈍角)でも、90度でもよく、限定されない。
本実施形態では、線状の表面エンボス部16は、縦方向X及び横方向Yに対して斜めに延在している。
The surface embossed
In this embodiment, the linear surface embossed
表面シート2は、例えば、所定の繊維を材料とした不織布ウェブに対してエンボス加工を行うことで形成される。エンボス加工は、例えば、格子状パターンのエンボス形成用凸部が周面に形成されたエンボスロールと、平滑な周面を有し当該エンボスロールに対向して配置されたフラットロールとを用いて行うことができる。
The
凸部15は、厚み方向Zから見た平面視において、第1線状エンボス群16aのうちの2本の線状エンボスと、第2線状エンボス群16bのうちの2本の線状エンボスとによって形成された矩形状の領域内に形成される。なお、表面シート2は、一方の面にのみ凸部15が形成されていればよく、他方の面は平坦又は起伏がより緩やかであってもよい。
The
図6に示すように、凸部15は、中実な凸状の繊維集合体として構成される。凸部15の表面は、巨視的にはドーム状の曲面で構成されるが、微視的には繊維に起因する凹凸が形成されていてもよく、各凸部15の形状が同一でなくてもよい。凸部15の構造は図5の例に限定されず、中空であってもよく、また角柱状、角錐台状等の種々の形状を採り得る。
また、表面シート2が繊維集合体として構成された凸部15を有することで、凸部15に液保持作用を付与することができる。
As shown in FIG. 6, the
Further, since the
表面シート2における表面エンボス部16及び凸部15は、少なくとも平面視で冷感剤11と重なる領域に形成されていればよいが、表面シート2全体に形成されていてもよい。
図6に示すように、表面エンボス部16は、圧搾され凸部15よりも繊維密度が高い領域である。吸収体4から移行してきた冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出された冷感剤の揮発成分は、中間シート9を通って表面シート2の非肌側面に到達する。表面シート2の非肌側面に到達した揮発成分は、繊維密度が高い表面エンボス部16を透過し難く、斜め方向に延在する表面エンボス部16に沿って面内で拡散し易くなる。表面シート2の非肌側面で、面内方向に拡散された揮発成分は、凸部15を通って外部へ放出される。これにより、局所的に冷感が強くなることが抑制され、着用者に対して肌刺激が少ない心地のよい爽快感を与えることができる。
The surface embossed
As shown in FIG. 6 , the surface embossed
[中間シートと表面シートの親水性の関係]
吸収体4と表面シート2の間に設けられる中間シート9は、吸収体4からの冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分が表面シート2まで過度に移行することを抑制するという緩衝作用を有する。これにより、冷感剤による過度な刺激を抑制することができる。
[Relationship of hydrophilicity between intermediate sheet and top sheet]
The
中間シート9は、表面シート2よりも親水性が高いシートであることが好ましい。表面シート2よりも親水性が高い中間シート9を設けることにより、着用者から排泄される液が吸収体4に向かって引き込まれやすくなる。その一方で、メントールや乳酸メンチルといった親水性の低い冷感剤を使用する場合、表面シート2と中間シート9の親水性の違いにより、吸収体4から中間シート9まで到達した冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分が表面シート2へ円滑に移行しやすい。
The
従って、吸収体4と表面シート2の間に、表面シート2よりも親水性の高い中間シート9を設けることにより、冷感剤11及び冷感剤デリバリー剤12から放出される冷感剤の揮発成分を、肌への過度な刺激を抑制しつつも適度な冷感を着用者に与えることができる、適切な量とすることができる。
Therefore, by providing the
[本実施形態の追加説明]
以下、本実施形態の説明を補足する。
(吸収体における単位面積当たりの冷感剤量)
高坪量部8において、着用初期に着用者に対して適度な冷感を与える観点から、例えば、痛み感と臭いを低減可能な乳酸メンチルの場合であれば、上方本体吸収性シート45における単位面積当たりの冷感材11の含有量は、好ましくは0.1g/m2以上、より好ましくは0.15g/m2以上であり、そして好ましくは0.6g/m2以下、より好ましくは0.5g/m2以下である。
着用初期、中期、後期に亘って持続的な冷感を着用者に与える観点から、中央吸収性シート42における単位面積当たりの冷感材11の含有量は、好ましくは0.05g/m2以上、より好ましくは0.1g/m2以上であり、そして好ましくは0.5g/m2以下、より好ましくは0.4g/m2以下である。
着用初期、中期、後期に亘って持続的な冷感を着用者に与える観点から、下方本体吸収性シート46における単位面積当たりの冷感剤11の含有量は、好ましくは0.005g/m2以上、より好ましくは0.01g/m2以上であり、そして好ましくは0.1g/m2以下、より好ましくは0.05g/m2以下である。
尚、上記であげた数値は一例であり、これらの数値に限定されない。吸収性物品の形態によって適宜設定される。
[Additional description of this embodiment]
The description of this embodiment will be supplemented below.
(Amount of cooling agent per unit area in absorber)
In the high basis weight part 8, in the case of menthyl lactate that can reduce pain and odor, for example, from the viewpoint of giving a moderate cooling sensation to the wearer at the beginning of wearing, the unit in the upper body absorbent sheet 45 The content of the
From the viewpoint of providing the wearer with a continuous cooling sensation over the initial, middle, and late periods of wearing, the content of the
From the viewpoint of providing the wearer with a continuous cooling sensation over the initial, middle, and late periods of wearing, the content of the
Note that the numerical values given above are only examples, and the present invention is not limited to these numerical values. It is appropriately set depending on the form of the absorbent article.
(単位面積あたりの冷感剤量の測定方法)
上方本体吸収性シート45、中央吸収性シート42、下方本体吸収性シート46それぞれの単位面積当たりの冷感剤量の測定方法は以下の通りである。
まず、5℃のチャンバ内でナプキンを分解して、吸収体4の高坪量部8を構成する上方本体吸収性シート45、中間吸収性シート42、下方本体吸収性シート46を取り出す。その後、それぞれを、フェザー社製片刃剃刀を用いて切断し、あらかじめ定めた面積となるように測定対象部位を得る。
上方本体吸収性シート45、中間吸収性シート42、下方本体吸収性シート46それぞれの測定対象部位について、冷感剤11を溶媒で抽出し、抽出溶液をガスクロマトグラフィ法(GC)で分析する。測定は、ガスクロマトグラフィに取り付けた水素炎イオン化型検出器(FID)で行い、例えば、Agilent technologies製7890Aにより測定することができる。予め冷感剤の濃度とピーク面積の関係を検量線化しており、当該検量線を元に定量作業を行う。
(Method for measuring amount of cooling agent per unit area)
A method for measuring the amount of cooling agent per unit area of each of the upper body absorbent sheet 45, the central
First, the napkin is disassembled in a chamber at 5° C. to take out the upper body absorbent sheet 45 , the intermediate
The
冷感剤が乳酸メンチル及び/又はメントールを含む場合を例に説明する。
溶媒としてメタノールを使用して測定対象部位から乳酸メンチル及び/又はメントールを抽出する。メタノールを溶媒として、予め濃度の異なる3~5段階程度の乳酸メンチル溶液及び/又はメントール溶液を準備し、GCのクロマトグラムからそれぞれの濃度のピーク面積を算出し、標準試料として、n-ペンチルアルコールを用い、標準試料の濃度に対してそのピーク面積をプロットした検量線を作成する。検量線を作成した分析と同じ条件で抽出液の分析を行うことで、得られたピーク面積を検量線にあてはめて乳酸メンチル量及び/又はメントール量を算出する。また、得られた乳酸メンチル量及び/又はメントール量を、予め採取した測定対象部位の面積で除することにより、単位面積当たりの冷感剤量(冷感剤坪量)を求めることができる。
A case where the cooling sensation agent contains menthyl lactate and/or menthol will be described as an example.
Methanol is used as a solvent to extract menthyl lactate and/or menthol from the site to be measured. Using methanol as a solvent, prepare in advance menthyl lactate solutions and/or menthol solutions with different concentrations of about 3 to 5 levels, calculate the peak area of each concentration from the GC chromatogram, and use n-pentyl alcohol as a standard sample. is used to create a calibration curve plotting the peak area against the concentration of the standard sample. By analyzing the extract under the same conditions as the analysis for creating the calibration curve, the peak areas obtained are applied to the calibration curve to calculate the amount of menthyl lactate and/or the amount of menthol. Further, by dividing the amount of menthyl lactate and/or the amount of menthol obtained by the area of the measurement target site sampled in advance, the amount of cooling agent per unit area (basis weight of cooling agent) can be obtained.
(吸収体における冷感剤量及び冷感剤デリバリー剤に含まれる冷感剤量)
昼用のナプキン1(例えば、縦方向における長さが15cm以上30cm未満のもの)において、乳酸メンチルの場合を例にあげる。次に挙げる数値は一例であり、これらの数値に限定されない。
ナプキン1の吸収体4全体における冷感剤11の量は、好ましくは4.5mg以上、より好ましくは6.0mg以上であり、そして好ましくは17.5mg以下、より好ましくは14.0mg以下である。
ナプキン1の吸収体4全体における冷感剤デリバリー剤12に含まれる冷感剤の量は、好ましくは7.5mg以上、より好ましくは9.0mg以上であり、そして好ましくは24.5mg以下、より好ましくは21.0mg以下である。
(Amount of cooling agent in absorber and amount of cooling agent contained in cooling agent delivery agent)
Menthyl lactate is used as an example of a daytime napkin 1 (for example, one having a longitudinal length of 15 cm or more and less than 30 cm). Numerical values given below are examples and are not limited to these numerical values.
The amount of cooling
The amount of the cooling agent contained in the cooling
(冷感剤量の測定方法)
5℃のチャンバ内でナプキン1を分解して、吸収体4を取り出す。
吸収体4について、冷感剤11を溶媒で抽出し、抽出溶液をガスクロマトグラフィ法(GC)で分析する。測定は、ガスクロマトグラフィに取り付けた水素炎イオン化型検出器(FID)で行い、例えば、Agilent technologies製7890Aにより測定することができる。予め冷感剤の濃度とピーク面積の関係を検量線化しており、当該検量線を元に定量作業を行う。
冷感剤が乳酸メンチル及び/又はメントールを含む場合を例に説明する。
溶媒としてメタノールを使用して吸収体4から乳酸メンチル及び/又はメントールを抽出する。メタノールを溶媒として、予め濃度の異なる3~5段階程度の乳酸メンチル溶液及び/又はメントール溶液を準備し、GCのクロマトグラムからそれぞれの濃度のピーク面積を算出し、標準試料として、n-ペンチルアルコールを用い、標準試料の濃度に対してそのピーク面積をプロットした検量線を作成する。検量線を作成した分析と同じ条件で抽出液の分析を行うことで、得られたピーク面積を検量線にあてはめて乳酸メンチル量及び/又はメントール量を算出する。
(Method for measuring amount of cooling agent)
The
For the
A case where the cooling sensation agent contains menthyl lactate and/or menthol will be described as an example.
Menthyl lactate and/or menthol are extracted from the
(冷感剤デリバリー剤に含まれる冷感剤量の測定方法)
5℃のチャンバ内でナプキン1を分解して、吸収体4を取り出す。取り出した吸収体4を40℃環境下で24時間静置して冷感剤11を揮発させたのち、冷感剤デリバリー剤を溶媒で抽出する。例えば、メントールや乳酸メンチル等の水不溶性の冷感剤成分を含む水溶性のマイクロカプセルであれば、水中にマイクロカプセルを投入して、カプセル成分を水中に、冷感剤は水とは別の層として分離できるので、水分を蒸発させた後、冷感剤をエタノールに溶解させることで冷感剤の抽出溶液を得ることができる。また、圧力崩壊性のマイクロカプセルであれば、マイクロカプセルを超音波洗浄機等で超音波を照射して崩壊させ、冷感剤成分を分離した後に、冷感剤を溶媒で抽出することが可能である。次いで、抽出溶液をガスクロマトグラフィ法(GC)で分析する。測定は、ガスクロマトグラフィに取り付けた水素炎イオン化型検出器(FID)で行い、例えば、Agilent technologies製7890Aにより測定することができる。予め冷感剤の濃度とピーク面積の関係を検量線化しており、当該検量線を元に定量作業を行う。
冷感剤が乳酸メンチル及び/又はメントールを含む場合を例に説明する。
溶媒としてメタノールを使用して吸収体4から乳酸メンチル及び/又はメントールを抽出する。メタノールを溶媒として、予め濃度の異なる3~5段階程度の乳酸メンチル溶液及び/又はメントール溶液を準備し、GCのクロマトグラムからそれぞれの濃度のピーク面積を算出し、標準試料として、n-ペンチルアルコールを用い、標準試料の濃度に対してそのピーク面積をプロットした検量線を作成する。検量線を作成した分析と同じ条件で抽出液の分析を行うことで、得られたピーク面積を検量線にあてはめて乳酸メンチル量及び/又はメントール量を算出する。
(Method for measuring amount of cooling agent contained in cooling agent delivery agent)
The
A case where the cooling sensation agent contains menthyl lactate and/or menthol will be described as an example.
Menthyl lactate and/or menthol are extracted from the
(表面シートと中間シートの親水性評価)
表面シート2と中間シート9の親水性については、以下の接触角の測定方法で測定された繊維の接触角に基づき、親水性の程度を比較することができる。具体的には、接触角が大きいほど親水性が低く、接触角が小さいほど親水性が高いと評価する。
表面シート2の接触角は、好ましくは55°以上、より好ましくは65°以上であり、そして好ましくは90°以下、より好ましくは85°以下である。
中間シート9の接触角は、好ましくは40°以上、より好ましくは60°以上であり、そして好ましくは85°以下、より好ましくは80°以下である。
尚、これらの数値は一例であり、限定されるものではない。
(Evaluation of hydrophilicity of surface sheet and intermediate sheet)
Regarding the hydrophilicity of the
The contact angle of the
The contact angle of the
These numerical values are examples and are not limited.
(接触角の測定方法)
測定対象の表面シート2のうち、凸部15を横断する箇所を、剃刀の刃で垂直に切断する。中間シート9については、任意の箇所を、剃刀の刃で垂直に切断する。その切断面を光学顕微鏡で観察し、厚み方向Zの所定の部位から繊維を取り出し、その繊維に対する水の接触角を測定する。
測定装置として、協和界面科学株式会社製の自動接触角計MCA-Jを用いる。接触角の測定には蒸留水を用いる。インクジェット方式水滴吐出部(クラスターテクノロジー社製、吐出部孔径が25μmのパルスインジェクターCTC-25)から吐出される液量を20ピコリットルに設定して、水滴を、繊維の真上に滴下する。そして、滴下の様子を水平に設置されたカメラに接続された高速度録画装置に録画する。録画装置は後に画像解析をする観点から、高速度キャプチャー装置が組み込まれたパーソナルコンピュータが望ましい。本測定では、17msec毎に画像が録画される。録画された映像において、表面シート2(中間シート9)から取り出した繊維に水滴が着滴した最初の画像を、付属ソフトFAMAS(ソフトのバージョンは2.6.2、解析手法は液滴法、解析方法はθ/2法、画像処理アルゴリズムは無反射、画像処理イメージモードはフレーム、スレッシホールドレベルは200、曲率補正はしない、とする。)にて画像解析を行い、水滴の空気に触れる面と繊維のなす角を算出し、接触角とする。測定対象の表面シート2から取り出した繊維は、繊維長1mmに裁断し、該繊維を接触角計のサンプル台に載せて、水平に維持する。該繊維1本につき異なる2箇所の接触角を測定する。N=5本の接触角を小数点以下1桁まで計測し、合計10箇所の測定を平均した値(小数点以下第2桁で四捨五入)を接触角と定義する。
(Method for measuring contact angle)
A portion of the
As a measuring device, an automatic contact angle meter MCA-J manufactured by Kyowa Interface Science Co., Ltd. is used. Distilled water is used to measure the contact angle. The amount of liquid ejected from an ink-jet type water droplet ejector (a pulse injector CTC-25 with an ejector hole diameter of 25 μm, manufactured by Cluster Technology) is set to 20 picoliters, and water droplets are dropped just above the fibers. Then, the state of dripping is recorded on a high-speed recording device connected to a horizontally installed camera. From the viewpoint of image analysis later, the recorder is preferably a personal computer with a built-in high-speed capture device. In this measurement, an image is recorded every 17 msec. In the recorded video, the first image in which water droplets landed on the fibers taken out from the surface sheet 2 (intermediate sheet 9) was captured using the attached software FAMAS (software version 2.6.2, analysis method droplet method, The analysis method is the θ/2 method, the image processing algorithm is non-reflection, the image processing image mode is frame, the threshold level is 200, and no curvature correction is performed.), and the water droplets touch the air. The angle between the surface and the fiber is calculated and taken as the contact angle. The fibers taken out from the
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案は上述の実施形態にのみ限定されるものではなく、本考案の要旨を逸脱しない範囲内において種々変更を加え得ることは勿論である。 Although the embodiments of the present invention have been described above, the present invention is not limited to the above-described embodiments, and it goes without saying that various modifications can be made without departing from the gist of the present invention.
例えば、上述の実施形態では、中央吸収性シート42と本体吸収性シート41を積層した吸収体4を例に挙げたが、吸収体の構成はこれに限定されない。例えば図7及び8に示すナプキン30及び40の一部を構成する吸収体34が、吸収性コア31と、コアラップシート36と、から構成されてもよい。
For example, in the above-described embodiment, the
図7及び8において、上述の実施形態と同様の構成については同様の符号を付し、説明を省略する場合がある。図7(図8)において、冷感剤37(47)及び冷感剤デリバリー剤38(48)が塗工される位置を説明するために、冷感剤37(47)及び冷感剤デリバリー剤38(48)に厚みを持たせて模式的に図示している。また、図7及び8において、便宜的に吸収体34の表面上に冷感剤37(47)が位置するように図示しているが、実際には、吸収体34には厚み方向Xに亘って冷感剤11が拡散し含まれる。また冷感剤37及び47は、上記実施形態における冷感剤11と同様のものを用いることができる。冷感剤デリバリー剤38及び48は、上記実施形態における冷感剤デリバリー12と同様のものを用いることができる。
In FIGS. 7 and 8, the same reference numerals are assigned to the same configurations as in the above-described embodiment, and the description may be omitted. In FIG. 7 (FIG. 8), the cooling agent 37 (47) and the cooling agent delivery agent 37 (47) and the cooling agent delivery agent 37 (47) are shown in order to explain the positions where the cooling agent 37 (47) and the cooling agent delivery agent 38 (48) are applied. 38 (48) is schematically illustrated with a thickness. 7 and 8, the cooling sensation agent 37 (47) is shown to be positioned on the surface of the
図7に示すように、ナプキン30は、吸収体34と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、中間シート9と、冷感剤37と、冷感剤デリバリー剤38と、を備える。吸収体34は、肌側面となる表面34aと、非肌側面となる裏面34bとを有する。
吸収体34は、吸収性コア31と、コアラップシート36と、から構成される。吸収性コア31は、パルプ繊維等の親水性繊維で構成された繊維集合体に高吸水性ポリマーPを保持させた構成を有しているが、この構成に限定されない。コアラップシート36は、吸収性コア31を被覆し、例えば吸収性コア31の形状を保持する機能等を有する。コアラップシート36は、例えばティッシュペーパー状の薄く柔らかい紙や液透過性の不織布等で形成される。尚、吸収性コアはパルプ等の液吸収材料を積繊して形成することができ、液吸収材料の積繊量を周囲よりも増量することによって、吸収性コアの排泄部対向領域に高坪量部を設ける構成としても良い。
冷感剤37は、吸収体34の表面34aに塗工される。冷感剤37は、吸収体34の横方向Y中央部に縦方向Xの全長に亘って塗工される。
冷感剤デリバリー剤38は吸収性コア31の非肌側面に塗工され、冷感剤デリバリー剤38が塗工された吸収性コア31を覆うようにコアラップシート36が配置される。これにより、冷感剤デリバリー剤38は吸収体34の内部に含まれる形態となり、その脱落が防止される。冷感剤デリバリー剤38は、吸収体34の横方向Y中央部の排泄部対向領域に位置するように塗工される。
As shown in FIG. 7, the
The
The cooling
The cooling
図8に示すように、ナプキン40は、吸収体34と、表面シート2と、裏面シート3と、一対のサイドシート5と、中間シート9と、冷感剤47と、冷感剤デリバリー剤48と、を備える。
冷感剤47は、吸収体34の表面34aに塗工される。冷感剤47は、吸収体34の横方向Y中央部に縦方向Xの全長に亘って塗工される。
冷感剤デリバリー剤48は吸収性コア31の肌側面に塗工され、冷感剤デリバリー剤48が塗工された吸収性コア31を覆うようにコアラップシート36が配置される。これにより、冷感剤デリバリー剤48は吸収体34の内部に含まれる形態となり、その脱落が防止される。冷感剤デリバリー剤48は、吸収体34の横方向Y中央部の排泄部対向領域に位置するように塗工される。
As shown in FIG. 8, the
The cooling
The cooling
以上のように、吸収性コアとコアラップシートとからなる吸収体を備えるナプキンにも本考案を適用することができる。また、冷感剤デリバリー剤の配置を吸収性コアの肌側面としてもよいし非肌側面としてもよい。 As described above, the present invention can also be applied to a napkin provided with an absorbent body consisting of an absorbent core and a core wrap sheet. Also, the cooling sensation agent delivery agent may be arranged on the skin side or non-skin side of the absorbent core.
また、例えば、上述の実施形態では、吸収性物品として生理用ナプキンの例を示したが、これに限定されない。本考案の吸収性物品は、例えば、尿取りパットやおりものシート、使い捨ておむつ等であってもよい。 Also, for example, in the above-described embodiments, an example of a sanitary napkin was shown as an absorbent article, but the present invention is not limited to this. The absorbent article of the present invention may be, for example, a urine absorbing pad, a vaginal discharge sheet, a disposable diaper, or the like.
1、30、40…ナプキン(吸収性物品)
2…表面シート
3…裏面シート
4、34…吸収体
4a、34a…表面
4b、34b…裏面
11、37、47…冷感剤
12、38、48…冷感剤デリバリー剤
1, 30, 40... Napkin (absorbent article)
2
Claims (4)
前記吸収体は、冷感剤と、刺激を受けて冷感剤を放出する冷感剤デリバリー剤を含み、
前記冷感剤は、前記吸収体の前記厚み方向に亘って、その量が前記表面から前記裏面に向かって徐々に減少して存在し、
前記吸収体全体において、前記冷感剤デリバリー剤に含まれる冷感剤の量は、前記冷感剤の量よりも多い
吸収性物品。 An absorbent body having a front surface and a back surface, a top sheet arranged on the front surface side, and a back sheet arranged on the back surface side, and having a front-rear direction, a left-right direction, and a thickness direction orthogonal to each other. an article,
The absorber contains a cooling agent and a cooling agent delivery agent that releases the cooling agent upon stimulation,
The cooling sensation agent is present in the thickness direction of the absorbent body, and the amount thereof gradually decreases from the front surface to the back surface,
The amount of the cooling agent contained in the cooling agent delivery agent in the entire absorbent body is greater than the amount of the cooling agent.
請求項1に記載の吸収性物品。 The absorbent article according to claim 1, wherein the absorbent body has a slit extending from a position containing the cooling agent delivery agent to the surface.
を更に具備する請求項1又は2に記載の吸収性物品。 3. The absorbent article according to claim 1, further comprising an intermediate sheet having higher hydrophilicity than the topsheet, the intermediate sheet being arranged between the topsheet and the absorbent body.
請求項3に記載の吸収性物品。 The surface sheet has, in a region overlapping with the cooling agent in plan view, a surface embossed portion extending obliquely with respect to the front-rear direction and the left-right direction and not reaching the intermediate sheet in the thickness direction. 4. The absorbent article according to 3.
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