JP3234742B2 - 電子部品の余寿命推定方法及び装置 - Google Patents

電子部品の余寿命推定方法及び装置

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JP3234742B2 JP12680795A JP12680795A JP3234742B2 JP 3234742 B2 JP3234742 B2 JP 3234742B2 JP 12680795 A JP12680795 A JP 12680795A JP 12680795 A JP12680795 A JP 12680795A JP 3234742 B2 JP3234742 B2 JP 3234742B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、画像識別技術を用い
た、電子部品の余寿命推定方法及び装置に関するもので
ある。
【0002】
【従来の技術】電子部品の劣化の診断における劣化状態
や余寿命の推定は次のように行なわれている。すなわ
ち、専門家により、すでにある劣化した電子部品の画像
(モデルの画像)と使用した電子部品の画像とを比較
し、類似度の高い「モデルの画像」を目視判定により選
択し、「劣化の有無、劣化の種類や劣化の要因」を判定
すると共に、これに対応する定式化された劣化則あるい
は経験知に基いて、使用した電子部品の劣化度や余寿命
を推定している。
【0003】また、画像を利用しない方法として、電子
部品の電気的特性を測定し、電気的特性を定式化した劣
化則に代入して数理論的に劣化の程度を定量化し、さら
に、電気的特性から、その劣化則に基いて数理論的に経
年劣化の時系列上の現在位置を計算し、余寿命を計算す
る方法もある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、画像を利用
し、専門家の経験知と定式化された劣化則により、余寿
命を推定する場合、専門家の判定による推定にはバラツ
キがあり、かつ、推定値もおおよその値であり、余寿命
の真値との隔たりが大きい。
【0005】また、画像の比較による劣化状態の推定を
計算機で自動化するには、経年劣化の時系列上におい
て、すべての劣化状態の画像(比較のモデルとなる画
像)と使用した電子部品の画像とを比較する必要がある
が、これは、比較回数が多くなり、時間的ロスが大きく
なる。
【0006】さらに、余寿命の推定は、理論的には、有
効寿命と使用時間との差により推定できるが、この場
合、使用した電子部品の使用条件と同一条件における有
効寿命データが必要となる。しかし、電子部品の使用条
件はさまざまであり、すべての使用条件に対する有効寿
命のデータを用意することは不可能である。
【0007】また、画像によらず数理論的に劣化予測、
余寿命予測を行う場合、劣化則の定式化が必要である
が、電子部品の使用条件により劣化則がそれぞれ異な
り、すべての使用条件下での劣化則の定式化は困難であ
る。
【0008】本発明は、上記事情に鑑みてなされたもの
であり、電子部品の劣化状態および余寿命の推定を、少
数のモデル画像を用いた画像識別のみで行うことが可能
な電子部品の余寿命推定方法及び装置を提供することを
目的としている。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するための手段として、モデル電子部品についての有
効寿命データと、このモデル電子部品が基準使用条件で
使用された場合における所定使用時間経過毎の劣化状態
を示す複数のモデル画像データとを予めデータベースに
格納しておき、任意の使用条件で実際に使用された電子
部品を撮像して画像データを得、この画像データから劣
化特徴を表わす特徴変数データを抽出し、前記特徴変数
データと前記複数のモデル画像データとの比較に基い
て、前記実際に使用された電子部品が最大に類似する劣
化状態を求め、この劣化状態に対応する使用時間を実質
使用時間と推定し、前記推定された実質使用時間と、前
記データベースに格納されたモデル電子部品についての
有効寿命データとから、前記実際に使用された電子部品
の余寿命を演算することを特徴とするものである。
【0010】
【作用】上記構成において、データベースに格納するデ
ータは、モデル電子部品をある基準使用条件で使用した
際の少数の有効寿命データ及びモデル画像データでよ
く、経年劣化の時系列上の連続した画像データを必要と
しない。
【0011】そして、実際に使用された電子部品の余寿
命を推定する場合は、まず、この電子部品の撮像により
得た画像データから、劣化特徴を表わす特徴変数データ
を抽出する。
【0012】次いで、この特徴変数データと複数のモデ
ル画像データとを比較して、比較的類似の度合いが高い
モデル画像データを選択し、さらに、これから最大に類
似する劣化状態を求める。そして、この劣化状態に対応
する使用時間を実質使用時間と推定する。
【0013】実質使用時間がわかれば、モデル電子部品
についての有効寿命データを用いて、実際に使用された
電子部品の有効寿命を知ることができ、したがって、そ
の余寿命を求めることができる。
【0014】電子部品を人間にたとえて本発明をより簡
単に説明するならば、劣化画像から電子部品の現在の年
齢を推定し、電子部品の寿命年齢と現在の年齢とを比較
して、現在の使用条件における余寿命と推定する方法で
あると言える。
【0015】なお、本明細書で用いている「劣化」とい
う用語は、劣化の他に、電気的特性劣化の原因となる現
象(例えば腐食など)および、劣化により2次的に発生
した損傷等を広く含むものである。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図に基づいて説明す
る。図1は本発明の実施例の機能ブロック図である。図
1において、余寿命推定装置1は、ある期間使用した電
子部品を電子装置から取り出し、外部の画像検出装置の
走査型電子顕微鏡Mで収集した電子部品の画像データ
(a)を入力し、画像データ(a)から電子部品の劣化
の特徴を表す画像に関するデータ(b)を抽出する劣化
特徴抽出手段11を有している。
【0017】また、前記電子部品と同種のモデル電子部
品において、「同種のモデル電子部品」の劣化種別の
「ある基準の使用条件でのそれぞれ異なる使用時間にお
ける劣化状態の画像(モデル画像)」に関するデータと
「同種のモデル電子部品」の「基準の使用条件」で有効
寿命のデータとを格納したモデル画像データベース12
が設けられている。
【0018】そして、劣化特徴抽出手段11によって抽
出した前記劣化の特徴を表す画像に関するデータ(b)
を入力し、モデル画像データベース12から劣化の特徴
を表すモデル画像に関するデータ(c1)を入力し、モ
デル画像に関するデータ(c1)を用いて画像識別方式
劣化状態推定方法により電子部品の「実質使用時間と劣
化状態」(d1)を推定し、この推定結果(d1)を外
部に出力する画像識別方式劣化状態推定手段13が設け
られてる。
【0019】さらに、画像識別方式劣化状態推定手段1
3で推定した実質使用時間(d2)を入力し、モデル画
像データベース12から前記劣化による「同種のモデル
電子部品」の有効寿命のデータ(c2)を入力し、実質
使用時間(d2)を電子部品の使用条件下での実際の使
用時間で除算した結果の値(「過酷使用度」と以後呼
ぶ。)を計算し、有効寿命から実質使用時間(d2)を
減算し、減算した結果の値を過酷使用度で除算し、除算
した結果の値を実際に使用した電子部品の使用条件下で
の余寿命(e)とし、余寿命(e)のデータを外部へ出
力する余寿命演算手段14が設けられている。
【0020】次に、図1の動作を図2のフローチャート
を参照しつつ説明する。外部の画像検出装置として、図
1では、走査型電子顕微鏡Mを取り上げているが、これ
は、画像を検出可能な検出装置であれば何でも良い。こ
こに取り上げた走査型電子顕微鏡Mは、試料(電子部
品)に電子ビームを照射して、試料から発生する2次電
子の検出量をCRT上に明暗で画像(a)として表示す
る装置である。
【0021】劣化特徴抽出手段11は画像データ(a)
を入力し(ステーションS1)、画像データ(a)から
試料(電子部品)の劣化の特徴を表す画像に関するデー
タ(b)を抽出する。ここで画像(a)から劣化特徴を
抽出する方法の一例を説明する。ここでは、具体的にI
Cのアルミニウム配線の腐食による電気的特性劣化を例
に述べる。ICのアルミニウム配線の劣化を、「湿気に
よりアルミニウム配線の腐食が進行し、電気的特性が低
下すること」とすると、アルミニウム配線上の腐食の像
及びそれらの特徴(腐食の面積など)を抽出することに
なる。画像(a)からの劣化特徴の抽出は、画像処理と
特徴抽出の2つのステップからなる。これらの方法を以
下述べる。 <画像処理の方法の一例>電子部品の画像(a)から、
劣化の跡、電気的特性劣化の要因(腐食など)の画像の
みを鮮明にし、他の構造的な陰像、ICのパターン像、
キズ等を除去する。このように、問題とする像を強調
し、他の関係のない像を除去する。以上の処理をICの
アルミニウム配線の劣化画像(ここでは、電気的特性劣
化の原因となる腐食像)を例に説明する。
【0022】図3にICチップAの断面構造を示す。I
CチップAは外部リード線DとワイヤBで接続され、チ
ップA自身は樹脂Cに覆われている。このICチップA
の画像を図3の上面から走査型電子顕微鏡Mでとらえた
画像の一部の略図を図4に示す。図4は、IC内回路素
子間のアルミニウム配線Eのパターンである。同図でア
ルミニウム配線E以外の領域はシリコン拡散層F(図中
の斜線部分)である。
【0023】図5、図6、図7はICチップAの使用時
間に比例してアルミニウム配線E上に黒塗りつぶし部分
で示す腐食が成長していく様子を示したものである。I
CチップAの寿命に対して、使用期間を初期、中期、後
期と分けると、図5が初期、図6が中期、図7が後期の
腐食画像である。
【0024】いま、中期の腐食画像である図6を例に、
上述の画像処理を説明する。この画像処理では、図6の
配線パターンの画像から、ICのパターン像、シリコン
拡散層の像を除去する。除去した画像を図8に示す。図
8では、黒塗りつぶし部分で示す腐食像のみが残されて
いる。この図8が画像処理後の画像Hである(ステップ
S2)。 <劣化特徴の抽出方法の一例>上記処理した画像Hか
ら、劣化跡、電気的特性劣化の原因となる要因の像の特
徴を抽出する(ステップS3)。先に述べたICチップ
Aのアルミニウム配線Eの例では、劣化特徴(ここで
は、劣化の原因となる腐食の特徴)はアルミニウム配線
Eのパターン上のすべての腐食部分の面積量V1、腐食
の偏り具合V2などである。V1、V2は変数であり、
これらを特徴変数と呼ぶことにする。これら特徴変数の
値が「特徴を抽出した画像に関するデータ」(b)であ
る。この特徴変数の変数値を本明細書では、特徴変数デ
ータと呼んでいる。特徴変数の数は対象とする劣化種別
により変わる。
【0025】次に、モデル画像データベース12につい
て説明する。モデル画像データベース12は、試料(電
子部品)と同種のモデル電子部品Gにおいて、モデル電
子部品Gの劣化種別の「ある基準の使用条件でのそれぞ
れ異なる使用時間における劣化状態の画像(モデル画
像)」に関するデータとモデル電子部品Gの前記「基準
の使用条件」での有効寿命のデータを格納している。
【0026】ここで、「試料(電子部品)と同種のモデ
ル電子部品G」の記述における「同種」の意味を補足す
る。この「同種」とは、 ・試料(電子部品)の用途、機能、特性における同種、
類似 ・試料(電子部品)の材料、材質、構造、構成との同
種、類似 ・試料(電子部品)の劣化部位の材料、材質、構造、構
成との同種、類似 など、画像を比較する部品、又は部分が類似、同種であ
ることを総称して「同種」と記述している。
【0027】また、本実施例では、試料(電子部品)
は、すでにフィールド(電子部品が実際に使用された現
場)で使用されたものであるので、モデル画像に関する
データおよび有効寿命のデータを試料(電子部品)と同
種のモデル電子部品Gで代用しなければならない。しか
し、試料(電子部品)と同種であれば、劣化則も同様に
考えてよいので、モデルとしては同種の電子部品Gで代
用できる。
【0028】図9は、モデル画像の概要を示す説明図で
ある。図9はある基準の使用条件下における電子部品G
の劣化の程度(劣化度)fと使用時間tとの関係を示し
たグラフであり、f(t)を劣化度曲線とする。この劣
化度曲線f(t)において、使用時間t1,t2,t
3,t4,t5における劣化度は、 〔時間t1における劣化度〕=f1 =f(t1) 〔時間t2における劣化度〕=f2 =f(t2) 〔時間t3における劣化度〕=f3 =f(t3) 〔時間t4における劣化度〕=f4 =f(t4) 〔時間t5における劣化度〕=f5 =f(t5) と書くことができ、これらの劣化度にそれぞれ対応する
電子部品Eの劣化状態の画像(モデル画像)をM1,M
2,M3,M4,M5とする。これらは、M1→M2→
M3→M4→M5の順で劣化が進んだ画像となる。
【0029】モデル画像データベース12は、〔電子部
品の種別、劣化部位別、劣化種別〕と対応する〔劣化度
曲線f、複数点の使用時間tにおける劣化度と対応モデ
ル画像の特徴変数データ、有効寿命のデータ〕が対にな
って、データとして格納されている。これらのデータは
基準の使用条件下におけるデータである。この使用条件
とは、使用環境(温度、湿度)や試料(電子部品)を乗
せた実装基板・電子装置の動作条件などである。モデル
画像データベースの格納データは、後述する加速度試験
などの実験から収集するので、試験条件が「基準の使用
条件」となる。
【0030】「モデル画像に関するデータ」は劣化度曲
線f、複数点の使用時間tにおける劣化度と対応モデル
画像の特徴変数データであり、以後の画像識別では特徴
変数データを使用することになる。ただし、劣化度曲線
f(t)が定式化できない場合は、定性的な手法とし
て、ランク付けの方法により、劣化度を定性値で表現し
たデータベースを構築する。
【0031】このデータベースを図10を参照しつつ説
明する。図10では、劣化度を5つのランクで区分け
(区間R1,R2,R3,R4,R5)している。ラン
クの区分けの意味を例えば次の通り定義する。 区間R1:劣化は微少で、故障への問題はない。 区間R2:劣化は微少であるがやや成長している。故障
への問題はない。 区間R3:劣化がある程度、大きくなっている。故障へ
の問題はない。 区間R4:劣化が拡大している。故障を誘発しやすい。 区間R5:劣化が肉眼でも確認でき、故障がいつ発生し
てもおかしくない。すなわち、有効寿命に近い状態であ
る。
【0032】上記の各区間に対応する劣化状態の画像
(モデル画像)を5個用意する。これらの5点の画像M
1,M2,M3,M4,M5をグラフにのせている。こ
れらの画像M1,M2,M3,M4,M5は図9の画像
と同じ意味である。
【0033】ここでの格納データは、〔電子部品の種
別、劣化部位別、劣化種別〕と対応する〔劣化ランク、
ランクに対応するモデル画像の特徴変数データとその使
用時間、有効寿命のデータ〕となる。以上のモデル画像
データベース12の説明では、モデル画像を5個用意し
たが、実際は何個用意してもよい。
【0034】次に、モデル画像データベース12に格納
するデータを試験(実験)で収集する方法について説明
する。試験条件(基準の使用条件)として、「温度、湿
度などの環境条件、試料(電子部品)を乗せた実装基板
・電子装置の動作条件など」を設定し、加速度試験(フ
ィールドでの使用時間を短縮して劣化の進行を加速させ
る試験、例えば、フィールドでの使用10年が1000
時間の加速度試験に相当)を行う。そして、数十個の同
種の未使用試料を用いて、加速度試験により劣化を進行
させ、有効寿命(故障率がある基準以下になるまでの時
間)まで、試験を持続させる。また、試験期間中におい
て、一定時間間隔で、試料を1個づつ取り出し、その劣
化状態の画像を走査型電子顕微鏡などでデータとして収
集する。このようにして、加速度試験における試料のそ
れぞれ異なる動作時間(使用時間)におけるモデル画像
のデータが収集できる。
【0035】画像識別方式劣化状態推定手段13は、劣
化特徴抽出手段11によって抽出した前記劣化の特徴を
表す画像に関するデータ(b)を入力し、モデル画像デ
ータベース12から試料(電子部品)の種別、劣化部
位、劣化種別に対応するモデル画像に関するデータ(有
効寿命のデータ以外の格納データ)(c1)を入力する
(ステップS4)。そして、画像識別方式劣化状態推定
方法により試料(電子部品)の「実質使用時間と劣化状
態」(d1)を推定する。
【0036】画像識別方式劣化状態推定は、図11に示
すように、試料(電子部品)の劣化部位の画像とモデル
画像M1〜M5とを比較・識別することから始まる。但
し、これらの画像は、特徴抽出した画像データ(特徴変
数データ)であり、試料とモデルの画像との同じ特徴変
数間を比較・識別する。ここで比較・識別した結果は図
12の表のようにまとめられる。
【0037】図12の表では、試料(電子部品)の劣化
部位画像とモデル画像との類似度が表示されている(但
し、表中の類似度の数値は説明のために便宜上付与した
値にすぎない。)。図12の表のように、モデル画像と
の類似度を計算する方法は幾つか考えられるが、ここで
はニューラルネットワークのパターン識別能力を利用し
た計算方法を2つ例に上げて説明する。
【0038】まず、第一の方法を述べる。特徴を抽出し
た画像に関するデータ(b)の特徴変数V1,V2,…
のデータ値を入力パターンとして、入力層(ニューロン
I1,I2,…)に入力し、出力層に5つのニューロン
O1,O2,O3,O4,O5を持つニューラルネット
ワークを考える。これを図13に示す。
【0039】図13は、説明を簡単にするため、「入力
層と出力層の2層からなるニューラルネットワーク」と
している(実際は、中間層を含めた多層構造とな
る。)。図13のニューラルネットワークは、データ
(b)の特徴変数データの入力パターンから、この入力
パターンがどのモデル画像M1〜M5の特徴変数データ
のパターンに類似しているかをパターン分類する。ここ
では、5つのニューロンO1〜O5の出力値がそれぞれ
モデル画像M1〜M5と試料(電子部品)の劣化状態の
画像との類似度に相当する。
【0040】ニューロンO1〜O5の応答関数を次のシ
グモイド関数g(x)とすると、 g(x)=1/(1+exp(−x)) ……(1) となる。但し、 x:入力層の各ニューロンの出力値を重み付けし、各々
を加算した値とあるしきい値との偏差 である。なお、ニューロンO1〜O5の出力値は0〜1
となる。
【0041】図13のニューラルネットワークへの入力
パターンをモデル画像に関するデータ(c1)の中の特
徴変数データとして、下記に示す条件を満たす教師信号
を加えて、学習させる(学習とは、ニューロンへの入力
値を重み付けする重み値を下記条件を満たすような値に
修正していくことである。) ●モデル画像M1:ニューロンO1の出力値=1 データの場合 他ニューロンO2〜O5の出力値=0 ●モデル画像M2:ニューロンO2の出力値=1 データの場合 他ニューロンO1,O3〜O5の出力値=0 ●モデル画像M3:ニューロンO3の出力値=1 データの場合 他ニューロンO1,O2,O4,O5の出力値=0 ●モデル画像M4:ニューロンO4の出力値=1 データの場合 他ニューロンO1〜O3,O5の出力値=0 ●モデル画像M5:ニューロンO5の出力値=1 データの場合 他ニューロンO1〜O4の出力値=0 学習が完了したニューラルネットワークへ試料(電子部
品)の特徴変数データ(b)を入力すると、データ
(b)とモデル画像M1〜M5の特徴変数データとの類
似の度合いが、各ニューロンO1〜O5の出力値〔0〜
1〕として出力される。これら出力値〔0〜1〕を試料
(電子部品)の劣化状態の画像とモデル画像M1〜M5
との類似度と定義する。これらの類似度が図12の表の
ようにまとめられる。
【0042】次に、第2の方法を述べる。第1の方法で
は、モデル画像の個数分だけ、出力層のニューロンの数
を設定し、モデル画像M1〜M5との類似度をそれぞれ
ニューロンO1〜O5の出力としたが、第2の方法で
は、図13のニューラルネットワークの出力層のニュー
ロンを1個にしたネットワーク構造にする。これを図1
4に示す。
【0043】ここでは、モデル画像の個数分だけ、図1
4のネットワークを用意することになる。いま、モデル
画像M1〜M5の5個であるので、ネットワークも5つ
用意する。
【0044】すなわち、モデル画像M1との類似度を見
るネットワークN1 モデル画像M2との類似度を見るネットワークN2 モデル画像M3との類似度を見るネットワークN3 モデル画像M4との類似度を見るネットワークN4 モデル画像M5との類似度を見るネットワークN5 という具合である。
【0045】図14はネットワークN1を示している。
第1の方法と同様にして学習させ、各ネットワークN1
〜N5の出力値を試料(電子部品)の劣化状態の画像と
モデル画像M1〜M5との類似度とする。この場合、試
料(電子部品)の特徴変数データ(b)を各ネットワー
クに入力して、各々のモデル画像に対する類似度を得
る。これらの類似度が図12の表のようにまとめられ
る。
【0046】画像識別方式の劣化状態推定方法では、次
に、上記の画像識別により計算した試料(電子部品)の
劣化状態の画像とモデル画像との類似度から試料(電子
部品)の劣化状態と最大類似度をとる劣化状態に達する
「基準の使用条件下でのモデル電子部品Gの使用時間
(試料(電子部品)の実質使用時間と呼ぶ。)」を推定
する。ここでは、類似度から実質使用時間を次のように
して推定する。 <実質使用時間の推定方法>類似度が高い「2つのモデ
ル画像」の劣化状態に達する「基準の使用条件下でのモ
デル電子部品Gの使用時間」の間に試料(電子部品)の
劣化状態に達する「基準の使用条件下でのモデル電子部
品Gの使用時間」があるとし、この類似度が高い「2つ
のモデル画像」の劣化状態に達する「基準の使用条件下
でのモデル電子部品Gの使用時間」の間の中で、試料
(電子部品)と最大類似度をとる劣化状態に達する「基
準の使用条件下でのモデル電子部品Gの使用時間(試料
(電子部品)の実質使用時間)」を推定する。
【0047】この実質使用時間の推定方法を詳しく説明
する。図15では、実質使用時間の算出方法をグラフで
説明している。図15は縦軸に試料(電子部品)とモデ
ル画像の類似度、横軸にモデル画像M1〜M5に対応す
る基準の使用条件下での使用時間t1〜t5を示してい
る。
【0048】いま、試料(電子部品)の劣化状態の画像
とモデル画像の類似度として図12の表が得られたとす
る。この図12の表に示す類似度を例に、実質使用時間
の算出例を示す。モデル画像M1〜M5にそれぞれ対応
する基準の使用条件下での使用時間がt1〜t5であ
り、その類似度点D1〜D5をグラフにプロットしてい
る。
【0049】これら類似度点の座標は、 点D1:座標(t1,0.15) 点D2:座標(t2,0.24) 点D3:座標(t3,0.78) 点D4:座標(t4,0.72) 点D5:座標(t5,0.36) である。いま、各類似度点D1〜D5の補間曲線h(点
線)を考えてみると、類似度の高い2つの類似度点D
3,D4の間の補間曲線上で最大の類似度をとる点D*
(最大類似度点)があることがわかる。この点D* と類
似度点D3,D4間の補間曲線hにより、最大類似度を
とる使用時間t* が次式より計算できる。 t* = h-1(D* y) ……(2) 但し、D* y:点D* が示す類似度 h-1( ):hの逆関数 このt* が試料(電子部品)の実質使用時間である。画
像識別方式の劣化状態推定方法では、この実質使用時間
* を用いて、試料(電子部品)の劣化度を推定する。
【0050】次に、試料(電子部品)の劣化度を推定す
る方法(ステップS5)を説明する。モデル画像が示す
劣化度から推定した実質使用時間における劣化度を試料
(電子部品)の劣化度とする。先のモデル画像データベ
ース12の説明において、試料(電子部品)の劣化度曲
線fが定式化できる場合とできない場合の定性的なラン
クによる表現を述べた。これに対応させ、劣化度曲線f
が定式化されている場合と、劣化度のランク表現の場合
に分けて、試料(電子部品)の劣化度を推定する方法を
説明する。 ●劣化度曲線fが定式化されている場合 ここでは、劣化度曲線f(t)が分かっているので、次
式により劣化度が計算できる。 試料(電子部品)の劣化度=f(t* ) ……(3) 但し、t* :実質使用時間 ●劣化度のランク表現の場合 劣化度のランク表現の場合の劣化度計算方法の一例を示
す。但し、劣化度はランクという定性値となる。図15
に示す高い類似度をとる類似度点D3,D4の横軸座標
はt3,t4である。実質使用時間t* はt3<t*
t4である。ここでは、単純に、t* のt3,t4に対
する接近度に着目し、この接近度が大きい使用時間(t
3又はt4)のモデル画像(M3又はM4)の劣化ラン
ク(R3又はR4)を試料(電子部品)の劣化ランクと
定義する。この接近度は次式より計算できる。
【0051】
【数1】 (4)式より、試料(電子部品)の劣化ランクは、次の
場合分けにより決定する。 <場合分け> C3>C4の場合:劣化ランクはモデル画像M3に等し
く、R3である。 C3=C4の場合:劣化ランクはR3,R4の境界にあ
る。 C3<C4の場合:劣化ランクはモデル画像M4に等し
く、R4である。
【0052】余寿命演算手段14は、画像識別方式劣化
状態推定手段13で推定した実質使用時間(d2)を入
力し、モデル画像データベース12からモデル電子部品
Gの有効寿命のデータ(c2)を入力し、試料(電子部
品)を使用していた使用条件下での余寿命(e)を計算
し、余寿命(e)のデータを外部へ出力する。
【0053】次に、余寿命の計算方法を説明する。フィ
ールドで使用されていた試料(電子部品)の使用条件に
より、劣化の成長速度が異なるので、実際の使用時間と
実質使用時間は異なる。ある基準の使用条件下での試料
(電子部品)の有効寿命は実験により判明できるが、フ
ィールドの使用条件での有効寿命はわからない。しか
し、本実施例で推定した実質使用時間と試験で得た「基
準の使用条件下でのモデル電子部品Gの有効寿命」のデ
ータとフィールドでの試料(電子部品)の実際の使用時
間を用いると、以下に示す2つの手順のいずれかでフィ
ールドの使用条件で試料(電子部品)の余寿命(e)を
計算することができる(ステップS6,7)。図16
は、この2つの手順による余寿命推定の概念を示す説明
図である。なお、ここでは、実質使用時間をT* と表し
ている。 <余寿命計算の手順> 手順は〜である。 手順:試料(電子部品)の実質使用時間T* とフィー
ルドでの試料(電子部品)の実際の使用時間TF との比
を、次式(5)のように、過酷使用度αと定義する。
【0054】
【数2】 式(5)からもわかるように、例えば、実際の使用時間
F が70000時間、実質使用時間T* が35000
時間とすると、過酷使用度αは0.5となる。これは、
ある基準の使用条件に比べて、フィールドでは、0.5
倍の過酷条件の中で試料(電子部品)が使用されている
ことを意味する。
【0055】手順:試料(電子部品)と同種のモデル
電子部品Gのある基準の使用条件(加速度試験の試験条
件)下での有効寿命LT と実質使用時間T* との差(次
式)を計算する。この計算結果値は、試料(電子部品)
の基準の使用条件下での余寿命ST と同値とみなすこと
ができる。 〔ある基準の使用条件下での余寿命ST 〕= 〔有効寿命LT 〕−〔実質使用時間T* 〕 ……(6) 手順:余寿命ST からフィールドの使用条件下での試
料(電子部品)の余寿命SF を次式で計算する。
【0056】
【数3】 また、余寿命SF は次のようにしても計算できる。 <余寿命計算の別手順> 手順:過酷使用度αを計算する。 手順:ある基準の使用条件での有効寿命LT と過酷使
用度αの除算を計算する。この除算の結果値がフィール
ドの使用条件下での試料(電子部品)の有効寿命LF
なる。
【0057】
【数4】 手順:有効寿命LF とフィールドでの試料(電子部
品)の実際の使用時間TF とから、フィールドの使用条
件下での余寿命SF を次式で計算する。 〔フィールドの使用環境下での余寿命SF 〕= 〔有効寿命LF 〕−〔実際の使用時間TF 〕……(9) 余寿命演算手段14は、計算した余寿命SF (e)を外
部へ出力する。また、画像識別方式劣化状態推定手段1
3も推定した「実質使用時間と劣化度」(d1)を外部
へ出力する(ステップS8)。
【0058】ここで、以上の説明と内容は重複するが、
理解を容易にするため、本発明の概要を図17に基きま
とめておくこととする。
【0059】本発明は、加速度試験により劣化則及び劣
化画像(モデル画像)とフィールドでの劣化則及び劣化
画像とを比較して余寿命を推定する方法についての提案
である。図17(a)において、フィールドで使用した
電子部品に関し、既知のデータは使用時間TF だけであ
り、通常、有効寿命LF 、及び劣化則(経年劣化の時系
列)はブラックスボックスになっている。そこで、加速
度試験により、モデルデータ(同種のモデル電子部品の
劣化則及び画像データ)を作成し、これらのモデルと比
較・識別することで、フィールドでの有効寿命LF を計
算し、有効寿命LF と使用時間TF との差をフィールド
での余寿命SF とする。
【0060】加速度試験では、図17(b)に示すよう
に、電子部品の劣化則FT 、有効寿命LT が判明する。
いま、フィールドで使用時間TF における試料(電子部
品)の劣化画像MF が得られたとする。この劣化画像M
F が加速度試験で得たモデル画像MT1〜MT5と比較・識
別し、類似度が高いモデル画像を選定する。
【0061】ここで、モデル画像MT3,MT4との類似度
が高いとすると、劣化画像MF が示す劣化状態と同じ程
度のモデル画像はMT3,MT4を得た加速度試験時間の間
にあると考えられる。すなわち、加速度試験時間T3
おけるモデル画像をMT3、加速度試験時間T4 における
モデル画像MT4とすると、劣化画像MF と一致するモデ
ル画像はT3 〜T4 の区間に存在する。そこで、この区
間から劣化画像MF と一致するモデル画像を得る加速度
試験時間T* (実質使用時間)を推定する。この実質使
用時間T* は、フィールド環境を加速度試験の環境上に
写像した場合の「劣化の年齢」と考えて良い。
【0062】この実質使用時間T* が推定できると、加
速度試験で得られた劣化則FT にT* を代入すれば、試
料(電子部品)の劣化度FT (T* )が計算できる。ま
た、実質使用時間T* とフィールドでの使用時間TF
比較することで、加速度試験の試験条件を基準にしたフ
ィールドの使用条件の過酷使用の割合が判明する。この
過酷使用の割合が過酷使用度αである。例えば、実質使
用時間T* =35000時間、フィールドでの使用時間
F =70000時間ならば、両者とも同じ劣化度F*
であるので、フィールドでは、加速度試験の試験条件
(使用条件)より0.5倍の過酷使用(過酷使用度α=
0.5)の条件で電子部品を使用していたことがわか
る。
【0063】この過酷使用度が判明すれば、加速度試験
上の有効寿命LT (または加速度試験上の余寿命ST
を過酷使用度で除算した値がフィールドでの有効寿命L
F (またはフィールド上での余寿命SF )となる。故
に、有効寿命LF と使用時間TF の差をとり、フィール
ドでの余寿命SF が計算できる。例えば、いま、加速度
試験上の有効寿命LT =140000時間、過酷使用度
α=0.5であるならば、次の推定値が得られる。
【0064】
【数5】 上記実施例によれば、次の効果を得ることができる。 ● 画像の比較による劣化状態の識別において、比較す
るモデルの画像は経年劣化の時系列上のすべての画像を
必要とせず、少数のモデルの画像との比較のみで劣化状
態が推定できるので、画像の比較回数を少なくできる。
また、計算機で自動化した場合、画像識別の処理時間が
短縮できる。 ● 画像識別を計算機で自動的に行い、試験により得た
基準モデル(モデル画像)に照らし合わせて、使用した
電子部品の劣化度を推定し、また、余寿命推定に試験デ
ータ(試験条件下での有効寿命のデータなど)を利用す
るので、モデルをベースとした論理的推定が可能にな
る。 ● 試験など、基準の使用条件で使用した場合の電子部
品のモデル画像を用意するだけで、任意の使用条件で使
用した電子部品の劣化度、その電子部品の使用条件下で
の余寿命が推定可能になる。
【0065】また、本発明は、上述した態様の他に、次
の態様をも広く包含するものである。 本発明による画像識別方式の劣化状態推定方法によ
る劣化度の推定と同じ方法で、時間的に状態の特徴が変
化するすべての事象に対し、その変化の度合い(本発明
では劣化の程度(劣化度))を画像により推定できる。 上記実施例では、画像識別にニューラルネットワー
クを利用する方法を述べたが、特徴変数のパターンをフ
ァジー技術を用いて識別してもよい。また、単純に特徴
変数の値の大きさをしきい値判定したり、ランク別に分
けてパターンを分類する方法もある。つまり、特徴変数
のパターンが識別可能であれば、どのような画像識別方
法でもよい。
【0066】さらに、本発明では、画像から特徴を抽出
する方法を示しているが、直接、劣化状態の画像とモデ
ル画像を比較識別してもよい(これは特徴抽出量がゼロ
の場合と解すべきである。)。この場合、画像濃度の濃
淡をドット単位、またはある基準面積単位に比較する方
法が一例として上げられる。 本発明は電子部品を対象にしているが、この「電子
部品」は、実装基板、機械部品、材料一般など、劣化画
像が得られるすべての対象を広く含むものである。 本発明で述べる「画像」には、赤外線温度解析装置
などによる温度画像又は熱画像も含まれる。ICやプリ
ント基板(電子部品)は通電すると、故障部分が熱を発
する。劣化部位の劣化が進むと、その部位の抵抗が大き
く成ってくるので、発せられる熱量が大きくなり、その
部分の温度が上がる。その温度分布の画像(温度画像)
も経年劣化が進むにつれて変化(特に劣化している部分
など)する。故に、温度画像又は熱画像に対しても、本
発明が適用できる。 本発明では、劣化画像を画像識別するだけで、余寿
命を推定しているが、この余寿命推定の精度を上げるた
めに、他の情報として、電子部品の電気的特性(破壊電
圧値、破壊電界値など)、機械的特性(歪み度、破壊ま
での機械的ストレスの繰り返し回数など)及び他の物理
的・化学的特性値も、電子部品の実質使用時間推定の補
助データとしても良い。
【0067】例えば、上記実施例で述べたニューラルネ
ットワークによる画像識別において、ニューラルネット
ワークへの入力値(画像データ)に、その劣化画像を得
た電子部品の電気的特性値も加える。すなわち、ニュー
ラルネットワークへの入力パターンが、〔劣化画像の特
徴変数データ、電気的特性値〕となる。このように、パ
ターン分類のための入力データを詳細にすることで、実
質使用時間の推定精度を上げることができる。
【0068】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、電子部
品の劣化状態及び余寿命の推定を、少数のモデル画像を
用いた画像識別のみで行うことが可能な電子部品の余寿
命推定方法及び装置を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例の機能ブロック図。
【図2】図1の動作についてのフローチャート。
【図3】「電子部品」であるICチップの構造を示す断
面図。
【図4】図3の平面図。
【図5】図4のICチップの初期の腐食過程を示す説明
図。
【図6】図4のICチップの中期の腐食過程を示す説明
図。
【図7】図4のICチップの後期の腐食過程を示す説明
図。
【図8】図6の状態を画像処理した場合の説明図。
【図9】モデル画像と劣化度との対応関係を示す説明
図。
【図10】モデル画像と劣化ランクとの対応関係を示す
説明図。
【図11】実際に使用された電子部品の画像とモデル画
像との対応関係を示す説明図。
【図12】実際に使用された電子部品の画像とモデル画
像との類似度を示した図表。
【図13】図12の類似度を得るためのニューラルネッ
トワークの構成を示す説明図。
【図14】図13とは異なるニューラルネットワークの
構成を示す説明図。
【図15】実質使用時間を求めるための、類似度と使用
時間との間の特性図。
【図16】余寿命推定の概念を示す説明図。
【図17】本発明の概要の説明図。
【符号の説明】
11 劣化特徴抽出手段 12 モデル画像データベース 13 劣化状態推定手段 14 余寿命演算手段
フロントページの続き (56)参考文献 特開 昭62−195544(JP,A) 特開 昭62−134568(JP,A) 特開 平5−165943(JP,A) 特開 平4−253284(JP,A) 電子部品故障診断エキスパートシステ ム、熊丸智雄、安達健二、電気学会一般 産業研究会資料、1988、Vol.GID −88、No.6−10、39−48頁 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01N 21/84 - 21/958 G01R 31/00 JICSTファイル(JOIS)

Claims (5)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】モデル電子部品についての有効寿命データ
    と、このモデル電子部品が基準使用条件で使用された場
    合における所定使用時間経過毎の劣化状態を示す複数の
    モデル画像データとを予めデータベースに格納してお
    き、 任意の使用条件で実際に使用された電子部品を撮像して
    画像データを得、この画像データから劣化特徴を表わす
    特徴変数データを抽出し、 前記特徴変数データと前記複数のモデル画像データとの
    比較に基いて、前記実際に使用された電子部品が最大に
    類似する劣化状態を求め、この劣化状態に対応する使用
    時間を実質使用時間と推定し、 前記推定された実質使用時間と、前記データベースに格
    納されたモデル電子部品についての有効寿命データとか
    ら、前記実際に使用された電子部品の余寿命を演算する
    こと、 を特徴とする電子部品の余寿命推定方法。
  2. 【請求項2】請求項1記載の電子部品の余寿命推定方法
    において、 前記データベースに格納する有効寿命データ及びモデル
    画像データを、劣化の進行を加速させる加速度試験によ
    り得ること、 を特徴とする電子部品の余寿命推定方法。
  3. 【請求項3】請求項1又は2記載の電子部品の余寿命推
    定方法において、 前記実際に使用された電子部品が最大に類似する劣化状
    態を、前記特徴変数データを入力値とすると共に、前記
    実際に使用された電子部品の画像データと前記モデル電
    子部品の各画像データとの類似度を出力値とするニュー
    ラルネットワークを用いて求めること、 を特徴とする電子部品の余寿命推定方法。
  4. 【請求項4】請求項1乃至3のいずれかに記載の電子部
    品の余寿命推定方法において、 前記実際に使用された電子部品の余寿命の演算を、実質
    使用時間と実際の使用時間との比である過酷使用度を用
    いて行うこと、 を特徴とする電子部品の余寿命推定方法。
  5. 【請求項5】モデル電子部品についての有効寿命データ
    と、このモデル電子部品が基準使用条件で使用された場
    合における所定使用時間経過毎の劣化状態を示す複数の
    モデル画像データとが予め格納されたモデル画像データ
    ベースと、 任意の使用条件で実際に使用された電子部品を撮像する
    ことにより得られた画像データから、劣化特徴を表わす
    特徴変数データを抽出する劣化特徴抽出手段と、 前記特徴変数データと前記複数のモデル画像データとの
    比較に基いて、前記実際に使用された電子部品が最大に
    類似する劣化状態を求め、この劣化状態に対応する使用
    時間を実質使用時間と推定する劣化状態推定手段と、 前記推定された実質使用時間と、前記データベースに格
    納されたモデル電子部品についての有効寿命データとか
    ら、前記実際に使用された電子部品の余寿命を演算する
    余寿命演算手段と、 を備えたことを特徴とする電子部品の余寿命推定装置。
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