JP3223898U - 位置調整機構、及び該位置調整機構を備えた工作機械 - Google Patents

位置調整機構、及び該位置調整機構を備えた工作機械 Download PDF

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Abstract

【課題】直線的に部材の位置を調整することができる位置調整機構、及び該位置調整機構を備える工作機械を提供する。【解決手段】貫通孔68が形成された第1部材と、前記貫通孔68の貫通方向である第1方向に前記第1部材と並んで配置され、前記第1部材を固定する第2部材と、該第2部材の前記貫通孔68に対応する位置に形成され、前記第1方向へ延び、内周面に雌ねじ部を有するねじ穴22と、前記貫通孔68及びねじ穴22に挿入されるねじ部材8とを備え、前記ねじ部材8は、周面に雄ねじ部が形成された軸部81と、該軸部の一端部が連なり、前記軸部81の他端部側に向けて縮径し、錐状をなす頭部82と、該頭部82の周面に形成される斜面部83とを備え、前記第1部材は、前記第1方向と直交する第2方向において、前記斜面部83に摺接する摺接部9を備える。【選択図】図5

Description

本開示は、部材の位置を調整する位置調整機構、及び該位置調整機構を備えた工作機械に関する。
工作機械、例えば、マシニングセンタは、ワークをテーブル上に固定し、フライス加工、又はねじ立て等の種々の加工を行う。工作機械は、複数の工具を収納する工具マガジンと、工具が装着してある主軸と、工具マガジン及び主軸の工具を交換する工具交換装置とを備えている。工作機械は、目的の加工に応じて工具を交換しながら、種々の加工を連続的に行う。工具マガジン、主軸、及び工具交換装置の位置が適切でない場合、工具の交換ができないおそれがある。工作機械の組立の際に、工具の交換ができるように、工具マガジン、又は工具交換装置の位置の調整が行われる。
特許文献1に記載の工作機械は、主軸と、工具マガジンと、工具マガジンに取り付けてある工具交換装置と、工具マガジンの位置を調整する位置調整機構とを備える。工具マガジンは、位置調整機構により主軸軸線に平行な軸回りに旋回可能である。工具マガジンを主軸軸線に平行な軸回りに旋回させることにより、工具の交換ができるように、工具マガジンの主軸に対する位置は調整される。
特開2002-11632号公報
前記位置調整機構は、部材、例えば工具マガジンの位置を主軸軸線に平行な軸回りに調整することができる。しかしながら前記位置調整機構は、部材の位置を直線的に調整することができない。
本開示は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、部材の位置を直線的に調整することができる位置調整機構、及び該位置調整機構を備えた工作機械を提供することを目的とする。
本開示に係る位置調整機構は、貫通孔が形成された第1部材と、前記貫通孔の貫通方向である第1方向に前記第1部材と並んで配置され、前記第1部材を固定する第2部材と、該第2部材の前記貫通孔に対応する位置に形成され、前記第1方向へ延び、内周面に雌ねじ部を有するねじ穴と、前記貫通孔及びねじ穴に挿入されるねじ部材とを備え、前記ねじ部材は、周面に雄ねじ部が形成された軸部と、該軸部の一端部が連なり、前記軸部の他端部側に向けて縮径し、錐状をなす頭部と、該頭部の周面に形成される斜面部とを備え、前記第1部材は、前記第1方向と直交する第2方向において、前記斜面部に摺接する摺接部を備える。
本開示においては、ねじ部材の斜面部と第1部材の摺接部とが接触しているので、ねじ部材を、回転させて締め、軸部の他端部側に進ませることにより、第1部材は、摺動し、第2方向へ移動する。ねじ部材を締めることにより、第1部材及び第2部材の相対的な位置を、第2方向へ直線的に調整することができる。
本開示に係る位置調整機構は、少なくとも2つの前記ねじ部材を備え、前記摺接部は、前記第2方向において、少なくとも2つの前記ねじ部材に挟まれている。
本開示においては、摺接部は、例えば、第2方向において2つのねじ部材に挟まれている。ねじ部材の両方を緩めておき、一方のねじ部材を締めることにより、第1部材及び第2部材の相対的な位置は、所望の位置に調整される。その後、他方のねじ部材を締めることにより、第1部材及び第2部材の相対的な位置がずれることを防止することができる。
本開示に係る位置調整機構は、前記摺接部は、前記斜面部に側面の一部が摺接する棒部材を備え、前記第1部材は、前記棒部材が嵌挿され、前記第1方向及び第2方向に直交する方向へ延びる溝部を備える。
本開示においては、ねじ部材の斜面部と、棒部材の側面の一部とが、第2方向において接触しているので、ねじ部材を締めることにより、棒部材は、摺動し、第1部材とともに第2方向へ移動する。ねじ部材を締めることにより、第1部材及び第2部材の相対的な位置を、第2方向へ直線的に調整することができる。溝部及び棒部材の加工は、容易である。
本開示に係る位置調整機構は、前記摺接部は、前記貫通孔の内周面から、前記貫通孔の中心に向かって前記第2方向に突出し、前記斜面部に摺接する突出部を備える。
本開示においては、ねじ部材の斜面部と、突出部とが、第2方向において接触しているので、ねじ部材を締めることにより、第1部材は、摺動し、第2方向へ移動する。ねじ部材を締めることにより、第1部材及び第2部材の相対的な位置を、第2方向へ直線的に調整することができる。少ない部品数で位置調整機構を構成することができる。
本開示に係る位置調整機構は、前記ねじ部材は、皿ねじである。
本開示においては、ねじ部材の雄ねじ部のピッチの大きさにより、ねじ部材の1回転当たりにおける第1部材及び第2部材の相対的な位置の調整量は、変化する。様々なピッチの大きさを有する皿ねじが市販されているので、位置の調整量の調節は、容易である。
更に本開示に係る工作機械は、複数の工具を収納する工具マガジンを備える工作機械であって、前記工具マガジンは、前記第1部材であり、前記工具マガジンの位置を調整する上記の位置調整機構を備える。
本開示においては、工作機械が、工具マガジン、主軸、及び工具交換装置を備えている場合、工具交換装置による工具マガジン及び主軸の工具の交換ができるように、工具マガジンの位置を調整することができる。
本開示によれば、部材の位置を直線的に調整することができる。
工作機械の斜視図である。 工作機械の右側面図である。 工具マガジンの前部及び主軸付近の構成を下方から見た図である。 ケースの後方下部に取り付けてある板部材の後部付近を拡大した工作機械の右側面図である。 位置調整機構の内部構成を略示する図4のV−V線による断面図である。 位置調整機構の内部構成を略示する図4のVI−VI線による断面図である。 ケースの後方下部に取り付けてある板部材の後部付近における工作機械の分解図である。 実施の形態2に係る工作機械におけるケースの後方下部に取り付けてある板部材の後部付近を拡大した右側面図である。 位置調整機構の内部構成を略示する図8のIX−IX線による断面図である。 位置調整機構の内部構成を略示する図8のX−X線による断面図である。
(実施の形態1)
以下、本考案の実施の形態を図面に基づき説明する。以下の説明では、図において矢印で示す上下、左右、及び前後を使用する。
図1は、工作機械100の斜視図である。工作機械は、前後方向に長い直立方体状の基台1を備える。基台1の下部の四隅それぞれには、脚部11が設けてある。
基台1の後部上に、上下方向へ延びる柱状のコラム2が立設してある。図2は、工作機械100の右側面図である。コラム2は、前部に主軸ヘッド3を支持している。主軸ヘッド3は、前方に突出しており、コラム2の前面に沿って上下方向へ移動可能である。コラム2は、例えば、主軸ヘッド3の後部が螺合する上下方向に延びる送りねじ軸と、送りねじ軸に連結してある主軸ヘッドモータを備えている。主軸ヘッドモータの駆動により、送りねじ軸は、上下方向に平行な軸回りに回転する。主軸ヘッド3は、送りねじ軸の回転に応じて上下方向へ移動する。
主軸ヘッド3は、下部に、上下方向へ延びる主軸31を、上下方向に平行な軸回りに回転可能に保持している。主軸ヘッド3の上部には、主軸31に連結してある主軸モータ32が固定してある。主軸モータ32の駆動により、主軸31は、上下方向に平行な軸回りに回転する。主軸31の下端部には、工具4が着脱可能に装着してある。主軸31が回転することによって、装着してある工具4は回転し、後述するワーク保持部5に保持してあるワークの加工を行う。主軸31は、主軸ヘッド3の上下方向の移動により、下方のワーク加工位置、及び上方の工具交換位置の間を移動する。
基台1の前部上に、ワークを保持するワーク保持部5が取り付けてある。ワーク保持部5の上方位置に、主軸ヘッド3は、位置している。図1に示すように、ワーク保持部5は、ワークを固定するテーブル51と、テーブル51を左右方向へ移動させる左右移動部52と、テーブル51及び左右移動部52を前後方向へ移動させる前後移動部53とを備える。テーブル51は、左右移動部52の上部に設けてある。左右移動部52は、前後移動部53の上部に設けてある。左右移動部52及び前後移動部53がテーブル51を左右方向、及び前後方向へ移動させることにより、テーブル51に固定してあるワークの前後方向、及び左右方向の位置は、決定される。
工作機械100は、複数の工具4を収納する工具マガジン6を備えている。工具マガジン6は、コラム2の右側面に取り付けてあるマガジン固定部材21に固定してある。工具マガジン6は、前後方向に長い長円形をなすケース61と、左右方向と平行な軸回りに回転し、ケース61の内側に前後方向に離れて設けてある2つのスプロケット62と、2つのスプロケット62の間に掛け渡されたチェーン63とを備える。ケース61は、右側が開放してある箱体である。チェーン63の外周部には、複数の工具ポッド64が周方向に適宜の間隔を開けて取り付けてある。図1及び図2において、一部の工具ポッド64の図示は省略してある。工具ポッド64は、例えば、円筒形である。工具4は、例えば、棒状体であり、一端部に主軸31への装着部を、他端部にワークを加工する加工部を備える。工具ポッド64は、工具ポッド64の軸方向と工具4の長さ方向とが平行となるようにして、工具4を保持している。工具ポッド64の軸方向と工具4の長さ方向とは、厳密に平行ではなく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。ケース61の前方上部には、前方のスプロケット62を左右方向と平行な軸回りに回転させるマガジンモータ65が取り付けてある。マガジンモータ65の駆動によるスプロケット62の回転により、チェーン63は、循環移動を行う。
ケース61の後方上部、及び後方下部それぞれに、板部材66が取り付けてある。それぞれの板部材66が、マガジン固定部材21にねじ止めされることにより、工具マガジン6は、マガジン固定部材21に固定される。
図3は、工具マガジン6の前部及び主軸31付近の構成を下方から見た図である。ケース61の前方下部には、切り欠き部67が形成してある。後述する工具マガジン6及び主軸31の工具4の交換において、新たに主軸31に装着される工具4は、工具ポッド64に保持された状態で、チェーン63の循環移動により、切り欠き部67のある位置まで搬送される。チェーン63が循環移動する場合、工具ポッド64は、軸方向が左右方向と平行な状態をなし、チェーン63とともに移動する。工具ポッド64の軸方向は、左右方向と厳密に平行ではなく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。工具ポッド64は、切り欠き部67のある位置において、軸方向が左右方向と平行な状態から、軸方向が上下方向と平行な状態となるように、前後方向に平行な軸回りに回動可能である。工具ポッド64の軸方向は、上下方向と厳密に平行ではなく、数度以内のずれを有する実質的な平行であってもよい。工具ポッド64は、例えば、工具マガジン6が備えるエアシリンダの駆動により回動する。工具ポッド64は、回動により、切り欠き部67を介して、保持している工具4をケース61の外部に送り出す。送り出された工具4は、装着部が上方に位置し、加工部が下方に位置する状態になる。図3において、工具4の図示は省略してある。
工作機械100は、工具マガジン6及び主軸31の工具4を交換する工具交換装置7を備える。図3に示すように、工具交換装置7は、工具マガジン6に取り付けてあり、工具マガジン6と主軸31との間に配置してある。工具交換装置7は、下部に、上下方向と直交する方向に長い交換アーム71を備えている。交換アーム71は、上下方向と平行な軸回りに回転可能である。また、上下方向へ移動可能である。交換アーム71は、両端に掴み部72をそれぞれ備える。
工具マガジン6及び主軸31の工具4を交換する方法の一例を説明する。主軸31は、ワーク加工位置にある。主軸31には、工具4が装着してある。工具マガジン6及び主軸31の工具4が交換される場合、主軸31は、主軸ヘッド3の上昇により、工具交換位置へ移動する。このとき、交換アーム71の掴み部72の位置は、主軸31の下方位置と、工具マガジン6の切り欠き部67の下方位置とではない。交換アーム71が回転することにより、掴み部72は、主軸31の下方位置と、切り欠き部67の下方位置とへ移動する。一方の掴み部72は、切り欠き部67の下方位置にて、ケース61の外部に送り出された工具4を掴む。他方の掴み部72は、主軸31の下方位置にて、主軸31に装着された工具4を掴む。交換アーム71は、工具4を掴んだ状態で下降し、工具ポッド64に保持された工具4を工具ポッド64から外し、主軸31に装着された工具4を主軸31から外す。交換アーム71は、下降後に180°回転する。工具ポッド64から外された工具4は、主軸31の下方位置へ移動する。主軸31から外された工具4は、切り欠き部67の下方位置へ移動する。交換アーム71が、回転後、上昇することにより、工具ポッド64から外された工具4は、主軸31に装着される。主軸31から外された工具4は、工具ポッド64に保持される。すなわち、工具マガジン6及び主軸31の工具4は、交換される。
工作機械100の組立の際には、工具マガジン6及び主軸31の工具4の交換が問題なく行われるように、工具マガジン6の位置の調整が行われる。工作機械100は、工具マガジン6の位置を前後方向に調整する位置調整機構を備える。位置調整機構は、コラム2に取り付けてあるマガジン固定部材21と、ケース61の後方下部に取り付けてある板部材66とを備える。図4は、ケース61の後方下部に取り付けてある板部材66の後部付近を拡大した工作機械100の右側面図である。図4において、ケース61、スプロケット62、チェーン63、及び工具ポッド64の図示は省略してある。図5は、位置調整機構の内部構成を略示する図4のV−V線による断面図である。図6は、位置調整機構の内部構成を略示する図4のVI−VI線による断面図である。
図4に示すように、ケース61の後方下部に取り付けてある板部材66は、後部に、左右方向へ貫通し、ねじ止めのための穴とは異なる貫通孔68を2つ備えている。2つの貫通孔68は、ケース61の後方下部に取り付けてある板部材66の後部の前側上方、及び後側下方に形成されている。左右方向が、第1方向に相当する。
図5及び図6に示すように、マガジン固定部材21は、左右方向に板部材66と並んで配置してある。マガジン固定部材21には、2つの貫通孔68に対応する位置のそれぞれに、内周面に雌ねじ部を有するねじ穴22が形成されている。ねじ穴22は、左右方向へ延びている。位置調整機構は、貫通孔68及びねじ穴22に挿入される2つのねじ部材8を備えている。
図7は、ケース61の後方下部に取り付けてある板部材66の後部付近における工作機械100の分解図である。図7において、スプロケット62、チェーン63、及び工具ポッド64の図示は省略してある。ねじ部材8は、周面に雄ねじ部が形成された円柱状の軸部81と、軸部81の一端部が連なる頭部82とを備える。軸部81は、頭部82の一面に連なり、ねじ穴22に係合可能である。頭部82は、軸部81の他端部側に向けて縮径し、錐状をなす。頭部82の周面には、斜面部83が形成されている。頭部82は、例えば、平面視にて円形である。頭部82の一面の反対面である他面には、器具、例えば六角レンチを係合させ、ねじ部材8を左右方向と平行な軸回りに回転させるための係合部84が形成されている。係合部84は、例えば六角レンチの先端部が係合可能である六角形の溝である。ねじ部材8を貫通孔68及びねじ穴22に挿入し、器具によりねじ部材8を回転させることによって、軸部81をねじ穴22に係合させることができる。係合部84は六角形の溝に限らず、例えば、プラスドライバー、又はマイナスドライバーの先端部が係合可能な溝であってもよい。ねじ部材8は、例えば皿ねじである。頭部82と貫通孔68の内周面との間には、隙間が形成されている。よって、ねじ部材8の貫通孔68への挿入は、阻害されない。
ケース61の後方下部の板部材66の左側面には、上下方向へ延びる溝部69が形成されている。溝部69は、前後方向において、2つの貫通孔68の間に配置されている。図5及び図6に示すように、溝部69の側壁の一部は欠落している。溝部69は、側壁の欠落により、2つの貫通孔68と前後方向において繋がっている。前後方向は、第1方向(左右方向)と直交し、第2方向に相当する。上下方向は、第1方向(左右方向)及び第2方向(前後方向)に直交する方向に相当する。
板部材66は、前後方向において、斜面部83に摺接する摺接部9を備える。摺接部9は、円柱状の棒部材91を備える。棒部材91は、溝部69に嵌挿してある。溝部69に嵌挿してある棒部材91の周面の一部は、溝部69の欠落した側壁を介して貫通孔68の内部へ露出している。図5に示すように、前側上方の貫通孔68において、棒部材91の周面の一部は、貫通孔68の内部後方に露出し、且つ前側上方のねじ部材8の斜面部83に接触している。図6に示すように、後側下方の貫通孔68において、棒部材91の周面の一部は、貫通孔68の内部前方に露出し、且つ後側下方のねじ部材8の斜面部83に接触している。すなわち、摺接部9は、前後方向において各ねじ部材8の斜面部83に接触している。摺接部9(棒部材91)は、前後方向において、2つのねじ部材8に挟まれている。棒部材91の形状は、円柱状に限らない。棒部材91の形状は、側面の一部が斜面部83に接触していればよく、例えば多角柱状でもよい。図4において、溝部69及び棒部材91の位置は破線で示してある。工具マガジン6(板部材66)が第1部材に相当する。コラム2(マガジン固定部材21)が第2部材に相当する。
以下、工具マガジン6の位置の調整例を説明する。工具マガジン6の位置の調整は、工作機械100の組立の際に行われる。このとき、2つの板部材66のマガジン固定部材21へのねじ止めは、仮止めの状態である。2つの板部材66は、マガジン固定部材21へ完全には固定されておらず、移動可能である。2つのねじ部材8は、緩めてある。
工具マガジン6を後方へ移動させる場合、工具マガジン6の位置を調整する調整者は、器具により前側上方のねじ部材8を回転させ、締める。締められたねじ部材8は、ねじ穴22の奥(左方向)へ進む。前側上方のねじ部材8の斜面部83と、棒部材91の周面の一部とが接触しているので、前側上方のねじ部材8が左方向へ進むことにより、棒部材91は、摺動し、板部材66とともに後方へ移動する。すなわち、前側上方のねじ部材8を締めることにより、工具マガジン6は、後方へ移動する。棒部材91は、溝部69に嵌挿してあるので、上下方向に平行な軸回りに回転しない。
工具マガジン6を前方へ移動させる場合、調整者は、後側下方のねじ部材8を締め、左方向へ進ませる。後側下方のねじ部材8の斜面部83と、棒部材91の側面の一部とが接触しているので、後側下方のねじ部材8が左方向へ進むことにより、棒部材91は、摺動し、板部材66とともに前方へ移動する。すなわち、後側下方のねじ部材8を締めることにより、工具マガジン6は、前方へ移動する。
調整者は、前側上方、又は後側下方の一方のねじ部材を締めることにより、工具マガジン6を前後方向の所望の位置へ移動させ、位置を調整する。所望の位置とは、例えば、工具交換装置7による工具マガジン6及び主軸31の交換が可能な位置である。ねじ部材8の回転回数により、工具マガジン6の位置の調整量、すなわち板部材66の移動距離を調節できるので、位置の調整を行いやすい。板部材66は、頭部82の縁と貫通孔68の内周面との間の前後方向における隙間の大きさ分の距離まで前方、又は後方へ移動することができる。工具マガジン6の位置の調整後、他方のねじ部材8を締めることにより、板部材66が前後方向に動かないので、工具マガジン6の位置がずれることを防止することができる。工具マガジン6の位置調整が終了する。工具マガジン6の位置調整の終了後、ねじ部材8とは異なるねじによるねじ止めにより、板部材66は、マガジン固定部材21に完全に固定される。
前側上方、又は後側下方の一方のねじ部材8を締めることにより、摺接部9(棒部材91)が前後方向において斜面部83と摺接するので、前後方向における板部材66及びマガジン固定部材21の相対的な位置を調整することができる。すなわち、工具マガジン6の位置を、前後方向へ直線的に調整することができる。溝部69及び棒部材91の加工は、容易である。ねじ部材8の頭部82は、貫通孔68の内部に配置されていると好ましい。位置調整機構を狭い場所にも設けることができる。
摺接部9(棒部材91)が前後方向において2つのねじ部材8に挟まれているので、位置の調整後、他方のねじ部材8を締めることにより、調整した板部材66及びマガジン固定部材21の相対的な位置のずれを防止することができる。位置調整機構は、前後方向において、摺接部9(棒部材91)を挟んでいるのであれば、ねじ部材8を3つ以上備えていてもよい。位置調整機構が3つ以上のねじ部材8を備えている場合、それぞれのねじ部材8に対応する貫通孔68及びねじ穴22が、板部材66及びマガジン固定部材21にそれぞれ形成してある。位置の調整の際には、全てのねじ部材8は緩めてある。一つのねじ部材8を締めることにより、板部材66の位置の調整が行われる。残りのねじ部材8を締めることにより、調整した板部材66及びマガジン固定部材21の相対的な位置は、よりずれにくい。位置のずれを防止する効果が向上する。ねじ部材8、貫通孔68、及びねじ穴22の上下方向の位置は、適宜に設定可能である。
ねじ部材8の1回転当たりの位置の調整量は、ねじ部材8の雄ねじ部のピッチの大きさにより変化する。雄ねじ部のピッチが大きい場合、ねじ部材8の1回転当たりの位置の調整量は大きい。雄ねじ部のピッチが小さい場合、ねじ部材8の1回転当たりの位置の調整量は小さい。ねじ部材8として皿ねじを用いる場合、様々なピッチの大きさの雄ねじ部を有する皿ねじが市販されているので、ねじ部材8の1回転当たりの位置の調整量を調節することは、容易である。
(実施の形態2)
図8は、実施の形態2に係る工作機械100におけるケース61の後方下部に取り付けてある板部材66の後部付近を拡大した右側面図である。実施の形態2に係る構成の内、実施の形態1と同様な構成部材については同じ符号を付し、その詳細な説明を省略する。なお図8において、ケース61、スプロケット62、チェーン63、及び工具ポッド64の図示は省略してある。図9は、位置調整機構の内部構成を略示する図8のIX−IX線による断面図である。図10は、位置調整機構の内部構成を略示する図8のX−X線による断面図である。
図9及び図10に示すように、摺接部9は、貫通孔68の内周面から中心に向かって前後方向(第2方向)に突出する突出部92を備える。前側上方の貫通孔68において、突出部92は、該貫通孔68の内周面の後方から中心に向かって突出している。前側上方の突出部92の右面は、右面の前部が右面の後部よりも左側となるように傾斜している。後側下方の貫通孔68において、突出部92は、該貫通孔68の内周面の前方から中心に向かって突出している。後側下方の突出部92の右面は、右面の後部が右面の前部よりも左側となるように傾斜している。突出部92は、前後方向において、斜面部83と接触している。図8において、突出部92の位置は、破線で示してある。突出部92(摺接部9)は、前後方向において、2つのねじ部材8に挟まれている。
以下、工具マガジン6の位置の調整例を説明する。工具マガジン6の位置の調整は、工作機械100の組立の際に行われる。2つの板部材66のマガジン固定部材21へのねじ止めは、仮止めの状態である。2つのねじ部材8は、緩めてある。工具マガジン6を後方へ移動させる場合、調整者は、前側上方のねじ部材8を締め、ねじ穴22の奥(左方向)へ進ませる。前側上方のねじ部材8の斜面部83と、前側上方の貫通孔68の突出部92とが接触しているので、前側上方のねじ部材8が左方向へ進むことにより、板部材66は、摺動し、後方へ移動する。すなわち、前側上方のねじ部材8を締めることにより、工具マガジン6は、後方へ移動する。
工具マガジン6を前方へ移動させる場合、調整者は、後側下方のねじ部材8を締め、左方向へ進ませる。後側下方のねじ部材8の斜面部83と、後側下方の貫通孔68の突出部92とが接触しているので、後側下方のねじ部材8が左方向へ進むことにより、板部材66は、摺動し、前方へ移動する。すなわち、後側下方のねじ部材8を締めることにより、工具マガジン6は、前方へ移動する。
実施の形態1と同様、一方のねじ部材8を締めることにより、突出部92が前後方向において斜面部83と摺接するので、工具マガジン6の位置を、前後方向へ直線的に調整することができる。他方のねじ部材8を締めることにより、工具マガジン6の位置がずれることを防止することができる。突出部92を貫通孔68の内周面から突出させることにより、少ない部品数で位置調整機構を構成することができる。
なお、今回開示された実施の形態は、すべての点で例示であって制限的なものではないと考えられるべきである。本考案の範囲は、上記した意味ではなく、実用新案登録請求の範囲によって示され、実用新案登録請求の範囲と均等な意味および範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
2 コラム
4 工具
6 工具マガジン
8 ねじ部材
9 摺接部
21 マガジン固定部材
22 ねじ穴
66 板部材
68 貫通孔
69 溝部
81 軸部
82 頭部
83 斜面部
91 棒部材
92 突出部
100 工作機械

Claims (6)

  1. 貫通孔が形成された第1部材と、
    前記貫通孔の貫通方向である第1方向に前記第1部材と並んで配置され、前記第1部材を固定する第2部材と、
    該第2部材の前記貫通孔に対応する位置に形成され、前記第1方向へ延び、内周面に雌ねじ部を有するねじ穴と、
    前記貫通孔及びねじ穴に挿入されるねじ部材とを備え、
    前記ねじ部材は、周面に雄ねじ部が形成された軸部と、
    該軸部の一端部が連なり、前記軸部の他端部側に向けて縮径し、錐状をなす頭部と、
    該頭部の周面に形成される斜面部とを備え、
    前記第1部材は、前記第1方向と直交する第2方向において、前記斜面部に摺接する摺接部を備える
    位置調整機構。
  2. 少なくとも2つの前記ねじ部材を備え、
    前記摺接部は、前記第2方向において、少なくとも2つの前記ねじ部材に挟まれている
    請求項1に記載の位置調整機構。
  3. 前記摺接部は、前記斜面部に側面の一部が摺接する棒部材を備え、
    前記第1部材は、前記棒部材が嵌挿され、前記第1方向及び第2方向に直交する方向へ延びる溝部を備える
    請求項1又は請求項2に記載の位置調整機構。
  4. 前記摺接部は、前記貫通孔の内周面から、前記貫通孔の中心に向かって前記第2方向に突出し、前記斜面部に摺接する突出部を備える
    請求項1又は請求項2に記載の位置調整機構。
  5. 前記ねじ部材は、皿ねじである
    請求項1から請求項4のいずれか1つに記載の位置調整機構。
  6. 複数の工具を収納する工具マガジンを備える工作機械であって、
    前記工具マガジンは、前記第1部材であり、
    前記工具マガジンの位置を調整する請求項1から請求項5のいずれか1つに記載の位置調整機構を備える
    工作機械。
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