JP3225352U - 紙製基材に印刷されたインクが溶出しない紙製ストロー - Google Patents
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Abstract
【課題】環境負荷を低減することに加え、飲料中に浸漬してもインク成分が溶出しない、高い安全性と美観の向上とを両立する紙製ストローを提供する。【解決手段】1つまたは複数のストリップ状の紙製基材が、一部が重なるように軸に沿ってずらしながら螺旋状に巻かれた形状の紙製ストローであって、前記紙製基材の1つまたは複数が、印刷層と、前記印刷層の上に設けられた水性溶媒中で溶解しない保護層とを有する。【選択図】図1
Description
本考案は、紙製基材に印刷されたインクが溶出しない紙製ストローに関する。
一般に流通しているストローの多くは、プラスチック製である。プラスチック製のストローは、環境問題の原因になるとして、削減への取り組みが進められている。例えば、諸外国において複数の世界的な飲食チェーンが、プラスチック製のストローを廃止することを表明している。また、日本国内においても同様に、プラスチック製ストローの提供を廃止した飲食店や、将来的に廃止することの検討を始めた企業が存在する。
しかし、ストローは無用のものではなく、プラスチック製のストローを使用しないのであれば、それを補うための仕組みや代替品が求められる。飲食店において飲料を販売する際には、ストローを添えて提供することが多い。持ち帰りなど移動を前提とした提供の場合、容器には蓋が必要であるが、ストローがあれば容器から蓋を外さずに飲むことができる。また、ストローを介して飲むことにより、口紅などの化粧が崩れるのを防止することができる。さらに近年では、見栄えの良い写真をSNSに投稿することが日常の楽しみとして定着している。飲料の写真において、ストローが構図やバランスに与える影響は軽視できるものではない。
従来のプラスチック製のストローに代替するものとして、紙製のストローが注目されている。紙製ストローは、自然界に存在する微生物の働きによって分解される。そのため、適正に処理されず自然界に流出した場合であっても、環境に与える悪影響を低減させることができる。
ストローが利用されるシーンには、パーティーのように、華やかさを演出したい場合がしばしば含まれる。このようなシーンでは、鮮やかに着色されたストローや、模様などが印刷されたストローが好ましい場合がある。着色や印刷をストローに施す場合、飲料にストローを浸漬してもインクが溶出しないように、安全性を確保することは必須である。
特許文献1には、ヒートシール性と撥水性とを有するコーティング剤を塗布した紙材によって形成されていることを特徴とする紙管が開示されている。このコーティング剤には、無機物を添加することによって、色などを変更することができると記載されている。しかしながら、添加物が無機物に限定されていること、および着色成分を紙材に直接適用するではなく、コーティング剤に添加していることにおいて、本考案とは異なる。
プラスチック製ストローより環境負荷が小さい代替品として、紙製ストローが注目されている。ストローの利用シーンには、華やかさを演出したい場合がしばしば含まれる。したがって、着色や印刷を施しながら、安全性を確保することが求められる。
本考案は、環境負荷を低減することに加え、飲料中に浸漬してもインク成分が溶出しない、高い安全性と美観の向上とを両立する紙製ストローを提供することを目的とする。
上記課題を解決するため、本考案は、1つまたは複数のストリップ状の紙製基材が、一部が重なるように軸に沿ってずらしながら螺旋状に巻かれた形状の紙製ストローであって、前記紙製基材の1つまたは複数が、印刷層と、前記印刷層の上に設けられた水性溶媒中で溶解しない保護層とを有する、紙製ストローを提供する。
本考案による紙製ストローは、紙製基材に印刷が施されており、所望の外観を提供することができる。また、印刷層の上に水性溶媒中で溶解しない保護層を有するため、使用中に印刷が溶出することなく、安全に使用することができる。
以下、本考案による紙製ストローについて詳細に説明する。
本考案による紙製ストローに用いる紙製基材は、ストローとして製造および使用するのに十分な、剛性および強度を有することが求められる。また、環境に与える負荷を抑制するという本考案の目的から、自然界の微生物によって分解される必要がある。これらの条件を満たす限り、任意の素材を用いることができる。
本考案による紙製ストローの印刷層としては、任意のインクおよび印刷方法を用いることができる。例えば、大ロットでの製造に適しており、低コスト化が可能なフレキソ印刷を用いることができる。フレキソ印刷は、揮発性有機化合物(VOC)を放出しない水性インクを用いること、乾燥に必要なエネルギーが少ないことなどから、環境負荷の低減という本考案の目的において、特に適している。水性インクは、製造時にVOCを吸引することによる健康障害を抑制することができ、労働衛生の観点からも好ましい。
本考案による紙製ストローの保護層としては、食品衛生法等の法令に適合し、保護層および印刷層が水性溶媒中で溶出しない限り、任意の成分を用いることができる。例えば、アクリルエマルジョンを主成分としたワニスが、好ましく用いられる。
アクリルエマルジョンとは、アクリル酸エステル等のモノマーを、乳化剤の存在下、難溶性の水性溶媒中でラジカル重合したポリマーである。生成したポリマーは水性溶媒中に分散し、溶媒を蒸発させることによって、耐水性のコーティングを形成することができる。一般的な耐水性コーティング剤は、有機溶媒によって希釈されているため、乾燥の際にVOCが放出される。対して、乳化重合によって形成されたコーティング剤は乾燥の際にVOCを放出せず、環境にも製造に従事する作業者にも負荷が少ない。そのため、本考案の観点において好適である。
従来の印刷方法では、水溶性のインクは、飲料中に紙製ストローを浸漬している間に、溶出するおそれがあった。本考案による紙製ストローにおいては、印刷層の上に保護層を設けたことによってインクの溶出を防止し、安全に使用することができる。本考案の一実施形態による紙製ストローは、水、4V/V%酢酸、および20V/V%エタノールを溶媒に用いて、60℃の溶媒中に3時間浸漬しても、着色料が溶出しないことが確認されている。また、n−ヘプタンを溶媒に用いて、25℃の溶媒中に3時間浸漬しても、着色料が溶出しないことが確認されている。
本考案による紙製ストローは、食品衛生法等の法令に適合し、水性溶媒によって溶解せず、紙製基材同士を接着可能な任意の接着剤を用いて、形状を固定することができる。例えば、酢酸ビニル等の樹脂や、デンプン系の糊、パラフィンワックス、シェラック、ポリ乳酸などを用いることができる。これらは通常の使用環境において、接着成分が溶出することはない。また、食品衛生法においても、これらの接着成分の使用を禁止する規定はない。
本考案の紙製ストローの製造方法について概説する。例えば、まずロール状のクラフト紙にフレキソ印刷を施し、印刷の最終工程においてワニスを塗布する。このようにして印刷層および保護層を設けた紙をストリップ状に切断することによって、紙製基材を作製することができる。このようにして作製した紙製基材、または印刷層および保護層を設けていない紙製基材に、接着剤を塗布し、一部が重なるように芯棒に沿ってずらしながら螺旋状に巻きつけ、接着剤を乾燥させ、芯棒から抜き、所望の長さに裁断することによって、本考案による紙製ストローを製造することができる。紙製基材の枚数としては、3枚または4枚など、任意の枚数であってよい。
本考案による紙製ストローには、さらなる加工を施してもよい。例えば、ストローを屈曲させて用いるための蛇腹状の凹凸を設けてもよい。または、チルド容器の封止フィルムを破るのに適するように、一方の先端を斜めにカットしてもよい。あるいは、スプーンとして用いることができるように、一方の先端部を切開し、広げてもよい。
なお、本考案は上記の実施形態に限定されるものではなく、本考案の趣旨に基づいて種々変形させることが可能であり、それらを本考案の範囲から排除するものではない。
Claims (1)
- 1つまたは複数のストリップ状の紙製基材が、一部が重なるように軸に沿ってずらしながら螺旋状に巻かれた形状の紙製ストローであって、前記紙製基材の1つまたは複数が、印刷層と、前記印刷層の上に設けられた水性溶媒中で溶解しない保護層とを有する、紙製ストロー。
Priority Applications (1)
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JP2019004811U JP3225352U (ja) | 2019-12-18 | 2019-12-18 | 紙製基材に印刷されたインクが溶出しない紙製ストロー |
Applications Claiming Priority (1)
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Family Applications (1)
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JP2019004811U Active JP3225352U (ja) | 2019-12-18 | 2019-12-18 | 紙製基材に印刷されたインクが溶出しない紙製ストロー |
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2019
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