JP3236338U - 鍋用透明蓋 - Google Patents

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Abstract

【課題】できるだけ透明強化ガラス材単体素材を用い、経年劣化で錆びる心配がなく、破損する心配もほとんどなく、洗い易くて清潔感に溢れた、シンプルで美しく、調理作業を愉しくさせる鍋用透明蓋を提供する。【解決手段】鍋用透明蓋は、円形強化ガラス体であって、中心部に取っ手4を有し、上方へ大らかに膨らんだ形状の鍋蓋において、外周縁が、蓋本体1素材そのままの自然な連続延長域として、外側及び下方側へ、本体域の厚みの約2倍程、球面状に突き出る形で、強化球面リング縁部2が形成されている。【選択図】図1

Description

家庭やレストランで調理に使用される鍋の透明蓋に関する。
従来、鍋蓋に関してはガラス製であれ琺瑯製であれ、蓋の外周縁の破損が第一の悩みの種であった。強化ガラス製も表裏側からの衝撃には強くても、切断面側からの衝撃には脆さが指摘されてきた。それ故、大半の鍋蓋には、外周縁に金属性のリングを被せる形が普及してきた。近年では金属リングとシリコーンゴム材を組み合わせて、蓋縁際の破損予防効果を期待した形もよく見かけられる。
金属リングと蓋縁外側面との空間にシリコーンゴム等の耐熱物質を充填した鍋蓋も知られている(特許文献1参照)。
また、ガラス材蓋の外周縁から外側へ一定の幅域でシリコーン材部を設け、シリコーン材部の外周縁の溝を介して鍋縁に嵌合させる形をとった透明蓋も知られている(特許文献2参照)。
実開S61-151626号公報 実登3162991号公報
特許文献1に示される先行技術は、ガラス又は琺瑯製の蓋の縁の破損予防に鑑みて、耐熱性に富み、融けたり、割れたり、穴が空いたりしにくい等の優れた性質によって生活用品材として脚光を浴び始めつつあったシリコーンゴム材を利用して、蓋周縁部の改善を実施した点で評価できる。それは、補強金属リングの内側に、対衝撃性効果の表現形として意図的に形成されていた空間にシリコーンゴム材を充填して更なる補強を実現したものであったが、考案自体においては全く自覚されてはいないところの持つ負の側面、即ち、長期の使用による経年劣化によって、洗う度に金属リングの内側の隙間に、調理中の湯気やスープ汁が染み込んで金属錆域が確実に拡大するのを防ぐことはできなかった。
特許文献2に示される先行技術は、蓋本体が直接鍋に接触することなく、蓋外周縁外側に一定幅の一帯域をシリコーンゴム部材域として形成し、シリコーン部材域の外周縁の溝を介して蓋を鍋に装着する、という形で、蓋本体の外周縁の破損予防としては一定の効果を有したであろうと評価できる。しかしながら、蓋本体とシリコーン部材域との結合や、シリコーン部材域を鍋の縁に嵌め外しする開閉栓を設けねばならず、製造コスト面で商品としての成功には結びつかなったのか、早々に実施から手を引いたと思われる。
本考案は、以上の様な問題点を解消し、できるだけ透明強化ガラス材単体素材のみで、鍋蓋の外周縁の破損予防を確保しつつ、且つ湯気や調理汁などで蓋縁の錆や経年劣化を予防し、且つ見た目にも美しい容姿によって調理作業を愉しくさせる鍋の蓋を実現しようとするものである。
約4mm厚、直径約200mm又は240mm又は260mm程の円形強化ガラス体であって、円形中心部に取っ手を有し、使用状態において上方へ最深約18mm程大らかに膨らんだ形状の鍋蓋において、外周縁が、外側へ約8mm程・下方へ同じく約8mm程、球面状に突き出る形で、蓋本体素材そのままの自然な連続延長部として、強化球面リング縁部が形成されている。
実施例としては、予めステンレス受けネジ目を埋め込んだ木製取っ手をステンレスネジで取り付けた形が、シンプルで美しく映えて望ましい。
以上を特徴とする鍋用透明蓋である。
従来、美しく見映えするガラス製の鍋蓋の最大の難点が、外周縁の破損予防であり続け、ある時は蓋本体の強化ガラス化で問題解決が図られたが、蓋体の上下(表裏)面からの衝撃には有効であっても、縁の外側面、即ち切断面への衝撃には脆さが露呈され、次にそれを補強するためにシリコーン材を併用してみるという試みも積み重ねられてきたのであったが、商品化実施においてコスト高とシンプルな美観が損なわれるという別の問題を生む羽目になってしまった。
本考案は、蓋本体全域に透明強化ガラスを用い、強化球面リング縁部を形成する事によって、従来からの厄介な懸案事項を解決した。
即ち、強化ガラスの縦切断面への衝撃を、扁平面でもろに受け止める替わりに球面で受け流すことができるので、金属リングやシリコーン材等の余計な追加補強材を用いて複雑で無理な構造を強いられて使い辛い製品にする必要もなく、衝撃にも強く、シンプルで気品ある美しさを保持し続け、鍋を使う調理作業を愉しくさせることができる。
本考案において、側面から見た断面図 図1に示された本考案の底面図
以下、本考案の実施の形態、使用方法を説明する。
約4mm厚、直径約200mm又は240mm又は260mm程の円形強化ガラス体であって、円形中心部に取っ手(4)を有し、使用状態において上方へ最深約18mm程大らかに膨らんだ形状の鍋蓋において、外周縁が、外側へ約8mm程・下方へ同じく約8mm程、球面状に突き出る形で、蓋本体(1)素材のままの自然な連続延長部として、強化球面リング縁部(2)が形成されている。
実施例としては、予めステンレス受けネジ目(3)を埋め込んだ木製の取っ手(4)をステンレスネジ(5)で取り付けた形が、シンプルで美しく映えて望ましい。
本考案は、以上の様な構成であり、以下その使用法を説明する。
これを使用する時は、全く普通の鍋蓋と何ら変わりないやり方で構わない。取っ手が木製であれば、鍋に火を通した後の熱も素手指でもさほどの熱さは感じない。他部材との結合部や隙間等もないので、調理中の煮汁や湯気が洗浄しくい箇所に付着したり染み込んだりすることもない。また蓋本体(1)の外周縁が強化球面リング縁部(2)の球面状なので、細い角隅もなく、洗浄も至っ簡単で清潔に仕上がる。もしも何かのはずみで手が滑って蓋を落としたりぶつけたりしても、衝撃への脆さが懸念される外周縁部には、切断扁平面のような細い角張った箇所はなく、強化ガラス蓋本体(1)の2倍厚・且つ球面で衝撃を受け止め受け流すので、余程の事でなければ破損の心配はない。
尚、取っ手(4)を蓋本体(1)と同一素材の延長部分として一体成型して蓋を握る際の熱さ加減に一寸注意さえすれば、他の主要な従来からの問題点の解消には何ら影響することはない。
斯くして、取っ手を除く蓋本体(1)全てが単一の透明強化ガラス体で成り、経年劣化で錆びる心配なく、破損する心配もほとんどなく、洗い易くて清潔感に溢れた、シンプルで美しく、調理作業を愉しくさせる鍋用透明蓋をここに提供する。
1 蓋本体, 2 強化球面リング縁部, 3 ステンレス受けネジ目,
4 取っ手, 5 ステンレスネジ

Claims (1)

  1. 円形強化ガラス体であって、円形中心部に取っ手を有し、使用状態において上方へ大らかに膨らんだ形状の鍋蓋において、
    外周縁が、蓋本体素材そのままの自然な連続延長域として、外側及び下方側へ蓋本体域の厚みの約2倍程、球面状に突き出る形で、強化球面リング縁部が形成されている事を特徴とする鍋用透明蓋。
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