JP3238281B2 - 容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置 - Google Patents

容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置

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JP3238281B2
JP3238281B2 JP14445994A JP14445994A JP3238281B2 JP 3238281 B2 JP3238281 B2 JP 3238281B2 JP 14445994 A JP14445994 A JP 14445994A JP 14445994 A JP14445994 A JP 14445994A JP 3238281 B2 JP3238281 B2 JP 3238281B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は冷凍圧縮機及び空気調和
機、冷凍機等の冷凍装置、等における潤滑油中の冷媒混
入率、油量検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】図5は従来の冷媒混入率、油量検出装置
の構成を示すブロック図であり、この種の装置について
は、実願平4−053348号、特願平4−26624
1号、特願平5−297598号に開示されているもの
である。
【0003】図5において、1は密閉形電動圧縮機で、
その密閉ケーシング2内には、図示してない圧縮機構、
油ポンプ及びこれらを駆動するための電動機が内蔵さ
れ、かつ、密閉ケーシング2底部の油溜め3には圧縮機
構等を潤滑するための潤滑油Lが貯溜されている。この
圧縮機1で圧縮されたガス冷媒は吐出管4から吐出さ
れ、図示しない凝縮器、膨張機構、蒸発器等を経て吸入
管5から密閉ハウジング2内に吸入される。このとき、
潤滑油Lは油ポンプによって、圧縮機構に送られ、その
摺動部分の潤滑や冷却を行った後に油溜め3に戻る。
【0004】この圧縮機1の密閉ケーシング2の底壁6
の外側面には底壁6を貫通して、超音波センサ7を内蔵
した円筒状のセンサホルダ8が超音波発射方向を鉛直方
向にして取付けられている。
【0005】また、油溜め3内には、潤滑油Lの最低許
容液面レベルよりも若干低い位置にセンサホルダ8に対
向させて反射板9が配置されており、この反射板9の外
周面は密閉ケーシング2の内周面に固定されている。
【0006】演算制御装置10は測定回路11と、演算
回路12と、検出回路13とから構成されており、測定
回路11には超音波センサ7がリード線14を介して接
続されている。測定回路11は超音波センサ7を動作さ
せ、超音波センサ7が発射した超音波の反射時間を測定
し、その値を演算回路12に与える。演算回路12は与
えられた反射時間から潤滑油中を伝播する超音波の音の
速さを演算し、その値を検出回路13に与える。検出回
路13は図7に示すような音速と冷媒混入率との関係を
予め記憶しており、与えられた音速に基づいて、この記
憶した特性を参照して冷媒混入率の値Xを出力する。
【0007】センサホルダ8は図6断面図に示すよう
に、円筒形状をしており、その端板81の内側面に液状
ガスケット30を塗布し、Cリング31に支持されたコ
イルばね32によって、超音波センサ7が端板81の内
側面に圧着されている。
【0008】このような構成において、図8の超音波伝
播モデル図に示すように測定回路11が動作して超音波
センサ7から一定の間隔で超音波37が発射される。そ
うするとこの発射された超音波S1 はセンサホルダ8の
端板81を通過し、端板81と潤滑油Lの境界面Yで一
部は潤滑油L内への透過波S2 となり、他の一部は境界
面Yで反射され、反射波N1 となる。この透過波S2
潤滑油L中を通過し、反射板9の下面で反射され、反射
波S3 となる。そしてこの反射波S3 は再び潤滑油L中
を通過し、潤滑油Lと端板81の境界面Yを透過し、透
過波S4 となる。この透過波S4 は端板81を通過し、
超音波センサ7に戻り、受信される。
【0009】一方、反射波N1 は端板81と超音波セン
サ7の境界面Zで超音波センサ7に受信され、境界面Z
で反射した反射波N2 は再び境界面Yで反射し、反射波
3が超音波センサ7で受信され、以後これが繰り返さ
れる。この繰り返しによって反射波N2n-1(nは整数)
は減衰していく。
【0010】しかし、センサホルダ8には円筒部分82
が存在すること、超音波センサ7から発射された超音波
(ビーム)の伝播方向は全てが鉛直方向ではないこと、
等のため、センサホルダ8内での実際の反射状況は図9
に一例を示すように複雑となっている。このように、超
音波センサ7の受信波には反射板9からの反射波とセン
サホルダ8内での反射波があり、前者を信号、後者をノ
イズと定義する。
【0011】従って、図10の受信波形図に示すように
超音波センサ7からの発信波37を発信し、その反射板
9からの反射波S4 が第1信号33として受信され、セ
ンサホルダ8内での反射波N1 ,N3 ,〜N2n-1(nは
整数)がノイズ38として受信されることとなる。な
お、S3 の潤滑油Lと端板81の境界面Yでの反射波は
再び反射板9の下面で反射され、境界面Yを透過した波
は第2信号34として受信される。そうして、図10に
示すように第1、第2、第3信号33,34,35のよ
うな受信波形が得られる。
【0012】測定回路11ではこの受信波形にフィル
タ、波形処理等を行い、超音波センサ7から発射された
超音波S1 が反射板9からの反射波S4 として戻るまで
の所要時間tが測定される。
【0013】ところで、センサホルダ端板81の上面か
ら反射板の下面までの距離をh1 、潤滑油L内の音速を
1 、端板81の厚みをh2 、端板81内の音速をv2
とすると、次の関係が成立する。
【0014】t=(2h1 /v1 )+(2h2 /v2 ) ここで、h1 ,h2 ,v2 は一定であるため、tが測定
されれば、潤滑油L内の音速v1 が求まり、この音速v
1 が演算回路12によって算出される。そして、算出値
が検出回路13に与えられ、検出回路13内に記憶して
いる図7に示すような関係から音速v1 に対応した冷媒
混入率Cが検出される。
【0015】この検出された冷媒混入率Xの値は、図示
しない空調機制御装置に入力され、所定の値以上になっ
たときは圧縮機1の運転を停止させること等によって、
焼付等を未然に防止するようにしている。
【0016】以上、従来の冷媒混入率検出装置による冷
媒混入率検出について説明したが、本装置によって油溜
め3内に貯溜される潤滑油Lの油量についても同様に、
その油量と音速の変化から検出可能であるが、この説明
は割愛する。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】前記したように、従来
の装置においては、超音波センサ7には反射板9からの
反射波が信号として受信され、センサホルダ8内の反射
波も同じくノイズとして受信される。この受信波のSN
比(信号音圧とノイズ音圧の比)が小さいと信号の識別
が困難である。上記、従来の潤滑油の冷媒混入率検出装
置においては、次のようにSN比が小さくなる問題があ
って、測定回路11において、信号波とノイズとの識別
ができなくなり、超音波センサ7から発射された超音波
の反射板9からの反射波が超音波センサに戻るまでの所
要時間tを測定できず、潤滑油中の冷媒混入率の検出や
油面検出ができなくなるという不具合があった。
【0018】(1)超音波速度が速いとき(冷媒混入率
が低い)や経路(図5のh1 )が短いときには、信号が
受信される時点で、センサホルダ8中での反射波が十分
に減衰していないため、ノイズ音圧が高く、超音波セン
サ7の受信波のSN比が小さくなるという問題があっ
た。
【0019】(2)反射板9をセンサホルダ8の端板8
1に平行に設置することは製作上困難である。反射板9
とセンサホルダ端板81に傾きがあると、図11に示す
ように、超音波センサ7から発射された超音波(ビー
ム)の反射板9からの反射波36のように超音波センサ
7から外れ受信できないものが発生するので、信号音圧
が低下し、超音波センサ7の受信波のSN比が小さくな
るという問題があった。実際には、超音波センサから発
射された超音波(ビーム)は平行ではなく若干の広がり
があるので、上記傾向は一層拡大される。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明はこのような課題
を解決するために、円筒状センサホルダ内に超音波セン
サを取付けて潤滑油の入った容器内の反射板からの超音
波反射波の時間を測定し、潤滑油中の冷媒混入率や油量
を検出する装置において、(1)円筒状センサホルダの
円筒部に切欠きを設ける、(2)円筒状センサホルダの
端板外面を球面にする、(3)同端板外面を円筒面とす
る、(4)同端板外面をV字形の面として、それぞれの
構成において超音波センサの受信波のSN比を大きくす
る構成とし、更に、(5)このような円筒状センサホル
ダを冷凍装置の潤滑油を貯溜した容器に取付けた検出装
置も提供する。
【0021】即ち、本発明は、(1)潤滑油を貯溜する
容器の壁を貫通し、外側に突設した円筒状センサホルダ
と、この円筒状センサホルダの端板内面に取付けられた
超音波センサと、前記潤滑油内で前記円筒状センサホル
ダの端板外面の上方に前記超音波センサからの超音波発
射方向とほぼ垂直に前記容器内に配置された反射板と、
超音波の反射時間を測定する測定回路とを備えてなり、
前記潤滑油中の冷媒混入率及び潤滑油の液量を検出する
冷媒混入率、油量検出装置において、前記円筒状センサ
ホルダの円筒部に切欠きを設けたことを特徴とする容器
内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置を提供する。
【0022】又、(2)前述の(1)の前提となる円筒
状センサホルダ、超音波センサ、反射板、測定回路とを
備えた冷媒混入率、油量検出装置において、前記円筒状
センサホルダの超音波発信面となる前記端板外面に球面
加工を施し、同球面を前記潤滑油に接触せしめると共
に、前記反射板を前記球面の焦点距離内に配置したこと
を特徴とする容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出
装置を提供する。
【0023】又、(3)前述の前提となる円筒状センサ
ホルダ、超音波センサ、反射板、測定回路とを備えた冷
媒混入率、油量検出装置において、前記円筒状センサホ
ルダの超音波発信面となる前記端板外面に円筒面加工を
施し、同円筒面を前記潤滑油に接触せしめると共に、前
記反射板を前記円筒面の焦点距離内に配置したことを特
徴とする容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置
を提供する。
【0024】又、(4)前述の前提となる円筒状センサ
ホルダ、超音波センサ、反射板、測定回路とを備えた冷
媒混入率、油量検出装置において、前記円筒状センサホ
ルダの超音波発信面となる前記端板外面にV字平面加工
を施し、同V字平面を前記潤滑油に接触せしめると共
に、前記反射板の前記V字平面底部からの距離を、前記
円筒状センサホルダの円筒外径をd、同V字面の平面と
なす角度をθとしてd/4tanθ以内に配置したこと
を特徴とする容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出
装置を提供する。
【0025】更に、(5)として、(1)〜(4)のい
ずれかの発明において、前記円筒状センサホルダが冷凍
圧縮機、空気調和機、冷凍機等の冷凍装置の潤滑油を貯
溜する容器に具備したことを特徴とする容器内の潤滑油
中の冷媒混入率、油量検出装置も提供する。
【0026】
【作用】本発明は前述の手段により、(1)の発明にあ
っては、円筒状センサホルダの円筒部に切欠きが設けら
れているので、一定時間内の円筒状センサホルダ内での
超音波の反射回数が増加し、円筒状センサホルダ内の反
射波(ノイズ)の減衰が大きくなる。その結果、ノイズ
が低下するのでSN比が大きくなり、信号の識別が容易
となる。
【0027】(2)の発明にあっては、円筒状センサホ
ルダの端板外面(超音波受発信面)に球面加工が施さ
れ、容器内の潤滑油に直接接触せしめられ、反射板が上
記球面の焦点距離内に配置されているので、反射板から
の反射波(信号)が円筒状センサホルダ端板外面の中心
部に集束する。その結果、超音波センサに受信されない
反射波が減少して受信波の信号が大きくなり、SN比が
改善され、信号の受信、演算、検出が容易となるもので
ある。
【0028】(3)の発明にあっては、円筒状のセンサ
ホルダの端板外面に円筒加工が施されている以外は
(2)の発明と同様の構成を有するので、(2)の発明
と同様の作用を奏する。ただし、反射波の集束の度合い
は(2)の発明よりも低下するが、加工容易という利点
がある。
【0029】(4)の発明にあっては、円筒状センサホ
ルダの端板外面にV字平面が形成され、反射板のV字平
面底部からの距離をd/4tanθ以内に配置されてお
り、それ以外は(2)の発明と同様の構成を有するの
で、(2)の発明と同様の作用を奏する。ただし、反射
波の集束の度合いは(2)の発明よりも低下するが加工
容易という利点がある。
【0030】更に、(5)の発明にあっては、空気調和
機、冷凍機等の冷凍装置に搭載された冷凍圧縮機の油溜
め容器に(1)〜(4)の発明の検出装置が適用される
ので、この容器の潤滑油中の冷媒混入率及び油量を圧縮
機を停止しないで、運転中に検出することができる。
【0031】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づいて、具
体的に説明する。図1は本発明の第1実施例に係る容器
内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置におけるセン
サホルダで、(a)は側面図、(b)はそのA−A矢視
図である。図において、センサホルダ15の内部には図
6に示す従来例と同じく超音波センサ7がコイルばね3
2、リード線14と共に液状ガスケット30を介して取
付けられ、リード線14で演算制御装置10に接続され
ているが、図示を省略し、ホルダのみを図示している。
このセンサホルダ15の円筒部15aには数個(図では
4個)の切欠き16が設けられている。
【0032】このような構成のセンサホルダ15では、
切欠き16によって1定時間内に音波がホルダ内で反射
する回数が多くなるために、これによって、センサホル
ダ15内での反射波(ノイズ)の減衰が大きくなるの
で、信号が受信される時点でのノイズ音圧を低下させる
ことができる。
【0033】従って、超音波センサ7の受信波のSN比
が大きくなり、信号の識別が容易になるので、超音波セ
ンサ7から発射された超音波の反射板9からの反射波が
超音波センサ7に戻るまでの所要時間が測定できなくな
るという不具合は改善される。
【0034】その他のセンサホルダ15以外の構成は図
5乃至図10に示す従来の装置と同じであり、その反射
信号を測定回路11に取込んでからの作用も同様である
ので説明は省略する。要約すると本第1実施例はセンサ
ホルダ15が従来のセンサホルダ7に代るものである。
【0035】図2は本発明の第2実施例に係る容器内の
潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホ
ルダで、(a)は側面図、(b)そのB−B断面図であ
る。図において、第1実施例と同様ホルダと、反射板以
外は省略して図示しており、このセンサホルダ17の端
板外面(超音波発信面)には球面18が形成されてい
る。
【0036】このセンサホルダ17は図5に示される従
来のセンサホルダ7と同様密閉ケーシング2の底壁6を
貫通して、超音波発射方向を鉛直方向にして取付けられ
ている。従って、センサホルダ17の端板外面に形成さ
れた球面18は潤滑油Lに接触している。又、密閉ケー
シング2中に取付けられた反射板9は図2(a)に示す
ように上記球面18の焦点距離F内に配置されている。
【0037】このような構成によって、図2に示すよう
にセンサホルダ17の端板上面に形成された球面18か
ら潤滑油L中に透過した超音波(ビーム)40の反射板
9からの反射波41(信号)は、端板外面の中心部に集
束されるので、信号音圧を大きくすることができる。
【0038】又、上記のように信号が集束されるので、
図11に示す例のように反射板9とセンサホルダ17の
端板に傾きがある場合には、超音波センサ7に受信でき
ない反射板9からの反射波36が存在したが、このよう
な反射波も減少するので、この点でも信号音圧が大きく
なる。
【0039】従って、超音波センサ7の受信波のSN比
が大きくなり、信号の識別が容易になるので、超音波セ
ンサ7から発射された超音波の反射板9からの反射波が
超音波センサ7に戻るまでの所要時間が測定できなくな
るという不具合は改善される。
【0040】その他のセンサホルダ17以外の構成は図
5乃至図10に示す従来例と同じであり、その作用も同
様であるので説明は省略する。要約すると本第2実施例
はセンサホルダ17が従来のセンサホルダ7に代わるも
のである。
【0041】図3は本発明の第3実施例に係る容器内の
潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホ
ルダで、(a)は側面図、(b)はそのC−C断面図で
ある。図において、第2実施例と同様、ホルダと反射板
のみ図示し、その他の構成は省略して図示しており、こ
のセンサホルダ19の端板外面(超音波発信面)には円
筒面20が形成されている。
【0042】このような構成によって潤滑油L中に発射
した超音波42は反射板9から反射して反射波43とな
り、端板外面の中心部に集束され、受信する信号音圧を
大きくすることができ、第2実施例と同様の作用、効果
が得られる。
【0043】ただし、反射板9からの反射波43(信
号)は第2実施例においては、センサホルダ17端板外
面(超音波受信面)の中心点に集束されるのに対し、第
3実施例においては、中心点ではなくその円筒面の中心
線に集束されるので、その集束度合いは第2実施例より
は多少低下し、その効果も低下はするが、第2実施例の
球面よりは加工が容易となる利点がある。
【0044】図4は本発明の第4実施例に係る容器内の
潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホ
ルダで、(a)は側面図、(b)はそのD−D断面図で
ある。図において、他の実施例と同様センサホルダと反
射板のみ図示し、他は省略しており、このセンサホルダ
21の端板外面(超音波受発信面)にはV字状に交差す
る平面22が形成されている。そして、反射板9はセン
サホルダ21のV字平面22の底部からの距離Lがd/
4tanθより短かくなる位置に配置されている。その
他の構成については他の実施例と同じである。
【0045】このような構成によって、潤滑油L中に発
射された超音波44は反射板9から反射して反射波45
となり、端板外面の中心部に集束され、受信する信号音
圧を大きくすることができ、第2、第3と同様の作用、
効果が得られる。
【0046】ただし、反射波(信号)の集束度合いは第
3実施例同様第2実施例より多少低下し、その効果も低
下するが加工が容易となる利点がある。
【0047】以上、第1〜第4実施例について説明した
が、要約すると、第1実施例においては、「本発明が解
決しようとする課題」に記載の(1)項の問題点即ち、
超音波速度が速い時か、又は経路が短い場合にSN比を
改善し、第2〜第4実施例においては、(2)項の問題
点、即ち、反射板9とセンサホルダとが平行に設置され
ていない場合には、効果的にその受信波を大きくして、
この問題点を改善できるものである。
【0048】従って、実用に当っては、第1実施例と第
2〜第4実施例のいずれかとを合体し、例えば、第1実
施例と第3実施例とを組合せて、円筒部に切欠きを設け
ると共に、端板外面に円筒加工を施したセンサホルダが
使用できる。
【0049】又、上記センサホルダ15,17,19,
21を備えてなる潤滑油中の冷媒混入率、潤滑油液量検
出装置は冷媒、潤滑油を用いるあらゆる機械装置に適用
できるが、空調装置、冷凍装置等に使用される冷凍圧縮
機の圧縮機構摺動部への安定給油のために用いられるの
が主体であり、そのため、センサホルダを冷凍圧縮機、
空調装置、冷凍装置等に装着し、センサホルダ内の超音
波センサ7からリード線14で演算制御装置10に接続
して冷媒混入率、潤滑油液量が検出される。
【0050】
【発明の効果】以上、具体的に説明したように、本発明
においては、超音波センサを取付けたセンサホルダを有
する容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置にお
いて、(1)センサホルダの円筒部に切欠きを設ける、
(2)センサホルダの端板外面を球面とする、(3)同
端板外面を円筒形とする、(4)同端板外面をV字平面
とする構成とし、更に、(5)これらのセンサホルダを
冷凍装置の潤滑油を貯溜する容器に取付ける、それぞれ
の構成としたので次のような効果を奏するものである。
【0051】(1)センサホルダの円筒部に切欠きが設
けられているので、一定時間内のセンサホルダ内での超
音波の反射回数が増加し、センサホルダ内反射波(ノイ
ズ)の減衰が大きくなる。従って、超音波センサに信号
が受信される時点でのノイズ音圧が低下するので、受信
波のSN比が大きくなり信号の識別が容易になる。
【0052】(2)センサホルダの端板外面の球面に反
射板からの反射波(信号)がセンサホルダ端板上面の中
心部に集束する。従って、超音波センサに受信される信
号音圧が大きくなる。また、上記のように信号が集束さ
れるので、反射板とセンサホルダの端板に傾きがある場
合、超音波センサに受信できない反射板からの反射波が
減少するのでこの点でも信号音圧が大きくなる。そのた
め、超音波センサの受信波のSN比が大きくなり信号の
識別が容易になる。
【0053】(3)センサホルダの端板外面に円筒加工
が施されているので前述の(2)と同様に信号音圧が大
きくなり、SN比が改善されて信号の識別が大きくな
り、更に、その加工が容易となる。
【0054】(4)センサホルダ端板外面にV字平面が
形成されているので、前述の(3)と同様に信号音圧が
大きくなり、SN比が改善されて信号の識別が大きくな
り、更に、その加工も容易となる。このような(1)〜
(4)の効果により、従来のように超音波センサから発
射された超音波の反射板からの反射波が超音波センサに
戻るまでの所要時間の測定ができなくなり、潤滑油中の
冷媒混入率や油量の検出ができなくなるという不具合が
改善される。
【0055】(5)空気調和機、冷凍機等の冷凍装置の
運転中において、冷凍圧縮機の油溜め内の潤滑油中の冷
媒混入率及び潤滑油の液量が検出されるので冷媒混入率
が異常に高くなったときや液量が異常に低下したときに
は冷凍圧縮機の運転を停止することができるので、冷凍
圧縮機焼付きなどの事故を未然に防止することができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施例に係る容器内の潤滑油中の
冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホルダで、
(a)は側面図、(b)はそのA−A矢視図である。
【図2】本発明の第2実施例に係る容器内の潤滑油中の
冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホルダで、
(a)は側面図、(b)はそのB−B断面図である。
【図3】本発明の第3実施例に係る容器内の潤滑油中の
冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホルダで、
(a)は側面図、(b)はそのC−C断面図である。
【図4】本発明の第4実施例に係る容器内の潤滑油中の
冷媒混入率、油量検出装置におけるセンサホルダで、
(a)は側面図、(b)はそのD−D断面図である。
【図5】従来の冷媒混入率、油量検出装置の構成図であ
る。
【図6】従来のセンサホルダの断面図である。
【図7】潤滑油中の冷媒混入率と音波との関係を示す特
性図である。
【図8】潤滑油中とセンサホルダにおける超音波伝播モ
デル図である。
【図9】センサホルダ内からの反射波を示す一般的な説
明図である。
【図10】超音波センサの受信波形図である。
【図11】容器内の反射板が傾斜した時の超音波反射波
の状況説明図である。
【符号の説明】
2 密閉ケーシング 3 油溜め 7 超音波センサ 8 センサホルダ 9 反射板 10 演算制御装置 15 センサホルダ 16 切欠き 17 センサホルダ 18 球面 19 センサホルダ 20 円筒面 21 センサホルダ 22 V字平面
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 松村 憲明 名古屋市中村区岩塚町字高道1番地 三 菱重工業株式会社名古屋研究所内 (56)参考文献 特開 平6−94687(JP,A) 特開 平7−127927(JP,A) 特開 平3−121000(JP,A) 実開 昭60−193800(JP,U) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 29/00 - 29/28 G01F 23/28

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 潤滑油を貯溜する容器の壁を貫通し、外
    側に突設した円筒状センサホルダと、この円筒状センサ
    ホルダの端板内面に取付けられた超音波センサと、前記
    潤滑油内で前記円筒状センサホルダの端板外面の上方に
    前記超音波センサからの超音波発射方向とほぼ垂直に前
    記容器内に配置された反射板と、超音波の反射時間を測
    定する測定回路とを備えてなり、前記潤滑油中の冷媒混
    入率及び潤滑油の液量を検出する冷媒混入率、油量検出
    装置において、前記円筒状センサホルダの円筒部に切欠
    きを設けたことを特徴とする容器内の潤滑油中の冷媒混
    入率、油量検出装置。
  2. 【請求項2】 潤滑油を貯溜する容器の壁を貫通し、外
    側に突設した円筒状センサホルダと、この円筒状センサ
    ホルダの端板内面に取付けられた超音波センサと、前記
    潤滑油内で前記円筒状センサホルダの端板外面の上方に
    前記超音波センサからの超音波発射方向とほぼ垂直に前
    記容器内に配置された反射板と、超音波の反射時間を測
    定する測定回路とを備えてなり、前記潤滑油中の冷媒混
    入率及び潤滑油の液量を検出する冷媒混入率、油量検出
    装置において、前記円筒状センサホルダの超音波発信面
    となる前記端板外面に球面加工を施し、同球面を前記潤
    滑油に接触せしめると共に、前記反射板を前記球面の焦
    点距離内に配置したことを特徴とする容器内の潤滑油中
    の冷媒混入率、油量検出装置。
  3. 【請求項3】 潤滑油を貯溜する容器の壁を貫通し、外
    側に突設した円筒状センサホルダと、この円筒状センサ
    ホルダの端板内面に取付けられた超音波センサと、前記
    潤滑油内で前記円筒状センサホルダの端板外面の上方に
    前記超音波センサからの超音波発射方向とほぼ垂直に前
    記容器内に配置された反射板と、超音波の反射時間を測
    定する測定回路とを備えてなり、前記潤滑油中の冷媒混
    入率及び潤滑油の液量を検出する冷媒混入率、油量検出
    装置において、前記円筒状センサホルダの超音波発信面
    となる前記端板外面に円筒面加工を施し、同円筒面を前
    記潤滑油に接触せしめると共に、前記反射板を前記円筒
    面の焦点距離内に配置したことを特徴とする容器内の潤
    滑油中の冷媒混入率、油量検出装置。
  4. 【請求項4】 潤滑油を貯溜する容器の壁を貫通し、外
    側に突設した円筒状センサホルダと、この円筒状センサ
    ホルダの端板内面に取付けられた超音波センサと、前記
    潤滑油内で前記円筒状センサホルダの端板外面の上方に
    前記超音波センサからの超音波発射方向とほぼ垂直に前
    記容器内に配置された反射板と、超音波の反射時間を測
    定する測定回路とを備えてなり、前記潤滑油中の冷媒混
    入率及び潤滑油の液量を検出する冷媒混入率、油量検出
    装置において、前記円筒状センサホルダの超音波発信面
    となる前記端板外面にV字平面加工を施し、同V字平面
    を前記潤滑油に接触せしめると共に、前記反射板の前記
    V字平面底部からの距離を、前記円筒状センサホルダの
    円筒外径をd、同V字面の平面となす角度をθとしてd
    /4tanθ以内に配置したことを特徴とする容器内の
    潤滑油中の冷媒混入率、油量検出装置。
  5. 【請求項5】 前記円筒状センサホルダが冷凍圧縮機、
    空気調和機、冷凍機等の冷凍装置の潤滑油を貯溜する容
    器に具備したことを特徴とする請求項1,2,3又は4
    のいずれかに記載の容器内の潤滑油中の冷媒混入率、油
    量検出装置。
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