JP3224436B2 - ヘテロダイン干渉計及びヘテロダイン干渉測定方法 - Google Patents

ヘテロダイン干渉計及びヘテロダイン干渉測定方法

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JP3224436B2
JP3224436B2 JP31393592A JP31393592A JP3224436B2 JP 3224436 B2 JP3224436 B2 JP 3224436B2 JP 31393592 A JP31393592 A JP 31393592A JP 31393592 A JP31393592 A JP 31393592A JP 3224436 B2 JP3224436 B2 JP 3224436B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はヘテロダイン干渉計、ヘ
テロダイン干渉測定法、およびヘテロダイン干渉計の非
線形性を検出する装置およびヘテロダイン干渉計の非線
形性を検出する方法に関する。
【0002】
【従来技術とその問題点】2周波数干渉計装置とも呼ば
れるヘテロダイン干渉計装置の基本的な構成を図18に示
す。ヘテロダイン干渉計の全体を参照符号1で示し、こ
れは第1の周波数f1 と第2の周波数f2 を有する光ビ
ームE1 、E2 を生成するための光源LSを含む。光源LS
によって生成される二つのビームは平面波として説明す
ることができ、次の式で表すことができる。
【0003】(1a)E1 =E0 sin(2 πf1+φ01) (1b)E2 =E0 sin(2πf1+φ02)
【0004】光源LSの後の光路には第1のビームスプリ
ッタBS1 が構成され、前記のビームスプリッタBS1 が光
源LSによって生成される光を一方の光学測定路RBと他の
光学測定路MBに供給する。周知の構造を有する干渉計ユ
ニットIFが測定路MBの第1のビームスプリッタBS1 の後
に構成されており、前記の干渉計ユニットIFは第1の偏
光ビームスプリッタPB1 と直互方向にある第1および第
2の干渉計アームA1、A2を含む。当業者には周知である
ように、それぞれの干渉計アームA1、A2の端部にはミラ
ーMR1 、MR2 があり、これらはたとえばプリズムによっ
て形成することができる。二つの干渉計アームA1、A2は
第1の光学長n1 ・11 と第2の光学長n2 ・12 を有
する。二つの干渉計アームの長さのうち少なくとも一つ
はヘテロダイン干渉計の測定すべき量に対応する。
【0005】干渉計ユニットIFの光学的出力には第1の
偏光フィルターPF1 が配設され、その偏光方向は二つの
平面波E1 、E2 の方向M1 、M2 に対して45゜回転さ
れる。フォトダイオードDm の形態の光電測定変換器が
この第1の偏光フィルターPF1 の後に構成される。
【0006】第2の偏光フィルターPF2 が第1のビーム
スプリッタBS1 の後の光路中の基準ブランチRB内に構成
され、前記の第2の偏光フィルターPF2 の偏光方向は第
1の偏光フィルターPF1 と同様に二つの平面波E1 、E
2 に対して45゜回転される。第2の偏光フィルターPF2
の後にはフォトダイオードDr の形態の光電基準変換が
ある。このフォトダイオードDr によって生成される基
準信号Ir は次の式を満足する。
【0007】(1c)Ir ≒Er2 ≒I0 cos[2 π(f1 -f2 )t +φ0 ] 振幅I0 に関して
次の関係が存在する。 (1d)I0 ≒E0 2
【0008】一定の位相偏移φ0 については次の関係が
存在する。 (1e)φ0 =φr1−φr2
【0009】光電測定変換器Dm の出力の測定信号Im
は次の式にしたがって定義される。 (2a) Im ≒I0 cos[2π(f1 -f2 )t+φ0m+Δφ]
【0010】この式で、Δφは次のように表すことので
きる位相偏移を表す。 (2b)Δφ=φ1 -φ2 =4π(n 1 11 -n2 12 )/λm
【0011】この式でλm は平均波長を表す。任意の初
期位相はφ0m=φm1−φm2である。測定信号Im と基準
信号Ir は位相比較回路PHに供給され、この回路は測定
信号Im と基準信号Ir の間の位相差を形成する。
【0012】式(1c)、(2a)、(2b)からわかるように、測
定信号Im には基準信号Ir と比較して位相差が発生
し、前記の位相差は干渉計ユニットIFの第1および第2
のアームA1、A2の光路の長さn1 ・11 、n2 ・12 の
変化に応じて変化する。したがって、二つのアームA1、
A2の一つの長さの変動はその結果得られるIm とIr の
間の位相差を測定することによって検出することができ
る。
【0013】ある例において、位相測定を実行するさい
に達成することのできる分解能が1゜である場合、図18
に示す干渉計の場合にはミラーMR1 およびMR2 の偏移の
検出について0.9nm の長さの分解能を得ることができ
る。基準信号Ir と測定信号Im の間の上述の位相偏移
Δφを図19に示す。図20には二つの部分ビームE1 ,E
2 の上述の直角方向およびそれに対して45゜変位した偏
光フィルターPF1 、PF2の構成を示す。
【0014】しかし、上述の位相偏移Δφと測定すべき
長さL1、L2の間の関係の導出は、それぞれの干渉計アー
ムA1、A2において二つの周波数f1 、f2 のうち一つだ
けが発生する理想的な条件のもとに可能である。しか
し、この理想的な条件は実際には満足されない。さまざ
まな影響から、干渉計アームA1、A2の両方に周波数の混
合が見られる。かかる周波数の混合の原因はたとえば入
射波E1 、E2 の偏光方向M1 、M2 の非直交性、入射
波E1 、E2 のだ円偏光による混合、第1の偏光ビーム
スプリッタPB1 の前の光路が光学的に不完全であるため
に発生する混合、および前記の第1の偏光ビームスプリ
ッタPB1 による不完全な周波数分離等である。
【0015】これらの誤差によって、測定された位相差
と測定すべき偏移との関係、あるいは該位差と測定すべ
き二つの干渉計アームの一つの光学的な長さ変化との間
の関係が非線形になる。
【0016】以下の文献はこの発明の技術的背景に関し
て引用するものである。 Sommargren、G.E : A new measurement system for precision metrology Prec. Eng. 9(1987)、179-184 Quenelle、R.C.; Wuerz 、L.J.: A new micrometer-controlled laser dimensional measurement and analysis system. Hewlett-Packard Journ. 34,4(1983) 、 3-13 Dorenwendt、K.; Probst、R.: Hochaufl sende Interferometric mit Zweifrequenzlasern PTB-Mitt.90、(1980) 359-362
【0017】Reinboth、F.; Wilkening 、G.: Optische Phasenschieber f r Zweifrequenz-Laser-Interferometrie PTB-Mitt. 93、(1983)、168-174 Bobroff 、N.: Residual errors in laser inter- ferometry from air turbulence and nonlinearity Appl. Opt. 26 、(1987)、2676-2682 Sutton、C.M.: Non-linearity in length measurement using heterodyne laser Michelson Interferometry J. Phys. E. 20、(1987)、1290-1292
【0018】Steinmetz 、C.R.: Sub-micron position measurement and control on precision machine tools with laser interferometry Prec. Eng. 12 、(1990)、12-24 Rosenbluth、A.E.; Bobroff N.: Optical sources of non-linearity in heterodyne interferometers Prec. Eng. 12 、(1990)、7-11 Rosenbluth、A.E.; Bobroff n.: Optical sources of non-linearity in heterodyne interferometers Prec. Eng. 12 、(1990)、7-11
【0019】
【発明の目的】本発明の目的は、測定の線形性誤差を低
減するようなヘテロダイン干渉計およびヘテロダイン干
渉測定技術を提供することである。
【0020】
【発明の概要】この目的は本発明の一実施例にしたがっ
たヘテロダイン干渉計と本発明のヘテロダイン干渉測定
法によって達成される。
【0021】すでに説明したように、周知のヘテロダイ
ン干渉計の場合、また周知のヘテロダイン干渉測定技術
の場合、線形性の誤差が発生することを考えると、干渉
計アームの偏移に応じて位相差が測定されているとき、
線形性の誤差の大きさを知ることが重要である。現在の
ところ、ヘテロダイン干渉測定技術の線形性の誤差はテ
ストすべきヘテロダイン干渉計の測定中の位相特性を基
準干渉計の位相特性と比較することによって判定されて
きた。この種類のチェックは複雑であると同時に基準干
渉計の誤差に影響される。
【0022】本発明はヘテロダイン干渉計の非線形性を
検出するための簡略な装置およびヘテロダイン干渉計の
線形性の簡略な検出法を提供するという目的に基づくも
のである。
【0023】この目的は非線形性検出装置と非線形性検
出法によって達成される。
【0024】
【実施例】 図1は入射光E1、E2の二つの偏光方向が
第1および第2の周波数f1、f2において互いに直角
でなく、そのため図18に示す干渉計アームA1、A2
に周波数の混合が発生する理想的ではない場合を示す。
二つの偏光方向の直角からの偏差はαで表すことができ
る。その結果、第1の周波数f1を有する入射成分に加
えて周波数f2を有する入射光の一部が第1のミラーM
R1の方向の第1の干渉計アームA1に入る。この偏光
面中の結果としての放射光は次のように表すことができ
る。
【0025】(3a) Em1=E0 sin(2πf1 t + φ011 )+
E。sinαsin(2πf2 t + φ021 ) したがって、上記の放射光に対して直角で第2の干渉計
アームA2に入る放射成分は次のように表すことができ
る。
【0026】 (3b) Em2=E0 cosαsin(2πf2 t + φ022 ) 測定信号Im については次の関係が成立し、これは測定
フォトダイオードDmの交流出力信号に対応する。
【0027】 (3c) Im ≒A* I。 cos[2π(f1 -f2 )t+φ0m+Δφ-γ] (4) γ= tg-1(sinαsin Δφ) /(cos α+sin αcos Δ
φ) (5) A* = √(1 + sin2αcosΔφ)
【0028】αが1よりはるかに小さいという条件で
(この条件はα<5°の関係の場合に満たされる)、シ
ステム位相誤差γは次の式で表すことができる。 (6) γ≒αsinΔφ
【0029】式(2b)と式(3c)の比較から図18に示す周知
の干渉計を用いて行われる位相測定はシステム誤差γに
よって影響され、前記のシステム誤差γは位相差Δφに
つれて変化する周期誤差である。最大誤差は2である。
たとえばα=5である場合、位相測定の最大誤差は10 で
ある。これは先に説明した従来のヘテロダイン干渉計の
場合には長さの測定における9nm の誤差に対応する。ま
た、測定信号Im の振幅は理想的な場合(式(2a)参照)
と違って一定ではなく、αとΔφにより変調された周期
信号を表す(式(5) 参照)。
【0030】また上述したそしてそのために混合が発生
する他の誤差原因が同様の影響を引き起こす。両方のア
ームに周波数の混合があるとき、位相誤差は累積的に挙
動する。しかし、入射光波の偏光方向が干渉計のそれに
対して単純に回転してもこれは理論的には一次位相誤差
を引き起こさない。
【0031】第1の偏光ビームスプリッタPB1 の漏れに
よる混合誤差はほとんど無視することができる。これは
漏れフラックスはその偏光を保持し、受信器の位置で漏
れフラックスの混合が発生する前に第1の偏光ビームス
プリッタPB1 を少なくとももう一度通過しなければらな
いからである。第1の偏光ビームスプリッタPB1 は通常
0.3%の強さの拒絶率を有する。その結果発生する位相誤
差によって図18に示すヘテロダイン干渉計の場合には0.
17nm、差動干渉計では0.002nm の最大測長誤差が発生す
る。
【0032】第1の偏光ビームスプリッタPB1 の後部に
ある理想的でない非偏光あるいは偏光光学系は非線形性
の誤差を発生しない。本発明のヘテロダイン干渉測定法
の場合、二つの測定信号Im1およびIm2が生成され、こ
れらは干渉計ユニットの出力における互いに直角な光成
分を表す。これら二つの測定信号に対して以下の式が得
られる。
【0033】 (7)Im1=Im 〜A* I0 cos[2 α(f1 -f2 )t+φ0m+Δφ-γ] (8)Im2≒ -B* I0 cos[2 π(f1 -f2 )t+φ0m+Δφ-γ'] 第2の測定信号Im2の式(8) の負の符号は第1の測定信
号Im1に対するπの定位相偏移に対応し、これは位相測
定には影響しない。式(8) において、次の関係が存在す
る。
【0034】(9)B* = √(1-sin2 αcosΔφ) (10)γ'= tg-(sinαsin Δφ)/(cosα-sinαcos Δφ) 式(6) に関連して説明した近似値に対応する近似値に基
づいて、二つの測定信号Im1、Im2の二つの線形性の偏
差の間の以下の関係が得られる。 (11)γ≒αsinΔφ≒γ 二つの測定信号Im1、Im2は反対の線形性の偏差を有す
る。
【0035】(12)Δφ1 =φ0m+Δφ-γ (13)Δφ2 =φ0m+Δφ-γ′ と仮定すると、α≪1であるとき次の関係が得られる。
【0036】 (14)Δφ2 - Δφ1 =γ'+γ (15)γ′+γ=sin-1(sin2 αsin Δφ) / √(1−sin2(2α)cos2(Δφ)) ≒2 αsin Δφ
【0037】図5は検出すべき長さの変動ΔLに応じた
第1の測定信号Im1の位相偏移Δφ2 および第2の測定
信号Im2の位相偏移の算術平均のグラフを示す。このグ
ラフを図3に示す補償されていないグラフと比較する
と、残留誤差を除いて周期的直線性誤差はほとんど完全
に補償されていることがわかる。
【0038】本発明のヘテロダイン干渉計の非直線性の
検出法の場合、上述したヘテロダイン干渉計の出力の互
いに直角な二つの光成分を表す第1および第2の測定信
号Im1、Im2が生成され、それに基づいて前記の測定信
号と本発明の測定法のための基準信号との比較を行うこ
とを必要とせずこれらの測定信号の間の位相差が検出さ
れる。非直線性の検出の目的のための基準干渉計との比
較を実行する必要もない。計算された位相差が図4に示
されており、図7は次に説明する図6の非直線性測定装
置の実施例の場合に測定される位相差を示す。いずれの
場合も、周期位相差信号の振幅は最大非直線性誤差を表
す。
【0039】図6において、本発明のヘテロダイン干渉
計の非直線性を検出するための装置はその構造が周知で
ある従来のヘテロダイン干渉計をチェックするはたらき
をする。前記の構造は光源LSと干渉計ユニットIFからな
る。これらは図18についてすでに説明した構成要素であ
る。干渉計ユニットIFの出力にはλ/2板LHP が配置され
ており、LHP は偏光方向を45゜回転させるのに用いられ
る。第2の偏光ビームスプリッタPB2 がLHP の後の光路
に設けられている。前記のλ/2板LHP と第2の偏光ビー
ムスプリッタPB2 が組合せの効果を用いて、干渉計ユニ
ットIFの出力の光の直交成分が、例えばフォトダイオー
ドである第1および第2の光電測定変換器Dm1、Dm2に
供給される。これらの測定変換器ユニットの出力信号は
位相差回路PDに供給され、この位相差回路が式14および
15に定義する位相差を形成する。
【0040】次に、本発明のヘテロダイン干渉測定法の
場合に発生する残留誤差を判定しなければならない。こ
れは式12および13から得ることができる。 (16) (Δφ1 + Δφ2 )/2=Δφ + ε (17) ε=(γ′−γ)/2 =(1/2)sin -1(sin2 αsin(2 Δφ)/√(1−sin2(2α) cos2(Δφ)) ≒1/2 α2sin(2Δφ) (α≪1 ならば)
【0041】図8からわかるように、残留誤差εは無視
することができ、したがって本発明の干渉測定法の場合
の位相差の平均値を形成することによって得られる測定
値には非直線性がない。
【0042】しかし、本発明のヘテロダイン干渉測定法
の場合、二つの測定信号Im1、Im2は位相の平均値を形
成するために互いに直接関係付けることはできない。こ
れは、これらの測定信号の振幅は一定ではなく、反対の
位相を有し、その結果簡単な位相の追加が行われると誤
差は発生する。上述したように、二つの直交する測定信
号Im1、Im2を基準信号Ir と別々に比較し、その後で
得られた位相差の算術平均値を形成することが必要であ
る。
【0043】本発明のヘテロダイン干渉測定法の実施に
適したヘテロダイン干渉計を図9に示す。図9の装置が
すでに説明した図18の従来の装置に対応する限り、同一
あるいは類似の部品には同一の参照符号が付され、かか
る構成要素についての説明は省略される。
【0044】本発明のヘテロダイン干渉計の場合、干渉
計ユニットの出力には受信器RUが接続され、この受信器
RUは現れる光を二つの直交する光成分に分割し、第1お
よび第2の測定信号Im1、Im2を生成するようこれらの
成分を第1および第2の光電測定変換器Dm1、Dm2に供
給する。前期の光電測定変換器はフォトダイオードで構
成することができる。これらの測定変換器Dm1、Dm2の
出力信号は第1および第2の位相比較器PH1 、PH2 に供
給され、これらの位相比較器の基準入力には基準信号I
r が印加されている。位相比較器PH1 、PH2 の出力の二
つの位相差信号Δφ1 、Δφ2 は二つの位相差の算術平
均値を形成する平均値発生回路MVに供給される。
【0045】本発明のヘテロダイン干渉計装置の受信器
ユニットは異なる態様で実施することができる。三つの
可能な実施例を図10、図11および図12に示す。
【0046】この受信器RUのすべての実施例に共通する
特徴は、干渉計ユニットIFの出力からの光波は二つの光
成分に分割され、これらの成分は互いに直交し、第1お
よび第2の光電測定変換器Dm1、Dm2に供給される。
【0047】図10に示す受信器の構造設計は図9の関連
する構成に対応する。また、図10に示す構造の場合、第
2の偏光ビームスプリッタPB2 の偏光方向は干渉計ユニ
ットIFからの波の軸M1 、M2 に対応することに注意し
なければならない。 上述のものに対して、図11に示す
実施例は第2の偏光ビームスプリッタPB2 が主軸M1、
M2 に対して45゜回転し、図10に示す実施例のλ/2板LH
P を省略することができるように構成される。
【0048】図12に示す実施例の場合、偏光ビームスプ
リッタの代わりに非偏光ビームスプリッタNPB2が用いら
れ、分割された光ビームは第1あるいは第1の光電測定
変成器Dm1あるいはDm2に当たる前に互いに90゜偏移し
た第3および第4の偏光フィルターPF3 、PF4 を通され
る。
【0049】図13はヘテロダイン干渉計装置の非直線性
の検出および補償のための実験的なセットアップを示
す。後に説明するが、この実験的なセットアップは従来
実行されてきた本発明の基礎となる理論的な偏差の正し
さを提供するのに用いるように適合される。
【0050】図13において、参照符号Aは基準干渉計装
置を表し、参照符号Bは図9に示す構造に基本的に対応
するヘテロダイン干渉計を表す。基準干渉計の構造は基
本的には図18に示す周知の構造に対応する。当業者に
は、干渉計A、Bの両方に共通の光源LSからの二つの周
波数を有する干渉性の光が加えられることが理解される
であろう。ここで用いる光源は2周波数レーザーとする
ことができる。
【0051】簡略化のために、干渉計A、Bはいずれも
共通の基準路RBで動作する。干渉計アームは二つの干渉
計の一部を形成し、長さが可変であり、レバーLEに固定
されている。レバーLEは装置Aの可変干渉計アームの長
さの変動が装置Bの変動の15倍の大きさとなるような選
択された形状を有する。調べるべきヘテロダイン干渉計
Bの干渉計アームの偏移は、信号源SSから来るX信号と
してX-Y プロッタに供給されるランプ形の制御信号にし
たがって圧電要素PIを用いて行われる。基準干渉計Aの
位相出力POのゼロ通路は調べるべき干渉計Bの長さの偏
移あるいは変動を等距離に分割する。この周期的整数位
相は潜在的な非直線性に影響されない。干渉計Bの位相
サイクルには15の等距離のマークが設けられ、位相の偏
移Δφ1 、Δφ2 がこれらのマークで測定される。
【0052】調べるべき干渉計Bの光電測定変換器Dm
1、Dm2の出力はそれぞれ第1および第2のベクトル電
圧計VVM1、VVM2の第1の入力を形成し、ベクトル電圧計
VVM1、VVM2の他の入力には信号デバイダSP1 、SP2 を介
して基準信号が印加される。前記の基準信号はまたy3
入力としてX-Y プロッタXYR に供給される。二つのベク
トル電圧計VVM1、VVM2はチェックすべき本発明による干
渉計Bの位相比較器ユニットを構成する。これらの位相
比較器の出力信号はy1 入力およびy2 入力としてX-Y
プロッタXYR に供給される。
【0053】図14から図17は典型的な測定結果を示す。
測定された位相値Δφ1 、Δφ2 およびその平均値は、
図14および図16において、二つの異なる検査装置に対し
て偏移の関数としてプロットされる。図15および図17は
補償されていない関連する直線性誤差あるいは位相誤差
および本発明の測定法に基づいて補償された直線性誤差
あるいは位相誤差を示す。
【0054】
【発明の効果】この測定から本発明の原理に一致する以
下の結論を導くことができる。二つの位相出力Δφ1 、
Δφ2 は直線からの正弦波状の偏差を示す。これらの直
線からの偏差は位相が反対になっている。
【0055】算術平均値は直線性の明らかな向上を示
す。残留する非直線性が低減され、それに伴って位相誤
差が低減される。縦座標方向のずれ等の一定の位相成分
が直線性に影響しない。なお、 上述した本発明の実施
例にはさまざまな改造、変更および適用を行うことがで
きる。それらはすべて本発明の範囲に該当すると解すべ
きものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】結果として生づる周波数混合を説明するため
の、非直交である場合の平面波を表わした図である。
【図2】光ビーム成分を表した図である。
【図3】測定される偏移に依存した、測定信号の周期
的、非直線的位相特性を示した図である。
【図4】測定される偏移に基づく線形誤差を表した図で
ある。
【図5】本発明による干渉計の場合の補償された線形誤
差を持つ位相特性を示した図である。
【図6】ヘテロダイン干渉計の線形誤差を検出する構成
を示した図である。
【図7】線形誤差を示した図である。
【図8】補償を行わない場合に生づる位相誤差に応答す
る、本発明による補償を行った場合の残留誤差を表した
図である。
【図9】本発明によるヘテロダイン干渉計のブロック図
である。
【図10】本発明による干渉計における受光部の構成を
示した図である。
【図11】本発明による干渉計における受光部の構成を
示した図である。
【図12】本発明による干渉計における受光部の構成を
示した図である。
【図13】本発明によるヘテロダイン干渉計法による誤
差をチェックするシステムを示した図である。
【図14】位相特性を示した図である。
【図15】位相誤差特性を示した図である。
【図16】位相特性を示した図である。
【図17】位相誤差特性を示した図である。
【図18】従来のヘテロダイン干渉計のブロック図であ
る。
【図19】図18の干渉計における基準信号と測定信号
との時間的変化を示した図である。
【図20】図18の干渉計において、偏光フィルタの位
置、2個の平面波の理想直交位置を示した図である。
【符号の説明】
LS:光源、LHP:偏光板、PB1,PB2:ビーム
分割器、Dr,Dm:光変換器、PD,PH:位相差検
出器
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (73)特許権者 399117121 395 Page Mill Road Palo Alto,Californ ia U.S.A. (56)参考文献 特開 平2−259407(JP,A) 特開 昭63−85301(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01B 9/00 - 11/30 102

Claims (7)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1周波数成分及び第2周波数成分を含
    む光ビームを発生する光源手段と、 前記光ビームを受けてこれを第1及び第2の光ビームに
    分割する第1の光分割手段と、 前記第1の光ビームが通過する基準光路であって、該第
    1の光ビームを受けて該第1の光ビームの位相を表す基
    準信号を生成してこれを出力する基準変換器手段が配置
    された基準光路と、 前記第2の光ビームが通過する測定光路であって、測定
    される長さに応答して前記第2の光ビームの位相を回転
    させる干渉計ユニットが配置されており、さらに該干渉
    計ユニットの出力側に測定変換器手段が配置された測定
    光路と、 前記基準変換器手段の出力側および測定変換器手段の出
    力側に配置された位相比較器手段と、 前記比較器手段に接続された平均手段とを具備して成
    り、 前記干渉計ユニットは、前記第2の光ビームのうち前記
    第1周波数成分を伝送する光路と、前記第2の光ビーム
    のうち前記第2の周波数成分を伝送する光路を備えてお
    り、これら成分がそれぞれの光路を通過した後再び混合
    され、これらの光路差の変動に比例する位相差を伴った
    光測定ビームを生成し、 前記測定変換器手段は、 前記干渉計ユニットから出力される光測定ビームを、夫
    々が2つの互いに直交する成分を有する2つの直交する
    光ビームに分割する第2の光分割手段と、 前記分割された2つの光ビームの夫々に応答して第1測
    定信号及び第2測定信号を夫々発生する第1測定変換器
    及び第2測定変換器とを有しており、 前記位相比較器手段は第1位相比較器と第2位相比較器
    とを有しており、前記第1比較器及び第2位相比較器
    は、前記基準信号と、前記第1測定信号及び第2測定信
    号の夫々との間の位相差を表す第1位相差信号及び第2
    位相差信号をそれぞれ発生し、 前記平均手段は前記第1位相差信号と第2位相差信号の
    平均値を発生することを特徴とするヘテロダイン干渉
    計。
  2. 【請求項2】 前記干渉計ユニットから出力される前記
    光測定ビームを受けて該光測定ビームの偏光方向を回転
    させて出力する偏光方向回転手段をさらに設けており、 前記第2の光分割手段は第1の偏光方向を有する偏光ビ
    ーム・スプリッタであり、前記偏光方向回転手段によっ
    て偏光された前記光測定ビームを受けて、夫々が偏光方
    向を持つ2つの直交する光ビームを出力し、 前記第2の光分割手段の偏光方向は、前記2つの直交す
    ろ光ビームの一方の偏光方向に対応していることを特徴
    とする、請求項1に記載のヘテロダイン干渉計。
  3. 【請求項3】 前記直交する光ビームは夫々偏光方向を
    有しており、 前記第2の光分割手段は、前記直交する光ビームの偏光
    方向に対して45°だけ偏光方向を回転させる偏光ビー
    ム・スプリッタであることを特徴とする、請求項1に記
    載のヘテロダイン干渉計。
  4. 【請求項4】前記第2の光分割手段は非偏光ビーム・ス
    プリッタと2つの偏光フィルタを備えており、これら偏
    光フィルタの偏光方向が互いに90°だけずれているよ
    うに配置されていることを特徴とする、請求項1に記載
    のヘテロダイン干渉計。
  5. 【請求項5】 第1及び第2の周波数成分を含む光ビー
    ムを発生する光源手段と、 前記光ビームを受けるように配置された、非線形誤差を
    有する干渉計ユニットであって、前記光ビームを2つに
    分割して2つの光路へ導き、前記第1の周波数成分を有
    する光ビームが前記2つの光路のうちの一方を、前記第
    2の周波数成分を有する光ビームが他方を通過させる第
    1の光分割手段を備えており、前記2つの光路を通過し
    た光ビームを再度混合し、前記2つの光路の間に生じた
    光路長の変動に比例する位相を有する光測定ビームを生
    成するように配置された干渉計ユニットと、 前記光測定ビームを受けてこれを、直交する2つの光成
    分を夫々が有する2つ の直交する光ビームに分割する第
    2の光分割手段と、 夫々が前記2つの直交する光ビームを受けて、該光ビー
    ムの夫々に応答して第1測定信号及び第2測定信号を夫
    々発生する第1測定変換器及び第2測定変換器と、 前記第1及び第2の測定信号を受けて、これら測定信号
    の位相差を表し、前記干渉計ユニットの前記非線形誤差
    に比例する、位相差信号を生成する位相差回路要素とを
    設けて成るヘテロダイン干渉計。
  6. 【請求項6】 干渉計ユニットの入力における第1と第
    2の周波数を有する光ビームの基準位相を表す基準信号
    を生成するステップと、 前記干渉計ユニットの中において前記光ビームを分割し
    て、第1の周波数を有する光ビームを2つの光路のうち
    の一方へ、前記第2の周波数を有する光ビームを他方へ
    夫々導き、夫々の光路を通過させた後これら2つの分割
    された光ビームを再び混合させて、前記2つの光路の間
    に生じた光路長の変動に比例する位相を有する光測定ビ
    ームを生成するステップと、 前記光測定ビームの位相を表す測定信号を生成するステ
    ップと、 前記基準信号の位相と前記測定信号の位相を比較し、測
    定する変位に関連する位相差を生成するステップとを設
    けて成るヘテロダイン干渉測定方法であって、 前記測定信号を生成するステップは、互いに直交する光
    成分を表す第1及び第2の測定信号を生成するステップ
    を含んでおり、 前記位相を比較するステップは、前記第1の測定信号と
    前記基準信号との間の第1の位相差と、前記第2の測定
    信号と前記基準信号との間の第2の位相差を生成し、前
    記測定する変位の測定値としてこれら2つの位相差の平
    均値を生成するステップを含んでいることを特徴とする
    ヘテロダイン干渉測定方法。
  7. 【請求項7】 第1及び第2の周波数成分を含む光ビー
    ムを発生するステップと、 非線形誤差を有する干渉計ユニットに前記光ビームを供
    給するステップと、 前記光ビームを2つに分割して2つの光路へ導き、前記
    第1の周波数成分を有する光ビームを前記2つの光路の
    うちの一方へ、前記第2の周波数成分を有する光ビーム
    を他方へ通過させ、前記2つの光路を通過した光ビーム
    を再度混合し、前記2つの光路の間に生じた光路長の変
    動に比例する位相を有する光測定ビームを生成するステ
    ップと、 前記光測定ビームを、直交する2つの光成分を夫々が有
    する2つの直交する光ビームに分割するステップと、 前記2つの直交する光ビームを表す第1測定信号及び第
    2測定信号を発生するステップと、 前記第1及び第2の測定信号の位相差を表し、前記干渉
    計ユニットの前記非線形誤差に比例する位相差信号を生
    成するステップとを設けて成るヘテロダイン干渉測定方
    法。
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