JP3226156U - 竹材を運搬するための先導キャップ - Google Patents
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Abstract
【課題】竹材の一端を挿入して引っ張れば、人手によってもあるいは機械力で牽引しても、種々の障害物を乗り越えて竹材を所定の目的地にスムーズに搬送することが出来る軽量で低価格の先導キャップを提供する。【解決手段】先導キャップは、多段式ロケットのような断面積が断続的に変化する円筒形状で、先端は丸い円錐型またはドーム型で、先端部に開口を有する。材質は固くて強度のあるプラスチック、鋼板、アルミニウム等からなる。キャップの後端部に伐採された170mm径の約10m長さの竹の端部を挿入した後、竹材の節にナイロン繊維を織ってリングにした、スリングを巻き付け、先端部の穴からスリングの端を出して、キャップと竹材を一体化して牽引する。【選択図】図1
Description
本考案は竹林の竹を伐採現場から目的とする作業場に運び出す際に、容易に竹材を搬出することを可能にする先導キャップに関するものである。
里山での放置竹林が景観上の問題だけでなく、住んでいる市民にも安全上危惧されることがこのところ増えている。つまり、従来竹が生えている裏山などは竹の根がしっかりしていて地震の地割れなどに対して安全と思われていたが、根が深い有益な広葉樹などを竹が侵食し、枯らしたりする。そのうえ竹の根は浅いので、台風などが来襲してきたときに大雨で地滑りを誘発することもある。結局、竹林が竹藪化してしまっているところが増えていて危険な裏山になっている。美味しいタケノコを提供していた孟宗竹などの竹が暴走してしまっているのである。
この原因は働き手が少なくなり放置されたことにあるが、処理作業を専門家に頼んでも価格が高く、結局は放置してしまっているのが現状である。
このような状態に少しでも低価格で伐採竹の搬出処理ができるよう、効率よく搬出することができる小道具の登場が求められている。
この原因は働き手が少なくなり放置されたことにあるが、処理作業を専門家に頼んでも価格が高く、結局は放置してしまっているのが現状である。
このような状態に少しでも低価格で伐採竹の搬出処理ができるよう、効率よく搬出することができる小道具の登場が求められている。
1「ポータブルウインチ社 スキッドコーン カナダ」 https://www.monotaro.com/p/3842/4113/ スキッドコーン(先導キャップ)
竹林整備をしようとしても代表的な孟宗竹の場合、一本の竹は25m程度の高さになり、重さは30kgを超す。チェーンソーなどで切ってこれを作業場や集積場に運び出すのが大変な作業である。その理由は手で運ぶ場合でも▲1▼竹はまっすぐではない、▲2▼重すぎる、▲3▼紐などで引っ張ろうとしても周りの竹または立木が邪魔でうまく引っ張りだせない、▲4▼切り株が邪魔して引っ掛かり搬送出来ない、などの問題がある。
とくに面積の大きな竹林の場合は1日で100本単位の竹を運び出すには大変な苦労が必要である。しかも人の手配はコストの関係でその人数が限られる。
とくに面積の大きな竹林の場合は1日で100本単位の竹を運び出すには大変な苦労が必要である。しかも人の手配はコストの関係でその人数が限られる。
伐採された竹は根元側で最大径が20cm程度の円筒状で、長さは半分程度に切っても約10mはある。これを前述したように一人で運んでいくには、周辺の竹とか木が行く手を阻み、しかもその運ぶ通路というべきか道は必ずしも平坦ではなく、急峻なところを降りたり上がったりしないといけない。
これを解決するための先導キャップの役割は次の2点である。
▲1▼障害物との衝突回避:直径が20cmくらいでまっすぐではない10m内外の竹を、この凸凹したジャングルともいうべき場所から引っ張り出してくる水先案内にならないといけない。途中で引っ掛かると又戻らないといけないので時間ばかりかかってしまう。
▲2▼竹材との一体化:運搬途中で装着したキャップが竹材から外れると上記▲1▼の機能が失われるので、運搬完了まで外れない必要がある。しかもキャップの脱着は短時間で行えるべく、作業は容易でなくてはならない。
この先導キャップは、竹材が曲がっていたりするので、竹材と一体化しながら先導役を果たす必要がある。そして途中で障害物にぶつかったりした場合でも、その衝撃にも耐えるとともに、また繰り返し使える必要がある。作業効率なども考えながら作業環境に対応できるキャップを選べるように用意しておく必要がある。もちろん高価なものではいけない。
本考案は以上のニーズを満足させることにより、これらの問題を解決してくれる。
これを解決するための先導キャップの役割は次の2点である。
▲1▼障害物との衝突回避:直径が20cmくらいでまっすぐではない10m内外の竹を、この凸凹したジャングルともいうべき場所から引っ張り出してくる水先案内にならないといけない。途中で引っ掛かると又戻らないといけないので時間ばかりかかってしまう。
▲2▼竹材との一体化:運搬途中で装着したキャップが竹材から外れると上記▲1▼の機能が失われるので、運搬完了まで外れない必要がある。しかもキャップの脱着は短時間で行えるべく、作業は容易でなくてはならない。
この先導キャップは、竹材が曲がっていたりするので、竹材と一体化しながら先導役を果たす必要がある。そして途中で障害物にぶつかったりした場合でも、その衝撃にも耐えるとともに、また繰り返し使える必要がある。作業効率なども考えながら作業環境に対応できるキャップを選べるように用意しておく必要がある。もちろん高価なものではいけない。
本考案は以上のニーズを満足させることにより、これらの問題を解決してくれる。
多段式ロケットのような形状で、しかも円筒形状の断面積が断続的に変化していることが、水先案内としての要求に対して、本考案の先導キャップは解決してくれている。竹材の変則的な形状にも関わらず一体となって、搬送経路の障害をうまく吸収し、そして平坦でない地面の大きい変化にも対応できる。さらにこのキャップは変形に対する十分な剛性も保持しているので、牽引している竹材が少々不規則移動しても、整然と目的の方向に牽引してくことができる。
〔図1〕から〔図4〕で示した形の先導キャップの開口部に伐採された1本または複数本の竹材の端部を挿入し、ロープなどを利用して竹材をスムースに運搬する。
以下、添付図面に沿って一つの実施例を説明する。
図1の円筒正面図の左側の入り口に伐採された170mm径の約10m長さの竹の端部を挿入した後、竹材の節に一般的なナイロン繊維などで織ってリングにした、いわゆるスリングを巻き付け、右側の穴からスリングの端を出して、これでこのキャップと伐採された竹材を一体化してスリングで牽引した。総重量は約30kg、円筒の肉厚は約8mmである。
比較的平坦であるが高さの違う竹の切り株が残っている狭い道で牽引してみた。このような状態であってもこの先導キャップがまるで切り株通りを泳ぎながら、浮き上がりそして沈みこみながら進んでいくのが確認できた。
なお、簡易に且つ低価格で図1の先導キャップを作るのに、上下水道でよく使われている3サイズの硬質塩ビ管を繋ぎ合わせた。これら3部品の厚みもすべて約8mmである。
このキャップの長さ1aは全体で500mm、円筒正面図の最初の円筒部の長さ1bは250mmであり、内径2fは200mm、2番目の円筒部の長さ1cは150mm、内径2eは150mm、そして3番目の円筒部は長さ1dが100mm、内径2dが100mmの3つの部品の組み合わせでできている。3番目の円筒部の右側には20mmの穴2cが開いている。この穴から竹材の稈に巻き付けたスリングを取り出し、竹材とこのキャップを一体化して牽引できるようにした。
伐採した竹材をこの同じ方式でキャップと一体化して30m以上引っ張り上げ、そして30m程度の長さの下り勾配のところを引っ張り下ろした。いずれもこの作業は一人で行うことができた。
この先導キャップは本請求範囲の構造である。
さらに人手だけでなく、ロープとかプーリーなどの道具や機械を使って大量に運ぶ場合も先導するキャップの構造は基本的には変わらないが、作業性を重視してキャップと竹材との固定方法は状況により変えても良い。
例えば、あらかじめキャップの入り口に穴を180度の位置に2点開けて、細いナイロン紐などでマジックテープと組み合わせリングを作り、これを運ぶ竹材の稈部に巻き付けてマジックテープを簡単に固定する方法である。
この構造で竹材とキャップは外れなくなり、スリングなどを竹材の他の部分に用いて固定して搬送機械の搬器などに引っかけることができる。
人力式に比べて先導キャップ製造にはコストがかかったが、大量の竹を搬出できるメリットがあることが分かった。その現場、人数により細かな方法は対応しないといけないが、先導するキャップの構造は同じであって重要なことがよく分かった。
図1の円筒正面図の左側の入り口に伐採された170mm径の約10m長さの竹の端部を挿入した後、竹材の節に一般的なナイロン繊維などで織ってリングにした、いわゆるスリングを巻き付け、右側の穴からスリングの端を出して、これでこのキャップと伐採された竹材を一体化してスリングで牽引した。総重量は約30kg、円筒の肉厚は約8mmである。
比較的平坦であるが高さの違う竹の切り株が残っている狭い道で牽引してみた。このような状態であってもこの先導キャップがまるで切り株通りを泳ぎながら、浮き上がりそして沈みこみながら進んでいくのが確認できた。
なお、簡易に且つ低価格で図1の先導キャップを作るのに、上下水道でよく使われている3サイズの硬質塩ビ管を繋ぎ合わせた。これら3部品の厚みもすべて約8mmである。
このキャップの長さ1aは全体で500mm、円筒正面図の最初の円筒部の長さ1bは250mmであり、内径2fは200mm、2番目の円筒部の長さ1cは150mm、内径2eは150mm、そして3番目の円筒部は長さ1dが100mm、内径2dが100mmの3つの部品の組み合わせでできている。3番目の円筒部の右側には20mmの穴2cが開いている。この穴から竹材の稈に巻き付けたスリングを取り出し、竹材とこのキャップを一体化して牽引できるようにした。
伐採した竹材をこの同じ方式でキャップと一体化して30m以上引っ張り上げ、そして30m程度の長さの下り勾配のところを引っ張り下ろした。いずれもこの作業は一人で行うことができた。
この先導キャップは本請求範囲の構造である。
さらに人手だけでなく、ロープとかプーリーなどの道具や機械を使って大量に運ぶ場合も先導するキャップの構造は基本的には変わらないが、作業性を重視してキャップと竹材との固定方法は状況により変えても良い。
例えば、あらかじめキャップの入り口に穴を180度の位置に2点開けて、細いナイロン紐などでマジックテープと組み合わせリングを作り、これを運ぶ竹材の稈部に巻き付けてマジックテープを簡単に固定する方法である。
この構造で竹材とキャップは外れなくなり、スリングなどを竹材の他の部分に用いて固定して搬送機械の搬器などに引っかけることができる。
人力式に比べて先導キャップ製造にはコストがかかったが、大量の竹を搬出できるメリットがあることが分かった。その現場、人数により細かな方法は対応しないといけないが、先導するキャップの構造は同じであって重要なことがよく分かった。
従来の二人以上の人手で持ち運ぶ方法でなく一人でも搬出を可能にできる。さらにロープとプーリーなどを組み合わせて機械化すると大量に搬送処理ができる。また、このキャップは高密度ポリエチレンの材料などでブロー成型や射出成型でも製造できる。その場合、一体化された全体形状が量産できるので、価格的にも手に入れやすいものができる。
1.円筒正面図:
1aはキャップ全体の長さ、
1bは最大径の円筒の長さである。
1cは中間径の円筒の長さである。
1dは最小径の円筒の長さである。(1Dとなっているのは1dの間違いであるので要訂正)
2cは先端の穴の径である。
2dは最小径の円筒の直径である。
2eは中間径の円筒の直径である。
2fは最大径の円筒の直径である。
3aは最大径の円筒の直径である。
3b最小径の円筒の穴の直径である。
2.円筒側面図
1aはキャップ全体の長さ、
1bは最大径の円筒の長さである。
1cは中間径の円筒の長さである。
1dは最小径の円筒の長さである。(1Dとなっているのは1dの間違いであるので要訂正)
2cは先端の穴の径である。
2dは最小径の円筒の直径である。
2eは中間径の円筒の直径である。
2fは最大径の円筒の直径である。
3aは最大径の円筒の直径である。
3b最小径の円筒の穴の直径である。
2.円筒側面図
Claims (6)
- 剛性を有する先導キャップ
- 前記キャップの円筒形形状は2段、特に3段で筒の直径が3段階に変化しているのが望ましく、一番先端はロケットのごとく丸い円錐型またはドーム型とする請求項1記載の先導キャップ
- キャップに使用する材質は主としてプラスチックは軽くて、に固く強度がある高密度ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリエチレンなどのポリオレフィンとか硬質塩ビさらにFRPなどが良く、材質はまた鋼板製、アルミニウム製などの軽金属でも可である請求項1および2の先導キャップ
- キャップ円筒部の厚みは1mmから10mm程度である請求項1〜3の先導キャップ
- キャップの長さは300mmから600mmである請求項1〜4の先導キャップ
- キャップの先端部に開口部を有する請求項1〜5の先導キャップ
Priority Applications (1)
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JP2019004180U JP3226156U (ja) | 2019-10-16 | 2019-10-16 | 竹材を運搬するための先導キャップ |
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JP2019004180U JP3226156U (ja) | 2019-10-16 | 2019-10-16 | 竹材を運搬するための先導キャップ |
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Publication Number | Publication Date |
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JP3226156U true JP3226156U (ja) | 2020-05-07 |
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JP2019004180U Active JP3226156U (ja) | 2019-10-16 | 2019-10-16 | 竹材を運搬するための先導キャップ |
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JP (1) | JP3226156U (ja) |
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2019
- 2019-10-16 JP JP2019004180U patent/JP3226156U/ja active Active
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