JP3226677U - 滑り止めマット - Google Patents

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Abstract

【課題】浴槽の底面、浴室の洗い場、プールサイド等の対象面に載置された状態において、利用者が載った瞬間又は載った状態においても滑ることが効果的に防がれる滑り止めマットを提供する。【解決手段】底面側に滑り止め部A1を有するエラストマー製の滑り止めマットAであって、滑り止め部A1は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域内に、それぞれ、底面10aが0.64の面積比で縮小した一辺3.8mmの正三角形状の滑り止め凸部10を有し、他は一辺0.6mmの正方形断面の排水凹部20及びその他の凹部であり、各滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aの頂点部は、溝状の排水凹部20同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部30に臨む。滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aは、上面側の対応部に100gf/cm2の荷重が下向きに載荷された状態において、その底面10a全面が、半径10mの球面に密着し得る。【選択図】図1

Description

本考案は、浴槽の底面、浴室の洗い場、プールサイド等に載置して滑り止めのために使用する滑り止めマットに関する。
特許第4523922号公報の図4並びに明細書の段落0057には、表面層14の表面全面に溝16を形成した滑り止めマット10'が示されている。
同公報の明細書の段落0058には、「溝16は、滑り止めマット10'を濡れた床面に敷いたときに排水溝として機能するものであり、斜め方向に直線状に伸びる複数の溝16が所定間隔を隔てて形成されている(これにより、表面層14の表面には、略ダイヤ形状の凹凸パターンが構成されることとなる。)。各溝16の端部は、表面層14の側面に達するように形成されており、これにより溝16が排水溝としてより効果的に機能できることとなる。」旨記載されている。
また、特許第4523922号公報の図5並びに明細書の段落0062及び0063には、一方の表面層14から他方の表面層14まで貫通する水抜き用の孔18が形成された滑り止めマット10''が示され、この滑り止めマット10''を湯船に沈めて使用する際、湯が水抜き用の孔18を通り抜けることができ、その際、滑り止めマット10''には適度な抵抗力が生じ、滑り止めマット10''を湯船中にまっすぐ沈めることができるとされている。
特許第4523922号公報に記載されている滑り止めマット10''における水抜き用の孔18は、溝16や凹凸パターンとの間に特に関係なく設けられている。
意匠登録第1406966号公報には、略正三角形状底面の底辺同士が相対する一対の凸部が、底辺が直線上に並ぶように一定間隔おきに多数並んでなる列が、その一定間隔の半分ずつずれた状態で多数並列した状態で底面側に有する滑り止めマットが示されている。
また意匠登録第1539454号公報号公報には、一定の溝部を介して多数隣接した略正三角形状底面の凸部を底部全面に有する滑り止めマットが示されている。
これらは何れも、お湯が収容された浴槽の底面のような水中の対象面や、浴室の洗い場やプールサイドのように表面に存在し得る水の量が比較的多い対象面の上に載置された状態で滑り止めのために用いられるものであるが、利用者が足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、対象面に対し滑ることが効果的に防がれる技術について示されたものではない。
特許第4523922号公報 意匠登録第1406966号公報 意匠登録第1539454号公報
本考案は、お湯が収容された浴槽の底面のような水中の対象面や、浴室の洗い場やプールサイドのように表面に存在し得る水の量が比較的多い対象面の上に載置された状態において、利用者が足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、対象面に対し滑ることが効果的に防がれる滑り止めマットを提供することを目的とする。
本考案の滑り止めマットは、次のように表すことができる。
(1) 底面側に所定の滑り止め部を有するエラストマー製の滑り止めマットであって、
前記滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域内に、それぞれ、底面が正三角形状をなす1つの滑り止め凸部を有し、その滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されており、
前記各滑り止め凸部の底面は、前記各正三角形領域を同心状に0.60乃至0.72の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなし、
前記凹部のうち隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅の0.5乃至1.5倍の溝状の排水凹部であり、
各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部は、前記溝状の排水凹部同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部に臨むものであり、
前記各滑り止め凸部の正三角形状の底面の一辺の長さは2.5乃至7.5mmであり、各滑り止め凸部の正三角形状の底面は、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、その底面全面が、半径10mの球面に密着し得るものであることを特徴とする滑り止めマット。
この滑り止めマットはエラストマー製で、各滑り止め凸部の正三角形状の底面の一辺の長さは2.5乃至7.5mmであり、各滑り止め凸部の正三角形状の底面は、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、その底面全面が、半径10mの球面に密着し得るものである。
前記エラストマー製滑り止めマットを、底面を下側として浴槽の底面或いは浴室の洗い場やプールサイドの上面のような対象面の上に載置した場合、前記滑り止めマットの全体的形状は、平面、曲面等の対象面の形状に応じたものとなる。
この状態のエラストマー製滑り止めマットに、利用者が立った状態で足裏で載ったり、腰を下ろしたり(臀部で座ったり)して下向き荷重を載荷した場合、対象面が、平面に限らず、少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、底面側の所定の滑り止め部のうち下向き荷重が載荷された部分において、各滑り止め凸部の正三角形状の底面全体が対象面に密接したものとなり易い。
前記エラストマー製滑り止めマットが、底面を下側として、お湯が収容された浴槽の底面のような水中の対象面や、浴室の洗い場やプールサイドのように表面に存在し得る水の量が比較的多い対象面の上に載置された状態においては、対象面と滑り止めマットの底面の間隙に、ある程度の水(又は水系液体若しくはその他の液体。以下、「水」の語を、水系液体若しくはその他の液体を含めた意味でも用いる。)が、例えば膜状又は薄層状に、存在することとなり易い。
ところが、前記滑り止めマットの底面側の所定の滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域に、それぞれ、底面が正三角形状をなす1つの滑り止め凸部を有し、その滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されており、各滑り止め凸部の底面は、前記各正三角形領域を同心状に0.60乃至0.72の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなし、前記凹部のうち隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅の0.5乃至1.5倍の溝状の排水凹部であり、各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部は、前記溝状の排水凹部同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部に臨むものである。そのため、各排水凹部を通じての排水効率が可及的に良好なものであると共に、底面側に占める滑り止め凸部の正三角形状の底面の面積の比率が可及的に大きい。
これにより、前記のように、対象面と滑り止めマットの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマット上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部のうち下向き荷重が載荷された部分において、対象面が平面に限らず少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、溝状の排水凹部及び交差凹部を通じて下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出と、各滑り止め凸部の一辺2.5乃至7.5mmの正三角形状の底面全面の対象面に対する密着が、効率的に極めて短時間で生じ、利用者が滑り止めマット上に足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットが対象面に対し滑ることが効果的に防がれる。
(2) 上記溝状の排水凹部の横断面は一定である上記(1)記載の滑り止めマット。
(3) 上記溝状の排水凹部の横断面形状は、方形状又は台形状である上記(1)又は(2)記載の滑り止めマット。
(4) 上記交差凹部のうち、所定の規則に従って選択された交差凹部内に、上面に貫通する貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、上記滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばない上記(1)乃至(3)の何れか1項に記載の滑り止めマット。
交差凹部のうち、所定の規則(例えば幾何的規則)に従って(例えば所定割合で)選択された交差凹部内に、上面に貫通する貫通孔が、上記滑り止め凸部の正三角形状の底面に及ばないように、各滑り止め凸部の正三角形状の底面の面積を維持しつつ形成されている。
対象面と滑り止めマットの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマット上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部のうち下向き荷重が載荷された部分において、対象面が平面に限らず少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、溝状の排水凹部及び交差凹部を通じての下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出及び交差凹部内に設けられた貫通孔を通じての滑り止めマット上面側への排水と、各滑り止め凸部の一辺2.5乃至7.5mmの正三角形状の底面全面の対象面に対する密着が、効率的に極めて短時間で生じる。
貫通孔は滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばないので、正三角形状の底面の対象面に対する密着による滑り止めが貫通孔によって損なわれることは生じない。
そのため、利用者が滑り止めマット上に足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットが対象面に対し滑ることが一層効果的に防がれる。
(5) 上記滑り止め部が6個の隣接する上記正三角形領域により構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部以外の交差凹部に貫通孔が形成されている上記(4)記載の滑り止めマット。
(6) 上記滑り止め部が6個の隣接する上記正三角形領域により構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部に貫通孔が形成されている上記(4)記載の滑り止めマット。
(7) 上記貫通孔が、交差凹部に臨む滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部に内接するものであるか又はそれよりも内側に位置するものである上記(4)乃至(6)の何れか1項に記載の滑り止めマット。
この場合、前記のような間隙水が貫通孔を通じて滑り止めマット上面側へできるだけ円滑に排水されるようにすることができる。
(8) 上記貫通孔の横断面形状が、円形状又は角数6以上の正多角形状である上記(4)乃至(7)の何れか1項に記載の滑り止めマット。
この場合、前記のような間隙水が貫通孔を通じて滑り止めマット上面側へより円滑に排水されるようにすることができる。
本考案の滑り止めマットによれば、対象面と滑り止めマットの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマット上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部のうち下向き荷重が載荷された部分において、対象面が平面に限らず少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、溝状の排水凹部及び交差凹部を通じて下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出と、各滑り止め凸部の一辺2.5乃至7.5mmの正三角形状の底面全面の対象面に対する密着が、効率的に極めて短時間で生じ、利用者が滑り止めマット上に足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットが対象面に対し滑ることが効果的に防がれる。
滑り止めマットの底面図である。 図1に示す滑り止めマットの正三角形領域のみを示す要部拡大底面図である。 図1に示す滑り止めマットの要部拡大底面図である。 図3におけるIV−IV要部断面図である。 別の滑り止めマットの底面図である。 図5に示す滑り止めマットの要部拡大底面図である。 図6におけるVII−VII要部断面図である。
[1] 本考案の実施の形態を、図面を参照しつつ説明する。
(1) 図1乃至図4は、本考案の滑り止めマットAの実施の形態の一例に関するものである。
この滑り止めマットAは、底面側が滑り止め部A1であるエラストマー製の滑り止めマットである。この滑り止めマットAは、上面側にも滑り止め機能を発揮する構造を有するが、図示を略す。
(1-1) この滑り止めマットAは、全体がエラストマー(シリコーンゴム)製である。
滑り止めマットAの構造及び構成するエラストマー材料の物性については、滑り止め部A1に有する滑り止め凸部10の正三角形状の底面10a(一辺の長さが3.8mmの正三角形状である平面状の底面10a)が、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、半径が10mの球面に密着し得るものとされている。
(1-2) 滑り止め部
エラストマー製の滑り止めマットAの底面側の全部が滑り止め部A1である。
滑り止め部A1は、一辺(長さ5.56mm)を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域R内に、それぞれ、底面10aが正三角形状をなす1つの滑り止め凸部10を有し、その滑り止め凸部10以外の部分は下方開口の凹部に形成されている。
滑り止め部A1は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域Rに区分されているが、滑り止めマットAの底面(すなわち滑り止め部A1)の外周縁部は正三角形の一部が欠けた領域に区分されている。
(1-3) 滑り止め凸部
各滑り止め凸部10の底面10aは、各正三角形領域Rを同心状に0.64の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなす。
正三角形状をなす各滑り止め凸部10の底面10aは、3辺が非回転縮小した正三角形の各辺に沿い、角部は角丸めがなされた、一辺3.8mmの略正三角形である。
一定の面積比での非回転縮小であるから、各正三角形領域Rに対し、各滑り止め凸部10の底面10aは相似状をなし、対応する各辺同士は平行であり、対応する各辺の間隔は0.6mmで一定である。
滑り止め凸部10の高さは、0.6mmである。
滑り止め凸部10の側部は、垂直面状であり、各排水凹部20の側壁部を構成する。
(1-4) 排水凹部
滑り止めマットAの底面側の滑り止め部A1のうち、滑り止め凸部10以外の部分は下方開口の凹部に形成されている。
その凹部のうち、隣接する滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aの相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅(隣接する滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aの相対する辺同士の間隔)と同じである正方形断面の溝状の排水凹部20である。溝状の排水凹部20は、一定の正方形断面であり、滑り止め凸部10の底面10aの面積を広くしながら、排水凹部20の横断面積が可及的に大きくとられ、排水凹部20を通じた間隙水の排水が可及的に円滑に行われる。
(1-5) 交差凹部
滑り止めマットAの底面側(すなわち滑り止め部A1)のうち、滑り止め凸部10以外の部分は下方開口の一定深さの凹部に形成されており、各滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aの頂点部は、前記溝状の排水凹部20同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部30に臨む。交差凹部30は、基本的に60度中心角毎の6つの溝状の排水凹部20が交差するものである。
(1-6) この滑り止めマットAによれば、対象面と滑り止めマットAの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマットA上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部A1のうち下向き荷重が載荷された部分において、対象面が平面に限らず少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、溝状の排水凹部20及び交差凹部30を通じて下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出と、各滑り止め凸部10の一辺3.8mmの正三角形状の底面10a全面の対象面に対する密着が、効率的に極めて短時間で生じ、利用者が滑り止めマットA上に足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットAが対象面に対し滑ることが効果的に防がれる。
(2) 図5乃至図7は、本考案の滑り止めマットAの実施の形態の別の一例に関するものである。
(2-1) 貫通孔
この例の滑り止めマットBは、選択された交差凹部30のそれぞれに、交差凹部30に開口し、滑り止めマットBの上面に貫通する半径1.1mmの円柱形状の貫通孔Hが形成されている。
各交差凹部30に形成された貫通孔Hは、その交差凹部30に臨む滑り止め凸部10の正三角形状の底面10aの頂点部に内接している。
貫通孔Hが形成されている交差凹部30は、滑り止めマットBの底面側(すなわち滑り止め部B1)が、6個の隣接する上記正三角形領域Rにより構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部30以外の交差凹部30である。
この滑り止めマットBの構成は、貫通孔Hを有する点を除いて滑り止めマットAと同様である。この滑り止めマットBも、上面側にも滑り止め機能を発揮する構造を有するが、図示を略す。
(2-2) 対象面と滑り止めマットBの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマットB上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部B1のうち下向き荷重が載荷された部分において、対象面が平面に限らず少なくとも半径10mの球面と同程度か又はそれ以下の曲率の曲面であっても、溝状の排水凹部20及び交差凹部30を通じての下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出及び交差凹部30に設けられた貫通孔Hを通じての滑り止めマットB上面側への排水と、各滑り止め凸部10の一辺3.8mmの正三角形状の底面10a全面の対象面に対する密着が、効率的に極めて短時間で生じ、利用者が滑り止めマットB上に足裏で載った瞬間や腰を下ろした瞬間において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットBが対象面に対し滑ることが一層効果的に防がれる。
[2] 本考案の実施の形態を、上記以外の形態を含めて更に説明する。
本考案の滑り止めマットは、底面側に所定の滑り止め部を有するエラストマー製の滑り止めマットである。尤も、本考案の滑り止めマットは、上面側も、例えば種々の凸部および/または凹部からなる滑止部を有する等、滑り止め機能を発揮する構造を有するものであることが望ましい。
(1) 本考案の滑り止めマットは、エラストマー製である。マット全部がエラストマー製であることを要するものではなく、例えば、滑り止めマットとして機能する主要部がエラストマー製であるものは、エラストマー製と言うことができる。
エラストマーとは、常温付近でゴム弾性を示す高分子物質であり、架橋した天然ゴムや合成ゴム(各種添加物等を含有するものとすることができる)を代表例として挙げることができる。好ましいエラストマーの一例として、シリコーンゴムを挙げることができるが、これに限られるものではない。
滑り止めマットの構造及び構成するエラストマー材料としては、滑り止め部に有する滑り止め凸部の正三角形状の底面(例えば、一辺の長さが2.5乃至7.5mmの正三角形状である平面状の底面)が、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、半径が10mの球面(すなわち、浴槽の緩やかな凹曲面からなる底面のように緩やかな曲面)に密着し得るものである。滑り止めマットの厚さは、例えば1.5乃至10mmとすることができる。好ましくは2乃至5mmである。
(2) 滑り止め部
エラストマー製の滑り止めマットの底面側に所定の滑り止め部を有する。滑り止めマットの底面側の全部が滑り止め部であるものとすることができる他、滑り止めマットの底面側の一つの部分が滑り止め部であるもの又は複数の部分がそれぞれ滑り止め部であるものとすることもできる。
底面側の全部又は一つの部分である滑り止め部又は底面側の複数の部分である各滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域内に、それぞれ、底面が正三角形状をなす1つの滑り止め凸部を有し、その滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されている。
同一の正三角形領域が一辺を共有して隣接し合うというのは、隣接する一方の正三角形領域の一辺が、そのまま他方の正三角形領域の一辺を構成することを言う。
また、正三角形状をなす各滑り止め凸部の底面としては、例えば、3辺が非回転縮小した正三角形の各辺に沿い、角部も非回転縮小した正三角形に沿うもの(非回転縮小した正三角形そのもの)、或いは、3辺が非回転縮小した正三角形の各辺に沿い、角部は角丸め等の変形がなされたものを言う。
滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域に区分されるが、滑り止め部の周縁部(外周縁部に限らない)においては、正三角形の一部が欠けた領域(正三角形の外形に合致しない部分が欠けた領域)に区分されるものであってもよい。
(3) 滑り止め凸部
各滑り止め凸部の底面は、各正三角形領域を同心状に0.60乃至0.72の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなす。
一定の面積比での非回転縮小であるから、各正三角形領域に対し、各滑り止め凸部の底面は相似状をなし、対応する各辺同士は平行であり、対応する各辺の間隔は一定である。
滑り止め凸部の正三角形状の底面の一辺の長さは、2.5乃至7.5mmであるものとすることが好ましい。より好ましくは3乃至5.5mm、更に好ましくは3.5乃至5mmである。
滑り止め凸部の高さは、0.3乃至1mmであるものとすることが好ましい。より好ましくは、0.4乃至0.7mmである。
滑り止め凸部の側部は、各排水凹部の側壁部を構成するものであり、例えば、垂直面状、傾斜面状、外側に凸又は凹の曲面状とすることができる。
(4) 排水凹部
底面側の滑り止め部のうち、滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されている。
その凹部のうち、隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅(隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間隔)の0.5乃至1.5倍(好ましくは0.8乃至1.2倍、より好ましくは1倍)の溝状(例えば方形断面の溝状)の排水凹部である。
排水凹部は、相対する滑り止め凸部の正三角形状の底面の両辺をそれぞれ両縁とする溝状をなし、下方開口部の幅というのは、溝状の排水凹部の下方開口部の幅である。
溝状の排水凹部の横断面は一定であるものとして、排水凹部を水又はその他の液体が可及的に円滑に流れ得るものとすることが好ましい。
また、溝状の排水凹部の横断面形状は、例えば方形状又は台形状(下方開口部に向かって拡開する台形状)とすることができ、滑り止め凸部の底面の面積を広くしながら排水凹部の横断面籍を可及的に大きくして排水凹部を通じた前記のような間隙水の排水が円滑に行われるようにする上で方形状であることが好ましいが、これに限るものではない。
(5) 交差凹部
底面側の滑り止め部のうち、滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されており、各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部は、前記溝状の排水凹部同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部に臨む。交差凹部は、基本的に60度中心角毎の6つの溝状の排水凹部が交差するものである。
交差凹部は、溝状の排水凹部と同じ深さとすることができるが、これに限らず、例えば排水凹部よりも深くすることもできる。
(6) 貫通孔
本考案の滑り止めマットは、交差凹部のうち、所定の規則(例えば幾何的規則)に従って(例えば所定割合で)選択された交差凹部に、その交差凹部に開口して滑り止めマットの上面に貫通する貫通孔が形成され、前記貫通孔は上記滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばない(貫通孔の一部又は全部が滑り止め凸部の正三角形状の底面に開口することはない)ものとすることができる。
また貫通孔は、例えば、滑り止め部が6個の隣接する上記正三角形領域により構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部以外の交差凹部に貫通孔が形成されているものとすることができる。
或いは、貫通孔は、例えば、前記隣接する正六角形群の各正六角形の中心の交差部に貫通孔が形成されたものとすることができる。
交差凹部に形成された貫通孔は、その交差凹部に臨む滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部に内接するものであるか又はそれよりも内側に位置するもの(例えば、内側に位置して前記頂点部に臨むもの)とすることができる。
貫通孔の横断面形状は、例えば、円周もしくは円周以外の閉曲線により囲まれた断面形状又は多角形断面形状(好ましくは正多角形断面形状、例えば角数6以上の正多角形断面形状)とすることができる。貫通孔の横断面形状として好ましいのは、円形状又は角数6以上の正多角形状、例えば各角が各排水凹部の幅方向中央に位置する正六角形状若しくは各角が各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点に接した正六角形状である。
(7) 「底面側に所定の滑り止め部を有するエラストマー製の滑り止めマットであって、
前記滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域内に、それぞれ、底面が正三角形状をなす1つの滑り止め凸部を有し、その滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されており、
前記各滑り止め凸部の底面は、前記各正三角形領域を同心状に0.60乃至0.72の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなし、
前記凹部のうち隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅の0.5乃至1.5倍の溝状の排水凹部であり、
各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部は、前記溝状の排水凹部同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部に臨むものであり、
交差凹部のうち、所定の規則に従って選択された交差凹部内に、上面に貫通する貫通孔が形成され、
前記貫通孔は、上記滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばない滑り止めマット」、すなわち、上記「各滑り止め凸部の正三角形状の底面の一辺の長さは2.5乃至7.5mmであり、各滑り止め凸部の正三角形状の底面は、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、その底面全面が、半径10mの球面に密着し得るものである」という構成を有しない点を除いて上記「貫通孔」を有する滑り止めマットと同様の構成を有する滑り止めマットとすることもできる。
この滑り止めマットにおいては、対象面と滑り止めマットの底面の間隙にある程度の間隙水が存在する状態で底面を下側として対象面上に載置されたエラストマー製滑り止めマット上に、利用者が立った状態で足裏で載った場合や腰を下ろした場合、底面側の所定の滑り止め部のうち下向き荷重が載荷された部分において、溝状の排水凹部及び交差凹部を通じての下向き荷重が載荷された部分から外方への間隙水の排出及び交差凹部内に設けられた貫通孔を通じての滑り止めマット上面側への排水と、各滑り止め凸部の正三角形状の底面の対象面に対する密着が、効率的に生じる。
貫通孔は滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばないので、正三角形状の底面の対象面に対する密着による滑り止めが貫通孔によって損なわれることは生じない。
そのため、利用者が滑り止めマット上に足裏で載った際や腰を下ろした際において、或いは、足裏で載った状態や腰を下ろした状態においても、滑り止めマットが対象面に対し滑ることが効果的に防がれる。
10 滑り止め凸部
10a 底面
20 排水凹部
30 交差凹部
A 滑り止めマット
A1 滑り止め部
B 滑り止めマット
B1 滑り止め部
H 貫通孔
R 正三角形領域

Claims (8)

  1. 底面側に所定の滑り止め部を有するエラストマー製の滑り止めマットであって、
    前記滑り止め部は、一辺を共有して隣接し合う多数の同一の正三角形領域内に、それぞれ、底面が正三角形状をなす1つの滑り止め凸部を有し、その滑り止め凸部以外の部分は下方開口の凹部に形成されており、
    前記各滑り止め凸部の底面は、前記各正三角形領域を同心状に0.60乃至0.72の一定の面積比で非回転縮小した正三角形状の、一定の平面に沿った平面状をなし、
    前記凹部のうち隣接する滑り止め凸部の正三角形状の底面の相対する辺同士の間の部分は、深さが下方開口部の幅の0.5乃至1.5倍の溝状の排水凹部であり、
    各滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部は、前記溝状の排水凹部同士が60度ずつの角度で交差する交差凹部に臨むものであり、
    前記各滑り止め凸部の正三角形状の底面の一辺の長さは2.5乃至7.5mmであり、各滑り止め凸部の正三角形状の底面は、上面側の対応部に100gf/cmの荷重が下向きに載荷された状態において、その底面全面が、半径10mの球面に密着し得るものであることを特徴とする滑り止めマット。
  2. 上記溝状の排水凹部の横断面は一定である請求項1記載の滑り止めマット。
  3. 上記溝状の排水凹部の横断面形状は、方形状又は台形状である請求項1又は2記載の滑り止めマット。
  4. 上記交差凹部のうち、所定の規則に従って選択された交差凹部内に、上面に貫通する貫通孔が形成され、
    前記貫通孔は、上記滑り止め凸部の正三角形状の底面には及ばない請求項1乃至3の何れか1項に記載の滑り止めマット。
  5. 上記滑り止め部が6個の隣接する上記正三角形領域により構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部以外の交差凹部に貫通孔が形成されている請求項4記載の滑り止めマット。
  6. 上記滑り止め部が6個の隣接する上記正三角形領域により構成される正六角形領域の群に区切られ、各正六角形領域は一辺を共有して隣接し合うものとした場合に、各正六角形領域の中心に位置する交差凹部に貫通孔が形成されている請求項4記載の滑り止めマット。
  7. 上記貫通孔が、交差凹部に臨む滑り止め凸部の正三角形状の底面の頂点部に内接するものであるか又はそれよりも内側に位置するものである請求項4乃至6の何れか1項に記載の滑り止めマット。
  8. 上記貫通孔の横断面形状が、円形状又は角数6以上の正多角形状である請求項4乃至7の何れか1項に記載の滑り止めマット。
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