JP3232769U - マスク - Google Patents

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誠慈 横井
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Abstract

【課題】ウィルス、細菌、花粉、埃などを効果的に補足できるとともに、ウィルスや細菌に対して抗ウィルス・抗菌・静菌作用などを付与することができるマスクを提供する。【解決手段】本マスク1は、マスク本体2と、耳掛け部3と、を備え、マスク本体は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層10と、内側層よりも外側に配置される第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12と、を備える。そして、内側層は、不織布により形成されており、第1フィルタ層は、銀繊維17及び銅繊維18のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布又は濾紙により形成されており、第2フィルタ層は、内側層の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されている。さらに内側層の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体又は不織布により形成されたノーズパッド21が設けられている。【選択図】図5

Description

本考案は、マスクに関し、更に詳しくは、マスク本体の両側部に耳掛け部を備えてなるマスクに関する。
従来のマスクとして、マスク本体の両側部に耳掛け部を備えてなるものが一般に知られている(例えば、特許文献1等を参照)。このマスクは、花粉症対策、風邪やインフルエンザの予防対策などとして着用される。特に、近年、感染症(例えば、新型コロナウィルス肺炎のCOVID-19)が大流行しており、咳やくしゃみ等による飛沫を防止するために着用される。
この種のマスクとして、メルトブローン不織布により形成された高密度フィルタ層を用いることが多い(例えば、特許文献2等を参照)。特許文献2には、メルトブローン不織布の高密度フィルタ層と、銀系抗菌剤(即ち、銀を各種の無機物担体に担持したもの)を含む不織布と、を熱エンボスロールにより一体化してマスク用複合不織布を得る技術が開示されている。
実用新案登録第3230604号公報 特開2010−242255号公報
しかし、特許文献2の技術では、銀系抗菌剤を用いているので、ウィルスや細菌に対して抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが十分に付与されない恐れがある。また、不織布としての一体感が乏しく、また劣化等により銀系抗菌剤が脱離してしまう恐れがある。さらに、熱エンボスロールにより高密度フィルタ層と不織布とを略全面域で一体化しているので、柔軟性が低くなる。
本考案は、上記現状に鑑みてなされたものであり、ウィルス、細菌、花粉、埃などを効果的に補足できるとともに、ウィルスや細菌に対して抗ウィルス・抗菌・静菌作用などを効果的に付与することができるマスクを提供することを目的とする。
本考案は、以下の通りである。
1.マスク本体と、前記マスク本体の両側部に設けられる耳掛け部と、を備えるマスクであって、
前記マスク本体は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層と、前記内側層よりも外側に配置される第1フィルタ層及び第2フィルタ層と、を備え、
前記内側層は、不織布により形成されており、
前記第1フィルタ層は、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布又は濾紙により形成されており、
前記第2フィルタ層は、前記内側層の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されており、
前記内側層の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体又は不織布により形成されたノーズパッドが設けられていることを特徴とするマスク。
2.前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されている上記1.に記載のマスク。
3.前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されている上記1.に記載のマスク。
4.前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されている上記1.乃至3.のいずれか一項に記載のマスク。
5.前記第2フィルタ層は、メルトブローン不織布により形成されている上記1.乃至4.のいずれか一項に記載のマスク。
6.前記第2フィルタ層は、帯電性を有する上記1.乃至5.のいずれか一項に記載のマスク。
7.前記第2フィルタ層は、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されている上記1.乃至6.のいずれか一項に記載のマスク。
8.前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
前記外側層は、不織布により形成されている上記1.乃至7.のいずれか一項に記載のマスク。
9.前記内側層及び前記外側層は、スパンボンド不織布により形成されている上記8.に記載のマスク。
10.前記内側層のスパンボンド不織布の層数は、前記外側層のスパンボンド不織布の層数より多い上記9.に記載のマスク。
11.前記内側層及び前記外側層は、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されている上記8.に記載のマスク。
12.前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されている上記8.乃至11.のいずれか一項に記載のマスク。
13.前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板からなる上記1.乃至12.のいずれか一項に記載のマスク。
14.前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な複数本の金属ワイヤーと、を有する上記1.乃至12.のいずれか一項に記載のマスク。
15.前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている上記1.乃至14.のいずれか一項に記載のマスク。
16.前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されており、
前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板からなり、
前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている上記1.に記載のマスク。
17.前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されており、
前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板からなり、
前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている上記1.に記載のマスク。
18.前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されており、
前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な2本の金属ワイヤーと、を有し、
前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている上記1.に記載のマスク。
19.前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されており、
前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な2本の金属ワイヤーと、を有し、
前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている上記1.に記載のマスク。
20.前記内側層及び前記外側層は、スパンボンド不織布により形成されており、
前記内側層のスパンボンド不織布の層数は、前記外側層のスパンボンド不織布の層数よりも多い上記16.乃至19.のいずれか一項に記載のマスク。
21.前記内側層及び前記外側層は、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されている上記16.乃至19.のいずれか一項に記載のマスク。
本考案のマスクによると、マスク本体は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層と、内側層よりも外側に配置される第1フィルタ層及び第2フィルタ層と、を備え、内側層は、不織布により形成されており、第1フィルタ層は、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布又は濾紙により形成されており、第2フィルタ層は、内側層の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されている。これにより、内側層、第1フィルタ層及び第2フィルタ層によってウィルス、細菌、花粉、埃などが効果的に補足されるとともに、第1フィルタ層で捕捉されたウィルスや細菌に対して銀繊維又は銅繊維との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが効果的に付与される。さらに、銀繊維及び/又は銅繊維を用いているため、不織布又は濾紙として一体感があり、また劣化による脱離が抑制される。
さらに、本考案のマスクによると、内側層の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体又は不織布により形成されたノーズパッドが設けられているので、鼻梁とマスクの間の隙間をなくす又は大幅に減らすことができ、ノーズパッドによってウィルス、細菌、花粉、埃などが効果的に補足される。さらに、メガネの曇りが抑制される。すなわち、本マスクは、1つのマスクで上述の効果を全て得ることができる大変優れたものである。
また、前記ノーズパッドが、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されている場合は、ノーズパッドで捕捉されたウィルスや細菌に対して銀系抗菌剤又は銅系抗菌剤との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが効果的に付与される。
また、前記ノーズパッドが、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されている場合は、ノーズパッドで捕捉されたウィルスや細菌に対して銀繊維又は銅繊維との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが効果的に付与される。
また、前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維が、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されている場合は、第1フィルタ層による抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが更に高められる。
前記第2フィルタ層が、メルトブローン不織布により形成されている場合は、第2フィルタ層によるウィルス等の捕捉効率が更に高められる。
また、前記第2フィルタ層が、帯電性を有する場合は、第2フィルタ層によるウィルス等の捕捉効率が更に高められる。
また、前記第2フィルタ層が、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されている場合は、マスクの外側から侵入するウィルス、細菌、花粉、埃などが第2フィルタ層で補足され、第2フィルタ層を通過した極小のものが第1フィルタ層で捕捉される。よって、第1フィルタ層による抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが更に高められる。
また、前記マスク本体が、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、前記外側層が、不織布により形成されている場合は、ウィルス等の捕捉効率が更に高められる。
また、前記内側層及び前記外側層が、スパンボンド不織布により形成されている場合は、安価で且つ柔軟性に優れた内側層及び外側層を提供できる。
また、前記内側層のスパンボンド不織布の層数が、前記外側層のスパンボンド不織布の層数より多い場合は、内側層及び外側層のコストを抑えつつ、使用者の肌にやさしい柔らかな内側層を提供できる。
また、前記内側層及び前記外側層が、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されている場合は、安価で且つ柔軟性に優れた内側層及び外側層を提供できる。
また、前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されている場合は、各層の外周縁部の内側が溶着されていないため、柔軟性に優れたマスクを提供できる。
また、前記マスク本体の上縁部に、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、前記形状保持部が、樹脂板からなる場合は、金属ワイヤーを用いていないので、安全且つさびにくく、更に鼻形状に沿わせることも容易である。
また、前記マスク本体の上縁部に、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、前記形状保持部が、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な複数本の金属ワイヤーと、を有する場合は、鼻形状に容易に沿わせて鼻周辺の隙間を少なくすることができる。
さらに、前記耳掛け部が、平ゴム紐により構成されている場合は、使用者の耳が痛くなりにくい。
本考案について、本考案による典型的な実施形態の非限定的な例を挙げ、言及された複数の図面を参照しつつ以下の詳細な記述にて更に説明するが、同様の参照符号は図面のいくつかの図を通して同様の部品を示す。
実施例に係るマスクの正面図である。 図1のII矢視図である。 上記マスク(マスク本体のひだ折りを広げた状態)の正面図である。 図3のIV矢視図である。 上記マスクの分解状態を示す斜視図である。 図3のVI−VI線断面図である。 上記マスクの第1フィルタ層を説明するための説明図である。 上記マスクのノーズパッドを説明するための説明図であり、(a)は銀系抗菌剤を含む発泡体により形成された形態を示し、(b)は銀繊維を含む不織布により形成された形態を示す。 他の形態に係るノーズパッドを説明するための説明図であり、(a)は銅系抗菌剤を含む発泡体により形成された形態を示し、(b)は銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤を含む発泡体により形成された形態を示し、(c)は銅繊維を含む不織布により形成された形態を示し、(d)は銀繊維及び銅繊維を含む不織布により形成された形態を示す。 他の形態に係る形状保持部を説明するための説明図であり、(a)は平面図を示し、(b)はb−b線断面拡大図を示す。 他の形態に係るマスクを説明するための要部断面図であり、(a)は4層構造のマスクを示し、(b)は3層構造のマスクを示し、(c)(d)は5層構造のマスクを示す。 他の形態に係る第1フィルタ層を説明するための説明図であり、(a)は銅繊維を含む不織布により形成された形態を示し、(b)は銀繊維及び銅繊維を含む不織布により形成された形態を示す。
ここで示される事項は例示的なものおよび本考案の実施形態を例示的に説明するためのものであり、本考案の原理と概念的な特徴とを最も有効に且つ難なく理解できる説明であると思われるものを提供する目的で述べたものである。この点で、本考案の根本的な理解のために必要である程度以上に本考案の構造的な詳細を示すことを意図してはおらず、図面と合わせた説明によって本考案の幾つかの形態が実際にどのように具現化されるかを当業者に明らかにするものである。
本実施形態に係るマスクは、例えば、図1〜図4に示すように、マスク本体2と、マスク本体2の両側部に設けられる耳掛け部3と、を備えるマスク1である。そして、例えば、図3及び図4に示すように、マスク本体2は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層10と、内側層10よりも外側に配置される第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12と、を備え、内側層10は、不織布により形成されており、第1フィルタ層11は、銀繊維17及び銅繊維18のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布又は濾紙により形成されており、第2フィルタ層12は、内側層10の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されており、内側層10の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体又は不織布により形成されたノーズパッド21が設けられている。
上記「マスク本体2」の形態は特に問わない。マスク本体2は、例えば、内側層10、第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12を備える3層構造(図11(b)参照)であってもよいが、ウィルス等の捕捉効率等の観点から、4層以上の構造であることが好ましい。この場合、例えば、マスク本体2は、第1フィルタ層11及び前記第2フィルタ層12よりも外側に配置される外側層13を備え、外側層13は、不織布により形成されていることができる(図5参照)。これら内側層10、第1フィルタ層11、第2フィルタ層12及び外側層13は、例えば、それら各外周縁部が溶着されていることができる。
マスク本体2の上縁部には、例えば、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部4が設けられていることができる(図3参照)。この形状保持部4は、例えば、樹脂板4aからなる形態であってもよいし、樹脂板4aと、樹脂板4a内に埋設された上下に平行な複数本の金属ワイヤー4bと、を有する形態(図10参照)であってもよい。なお、樹脂板4aとしては、例えば、ポリオレフィン系樹脂(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリ塩化ビニル系樹脂、メタクリル系樹脂等を採用できる。
上記「耳掛け部3」の形態は特に問わない。耳掛け部3は、例えば、断面丸形状の丸ゴム紐により構成されていてもよいが、使用者の耳への装着性等の観点から、断面扁平状の平ゴム紐により構成されていることが好ましい(図5参照)。
上記「内側層10」の形態は特に問わない。内側層10は、通常、マスク本体2の最内側を構成する。この内側層10を構成する不織布の種類等は特に問わないが、安価で且つ柔軟性に優れる等の観点から、スパンボンド不織布であることが好ましい。このスパンボンド不織布は、例えば、単層であってもよいし、多層(SS不織布、SSS不織布等)であってもよい。さらに、スパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊度としては、例えば、0.5〜6.0デニール(特に1.5〜4.0デニール)が挙げられる。なお、スパンボンド不織布は、通常、連続した長繊維からなる不織布である。
また、内側層10は、例えば、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されていることができる。
内側層10の不織布を構成する繊維としては、例えば、レーヨン、キュプラなどの再生繊維;アセテートなどの半合成繊維;ナイロン、ビニロン、ビニリデン、ポリ塩化ビニル、ポリエステル、アクリル、ポリオレフィン(ポリプロピレン、ポリエチレンなど)、ポリウレタンなどの単一樹脂からなる、又はこれら樹脂を2種類以上含む合成繊維;綿、麻、竹などの植物繊維;羊毛、絹などの動物繊維;などを単独で、又は2種類以上を含むことができる。
なお、上記の繊維は、例えば、バインダによる接着、構成繊維による融着、及び/又はニードルや水流などによる繊維同士の絡合、により結合していることができる。
上記「第1フィルタ層11」の形態は特に問わない。第1フィルタ層11を構成する銀繊維17としては、例えば、銀又は銀合金からなる繊維、アクリル繊維等の合成繊維に銀又は銀合金をコーティングしてなる繊維などを採用できる。また、第1フィルタ層11を構成する銅繊維18としては、例えば、銅又は銅合金からなる繊維、アクリル繊維等の合成繊維に銅又は銅合金をコーティングしてなる繊維などを採用できる。
第1フィルタ層11を構成する銀繊維17及び/又は銅繊維18は、例えば、所定方向に向くように配置されていてもよいが、抗ウィルス・抗菌・静菌性等の観点から、第1フィルタ層11を構成する不織布内又は濾紙内にランダムに分散されていることが好ましい(図7参照)。
第1フィルタ層11を構成する不織布の種類等は特に問わない。この不織布を構成する繊維(即ち、銀繊維17及び銅繊維18を除く繊維)としては、例えば、上記の内側層10の不織布を構成する繊維を適用できる。
第1フィルタ層11を構成する濾紙の種類等は特に問わない。この濾紙は、例えば、防水性を有することができる。さらに、濾紙としては、例えば、セルロース系濾紙、ガラス繊維系濾紙等を採用できる。
ここで、第1フィルタ層11で補足されたウィルスや細菌は、銀繊維17及び/又は銅繊維18と接触することで抗ウィルス・抗菌・静菌作用が付与される。
具体的に、銀イオンは微生物(ウィルス、細菌、真菌、藻類等)に対して、極微量(0.01mg/L以下)で細胞活動を奪うことから極微量作用といわれている。酸素と乖離して生じる銀イオンは、不安定な状況(プラスに帯電Ag+)にある為、微生物(マイナスに帯電)の酸素と結びつこうとして微生物の細胞壁に付着し、細胞壁が破壊されて死滅(殺菌効果)すると考えられている。また、細胞壁が強い微生物では細胞壁は破壊されないが、プラスイオンが細胞壁に付着されてしまうとタンパク合成の阻害を起こして分裂できなくなってしまい、微生物は動けなくなり増えることもできないと考えられている。これらが抗ウィルス・抗菌・静菌作用である。
また、銅イオンは、ウィルスのエンベロープ膜の細胞膜に穴を形成し、内部コンテンツの漏洩を促進させ、銅イオンによる活性酸素種が、ウィルスの脂質とタンパク質を分解し、銅イオンによって生成されたフリーラジカルが、遺伝物質に到達してダメージを与え、ウイルスタンパク質に影響を及ぼし、ウィルス感染する能力を減少させ、活性酸素がウィルスカプシドのタンパク質にダメージを与えると考えられている。さらに、銅イオンは、細菌の細胞膜に穴を形成し、内部コンテンツの漏洩 を促進させ、銅イオンによる活性酸素種が、菌の脂質とタンパク質を分解し、銅イオンとフリーラジカルが核に到達し、細菌のDNAに影響を与え、鞭毛と繊毛は酸化反応の影響を受け、その結果運動性が低下し、細菌のエネルギー生成と生物学的内部プロセスは、銅イオンの影響を受けると考えられている。
上記「第2フィルタ層12」の形態は特に問わない。第2フィルタ層12を構成する不織布の種類等は特に問わないが、ウィルス等の捕捉効率等の観点から、メルトブローン不織布であることが好ましい。このメルトブローン不織布を構成する繊維の平均繊度としては、例えば、0.1〜0.5デニール(特に0.1〜0.3デニール)が挙げられる。また、第2フィルタ層は、ウィルス等の捕捉効率等の観点から、帯電性を有することが好ましい。この帯電性不織布としては、例えば、(1)不織布形成後に、コロナ放電、極性液体を介して力を作用させるなどの帯電処理によりエレクトレット化して帯電させた不織布、(2)不織布構成繊維同士の摩擦を利用して帯電させた不織布、(3)帯電フィルムを引き裂いて形成した繊維から形成した不織布などを挙げることができる。
なお、第2フィルタ層12の不織布を構成する繊維としては、例えば、上記の内側層10の不織布を構成する繊維を適用できる。
第2フィルタ層12は、例えば、第1フィルタ層11よりも内側(即ち、使用者の皮膚に接する側)に配置されていてもよいが、第1フィルタ層11による抗ウィルス・抗菌・静菌作用などの観点から、第1フィルタ層11よりも外側に配置されていることが好ましい。
上記「外側層13」の形態は特に問わない。外側層13は、通常、マスク本体2の最外側を構成する。この外側層13を構成する不織布の種類等は特に問わないが、安価で且つ柔軟性に優れる等の観点から、スパンボンド不織布であることが好ましい。このスパンボンド不織布は、例えば、単層であってもよいし、多層(SS不織布、SSS不織布等)であってもよい。さらに、スパンボンド不織布を構成する繊維の平均繊度としては、例えば、0.5〜6.0デニール(特に1.5〜4.0デニール)が挙げられる。なお、スパンボンド不織布は、通常、連続した長繊維からなる不織布である。
また、外側層13は、例えば、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されていることができる。
なお、外側層13の不織布を構成する繊維としては、例えば、上記の内側層10の不織布を構成する繊維を適用できる。
上記「ノーズパッド21」の形態は特に問わない。ノーズパッド21は、発泡体又は不織布により形成されている。発泡体製のノーズパッド21は、例えば、パッド形状に対応したキャビティを備える成形型内に、ウレタン材料、発泡剤及び触媒等を含む発泡原料組成物を注入し、その後発泡させ、冷却してから取り出して製造することができる。さらに、不織布製のノーズパッド21は、例えば、パッド形状に対応したキャビティを備える成形型内に、ポリプロピレン繊維等の樹脂繊維を配置し、これに加熱等を施してプレスして製造することができる。
ノーズパッド21の形状は特に問わないが、例えば、内側層の上端部に沿う2連の山形状に形成されていることができる。さらに、ノーズパット21は、例えば、形状保持部4の長尺方向の長さ以下の長尺方向の長さを有していてもよいが、鼻への密着性等の観点から、形状保持部4の長尺方向の長さよりも長い長尺方向の長さを有することが好ましい(図1参照)。
ノーズパッド21は、例えば、銀系抗菌剤22及び銅系抗菌剤23のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されていることができる(図8(a)参照)。この発泡体製のノーズパッド21で補足されたウィルスや細菌には、銀系抗菌剤22及び/又は銅系抗菌剤23と接触することで抗ウィルス・抗菌・静菌作用が付与される。これらの具体的な作用は、例えば、上記の第1フィルタ層11で説明した作用と略同様である。
銀系抗菌剤22は、銀成分からなる銀系粒子であってもよく、銀成分が担体に担持した銀担持体であってもよい。また、銅系抗菌剤23は、銅成分からなる銅系粒子であってもよく、銅成分が担体に担持した銅担持体であってもよい。なお、担体としては、例えば、活性炭、活性白土、ゼオライト、シリカゲル、活性アルミナ、粘土鉱物などが挙げられ、好ましくは、ゼオライトが挙げられる。
ここで、例えば、上記の発泡原料に、更に銀系抗菌剤(ゼオライト銀等)22及び/又は銅系抗菌剤(ゼオライト銅等)23を含む原料を用いて同様に発泡させることで、銀系抗菌剤22及び/又は銅系抗菌剤23を含むノーズパッド21を製造することができる。
ノーズパッド21は、例えば、銀繊維27及び銅繊維28のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されていることができる(図8(b)参照)。この不織布製のノーズパッド21で補足されたウィルスや細菌には、銀繊維27及び/又は銅繊維28と接触することで抗ウィルス・抗菌・静菌作用が付与される。これらの具体的な作用は、例えば、上記の第1フィルタ層11で説明した作用と略同様である。
銀繊維27としては、例えば、銀又は銀合金からなる繊維、アクリル繊維等の合成繊維に銀又は銀合金をコーティングしてなる繊維などを採用できる。また、銅繊維28としては、例えば、銅又は銅合金からなる繊維、アクリル繊維等の合成繊維に銅又は銅合金をコーティングしてなる繊維などを採用できる。なお、銀繊維27及び/又は銅繊維28は、例えば、上記の第1フィルタ層11を構成する銀繊維17及び/又は銅繊維18と同種であってもよいし、異種であってもよい。
銀繊維27及び/又は銅繊維28は、例えば、所定方向に向くように配置されていてもよいが、抗ウィルス・抗菌・静菌性等の観点から、ノーズパッド21を構成する不織布内にランダムに分散されていることが好ましい(図8(b)参照)。
ノーズパッド21を構成する不織布の種類等は特に問わない。この不織布を構成する繊維(即ち、銀繊維27及び銅繊維28を除く繊維)29としては、例えば、上記の内側層10の不織布を構成する繊維を適用できる。
ここで、例えば、ポリプロピレン繊維等の樹脂繊維と銀繊維27及び/又は銅繊維28を含むウェブ内に接着成分を均一に分散混入させて、この接着成分含有ウェブを上記の成形型内に充填し、これに加熱等を施して、接着成分が各繊維同士を接着することで、銀繊維27及び/又は銅繊維28を含むノーズパッド21を製造することができる。接着成分として、(1)アクリルエマルジョン系接着剤・ポリウレタン系接着剤等の接着剤、(2)加熱により溶融する低融点繊維(ポリエチレン繊維等)、又は(3)接着性芯鞘繊維(例えば芯が高融点のポリプロピレン樹脂、表面が低融点のポリエチレン樹脂等から成る。)を用いることができる。
なお、上記実施形態で記載した各構成の符号は、以下の実施例に記載の具体的構成との対応関係を示すものである。
以下、図面を用いて実施例により本考案を具体的に説明する。
本実施例に係るマスク1は、図1〜図4に示すように、平面矩形状のマスク本体2と、マスク本体2の両側部に設けられる耳掛け部3と、を備えている。このマスク本体2の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部4が設けられている。この形状保持部4は、ポリエチレン等の樹脂板4aにより構成されている。さらに、耳掛け部3は、断面扁平状の平ゴム紐により構成されている(図5参照)。
なお、マスク本体2には、内側に折り畳まれたひだ折りが形成されており、マスク1の使用者は、ひだ折りを広げた状態で耳掛け部3を両耳にかけることで、マスク本体2で口及び鼻を覆うようにマスク1を装着できる。
マスク本体2は、図5及び図6に示すように、使用者の皮膚に接する側から外側に向かって順に、内側層10、第1フィルタ層11、第2フィルタ層12及び外側層13を備えている。すなわち、マスク本体2は4層構造とされている。これら各層10〜13は、それぞれの外周縁部(即ち、上端部、下端部、左右の側端部)において熱融着されて一体化されている。なお、各層10〜13の外周縁部の内側は、熱溶着されていない。
内側層10は、マスク本体2の最内側を構成する。この内側層10は、スパンボンド不織布により形成されている。このスパンボンド不織布は、3層(SSS不織布)で構成されている。さらに、スパンボンド不織布を構成する繊維(ポリプロピレン繊維等)の平均繊度は、約3.0デニールとされている。
内側層10の上端部には、使用者の鼻に密着するように銀系抗菌剤(ゼオライト銀等)22を含む発泡体により形成されたノーズパッド21が設けられている(図8(a)参照)。このノーズパッド21は、内側層の上端部に沿う2連の山形状に形成されている。さらに、ノーズパッド21は、形状保持部4の長尺方向の長さよりも長い長尺方向の長さを有している(図1参照)。
第1フィルタ層(抗菌フィルタ層)11は、図7に示すように、銀繊維17を含む不織布により形成されている。この不織布は、銀又は銀合金からなる銀繊維17(図中実線で示す。)と、銀繊維17と交絡される繊維(ポリプロピレン繊維等)19(図中破線で示す。)と、を含んでいる(図7参照)。この銀繊維17は、不織布内にランダムに分散されている。
第2フィルタ層(高密度フィルタ層)12は、内側層10及び外側層13の各不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されている。この第2フィルタ層12は、メルトブローン不織布により形成されている。このメルトブローン不織布には、帯電加工が施されており、帯電性を有している。また、メルトブローン不織布を構成する繊維(ポリプロピレン繊維等)の平均繊度は、約0.2デニールとされている。
外側層13は、マスク本体2の最外側を構成する。この外側層13は、スパンボンド不織布により形成されている。このスパンボンド不織布は、2層(SS不織布)で構成されている。さらに、スパンボンド不織布を構成する繊維(ポリプロピレン繊維等)の平均繊度は、約3.0デニールとされている。
次に、上記構成のマスク1の作用効果について説明する。
使用者がマスク1を装着した状態で、外側から浸入するウィルス、細菌、花粉、埃などは、外側層13、第2フィルタ層12、第1フィルタ層11、ノーズパッド21及び内側層10によって捕捉される。さらに、第1フィルタ層11及びノーズパッド21で補足されたウィルスや細菌は、銀繊維17や銀系抗菌剤22との接触により抗ウィルス、抗菌・静菌作用が付与される。さらに、第1フィルタ層11及びノーズパッド21で補足された花粉、微小粒子状物質(PM2.5)、ハウスダスト等は銀繊維17や銀系抗菌剤22との接触によりその活動を抑えられる。
なお、マスク1の使用者が感染者である場合、感染者の呼吸から出たウィルスや細菌は、第1フィルタ層11及びノーズパッド21で捕捉されて銀繊維17や銀系抗菌剤22との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用が付与される。
以上より、本実施例のマスク1によると、マスク本体2は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層10と、内側層10よりも外側に配置される第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12と、を備え、内側層10は、不織布により形成されており、第1フィルタ層11は、銀繊維17を含む不織布により形成されており、第2フィルタ層12は、内側層10の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されている。これにより、内側層10、第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12によってウィルス、細菌、花粉、埃などが効果的に補足されるとともに、第1フィルタ層11で捕捉されたウィルスや細菌に対して銀繊維17との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが効果的に付与される。さらに、銀繊維17を用いているため、不織布として一体感があり、また劣化による脱離が抑制される。
さらに、本マスク1によると、内側層10の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体により形成されたノーズパッド21が設けられているので、鼻梁とマスク1の間の隙間をなくす又は大幅に減らすことができ、ノーズパッド21によってウィルス、細菌、花粉、埃などが効果的に補足される。さらに、メガネの曇りが抑制される。すなわち、本マスク1は、1つのマスク1で上述の効果を全て得ることができる大変優れたものである。
また、本実施例では、ノーズパッド21は、銀系抗菌剤22を含む発泡体により形成されている。これにより、ノーズパッド21で捕捉されたウィルスや細菌に対して銀系抗菌剤22との接触により抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが効果的に付与される。
また、本実施例では、銀繊維17は、不織布内に分散されている。これにより、第1フィルタ層11による抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが更に高められる。
また、本実施例では、第2フィルタ層12は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されている。これにより、第2フィルタ層12によるウィルス等の捕捉効率が更に高められる。
また、本実施例では、第2フィルタ層12は、第1フィルタ層11よりも外側に配置されている。これにより、マスクの外側から侵入するウィルス、細菌、花粉、埃などが第2フィルタ層12で補足され、第2フィルタ層12を通過した極小のものが第1フィルタ層11で捕捉される。よって、第1フィルタ層11による抗ウィルス・抗菌・静菌作用などが更に高められる。
また、本実施例では、内側層10及び外側層13は、スパンボンド不織布により形成されている。これにより、安価で且つ柔軟性に優れた内側層10及び外側層13を提供できる。特に、内側層10のスパンボンド不織布の層数(SSS不織布)は、外側層13のスパンボンド不織布の層数(SS不織布)より多いため、内側層及び外側層のコストを抑えつつ、使用者の肌にやさしい柔らかな内側層10を提供できる。
また、本実施例では、内側層10、第1フィルタ層11、第2フィルタ層12及び外側層13の各外周縁部が溶着されている。これにより、各層10〜13の外周縁部の内側が溶着されていないため、柔軟性に優れたマスク1を提供できる。特に、マスク1の使用時にひだ折りを容易に広げることができる。
また、本実施例では、マスク本体2の上縁部には、形状保持部4が設けられており、形状保持部4は、樹脂板4aからなる。これにより、金属ワイヤーを用いていないので、安全且つさびにくく、更に鼻形状に沿わせることも容易である。
さらに、本実施例では、耳掛け部3は、平ゴム紐により構成されている。これにより、使用者の耳が痛くなりにくい。
尚、本考案においては、上記実施例に限られず、目的、用途に基づいて本考案の範囲内で種々変更した実施例とすることができる。即ち、上記実施例では、銀系抗菌剤22を含む発泡体により形成されたノーズパッド21を例示したが、これに限定されず、例えば、図9(a)(b)に示すように、銀系抗菌剤22の替わりに又は加えて銅系抗菌剤23を含む発泡体により形成されたノーズパッド21を採用してもよい。
さらに、例えば、図8(b)に示すように、銀繊維27と、銀繊維27と交絡される繊維(ポリプロピレン繊維等)29と、を含む不織布により形成されたノーズパッド21を採用してもよい。さらに、例えば、図9(c)(d)に示すように、銀繊維27の替わりに又は加えて銅繊維28を含む不織布により形成されたノーズパッド21を採用してもよい。
また、上記実施例では、樹脂板4aからなる形状保持部4を例示したが、これに限定されず、例えば、図10に示すように、樹脂板4aと、樹脂板4a内に埋設された上下に平行な2本の金属ワイヤー4bと、を有する形状保持部4としてもよい。これにより、鼻形状に容易に沿わせて鼻周辺の隙間を少なくすることができる。
また、上記実施例では、使用者の皮膚に接する側から外側に向かって順に内側層10、第1フィルタ層11、第2フィルタ層12及び外側層13を備えるマスク本体2を例示したが、これに限定されず、例えば、図11(a)に示すように、使用者の皮膚に接する側から外側に向かって順に内側層10、第2フィルタ層12、第1フィルタ層11及び外側層13を備えるマスク本体2としてもよい。
また、上記実施例では、4層構造のマスク本体2を例示したが、これに限定されず、例えば、図11(b)に示すように、3層構造のマスク本体2としてもよい。さらに、例えば、図11(c)(d)に示すように、5層以上の構造のマスク本体2としてもよい。この場合、例えば、複数の第1フィルタ層11と単一の第2フィルタ層12とを備えたり、単一の第1フィルタ層11と複数の第2フィルタ層12とを備えたり、複数の第1フィルタ層11及び第2フィルタ層12を備えたりできる。なお、第1及び第2フィルタ層11、12の並び順は適宜選択できる。
また、上記実施例では、銀繊維17と繊維19とを含む不織布により形成された第1フィルタ層11を例示したが、これに限定されず、例えば、図12(a)に示すように、銅繊維18(図中一点鎖線で示す。)と繊維19とを含む不織布により形成された第1フィルタ層11としてもよい。さらに、例えば、図12(b)に示すように、銀繊維17と銅繊維18と繊維19とを含む不織布により形成された第1フィルタ層11としてもよい。
さらに、上記実施例では、不織布により形成された第1フィルタ層11を例示したが、これに限定されず、例えば、濾紙により形成された第1フィルタ層11としてもよい。
本考案は上記で詳述した実施形態に限定されず、本考案の請求項に示した範囲で様々な変形または変更が可能である。
本考案は、花粉症対策、風邪対策、ウィルス対策、防寒対策、防塵などのためのマスクとして広く利用される。特に、使い捨てマスクとして好適に利用される。
1;マスク、2;マスク本体、3;耳掛け部、4;形状保持部、4a;樹脂板、4b;金属ワイヤー、10;内側層、11;第1フィルタ層、12;第2フィルタ層、13;外側層、17;銀繊維、18;銅繊維、21;ノーズパッド、22;銀系抗菌剤、23;銅系抗菌剤、27;銀繊維、28;銅繊維。

Claims (21)

  1. マスク本体と、前記マスク本体の両側部に設けられる耳掛け部と、を備えるマスクであって、
    前記マスク本体は、使用者の皮膚に接する側に配置される内側層と、前記内側層よりも外側に配置される第1フィルタ層及び第2フィルタ層と、を備え、
    前記内側層は、不織布により形成されており、
    前記第1フィルタ層は、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布又は濾紙により形成されており、
    前記第2フィルタ層は、前記内側層の不織布の繊維よりも平均繊度が小さい繊維からなる不織布により形成されており、
    前記内側層の上端部には、使用者の鼻に密着するように発泡体又は不織布により形成されたノーズパッドが設けられていることを特徴とするマスク。
  2. 前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されている請求項1に記載のマスク。
  3. 前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されている請求項1に記載のマスク。
  4. 前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されている請求項1乃至3のいずれか一項に記載のマスク。
  5. 前記第2フィルタ層は、メルトブローン不織布により形成されている請求項1乃至4のいずれか一項に記載のマスク。
  6. 前記第2フィルタ層は、帯電性を有する請求項1乃至5のいずれか一項に記載のマスク。
  7. 前記第2フィルタ層は、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されている請求項1乃至6のいずれか一項に記載のマスク。
  8. 前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
    前記外側層は、不織布により形成されている請求項1乃至7のいずれか一項に記載のマスク。
  9. 前記内側層及び前記外側層は、スパンボンド不織布により形成されている請求項8に記載のマスク。
  10. 前記内側層のスパンボンド不織布の層数は、前記外側層のスパンボンド不織布の層数より多い請求項9に記載のマスク。
  11. 前記内側層及び前記外側層は、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されている請求項8に記載のマスク。
  12. 前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されている請求項8乃至11のいずれか一項に記載のマスク。
  13. 前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板からなる請求項1乃至12のいずれか一項に記載のマスク。
  14. 前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な複数本の金属ワイヤーと、を有する請求項1乃至12のいずれか一項に記載のマスク。
  15. 前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている請求項1乃至14のいずれか一項に記載のマスク。
  16. 前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されており、
    前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
    前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
    前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
    前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
    前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板からなり、
    前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている請求項1に記載のマスク。
  17. 前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されており、
    前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
    前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
    前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
    前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
    前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板からなり、
    前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている請求項1に記載のマスク。
  18. 前記ノーズパッドは、銀系抗菌剤及び銅系抗菌剤のうちの少なくとも一方の抗菌剤を含む発泡体により形成されており、
    前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
    前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
    前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
    前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
    前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な2本の金属ワイヤーと、を有し、
    前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている請求項1に記載のマスク。
  19. 前記ノーズパッドは、銀繊維及び銅繊維のうちの少なくとも一方の繊維を含む不織布により形成されており、
    前記第1フィルタ層を構成する前記少なくとも一方の繊維は、前記不織布内又は前記濾紙内に分散されており、
    前記第2フィルタ層は、帯電性を有するメルトブローン不織布により形成されているとともに、前記第1フィルタ層よりも外側に配置されており、
    前記マスク本体は、前記第1フィルタ層及び前記第2フィルタ層よりも外側に配置される外側層を備え、
    前記内側層、前記第1フィルタ層、前記第2フィルタ層及び前記外側層の各外周縁部が溶着されており、
    前記マスク本体の上縁部には、その上縁部が使用者の鼻に密着するように変形可能な形状保持部が設けられており、
    前記形状保持部は、樹脂板と、前記樹脂板内に埋設された上下に平行な2本の金属ワイヤーと、を有し、
    前記耳掛け部は、平ゴム紐により構成されている請求項1に記載のマスク。
  20. 前記内側層及び前記外側層は、スパンボンド不織布により形成されており、
    前記内側層のスパンボンド不織布の層数は、前記外側層のスパンボンド不織布の層数よりも多い請求項16乃至19のいずれか一項に記載のマスク。
  21. 前記内側層及び前記外側層は、ポリプロピレンの短繊維からなる不織布により形成されている請求項16乃至19のいずれか一項に記載のマスク。
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