JP3225268U - 洗濯可能な椅子 - Google Patents
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Abstract
【課題】表面生地のほぼ全面を家庭用洗濯機で洗浄できる椅子を提供する。
【解決手段】基板11の両端に肘かけ12が設けられ、基板11の一側に背もたれ13が設けられたソファ基台10と、肘かけ12を被覆する肘カバー20と、背もたれ13の外側面と上面を被覆する背カバー30と、基板11の前面11cを被覆する前カバー40を備え、基板11の上面及び背もたれ13の内側面に背クッション及び座クッションが設置される。これらのクッションは、弾性材料より成るインナークッションに着脱可能のカバーを被せたものより成る。
【選択図】図9
【解決手段】基板11の両端に肘かけ12が設けられ、基板11の一側に背もたれ13が設けられたソファ基台10と、肘かけ12を被覆する肘カバー20と、背もたれ13の外側面と上面を被覆する背カバー30と、基板11の前面11cを被覆する前カバー40を備え、基板11の上面及び背もたれ13の内側面に背クッション及び座クッションが設置される。これらのクッションは、弾性材料より成るインナークッションに着脱可能のカバーを被せたものより成る。
【選択図】図9
Description
この考案は、チェアやソファ等の椅子、特に表面生地を洗濯可能で模様替えも出来るようにした椅子に関する。
通常、ソファ等の表面生地は、織布、編布、皮革、合成樹脂等の単体、またはこれらの複合体で形成されているが、ソファの基台から表面生地だけを剥離することは出来なくなっているので、洗濯機で洗濯することは不可能である。また、表面生地を張り替えするのは、専門業者に依頼しなければならず、費用と時間がかかり、その間ソファを使用することもできない。
そこで、特許文献1には、ソファの座面を取り外しできるようにし、この座面全体を取り外し可能のソファカバーに収納し、座面が損傷したり汚れたりした場合には座面をソファから取り外し、さらにソファカバーを取り外して取り替えるようにした考案が開示されている。しかしながら、ソファの肘かけや背もたれの表面生地が汚れたり破損した場合についての解決策は見られない。
特許文献2には、筒状のクッションとクッションの側辺から延びる布地から成るベッドカバー式ソファを開示してる。このソファは、ベッドを利用しているため、ソファ本来の機能を充分果たすことができない。そこで、背もたれの補助用金属具や肘かけ用の小型のベッドカバー式ソファを複数用いる提案がなされているが、いずれも本来のソファに特有の性能、例えば身体の体形と荷重をリラックスした状態に支持するような形態を有するものとは云えず、ベッドを多用途に用いるアイディアの域を出ない。また、ベッドカバー式ソファのカバーは洗濯可能であるが、これは当然のことであって、ソファの表面生地を洗濯することとは関連性がない。
そこで、この考案の課題は、ソファ等の椅子の表面生地のほぼ全面を家庭用洗濯機で洗浄できるようにすることである。
上記の課題を解決するために、この考案は、座面を形成する基板と、その両端に固着された肘かけと、前記基板の一側に固着された背もたれとから成る基台と、前記肘かけを着脱自在に被覆する肘カバーと、前記背もたれを着脱自在に被覆する背カバーを備えた椅子であって、前記背もたれ及び基板に接して背クッション及び座クッションが置かれ、これらのクッションは弾性インナークッションを着脱可能に被覆するカバーより成る構成を採用したのである。
前記基板と肘かけ及び背もたれを、弾性シートと表面生地との積層シートによって被覆し、前記基板と肘かけ及び背もたれとの境界において、前記肘カバー及び背カバーの端縁部を挿入して挾持可能にしておくのが好ましい。また、前記表面生地はループパイル地が好ましい。さらに、前記基板の前面にもカバーを付けることができる。
この考案によれば、以上のように、椅子の基台のほぼ全表面を肘カバー、背カバー、クッションで被覆する構造とし、肘カバー、背カバーを基台から着脱自在とし、クッションのカバーも着脱可能としたので、これらを家庭用洗濯機で洗浄することができる。また、異なる色彩や模様を有する複数対のカバーを用意しておけば、椅子の模様替えを行なうことができる。
以下、この考案の実施形態を椅子のうちのソファを例にとって説明する。この考案に係るソファは、図1〜図3に示される基台10と、この基台10に装着される図4〜図6のカバー20、30、40と、図7、図8に示されるクッション50、60より成り、これらのカバー20、30、40とクッション50、60によって、前記基台10のほぼ全面が被覆される。
前記基台10は、座面を支持する基板11と、この基板11の両端に固着された肘かけ12、12と、基板11の一側縁に固着された背もたれ13を備え、基板11の下面にはポイント14が固着されている。この基台10は、木材、金属、合成樹脂、又は布帛等を材料にして、ソファ使用時の身体の姿勢や荷重等を考慮に入れ設計されるが、後述するカバー20、30、40及びクッション50、60の装着の容易性、装着後の安定性、クッション性等を良好にするため、図2及び図3に示すような構造にするのが好ましい。図示のように、肘かけ12は、その骨格が合板によって形成された中空箱体12aより成り、この箱体12aの外面に、薄い発泡樹脂と表面生地との積層シート12bが貼り付けられている。また、背もたれ13の内側面即ち座面側には、弾性帯を網状に織成した弾性板13aが張設されている。張設する範囲は、背もたれ13の上端縁から中途部分に至る範囲である(図3参照)。同様の弾性板11aが基板11の上面ほぼ全面に張設されている。これらの弾性板13a、11aの外面も前記積層シート12bと同様の積層シート13b、11bによって被覆されている。従って基板11と肘かけ12及び背もたれ13の境界は、通常はぴったりと密着しているが、前記積層シート11b、12b、13bは伸縮弾性を有するため、後述するカバーの端縁を境界に圧入することができ、圧入個所に挾持される。なお、基板11及び背もたれ13の骨格も合板で形成されている。
ソファの基台10は、上述の通りであって、この基台10に図4に示す肘カバー20、図5に示す背カバー30及び図6に示す前カバー40が装着される。まず、肘カバー20は、前記基台10の肘かけ12の外側面12c、内側面12f、上面12d及び両端面12e、12eを着脱自在に被覆できるようになっており(図1参照)、この肘かけ12のそれぞれの外面に対応する外側面21、内側面22、上面23、両端面24を有する角筒状に形成され、内側面22の三辺には面ファスナ22a、22bが設けられている。前記一方の端面24には、その側縁に幅の狭い折り曲げ片25が形成され、この折り曲げ片25の外面に面ファスナ25aが設けられている。この面ファスナ25aは、内側面22の面ファスナ22bの一方と係止するようになっている。また、外側面21の下縁及び他方の端面24の外側縁にもそれぞれ面ファスナ21aと面ファスナ24aが設けられている。そして、肘カバー20は一対の相似形になったものが用意される。
前記背カバー30は、基台10の背もたれ13に装着されるように形成され、図5に示すように、外側面31と、外側面31から延びて基台10の背もたれ13の上面から内側面を被覆するひさし部32と、このひさし部32の外端隅角部から垂れ下って背もたれ13の端面隅角部に当接する断面がL字状(所謂フランジ型)の幅の狭い帯状部33と、背もたれ13の端面の肘かけ12よりも上の部分に当接する外端部34より成り、外側面31の外端縁には、面ファスナ35aを有する折り込み片35が形成されている。そして外側面31の下縁及び内端縁には面ファスナ31a、31bが設けられ、帯状部33の内側縁にも面ファスナ33aが設けられている。なお、背もたれ13には、一対の背カバー30が装着されるようになっており、一方の背カバー30は他方とほぼ対称に形成され、それぞれの内端縁が背もたれ13の中央部で重なり合うサイズに形成されている。
前記前カバー40は、基板11の前面11c(図1参照)に対応するように細長く延びた長方形の帯状体であって、両側にそれぞれ面ファスナ40a、40bが設けられている。
上記肘カバー20、20、背カバー30、30及び前カバー40は、面ファスナ21a、22a、22b、24a、31a、31b、35aや面ファスナ40a、40bによって基台10に固着するようになっている。従って対応する面ファスナをそれぞれ基台10に設けておいてもよいが、基台10を被覆する積層シート11b、12b、13bの表面生地をループパイル地とすることによって、基台10に面ファスナを設ける必要はなく基台10に直接係止することができる。
次に、背クッション50及び座クッション60について説明する。図7に示すように、背クッション50はインナークッション51とそのカバー52より成る。インナークッション51は発泡樹脂等の弾性材料の外面を織布、不織布、編成布等で被覆したものであって、平面が略長方形で、横断面が略弓状になっている。このインナークッショ51を被覆するカバー52は、クッション51と略同形の袋体であって、一方の側面にフラップ53が設けられ、スライドファスナ54によって開閉自在になっており、前記インナークッション51をカバー52内に出し入れできるようになっている。また、カバー52内には、締め付けベルト55が設けられ、インナークッション51にカバー52を締め付けて両者のずれを防止するようにしてある。
前記座クッション60は、図8に示すように、インナークッション61とカバー62より成る。インナークッション61は発泡樹脂等の弾性材料の外面を織布、不織布、編成布等で被覆したものであって、略4角柱状に形成されている。このインナークッション61を被覆するカバー62は、インナークッション61と略同形の4角柱状であって、一方の側面にフラップ63が設けられ、スライドファスナ64によって開閉自在になっており、前記インナークッション61をカバー62内に収納できるようになっている。また、カバー62内には、締め付けベルト65が設けられ、インナークッション61を締め付けてカバー62とのずれを防止するようにしてある。
図9に示すように、上記肘カバー20及び背カバー30の一対ずつが基台10の肘かけ12及び背もたれ13にそれぞれ装着される。肘カバー20は、図示のように、内側面22を開いた状態でその外側面21、上面23、両端面24、24を肘かけ12の外側面12c、上面12d、両端面12e、12eに当てがい、面ファスナ21a、24aによって肘かけ12に固着し、次いで内側面22を閉じるようにして肘かけ12の内側面12fに当てがい、面ファスナ22bの一方及び面ファスナ22aを肘かけ12の内側面12fに係止し、面ファスナ22bの他方を折り曲げ片25の面ファスナ25aに係止すると、肘カバー20が肘かけ12に装着される。なお、折り曲げ片25の下端部は、肘かけ12の下端部と基板11の前面11cの境界に挿入され挾持される。
前記背カバー30を装着するには、ひさし部32が背もたれ13の上面に接し、かつ外端部34が背もたれ13の端面に接するようにして、外側面31を背もたれ13の外側面に当てがい、面ファスナ31a、31bで係止する。また、折り込み片35を背もたれ13と肘かけ12の境界に挿し込み面ファスナ35aで係止する。さらに、帯状部33は背もたれ13の内側面の端部に垂下され、L字形の一辺に設けた面ファスナ33aが背もたれ13の内側面と肘かけ12の内側面の境界に挿し込まれ係止される。なお、一対の背カバー30、30が背もたれ13の中央部で重なり合う部分では、一方の背カバー30の面ファスナ31bは背もたれ13に係止し、他方の背カバー30の面ファスナ31bは一方の背カバー30の外面に係止する。
前記前カバー40は、基台10の基板11の前面11cに当てがい、面ファスナ40a、40bで基板11に係止する。これによって、基台10に肘カバー20、20、背カバー30、30、前カバー40の装着が完了する。図10にその状態を示す。図示のように基板11の上面及び背もたれ13の内側面の大部分は露出したままである。
図10に示すようにカバー20、30、40を装着した基台10に、背クッション50及び座クッション60を取り付けたソファ10aを図11に示す。図示のように、背クッション50は背もたれ13に沿って立てかけられ、座クッション60は基板11に置かれる。勿論これらのクッション50、60の適宜個所に面ファスナを設けて基台10に係止できるようにすることができる。これによって、図10に示す背もたれ13及び基板11の空白部分が背クッション50、50及び座クッション60、60で被われるので、基台10の全面が被覆される。
上述から容易に理解されるように、背クッション50及び座クッション60はソファから簡単に取り外すことができ、肘カバー20、背カバー30、前カバー40も面ファスナの係止さえ解くと、それぞれほぼ一挙動で基台10から取り外すことができ、またクッション50、60のカバー52、62も剥すことができるので、ソファの表面全体を家庭用の洗濯機で洗濯することができる。さらに、カバー20、30、40及びカバー52、62にそれぞれ数種の異なった色彩、模様を有するものを用意すれば、ソファの模様替えも簡単に行なうことができる。
上述の実施形態では、複数人掛けのソファを示したが一人掛けの椅子にもこの考案を適用することができる。そのほか、実施形態で示した形状、構造の椅子ばかりでなく、他の形状、構造の椅子にも、この考案を適用することができる。例えば、肘かけを単に枠状材で形成してもよい。
10 基台
10a ソファ
11 基板
11a 弾性板
11b 積層シート
11c 基板の前面
12 肘かけ
12a 中空箱体
12b 積層シート
12c 外側面
12d 上面
12e 端面
12f 内側面
13 背もたれ
13a 弾性板
13b 積層シート
14 ポイント
20 肘カバー
21 外側面
21a 面ファスナ
22 内側面
22a、22b 面ファスナ
23 上面
24 端面
24a 面ファスナ
25 折り曲げ片
25a 面ファスナ
30 背カバー
31 外側面
31a、31b 面ファスナ
32 ひさし部
33 帯状部
33a 面ファスナ
34 外端部
35 折り込み片
35a 面ファスナ
40 前カバー
40a、40b 面ファスナ
50 座クッション
51 インナークッション
52 カバー
53 フラップ
54 スライドファスナ
55 締め付けベルト
60 背クッション
61 インナークッション
62 カバー
63 フラップ
64 スライドファスナ
65 締め付けベルト
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31 外側面
31a、31b 面ファスナ
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40a、40b 面ファスナ
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Claims (4)
- 座面を形成する基板と、その両端に固着された肘かけと、前記基板の一側に固着された背もたれとから成る基台と、前記肘かけを着脱自在に被覆する肘カバーと、前記背もたれを着脱自在に被覆する背カバーを備え、前記背もたれ及び基板にクッションが置かれ、これらのクッションは弾性インナークッションを着脱可能に被覆するカバーより成る椅子。
- 前記基板と肘かけ及び背もたれは、弾性シートと布地との積層シートによって被覆され、前記基板と肘かけ及び背もたれとの境界において、前記肘カバー及び背カバーの端縁部を挿入して挾持可能にした請求項1に記載の椅子。
- 前記布地はループパイル地から成る請求項2に記載の椅子。
- 前記基板の前面を着脱自在のカバーで被覆した請求項1〜3のいずれかに記載の椅子。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019004700U JP3225268U (ja) | 2019-12-11 | 2019-12-11 | 洗濯可能な椅子 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2019004700U JP3225268U (ja) | 2019-12-11 | 2019-12-11 | 洗濯可能な椅子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP3225268U true JP3225268U (ja) | 2020-02-20 |
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ID=69526399
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2019004700U Active JP3225268U (ja) | 2019-12-11 | 2019-12-11 | 洗濯可能な椅子 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3225268U (ja) |
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2019
- 2019-12-11 JP JP2019004700U patent/JP3225268U/ja active Active
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Date | Code | Title | Description |
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