JP3227078B2 - 標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類と標識アミノ酸類、並びにそれらの製造法 - Google Patents

標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類と標識アミノ酸類、並びにそれらの製造法

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JP3227078B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、標識γ−シアノ
−α−アミノ酪酸類と標識アミノ酸類、並びにそれらの
製造法に関するものである。さらに詳しくは、この発明
は、腫瘍や脳のイメージングに有用なポジトロン核種標
識化合物等の放射化学標識化合物、あるいは安定同位体
標識化合物としての標識アミノ酸類と、その合成中間体
であるγ−シアノ−α−アミノ酪酸類、並びにそれらの
製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術とその課題】従来より、放射化学標識され
た物質を生体内に投与し、生体内の極微量物質の生理
的、薬理的、あるいは生化学的過程を追跡することが様
々な標識化合物を用いて、各種の方法のもとに行われて
きている。このような放射化学標識された化合物を用い
る方法として、最近では、サイクロトロンで作成したポ
ジトロン(陽電子、Positron)崩壊(放出)核種を用い
て、ポジトロン標識化合物を合成し、体内に投与後、陽
電子断層撮影装置(Positron emission tomography、P
ET)で撮像する、PET法が近年注目されている。こ
のポジトロン核種は炭素、窒素、酸素等の生体構成元素
が主であることより、体内で代謝される各種物質や薬剤
を、その構造を変化させることなく標識できるという特
徴がある。また、放出する消滅放射線の性質から上記陽
電子断層撮影装置により、生体内の極微量物質の生理
的、薬理的、生化学的過程の追跡を超高感度、極低濃度
で測定可能で、臨床上極めて有用な情報が得られる。そ
の一例として、ポジトロン核種を用いたPETによる腫
瘍の診断がある。一般に腫瘍細胞は正常細胞よりも糖代
謝やアミノ酸代謝、脂肪代謝、核酸代謝等が亢進してい
ると言われており、腫瘍におけるこれらの代謝が腫瘍の
生きの良さ、増殖状態を直接反映していることから、糖
やアミノ酸をポジトロン核種で標識した化合物を用い、
腫瘍の診断を行おうとする試みがなされてきている。こ
のような状況において、現在腫瘍のポジトロン診断に一
般的に用いられているのは11C−L−メチオニンであ
る。また、最近、特異的腫瘍マーカーとして期待される
アミノ酸の一つにL−グルタミンおよびL−グルタミン
酸がある。
【0003】しかしながら、実際には、このPET法に
使う標識化合物は、ポジトロン核種の半減期が短いこと
(たとえば11Cは20.4分)と、臨床応用を目的とす
る場合には、標識化合物の純度、比放射能、最終放射能
量が臨床上満足できるものでなければならないが、この
ような要求を満たすポジトロン標識化合物の製造は極め
て難しいのが実情である。また、標識化合物の合成時に
おける作業者の被爆の問題もある。このため、従来では
実用上満足できるだけの、迅速で、放射化学的収率の高
い標識法が確立されていないため、生体観察、診断、た
とえば腫瘍や脳のイメージング等への応用が期待される
PET法の発展は充分なものとなっていなかった。
【0004】たとえば、その特性が注目されているL−
グルタミンおよびL−グルタミン酸のポジトロン標識
も、このような理由から極めて困難であった。また、こ
のような標識の難しさについては、ポジトロン核種の場
合だけでなく、β- 崩壊核種等の放射性同位元素、さら
には安定同位体による標識についても事情は変わらない
ものであった。
【0005】そこで、この発明は、以上の通りの従来技
術の問題を解決し、迅速で、放射化学的収率の高い標識
法として実現可能な放射性同位元素または安定同位体で
標識された新しい標識化合物としてのアミノ酸類、その
合成中間体、そしてそれらの製造法を提供することを目
的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】この発明は、上記の課題
を解決するものとして、シアノ基炭素が 11 Cまたは 14
放射化学標識されたγ−シアノ−α−アミノ酪酸または
その塩であることを特徴とする標識γ−シアノ−α−ア
ミノ酪酸類を提供する。また、この発明は、次式(1)
【0007】
【化3】
【0008】
【化3】 (R1 は、−O−アシル基、−O−アルキル基、−O−
ホスホリル基またはハロゲン原子を示す)で表わされる
アミノ酸またはその塩を、シアノ基炭素が 11 Cまたは 14
C放射化学標識されたシアン化合物およびγ−シアノ−
α−アミノ酪酸合成酵素の存在下で反応させ、シアノ基
炭素が 11 Cまたは 14 C放射化学標識されたγ−シアノ−
α−アミノ酪酸またはその塩を製造することを特徴とす
る前記の標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類の製造法を
提供する。
【0009】さらこの発明は、該酵素が、バチルス(Bac
illus)属に属する細菌から得られたものであること、該
細菌が、工業技術院生命工学工業技術研究所に寄託され
ているバチルス・ステアロサーモフィルスCN3株(受
託番号FERM BP−4773)であること、および
該シアン化合物が、 11 Cまたは 14 C放射化学標識された
青酸、NaCN、またはKCNから選択されることを上
記標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類の態様として提供
する。
【0010】また、この発明は、前記のいずれかの方法
で製造された上記の化合物を還元または分解して、次式
(2)
【0011】
【化4】
【0012】(R 2 は、− * CONH 2 、または− *
OOHを示し、 * Cは、 11 Cまたは 14 C放射化学標識さ
れた炭素を示す)のアミノ酸化合物を製造することを特
徴とする標識アミノ酸類
【0013】
【0014】
【0015】
【0016】以下、発明の実施の形態を示し、この発明
の標識化合物についてさらに詳しく説明する。
【0017】
【発明の実施の形態】 この新規化合物としての標識γ−
シアノ−α−アミノ酪酸類は、上記の通り、この発明の
新規な製造方法によって、簡便に、かつ高い放射化学的
収率で製造される。すなわち、この発明では、上記の式
(3)で表されるアミノ酸またはその塩を、シアノ基炭
素が11Cまたは14Cで放射線標識されたシアン化合物、
およびγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の存在下で
反応させることによって製造することができる。もちろ
ん、いわゆる化学合成によって製造されてもよいことは
言うまでもない。
【0018】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵
素は、好熱性のバチルス(Bacillus)属に属する細菌から
単離して得られたもの、より具体的には、たとえばバチ
ルス・ステアロサーモフィルス(Bacillus stearotherm
ophilus)から得られたものとすることができる。特
に、この具体例として示した細菌には、バチルス・ステ
アロサーモフィルスCN3株等がある。バチルス・ステ
アロサーモフィルスCN3株は、この発明の発明者が天
然より単離したものであって、平成6年8月8日に工業
技術院生命工学技術研究所に、受託番号FERM BP
−4773として寄託されている。
【0019】実際に、これらの細菌から得られる上記反
応のための酵素としては、次の性質を有する耐熱性γ−
シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素を例示することができ
る。 1.作用:O−アセチル−L−ホモセリンとシアン化物
からγ−シアノ−α−アミノ酪酸を生成する 2.至適pH:7.5〜8.5 3.安定pH:6.0〜10.5 4.至適温度:55〜65℃ 5.熱安定性:pH7.5において30分保持した場
合、65℃まで安定 6.分子量:ゲル濾過にて約180,000。
【0020】この酵素は、γ−シアノ−α−アミノ酪酸
合成酵素の産生能を有する好熱性のバチルス属に属する
細菌をγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素産生培地で
培養し、ついで、培養した菌体から目的とするγ−シア
ノ−α−アミノ酪酸合成酵素を単離することで製造する
ことができる。そして、この場合の好熱性バチルス属に
属する細菌として上記の通りのものがたとえば用いられ
ることになる。そして、この酵素は、たとえば、補酵素
としてピリドキサールリン酸を必要とし、O−アセチル
−L−ホモセリンのほかにL−ホモシスチンを基質とす
る。
【0021】たとえば上記の通りの酵素を用いての式
(化3)の化合物の反応では、この式(化3)化合物の
置換基R1 は、より具体的には、−O−アシル基、−O
−アルキル基、−O−ホスホリル基、またはハロゲン原
子等とすることができ、また、シアン化合物は、その炭
素が標識された青酸(CN- )、NaCN、KCN等と
することができる。
【0022】標識されたシアン化物として、ポジトロン
核種11C標識された青酸の場合には、たとえば、サイク
ロトロンにより作成した11CO2 を還元して11CH4
変換し、これを通常の青酸合成法と同様に、アンモニア
と約1000℃程度の高温において白金(Pt)触媒の
存在下に反応させることにより得られる。このシアン化
物は、水性媒体中で、上記式(化3)のアミノ酸類と上
記の通りの活性酵素の存在下に反応させることで、この
発明の新規化合物としての、シアノ基炭素がポジトロン
核種11Cで標識されたγ−シアノ−α−アミノ酪酸類を
製造することができる。同様にして、13C、14C等で標
識されたγ−シアノ−α−アミノ酪酸類を得ることもで
きる。
【0023】以上の標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類
は、次いで、PET法において用いられる化合物に変換
されることになる。この場合には、たとえば還元反応に
よってシアノ基をアミノ基に、あるいは加水分解反応に
よってシアノ基をアミド基、ないしはカルボキシル基に
変換すること等が可能とされる。つまり、各種の条件下
での還元ないしは分解によって、式(4)の標識された
アミノ酸、さらには常法によって、その塩ないしは保護
誘導体等の標識アミノ酸類が製造される。
【0024】還元反応は、たとえばラネーニッケル、ラ
ネーコバルトによる方法、あるいはNaBH4 等の還元
剤を用いる方法等の公知のものをはじめとする各種手段
によって可能とされる。加水分解反応も同様である。酵
素法も含め、これら各種の手段によって、たとえば次式
(化6)に示したL−グルタミンまたは(化7)に示し
たL−グルタミン酸等に変換されることになる。
【0025】
【化6】
【0026】
【0027】
【化7】 この発明は、上記の通り、アミノ酸にシアン化合物を活
性酵素の存在下に置換または付加反応させ、これによっ
てポジトロン核種11及び 14 等の放射化学標識を容易
に行うことを可能としている。特に、天然の微生物とし
てのバチルス(Bacillus)属の細菌がこの反応のための酵
素を産生するとの知見は、この発明においては、ポジト
ロン核種11Cばかりでなく、14Cのような放射性同位元
素や13Cのような安定同位体元素による標識も可能とす
る。
【0028】 この発明は、上記の通り、アミノ酸にシアン化合物を活
性酵素の存在下に置換または付加反応させ、これによっ
てポジトロン核種11C等の放射化学または安定同位体標
識を容易に行うことを可能としている。特に、天然の微
生物としてのバチルス(Bacillus)属の細菌がこの反応の
ための酵素を産生するとの知見は、この発明において
は、ポジトロン核種11Cばかりでなく、14Cのような放
射性同位元素や13Cのような安定同位体元素による標識
も可能とする。
【0029】L−グルタミンおよびL−グルタミン酸等
の各種アミノ酸の標識によって、PET法による観察、
診断だけでなく、NMR診断や生化学的代謝研究にも大
きく貢献することになる。それと言うのも、従来からア
ミノ酸のアミノ基またはカルボキシル基を同位元素で標
識する方法は知られていたが、これらの基は生体内で代
謝され易く、従ってアミノ酸の母核を追跡することはで
きなかったからである。この発明により代謝されにくい
炭素を標識することが可能になったので、母核の追跡を
極めて容易に行えるようになった。一方、母核をβ-
壊する放射性同位元素 3H、あるいは14C等で化学合成
により長時間をかけて標識することは可能であるが、こ
れらを用いた場合は、放射能が身体を突き抜けないた
め、生体内の標識化合物の位置を生体外から検出するこ
とはできない。一方、11C核種はβ- 崩壊をし、体内陰
電子と衝突してγ線を出すため、生体外から検出するこ
とができ、従って生体内に投与した標識化合物の分布、
局在を外部から追跡することが可能である。そして、標
識化合物の生体内での挙動を、治療の前後、または臨床
効果と比較しながら追跡することができるので、疾患の
診断および治療に極めて有意義である。
【0030】そこで以下、実施例を示し、さらに詳しく
この発明について説明する。
【0031】
【実施例】参考例 (耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素)一般細
菌用の乾燥ブイヨン培地「ニッスイ」(日水製薬株式会
社製)をそれぞれ試験管(直径2.2cm×長さ19.
5cm)4本に分注し、120℃で20分間殺菌して冷
却したのち、バチルス・ステアロサーモフィルスCN3
株を一白金耳ずつ接種し、58℃で18時間振とう培養
して、種培養液を調製した。2リットル容量の培養フラ
スコ4本に、可溶性でんぷん(1%)、酵母エキス
(0.5%)、MgSO4 ・7H2 O(0.05%)、
2 HPO4 (0.1%)、FeSO4 ・7H2
(0.001%)、L−グルタミン(0.1%)とから
なる培地(pH7.2)400mlをそれぞれ分注し、
これを120℃で20分間殺菌して冷却したのち、上記
の種培養液16ml(試験管4本分)を各フラスコに4
mlずつ接種し、58℃で18時間振とう培養して、前
培養液とした。 次いで、上記と同様の組成からなる培
地に消泡剤「アデカノールLG126」(旭電化製)
0.01%(W/V)を添加した培地160リットルを
200リットル容量のジャーファーメンターに入れ、1
20℃で20分間殺菌して冷却したのち、上記の前培養
液1.6リットルを接種し、58℃で18時間、160
リットル/分の通気量と200rpmの攪拌速度の条件
で培養した。培養終了後、シャープレスにより菌体を回
収した。
【0032】上記培養で得られた菌体660gをリン酸
カリウム緩衝液(20mM、pH7.5 、0.1mMジチ
オスレイトール含有)に全量が2.5リットルになるよ
うに懸濁したのち、磨砕装置「ダイノミル」(WAB社
製)で破砕した。破砕液を遠心分離して菌体残渣を除
き、無細胞抽出液2799mlを得た。この無細胞抽出
液を60℃で30分間放置し、生じた沈殿物を遠心分離
により除去して、上澄液を得た。
【0033】この上澄液に硫酸アンモニウムを40%飽
和になるように添加し、一晩放置したのち、析出した沈
殿物を遠心分離により除き、得られた上澄液に再度硫酸
アンモニウムを90%飽和になるように添加して一晩放
置し、遠心分離により沈殿物を得た。沈殿物を、0.1
mMジチオスレイトールおよび0.01mMピリドキサ
ールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH
7.5)に溶解し、透析膜を用いて同緩衝液により脱塩
した。この脱塩液を、予め同緩衝液で平衡化したDEA
E−セルロファインA−500カラム(直径8cm×高
さ22cm)に通液して酵素を吸着させ、0.1mMジ
チオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリ
ン酸を含む100mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.
5)で洗浄したのち、同緩衝液から0.1mMジチオス
レイトールおよび0.01mMピリドキサールリン酸、
0.4MKClを含む100mMリン酸カリウム緩衝液
(pH7.5)へのグラジエント溶出法で酵素を溶出さ
せて活性画分を集めた。
【0034】次いで、得られた活性画分に硫酸アンモニ
ウムを60%飽和になるように添加し、一晩放置したの
ち、析出した沈殿物を遠心分離により除き、得られた上
澄液に再度硫酸アンモニウムを75%飽和になるように
添加して一晩放置し、遠心分離により沈殿物を得た。こ
の沈殿物を30%飽和硫酸アンモニウム、0.1mMジ
チオスレイトールおよび0.01mMピリドキサールリ
ン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.
5)に溶解し、予め同緩衝液で平衡化したフェニル−ト
ヨパール650Sカラム(直径2.5×高さ8.5c
m)に通液して酵素を吸着させ、同緩衝液で洗浄したの
ち、同緩衝液から0.1mMジチオスレイトールおよび
0.01mMピリドキサールリン酸を含む20mMリン
酸カリウム緩衝液(pH7.5)へのグラジエント溶出
法で酵素を溶出させて活性画分を集めた。
【0035】この活性画分に硫酸アンモニウムを80%
飽和になるように添加し、一晩放置したのち、遠心分離
により沈殿物を得た。この沈殿物を0.1mMジチオス
レイトールおよび0.2MNaClを含む50mMリン
酸ナトリウム緩衝液(pH7.5)に溶解し、予め同緩衝液
で平衡化したセファクリルS−200HRカラム(直径
2.0×高さ106cm)にアプライし、同緩衝液で酵
素を溶出させて活性画分を集めた。
【0036】集めた活性画分に硫酸アンモニウムを80
%飽和になるように添加し、一晩放置したのち、遠心分
離により沈殿物を得た。この沈殿物を0.2MNaCl
を含む100mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH7.0)に
溶解し、HPLC用のTSKゲル−G3000SWカラ
ム(直径0.75×高さ60cm)に、移動相として同
緩衝液を流速0.7ml/分の条件で注入し、活性画分
を分取した。得られた酵素は、電気泳動的に均一な標品
であり、比活性は147U/mgであった。
【0037】以上の各抽出・精製ステップにおいて得ら
れた酵素の総活性、総蛋白質、比活性、精製倍率および
収率は、表1に示したとおりであった。なお、酵素活性
測定は、1Mリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)10
μl(終濃度50mM) 、10mM O−アセチル−L
−ホモセリン100μl(終濃度5mM)、100mM
シアン化カリウム20μl(終濃度10mM)、0.8
mMピリドキサールリン酸20μl(終濃度0.08m
M)および酵素液50μlからなる反応液(全量200
μl)を45℃で10分間インキュベートしたのち、沸
騰水浴中に2分間置いて反応を停止させ、次いで、15,0
00rpm で5分間遠心分離した上澄液を高速液体クロマト
グラフィー(HPLC)にかけ、酵素反応で生成したγ
−シアノ−α−アミノ酪酸を定量することによって行っ
た。
【0038】酵素活性の単位としては、上記の条件下
で、1分間に1μmolのγ−シアノ−α−アミノ酪酸
を生成する酵素活性を1ユニットと定義した。また、H
PLCの条件は、カラム:イナートシルODS−2(内
径4.6×250mm:ジーエルサイエンス社製)、溶
出液:20mMリン酸ナトリウム緩衝液(pH6.8)
/アセトニトリル(85:15)とした。
【0039】
【表1】
【0040】さらに、上記の方法によって単離した耐熱
性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素について、至適
pH、安定pH、至適温度、温度安定性および分子量を
試験した。また、その吸収スペクトルを測定した。 1.至適pH:参考例に記載した酵素活性測定法におけ
る活性測定用反応液の緩衝液を、MES(pH6.0〜
7.0)、KPB(pH6.0〜8.0)、MOPS
(pH6.5〜7.5)、Tris−HCl(pH7.
5〜9.0)、またはNH4Cl−NH4 OH(pH
8.5〜10.0)に代えて酵素活性を測定した。結果
は図1に示したとおりであり、この耐熱性γ−シアノ−
α−アミノ酪酸合成酵素の至適pHは、7.5〜8.5
であることが判明した。 2.安定pH:耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成
酵素を、20mM濃度の緩衝液、すなわちクエン酸/ク
エン酸ナトリウム(pH3.5〜5.5)、MES(p
H6.0〜7.0)、KPB(pH6.0〜8.0)、
Tris−HCl(pH7.5〜9.0)、またはNH
4 Cl−NH4 OH(pH8.5〜10.0)およびグ
リシン/KCl−KOH(pH10.0〜10.5)の
各々に溶解し、60℃で30分間保持した後の残存活性
を測定した。
【0041】結果は図2に示したとおりであり、この耐
熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の安定pH
は、6.0〜10.5であることが判明した。 3.至適温度:耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成
酵素を20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)に
溶解し、参考例の酵素活性測定法により30℃から70
℃までの範囲で酵素活性を測定した。
【0042】結果は図3に示したとおりであり、この耐
熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の至適温度
は、55〜65℃であることが判明した。 4.温度安定性:耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合
成酵素を20mMリン酸カリウム緩衝液(pH7.5)
に溶解し、45℃から90℃までの各温度で保持したの
ち、残存活性を測定した。
【0043】結果は図4に示したとおりであり、この耐
熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素は熱安定性が
極めて高く、65℃まで安定であることが判明した。 5.分子量 耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の分子量
を、ゲル濾過およびSDS−PAGE法により測定し
た。
【0044】結果は図5および図6に示したとおりであ
り、SDS−PAGEで測定した分子量は約43kDa
(図5)、ゲル濾過による分子量は約180kDa(図
6)であることが確認された。 6.吸収スペクトル この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素
を0.1mMジチオスレイトールおよび0.01mMピ
リドキサールリン酸を含む20mMリン酸カリウム緩衝
液(pH7.5)に溶解し、この溶液を対象としてU−
3200型分光光度計(日立製作所製)で吸収スペクト
ルを測定した。
【0045】結果は、図7および表2に示したとおりで
あり、この発明の耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合
成酵素は、補酵素としてピリドキサールリン酸を含む酵
素に特有な410〜440nmの範囲に吸収が見られ
た。
【0046】
【表2】
【0047】実施例1 サイクロトロンにより作成したポジトロン核種11Cを含
11CO2 を、H2 およびN2 混合雰囲気下、Niの存
在下に400℃において11CH4 に還元し、さらに、1
000℃の温度において白金(Pt)を触媒としてアン
モニアと接触反応させ、H11CNを製造した。この工程
は公知の方法(Iwata et al. Appl. Radiat.38, 97, 19
87)に従った。次に、混合ガス状のH11CNを、50%
2 SO 4 溶液1.5mlに通過させ、残存するアンモ
ニアを除去し、さらにP2 5 と接触させてアンモニア
除去処理したのち、50mM KOH250μlにH11
CNをトラップした。これに10μmol KCN/m
l(10mM KOH)溶液10μlをキャリアーとし
て加えた。
【0048】このトラップした放射活性に、250μl
の200mM K2 HPO4 、10μlの10mMピリ
ドキサールリン酸(PLP)、100mMのK2 HPO
4 に溶解した25mM O−アセチル−L−ホモセリン
(OAHS)150μl、および前記の参考例において
得たγ−シアノ−α−アミノ酪酸合成活性酵素(GCA
s)50μlを加えて65℃、10分間酵素反応を行っ
た。
【0049】反応液を高速液体クロマトグラフィー(H
PLC)で、UV220nmおよびRadiodetector によ
る分析を行ったところ、この反応生成物は標準のγ−シ
アノ−α−アミノ酪酸と同じリテンションタイムを示
し、かつポジトロン核種11Cで標識されていることが確
認された。また、酵素反応によって合成されたγ−シア
ノ−α−アミノ酪酸の放射化学収率(崩壊補正値)は9
3〜99%であった。実施例2 実施例1により得た、シアノ基の炭素がポジトロン核種
11Cにより標識されたγ−シアノ−α−アミノ酪酸を含
む反応液に、2.5M NaOHを加え、135℃まで
昇温した。15分後、反応液を8mlの50mM Na
2 PO4 と混ぜ、陽イオン交換樹脂(800 mg AG1-X8
200-400 mesh hydroxide form )に通した。これを6m
lの50mM NaH2 PO4 で洗浄した後、150m
M NaH2 PO4 (リン酸でpH2.8に調整)で反
応生成物を溶出し、8.5%リン酸150μlの入れて
ある容器に受けた。内容物を孔径0.2μmの滅菌フィ
ルターを通してバイアルに回収した。生成物は無菌的で
あり、発熱物質も検出されなかった。
【0050】図8および図9は、上記の反応生成物に標
準品グルタミン酸を混ぜて(すなわちキャリアーとして
加えて)HPLC分析した結果を示している。これらの
分析結果からも明らかなように、2種類のカラムを用い
た異なる条件において、標識化合物と標準品グルタミン
酸のピークが一致したことから、上記の反応生成物が 11
C標識されたグルタミン酸であることが確認された。
【0051】なお、得られた11C標識グルタミン酸の放
射化学収率(崩壊補正値)は約50%、放射化学純度は
95%以上であった。また、図10は、得られた11C標
識グルタミン酸の光学純度を測定した結果である。
(a)はセラミ体の標準品グルタミン酸を誘導体化した
場合のHPLCのチャート、(b)は精製した11C標識
グルタミン酸を同様にして誘導体化して分析した結果で
ある。これらの結果から、11C標識グルタミン酸がL−
体であることが確認された。なお、グルタミン酸の誘導
体化については、マーフィー等の方法(Determination
of enantiomenic excess: Deternination of D-amino a
cid.II. Use of a bifunctional reagent, 1,5-difluor
o-2,4-dinitrobenzene, Marfey P. Carlsber Res. Comm
un., 49, 591, 1984)を参考にした。
【0052】
【発明の効果】以上詳しく説明した通り、この発明によ
り、これまで製造することの困難であった、ポジトロン
核種11C等によって標識されたL−グルタミン酸等の標
識アミノ酸類が提供され、これによって生体内挙動の観
察が容易となり、疾患の診断および治療に大きく貢献す
る。。また、この標識アミノ酸類の合成中間体である標
識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類も提供され、上記の標
識アミノ酸類の製造を容易とする。
【図面の簡単な説明】
【図1】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の
至適pHを示すグラフである。
【図2】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の
pH安定性を示すグラフである。
【図3】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の
至適温度を示すグラフである。
【図4】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の
温度安定性を示すグラフである。
【図5】SDS−PAGEによる耐熱性γ−シアノ−α
−アミノ酪酸合成酵素のサブユニット分子量を示す写真
図である。
【図6】ゲル濾過による耐熱性γ−シアノ−α−アミノ
酪酸合成酵素の分子量を示すグラフである。
【図7】耐熱性γ−シアノ−α−アミノ酪酸合成酵素の
吸収スペクトル分析に結果である。
【図8】実施例2の反応生成物がL−グルタミン酸であ
ることを示すHPLC分析の結果である。
【図9】実施例2の反応生成物がL−グルタミン酸であ
ることを示すHPLC分析の結果である。
【図10】実施例2の11C標識グルタミン酸の光学純度
測定結果である。
フロントページの続き (72)発明者 小村 啓悟 広島県福山市南松永町2丁目179番地の 2 (72)発明者 古谷 祐治 広島県深安郡神辺町十三軒屋20−9 (72)発明者 ベングト・ロングストレーム スウェーデン ウプサラ S−751 85 ウプサラユニバーシティ ピーイーテ ィー センター内 (72)発明者 グナー・アントーニ スウェーデン ウプサラ S−751 85 ウプサラユニバーシティ ピーイーテ ィー センター内 (56)参考文献 J.Labelled Compd. Radiopharm.,Vol.22, No.9,(1985),p.909−915 (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) A61K 51/00 C12P 13/04 CA(STN) REGISTRY(STN)

Claims (6)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シアノ基炭素が 11 Cまたは 14 C放射化学
    標識されたγ−シアノ−α−アミノ酪酸またはその塩
    あることを特徴とする標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸
    類。
  2. 【請求項2】 次式(1) 【化1】 (R 1 は、−O−アシル基、−O−アルキル基、−O−
    ホスホリル基またはハロゲン原子を示す)で表わされる
    アミノ酸またはその塩を、シアノ基炭素が 11 Cまたは 14
    C放射化学標識されたシアン化合物およびγ−シアノ−
    α−アミノ酪酸合成酵素の存在下で反応させ、シアノ基
    炭素が 11 Cまたは 14 C放射化学標識されたγ−シアノ−
    α−アミノ酪酸またはその塩を製造することを特徴とす
    る請求項1の標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類の製造
  3. 【請求項3】 該酵素が、バチルス(Bacillus)属に属す
    る細菌から得られたものであることを特徴とする請求項
    2の標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類の製造法
  4. 【請求項4】 該細菌が、工業技術院生命工学工業技術
    研究所に寄託されているバチルス・ステアロサーモフィ
    ルスCN3株(受託番号FERM BP−4773)で
    ある請求項3の標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸の製造
  5. 【請求項5】 該シアン化合物が、 11 Cまたは 14 C放射
    化学標識された青酸、NaCN、またはKCNから選択
    されることを特徴とする請求項2ないし4のいずれかの
    標識γ−シアノ−α−アミノ酪酸類の製造法
  6. 【請求項6】 請求項2ないし5のいずれかの方法で製
    造された請求項1の化合物を還元または分解して、次式
    (2) 【化2】 (R 2 は、− * CONH 2 、または− * COOHを示
    し、 * Cは、 11 Cまたは 14 C放射化学標識された炭素を
    示す)のアミノ酸化合物を製造することを特徴とする標
    識アミノ酸類の製造方法
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