JP3222753U - 歯科用ピンセットの構造 - Google Patents
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Abstract
【課題】吸水性物品の位置を固定し、操作領域を乾燥した状態に保つと同時に、隔離部品により舌が動くことで歯科医の治療の邪魔になるのを防止し、頬を開いて使用者の操作視野を確保すると同時に、医療事故の発生を防ぐ機能を備える歯科用ピンセットの構造を提供する。【解決手段】主に、弾性連結部11と、2つの弾性アーム12と、2つの挟持部13を備えるピンセット本体からなるとともに、挟持部上にそれぞれ設けられ吸水性物品を收容且つ固定する2つの収容部品2と、収容部品の一側に位置し周囲の組織、器官が邪魔にならないよう隔離する2つの隔離部品を備える。上述の構造により、使用者は、吸水性物品を収容部品に收容且つ固定した後、弾性アームを手で開くとともに、挟持部を患部の両側に置き、弾性連結部の弾力により弾性アームを内側に収縮させることで、挟持部が自然と患部の両側に固定され、操作領域が簡単に隔離される。【選択図】図1
Description
本考案は歯科用ピンセットの構造に関し、特に、構造が簡単で、操作しやすいとともに、吸水性物品の位置を効果的に固定することができ、舌が治療の邪魔になるのを確実に防止することで、医師の治療効率を高め、操作視野を医師がはっきり見ることができるようにするとともに、医療事故の発生を防ぐ機能を備えることで事故から患者を守る歯科用ピンセットの構造に関する。
歯科医師は、各種異なる手持ち機器を利用して、患者の口腔検査または歯科方面の疾患の治療を行う。一般的な前記手持ち機器には、エアタービン、ピンセット、歯鏡、探針、スケーラー等が含まれ、一般的な歯科治療には、虫歯充填、ひび充填、根管治療、歯周病治療、抜歯等が含まれる。虫歯の穴及び歯のひびに詰め物をする際、歯科医は、片方の手で歯鏡を持ち患者の頬または舌を押しのけ、もう片方の手でエアタービンを持ち、エアタービン上のドリル針で虫歯領域を削って除去するまたはひびにたまった汚れを除去する。患者の舌が治療の邪魔をしやすい場合、歯鏡で舌を押さえつけて舌を守り、高速回転するドリル針が患者の舌を傷つけることが決してないようにする必要がある。
虫歯の穴及び歯のひびに詰め物をし終わると、一般に、歯科医は、ガーゼまたはローラーコットンを患部の舌側及び頬側に詰め込み患部を隔離するとともに、エアを吹き付けて患部を乾燥させ、さらに、コンポジットレジンを虫歯の穴またはひびに詰める。
一般に不都合な状況のうちの一つとして、患者が無意識に舌を動かすことで、舌側のガーゼまたはローラーコットンが押し出される、または頬の筋肉が収縮して頬側に詰められたガーゼまたはローラーコットンが押し出されて、隔離領域が乱され、唾液によって治療領域が汚染されてしまうことで、歯科医が再度始めから患部を隔離しなければならず、時間が浪費される、または充填材料が歯と確実に結合することができず、外れるまたは密着度が悪くなる。
一般に不都合な別の状況は、幼児及び一部の大人見られるが、のどの嘔吐反射が強い患者である。嘔吐反射が強い患者の場合、コンポジットレジンを虫歯の穴またはひびに詰める際、のどの嘔吐反射を引き起こしやすいため、ガーゼまたはローラーコットンが患者の食道または気管の中に入ってしまい、深刻な医療事故と医療紛争を引き起こす危険性があるため、舌側にガーゼまたはローラーコットンを詰め込めないことが多い。そのため、このような患者の虫歯の穴またはひびにコンポジットレジンを詰める場合、確実に隔離し、患部を乾燥させることが難しく、治療效果も減少してしまう。
通常、根管治療に使用されるラバーダムは、虫歯の穴及び歯のひびに詰め物をする際に患部を隔離する道具であるが、操作が複雑で、時間がかかり、材料費が比較的高く、歯にラバーダムをつける際に歯肉を誤って傷つけて痛みや出血を引き起こしてしまいやすいため、常時使用することはできない。
従って、本考案の申請者は、上述の欠点を踏まえて、関連する資料、多方面からの評価及び考察を収集するとともに、歯科臨床医の仕事に従事した長年の経験をもとに、試作と修正を繰り返すことで、本考案の、構造が簡単で、操作しやすいとともに、吸水性物品の位置を効果的に固定することができ、舌が治療の邪魔になるのを確実に防止することで、医師の治療効率をより高め、医師が操作視野をはっきり見ることができるようにするとともに、医療事故の発生を防ぐ機能を備えることで事故から患者を守る実用新案を申請する。
本考案は、ローラーコットン挟み部(収容部品)及び舌隔離部(隔離部品)をピンセットの前端に連結するとともに患部領域に置き、舌側の隔離部品により患者が無意識に舌を動かせないようにし、頬側の隔離部品により患者の頬側の筋肉が収縮しないようにし、さらに、収容部品を組み合わせて吸水性物品を固定且つ收容することにより、医師の治療効率を高め、操作領域を乾燥した状態に保ち、医師が操作視野をはっきり見ることができるようにするだけでなく、治療過程において患者が誤って吸水性物品を飲み込むまたは吸水性物品が気管に入るといった医療事故が生じるのをより効果的に防ぐことのできる歯科用ピンセットの構造を提供することを目的とする。
本考案は、さらに、吸水性物品が収容部品に収容される前に、頬側の隔離部品を組み合わせて頬の筋肉の部分を広げやすくすることで、歯科治療の過程において隔離領域を形成することができ、さらに、舌側の隔離部品を組み合わせることで、従来の歯鏡を使用して行っていた押さえつける動作に取って代わり、高速回転するドリル針が患者の舌を傷つけることのないようにすることのできる歯科用ピンセットの構造を提供することを目的とする。
上述の目的を達成するため、本考案の主な構造は、ピンセット本体からなり、前記ピンセット本体は、弾性連結部と、2つの弾性アームと、2つの挟持部を備え、そのうち、弾性アームは、前記弾性連結部の両端に形成され、挟持部は、前記弾性アームの一端にそれぞれ折れ曲がって形成されるとともに、前記挟持部には、それぞれ吸水性物品を收容且つ固定する収容部品が設けられ、さらに、前記挟持部には、各前記収容部品の一側にそれぞれ位置する2つの隔離部品が設けられることで、周囲の組織、器官が邪魔にならないよう隔離する。
本考案の歯科用ピンセットを操作する際、使用者は、吸水性物品を収容部品に收容且つ固定した後、ピンセット本体の弾性アームを手で開くとともに、ピンセット本体の挟持部を患部の両側に置き、弾性連結部の弾力により弾性アームを内側に収縮させることで、挟持部が自然と患部の両側に固定される。これにより、医師が操作する上での負担が軽減されるとともに、吸水性物品の位置が確実に固定される。同時に、隔離部品によって舌が動くのを防止することで、治療の過程において患者が誤って吸水性物品を飲み込むまたは気管に入ってしまうといった医療事故が発生するのを効果的に防ぐことができるとともに、頬を開くことができることで、使用者の操作視野が確保され、医師の治療効率と完成度がより高まる。
上述の技術により、従来の歯科診療過程において、ガーゼまたはローラーコットンの置き方に存在するガーゼまたはローラーコットンの位置を確実に固定することができないことによる医療事故の危険性、操作領域を乾燥した状態に保つのが難しい、舌が診療の邪魔をしてしまうまたは舌が機器を押してしまうのを確実に防ぐことができない、さらに、のどの嘔吐反射が起きやすい大人または子供の治療といった問題を解決し、上述の長所における実用的進歩性を達成することができる。
図1〜図2に示す通り、本考案は、ピンセット本体1と、2つの収容部品2と、2つの隔離部品31、隔離部品32と、からなる。
ピンセット本体1は、弾性連結部11と、弾性連結部11の両端に形成される2つの弾性アーム12と、弾性アーム12の一端にそれぞれ折れ曲がって形成される2つの挟持部13を備える。
2つの収容部品2は、挟持部13上にそれぞれ設けられるとともに、収容部品2は、当接ストッパー部21と、当接ストッパー部21内に形成される少なくとも1つの中空部22を備える。
2つの隔離部品31、隔離部品32は、挟持部13上にそれぞれ設けられるとともに、収容部品2の一側に位置することで、周囲の組織、器官が邪魔にならないよう隔離する。
図1〜図5に示す通り、本考案のピンセット本体1は、使用者が握持するための弾性アーム12と、弾性アーム12に連結され弾性アーム12を一定の角度に維持する弾性連結部11を備えるだけでなく、弾性アーム12における弾性連結部11から離れた一端には、挟持部13が下向きに折れ曲がって形成されることで、挟持部13と弾性アームは、ほぼL型になるため、使用者は固定する作業を終えると、患者の口の中に容易に置くことができるとともに、収容部品2及び2つの隔離部品31、隔離部品32の設計を組み合わせることで、多用途に使用できる歯科用ピンセットとなり、収容部品2及び2つの隔離部品31、隔離部品32は、ダイカスト金型によりピンセット本体1と一体成型されることができる、または、挟持部13の一側に溶融接合されることができる。
実際に使用する場合、使用者は、吸水性物品4(例えば、ローラーコットンまたはガーゼ)を収容部品2に收容且つ固定し、半円筒で囲むような形態の当接ストッパー部21で吸水性物品4を固定し、続いて、ピンセット本体1の弾性アーム12を手で開くとともに、ピンセット本体1の挟持部13を患部の両側に置き、弾性連結部11の弾力により弾性アーム12を内側に収縮させるだけで、挟持部13が自然と患部の両側に固定される。これにより、医師が操作する上での負担が軽減されるとともに、吸水性物品4の位置が確実に固定される。さらに、中空部22から吸水性物品4の湿り具合を観察することができると同時に、舌側の隔離部品31によって舌5が動くのを防止し、外側の隔離部品32によって頬を開くことによって、使用者の操作視野がより確実且つ広くなり、医師の治療效率と完成度がより高まる。さらに、操作領域が乾燥した状態に保たれ、治療過程において患者が誤って吸水性物品4を飲み込むまたは吸水性物品4が気管に入ってしまうといった医療事故が発生するのを効果的に防ぐことができる。
図6に示す通り、本実施例と上述の実施例は、ほぼ同じであるが、前記当接ストッパー部21aは、前記中空部22a上に位置する少なくとも1つのサイドブロック部23aを備えるとともに、前記サイドブロック部23aの一端には、バックブロック部24aが形成される。これにより、使用者が吸水性物品4aを収容部品2aに詰め込む際、サイドブロック部23aによって吸水性物品4aの位置を限定できることで、詰め込む力が大きすぎて吸水性物品4aが中空部22aから外れてしまうのを防ぐとともに、バックブロック部24aによって吸水性物品4aの位置を限定できることで、使用者が吸水性物品4aを詰め込んだ後も、吸水性物品4aが動いてバックブロック部24aに当接することで、吸水性物品4aを収容部品2a内に安定して確実に定位置に配置することができると同時に、患者の舌により中空部22aから吸水性物品4aが押し出されるのを防止することができる。
図7に示す通り、本実施例と上述の実施例は、ほぼ同じであるが、前記弾性アーム12bは、少なくとも1つの滑り止め部121bを備える。前記滑り止め部121bは、主に上表面及び下表面(弾性アーム12bの幅が狭い側)に形成される、または弾性アーム12bの外側面に周設されることで、使用者がピンセット本体1bを持つ際に、滑り止め部121bによる摩擦力で、使用者が握る際の安定度が高まる。
図8に示す通り、本実施例と上述の実施例は、ほぼ同じであるが、一般の虫歯の穴及びひびに詰め物をする前の、歯の表面に施す準備時の操作領域の隔離における使用状況を示している。本実施例では、本考案が提供する隔離效果のみにより、隔離部品31c、32cで周囲の組織、器官が邪魔にならないよう隔離するだけでなく、同時に、収容部品2cのフレームの体積により、舌または頬を隔離しやすくすることで、患部領域の上方の空間及び視野を効果的に広げ、医師がエアタービン等の機器を操作しやすいようにし、さらに、機器によって患者を傷つける事態が防止され、同様に実用的進歩性が達成される。
1、1b ピンセット本体
11 弾性連結部
12、12b 弾性アーム
121b 滑り止め部
13 挟持部
2、2a、2c 収容部品
21、21a 当接ストッパー部
22、22a 中空部
23a サイドブロック部
24a バックブロック部
31、31c、32、32c 隔離部品
4、4a 吸水性物品
5 舌
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Claims (5)
- ピンセット本体と、2つの収容部品と、2つの隔離部品と、からなる歯科用ピンセットの構造であって、
前記ピンセット本体は、弾性連結部と、前記弾性連結部の両端に形成される2つの弾性アームと、前記弾性アームの一端にそれぞれ折れ曲がって形成される2つの挟持部を備え、
前記2つの収容部品は、前記挟持部上にそれぞれ設けられ、
前記2つの隔離部品は、前記挟持部上にそれぞれ設けられるとともに、前記収容部品の一側に位置することで、周囲の組織、器官が邪魔にならないよう隔離することを特徴とする、歯科用ピンセットの構造。 - 前記収容部品は、当接ストッパー部と、前記当接ストッパー部内に形成される少なくとも1つの中空部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の歯科用ピンセットの構造。
- 前記当接ストッパー部は、前記中空部に位置する少なくとも1つのサイドブロック部を備えることを特徴とする、請求項2に記載の歯科用ピンセットの構造。
- 前記サイドブロック部の一端には、バックブロック部が形成されることを特徴とする、請求項3に記載の歯科用ピンセットの構造。
- 前記弾性アームは、少なくとも1つの滑り止め部を備えることを特徴とする、請求項1に記載の歯科用ピンセットの構造。
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