JP3227631U - 飲料用紙パック容器の開閉具 - Google Patents

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Abstract

【課題】指先を使わずに形の良い注ぎ口が形成でき、衛生面での改善が図れる紙パック容器開閉器を提供する。
【解決手段】下方に紙パック容器12を置き、その頂上封止部を挟み込む方式となる差し込み型クリップ5において、その上部に直方体状の空間を設け、錐1の出し入れユニットを配置した。錐1の使用時はノブ2を前方に移動して錐1をクリップ5から繰り出し、ストッパー11に掛け留め固定して開口に供する。錐1の使用後は、ノブ2をストッパー11から外すことにより、スプリング3の収縮力により錐1はクリップ5内に格納される。
【選択図】図1

Description

本考案は、飲料用紙パック容器の開口および閉口に用いる用具に関するものである。
牛乳やジュース等の容器として用いられるゲーブルトップ型(屋根型)の紙パック容器は、安価軽量で扱い易くリサイクルが可能な紙素材で作られている。当該容器の開口には、両手の第1・2指により容器注ぎ口上側の封止部を両側へ充分に押し拡げて図2(a)の状態とし、次いで中央部の注ぎ口を手前に引き出すことによって、注ぎ口として形成できることとなる。
ところが、開口すべき部分は熱シール等により接着されているため容易には開口できず、注ぎ口上部の容器屋根側(概ね図2のb〜b’間)に生ずる僅かな空隙から指や爪先または先の尖った棒状用具等を用いて接着部分を剥がし、さらに棒状用具等を注ぎ口内に押し込んで注ぎ口部全体を手前に引き出すことにより、注ぎ口として完成することとなる。またこの際、適当な用具を用いなければ注ぎ口に変形や破れ等が生じてきれいに仕上がらず、コップ等への移し替えがスムーズに行えない問題も生じていた。
さらに、従来からある大腸菌等の細菌やノロウィルスも勿論であるが、より深刻な問題として、2020年に蔓延した新型コロナウィルス(COVID-19)からの感染リスクを避けるには相当丁寧に手指の洗浄を行わなければならず、衛生上の観点から注ぎ口部に全く指を触れずに済む道具立てが求められている。
注ぎ口完成後は、パック容器を手で持ち上げ傾けることにより、容器内飲料をコップ等に移し替えて飲用に供するが、残りの飲料については、注ぎ口下部を指で押し込んで口を閉じた後、冷蔵庫内に保管し次回の飲用に供することとなる。ところが、開封後の容器開口部はルーズな状態となっていて、注ぎ口をきちんと閉じようとしても完全には閉まらず、部分的な隙間が生じる。このため、冷蔵庫の扉内側に紙容器を収容し、意図せずとも扉が勢いよく閉まった場合には、内容物が前記隙間から溢れ出て庫内を汚してしまう事態となる。開口していることにより、食材の臭い移りや庫内上段からの異材落下による混入懸念もある。
また、一度開口し保管したパック容器を再度飲用に供するに際しても、注ぎ口に全く手指を触れずに注ぎ口を引き出すことも簡単ではない。
したがって、パック容器の開閉口両面での解決策を講じる必要があった。
開口に都合の良い用具形状としては汎用工具の錐があるが、これは危険工具であって容易には利用し難いものの、実用新案登録第3188410号(特許文献1)において、くの字形の錐の外側にスプリングでガードした「注ぎ口オープン具」なるものが提案されている。同用具は、安全面に配慮した開口具としては期待できるが、形状的に洗浄し難く衛生面への配慮がされていないとともに、開口専用具としての単独機能しかない。
また、特開2010−260632(特許文献2)は、パック容器の開口部形成に際して、先端形状が幅広ながら尖った先端を有する器具を用いるほか、それ自体が開口部の蓋の役割を有する発明となっている。しかし、パック容器によっては注ぎ口上側に針先程度の空隙しかない場合があり、同発明のような幅広の用具形状では空隙への差し込みが困難で、上手く開口できないこととなる。さらに保管時に容器開口部に被せる方法は、異物混入に対しての効果は見込めるものの臭い移りや扉開閉時の飲料飛散を免れず、開口部の閉じ具としての効果は期待できない。
公開実用昭和62−101721(特許文献3)は、クリップと錐状の開口具を組み合わせた考案となり、当該用具の錐状部分はプラスチックにて一体成型されたものが用いられている。この場合、クリップ機能はともかく、開口に用いる用具は強度不足からキズが付き易く、また開口時に先端の摩耗・欠損による飲料への樹脂材混入の恐れがあるため、耐久性に欠けるとともに衛生上の懸念は否めない。
実用新案登録第3188410号「紙パック容器注ぎ口オープン具」 特開2010−260632「飲料パック開閉用器具」 公開実用昭和62−101721「牛乳パック開閉具」
パック容器の注ぎ口を形成する際、容器の開口部が接着されて僅かな空隙しかなく開口し難い場合が多いが、近年の感染症対策から指先の使用を回避する必要もあって、先端の尖った錐状の用具が求められている。しかし、飲食物対象の安全かつ衛生的で扱い易い専用具は提供されていない。また飲用途中のパック容器保管に用いる閉口用クリップについても、専用化した利便性あるものがない。
本考案は、パック容器の口閉じ具として用いるクリップの余剰空間を、開口用具として用いる錐の格納場所として活用するもので、開口作業時にクリップ内部から錐を繰り出し、クリップ躯体全体を持ち手として開口作業を行った後、クリップ内に錐を格納する構造としていて、錐の出し入れ機構を含め錐使用作業の安全性と利便性に配慮したものとなる。
また強度と衛生に配慮し、錐には先端が円錐形もしくは角落としをした角錐形のステンレス鋼材を適用することで、熱湯消毒を可能とする。
前記に関連して、クリップと錐の出入り機構に関わる素材については、熱湯消毒時の熱変形防止とともにクリップ剛性強化のため、やや硬質で常用耐熱温度が摂氏100度超となるポリプロピレン(PP)もしくはポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の合成樹脂材を用いる。またクリップの閉じ面形状は、パック容器頂上の合わせ部と平行な当たり面となるよう凸面状あるいは平面状に整形し、クリップの締め機構による口閉じ性能を高める。
本考案の容器開口具として用いる錐は、先端が細く尖っているため、パック容器の注ぎ口上側に位置する局所からの開口作業であっても確実かつ容易に行える。また、開口作業時に容器内面を攻撃しない錐形状により、異材混入を防止できる。さらに、ステンレス材を用いたことで、飲料付着があっても容易に拭き取れるとともに、作業前後での熱湯消毒も行える。このため、通常の使用環境では腐食劣化せず熱変形や折損も生じ難いため、強度と耐久性を含め長期に亘って衛生状態の維持が可能となる。
なおクリップ等を構成する樹脂材は、耐熱温度が高く高硬度の素材を使用することにより、熱湯消毒時の熱変形を防ぐとともに、クリップ躯体の強度を高めて錐ユニットの出入り構造を強化し、容器の閉口機能を確実にする。
以上により、考案用具全体として衛生的で良好な作業性を提供できるだけでなく、注ぎ口に指や爪先を直接触れずに済むことは、懸案である感染症への罹患リスクが大きく減少することとなる。
他方、錐は危険な用具形状であるが、本考案における錐は、開口作業時以外はクリップ内にコンパクトに格納保管されるため、安全を確保できる。またクリップは、保護カバーの役割を果たすことから別途の保管場所を要しないとともに、錐使用時には柄としても機能する。さらに、強度を高めたクリップの口閉じ性能により、パック容器内飲料のこぼれや異材混入防止を適正に行えるため、クリップの担う役割は多大である。。
さらに、錐を用いることで形の良い菱形状の注ぎ口が得られるため、パック容器からコップ等への移し替えに際しても流量調整を容易に行えることとなる。
このため本考案は、パック容器開閉具としてコンパクトで多機能な常用具と位置付けでき、探すこともなくなり効率的な容器開閉作業を支援するものとなる。
本考案の紙パック容器開閉具に関する実施形態の構成を、平・断面図および全体斜視図を用いて例示したもの。 本考案の紙パック容器開閉具である錐を用いての開口手順を説明するもの。 本考案の紙パック容器開閉具に関する他の実施形態例を示す斜視図。
本考案の紙パック容器開閉具に関する実施例を、図示して説明する。
図1は、差し込み型クリップ5において、クリップ5の最下部に配置した相対する凸面の間にパック容器12の封止部を上方から挟み込んで閉口する方式を例示したものである。クリップ5の上部に直方体状の空間を設け、該部位の長径側一端から錐1を出し入れする構造となる。図1(a)は、錐1の出し入れ構造に関するユニット部分の平面図を、また同(b)はその断面図を示し、同(c)は全体の斜視図である。
クリップ5上部の直方体空間には、錐1外径より大きい内径を有し錐1の出入りをガイドする先端ブロック6と、内側に突起のある背面ブロック7を両端に配置固定していて、ともに正方形断面の樹脂製である。錐1を接着固定しその反対面に突起のある中間ブロック9も樹脂製で、この断面はクリップ内径より僅かに小さな円形でクリップ内面を摺動する。中間ブロック9と背面ブロック7は、ともに突起部8にスプリング3を掛け留めして接続する。さらに、中間ブロック9には、上から柄付き操作ノブ2を差し込んで固定する。
次に、錐の出し入れ機構について説明する。
ノブ2を指先で支え、ガイドスリット10に沿わせながら錐1の先端方向にスライドさせることにより、錐1とこれに接続するユニット全体がクリップ5の内面を摺動して、錐1がクリップ5内から出現する。錐1を最大限引き出した状態でノブ2を左方(図の手前側)へ傾けると、ストッパー(ガイドの凹み)11により錐1の位置を前進状態で固定でき、この状態にてクリップ5を把持し、錐1を用いての紙パック開口作業を行う。また開口作業後は、ノブ2を右方向(図の奥側)へ傾けると、スプリング3の収縮力により錐1の先端部までクリップ5の内部に格納されることとなる。
次に錐1を用いての紙パック容器開口手順を図2にて説明する。
パック容器開口作業の最初のステップとして、両手の第1・2指を用いて注ぎ口上側の封止部を完全に押し拡げた状態としたのが図2(a)である。ノブ2によりクリップ5に格納されている錐1を露出させ、図のb〜b’間にて接着剥がれ部が生成した場合は同位置から、また生成しない場合は中央封止部のa位置から、クリップ5を把持したまま錐1の先端をパック容器に挿入する(図2(b)の状態)。次いで、錐1を同図の略bからb’位置までスライドさせると、注ぎ口接着部の一部が剥がれ部分的な開口部が生成する。さらに錐1先端を容器内部側に挿入し、中央の注ぎ口部(a位置)を手前に引き出すことによって、図2(c)のような菱形状の注ぎ口として完成する。この過程で利用者は、注ぎ口に一切指先を触れる必要がない。
図3は、他の実施例を示したものである。
図3(a)は、くの字型クリップを用いたパック容器開閉具の例を示した斜視図で、錐1を最大まで繰り出しクリップを横置き状態としたイメージ図である。同図では、X方向がクリップの上面側、Y方向がクリップ下面のパック容器側となり、X1にパック容器上側の封止部を挟み込む形となる。ここでは、くの字型クリップ折り返し部13の上部が錐1の収納ユニットとなり、図1の差し込み型クリップと同様に長径側一端から錐1を繰り出す構造である。右端は、くの字型クリップを閉じるクランプフック14である。
また図3(b)は、図1(c)と同様の差し込み型クリップであるが、上部の錐格納部を円筒状空間とした場合の態様例を示した斜視図である。なおクリップ方式としては、錐の出し入れユニットを収納する空間が確保できればよく、この他にも様々なアレンジがあり得る。
1:錐、 2:(操作)ノブ、 3:スプリング、
5:(差し込み型)クリップ、 6:先端(ガイド)ブロック
7:背面ブロック、 8:突起部
9:中間ブロック、 10:ガイドスリット
11:ストッパー(ガイドの凹み)、 12:紙パック容器
13:くの字型クリップ折り返し部、 14:クランプフック
本考案は、飲料用紙パック容器の開口および閉口に用いる用具に関するものである。
牛乳やジュース等の容器として用いられるゲーブルトップ型(屋根型)の紙パック容器は、安価軽量で扱い易くリサイクルが可能な紙素材で作られている。当該容器の開口には、両手の第1・2指により屋根下の封止部を両側へ充分に押し拡げて図2(a)の状態とし、次いで中央部の注ぎ口を手前に引き出すことによって、注ぎ口として形成できることとなる。
ところが、開口すべき部分は熱シール等により接着されているため容易には開口できず、注ぎ口上部の容器屋根側(概ね図2のb〜b’間)に生ずる僅かな空隙から指や爪先または先の尖った棒状用具等を用いて接着部分を剥がし、さらに注ぎ口内に同用具等を押し込んで注ぎ口部全体を手前に引き出すことによって、漸く注ぎ口として完成することとなる。またこの際、適当な用具を用いなければ注ぎ口に変形や破れ等が生じてきれいに仕上がらず、コップ等への移し替えがスムーズに行えない問題も生じていた。
さらに、従来からある大腸菌等の細菌やノロウィルスも勿論であるが、より深刻な問題として、2020年に蔓延した新型コロナウィルス(COVID-19)からの感染リスクを避けるには相当丁寧に手指の洗浄を行わなければならず、衛生上の観点から注ぎ口部に全く指を触れずに済む道具立てが求められている。
注ぎ口完成後は、パック容器を手で持ち上げ傾けることにより、容器内飲料をコップ等に移し替えて飲用に供するが、残りの飲料については、注ぎ口下部を指で押し込んで口を閉じた後、冷蔵庫内に保管し次回の飲用に供することとなる。ところが、開封後の容器開口部はルーズな状態となっていて、注ぎ口をきちんと閉じようとしても完全には閉まらず、部分的な隙間が生じる。このため、冷蔵庫の扉内側にパック容器を収容し、意図せずとも扉が勢いよく閉まった場合には、内容物が前記隙間から溢れ出て庫内を汚してしまう事態となる。また開口していることにより、食材の臭い移りや庫内上段からの異材落下による混入懸念がある。
また、一度開口し保管したパック容器を再度飲用に供するに際しても、注ぎ口に全く手指を触れずに注ぎ口を引き出すことも簡単ではない。
したがって、パック容器の開閉口両面での解決策を講じる必要があった。
開口に都合の良い用具形状としては汎用工具の錐があるが、これは危険工具であって容易には利用し難いものの、実用新案登録第3188410号(特許文献1)において、くの字形の錐の外側にスプリングでガードした「注ぎ口オープン具」なるものが提案されている。同用具は、安全面に配慮した開口具としては期待できるが、形状的に洗浄し難く衛生面への配慮がないとともに、開口専用具としての単独機能しかない。
また、特開2010−260632(特許文献2)は、パック容器の開口部形成に際して、先端形状が幅広ながら尖った先端を有する器具を用いるほか、それ自体が開口部の蓋の役割を有する発明となっている。しかし、パック容器によっては中央部に針先状の空隙しかない場合があり、同発明のような幅広の用具形状では空隙への差し込みが困難で、上手く開口できないこととなる。さらに保管時に容器開口部に被せるだけでは、異物混入に対しての効果は見込めるものの、臭い移りや扉開閉時の飲料飛散を免れず、開口部の閉じ具としての効果は期待できない。
公開実用昭和62−101721(特許文献3)は、クリップと錐状の開口具を組み合わせた考案となり、当該用具の錐状部分はプラスチックにて一体成型されたものが用いられている。この場合、クリップ機能はともかく開口に用いる用具は強度不足からキズが付き易く、また開口時に先端の摩耗・欠損による飲料への樹脂材混入の可能性があるため、耐久性に欠けるとともに衛生上の懸念は否めない。
実用新案登録第3188410号「紙パック容器注ぎ口オープン具」 特開2010−260632「飲料パック開閉用器具」 公開実用昭和62−101721「牛乳パック開閉具」
パック容器の注ぎ口を形成する際、容器の開口部が接着されて僅かな空隙しかなく開口し難い場合が多いが、近年の感染症対策から指先の使用を回避する必要もあって、先端の尖った錐状の用具が求められている。しかし、飲食物対象の安全かつ衛生的で扱い易い専用具は提供されていない。また飲用途中のパック容器保管に用いる閉口用クリップについても、専用化した利便性あるものがない。
本考案における開口用具としては、先端が円錐状で残部が丸棒状の金属棒を用いるもので、一般に千枚通しあるいは丸キリなどと呼称されるものである。さらに、パック容器の口閉じ具として用いるクリップの余剰空間を、本用具の格納場所として活用する。すなわち、開口作業時にクリップ内部から金属棒を繰り出し、クリップ躯体全体を持ち手として開口作業を行った後、クリップ内に金属棒を格納する構造としており、金属棒の出し入れ機構を含め、パック容器開閉口作業の安全性と利便性を図ったものとなる。なお、金属棒にはステンレス鋼材を適用することで、飲料付着があっても拭き取りや作業前後での熱湯消毒を容易に可能としている。
前記に関連して、クリップと金属棒出入り機構に関わる樹脂素材については、熱湯消毒時の熱変形防止とともにクリップ剛性強化を図る狙いから、やや硬質で常用耐熱温度が摂氏100度超となるポリプロピレン(PP)もしくはポリ塩化ビニリデン(PVDC)等の合成樹脂材を用いる。またクリップの閉じ面形状は、パック容器の閉じ部と平行な当たり面となるよう凸面状あるいは平面状に整形して、クリップの締め機構による口閉じ性能を高める。
本考案の容器開口具として用いる金属棒は、先端が細く尖っているため、パック容器の局所的な部位からの開口作業が容易に行える。また角錐形状とは異なり、円錐形状の先端は開口作業時に容器内面を攻撃しないため、削り屑の発生と混入を防止できる。さらに、金属棒にはステンレス鋼材を採用することで、通常の使用環境では腐食劣化せず、熱湯を掛ける等にての変形や折損も生じ難い。仮に容器内の飲用物が付着しても容易に拭き取れ、使用前後での熱湯消毒も可能であって、強度と耐久性を含め長期に亘って衛生状態を保持できる。
なおクリップ等を構成する樹脂材は、耐熱温度が高く高硬度の素材を使用することにより、熱湯消毒時の熱変形を防ぐとともに、クリップ躯体の強度を高めて錐ユニットの出入り構造を強化し、容器の閉口機能を確実にする。
以上、考案用具全体として衛生的で良好な作業性を提供できるだけでなく、注ぎ口に指や爪先を直接触れずに済むことは、懸案である感染症への罹患リスクが大きく減少することとなる。
他方、本金属棒は一般の錐等と同様に危険な用具形状であるが、開口作業時以外はクリップ内に格納保管され、クリップがカバーの役割を果たすことから安全に寄与する。このため、別途の保管場所を要しないとともに、金属棒使用時には柄としても機能するため、クリップの担う役割は多大である。
また、強度を高めたクリップの口閉じ性能により、紙パック内飲料のこぼれや異材混入防止が図れる。
さらに、金属棒を用いることで綺麗な菱形状の注ぎ口が得られるため、コップ等への移し替えに際しても流量調整が容易に行える。
このため本考案は、パック容器開閉具としてコンパクトで多機能な常用具と位置付けでき、探すこともなくなり効率的な容器開閉作業を支援するものとなる。
本考案の紙パック容器開閉具に関する実施形態の構成を、平・断面図および全体斜視図を用いて例示したもの。 本考案の紙パック容器開閉具である金属棒を用いての開口手順を説明するもの。 本考案の紙パック容器開閉具に関する他の実施形態例を示す斜視図。
本考案の紙パック開閉具実施例を、図示して説明する。
図1は、パック容器12の頂上封止部を上方から挟み込む方式となる差し込み型クリップ5において、クリップ5の最下部に配置した相対する凸面の間にパック封止部を挟み込んで閉口する方式である。また、クリップ5の上部には直方体状の空間を設け、該部位の長径側一端から金属棒1を出し入れする構造となる。図1(a)は、金属棒出し入れ構造に関するユニット部分の平面図を、また同(b)はその断面図を示し、同(c)は全体の斜視図である。
クリップ5上部の直方体空間には、金属棒1外径より大きい内径を有し金属棒1の出入りをガイドする先端ブロック6と、内側に突起のある背面ブロック7を両端に配置固定し、ともに正方形断面の樹脂製である。金属棒1を接着固定し反対面に突起のある中間ブロック9も樹脂製で、この断面はクリップ内径より僅かに小さな円形でクリップ内面を摺動する。中間ブロック9と背面ブロック7は、ともに突起部8にスプリング3を掛け留めして接続する。さらに、中間ブロック9には、上から柄付き操作ノブ2を差し込んで固定する。
次に、金属棒の出し入れ機構について説明する。
ノブ2を指先で支え、ガイドスリット10に沿わせながら金属棒1の先端方向にスライドさせることにより、金属棒1とこれに接続するユニット全体がクリップ5の内面を摺動して、金属棒1がクリップ5内から出現する。金属棒1を最大限引き出した状態でノブ2を左方(図の手前側)へ傾けると、ストッパー(ガイドの凹み)11により金属棒1の位置を前進状態で固定でき、この状態にてクリップ5を把持し、金属棒1を用いての紙パック開口作業を行う。また開口作業後は、ノブ2を右方向(図の奥側)へ傾けると、スプリング3の収縮力により金属棒1の先端部までクリップ5の内部に格納されることとなる。
次に金属棒1を用いての紙パック容器開口手順を図2にて説明する。
パック容器開口作業の最初のステップとして、両手の第1・2指を用いて屋根下の封止部を完全に押し拡げた状態としたのが図2(a)である。ノブ2によりクリップ5に格納されている金属棒1を露出させ、図のb〜b’間にて接着剥がれ部が生成した場合は同位置から、また生成しない場合は中央合わせ部のa位置から、クリップ5を把持したまま金属棒1の先端をパック容器に挿入する(図2(b)の状態)。次いで、金属棒1を同図の略bからb’位置までスライドさせると、注ぎ口接着部の一部が剥がれて開口部が生成する。さらに金属棒1先端を容器内部側に挿入し、中央の注ぎ口部(a位置)を手前に引き出すことによって、図2(c)のような注ぎ口として完成する。この過程で利用者は、注ぎ口に一切指先を触れることはなく、また開口部はきれいな菱形状に形成できる。
図3は、他の実施例を示したものである。
図3(a)は、くの字型クリップを用いた場合の紙パック開閉具の例を示した斜視図で、金属棒1を最大まで繰り出し横置き状態としたクリップを示したイメージ図である。同図では、X方向がクリップの上面側、Y方向がクリップ下面の紙パック容器側となり、X1に紙パック上側の封止部を挟み込む形となる。ここでは、くの字型クリップ折り返し13の上部が金属棒1の収納ユニットとなり、図1の差し込み型クリップと同様に長径側一端から金属棒1を繰り出すとともに、その構成部品全体を直方体空間内部に格納する構造となる。右端は、くの字型クリップを閉じるクランプフック14である。
また図3(b)は、紙パック注ぎ口の挟み込み方式は図1(c)と同様の差し込み型クリップであるが、上部の金属棒格納部が円筒状空間とした場合の態様例を示した斜視図である。この他にも、クリップ方式としては、金属棒の出し入れユニットを収納する空間を確保できればよく、様々なアレンジがあり得る。
1:(開口用)金属棒、 2:(柄付き)ノブ、 3:スプリング、
5:(差し込み型)クリップ、 6:先端(ガイド)ブロック
7:背面ブロック、 8:突起部
9:中間ブロック、 10:ガイドスリット
11:ストッパー(ガイドの凹み)、 12:紙パック
13:くの字型クリップ折り返し、 14:クランプフック

Claims (3)

  1. 紙パック容器において、容器の注ぎ口を形成するための錐を閉口用クリップ内に格納したことを特徴とする紙パック容器開閉具。
  2. 請求項1記載の錐は、ステンレス鋼材からなることを特徴とする紙パック容器開閉具。
  3. 請求項1記載の紙パック容器開閉具において、錐使用時は閉口用クリップの一端から錐を繰り出して固定でき、錐使用後は閉口用クリップ内に錐を格納できる機構、を付帯したことを特徴とする紙パック容器開閉具。
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