JP3224704U - 多色より糸を利用したカーペット - Google Patents

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博之 池崎
博之 池崎
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Abstract

【課題】色に深みが感じられ高級感を醸し出すことができるばかりか、パイルの目が異なる方向のタイルカーペットと隣り合わせた場合であっても、境目がめだたず自然な印象を与えるように施工することができるタイルカーペットを提供する。【解決手段】4色以上の糸から構成された撚り糸を用いて、通常の手法で基布にパイルとして植え付ける。撚り糸が1/10ゲージの密度で植え込まれているのが好ましい。【選択図】図2

Description

本考案は、カーペットに関し、特に、タイルカーペットであって多色の糸を用いたタイルカーペットに関する。
カーペットは長く人類の生活とともにあったが、近年ではオフィス用途を中心にタイルカーペットという形でさらに身近なものとなっている。
オフィスにおいても従来の灰色一色という保守的なデザインのみならず、柄物や幾何学的な模様が付されたもの、複数色からなるものなど様々なタイルカーペットが用いられており、日夜デザイン開発がなされているのが現状である。
カーペットにおいて柄や模様を表現する手法は複数存在する。カーペットを織りなした後で印刷機で印刷する方法や、異なる色をもつ糸を複数用いてカーペットを織る方法などが代表的であるが、それぞれ別の色の細い糸を複数束ねた撚り糸を用いる方法も多用されてきた。
撚り糸を用いる方法の利点は、複数の色を含んだ撚り糸さえ調達できれば、1本の撚り糸を用いるだけで複数色を用いたカーペットを実現できる点にある。印刷工程や複数糸を使い分ける必要がないため、低コストで幅の広い表現ができる。
だが、従来のカーペット、特にタイルカーペットでは3色の糸から構成された撚り糸までは用いられていたものの、4色以上の糸から構成された撚り糸を用いることはなかった。
これには様々な理由がある。まず、3色の糸を用いた場合、それぞれの糸の割合に応じて中間色も表現されることから、見た目では3色以上の色を感知することとなる。そのため、3色も使えば十分であるという、製作者側のある意味勝手な自己満足からくる自己規制が強く働いていた。
さらに、3色以上の糸を用いた撚り糸を製造するにあたって、どうしても一定以上の太さとなってしまう。この太さでは、1/10ゲージのカーペットに用いるには太すぎるのではないかという懸念があった。
本考案では、4色の糸から構成された撚り糸をパイルとしたカーペットを提供する。
本考案のカーペットでは、4色の糸から構成された撚り糸を用いてパイルを織りなすことで、これまでにない深みのある色合いを低コストで実現することができた。なお、これまで懸念されていた撚り糸が太すぎるということはなく、10ゲージのカーペットに求められる数のパイルを製造することができた。
予期しなかった効果として、カーペットを複数並べた際のカーペットとカーペットの境界が目立ちにくくなった。カーペットの表面を構成するパイル部分はプレスを行うため、カーペットのパイル部分が垂直方向を向くことはなく、上下左右のいずれかに倒れる。この倒れ方が反対同士のカーペットを隣接させると、パイルとパイルが逆側へ倒れることから、カーペット同士の境界が目立つ場合があり、これをねじつきという。
本考案が提供する4色以上の糸で構成された撚り糸をパイルとして用いることで、これまでよりも糸の太さが一定程度太くなり、パイル自体に一定の厚みがでてくる。この厚みがうまく作用してパイルの倒れ方が逆であっても境界が目立たなくなる効果を得ることができた。
また、4色以上の糸を用いることから、カーペットとした際に非常に多くの色彩が目に触れることになる。そのため、カーペットとカーペットの境界部分の色あいも当該多くの色彩に紛れてしまい、ほとんど目立たなくなった。
本考案の撚り糸を用いたカーペットを示した図 本考案の撚り糸を用いたカーペットの一部を拡大した状態を示した図
以下、本考案の実施の形態について、添付図面を参照しながら説明する。
図1は、4色の糸から構成された撚り糸を用いたタイルカーペット1を写した写真図である。図2は図1に示したタイルカーペットの一部を拡大した図である。撚り糸とは、複数の糸を束ねて撚ることで、1本の糸として利用可能としたものであり、本考案では4色以上の糸を束ねた撚り糸を用いる。材料となる糸を増やせば増やすほど、撚り糸とした際に太くなる。
撚り糸は様々な製法で製造されているが、どのような手法を用いても本考案のカーペットに用いることができる。例えば、複数の糸を空気の力で1本の撚り糸へと加工するインターミングル加工などが挙げられる。他にも、ケーブルツイスターによる上下総数撚糸である諸撚加工や、リング撚糸機を用いるリング撚糸加工などで製造された撚り糸も本考案に用いることができる。
撚り糸には、1メートルあたり、何回糸を回転させるか(撚りをかける回数)や、撚り糸を複数もちよった上でさらに撚りをかけることなど、様々な撚り方がある。撚り方を変化させることで、その糸自体の風合いや肌触り、踏んだ際の感触が変化する。本考案では、どのような撚りの回数であってもよく、甘撚、中撚、強撚、極強撚のいずれでも採用することができる。
撚り姿についてもどのようなものでもよく、1本以上の糸を引き揃えて右撚または左撚をかける片撚糸、片撚糸を2本以上引き揃えてさらに反対方向へ撚りをかける諸撚糸や駒撚糸、片撚りした太い糸と撚りをかけていない細い糸を引き揃えて片撚りした太い糸とは反対側へ撚りをかけた壁撚糸など、どのような糸であっても採用できる。
通常のカーペット、例えばウィルトン織やジャガード織では、パイル糸に加えて地経糸・覆経・緯糸の4種の糸でカーペットの生地部分も織りなしていく。これに対して、タイルカーペットを中心に現在の主流となっているタフテッドカーペットは、既に完成している基布と呼ばれる生地に、多数のミシン針で刺繍をつくっていくかのようにパイルを植え付けることを特徴とする。ウィルトン織などと比べて30倍程度のスピードで生産することができる上に、コンピューター処理で柄や色合いを制御できるため、現在の主流となっている。
タフテッドの手法では基布にパイルを植え付けていくことから、太い糸を用いた場合、十分に植え込むことができないという懸念があった。この懸念から、2色の糸から構成された撚り糸、多くとも3色の糸から構成された撚り糸までが用いられており、4色以上の糸から構成された撚り糸が用いられることはなかった。
一般に、撚り糸を構成した場合、表面に現れる糸の割合によって、2色の間でグラデーションが表現される。すなわち2色の糸を用いた場合であっても2色のみならず、複数の色合いの糸として認識される。そのため、通常は2色、多くとも3色の糸から構成された撚り糸であれば必要十分であるというのが業界で共有している認識であった。
4色以上の糸を用いた撚り糸それ自体は、撚糸業、仮撚業を営む各メーカーが既に製造しており、これ自体は公知である。しかしながら、上記2つの理由から4色を超える糸から構成された撚り糸をタフテッドカーペットに用いられることはなかった。
本考案者が、この業界常識を打ち破り、4色、5色から構成された撚り糸を用いてタフテッドカーペットを試作したところ、これまでにない表現が可能であることがわかった。
すなわち、3色以下の撚り糸では得られなかった4色が混じり合った深い色合いをもつタフテッドカーペットが実現した。特に、コスト面での制約から巻物のカーペットと比べデザインに制限のあるタイルカーペットであっても、斬新な風合い、色合いを提供することができた。
4色以上の糸から構成された撚り糸は3色以下のものと比べて太さが増すのだが、タイルカーペットでも高密度とされている1/10ゲージであっても十分パイルとして基布に植え付けられることが確認できた。なお、ステッチについても6ステッチ以上の高密度なパイルを実現している。
なお、ゲージとは、1インチ(2.54cm)中の横方向のパイル密度(針の本数)を表している。「1/10ゲージ」は「1インチ中に10本のパイルがある」、「1/8ゲージ」は「1インチ中に8本のパイルがある」と呼ばれるため、数字がこまかいほど密度が高くなる。なお、タフテッドカーペットでは針の本数を表すため「ゲージ」で表すが、ウイルトン・アキスミンスター織では「羽」で表す。また、ステッチは1インチ中の縦方向のパイル密度(針の本数)をあらわしている。「10ステッチ」は「1インチ中に10本のパイルがある」、「8ステッチ」は「1インチ中に8本のパイルがある」ことを示すため、こちらも数字が大きいほど密度が高くなる。
追加の効果として、タイルカーペット1とタイルカーペット1の境界が目立たなくなる効果があることも判明した。通常のカーペットとの異なり、タイルカーペットは一定領域内に複数のタイルカーペットを敷き詰める方法で用いられる。そのため、タイルカーペットとタイルカーペットの境界を目立たなくすることが求められる。
ところで、タフテッドカーペット、特にタイルカーペットでは、その製造工程においてプレスを行う。そのため、パイルが基布に対して完全に垂直に植え付けられるのではなく、上下左右のいずれかの方向にむかって少し倒れた状態となる。
この倒れる方向の組み合わせ、例えばタイルカーペットの境界から中央部分に向かって倒れた状態となっている辺と、同様の辺を並べた場合などでは、境界部分が目立つことが避けられない。
本考案の4色以上の糸から構成された撚り糸を用いることで、パイルが少し太くなることから、この倒れ方が緩やかとなる。すなわち、あまりパイルが寝ずに垂直に近い状態を保つことができる。そのため、パイルが違いに異なる方向に倒れている辺と辺を並べた場合であっても、境界が目立ちにくくなった。
また、4色以上の撚り糸は、拡大して目を凝らしてみると4つの糸をそれぞれはっきりと視認できるものの、カーペットとした場合は目元から一定以上の距離を経て視認することとなる。そのため、4つの色がまじりあう比率に応じて、4つの色の間のグラデーションを構成する非常に多くの色が目に飛び込んでくる。そのため、辺と辺の境界部分の色合いも、当該多くの色にまぎれてしまう。
タイルカーペットの施工において、問題となるのが、辺と辺の間が目立ってしまうことによるクレームである。本考案のタイルカーペットはこのクレームを上記2つの効果から、大幅に削減することができるため、熟練技術者でなくとも一定品質を保った設置が可能となる。
タイルカーペットは、土足で踏み鳴らされることが多く、そのため必然的に泥や埃などで汚れていく。本考案の4色以上の撚り糸を用いたタイルカーペット1では、非常にたくさんの色合いを有しているため、汚れの色が当該色合いに紛れて従来のタイルカーペットと比べて汚れが目立たない効果を発揮する。
本考案のカーペットは、パイルのすべてを4色以上の撚り糸とした場合に大きな効果を発揮するが、その一部の領域のパイルのみを4色以上の撚り糸で構成し、残余については従来の3色以下の撚り糸を始めとした従来の糸(撚り糸でないものも含む)を併用した場合であっても、当該一部の領域については従来にない効果を発揮することから、カーペット全体としても斬新な効果を十分与えることができる。
以上、本考案の実施形態について説明したが、本考案の実施形態の一部または全部は、以下の付記のように記載される。
[付記1]
4色以上の糸で構成された撚り糸を用いたパイルを一部に含む、または全部であることを特徴とするタフテッドカーペット。
[付記2]
4色以上の糸で構成された撚り糸を用いてパイルを一部に含む、または全部であることを特徴とするタイルカーペット。
[付記3]
付記2に記載のタイルカーペットであって、撚り糸が1/10ゲージの密度で植え込まれているパイルを有することを特徴とするタイルカーペット。
1 4色以上の撚り糸を一部に用いたタイルカーペット

Claims (3)

  1. 4色以上の糸で構成された撚り糸を用いたパイルを一部に含む、または全部であることを特徴とするタフテッドカーペット。
  2. 4色以上の糸で構成された撚り糸を用いてパイルを一部に含む、または全部であることを特徴とするタイルカーペット。
  3. 請求項2に記載のタイルカーペットであって、撚り糸が1/10ゲージの密度で植え込まれているパイルを有することを特徴とするタイルカーペット。

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