JP3229917U - クレーン - Google Patents

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Abstract

【課題】時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できるクレーンを提供する。【解決手段】クレーンは、偏光情報を取得可能なセンサと、センサが偏光情報を取得した時刻と、センサの設置位置の位置情報と、に基づいて理論的な空の偏光情報の分布E2を算出可能であり、センサが取得した空の偏光情報の分布E1と、理論的な空の偏光情報の分布E2と、が重なる平行移動量F及び回転角度θを算出し、算出した平行移動量F及び回転角度θに基づいてセンサが設けられる対象物の姿勢を算出する制御装置と、を備える。【選択図】図4

Description

本考案は、クレーンに関する。
従来より、移動式クレーン、クローラークレーン、タワークレーン、ガントリークレーン、天井クレーン等のクレーンが知られている。
ところで、対象物の姿勢を取得するために慣性計測装置(IMU)を用いるクレーンが知られている(特許文献1参照)。かかるクレーンは、慣性計測装置により計測される値を積分して速度を算出し、算出した速度を更に積分して、対象物である監視カメラやレーザスキャナの姿勢を測定している。しかし、積分の過程で誤差が蓄積され、時間の経過とともに誤差が徐々に増大していく、いわゆる「ドリフト」と呼ばれる現象が避けられない。そこで、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できるクレーンが求められていた。
特開2020−094834号公報
時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できるクレーンを提供する。
第一の考案は、
偏光情報を取得可能なセンサと、
前記センサが前記偏光情報を取得した時刻と、前記センサの設置位置の位置情報と、に基づいて理論的な空の偏光情報の分布を算出可能であり、前記センサが取得した空の偏光情報の分布と、前記理論的な空の偏光情報の分布と、が重なる平行移動量及び回転角度を算出し、算出した前記平行移動量及び前記回転角度に基づいて前記センサが設けられる対象物の姿勢を算出する制御装置と、を備える、ものである。
第二の考案は、第一の考案に係るクレーンにおいて、
前記偏光情報は、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方が用いられる、ものである。
第三の考案は、第二の考案に係るクレーンにおいて、
前記制御装置は、前記センサが偏光情報を取得した空における雲の状態に応じて、前記偏光度及び前記偏光方向の両方を用いることと、前記偏光方向のみを用いることと、を切り換え可能である、ものである。
第四の考案は、第一から第三のいずれかの考案に係るクレーンにおいて、
ブームを備え、
前記対象物は、前記ブームの先端部に設けられる、ものである。
第一の考案に係るクレーンにおいて、制御装置は、センサが偏光情報を取得した時刻と、センサの設置位置の位置情報と、に基づいて理論的な空の偏光情報の分布を算出可能であり、センサが取得した空の偏光情報の分布と、理論的な空の偏光情報の分布と、が重なる平行移動量及び回転角度を算出し、算出した平行移動量及び回転角度に基づいてセンサが設けられる対象物の姿勢を算出する。かかるクレーンによれば、計測される値の積分により対象物の姿勢を算出するのではなく、偏光情報の分布を比較することにより対象物の姿勢を算出するため、ドリフト等の誤差が発生しない。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できる。
第二の考案に係るクレーンにおいて、偏光情報は、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方が用いられる。かかるクレーンによれば、計測される値の積分により対象物の姿勢を算出するのではなく、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方の分布を比較することにより対象物の姿勢を算出するため、ドリフト等の誤差が発生しない。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できる。
第三の考案に係るクレーンにおいて、制御装置は、センサが偏光情報を取得した空における雲の状態に応じて、偏光度及び偏光方向の両方を用いることと、偏光方向のみを用いることと、を切り換え可能である。かかるクレーンによれば、晴天時に、偏光度を用いて算出される対象物の姿勢と、偏光方向を用いて算出される対象物の姿勢と、の乖離がある場合に、乖離を測定結果の誤差の算出に用いることが可能である。従って、晴天時に測定結果の誤差を算出することができる。また、偏光方向は、曇天時であっても維持される。従って、曇天時に時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに対象物の姿勢を測定できる。
第四の考案に係るクレーンにおいて、ブームを備え、対象物は、ブームの先端部に設けられる。かかるクレーンによれば、周囲の建築物等よりも高い位置から空の偏光情報を取得可能になるので、遮蔽物に遮られずに空の偏光情報を取得しやすい。また、対象物は、ブームの撓みや、風の影響等によって振動が加わることが多い。従って、空の偏光情報を取得しやすい位置に設けられ、振動が加わることが多い対象物の姿勢を測定できる。
クレーンを示す図。 クレーンの制御構成を示す図。 晴天時における全天の偏光度の分布を説明する図、(a)偏光カメラが取得した全天の偏光度の分布を示す図、(b)理論的な全天の偏光度の分布を示す図。 晴天時における監視カメラの姿勢の算出を説明する図、(a)太陽の位置と雲の状態を示す図、(b)偏光カメラが取得した全天の偏光度の分布を示す図、(c)理論的な全天の偏光度の分布を示す図。 晴天時における監視カメラの姿勢の算出を説明する図、(a)太陽の位置と雲の状態を示す図、(b)偏光カメラが取得した全天の偏光方向の分布を示す図、(c)理論的な全天の偏光方向の分布を示す図。 曇天時における監視カメラの姿勢の算出を説明する図、(a)太陽の位置と雲の状態を示す図、(b)偏光カメラが取得した全天の偏光方向の分布を示す図、(c)理論的な全天の偏光方向の分布を示す図。
本願に開示する技術的思想は、以下に説明する実施形態のほか、他の実施形態にも適用できる。
まず、図1を用いて、一実施形態に係るクレーン1について説明する。なお、本願においては、クレーン1を移動式クレーンとして説明するが、他種のクレーンに対しても適用できる。他種のクレーンは、例えばクローラークレーン、タワークレーン、ガントリークレーン、天井クレーン等である。
クレーン1は、主に走行体2と旋回体3で構成されている。
走行体2は、左右一対の前輪21と後輪22を備えている。また、走行体2は、荷物Lの運搬作業を行う際に接地させて安定を図るアウトリガ23を備えている。なお、走行体2は、アクチュエータによって、その上部に支持する旋回体3を旋回自在としている。
旋回体3は、その後部から前方へ突き出すようにブーム31を備えている。そのため、ブーム31は、アクチュエータによって旋回自在となっている(矢印A参照)。また、ブーム31は、アクチュエータによって伸縮自在となっている(矢印B参照)。更に、ブーム31は、アクチュエータによって起伏自在となっている(矢印C参照)。
加えて、ブーム31には、ワイヤロープ32が架け渡されている。ブーム31の先端部31aから垂下するワイヤロープ32には、フック33が設けられている。また、ブーム31の基端側近傍には、ウインチ34が設けられている。ウインチ34は、アクチュエータと一体的に構成されており、ワイヤロープ32の巻き入れ及び巻き出しを可能としている。そのため、フック33は、アクチュエータによって昇降自在となっている(矢印D参照)。なお、旋回体3は、ブーム31の側方にキャビン35を備えている。キャビン35の内部には、旋回レバー51や伸縮レバー52、起伏レバー53、巻回レバー54等が設けられている(図2参照)。
次に、図2及び図3を用いて、クレーン1の制御構成について説明する。なお、図3(a)は、説明のため全天の偏光度の分布E1を単純化して示している。
クレーン1は、制御装置40を備える。制御装置40には、各種レバー51〜54が接続されている。また、制御装置40には、各種バルブ61〜64が接続されている。
上述したように、ブーム31は、アクチュエータによって旋回自在となっている(図1における矢印A参照)。本願においては、かかるアクチュエータを旋回用モーター36と定義する(図1参照)。旋回用モーター36は、方向制御弁である旋回用バルブ61によって適宜に稼動される。なお、旋回用バルブ61は、オペレータによる旋回レバー51の操作に基づいて稼動される。また、ブーム31の旋回角度や旋回速度は、図示されていないセンサによって検出される。
また、ブーム31は、アクチュエータによって伸縮自在となっている(図1における矢印B参照)。本願においては、かかるアクチュエータを伸縮用シリンダ37と定義する(図1参照)。伸縮用シリンダ37は、方向制御弁である伸縮用バルブ62によって適宜に稼動される。なお、伸縮用バルブ62は、オペレータによる伸縮レバー52の操作に基づいて稼動される。また、ブーム31の伸縮長さや伸縮速度は、図示されていないセンサによって検出される。
更に、ブーム31は、アクチュエータによって起伏自在となっている(図1における矢印C参照)。本願においては、かかるアクチュエータを起伏用シリンダ38と定義する(図1参照)。起伏用シリンダ38は、方向制御弁である起伏用バルブ63によって適宜に稼動される。なお、起伏用バルブ63は、オペレータによる起伏レバー53の操作に基づいて稼動される。また、ブーム31の起伏角度や起伏速度は、図示されていないセンサによって検出される。
更に、フック33は、アクチュエータによって昇降自在となっている(図1における矢印D参照)。本願においては、かかるアクチュエータを巻回用モーター39と定義する(図1参照)。巻回用モーター39は、方向制御弁である巻回用バルブ64によって適宜に稼動される。なお、巻回用バルブ64は、オペレータによる巻回レバー54の操作に基づいて稼動される。また、フック33の吊下長さや昇降速度は、図示されていないセンサによって検出される。
加えて、制御装置40には、監視カメラ55、偏光カメラ56、GNSS受信機58が接続されている。なお、制御装置40は、本実施形態において、時刻取得部40aを有しており、時刻取得部40aから現在時刻を取得することができる。また、制御装置40は、本実施形態において、空の偏光情報として全天の偏光情報を用いる。
監視カメラ55は、クレーン1の作業現場を上方から撮像するものである。監視カメラ55は、荷物Lを含む監視画像を真上から撮像できるよう、ブーム31の先端部31aに設けられている(図1参照)。また、監視カメラ55は、制御装置40に接続されている。そのため、制御装置40は、監視カメラ55が撮像した監視画像を取得することができる。なお、監視カメラ55は、偏光カメラ56が設けられる対象物の一例である。対象物は、例えばブーム31の先端部31aに設けられるレーザスキャナや、クレーン1の周囲を飛行可能なドローン等であってもよい。
監視カメラ55は、本実施形態において、自重により常に真下を向くよう、ブーム31の先端部31aに吊り下げられている。しかし、ブーム31の先端部31aは、ブーム31の撓みや、風の影響等によって振動が加わることが多い。従って、監視カメラ55は、振り子のように振動してしまい、真下以外の方向を向いてしまう場合がある。つまり、監視カメラ55は、向きが不明になってしまう場合がある。
偏光カメラ56は、偏光情報を取得可能なものである。偏光カメラ56は、監視カメラ55の上空を撮像できるよう、空を向くようにして監視カメラ55の上部に設けられている(図1参照)。偏光カメラ56は、例えば真上に向けられており、全天を撮像するための魚眼レンズ57が設けられている(図1参照)。また、偏光カメラ56は、制御装置40に接続されている。そのため、制御装置40は、偏光カメラ56が取得した偏光情報を取得することができる。ここで、偏光情報とは、例えば偏光度や偏光方向である。偏光度とは、偏光の度合いを表す量である。偏光方向とは、直線偏光において、電場の振動方向である。なお、偏光カメラ56は、偏光情報を取得可能なセンサの一例である。
偏光カメラ56は、本実施形態において、直線偏光を撮像可能なCMOSイメージセンサを有する。かかるCMOSイメージセンサは、4ピクセルを1組としている。1ピクセル毎に1方向の偏光フィルターが設けられ、1組のピクセルには、4方向(基準の方向に対して0度、45度、90度、135度)の偏光フィルターがそれぞれ設けられている。偏光カメラ56は、4ピクセルの情報を比較することにより、受光した光の偏光情報を取得することができる。
GNSS受信機58は、全球測位衛星システム(Global Navigation Satellite System)を構成する受信機であって、衛星から測距電波を受信し、受信機の設置位置の緯度、経度を算出するものである。GNSS受信機58は、偏光カメラ56の設置位置の位置情報である緯度、経度を算出できるよう、例えばブーム31の先端部31aに設けられている(図1参照)。また、GNSS受信機58は、制御装置40に接続されている。そのため、制御装置40は、GNSS受信機58が算出した緯度、経度を取得することができる。
ところで、光(電磁波)を特徴づける物理量の一つに偏光がある。偏光は、光の進行方向に対して、電場(或いは磁場)が、どのような角度の振動面を持っているかを示すものである。偏光には、振動面が一平面内にある直線偏光や、振動面が回転する円偏光等があるが、本考案では、直線偏光に注目する。例えば、太陽光は、無偏光である。上述のCMOSイメージセンサが太陽光を受光した場合、CMOSイメージセンサにおける4ピクセルの情報が等しくなり、光に偏りがなく、太陽光が無偏光であると判定される。
一方、レイリー散乱と呼ばれる散乱を受けた光は、直線偏光することが知られている。レイリー散乱により生じる現象の代表例は、空が青く見える現象である。空が青く見えるのは、太陽光のうち波長の短い光(青い光)ほど、上空の粒子によるレイリー散乱を受けやすいためである。太陽、上空の粒子、空を眺める者の三者の成す角度(位相角)が90度である場合、偏光度は最大となる(無偏光成分が最小となる)。また、偏光面は、三者の成す平面と垂直な方向になる。
空の偏光情報の分布は、位相角の関数とすることができるので、事実上、時刻と位置情報の関数とすることができる。即ち、偏光カメラ56が偏光情報を取得した時刻と、偏光カメラ56の設置位置の緯度、経度が分かれば、理論的な全天の偏光情報の分布を算出することができる。
例えば、偏光カメラ56が偏光度を取得した時刻と、偏光カメラ56の設置位置の緯度、経度に基づいて理論的な全天の偏光度の分布E2が算出される(図3(b)参照)。理論的な全天の偏光度の分布E2において、位相角が90度である場合、理論的には偏光度が100%となる。しかし、偏光カメラ56が取得する偏光度は、高々50%前後である(図3(a)参照)。また、偏光カメラ56が取得する偏光度は、測定の誤差等によるノイズが含まれる。そこで、偏光カメラ56が取得した全天の偏光度の分布E1に対して、最小の偏光度と最大の偏光度で規格化を行うとともに、メディアンフィルター等のスムージングをかけることにより平滑化を行う。これにより、偏光カメラ56が取得した全天の偏光度の分布E1と、理論的な全天の偏光度の分布E2の比較が簡単になる。
また、偏光方向は、上述の平滑化を行うことにより、偏光カメラ56が取得した全天の偏光方向の分布E3と、理論的な全天の偏光方向の分布E4の比較が簡単になる(図5(b)及び図5(c)参照)。
次に、図4及び図5を用いて、晴天時における監視カメラ55の姿勢の算出について説明する。図4(a)及び図5(a)は、監視カメラ55の設置位置から見える全天の太陽Sの位置、及び雲の状態(雲がない状態)を示している。また、図4(b)は、説明のため全天の偏光度の分布E1を単純化して示している。また、図5(b)は、説明のため全天の偏光方向の分布E3を単純化して示している。なお、晴天時とは、例えば全天に雲がないときであるが、特に限定するものでなく、偏光カメラ56が取得した全天の偏光度の分布E1と、理論的な全天の偏光度の分布E2を比較できる程度の量の雲があるときであってもよい。
まず、偏光カメラ56は、全天の偏光度の分布E1を取得する。そして、制御装置40は、偏光カメラ56から全天の偏光度の分布E1を取得する。制御装置40は、取得した全天の偏光度の分布E1に対して、上述の規格化、平滑化を行う(図4(b)参照)。
また、制御装置40は、時刻取得部40aから現在時刻を取得するとともに、GNSS受信機58から緯度、経度を取得する。そして、制御装置40は、取得した現在時刻、緯度、経度に基づいて期待される理論的な全天の偏光度の分布E2を算出する(図4(c)参照)。
制御装置40は、偏光カメラ56から取得した全天の偏光度の分布E1と、理論的な全天の偏光度の分布E2を比較し、両者が重なる平行移動量F及び回転角度θを算出する。本願において、「重なる」とは、換言すると、一致する又は略一致することである。両者が重なるか否かは、パターンマッチング等の画像解析技術を用いて判定することができる。例えば、偏光カメラ56から取得した全天の偏光度の分布E1を、平行移動量F(白矢印方向)だけ平行移動させ、回転角度θ(黒矢印方向)だけ回転させることにより、偏光カメラ56から取得した全天の偏光度の分布E1と、理論的な全天の偏光度の分布E2が重なる。
制御装置40は、算出した平行移動量F及び回転角度θに基づいて監視カメラ55の姿勢を算出する。ここで、監視カメラ55の姿勢とは、水平方向に対する監視カメラ55の傾斜角度、及び鉛直方向を軸とした監視カメラ55の回転角度(東西南北の方位)である。監視カメラ55の傾斜角度は、平行移動量Fに基づいて算出される。また、監視カメラ55の回転角度は、回転角度θに基づいて算出される。このように、過去の測定結果に関係なく、偏光カメラ56から全天の偏光度の分布E1を取得する毎に、監視カメラ55の姿勢を算出できる。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに、不明であった監視カメラ55の向きを明らかにすることができる。
或いは、制御装置40は、以下に説明するように、偏光方向を用いて対象物の姿勢を算出できる。
まず、偏光カメラ56は、全天の偏光方向の分布E3を取得する。そして、制御装置40は、偏光カメラ56から全天の偏光方向の分布E3を取得する。制御装置40は、取得した全天の偏光方向の分布E3に対して、上述の平滑化を行う(図5(b)参照)。
制御装置40は、時刻取得部40aから現在時刻を取得するとともに、GNSS受信機58から緯度、経度を取得する。そして、制御装置40は、取得した現在時刻、緯度、経度に基づいて期待される理論的な全天の偏光方向の分布E4を算出する(図5(c)参照)。
制御装置40は、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3と、理論的な全天の偏光方向の分布E4を比較し、両者が重なる平行移動量F及び回転角度θを算出する。両者が重なるか否かは、パターンマッチング等の画像解析技術を用いて判定することができる。例えば、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3を、平行移動量F(白矢印方向)だけ平行移動させ、回転角度θ(黒矢印方向)だけ回転させることにより、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3と、理論的な全天の偏光方向の分布E4が重なる。
制御装置40は、算出した平行移動量F及び回転角度θに基づいて監視カメラ55の姿勢を算出する。このように、過去の測定結果に関係なく、偏光カメラ56から全天の偏光方向の分布E3を取得する毎に、監視カメラ55の姿勢を算出できる。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに、不明であった監視カメラ55の向きを明らかにすることができる。
以上のように、制御装置40は、偏光度及び偏光方向を用いて対象物の姿勢を算出できる。制御装置40は、偏光度及び偏光方向の一方を用いてもよく、偏光度及び偏光方向の両方を用いてもよい。例えば、偏光度及び偏光方向の両方を用いることにより、それぞれ算出した対象物の姿勢に乖離がある場合は、乖離を測定の誤差として出力することができる。また、乖離が所定値よりも大きい場合は、測定の失敗とみなすことができる。
次に、図6を用いて、曇天時における対象物の姿勢の算出について説明する。曇天時には、偏光度が低下するが偏光方向は維持されるため、制御装置40は、偏光方向を用いて対象物の姿勢の算出を行う。図6(a)は、監視カメラ55の設置位置から見える全天の太陽Sの位置、及び雲Gの状態を示している。また、図6(b)は、説明のため全天の偏光方向の分布E3を単純化して示している。
まず、偏光カメラ56は、全天の偏光方向の分布E3を取得する。そして、制御装置40は、偏光カメラ56から全天の偏光方向の分布E3を取得する。制御装置40は、取得した全天の偏光方向の分布E3に対して、上述の平滑化を行う(図6(b)参照)。偏光カメラ56が取得した全天の偏光方向の分布E3は、理論的な全天の偏光方向の分布E4と比較できる程度に維持されている。
制御装置40は、時刻取得部40aから現在時刻を取得するとともに、GNSS受信機58から緯度、経度を取得する。そして、制御装置40は、取得した現在時刻、緯度、経度に基づいて期待される理論的な全天の偏光方向の分布E4を算出する(図6(c)参照)。
制御装置40は、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3と、理論的な全天の偏光方向の分布E4を比較し、両者が重なる平行移動量F及び回転角度θを算出する。例えば、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3を、平行移動量F(白矢印方向)だけ平行移動させ、回転角度θ(黒矢印方向)だけ回転させることで、偏光カメラ56から取得した全天の偏光方向の分布E3と、理論的な全天の偏光方向の分布E4が重なる。
制御装置40は、算出した平行移動量F及び回転角度θに基づいて監視カメラ55の姿勢を算出する。このように、曇天時であっても、過去の測定結果に関係なく、偏光カメラ56から全天の偏光方向の分布E3を取得する毎に、監視カメラ55の姿勢を算出できる。従って、曇天時に時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに、不明であった監視カメラ55の向きを明らかにすることができる。特に、雲Gの厚みが一様でないときに、雲Gの厚いところほど多重散乱により偏光度が低下するため、偏光方向を用いることが有効となる。
最後に、本願に開示した技術的思想とその効果についてまとめる。
即ち、クレーン1において、制御装置40は、偏光カメラ56が偏光情報を取得した時刻と、偏光カメラ56の設置位置の緯度、経度と、に基づいて理論的な全天の偏光情報の分布を算出可能であり、偏光カメラ56が取得した全天の偏光情報の分布と、理論的な全天の偏光情報の分布と、が重なる平行移動量F及び回転角度θを算出し、算出した平行移動量F及び回転角度θに基づいて偏光カメラ56が設けられる監視カメラ55の姿勢を算出する。かかるクレーン1によれば、計測される値の積分により監視カメラ55の姿勢を算出するのではなく、偏光情報の分布を比較することにより監視カメラ55の姿勢を算出するため、ドリフト等の誤差が発生しない。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに監視カメラ55の姿勢を測定できる。
更に、クレーン1において、偏光情報は、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方が用いられる。かかるクレーン1によれば、計測される値の積分により監視カメラ55の姿勢を算出するのではなく、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方の分布を比較することにより監視カメラ55の姿勢を算出するため、ドリフト等の誤差が発生しない。従って、時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに監視カメラ55の姿勢を測定できる。
更に、クレーン1において、制御装置40は、偏光カメラ56が偏光情報を取得した全天における雲Gの状態に応じて、偏光度及び偏光方向の両方を用いることと、偏光方向のみを用いることと、を切り換え可能である。かかるクレーン1によれば、晴天時に、偏光度を用いて算出される監視カメラ55の姿勢と、偏光方向を用いて算出される監視カメラ55の姿勢と、の乖離がある場合に、乖離を測定結果の誤差の算出に用いること可能である。従って、晴天時に測定結果の誤差を算出することができる。また、偏光方向は、曇天時であっても維持される。従って、曇天時に時間の経過に伴う誤差の蓄積を発生させずに監視カメラ55の姿勢を測定できる。
更に、クレーン1において、ブーム31を備え、監視カメラ55は、ブーム31の先端部31aに設けられる。かかるクレーン1によれば、周囲の建築物等よりも高い位置から全天の偏光情報を取得可能になるので、遮蔽物に遮られずに全天の偏光情報を取得しやすい。また、監視カメラ55は、ブーム31のしなりや、風の影響等によって振動が加わることが多い。従って、全天の偏光情報を取得しやすい位置に設けれ、振動が加わることが多い監視カメラ55の姿勢を測定できる。
以上、本願に開示する技術的思想は、その他の作業車両にも適用できる。例えば、高所作業車等にも適用できる。
1 クレーン
31 ブーム
31a 先端部
40 制御装置
55 監視カメラ(対象物)
56 偏光カメラ(センサ)
E1 センサが取得した空の偏光度の分布
E2 理論的な空の偏光度の分布
E3 センサが取得した空の偏光方向の分布
E4 理論的な空の偏光方向の分布
F 平行移動量
G 雲
L 荷物
θ 回転角度

Claims (4)

  1. 偏光情報を取得可能なセンサと、
    前記センサが前記偏光情報を取得した時刻と、前記センサの設置位置の位置情報と、に基づいて理論的な空の偏光情報の分布を算出可能であり、前記センサが取得した空の偏光情報の分布と、前記理論的な空の偏光情報の分布と、が重なる平行移動量及び回転角度を算出し、算出した前記平行移動量及び前記回転角度に基づいて前記センサが設けられる対象物の姿勢を算出する制御装置と、を備える、ことを特徴とするクレーン。
  2. 前記偏光情報は、偏光度及び偏光方向のうち少なくとも一方が用いられる、ことを特徴とする請求項1に記載のクレーン。
  3. 前記制御装置は、前記センサが偏光情報を取得した空における雲の状態に応じて、前記偏光度及び前記偏光方向の両方を用いることと、前記偏光方向のみを用いることと、を切り換え可能である、ことを特徴とする請求項2に記載のクレーン。
  4. ブームを備え、
    前記対象物は、前記ブームの先端部に設けられる、ことを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載のクレーン。
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