JP3238908U - 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム - Google Patents

引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム Download PDF

Info

Publication number
JP3238908U
JP3238908U JP2022001267U JP2022001267U JP3238908U JP 3238908 U JP3238908 U JP 3238908U JP 2022001267 U JP2022001267 U JP 2022001267U JP 2022001267 U JP2022001267 U JP 2022001267U JP 3238908 U JP3238908 U JP 3238908U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
voltage
earth leakage
leakage
low
alarm
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2022001267U
Other languages
English (en)
Inventor
義範 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Individual
Original Assignee
Individual
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Individual filed Critical Individual
Priority to JP2022001267U priority Critical patent/JP3238908U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3238908U publication Critical patent/JP3238908U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y04INFORMATION OR COMMUNICATION TECHNOLOGIES HAVING AN IMPACT ON OTHER TECHNOLOGY AREAS
    • Y04SSYSTEMS INTEGRATING TECHNOLOGIES RELATED TO POWER NETWORK OPERATION, COMMUNICATION OR INFORMATION TECHNOLOGIES FOR IMPROVING THE ELECTRICAL POWER GENERATION, TRANSMISSION, DISTRIBUTION, MANAGEMENT OR USAGE, i.e. SMART GRIDS
    • Y04S40/00Systems for electrical power generation, transmission, distribution or end-user application management characterised by the use of communication or information technologies, or communication or information technology specific aspects supporting them
    • Y04S40/12Systems for electrical power generation, transmission, distribution or end-user application management characterised by the use of communication or information technologies, or communication or information technology specific aspects supporting them characterised by data transport means between the monitoring, controlling or managing units and monitored, controlled or operated electrical equipment
    • Y04S40/126Systems for electrical power generation, transmission, distribution or end-user application management characterised by the use of communication or information technologies, or communication or information technology specific aspects supporting them characterised by data transport means between the monitoring, controlling or managing units and monitored, controlled or operated electrical equipment using wireless data transmission

Landscapes

  • Testing Of Short-Circuits, Discontinuities, Leakage, Or Incorrect Line Connections (AREA)

Abstract

【課題】高圧及び低圧漏電警報システムと、接地線の漏電のみを検出する漏電火災警報器の2種を併用した高圧及び低圧漏電警報システムの2種類の高圧及び低圧漏電警報システムを提供する。【解決手段】高圧漏電検出機能の検知部分である、引込高圧ケーブルの一芯の遮蔽層接地線が貫通する零相変流器ZCT1と、高圧機器に接続されたA種接地線が貫通する零相変流器ZCT4と、低圧漏電検出機能の検知部分である、変圧器の2次側の中性線に並列に接続された接地線が貫通する零相変流器ZCT5と、それらの零相変流器が検知した、高圧及び低圧漏電電流が、設定値以上である事が設定時間以上、継続した時に、リセットボタンを押すまで自己保持して発報し続ける警報ランプと、それらの零相変流器が検知した、高圧及び低圧漏電電流が、設定値以上である事が設定時間以上、継続した時に導通する自己保持機能のない警報出力接点を持つ、漏電検出器と、で構成される。【選択図】図4

Description

本考案は、自家用高圧受電設備に備えられ、低圧漏電検出機能と、電話回線を介し、もしくは無線通信機で漏電情報を通報し、又は有線で接続された警報器で漏電情報を通報する機能とを有する絶縁監視装置に関する。
本考案においては、この絶縁監視装置(通称)を漏電警報システムと称する。その理由はケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた漏電検出器と、低圧漏電検出機能を備えた漏電火災警報器を併用される高圧及び低圧漏電システムが実用される場合もあるからである。
工場、雑居ビル、大手スーパー、ホテル、病院、福祉施設、外食チェーン店等の建物か、敷地内に設置された自家用受電設備は電気事業法に定められた保安規定に基づいて自主点検が定期的に行なわれている。保安規定で規定されている保安業務の委託契約を受託した電気主任技術者は、絶縁監視装置の取り扱いの職務がある。
委託契約書は経済産業省により、審査を受け、有効な漏電対策を取っている事業者、あるいは絶縁監視装置を設置している事業者には、原則1ヶ月1回の月次点検を2ヶ月に1回に緩和することを許可している。
電気保安業務を行う電気主任技術者が所属する協会は電力自由化の流れで新規参入組が増えて来た。
新規参入組の協会は例外なく、メーカー製あるいは自前の無線を使用した絶縁監視装置を使用している。その結果、保安業務手数料は安くできるという営業上の利点があるからである。電気保安業界全体に言えることだが、最初の本来の趣旨である漏電対策に対する機器という概念が薄れ、2ヶ月に1回の月次点検にする為の機器という概念が蔓延している。
漏電検出機能という技術面を深く掘り進めるという姿勢がなくなって来ている現況がある。
高圧受電設備では、6600Vの高圧が変圧器により単相100V、および3相200Vの商用電圧に変換される。単相100V回路及び3相200V回路には、漏電検出のために変圧器2次側の中性線に並行に接続された接地線に貫通型ZCT(零相変流器)が取り付けられ、その検出微弱電流が絶縁監視装置に流入される。このように従来、絶縁監視装置は、低圧の漏電検出する機能しかないのが一般的であった。
ところが同様の機能を持つ機器が名称は違うが消防庁所管の漏電火災警報器が存在する。歴史的には漏電火災警報器の方が古い。一方が経済産業省所管で一方が消防庁所管になっている。外観上の違いは、絶縁監視装置は無線連絡方式があるが、漏電火災警報器はないという所が違っている。ただし、絶縁監視装置は設置する事業所の規模が小規模であれば、無線連絡方式でなくてもよいという通産省の行政指導により、ない絶縁監視装置もある。この場合ほぼ漏電火災警報器と機能面も、外観上も変わりがない。同一キュービクル内に漏電火災警報器と絶縁監視装置が同居している現況がある。
[前実用新案の開示後の状況]
前実用新案は引込高圧ケーブルの漏電現象も検出するという従来の低圧の漏電検出のみという検出範囲を拡大した「引込高圧ケーブル漏電検出機能を備えた漏電警報システムと総合警報システム」という名称で平成17年2月に出願し、平成17年4月に登録第3110313号として実用新案に登録された。
その後10年以上、この漏電システムを弾力的に運用しフィールドテストして来た結果、前新案を出願した当初、想定していなかった科学的事実が判明した。
この事実により、警報ブザー、無線連絡方式はまったく必要がない事が判明した。これが1点目。
現場では漏電火災警報器が比較的小規模な事業所にも、新設段階で標準設置される事が多くなった。この場合、漏電対策に対応した機器が同じ仕組みと機能を持つにもかかわらず、同一キュービクルにて2台設置される状況になって来たのである。接地線には2ヶのZCTがつけられる。この状況で過度の漏電現象が生じた場合、ほとんどの場合、動作設定時間が1秒以内という漏電火災警報器の方が先に発報する。動作時間設定が行政指導されていない絶縁監視装置は設定時間が2~10秒あるいは1分以上に設定されている為である。
低圧漏電検出機能においては漏電火災警報器の方が適正であるという事が判明した。これが2点目。
フィールドテストは検出範囲を、キュービクル全体の接地線であるA種接地線、LBSの接地線等にも拡大して行った。その結果、間欠瞬時漏電が、老朽化に比例して、多く出現する事が判明した。これが3点目。
これら高圧機器の汚れに起因する老朽化を数値化することができ、これを根拠にキュービクル内の清掃洗浄を事業所側に要請する事ができる様になった。以上の3点の科学的事実の判明により、前実用新案は実情にそぐわない点があり、改良して新実用新案とすべきと結論した。
[フィールドテストで判明した科学的事実その1]
約10年以上、漏電警報システムを高圧系に設置してフィールドテストを継続実施して来た結果、間欠瞬時漏電の多発という形で、トラッキング現象が高圧関係でも起こる事が確認されて来たのである。
私が提出した前実用新案の「引込高圧ケーブル漏電検出機能を備えた漏電警報システムと総合警報システム」においては、高圧関係の引込高圧ケーブルの漏電状況を検知できるが、高圧機器の漏電状況を検知することはできない。そこを検知するには、A種接地線にZCTを取り付けて漏電検出器に結線する事が必要になる。従来、保安業界ではこうしたシステムは低圧のみであって高圧関係は設置されていなかった。漏電状況は高圧絶縁抵抗を測定すれば十分とされて来たのである。
漏電事故の前兆現象であるトラッキング現象はある期間、徐々に回数とピーク値を上げながら、増大していくものであり、事故漏電は漏水の様に突然起こるものではないという科学的な事実が判明した。
そこで間欠瞬時漏電という前兆現象を検知することにより事前に事故防止対策をとる事ができ、漏電事故を事前に防止できる。従来の高圧絶縁抵抗測定を補足できるのである。無停電状態の月次点検で測定できるという利点がある。停電状態で行なわれる年次点検においても、当日の湿度状態で高圧絶縁抵抗は上下に大きく変化し、絶対的に信頼できる測定法ではない。前兆現象を検知できるのであるから、警報ブザー、無線連絡方式は必要ないという事になる。低圧系、高圧系共に。間欠瞬時漏電という言葉は私が造った言葉であり、従来明確に認識されて来なかった概念である。
事故漏電現象の根本原因であり、本考案の根幹である。この現象を前提に設計したシステムが本考案になる。従来の絶縁監視装置、漏電火災警報器にはこの概念を明確に前提に設計されたものが少ない。電気保安業界は現在この概念は皆無と言ってよく、結果として設定時間を長くしている。
図1は科学的事実その1の説明図である。図1(a)において、グラフ横軸は経年数、グラフ縦軸は高圧設備の漏電量(A種接地線計測)、グラフの実線が漏電形状、破線は常時漏電経過線(清掃なしの場合、クランプメータで測定可)、一点鎖線は間欠瞬時漏電経過線(清掃なしの場合、クランプメータで測定不可)である。図1(b)において、グラフ横軸は経年数、グラフ縦軸は間欠瞬時漏電量である。
図1(a)に示すように、清掃なしの場合、経年数が増加すると、常時漏電と間欠瞬時漏電の差が増加する。また、図1(b)に示すように、間欠瞬時漏電は経年数が少ない場合、検出されないが、多くなると脈動状に変動しながら増大して行き、事故漏電に至る。前兆を漏電検出器で検出できる。(復帰手動式漏電火災警報器でも可)
[フィールドテストで判明した科学的事実その2]
フィールドテストを10年以上、経年数20年を超える老朽物件において実施していて、判明した科学的事実の2つ目に消防法規定の電気火災警報器の方が、電力自由化後に電気保安業界に新規参入して来た協会の自前の絶縁監視装置より信頼性があるという事実である。
新設事業所の床面積が一定以上ある場合、電気火災警報器が設置される。ここに同じ構造機能を持つ絶縁監視装置を協会側で設置する事は、二重に安全機器を設置している事になり、過剰設備となり、この場合、信頼性が劣る協会系の絶縁監視装置は低圧系には適用しないというのが妥当という結論になる。
具体的にどこが漏電火災警報器の方が優れているのかというと、その1としてトランス系統ごとに1個ずつ漏電火災警報器が設置される点にある。単相三線式が電灯トランスに、三相三線式が動力トランスに適用されている。
方式が違うので、接地線に流れる漏電量はけた違いに違って来る。特にブレーカ数が多い工場の動力トランスには常時数100mA流れる場合があり、トランスごとに警報電流値を設定しなければならない。トランスにより、接地線漏電量が桁違いに異なる事を前提としない設計の協会系の絶縁監視装置は多い。
その2として、復帰手動式漏電火災警報器は警報回路が自己保持機能を持ち、間欠的に漏電現象があったにしても継続して警報ランプを点灯させる。漏電事故は間欠瞬時漏電が成長した結果、引起こされる。漏水事故の様に一気に起こるものではないのである。トラッキング現象による間欠瞬時漏電の実在を認識していない設計の絶縁監視装置は多い。自己保持機能がなく、設定値が低い絶縁監視装置は1日10件以上もの警報メールを協会事務所の受信コンピュータに送り付ける。受信メールを削減させる為、動作時間の設定を長くした結果、設定時間の短い漏電火災警報器の方が先に漏電現象を検出するという事になる。現場では一般化している事である。基本的には設定時間を少なく、設定電流を多く、かつ自己保持機能を電気火災警報器の様に絶縁監視装置ができればよいのである。
図2は科学的事実その2の説明図である。図2(a)に示すように、漏電火災警報器はトランス1個に付1個設置され、設定値をトランスごとに変化させる事が可能である。漏電量は電灯トランスと動力トランスでは桁違いに違うのが通例で、工場等の動力系は50mA設定では設定値が少なすぎる事が多い。(50mA設定基準にしている協会がある。)
また、図2(b)に示すように、復帰手動式漏電火災警報器は間欠瞬時漏電が消失しても、自己保持リレーにより、警報ランプを継続して点灯させる。間欠瞬時漏電の検出機能を持つ。この機能を持つ為この機能を持たない、絶縁監視装置より的確に間欠瞬時漏電を検出する。(この機能付の絶縁監視装置もある。)
[フィールドテストで判明した科学的事実その3]
判明した科学的事実は、A種接地線にZCTを取り付け高圧機器の漏電量を測定する事により、キュービクル内部の汚損の程度が判明するという事である。
例えば経年数が20年を超え、キュービクル内の清掃を実施していない場合、月次点検でA種接地線の漏電量を電流クランプメータで測定すると60mAある。次に漏電検出器の警報ランプを見てみると設定0.1秒、150mAのランプが点灯している。リセットボタンを押して、点検現在の間欠瞬時漏電を調べてみると0.1秒、100mAで点灯する。この様な結果はキュービクル内の汚れは単一な物ではなく、付着したホコリに吸着している水分による物と、トラッキング現象により形成された固着部分による物に二分されるからである。前者を流れる漏電は常時漏電であり、クランプメータで測定できる。後者を流れる漏電は間欠瞬時漏電であり、漏電検出器でないと測定できない。
湿度により、付着する成分が変化するので漏電量も変化し、自己保持ランプ点灯時の設定が0.1秒、150mAであっても、現在の設定が0.1秒、100mAで点灯する事はある。
もう一つの実例として経年数が30年を超え、キュービクルの清掃を実施したが、A種漏電が常時30mA、自己保持された過去の間欠瞬時漏電が0.1秒、200mA以上あったという事がある。この事は見た目にはきれいにホコリを除去しているが、トラッキング現象を引き起こす、固着成分は十分に除去できなかった事を意味する。
過度に汚れが固着し、除去するのが困難になるという前に定期的に洗浄剤等を使用し、清掃洗浄する必要がある。A種接地線の自己保持された間欠瞬時漏電を計測する事により、キュービクル内部の高圧機器の汚損度の大小が判明するという科学的事実があるのである。
図3は科学的事実その3の説明図である。図3に示すように、老朽化により、形成される汚れ成分は、単純なホコリ成分と水分、複雑な固着成分に二分され、それぞれ常時漏電、間欠瞬時漏電が流れる。これらを測定する事により、清掃洗浄の緊急性がわかる。
実用新案登録第3110313号公報
本考案の目的は、変圧器の2次側中性線に並列に接続する接地線、及び引込高圧ケーブルの遮蔽層接地線に流れる漏電電流のみならず、高圧機器の接地線に流れる漏電電流、例えばA種接地線、LBS接地線等の漏電電流を検出することにより、受変電設備の低圧部分、高圧部分の広範囲の漏電現象を漏電検出器で検知する事が可能な、引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧及び低圧漏電警報システムと、
高圧部分の漏電電流を検出する漏電検出器及び変圧器2次側中性線に並列に接続する接地線の漏電のみを検出する漏電火災警報器の2種を併用した高圧及び低圧漏電警報システムの2種類の高圧及び低圧漏電警報システムを提供することにある。
本考案による高圧及び低圧漏電警報システムの第1態様では引込高圧ケーブルの1芯の遮蔽層接地線が貫通する零相変流器と、高圧機器に接続された接地線が貫通する零相変流器と、変圧器の2次側の中性線に並列に接続された接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検出した漏電電流が設定値以上である事を設定時間継続した時に、リセットボタンを押すまで継続して発報し続ける警報ランプと、漏電電流が設定以下になった時に、自動復帰してOFFとなる警報出力接点を持つ漏電検出器を有する。
本考案による高圧及び低圧漏電警報システムの第2態様では引込高圧ケーブルの1芯の遮蔽層接地線が貫通する零相変流器と、高圧機器に接続された接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検出した漏電電流が設定値以上である事を設定値時間継続した時に、リセットボタンを押すまで継続して発報し続ける警報ランプと、漏電電流が設定値以下になった時、自動復帰して、OFFになる警報出力接点を持つ漏電検出器を有し、かつ変圧器の2次側中性線に並列に接続する接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検出した漏電電流が設定値以上であることを設定時間継続した時に、リセットボタンを押すまで継続して発報し続ける警報ランプを持つ漏電火災警報器を有する。
上記第1、第2態様のいずれによっても、簡易で安価なシステム構成により、自家用受電設備における引込高圧ケーブルの漏電電流と高圧機器の漏電電流と変圧器2次側低圧の漏電電流とを常時検出し、異常を漏電検出器あるいは漏電火災警報器の警報ランプに自己保持して継続して発報させる事で漏電現象の初期の間欠瞬時漏電を検知し、漏電事故を事前に防止させる効果を持つ。従来のシステム及び電気保安業界は初期の間欠瞬時漏電を検知するという発想はなかった。したがって事故対応をいかに早急にするかという発想が主体であった。新システムは進化して事故予防をいかに的確に行うかという発想が主体になる。電気保安業界の発想の転換という効果を持つ。
第2態様においてはすでに設置してある漏電火災警報器をそのまま利用する事になるので合理的であり、コストダウンになるという効果がある。
そして第1、第2態様いずれによっても、高圧機器の接地線であるA種接地線の間欠瞬時漏電を検出する事により、自家用受電設備の汚損度の大少が判明し、清掃洗浄の整備につながり、自家用受電設備の寿命を長くするという効果がある。
月次点検時に、高圧ケーブルの遮蔽層接地線とA種接地線の自己保持された間欠瞬時漏電を測定する事により、年1回のそれぞれの高圧絶縁抵抗を測定する以上に設備の老朽化が判明するので、年1回の停電での年次点検を3年に1回の停電での年次点検に回数を削減できる効果がある。
科学的事実その1の説明図 科学的事実その2の説明図 科学的事実その3の説明図 システム実施例図1 ケーブルヘッドCHの詳細図 漏電検出器図 システム実施例2 システム実施例3 手動復帰式漏電火災警報器図 自動復帰式漏電火災警報器図
[実施例]
以下、図面に基づいて本考案の実施例を説明する。
[実施例1の説明]
実施例1は事業所が比較的小規模な場合で、漏電火災警報器が受電設備に設置されていない場合の実施例を示す。システムは他の実施例に比べて、一番簡易な構成になっている。態様1のシステムである。その構成システムの概要は図4の様になる。
[図4についての説明]
電力会社側により、高圧の電力線が3本、需要者の電柱に送られている。電柱にはPASと呼ばれる需要者側柱上開閉器があり、このPAS1次側の高圧電力線と電力会社側の電力線が結線される。この点が、責任分界点であり、上流側を電力会社が電力供給支障事故の責任を持ち、下流側を需要者が責任を持つとされる。
PASからは2次側の高圧電力線3本と引込高圧ケーブルが結線され、その引込高圧ケーブルが受電設備へと引込まれる。受電設備にはケーブルヘッドが構築され、そこと結合した高圧電力線がPCTと呼ばれる電力使用量計変成器1次側に接続される。PCT2次側の高圧電力線はLBSと呼ばれる開閉器に結線される。
さらにLBSの2次側から、高圧電力線により、単相3線式変圧器(照明用回路)と、三相3線式変圧器(動力用回路)に、並列に配線される。
接地線はA種接地線EAとB種接地線EBがシステムに関係しており、A種接地系の接地線電流を検出する変流器が引込高圧ケーブル遮蔽層接地線用零相変流器ZCT1とA種接地線用零相変流器ZCT4とLBS接地線用零相変流器ZCT5がある。古い設備の場合、漏電検出器の入力端子CH1にZCT1が接続されている状態であるが、月次点検時にZCT1のアダプタ部で切り離し、その検知配線部を順次ZCT4、ZCT5のアダプタ部に接合して、A種接地線、LBS接地線の接地線電流を測定する。キュービクルが新しい場合、ZCT4のみの測定になる。B種接地系の接地線電流を検出する零相変流器がトランス2次側中性線に並列に接続された接地線が貫通するZCT2とZCT3である。
これらはそれぞれ漏電検出器の入力端子CH2、CH3に接続される。常時接続され、点検時に自己保持された間欠瞬時漏電を測定する。
[ケーブルヘッドCHの説明]
引込高圧ケーブルが受電設備に引き込まれている部分でケーブルヘッドと呼ばれる個所があり、上流側がケーブル部で下流側が高圧電線部になる。この個所で引込高圧ケーブルを構成する層構造の1つである遮蔽層軟銅テープに接続された接地線が接続された接地線の接合部がある。
その構成の詳細図は図5の様になる。
[図5についての説明]
引込高圧ケーブルは図5に示す如く3芯のそれぞれについて、コアを形成している多芯の導体が内部半導電層で覆われ、さらに架橋ポリエチレン絶縁体、外部半導電層、遮蔽層としての遮蔽層軟銅テープ、押さえテープ及びビニルシースで順次覆われている。高圧ケーブル遮蔽層接地線の第1相、第2相、第3相の3本の接地線は接合部で接合され、そこから1本の遮蔽層接地線で接地端子台のA種接地極に配線される。高圧ケーブル遮蔽層接地線1相分は引込高圧ケーブル遮蔽層接地線用零相変流器ZCT1を貫通している。架橋ポリエチレン絶縁体の老朽化により、導体からの漏電電流は遮蔽層軟銅テープに流れ、さらに、遮蔽層接地線を通じて接地端子台のA種接地極に流れ、ケーブル内に電荷がたまらない仕組みになっている。ZCT1はその漏電電流を検出し、ケーブルの絶縁力の低下すなわちケーブルの老朽化を検知する仕組みになっている。
[漏電検出器の説明]
漏電検出器は一般的には絶縁監視装置と呼ばれる機器である。絶縁監視装置は電気保安業界の50%以上のシェアをもつNo1の協会である保安協会で約30年以上前に開発され、後発のメーカーあるいは新規参入組の協会が同種の機器を開発して来た。
流れとしては、協会自前系とメーカー系の2つの流れがある。ただメーカー製を使用する協会もある。所管する通産省が300kVA以下と300kVA超えの設備容量の事業所に対し、それぞれ無線機能不必要、必要と行政指導しているので、無線機能なしの物と無線機能有の物に機能的には大きく2分される。この漏電検出器はメーカー製で、無線機能がなく、自己保持機能を有する。自己保持機能付絶縁監視装置とも言える。
従来の絶縁監視装置の適用範囲は低圧の絶縁低下の検出のみという枠があった。漏電検出器はこの枠を大きく破り、低圧の絶縁測定という水準以上の間欠瞬時漏電検出機能という高水準の機能を有し、かつ高圧関係の間欠瞬時漏電検出機能を有する。広範囲の間欠瞬時漏電を高水準で検出する機器という意味で漏電検出器という新しい名称が適当と考えた。また漏電検出器の適用は三線一括測定用の大型クランプ式CTを使う事により、幹線の間欠瞬時漏電の検出、分電盤の接地線の間欠瞬時漏電等を検出するなど拡大できる。こうした拡大適用する事で間欠瞬時漏電元の探査が通電状態で可能になる。
その構造の概要は図6の様になる。
[図6についての説明]
零相変流器ZCT1、ZCT2、ZCT3に接続された配線はそれぞれ漏電検出器の入力端子部の入力端子CH1、CH2、CH3に接続されている。
漏電検出器は動作電流設定部と応答時間設定部と警報表示部、リセット部を備えており、応答時間設定部で設定された時間継続して、零相変流器ZCT1、ZCT2、ZCT3で検出された電流が、動作電流設定部で設定された値以上であることを検知すると、警報表示部、リセット部の入力に対応する警報ランプを点灯させる。この警報表示ランプは、外部委託電気主任が月次点検時に警報表示部、リセット部のリセットボタンを押すまで自己保持され、警報履歴となる。外部委託電気主任は漏電元を探査し、特定をする。また点灯と同時に出力端子部の警報出力接点が導通する。この接点は自己保持されない。本システムではこの機能は使用されない。
[実施例2の説明]
実施例2は事業所が比較的大規模な場合で、手動復帰式漏電火災警報器が受電設備に設置されている場合の実施例を示す。
このシステムは高圧側の漏電を漏電検出器が、低圧側の漏電を漏電火災警報器が検出するという二種類の機器が併用されている事が実施例1と違うところであり、態様2のシステムである。その構成システムの概要は図7の様になる。
[図7についての説明]
引込高圧ケーブル遮蔽層接地線用零相変流器ZCT1、A種接地線用零相変流器ZCT4、LBS接地線用零相変流器ZCT5が漏電検出器の外部入力端子CH1、CH2、CH3に接続され、高圧部の漏電を検出する仕組みになっている。
月次点検時に、外部委託電気主任は検出器の自己保持された警報ランプを点検し、それぞれの個所の間欠瞬時漏電の有無を確認する。
トランス2次側中性線接地線用零相変流器ZCT2、ZCT3が、復帰手動式の漏電火災警報器の外部入力端子にそれぞれ接続され、外部端子台から別棟にある事務室の警報盤まで配線されている。
それぞれの個所で検出された間欠瞬時漏電は漏電火災警報器で警報の必要の有無を判別され、警報の信号は事務室内の警報盤へ通報され、警報盤のブザーを鳴動させる。事務員は外部委託電気主任に電話で連絡する事になる。
[実施例3の説明]
実施例3は事業所が比較的中規模な場合で、自動復帰式漏電火災警報器が受電設備に設置されている場合の実施例を示す。
このシステムは高圧側の漏電を漏電検出器が、低圧側の漏電を漏電火災警報器が検出するという二種類の機器が併用されている事が実施例1と違うところであり、態様2のシステムである。
その構成システムの概要は図8の様になる。
[図8についての説明]
図7と違うのは漏電火災警報器が手動復帰式ではなく自動復帰式になっている所と、自己保持機能補助盤が付属している所である。
自動復帰式漏電火災警報器は間欠瞬時漏電を自己保持して、警報ランプを点灯し続ける機能はないので自己保持機能補助盤を付属して、その盤内に設置された警報ランプを自己保持して点灯し続けさせる仕組みになっている。月次点検時に、外部委託電気主任は、自己保持機能補助盤の警報ランプを点検し、それぞれの個所の間欠瞬時漏電の有無を確認する。
[図9についての説明]
手動復帰式漏電火災警報器と漏電検出器の違いは図6と比較してみれば判る通り、応答時間設定部がないという事である。消防関係法規で1秒以内と規定されており、設定調整するという機能がない。
設置個所は消防関係法規で規定されており、一般的には老人ホームの様な比較的大規模な事業所である。
手動/自動復帰切換スイッチは通常は手動側であるが、警報が事務室警報盤に行かない様に警報調査時自動側にする事が行われている事がある。ブザー機能ON/OFFスイッチは警報が警報表示LEDだけで十分と判断した場合、OFFにする。テストボタンは定期的に押して、警報ブザー、警報表示LEDが動作するかどうか、事務室警報盤の警報ブザーが動作するかどうか確認する。
リセットボタンを押すと間欠瞬時漏電の場合、警報ブザー、警報表示LED共に消えるが、事故漏電の様にA単位で流れている場合、すぐに再動作し、警報停止したい場合、電源ブレーカをOFFにするしかない。
[図10についての説明]
自動復帰式漏電火災警報器と手動復帰式漏電火災警報器の違いは、手動/自動復帰切換スイッチとブザー機能ON/OFFスイッチがなく、比較的簡略された構造になっている事である。設置個所は一般的にはスーパーの様な比較的中規模な事業所である。
外部端子台に事務所警報盤への結線がない事が多い。間欠瞬時漏電は検知しないので、別に自己保持機能付補助盤を中継させ、外部に通報するシステムになっている。また警報表示灯はリセットボタンを押すまで継続して点灯する。間欠瞬時漏電が発生した場合、この補助盤なしでは、ブザーは鳴るが瞬時で停止し、事業者は気が付かない。
PAS 需要者側柱状開閉器
CH ケーブルヘッド
PCT 電力使用量計用変成器
LBS キュービクル内開閉器
T1 単相3線変圧器
T2 三相3線変圧器
ZCT1 引込高圧ケーブル遮蔽層接地線用零相変流器
ZCT2 トランス2次側中性線接地線用零相変流器
ZCT3 トランス2次側中性線接地線用零相変流器
ZCT4 A種接地線用零相変流器
ZCT5 LBS接地線用零相変流器
Δt 漏電時間

Claims (2)

  1. 高圧漏電検出機能の検知部分である、引込高圧ケーブルの一芯の遮蔽層接地線が貫通する零相変流器、
    高圧機器に接続されたA種接地線が貫通する零相変流器と、低圧漏電検出機能の検知部分である、変圧器の2次側の中性線に並列に接続された接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検知した、高圧及び低圧漏電電流が、設定値以上である事が設定時間以上、継続した時に、リセットボタンを押すまで自己保持して発報し続ける警報ランプと、上記の条件で導通する自己保持機能のない警報出力接点を持つ、漏電検出器とで構成されることを特徴とする高圧及び低圧漏電警報システム。
  2. 高圧漏電検出機能の検知部分である、引込高圧ケーブルの一芯の遮蔽層接地線が貫通する零相変流器、
    高圧機器に接続されたA種接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検知した高圧漏電電流が、設定値以上である事が設定時間以上、継続した時に、リセットボタンを押すまで自己保持して発報し続ける警報ランプと、上記の条件で導通する自己保持機能のない警報出力接点を持つ、漏電検出器とで構成される高圧漏電警報システムと、
    低圧漏電検出機能の検知部分である、変圧器の2次側の中性線に並列に接続された接地線が貫通する零相変流器と、それらの零相変流器が検知した、低圧漏電電流が設定値以上である事が設定時間以上、継続した時に、リセットボタンを押すまで自己保持して発報し続ける漏電火災警報器で構成される低圧漏電警報システムを併用したことを特徴とする高圧及び低圧漏電警報システム。

JP2022001267U 2022-04-19 2022-04-19 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム Active JP3238908U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001267U JP3238908U (ja) 2022-04-19 2022-04-19 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2022001267U JP3238908U (ja) 2022-04-19 2022-04-19 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3238908U true JP3238908U (ja) 2022-08-29

Family

ID=83050216

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2022001267U Active JP3238908U (ja) 2022-04-19 2022-04-19 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3238908U (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101717775B1 (ko) 지능형 사전 신호분석을 통한 전기화재 분석 및 예측 시스템
CA2531416C (en) System, apparatus and method for detection of electrical faults
KR101303597B1 (ko) 활선 절연저항 측정 장치
AU2011200306B2 (en) Power supply monitoring system
US8717721B2 (en) High impedance fault isolation system
KR101708005B1 (ko) 직류 과부하 겸용 아크 차단장치
CN211293018U (zh) 一种新型电表箱防火装置
CN111579934A (zh) 一种基站外电网电气安全监控的实现方法及装置、基站
JP3238908U (ja) 引込高圧ケーブル及び高圧機器の漏電検出機能を備えた高圧漏電警報システムと低圧漏電検出機能を備えた低圧漏電システムを組み合わせた高圧及び低圧漏電警報システム
JP2017123705A (ja) 分電盤監視システム、分電盤およびそれらに設置可能な分電盤監視装置
CN104749455A (zh) 一种电路或电器检测、监测装置
JP2010091581A (ja) 低圧電気設備の漏電電流状態を測定する装置
KR20170014615A (ko) 오결선 검출이 가능한 전력량계 및 오결선 검출방법
KR20170051984A (ko) 사용전 전기단락저항 측정기 장치를 적용한 수배전반
CN114089010A (zh) 一种高稳定性可测试泄漏电流的电度表及其测试系统
Selkirk et al. Why neutral-grounding resistors need continuous monitoring
JP7370004B2 (ja) 漏電量検知システム、自動保守点検システム及び漏電量検知方法
CN210863997U (zh) 环网单元一二次回路故障检测装置
CN220627178U (zh) 一种无线通信的32路漏电电气火灾监控装置
JP7480445B1 (ja) 絶縁監視装置
CN220627177U (zh) 一种无线通信的32路测温电气火灾监控装置
KR102419985B1 (ko) 진공 차단부의 진공도 검사 장치, 시스템 및 방법
CN203658502U (zh) 一种电路或电器检测、监测装置
RU2788519C1 (ru) Способ отключения поврежденного присоединения с однофазным замыканием на землю в сетях с изолированной нейтралью
JP7480444B1 (ja) 絶縁監視システム及び絶縁監視方法

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20220711

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3238908

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150