JP3236283U - 急須型コーヒー抽出器 - Google Patents

Abstract

【課題】ハイクオリティーなコーヒー抽出器を特殊高価なものにすることなく、個人が家庭で手軽に小回り良く使うことができる急須型コーヒー抽出機を提供する。【解決手段】陶磁器製急須型容器１と、その内底部に収まる椀型網体と、該椀型網体の底部に載置される油脂非吸着性フィルターとの、組み合わせセットをもって、個人が家庭で手軽に使うことができるハイクオリティーなコーヒーの得られるコーヒー抽出器とする。【選択図】図１

Description

この考案は、焙煎したコーヒー豆粉をドリップし飲用として淹れるためのコーヒー抽出器に関する。

コーヒーは日常的に広く飲用されている代表的な嗜好品であるが、今日ではそのほとんどが工場で生豆を大量焙煎したものをインスタントコーヒーやペットボトル入り飲料商品にしたり、或いは店舗や事業所等で業務用焙煎機器を設置して、自ら焙煎したものを直ちに粉砕しドリップするなどして飲用に供している場合が多く、またこだわりのコーヒー愛飲家用として各種のコーヒー沸かし器があることは周知の通りである。

このような現状にあって、こだわりのコーヒー愛好家にとってはより高レベルのコーヒーを家庭で自ら作って飲用したいという欲求が依然としてあり、そこで最近判明したことは、焙煎したコーヒー豆内に微量に含有している油脂分が飲用コーヒーのクオリティーにおいて重要な要素になっているということであった。

ところでその油脂分を吸着すなわち除去せずに通過させる特殊ネルフィルターが既に開発・製品化され、これを用いたドリップコーヒーが甚だハイクオリティーなものになるということが既に確認されている。そこでこれを用いたコーヒー抽出器を特殊高価なものにすることなく、個人が家庭で手軽に小回り良く使うことができるようなものとして提供することを、本考案の課題とする。

本考案においては、従来より緑茶を淹れるときに用いる急須の形態を踏襲した陶磁器、すなわち陶磁器製急須型容器１と、その内底部に収まる椀型網体２と、該椀型網体２の底部に載置される油脂非吸着性フィルター３との、組み合わせセットをもって、個人が家庭で手軽に使うことができるハイクオリティーなコーヒーの得られるコーヒー抽出器とするものである。

ここで言う陶磁器製急須型容器１は、緑茶用急須をそのまま転用することもできるが、その外面はあえて施釉しなくてもよい。実際には初回の使用により油脂分等の成分が素焼き状態の微細空隙を塞ぐためか液が滲出することはない。

椀型網体２は、水切りの調理用具として家庭等でも使われているものの柄を除去したような形状のものでよい。

油脂非吸着性フィルター３は、例えばネル生地にポリエステル２０％配合の、油脂分を通過させかつ使用回数を重ねても濾過速度が安定するネルフィルターであり、必要に応じ逆円錐状の立体形状に形成する。

本考案の組み合わせセットを用いて実際にコーヒーを淹れるには、例えば容量３００ｃｃの急須型容器の内底部にステンレス製椀型網体の内側に敷いた油脂非吸着性フィルター上にコーヒー粉約２０～２４ｇを乗せて収め、これにお湯を一部注いで約３０秒待ち、残りを注いで２～３分後にコーヒーカップに注ぐ。

本考案の急須型コーヒー抽出器によれば、家庭等でのコーヒーの漉し方と淹れ方を根本的に変えるドリップ革命になると言っても過言ではなく、小回りのきくかたちで貴重な微量油脂成分を生かしたハイクオリティーなコーヒーを甚だ手軽に飲用できるという効果がある。

在来の急須の形態を概ね踏襲し施釉を施さない陶磁器製急須型容器１は、多孔質でコーヒーの雑味を吸収する「萬古焼」で製作したものを用い、その内底上に程よく収まる柄の無い椀型網体２（通常の水切り金網体）と、これに程よく収まる逆円錐形状に立体化し易くしたプロ仕様ネルフィルター（丸太衣料Ｋ．Ｋ製）とを当該容器１と組み合わせセットとして、製品化する。なお本考案はかかる例に限定されるものではないことは勿論である。

本考案の急須型コーヒー抽出器は、とりわけこだわりコーヒー愛飲家にとって大きなニーズがあり、また既にある優れた製造技術や試作物を巧みに組み合わせて低コストに均質量産することも可能であるから、産業上の利用可能性は十分にあるといえる。

本考案における陶磁器製急須型容器の見取図 本考案における椀型網体の見取図 本考案における油脂非吸着性フィルターの平面図

１……陶磁器製急須型容器
２……椀型網体
３……油脂非吸着性フィルター

Claims (1)

1. 陶磁器製急須型容器と、その内底部に収まる椀型網体と、該椀型網体の底部に載置される油脂非吸着性フィルターとの、組み合わせセットを特徴とする急須型コーヒー抽出器。

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