JP3231563B2 - メッセージ到着順序制御方式 - Google Patents
メッセージ到着順序制御方式Info
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Description
向言語実行システムにおけるメッセージ到着順序制御方
式に関する。
ムは、複数個の空間から構成される。これらの空間は、
ネットワークで相互接続された複数の計算機上で実行さ
れる。各計算機は、いくつかの空間の実行を担当してい
る。
β、γがネットワークで相互接続され、計算機αは空間
A、Bの実行を担当し、計算機βは空間Cの実行を担当
し、計算機γは空間Dの実行を担当している。
ブジェクトが存在する。そして、オブジェクトが他のオ
ブジェクトにメッセージを送ることによって、処理が進
められる。
セージ送信元のオブジェクトと同一の空間内に存在して
いてもよいし、他の空間に存在していてもよい。
の一般的な構成方法については、例えば、エイ・シー・
エム(ACM)刊、コンピューティング・サーベイ、第
23巻、No.1、ロジャー・チン及びサミュエル・チ
ャンソン著「ディストリビューティッド オブジェクト
−ベースド プログラミング システムズ」(RogerS.
Chin and Samuel T. Chanson,“Distributed Object-Ba
sed Programming Systems”, ACM Computing Survey, V
ol.23, No.1、「文献1」という)に詳細に記載されて
いる。
行システムにおいては、メッセージの送信順序と到着順
序に対して何も因果関係を保証しないシステムと、部分
的に保証するシステムがある。
て、例えばアクターシステム(Gul Agha,“ACTORS: A M
odel of Concurrent Computation in Distributed Syst
ems”,The MIT Press, 1986刊、「文献2」という)が
ある。
して、エー・ビー・シー・エル(Akinori Yonezawa, Ed
itor,“ABCL: An Object-Oriented Concurrent Syste
m”, The MIT Press, 1990刊、「文献3」という)があ
る。
クトに対して直接送信されたメッセージは、送信された
順序で受信されることを保証している。
トo1が、m1、m2というメッセージをこの順序でオブ
ジェクトo2に送信しており、オブジェクトo2は、m
1、m2の順でメッセージを受信することが保証される。
ジェクトo1が、メッセージm1を直接オブジェクトo2
に送信し、メッセージm2をオブジェクトo3に送信し
て、オブジェクトo3がメッセージm3をオブジェクトo
2に送信した場合には、オブジェクトo2がm1、m3の順
でメッセージを受信するか、あるいはm3、m1の順でメ
ッセージを受信するかは規定されない。
行システムでは、動的な負荷分散を実現するために、オ
ブジェクトの移動を可能にしている場合がある。
にオブジェクトが3個あり、空間Bにはオブジェクトは
1個しかない。この場合、空間Aにあるオブジェクト、
例えばo3を空間Bに移動できれば図11(B)のよう
になり、負荷バランスが図れることになる。
場合、そのオブジェクトに対するメッセージを新しいオ
ブジェクトの居場所に送り届ける必要がある。
トの移動元の空間に転送用のオブジェクトを設ける方法
である。
ェクトo1を空間Cに移動する場合、図13に示すよう
に、転送オブジェクト(斜線で示した領域)を空間Bに
作成する。
に送信されたメッセージは、一旦、移動元の空間Bに設
けられた転送オブジェクトによって受信された後、空間
Cのオブジェクトo1に転送される。
の到着順序が保存されるという特徴があるが、転送オブ
ジェクトを経由してメッセージが送信されるためオーバ
ーヘッドが大きいという欠点があり、余り用いられてい
ない。
に、各空間に移動通知を送り、移動通知を受け取った空
間は、以後、そのオブジェクトへのメッセージを新しい
空間に送信する方式である(図14及び図15参照)。
図14に示すように、空間Bのオブジェクトo1は空間
Cへの移動に際して各空間に移動通知を送り、以後オブ
ジェクトo1へのメッセージは新しい空間Cに送信され
る。
と前記文献3に記載されている。
トが移動する際に他の空間に移動通知を送るという前記
方法においては、移動通知がその他空間に到達するまで
には所定の時間が必要とされる。
生したメッセージは、オブジェクトが移動前に存在した
空間(即ち移動元の空間)に送られることになる。
移動通知が送信されている間に、空間A側からmA1、
mA2、mA3というメッセージが移動元の空間Bに送ら
れている。
は、オブジェクトの移動先に直接転送される場合と(図
17参照)、一旦送信元(即ち空間A)に送り返されて
から、新しい空間(即ち空間C)に再送信される場合が
ある(図18参照)。
たなメッセージが発生してオブジェクトに送信される可
能性があり、それらのメッセージの到着と、転送された
メッセージの到着はどちらが先になるかわからないとい
う問題がある。
おいて、メッセージの到着順序が保証されないという問
題が生じることになる。
れたものであって、空間を移動したオブジェクトに対し
てもメッセージの到着順序を保証するメッセージ到着順
序制御方式を提供することを目的とする。
め、本発明のメッセージ到着順序制御方式は、複数個の
空間から構成され分散型オブジェクト指向言語実行シス
テムにおけるメッセージ到着順序制御方式において、オ
ブジェクトが一の空間(「移動元空間」という)から別
の空間(「移動先空間」という)に移動する際に、前記
複数個の空間を、移動元空間と、移動先空間と、その他
空間に分類し、前記移動元空間は、移動通知メッセージ
を前記その他空間に送信すると共に、前記オブジェクト
宛のメッセージを送信元の空間に返送し、前記その他空
間は、前記移動通知メッセージを受信した後に発生する
前記オブジェクト宛のメッセージを順次キューイングす
ると共に、エンドマーカーを移動したオブジェクト宛メ
ッセージ系列の最後として前記移動元空間に送り、前記
移動元空間から返送される前記オブジェクト宛のメッセ
ージを前記移動先空間に送出し、且つ前記移動元空間か
ら返送された前記エンドマーカーを受信した際に、前記
キューイングされたメッセージを前記移動先空間に順次
送出してキューイングを終了し、前記移動先空間は、前
記オブジェクトが移動してきた際に、エンドマーカーを
移動したオブジェクト宛メッセージ系列の最後として前
記移動元空間に送り、新たに発生する前記移動元空間の
前記オブジェクト宛のメッセージを順次キューイング
し、前記移動元空間から返送される前記オブジェクト宛
のメッセージを前記オブジェクトに送信し、前記移動元
空間から返送された前記エンドマーカーを受信した際
に、前記キューイングされたメッセージを前記オブジェ
クトに順次送信してキューイングを終了する、ことを特
徴とする。
式は、前記移動元空間が、前記その他空間に前記移動通
知メッセージを送信してから前記移動通知メッセージが
前記その他空間に到着するまでの時間区間において前記
その他空間にて前記オブジェクト宛に発生したメッセー
ジが、その発生時系列に従いすべて前記移動元空間に送
信された後に前記その他空間に返送されることを特徴と
するものである。
方式においては、前記オブジェクトが、前記移動元空間
を離れた時から前記移動先空間に到着するまでの時間区
間において前記移動先空間にて前記オブジェクト宛に発
生したメッセージが、その発生時系列に従いすべて前記
移動元空間に送信された後に前記移動先空間に返送され
ることを特徴とするものである。
は、転送すべきメッセージ系列の最後にエンドマーカー
を付加することにより、移動通知メッセージの到着前に
転送されたメッセージの終了を検知することが可能とな
る。そして、エンドマーカー送信後に新たに発生したメ
ッセージ送信をその発生時系列に従いキューイングして
待機させ、移動元空間から送り返されたメッセージ系列
の転送操作を先に実行し、移動元空間から返送されたエ
ンドマーカーを受信した時点で、キューイングされてい
た新しいメッセージの送信を再開することにより、メッ
セージの到着順序を保証することができる。
したメッセージは、その後に発生したメッセージよりも
先に、確実に移動先空間に送信される。
送り返されたエンドマーカーを受信することによって、
再送作業の終了を検知し、キューイングされていたメッ
セージをすべて送り、通常の処理状態に復帰し、このた
め、メッセージの順序は確実に保存される。
明する。
ローを説明するフローチャートである。
へオブジェクトの移動が発生した際に、まず、空間を
「移動元空間」、「移動先空間」、移動元空間でも移動
先空間でもない「その他空間」に分類する(ステップ1
01)。
して、移動通知メッセージをその他空間に送り(ステッ
プ102)、移動したオブジェクト宛に送られてくるメッ
セージを送信元空間に送り返す(ステップ103)。
信する(ステップ104)と、エンドマーカーを移動した
オブジェクト宛メッセージ系列の最後として移動元空間
に送信する(ステップ105)。
ト宛のメッセージのキューイングを開始する(ステップ
106)。
メッセージは、移動先空間に送り直す(ステップ10
7)。
れてきたら、キューイングされていたメッセージを移動
先空間に送り、キューイングを終了する(ステップ10
8)。
トを受け入れた(ステップ109)後、エンドマーカーを
移動したオブジェクト宛メッセージ系列の最後として移
動元空間に送信する(ステップ110)。
ト宛のメッセージのキューイングを開始する(ステップ
111)。
ジは、移動したオブジェクトに送る(ステップ112)。
れてきたら、キューイングしてあったメッセージを移動
してきたオブジェクトに送り、キューイングを終了する
(ステップ113)。
の具体的な動作を説明する。
り、空間Bの中にオブジェクトoがあるものとする。以
下では、オブジェクトoが空間Bから空間Cに移動する
場合を例にして説明する。
間は空間C、その他空間は空間Aと空間Dになる。
め、まったく同じ動作を行なう。したがって、以下で
は、空間A、B、Cのみの説明を行い、空間Dの説明は
省略する。
間(空間B)は、その他空間(空間A)に移動通知を送
る。
間を要するため、その間にオブジェクトo宛のメッセー
ジが空間Aから空間Bに送られている可能性がある。
着する間に、空間Aから空間BにmesA1、mesA2とい
うメッセージがオブジェクトo宛に送られている。
着するまで所定の時間を要するため、その間にオブジェ
クトo宛のメッセージが空間Cから空間Bに送られてい
る可能性がある。
esC1というメッセージが送られている。
動通知メッセージを受け取ると、エンドマーカーend
をオブジェクトo宛のメッセージ系列の最後として空間
Bに送り、空間Aの中で以後新たに生成されるオブジェ
クトo宛のメッセージを、発生時系列に従いキューイン
グする。
oを受け取ると、エンドマーカーendをオブジェクト
o宛のメッセージ系列の最後として空間Bに送り、空間
Cの中で新たに発生するオブジェクトo宛のメッセージ
を、発生時系列に従いキューイングする。
れぞれ、メッセージmesA3とmesC2が新たに生成さ
れ、これらは空間Aと空間Cのキュー5、5′にそれぞ
れキューイングされている。
o宛に送られてくるメッセージを送信元に送り返す。
mesA2が空間Bから空間Aに送り返され、メッセージ
mesC1が空間Bから空間Cに送り返されている。
メッセージmesA1を空間Cに送り直す。空間Cは、送
り返されたメッセージmesC1をオブジェクトoに送信
する。
に示すように、エンドマーカーendが空間Bから空間
A及び空間Cに送り返されてくる。
つかの新たなメッセージが発生し、キューイングされて
いる。空間AではメッセージmesA3に続いて新たに
メッセージmesA4がキューイングされ、空間Cでは
メッセージmesC2に続いて新たにメッセージmes
C3がキューイングされている。
ーendが送り返された後に、空間Aはキューイングさ
れていたメッセージmesA3、mesA4をこの順序で
空間Cに送り、キューイングを終了する。
送り返された後に、キューイングされていたメッセージ
mesC2、mesC3をこの順序でオブジェクトoに送
信し、キューイングを終了する。なお、移動元空間では
エンドマーカーendを受信し、これを送信元に返送し
た後は、該送信元へのメッセージの返送操作は行なわな
い。
間及び移動先空間では、転送すべきメッセージ系列の最
後にエンドマーカーを付加することにより、移動通知メ
ッセージの到着前に転送されたメッセージの終了を検知
することが可能となる。そして、エンドマーカー送信後
に新たに発生したメッセージ送信をキューイングして待
機させ、移動元空間から送り返されたメッセージ系列の
転送操作を先に実行し、移動元空間から返送されたエン
ドマーカーを受信した時点で、キューイングされていた
新しいメッセージの送信を再開することにより、メッセ
ージの到着順序を保証することができる。
たが、本発明は、上記態様にのみ限定されるものでな
く、本発明の原理に準ずる各種実施例を含む。
1)によれば、転送すべきメッセージ系列の最後にエン
ドマーカーを付加することにより、移動通知メッセージ
の到着前に転送されたメッセージの終了を検知すること
が可能とされ、エンドマーカー送信後に新たに発生した
メッセージ送信をキューイングして待機させ、移動元空
間から送り返されたメッセージ系列の転送操作を先に実
行し、移動元空間から返送されたエンドマーカーを受信
した時点で、キューイングされていた新しいメッセージ
の送信を再開することにより、メッセージの到着順序を
保証することができる。
操作中に発生したメッセージは、以後に発生したメッセ
ージよりも先に、確実に移動先空間に送信される。
動元空間から送り返されたエンドマーカーを受信するこ
とによって、再送作業の終了を検知し、キューイングさ
れていたメッセージをすべて送り、通常の処理状態に復
帰し、このため、メッセージの順序は確実に保存され
る。
ば、移動通知メッセージの通信中、及びオブジェクト移
動中に発生したオブジェクト宛のメッセージは、その発
生順序を維持したまま確実に移動先のオブジェクト宛に
送信されることになる。
ある。
ェクトの移動を表わす。
知の送信を表わす。
マーカーの送信を表わす。
ージの転送を表わす。
マーカーの受信を表わす。
イングされていたメッセージの送信を表わす。
ムにおける空間と計算機の対応を説明する図である。
る。
序を説明する図である。
を説明する図である。
を説明する図である。
ジ転送方式を説明する図である。
式を説明する図である。
式を説明する図である。
る図である。
る図である。
る図である。
Claims (3)
- 【請求項1】複数個の空間から構成され分散型オブジェ
クト指向言語実行システムにおけるメッセージ到着順序
制御方式において、 オブジェクトが、一の空間(「移動元空間」という)か
ら別の空間(「移動先空間」という)に移動する際に、
前記複数個の空間を、移動元空間と、移動先空間と、そ
の他空間に分類し、 前記移動元空間は、移動通知メッセージを前記その他空
間に送信すると共に、前記オブジェクト宛のメッセージ
を送信元の空間に返送し、 前記その他空間は、前記移動通知メッセージを受信した
後に発生する前記オブジェクト宛のメッセージを順次キ
ューイングすると共に、エンドマーカーを移動したオブ
ジェクト宛メッセージ系列の最後として前記移動元空間
に送り、前記移動元空間から返送される前記オブジェク
ト宛のメッセージを前記移動先空間に送出し、且つ前記
移動元空間から返送された前記エンドマーカーを受信し
た際に、前記キューイングされたメッセージを前記移動
先空間に順次送出してキューイングを終了し、 前記移動先空間は、前記オブジェクトが移動してきた際
に、エンドマーカーを移動したオブジェクト宛メッセー
ジ系列の最後として前記移動元空間に送り、新たに発生
する前記移動元空間の前記オブジェクト宛のメッセージ
を順次キューイングし、前記移動元空間から返送される
前記オブジェクト宛のメッセージを前記オブジェクトに
送信し、前記移動元空間から返送された前記エンドマー
カーを受信した際に、前記キューイングされたメッセー
ジを前記オブジェクトに順次送信してキューイングを終
了することを特徴とするメッセージ到着順序制御方式。 - 【請求項2】前記移動元空間が、前記その他空間に前記
移動通知メッセージを送信してから前記移動通知メッセ
ージが前記その他空間に到着するまでの時間区間におい
て前記その他空間にて前記オブジェクト宛に発生したメ
ッセージが、その発生時系列に従いすべて前記移動元空
間に送信された後に前記その他空間に返送されることを
特徴とする請求項1記載のメッセージ到着順序制御方
式。 - 【請求項3】前記オブジェクトが、前記移動元空間を離
れた時から前記移動先空間に到着するまでの時間区間に
おいて前記移動先空間にて前記オブジェクト宛に発生し
たメッセージが、その発生時系列に従いすべて前記移動
元空間に送信された後に前記移動先空間に返送されるこ
とを特徴とする請求項1記載のメッセージ到着順序制御
方式。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30020694A JP3231563B2 (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | メッセージ到着順序制御方式 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30020694A JP3231563B2 (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | メッセージ到着順序制御方式 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH08137691A JPH08137691A (ja) | 1996-05-31 |
JP3231563B2 true JP3231563B2 (ja) | 2001-11-26 |
Family
ID=17882006
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30020694A Expired - Fee Related JP3231563B2 (ja) | 1994-11-10 | 1994-11-10 | メッセージ到着順序制御方式 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3231563B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
AU2011380288B2 (en) | 2011-10-31 | 2015-09-17 | Fraunhofer-Gesellschaft Zur Foerderung Der Angewandten Forschung E.V. | Apparatus and method for transferring event detector processes |
-
1994
- 1994-11-10 JP JP30020694A patent/JP3231563B2/ja not_active Expired - Fee Related
Non-Patent Citations (1)
Title |
---|
前川・外2名編「分散オペレーティングシステム−UNIXの次にくるもの」(1991年)共立出版,p.94−98 |
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH08137691A (ja) | 1996-05-31 |
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