JP3225477B2 - 触覚刺激表出方法及び装置と触覚刺激ディスプレイ - Google Patents

触覚刺激表出方法及び装置と触覚刺激ディスプレイ

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JP3225477B2
JP3225477B2 JP14134394A JP14134394A JP3225477B2 JP 3225477 B2 JP3225477 B2 JP 3225477B2 JP 14134394 A JP14134394 A JP 14134394A JP 14134394 A JP14134394 A JP 14134394A JP 3225477 B2 JP3225477 B2 JP 3225477B2
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敏雄 渡辺
茂寿 福井
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、ものの表面に触れた感
覚を実際に体感するためのシミュレイションに供される
触覚刺激表出方法及びその実施に直接使用する装置と触
感刺激ディスプレイに関する。
【0002】
【従来の技術】手触りなどの狭義の触感のシミュレイシ
ョンに関する研究が現在盛んになりつつあるが、まだ歴
史も浅く、本発明の目的とする「つるつる」「ざらざ
ら」などの表面粗さに伴う触感のシミュレイションに関
する研究開発事例は少ない。
【0003】ただし、従来より視覚に障害を持つ者のた
めの視覚代行手段として触覚を用いることは多く、触覚
を介した2次元あるいは3次元の図形情報の伝達を目的
とした情報伝達装置の研究開発も数多く行われている。
ここで用いられている情報伝達技法や技術手段から、表
面粗さに伴う触感のシミュレイションを試みる例、ちな
みに、池井,池野,福田,「振動型触感ディスプレイの
開発」日本機械学会第3回設計・システム部門講演会演
論文集,1993.もあるので、これらの技術は本発明
と対比される従来技術と見なすことができる。
【0004】その一般的な方法は、伝達したい形状を幾
何学的に表出するものであり、例えば図10(a)のよ
うに基準面(イ)を境として個別に上下に伸縮するもの
(ロ)や、あるいは図10(b)のように突起(ハ)形
状を形成する機構(ニ)を多数あつめて図11(a)の
ように基準面(イ)で頭を揃えた一枚の格子面に配列
し、これらを対象に応じて独立に動作させ、例えば図1
1(b)は数字の「8」を表現したものであるが、この
ように表出面に2次元形状、あるいは3次元の立体形状
を形成するものであった。
【0005】なお、前記従来例も含め、いくつかの例で
は、突起(ハ)形状を人間の触感の刺激感覚受容器の敏
感な周波数の近傍(一般に200〜300Hzと言われ
る)で振動させているが、その目的は表現された形状を
効果的に伝達することであり、振動そのものを伝達する
ことではない。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】表面粗さに伴う触感を
シミュレイションする場合においても、ここで用いられ
ている情報伝達技法及び技術手段により、表面粗さ(微
細な3次元図形)を表出することは原理的には可能であ
る。しかし、人間の触感がミクロンオーダーの形状にも
刺激体感される非常に敏感なものであることを考慮する
と、伝達したい触感に応じてミクロンオーダーの微細な
形状を自在に形成する必要が生じる。しかし、上下に動
作するユニット機構の微小化、高密度配置には限界があ
るため、現実には困難であった。
【0007】ここにおいて本発明の解決すべき主要な目
的は次に列記する通りである。即ち、本発明の第1の目
的は、従来例を鑑みてなされたものであり、機構の微小
化、高密度配置の限界という制限要因を回避した触覚刺
激表出方法及び装置と触覚刺激ディスプレイを提供せん
とするものである。
【0008】本発明の第2の目的は、表面粗さのような
微細な形状の表出を行わずに表面粗さに関する微妙な触
感の体感を可能とする触感刺激表出方法及び装置と触覚
刺激ディスプレイを提供せんとするものである。
【0009】本発明の第3の目的は、刺激表出触面に一
定方向の振動成分を有する超音波周波数の振動を付勢す
る触覚刺激表出方法及び装置と触覚刺激ディスプレイを
提供せんとするものである。
【0010】本発明の第4の目的は、刺激表出触面に付
勢する超音波周波数,振動振幅を制御可能とする触覚刺
激表出方法及び装置と触覚ディスプレイを提供せんとす
るものである。
【0011】本発明の他の目的は、明細書、図面、特に
特許請求の範囲の記載から自づと明らかになろう。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記課題の解決は、本発
明が次に列挙する新規な構成手法及び手段を採用するこ
とにより達成される。本発明方法の第1の特徴は、触覚
を有意刺激するための刺激表出触面に対しその法線方向
の振動成分を有する超音波周波数の振動を触感自在に施
してなる触覚刺激表出方法である。
【0013】本発明方法の第2の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における超音波周波数の振動が、並進振
動である触覚刺激表出方法である。
【0014】本発明方法の第3の特徴は、前記本発明方
法の第1の特徴における超音波周波数の振動が、撓み波
振動である触覚刺激表出方法である。
【0015】本発明方法の第4の特徴は、前記本発明方
法の第1、第2又は第3の特徴における超音波周波数の
振動が、その振動振幅を可変制御してなる触覚刺激表出
方法である。
【0016】本発明装置の第1の特徴は、触覚を有意刺
激するための刺激表出触面板と、当該刺激表出触面板に
付与する法線方向の振動成分を持つ超音波周波数の並進
振動発生機構と、当該並進振動を制御する制御機構と、
を具備してなる触覚刺激表出装置である。
【0017】本発明装置の第2の特徴は、触覚を有意刺
激するための刺激表出共同触面板と、当該刺激表出共同
触面板に付与する法線方向の振動成分を持つ超音波周波
数の撓み振動波発生機構と、当該撓み振動波を制御する
制御機構と、を具備してなる触覚刺激表出装置である。
【0018】本発明装置の第3の特徴は、前記本発明装
置の第1の特徴における並進振動発生機構が、ランジュ
バン型振動子を下面に垂設するとともに上面に首柱を突
立した振動増幅板を正面十字懸架する一方、前記首柱上
端に刺激表出触面板を載設してなる触覚刺激表出装置で
ある。
【0019】本発明装置の第4の特徴は、前記本発明装
置の第2の特徴における撓み振動波発生機構が、ランジ
ュバン型振動子を下面に垂設するとともに上面に首柱を
突立した振動増幅板を正面十字懸架する並進振動発生機
構を複数所要間隔を開けて並設する一方、当該並進振動
発生機構の首柱群上端に亙り刺激表出共同触面板を載設
してなる触覚刺激表出装置である。
【0020】本発明装置の第5の特徴は、前記本発明装
置の第2、第3又は第4の特徴における撓み振動波制御
機構が、撓み振動波発生機構の各ランジュバン型振動子
と集中接続し、当該各ランジュバン型振動子を独立しか
つ個別又は同時に駆動制御自在に回路形成してなる触覚
刺激表出装置である。
【0021】本発明装置の第6の特徴は、並進振動発生
機構を備えた触覚刺激表出装置を縦横格子配列して刺激
表出触面板群を碁盤目状に一括密接画成した一枚の触覚
刺激表出集合触面を形成する一方、前記並進振動発生機
構群を各独立に駆動制御自在に制御用コントローラに集
中接続してなる触覚刺激ディスプレイである。
【0022】
【作用】本発明は、前記のような新規な手法及び手段を
講じたので、平坦な初期状態に対して凹凸形状を形成す
ることによる触感表現という従来の方法とは全く異な
り、より抵抗感のある状態をもつ刺激表出触面に滑らか
さを付加するという逆の発送に基づき、刺激表出触面の
法線方向の成分をもつ超音波振動を施し、それを制御す
ることにより触面に触れた際の粗さに関する触感の体感
を制御する。
【0023】本発明のこの超音波振動付加により、刺激
表出触面と指の皮膚の間の力学的作用の効果のため、人
が触れた際の滑らかな感触を産み出すことが可能とな
る。触感に影響を与える作用としては、(i)人間の皮
膚が振動に追従できないことによる刺激表出触面と皮膚
の遊離(ii)人間の皮膚の形状変化と表面の凹凸の指
へのひっかかりの減少(iii)皮膚と刺激表出触面の
気体潤滑作用の発生などの可能性が考えられる。
【0024】さらに刺激表出触面に生じさせる振動に大
きさを制御し、刺激表出触面と指の皮膚の間の力学的作
用の強さを変化させることにより、振動無付加時の指を
なぞったときに抵抗感のある状態と振動付加時の滑らか
な触感が得られる状態の中間の状態を連続的に実現し、
微細な粗さに対する様々な触感を与えること、すなわち
触感の制御が可能となる。
【0025】(装置例1)本発明の第1装置例を図面に
つき説明する。図1は本実施例の概念構成斜視図、図2
は並進振動発生機構の正面図である。図中、Aは本装置
例の触覚刺激表出装置、Aaは並進振動発生機構、1は
触覚刺激のための刺激表出触面板(以後単に触面板と記
す)、2はランジュバン型振動子、2aは芯体部、2b
はコイル、3は制御機構として好適例の可変高周波駆動
電源、4は振幅増幅板、5は支持台、5aは受支腕部、
5bは脚部、5cは足部、6は首柱、7はベース、8は
制御用信号線を表す。ランジュバン型振動子2の共振周
波数は可聴領域より高い概ね20kHz以上であるもの
とする。
【0026】本装置例の仕様は、このような具体的実施
態様を呈するので、可変高周波駆動電源3により信号線
8を介し、ランジュバン型振動子2が図1矢印に示す鉛
直方向に往復振動し、その振動は縦振動として振幅増幅
板4により振幅が増幅拡大されて触面板1に伝搬され、
触面板1は面の法線方向である円鉛直方向に振動する。
【0027】触面板1の振動振幅は、可変高周波駆動電
源3のランジュバン型振動子2への印加電圧もしくは、
加振周波数を制御することにより制御される。なお、振
幅増幅板4は正面十字懸垂状に左右両側端下面を相対並
立する支持台5の受支腕部5a上間に亙り渡架固定され
ているため、受支腕部5a上面が伝搬する振動の節にあ
たるように設計されている。以上が本装置例の説明であ
る。
【0028】(方法例1)当該本装置例に適用する本発
明の第1方法例について以下説明する。まず、触面板1
に法線方向成分を含む超音波並進振動を発生させると、
触面板1と人間の皮膚の間の力学的な作用のため、触面
板1に触れた際の触感は無加振時と比較して滑らかなも
のになる。特に触面板1への加振振幅が十分に大きけれ
ば、ほとんど抵抗のない極めて滑らかな触感となる。一
方、無加振時の触面板1の触感は、表面の状態に応じ
て、なぞる際に抵抗感(凹凸によるざらざら感、あるい
は触面板1への密着による密着感)のあるものとなる。
つまり、触面板1に振れた人に対して、触面板1への加
振の有無により、抵抗感のある触感と滑らかな触感を与
えることが可能となる。
【0029】さらに可変高周波駆動電源3によりランジ
ュバン型振動子2の振動振幅(振動強度)を制御するこ
とで触面板1の振動振幅を連続的に制御すると、触面板
1と指の皮膚の間に生じる前記の力学的作用の効果(強
度)を連続的に変化させることが可能となるため、滑ら
かな触感と抵抗感のある触感の中間の感覚を連続的に変
化、表現することが可能となる。つまり本方法例の加振
振幅の制御により、触面板1に触れた人に対して、加振
時の滑らかな触感から元々の触面板1のもつ抵抗感の間
の表面粗さ等に関する微妙な感触を与えることが可能と
なる。
【0030】(装置例2)本発明の第2装置例を図面に
つき説明する。図3は本装置例の概念構成斜視図、図4
は撓み振動波発生機構の正面図である。なお、図1で示
す前記第1装置例と重複する部材及び部分には同一の番
号を付してある。
【0031】図中、Bは本装置例の触覚刺激表出装置、
Baは撓み振動波発生機構、Aa′,Aa″は並進振動
発生機構、1′は共同触面板(以下、共同触面板と記
す)、2′,2″はランジュバン型振動子、4′,4″
は振幅増幅板、5′,5″は支持台、6′,6″は首
柱、8′,8″は制御用信号線、9は制御機構の好適例
としての高周波駆動回路、10は高周波駆動電源を表
す。
【0032】図中、本装置例では並進振動発生機構A
a′,Aa″を2組用いているため、図に示すよう
に′,″という添字を用いて区別している。以下、両者
を区別しない場合には、例えばランジュバン型振動子2
のように添字を除いた形で記す。なお、ランジュバン型
振動子2の共振周波数は可聴領域より上の振動数である
概ね20kHz以上とする。
【0033】本装置例の仕様は、このような具体的実施
態様であって、その動作は、ランジュバン型振動子
2′,2″の一方を共同触面板1′の振動モードの周波
数で図3中の矢印に示す無加振時の共同触面板1′に対
して垂直に振動させ、その振動を振幅増幅板4′,4″
により振幅を増大して共同触面板1′に伝搬し、共同触
面板1′を撓み振動させることで、共同触面板1′上に
定在波もしくは進行波を発生させる。
【0034】図5は、共同触面板1′に定存波あるいは
進行波を発生させるための制御機構の好適例としての高
周波駆動回路9の一例である。SW1,SW2はスイッ
チである。ここでスイッチSW1を接点端子slaに接
続するとランジュバン型振動子2′が駆動される、接点
端子slbに接続するとランジュバン型振動子2″が駆
動される。
【0035】ここで、スイッチSW2をスイッチSW1
と反対側のランジュバン型振動子2に接続させると、ス
イッチSW1で接続された振動子側からもう一方の振動
子へ向かって、共同触面板1′上に進行波が発生する。
特に可変付加抵抗Rをインピーダンス整合のとれる値に
設定すれば、定在波成分を全く含まない完全な進行波が
発生する。また、スイッチSW2をどちらにも接続せず
中立の位置で開放しておけば、共同触面板1′上には定
在波が発生する。
【0036】図6は、無加振静止時の共同触面α状態に
対して定在波βが発生している様子を表したものであ
る。発生する定在波βは、本装置例においてはa,bの
うち加振側の振動供給部においては単純支持端、無加振
側の固定部においては固定端の条件を満たす。
【0037】(方法例2)当該本装置例に適用する本発
明の第2方法例について説明する。共同触面板1′に法
線方向成分を含む超音波撓み振動を発生させると、共同
触面板1′と人間の皮膚の間の力学的な作用のため、共
同触面板1′に触れた際の触感は無加振時と比較して滑
らかなものとなる。
【0038】特に、共同触面板1′への加振振幅が十分
に大きければ、ほとんど抵抗のない極めて滑らかな触感
となる。一方、無加振時の共同触面板1′の触感は、表
面の状態に応じて、なぞる際に抵抗感(凹凸によるざら
ざら感、あるいは共同触面板1′への密着による密着
感)のあるものとなる。つまり、共同触面板1′に触れ
た人に対して、共同触面板1′への加振の有無により、
抵抗感のある触感と滑らかな触感を与えることが可能と
なる。
【0039】さらに、高周波駆動回路9によりランジュ
バン型振動子2の振動振幅(振動強度)を制御すること
で共同触面板1′の撓み振動振幅を連続的に制御する
と、共同触面板1′と指の皮膚の間に生じる前記の力学
的作用の中間の感覚を連続的に表出シミュレイションす
ることが可能となる。
【0040】共同触面板1′に発生させる超音波撓み振
動が定在波βの場合には触感の方向依存性は存在しない
が、進行波の場合には、波の進行方向に応じて触感の方
向依存性が存在する。具体的には波の進行の逆方向に引
張られるような触感を体感することができる。
【0041】本方法例に使用する本第2装置例において
は、特に定在波βの撓み振動を発生させた場合、図6の
ように共同触面板1′上の位置によって振動振幅が異な
り、厳密には面全体で一様な触感刺激が得られるわけで
はないが、面の弾性エネルギを有効に利用できるた
め、;比較的広い面で触感を表出することにてきした構
造となる。
【0042】(装置例3)本発明の第3装置例を図面に
つき説明する。図7は、本装置例のシステム概念構成斜
視図である。図中、Cは本装置例の触感刺激ディスプレ
イ、11は触感刺激表出集合触面、A〜Aはユニッ
ト化した触感刺激表出装置群、12は高周波駆動電源、
13は触覚刺激ディスプレイC全体の制御用コントロー
ラ(以下単にコントローラと記す)である。
【0043】触感刺激表出集合触面11(以下、集合触
面と記す)は、例えば図8のような格子状に分割され、
ユニット化された触感刺激表出装置(以下、ユニット装
置と記す)群A〜Aの集合として構成される。また
ユニット装置A〜Aが前記第1装置例で示した構成
をとり、テレビスクリーンの画素に相当する刺激触素で
ある。ユニット装置A〜Aは制御用信号線8〜8
を通じて制御信号を受け動作する。コントローラ13
は全てのユニット装置A〜Aを独立に制御させるこ
とができる。
【0044】ユニット装置A〜Aは、コントローラ
13により制御用信号線8〜8を介して各ユニット
装置A〜Aの配置密度の範囲で滑らかさの任意の空
間的パターンを形成することができる。
【0045】(方法例3)当該本装置例に適用する本発
明の第3方法例を図面につき説明する。図8は、触感の
空間的パターン形成の利用方法の一つである。集合触面
11の平面図であって、図8における色の無い部分が振
動し滑らかになっている部分、色のある部分を無加振の
ざらざら感のある部分を表している。
【0046】図8は、集合触面11を構成するユニット
装置A〜Aを個別に制御して「8」を描いた例であ
る。「8」という形状は、コントローラ13にて集合触
面11を構成するユニット装置A〜Aのうち、
「8」以外のユニット装置A〜Aを選択的に振動さ
せることで、無加振のざらざら感のある刺激部分として
残されることで形成されている。本方法例は、立体的な
形状の表現には向いていないが、表面の粗さ(滑らか
さ)の違いだけで平面的にパターンを表現できるため、
紙の上を指でなぞるのと同じ感覚で、表示されたパター
ンを触感認識させることができる。
【0047】図9は、白,黒の点の密度(割合)を変化
させることでグレースケールを表現するプリンターの原
理を応用し、ユニット装置A1〜Anの表現分解能力以
上に細かく微妙な触感表現を集合触面11上全体で実現
しようとした場合の例である。図9の例では、(a)
(b)ともすべてを振動させた場合よりは粗く、全てを
振動させなかった場合よりは滑らかな状態となる。この
ように滑らかな部分とざらざら感のある部分の比を変え
ることにより、様々な触感を体感することが可能とな
る。
【0048】
【発明の効果】かくして、本発明は、従来の平坦な初期
状態に対して突起形成などにより抵抗感が生じるような
状態変化を起すという方法に対して、抵抗感がある触面
板や共同触面板や集合触面等に超音波加振することによ
り滑らかさを付加し触感を刺激制御するという逆の発想
により、微妙な触感の表出を実現するものである。
【0049】触覚は、接触に伴う外界との力学的作用に
より刺激を唯一知覚する感覚として重要な役割を果たし
ており、様々な場面で意識的あるいは無意識のうちに利
用されている。その触覚のもつ機能に注目して、高臨場
感通信システムやVR(人工現実感)システム、設計支
援用入出力インタフェースなどの広い用途で利用が試み
られておる。
【0050】本発明により、表面粗さに伴う触感の刺激
表出、刺激伝達が可能となれば、これらの用途での利用
が期待できる。特に本発明の可動部は表出触面と表出触
面を超音波加振する振動源のみであるため、装置構成を
極めて簡素にすることが可能であり、このようなシステ
ムへの組み込み等も容易である等優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1装置例を示す概念構成正面斜視図
である。
【図2】同上における並進振動発生機構の正面図であ
る。
【図3】本発明の第2装置例を示す概念構成正面斜視図
である。
【図4】同上における撓み振動波発生機構の正面図であ
る。
【図5】同上における高周波駆動回路構成例である。
【図6】同上における共同触面板の形状を表した図であ
る。
【図7】本発明の第3装置例を示すシステム概念構成斜
視図である。
【図8】同上によるパターン表出例である。
【図9】(a)(b)はそれぞれ同上による他の二つの
パターン表出例である。
【図10】(a)(b)はそれぞれ凹凸(突起)形成の
ための従来の二つの一般的な表出機構構成図である。
【図11】従来の一般的な触覚刺激情報伝達装置のパタ
ーン表出例であって、(a)は現出前、(b)は現出後
をそれぞれ示す。
【符号の説明】
A,B…触覚刺激表出装置 Aa,Aa′,Aa″…並進振動発生機構 A〜A…ユニット化された触覚刺激装置(ユニット
装置) Ba…撓み振動波発生機構 C…触覚刺激ディスプレイ 1…刺激表出触面板(触面板) 1′…刺激表出共同触面板(共同触面板) 2,2′,2″…ランジュバン型振動子 2a…芯体部 2b…コイル 3…可変高周波駆動電源 4,4′,4″…振幅増幅板 5,5′,5″…支持台 5a…受支腕部 5b…脚部 5c…足部 6…首柱 7…ベース 8,8′,8″,8〜8…制御用信号線 9…高周波駆動回路 10,12…高周波駆動電源 11…刺激表出集合触面(集合触面) 13…触覚刺激ディスプレイ全体の制御用コントローラ
(コントローラ)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (56)参考文献 特開 平3−129386(JP,A) 特開 平5−189047(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 6/00 G06F 3/00 680 G09B 21/00 G06F 3/033 - 3/037 370

Claims (10)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】触覚を有意刺激するための刺激表出触面に
    対しその法線方向の振動成分を有する超音波周波数の振
    動を触感自在に施すことを特徴とする触覚刺激表出方
    法。
  2. 【請求項2】超音波周波数の振動は、並進振動であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の触覚刺激表出方法。
  3. 【請求項3】超音波周波数の振動は、撓み波振動である
    ことを特徴とする請求項1記載の触覚刺激表出方法。
  4. 【請求項4】超音波周波数の振動は、その振動振幅を可
    変制御することを特徴とする請求項1,2又は3記載の
    触覚刺激表出方法。
  5. 【請求項5】触覚を有意刺激するための刺激表出触面板
    と、 当該刺激表出触面板に付与する法線方向の振動成分を持
    つ超音波周波数の並進振動発生機構と、 当該並進振動を制御する制御機構と、 を具備することを特徴とする触覚刺激表出装置。
  6. 【請求項6】触覚を有意刺激するための刺激表出共同触
    面板と、 当該刺激表面共同触面板に付与する法線方向の振動成分
    を持つ超音波周波数の撓み振動波発生機構と、 当該撓み振動波を制御する制御機構と、 を具備することを特徴とする触覚刺激表出装置。
  7. 【請求項7】並進振動発生機構は、 ランジュバン型振動子を下面に垂設するとともに上面に
    首柱を突立した振動増幅板を正面十字懸架する一方、 前記首柱上端に刺激表出触面板を載設することを特徴と
    する請求項5記載の触覚刺激表出装置。
  8. 【請求項8】撓み振動波発生機構は、 ランジュバン型振動子を下面に垂設するとともに上面に
    首柱を突立した振動増幅板を正面十字懸架する並進振動
    発生機構を複数所要間隔を開けて並設する一方、 当該並進振動発生機構の首柱群上端に亙り刺激表出共同
    触面板を載設することを特徴とする請求項6記載の触覚
    刺激表出装置。
  9. 【請求項9】撓み振動波制御機構は、撓み振動波発生機
    構の各ランジュバン型振動子と集中接続し、当該各ラン
    ジュバン型振動子を独立しかつ個別又は同時に駆動制御
    自在に回路形成することを特徴とする請求項6、7又は
    8記載の触覚刺激表出装置。
  10. 【請求項10】並進振動発生機構を備えた触覚刺激表出
    装置を縦横格子配列して刺激表出触面板群を碁盤目状に
    一括密接画成した一枚の触覚刺激表出集合触面を形成す
    る一方、 前記並進振動発生機構群を各独立に駆動制御自在に制御
    用コントローラに集中接続することを特徴とする触覚刺
    激ディスプレイ。
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