JP3233845U - ヘルメットにおける変色シールドの構造 - Google Patents

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Abstract

【課題】接着效果に優れ、損傷部を熱で自己修復できるヘルメットにおける変色シールドの構造を提供する。【解決手段】ヘルメットシールド1aと、ヘルメットシールドの外側に設けられる接着層2aと、接着層と対応して接着される軟質基材層31aと、軟質基材層上に設けられる熱修復層32aと、軟質基材層または熱修復層と対応して結合される複数の変色材料4aからなり、熱修復層内は、ポリウレタン層と、ポリウレタン層の一側に設けられるシロキサン層を備える。軟質基材層は、PU、TPU、PVC、または、PET材質から選ばれ、弾性があり、接着層にフィットしてヘルメットシールド上に平滑に接着される。熱修復層は、ヘルメットシールドに傷がついたり摩耗したりした場合に高温により自己修復を可能にし、変色材料とヘルメットシールドの外側の軟質基材層または熱修復層を結合させることで、実用性と耐久性を兼ね備える。【選択図】図5

Description

本考案は、ヘルメットにおける変色シールドの技術分野に関し、特に、接着效果に優れるとともに、損傷部に対する熱による自己修復機能を備えるヘルメットにおける変色シールドの構造に関する。
ヘルメットにおける変色シールドの変色技術は、エレクトロクロミズムとフォトクロミズムに分類され、いずれも紫外線を吸収することで変色するとともに、太陽光を遮るシールドを形成し、太陽光が照射されないと元の光透過率に戻ることで再度透明になる。しかしながら、エレクトロクロミズムまたはフォトクロミズムの技術のいずれにしても、変色材料である一層の変色フィルムでシールドの表面を被覆するが、その方法は通常、スパッタリング、スプレー、または、浸漬であり、この種の方法は、シールドに傷がついたり摩耗したりした場合、表面の変色フィルムが剥がれてくることで、摩耗された部分の変色效果が失われる。さらに、変色シールドの製造コストは明らかに一般のシールドより高く、変色效果を保ちたい場合、摩耗すると取り替えなければならないため、交換率の高い消耗品は使用者にとって負担となる。
さらに、変色フィルムは通常前記シールドの外表面に設けられるため、傷がついたり摩耗したりしやすい。しかしながら、変色フィルムをシールドの内表面に設けると、風や砂による摩耗の要素は低減できるが、シールドの厚みが熱伝導の速度に影響を与えることで、変色フィルムが変色する速度が遅くなり、使用における利便性に影響が及ぶ。
本考案は、主に、変色機能を備えるとともに、軟質基材層の設計によりシールドに平滑に接着することができ、さらに、熱修復層により損傷した部分を熱により自己修復することのできるヘルメットにおける変色シールドの構造を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本考案の主な構造は、ヘルメットシールドと、接着層と、軟質基材層と、熱修復層と、ポリウレタン層と、シロキサン層と、複数の変色材料とからなり、そのうち、前記接着層はヘルメットシールドの外側に設けられ、前記軟質基材層と前記接着層は対応して接着されるとともに、其材質は、ポリウレタン(Polyurethane、PU)、熱可塑性ポリウレタン(Thermoplastic polyurethanes、TPU)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl Chloride、PVC)、または、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate、PET)のうちのいずれかから選ばれ、前記熱修復層は軟質基材層に設けられ、前記ポリウレタン層は熱修復層内に設けられ、前記シロキサン層はポリウレタン層の一側に設けられ、前記変色材料は、軟質基材層または熱修復層に対応して結合される。
変色材料の効果により、ヘルメットシールドは、紫外線を吸収して遮光率を自己調整できるだけでなく、軟質基材層は、高弾性材質を備えることで、接着層と組み合わされて多方向かつ曲面に引き延ばされて接着されるとともに、熱風または蒸気を組み合わせて材料を加熱し軟化且つ収縮させることで、大きな曲面によって引き起こされる押し出し応力を解消することができるとともに、ポリウレタン層とシロキサン層からなる熱修復層は、傷がつくまたは摩耗した際に、高温によって自己修復できることで、ヘルメットシールドの摩耗によって変色材料の効果が失われるという問題が解決され、さらに、ヘルメットシールドの交換率が低減されることで、ヘルメットシールドの使用耐久性が向上する。
上述の技術により、従来のヘルメットの変色シールドに存在する変色フィルムの接着効果が好ましくない、シールドの交換率が高い、損傷を自己修復できないといった問題を解決し、上述の長所における実用進歩性を達成する。
本考案の好ましい実施例における斜視図である。 本考案の好ましい実施例におけるヘルメットシールドの分解図である。 本考案の好ましい実施例における変色を示した図である。 本考案の好ましい実施例における修復を示した図である。 本考案のさらに好ましい実施例におけるヘルメットシールドの分解図である。 本考案のさらに好ましい実施例における接着を示した図である。
図1〜図2に示す通り、本考案は、ヘルメットシールド1と、接着層2と、軟質基材層31と、熱修復層32と、複数の変色材料4とからなる。
接着層2は、前記ヘルメットシールド1の外側に設けられる。
軟質基材層31は、前記接着層2と対応して接着され、前記軟質基材層31は、ポリウレタン(Polyurethane、PU)、熱可塑性ポリウレタン(Thermoplastic polyurethanes、TPU)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl Chloride、PVC)、または、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate、PET)のうちのいずれかである。
熱修復層32は前記軟質基材層31上に設けられるとともに、前記熱修復層32内は、ポリウレタン層321と、前記ポリウレタン層321の一側に設けられるシロキサン層322を備える。
複数の変色材料4は、前記軟質基材層31または前記熱修復層32と対応して結合される。
そのうち、ヘルメットシールド1は、曲面の透明シールドであり、接着層2は、全透明の背のりであり、軟質基材層31は、PU、TPU、PVC、または、PET等の弾性材質のフィルムであり、変色材料4は、粉状または液状の塩化銀またはハロゲン化銀である。本実施例における変色材料4は、軟質基材層31の表面を被覆して設けられ、熱修復層32は、軟質基材層31に別に結合されるフィルムであり、特製の変色フィルム3は、軟質基材層31、変色材料4、及び、熱修復層32が共に1つに結合されてなる。
図1〜図4に示す通り、変色フィルム3が接着層2によってヘルメットシールド1上に結合される際、軟質基材層31は、高弾性材質を備えることで、接着層2と組み合わされて多方向且つ曲面に引き延ばされて接着されるとともに、熱風または蒸氣を組み合わせて材料を加熱し軟化且つ収縮させることで、大きな曲面によって引き起こされる押し出し応力を解消することができ、それにより、ヘルメットシールド1の曲面に効果的にフィットさせることができ、完全に貼り付けることができる。変色材料4は、その紫外線に対してのみ化学反応を起こす特性により、反応後は色が比較的黒くなることで、ヘルメットシールド1の光透過率が低減すると同時に、紫外線を遮断する效果が達成される。さらに、太陽光が照射されなくなると、その可逆反応により透明状態に修復することで、ヘルメットシールド1は変色効果を備える。さらに、熱修復層32は、自己修復性の塗料であり、熱修復層32自体が一定の硬さ及び耐摩耗性を備えるため、高い架橋結合密度のポリウレタン層321及び有機変性のシロキサン層322を組み合わせることで、環境温度が50℃以上になると、傷を自己修復することができる。具体的に言うと、熱修復層32は、常温下では安定した状態を備える高分子材料であるが、外力の介入により分子の結合が切断されるとスクラッチと言われる微小なひびCが生じる。このとき、適度な熱(60℃が好ましい)が加えられると、切断された分子を再度結合させることができることで(図4に示す通り、点線は修復済みを示す)、自己修復の目的が達成され、実際に操作する場合、ドライヤー等を使用することでその反応を促進することができる。
ヘルメットシールド1は、防風シールドとも呼ばれ、その本質としては防風に使用される。自然風にはヘルメットシールド1に傷をつけてしまう石英砂が混ざっているため、人為的な衝突がなくても、ヘルメットシールド1の外側には、見えないわずかなひびCが大量に生じ、さらには変色材料4の效果を失くしてしまう。従って、熱修復層32と、変色材料4及び軟質基材層31を1つに結合することで、ヘルメットシールド1の外側に簡単且つ確実に貼り付けることができるとともに、変色して目を保護することができ、さらに、自己修復することで無駄を減らすことができる。
図5〜図6に示す通り、本実施例と上述の実施例はほぼ同じであるが、前記ヘルメットシールド1aの内側には防曇層5aが設けられるとともに、前記接着層2aは親水性接着剤に調整され、さらに、前記変色材料4aは、前記熱修復層32a内または軟質基材層31a内に均一に分布される(本実施例では、軟質基材層31aを例とする)。防曇層5aは、ヘルメットシールド1aの内側に設けられることで、使用者の呼気によって視野に影響が及ぶのを防ぐことができる。さらに、本実施例の接着層2aを接着する際、石鹸水21aをヘルメットシールド1a上に吹き付けるとともに、変色フィルム3aの接着層2aで石鹸水21aを覆うことで、石鹸水21aの潤滑性により接着層2aをヘルメットシールド1a上で移動させることができ、位置を確認した後、石鹸水21aをこすり落とすことで接着が完成する。この種の湿式接着方法は、乾式接着に比べて、気泡が生じにくい、または、気泡を移動させる動作により確実に排出することができるため、接着効果に優れており、自由にスライドさせることができるため、より正確に位置決めしやすく、除塵する必要がない。
1、1a ヘルメットシールド
2、2a 接着層
21a 石鹸水
3、3a 変色フィルム
31、31a 軟質基材層
32、32a 熱修復層
321 ポリウレタン層
322 シロキサン層
4、4a 変色材料
5a 防曇層
C ひび

Claims (8)

  1. ヘルメットシールドと、接着層と、軟質基材層と、熱修復層と、シロキサン層と、複数の変色材料とからなるヘルメットにおける変色シールドの構造であって、
    前記接着層は、前記ヘルメットシールドの外側に設けられ、
    前記軟質基材層は、前記接着層と対応して接着され、前記軟質基材層は、ポリウレタン(Polyurethane、PU)、熱可塑性ポリウレタン(Thermoplastic polyurethanes、TPU)、ポリ塩化ビニル(Polyvinyl Chloride、PVC)、または、ポリエチレンテレフタレート(Polyethylene terephthalate、PET)のうちのいずれかであり、
    前記熱修復層は、前記軟質基材層上に設けられるとともに、前記熱修復層内は、ポリウレタン層と、前記ポリウレタン層の一側に設けられるシロキサン層を備え、
    前記複数の変色材料は、前記軟質基材層または前記熱修復層と対応して結合されることを特徴とする、ヘルメットにおける変色シールドの構造。
  2. 前記ヘルメットシールドの内側には防曇層が設けられることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  3. 前記接着層は、親水性接着剤であることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  4. 前記変色材料と前記熱修復層が結合されると、前記熱修復層内に均一に分布することを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  5. 前記変色材料と前記軟質基材層が結合されると、前記軟質基材層内に均一に分布されることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  6. 前記変色材料と前記軟質基材層が結合されると、前記軟質基材層の表面に設けられることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  7. 前記熱修復層の温度が50℃以上になると、傷または凹みが自己修復されることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
  8. 前記ヘルメットシールドは、曲面の透明シールドであることを特徴とする、請求項1に記載のヘルメットにおける変色シールドの構造。
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