JP3238471U - 波力発電装置 - Google Patents

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道雄 木村
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株式会社美木総合建設
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Abstract

Figure 0003238471000001
【課題】海面に浮ぶフロートを海面の水面波に連動して上下動させ、そのフロートと機械的に接続した油圧発生装置により直線運動を回転運動に変換して発電を行う波力発電装置を提供する。
【解決手段】海面に浮べたプラットホーム1の内部に発電機2と油圧モーター3と油圧ポンプ4を備え、プラットホーム1から切り離して海面に浮べたフロート6を機械的な動力伝達機構5で油圧ポンプ4に結合させた波力発電装置であって、水面波の上下動と連動して上下するフロート6の直線運動を動力伝達機構5を介して油圧ポンプ4から油圧モーター3に伝えて回転運動に変え、発電機2を回転させる。
【選択図】図1

Description

本考案は、可動物体型の波力発電装置に関するものである。
波力発電の方式としては、波動水柱型、可動物体型、越波型、ジャイロ型があり、世界でも多くの波力発電に関する開発プロジェクトが進められているが、最近の傾向としては沿岸域の浅い海域ではなく水深が深く波高が大きい沖合に設置する浮体型の可動物体型が多くなっている。
可動物体型の波力発電装置は、波のエネルギーを可動物体を介して機械的な運動エネルギーに変換し、それを動力源として発電するシステムであり、並進動揺型や屈曲動揺型などがあるが、コスト面や安全面から並進動揺型に注目が集まっている。
並進動揺型は、可動物が波によって水平又は垂直に変位するエネルギーを利用するもので、振り子型やつるべ式が開発され実験されているが、効率の低さからまだ実用化はされていない。
従来の可動物体型波力発電装置はフロートの浮力が大きく、フロート上昇時には大きな動力が得られるが下降時には動力が殆ど得られずにバランスが悪いため効率を良くすることが難しく、また大型化するのにも問題が多かった。本考案は従来の並進動揺型波力発電装置の効率の低さを向上させること、及び簡単に大型化した設備を提供することが課題である。
上記課題を解決するために、本考案の基本形は海面に浮かべたプラットホームの内部に、発電機と、油圧モーターと、油圧シリンダと、海面に浮かべたフロートの上下動による動力を油圧シリンダに伝える伝達機構とを備えている。
前記フロートは内部に海水を注水するための注水管と、内部の空気を抜くベント弁と、内部の海水を排水するための排水管と、内部に圧縮空気を送り込むブロー弁とを備え海水の量を調整することでフロートの上昇時もフロートの下降時にも動力を発生させる。
前記動力伝達機構は、プラットホーム内部に設置した支点と、支点とフロートを連結する外側アームと、支点と油圧シリンダを連結する内側アームを備え、フロートで発生した動力をテコの原理により油圧シリンダに伝達する。
また、前記波力発電装置のフロートをプラットホームの両側に多数個配置する手段として、複数の油圧シリンダからの作動油を受け入れるU字型パイプと、作動油の流れを一方向にするための方向制御弁と、U字型パイプに設けられた逆止弁と、U字型パイプの終端に油圧モーターと、発電機を備えており、基本ユニットとする
前記基本ユニットを多数個配置する手段として、プラットホームの短辺側の側面に直方体状の凹部を設け、四つの側面全てに直方体状の凸部を持つ直方体の台船の凸部とプラットホームの凹部を嵌め合わせて固定用ピンで固定し、基本ユニットを4個組み合わせることで大型の発電設備とするものである。
さらに、台船と結合したプラットホームの直方体状の凹部を設けた側面の反対側側面に直方体状の凸部を設け、直方体状の凸部と新たなプラットホームの側面の直方体状の凹部を嵌め合わせて固定用ピンで固定して結合することで、より大型の発電設備とするものである。
本考案の波力発電装置はフロートの浮力調整と、テコの原理により発電効率を向上させること、また、基本ユニットを多数個組み合わせることによって大型発電設備を実現する事が出来る。
実施例1の基本形の正面図である。 実施例1のフロートの正面図である。 実施例2の基本ユニットの平面図である。 実施例2の基本ユニットの斜視図である。 実施例3の大型波力発電装置の斜視図である。
考案を実施するための形態につき、図面を参照しつつ説明する。また、以下の実施形態に記載した内容により本考案が限定されるものではない。
本考案の実施例1に係る基本形の波力発電装置は、図1に示すようにプラットホーム1と、発電機2と、油圧モーター3と、油圧シリンダ4と、動力伝達機構5と、フロート6とから構成される。
フロート6は、図2に示すように注水管61とベント弁62と、排水管63と、ブロー弁64を備えている。波による海面の上昇直前にフロート6の浮力を増加させるためにブロー弁64から圧縮空気を注入し、フロート6内部の海水を排水管63から排水する。また海面の下降直前にはベント弁62を開放し、注水管61から海水をフロート6内部に取り込むことによって重力を増加させ、フロート6の上昇時も下降時にも動力を発生させる。
動力伝達機構5は、図1に示すようにプラットホーム1内部に設置した支点51と、支点51とフロート6を連結する外側アーム52と、支点51と油圧シリンダ4を連結する内側アーム53を備え、フロート6で発生した動力は動力伝達機構5を介してテコの原理により油圧シリンダ4に伝達されるものである。
油圧シリンダ4により発生した油圧は、図1に示すように方向制御弁41により一方向に制御され、油圧モーター3を経て発電機2により発電し、作動油は方向制御弁41及び油圧モーター3から油タンク44に戻され、また油タンク44から油圧シリンダ4に供給される。本構成を図1に示す。
本考案の実施例2に係る基本ユニットの波力発電装置は、実施例1で示したフロート6を図3に示すように複数個設置したもので、複数の油圧シリンダ4から吐出される作動油を一つにまとめるためのU字型パイプ42と作動油の流れを一方向にするための方向制御弁41と逆止弁43とから構成される。
U字型パイプ42は図3に示すように方向制御弁41の吐出側に各油圧シリンダ4を繋ぐように配置され、各方向制御弁41の吐出側の先には逆止弁43を設け、作動油は逆流することなく油圧モーター3へ供給され、発電機2により発電する。本構成を図3及び図4に示す。
本考案の実施例3に係る大型波力発電装置は、図4に示すように実施例2のプラットホーム1の短辺側側面に設けた直方体状凹部11に固定用ピン穴11aと固定用ピン11bを設け、図5Aに示すように四つの側面全てに直方体状の凸部71を持つ直方体の台船7の凸部71とプラットホーム1の凹部11とを嵌め合わせ固定用ピン穴11aと7aに固定用ピン11bを貫通させて固定し、四つのプラットホームを結合させて大型発電設備とする。
台船7に結合させたプラットホーム1の凹部11を設けた側面の反対側側面に直方体の凸部12を設け、台船7に結合させたプラットホーム1の凸部12と新たなプラットホーム1の側面の直方体状の凹部11とを嵌め合わせ固定用ピン穴11aと12aに固定用ピン11bを貫通させて固定し、図5Bに示すようにプラットホーム同士を多数個結合させてさらに大型の発電設備とする。
1 プラットホーム
11 結合用凹部
11a 凹部側固定用ピン穴
12 結合用凸部
12a 凸部側固定用ピン穴
13 固定用ピン
2 発電機
3 油圧モーター
4 油圧シリンダ
41 方向制御弁
42 U字型パイプ
43 逆止弁
44 油タンク
5 動力伝達機構
51 支点
52 外側アーム
53 内側アーム
6 フロート
61 注水管
62 ベント弁
63 排水管
64 ブロー弁
7 台船
71 台船結合用凸部
71a 固定用ピン穴

Claims (6)

  1. 海面に浮かべたプラットホームの内部に、発電機と、油圧モーターと、油圧シリンダを備え、別に海面に浮かべたフロートの上下動による動力を油圧シリンダに伝える伝達機構とを備えた波力発電装置であり、フロート内部の海水量を調節することでフロートの上昇時とフロートの下降時との両方向で動力を発生させることを特徴とする波力発電装置。
  2. 前記フロートは、内部に海水を注水するための注水管と、内部の空気を抜くベント弁と、内部の海水を排水するための排水管と、内部に圧縮空気を送り込むブロー弁とを備えていることを特徴とする請求項1記載の波力発電装置。
  3. 前記動力伝達機構は、プラットホーム内部に設置した支点と、支点とフロートを連結する外側アームと、支点と油圧シリンダを連結する内側アームとを備え、テコの原理によりフロートで発生した動力を油圧シリンダに伝達することを特徴とする請求項1,2記載の波力発電装置。
  4. 前記フロートをプラットホームの両側に多数個設置する手段として、複数の油圧シリンダからの作動油を受け入れるU字型パイプと、作動油の流れを一方向にするために油圧シリンダの出口側に設けた方向制御弁と、U字型パイプに設けた逆止弁と、U字型パイプの終端に設けた油圧モーターと、発電機とを備えていることを特徴とする請求項2、3記載の波力発電装置。
  5. 前記プラットホームを複数個設置する手段として、プラットホームの短辺側の側面に直方体状の凹部を設け、四つの側面全てに直方体状の凸部を持つ直方体の台船の凸部とプラットホームの凹部を嵌め合わせて固定用ピンで固定して結合することを特徴とする請求項4記載の波力発電装置。
  6. 前記プラットホームの直方体状の凹部を設けた側面の反対側の側面に直方体状の凸部を設け、台船と結合したプラットホームの直方体状の凸部と新たなプラットホームの側面の直方体状の凹部を嵌め合わせて固定用ピンで固定して結合することを特徴とする請求項5記載の波力発電装置。
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