JP3230530U - 高温受熱面金属壁の温度調節システム - Google Patents

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Abstract

【課題】受熱面金属管壁の温度超過による発破を効果的に解決することができ、安全性及び経済性が高い高温受熱面金属壁の温度調節システムを提供する。【解決手段】送風機1の出口は、第1バルブの入口に連通し、空気予熱器3の冷一次風風路出口は、第2バルブの入口に連通し、第2バルブの出口及び第1バルブの出口は、パージ母管の入口に連通し、各第1長伸縮式推進装置の入口及び各第2長伸縮式推進装置の入口は、いずれもパージ母管の出口に連通し、且つ各第1長伸縮式推進装置の出口はボイラ炉室7内に挿入され、いずれも第1パージノズルが連通し、各第1パージノズルは、高温過熱器5と仕切り板過熱器6との間に位置し、各第2長伸縮式推進装置の出口は煙道内に挿入され、いずれも第2パージノズルが連通し、且つ各第2パージノズルは、最終段再熱器4と高温過熱器との間に位置する。【選択図】図1

Description

本考案は、火力発電装置の分野に関し、具体的に高温受熱面金属壁の温度調節システムに関する。
火力発電ユニットの仕切り板過熱器、高温過熱器和最終段再熱器金属管壁は、温度超過によって管が発破することは、一般的に存在する難題であり、常に火力発電ユニットの安全安定運転を脅かし、そのため、一部の火力発電ユニットは、非常停止事故を起こす。
高温受熱面金属管壁の温度超過を引き起こす原因は多い。1つ目は、受熱面金属のグレードが不足である。2つ目は、異物詰まり又は酸化スケール堆積による個別管内の作動流体の流量が比較的小さくなって、温度超過による管の発破につながる。3つ目は、石炭質によるものであり、主に石炭質が設計値から外れたり、灰融点が低くなった入りして、炉内受熱面がコータス化し、火炎中心が高くなり、伝熱不良に起因する温度超過による管の発破である。4つ目は、燃焼制御では、主に一次風粉濃度偏差が大きすぎること、二次風の配風が不適切であること、燃焼器の取り付け精度が悪いことなどによって、高温過熱器と最終段再熱器領域の煙気温度と流速偏差が大きすぎて温度超過を引き起こす。
受熱面の金属管壁の温度超過の問題に対して、一般的に作動流体側及び煙気側の両方から考慮することができる。管板材料のアップグレードに加え、従来採用された主な手段は、製粉及び燃焼最適化調整試験を行い、ボイラの配風方式を最適化し、風粉濃度偏差を減少させるなどの対策を行い、温度超過した受熱面の煙気温度を低下させ、受熱面管壁温度を低下させることである。無論、いくつかの場合、燃焼器設計及び取り付け品質の問題、煙気の残留回転及びボイラ炉室のコータスによる金属管壁の温度超過問題であれば、運転方式の調整によって解決することができない。
また、減温水の投入及び極端に煙気バッフルを調整することで、受熱面金属壁温度を警報閾値以下に制御し、大量に減温水を投入したり、煙気バッフルを頻繁に調整したりすると、いずれも火力発電ユニットの運転の経済性を低下させる。例証1として、ある660MWの超臨界石炭燃焼ユニットボイラの最終段再熱器58スクリーン1号及び8号管壁温度が常に警報値(621℃)を超えており、再熱器の煙気バッフルを小さく閉じること及び事故減温水を投入することにより、管壁温度を616℃程度に制御することができるが、再熱気温度が589℃(設計値が603℃である)まで低下し、給電石炭消費量が0.83g/kw.hまで上昇した。例証2として、ある600MW超臨界石炭燃焼ユニットボイラの最終段再熱器120号管が常に警報値(585℃)を超えているため、事故減温水を約10t/h投入し、再熱気温度が設計値569℃に達することができるが、事故減温水を投入したことによって、給電石炭消費量が1.03g/kw.hまで上昇した。
なお、いくつかの発電ユニットの実際の運転中に、煙気バッフルについて極端位置を調整したり、減温水調節弁を全開させたりしても、依然として受熱面金属管壁の温度超過の問題を制御することができない。そのため、経済性と安全性を両立させ、温度超過になった受熱面領域の煙気の温度場分布を最適化することで、上記問題を解決するシステムを設計する必要がある。
本考案は、上述した従来技術の欠陥を解消する高温受熱面金属壁の温度調節システムを提供することを目的とし、該システムは、受熱面金属管壁の温度超過の問題を効果的に解決し、且つ安全性及び経済性が高い。
上記目的に達成するために、本考案に係る高温受熱面金属壁の温度調節システムは、送風機、第1バルブ、一次風機、空気予熱器、第2バルブ、パージ母管、複数の第1長伸縮式推進装置及び複数の第2長伸縮式推進装置を含み、
送風機の出口は、第1バルブの入口及び外部脱硫塔の入口に連通し、一次風機の出口は、空気予熱器の冷一次風風路入口に連通し、空気予熱器の冷一次風風路出口は、第2バルブの入口に連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路により合流してパージ母管の入口に連通し、各第1長伸縮式推進装置の入口及び各第2長伸縮式推進装置の入口は、いずれもパージ母管の出口に連通し、各第1長伸縮式推進装置の出口は、ボイラ炉室の側壁を貫通してボイラ炉室内に挿入され、且つ各第1長伸縮式推進装置の出口には、いずれも第1パージノズルが連通し、各第1パージノズルは、高温過熱器と仕切り板過熱器との間に位置し、各第2長伸縮式推進装置の出口は、煙道の側壁を貫通して煙道内に挿入され、且つ各第2長伸縮式推進装置の出口には、いずれも第2パージノズルが連通し、且つ各第2パージノズルは、最終段再熱器と高温過熱器との間に位置する。
第1長伸縮式推進装置とパージ母管は、第3バルブにより連通し、第2長伸縮式推進装置とパージ母管は、第4バルブにより連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路により合流して、第5バルブを介してパージ母管の入口に連通する。
第1パージノズル及び第2パージノズルは、いずれも360°パージノズルである。
パージ母管には、いずれも圧力計、温度計及び流量計が設けられている。
逆止弁をさらに含み、第1バルブの出口は、逆止弁の入口に連通し、逆止弁の出口と第2バルブの出口は、管路により合流する。
第1長伸縮式推進装置の数及び第2長伸縮式推進装置の数は、いずれも2つである。
本考案は、以下の有益な効果を有する。
本考案に係る高温受熱面金属壁の温度調節システムは、実際に操作する際に、送風機から出力された一部の低温煙気と空気予熱器によって予熱された一部の熱一次風をパージ母管に混合し、そして、第1パージノズル及び第2パージノズルにより最終段再熱器及び高温過熱器の対応する温度超過領域に噴射し、局所の煙気温度を低下させて、管壁金属の温度を制御する。また、第1長伸縮式推進装置及び第2長伸縮式推進装置により第1パージノズル及び第2パージノズルの挿入深さを調節して、異なる位置の高温過熱器又は最終段再熱器の金属管壁の温度を調節する。
さらに、第1バルブ、第2バルブ、第3バルブ、第4バルブ、第5バルブ、送風機及び一次風機の作動状態を調節することで、パージ混合気流圧、温度及び流量を調節制御する。
さらに、本考案は、逆止弁がさらに設けられることで、熱一次風が送風機出口煙道に逆に流入することを防止することができる。
本考案のフローの模式図である。 本考案に係る第1長伸縮式推進装置81、第1パージノズル91、第2長伸縮式推進装置82及び第2パージノズル92の分布図である。
以下、図面を参照しつつ本考案をさらに説明する。
図1及び図2を参照すると、本考案に係る高温受熱面金属壁の温度調節システムは、送風機1、第1バルブ、一次風機2、空気予熱器3、第2バルブ、パージ母管、複数の第1長伸縮式推進装置81及び複数の第2長伸縮式推進装置82を含む。送風機1の出口は、第1バルブの入口及び外部脱硫塔の入口に連通し、一次風機2の出口は、空気予熱器3の冷一次風風路入口に連通し、空気予熱器3の冷一次風風路出口は、第2バルブの入口に連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路に合流してパージ母管の入口に連通し、各第1長伸縮式推進装置81の入口及び各第2長伸縮式推進装置82の入口は、いずれもパージ母管の出口に連通し、各第1長伸縮式推進装置81の出口は、ボイラ炉室7の側壁を貫通してボイラ炉室7内に挿入され、且つ各第1長伸縮式推進装置81の出口には、いずれも第1パージノズル91が連通し、各第1パージノズル91は、高温過熱器5と仕切り板過熱器6との間に位置し、各第2長伸縮式推進装置82の出口は、煙道の側壁を貫通して煙道内に挿入され、且つ各第2長伸縮式推進装置82の出口には、いずれも第2パージノズル92が連通し、且つ各第2パージノズル92は、最終段再熱器4と高温過熱器5との間に位置する。
第1長伸縮式推進装置81とパージ母管は、第3バルブにより連通し、第2長伸縮式推進装置82とパージ母管は、第4バルブにより連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路により合流して、第5バルブを介してパージ母管の入口に連通する。本考案は、逆止弁をさらに含み、第1バルブの出口は、逆止弁の入口に連通し、逆止弁の出口と第2バルブの出口は、管路により合流する。
第1パージノズル91及び第2パージノズル92は、いずれも360°パージノズルであり、パージ母管には、いずれも圧力計、温度計及び流量計が設けられ、第1長伸縮式推進装置81の数及び第2長伸縮式推進装置82の数は、いずれも2つである。
本考案の具体的な作動過程は以下の通りである。
送風機1から出力された煙気は、2つの経路に分けられ、1つは、脱硫塔に入り深層脱硫処理が行われ、もう1つは、第1バルブ、逆止弁を通ってパージ母管に入り、一次風機2の出力した冷一次風は、空気予熱器3の冷一次風風路により予熱された後、2つの経路に分けられ、1つは、制粉システムの石炭ミルに入り、もう1つは、パージ母管に入り、パージ母管から出力された混合気流は、2つの経路に分けられ、1つは、第3バルブを通って各第1長伸縮式推進装置81に入り、そして第1パージノズル91から噴射され、もう1つは、第4バルブを通って各第2長伸縮式推進装置82に入り、そして第2パージノズル92から噴射される。
圧力計、温度計及び流量計によりそれぞれパージ母管内の風圧力、風温度及び風流量を検出し、第1バルブの開度、第2バルブの開度、第5バルブの開度、送風機1の電力及び一次風機2の電力を調節することで、パージ母管における混合ガスの圧力を1.0〜10.0kPa、温度を120℃〜330℃、流量を5〜50t/h、煙気のO質量百分率濃度を4〜21%とする。実際の応用では、金属管壁の温度超過の状況に応じて、第1バルブ及び第2バルブを用いて熱一次風及び低温煙気の混入量及びその圧力を調節し、第5バルブを用いてパージ混合ガスの総流量を調節し、第3バルブと第4バルブを用いてそれぞれ最終段再熱器4と高温過熱器5の領域のパージガス流量を調節し、第1パージノズル91及び第2パージノズル92は、金属管壁の温度超過になった領域に向かって低温パージガスを噴射することで、該領域の煙気温度を低下させ、最終段再熱器4と高温過熱器5の受熱面領域の熱負荷配分を均一化し、煙気の残留回転又は渦流による蒸気温度の偏差及び管壁の温度超過を弱め、加熱蒸気温度と再熱蒸気温度が設計値に近い場合、金属管壁温度を警報値以下に制御し、減温水の投入量を大きく低減させ、給電石炭消費量は、約0.7g/kw.hが低下できると予想される。また、該本考案は応用後、最終段再熱器4と高温過熱器5の受熱面の清潔度の状況に応じて、蒸気灰吹きシステムの投入の頻度を低減させ、発電ユニットの運転経済性と安全性を向上させる。
また、本考案に係るパージ母管の圧力とパージノズルの出口圧力がいずれも蒸気灰吹き圧力よりも小さく、完全に蒸気灰吹きシステムに代えることが現実的ではないことは否定できないが、本考案は、高温受熱面受熱面に付着した浮遊灰に対して、ある程度除去する役割も有し、実際の応用では、主蒸気温度、再熱蒸気温度及び受熱面の清潔度の状況に応じて、適当に蒸気灰吹きの頻度を減少させ、発電ユニットの運転経済性を向上させる。
1 送風機
2 一次風機
3 空気予熱器
4 最終段再熱器
5 高温過熱器
6 仕切り板過熱器
7 ボイラ炉室
81 第1長伸縮式推進装置
82 第2長伸縮式推進装置
91 第1パージノズル
92 第2パージノズル

Claims (6)

  1. 高温受熱面金属壁の温度調節システムであって、
    送風機(1)、第1バルブ、一次風機(2)、空気予熱器(3)、第2バルブ、パージ母管、複数の第1長伸縮式推進装置(81)及び複数の第2長伸縮式推進装置(82)を含み、
    送風機(1)の出口は、第1バルブの入口及び外部脱硫塔の入口に連通し、一次風機(2)の出口は、空気予熱器(3)の冷一次風風路入口に連通し、空気予熱器(3)の冷一次風風路出口は、第2バルブの入口に連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路により合流してパージ母管の入口に連通し、各第1長伸縮式推進装置(81)の入口及び各第2長伸縮式推進装置(82)の入口は、いずれもパージ母管の出口に連通し、各第1長伸縮式推進装置(81)の出口は、ボイラ炉室(7)の側壁を貫通してボイラ炉室(7)内に挿入され、且つ各第1長伸縮式推進装置(81)の出口には、いずれも第1パージノズル(91)が連通し、各第1パージノズル(91)は、高温過熱器(5)と仕切り板過熱器(6)との間に位置し、各第2長伸縮式推進装置(82)の出口は、煙道の側壁を貫通して煙道内に挿入され、且つ各第2長伸縮式推進装置(82)の出口には、いずれも第2パージノズル(92)が連通し、且つ各第2パージノズル(92)は、最終段再熱器(4)と高温過熱器(5)との間に位置することを特徴とする高温受熱面金属壁の温度調節システム。
  2. 第1長伸縮式推進装置(81)とパージ母管は、第3バルブにより連通し、第2長伸縮式推進装置(82)とパージ母管は、第4バルブにより連通し、第2バルブの出口と第1バルブの出口は、管路により合流して、第5バルブを介してパージ母管の入口に連通することを特徴とする請求項1に記載の高温受熱面金属壁の温度調節システム。
  3. 第1パージノズル(91)及び第2パージノズル(92)は、いずれも360°パージノズルであることを特徴とする請求項1に記載の高温受熱面金属壁の温度調節システム。
  4. パージ母管には、いずれも圧力計、温度計及び流量計が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の高温受熱面金属壁の温度調節システム。
  5. 逆止弁をさらに含み、第1バルブの出口は、逆止弁の入口に連通し、逆止弁の出口と第2バルブの出口は管路により合流することを特徴とする請求項1に記載の高温受熱面金属壁の温度調節システム。
  6. 第1長伸縮式推進装置(81)の数及び第2長伸縮式推進装置(82)の数は、いずれも2つであることを特徴とする請求項1に記載の高温受熱面金属壁の温度調節システム。
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