JP3222536U - 密閉型イヤホン - Google Patents

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裕希 小山
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Abstract

【課題】遮音性が優れ、音響感度を容易に調整できる密閉型イヤホンを提供する。【解決手段】密閉型イヤホン(例えば、カナル型イヤホン)20は、ドライバユニット21の背面側が、インナーリアハウジング33及びリアハウジング34の2重構造によって覆われている。ドライバユニット21の正面側のフロントスペースC0と、リアハウジング34内のバックスペースC3とが、内部に音響抵抗材R1が挿入された連通孔32aによって連通している。更に、ドライバユニット21の背面側のインナースペースC2と、バックスペースC3とが、内部に音響抵抗材R2が挿入された連通孔33aによって連通している。【選択図】図1

Description

本考案は、放音部を外耳道に挿入して使用する遮音性の優れた密閉型イヤホン、特に、電気音響変換器(以下「ドライバユニット」という。)を2つのハウジング(筐体)で覆った2重構造の密閉型イヤホンに関するものである。
図3は、例えば、特許文献1に記載された従来の密閉型イヤホンの縦断面を示す構成図である。
この密閉型イヤホン1では、音声信号を音波に変換するドライバユニット2を、以下のような2つのハウジング(12,13)で覆う2重構造にすることにより、遮音性を向上させている。
図3の密閉型イヤホン1は、内部にドライバユニット2が収容されたハウジング10を備えている。ドライバユニット2は、例えば、ダイナミック型やバランスドアーマチュア型の場合、永久磁石であるマグネット、振動板であるダイアフラム、及びボイスコイル等で構成され、音声信号がボイスコイルに加えられると、ダイアフラムが振動して音波が発生するようになっている。ハウジング10は、正面側に音導管3が突設された前部のフロントハウジング11と、このフロントハウジング11の背面側に装着された中間のインナーハウジング12と、このインナーハウジング12の背面側に装着された後部のリアハウジング13と、により構成されている。
フロントハウジング11の正面側に突設された音導管3には、外耳道挿入用のイヤーピース4が装着されている。フロントハウジング11内の背面側には、ドライバユニット2が固定されている。音導管3とドライバユニット2の正面側との間には、前部空間であるフロントスペースC0が形成されている。インナーハウジング12は、ドライバユニット1の背面側に形成される内部空間であるインナースペースC2を覆う部材である。フロントハウジング11の背面側には、フロントスペースC0とインナースペースC2とを連通するための連通孔5が形成されている。連通孔5内には、第1音響抵抗材R1が挿入されている。
ドライバユニット2中のダイアフラム2aの背面側には、連通孔6と導管であるダクト7とが連結して形成されている。この連通孔6及びダクト7により、ダイアフラム2aの背面側のリアスペースC1と、インナースペースC2と、が連通している。インナースペースC2を覆うインナーハウジング12には、小さな連通孔8が形成され、この連通孔8に、第2音響抵抗材R2が設けられている。リアハウジング13には、ケーブル引出口9が設けられ、ドライバユニット2に接続された図示しないケーブルが、外部に引き出される。
このような密閉型イヤホン1では、ハウジング10内を、フロントスペースC0とインナースペースC2とバックスペースC3との3つの独立した空間に分離し、音響抵抗材R1が挿入された連通孔5により、フロントスペースC0とインナースペースC2とを連通し、音響抵抗材R2が挿入された連通孔8により、インナースペースC2とバックスペースC3とを連通している。そして、連通孔5,8の内径及び長さを調整して所望の周波数特性を持たせている。又、第1、第2音響抵抗材R1,R2の質量と音響抵抗とを調整して所望の周波数特性を持たせている。
図3中には、音波の流れが矢印(1)〜(5)で示されている。なお、音波の流れは、交流であるが、説明を簡単にするために、一方向の流れが例示されている。又、ダイアフラム2aの正面と背面では、音波の流れが逆位相になるが、これも図示されていない。
図4は、図3の音響等価回路を示す回路図である。
ドライバユニット2は、ダイアフラム正面Aとダイアフラム背面Bとの間において、ボイスコイル駆動力v2、ダイアフラム質量m2、ダイアフラムスティフネスs2、及びダイアフラム機械抵抗r2の直列回路により構成されている。ダイアフラム正面Aには、フロントスペースC0のスティフネスが分岐接続され、更に、ダイアフラム背面Bにも、リアスペースC1のスティフネスが接続されている。これらのドライバユニット2、フロントスペースC0及びリアスペースC1により、直列共振回路が構成されている。フロントスペースC0のスティフネスには、音導管3の質量m3、及び外耳道14の容量によるスティフネスからなる直列回路が、並列に接続されている。
リアスペースC1のスティフネスには、連通孔6の質量、ダクト7の質量、及びインナースペースC2のスティフネスの直列回路が、並列に接続されている。ドライバユニット2、連通孔6及びダクト7の直列回路は、音響抵抗材R1の質量により、バイパスされている。インナースペースC2のスティフネスには、連通孔8の質量、音響抵抗材R2の質量、及びバックスペースC3のスティフネスの直列回路が、並列に接続されている。バックスペースC3のスティフネスには、リアハウジング13の音響抵抗r13及び質量m13で表される間隙(スリット)が並列に接続されている。
図4中にも、図3と同様に、音波の流れが矢印(1)〜(5)で示されている。
次に、図3及び図4の密閉型イヤホン1が動作する時の音波の流れを説明する。
図示しないケーブルからドライバユニット2へ音声信号が入力されると、そのドライバユニット2内のボイルコイルに音声信号が流れ、ダイアフラム2aが振動する。ダイアフラム2aの正面Aに発生した音波は、矢印(1)で示すように、大部分が音導管3及びイヤーピース4を通って、外耳道14へ放出される。ダイアフラム2aの正面Aに発生した音波の一部は、矢印(2)で示すように、連通孔5内の音響抵抗材R1を通って、インナースペースC2に至る。
一方、ダイアフラム2aの背面Bに発生した音波は、矢印(3)で示すように、連通孔6及びダクト7を通って、インナースペースC2に至る。インナースペースC2に到達した矢印(2)及び(3)の音波は、矢印(4)で示すように、連通孔8の音響抵抗材R2を通って、バックスペースC3に至る。バックスペースC3に到達した音波の一部は、矢印(5)で示すように、音響抵抗r13及び質量m13で表されるリアハウジング13のスリットを通って、外気へ漏れる。
特許第5849296号公報
しかしながら、従来の図3の密閉型イヤホン1では、以下の理由により、周波数特性の感度調整が難しく、更に、製造コストが高くなって不利不便である、という課題があった。
図3の密閉型イヤホン1の製造(組立)と周波数の感度調整の手順(a)〜(f)について、考察する。
(a) 先ず、フロントハウジング11に、イコライザ等を装着(セット)し、連通孔6及びダクト7が形成された専用のドライバユニット2をセットする。
(b) 図示しないケーブルの芯線をインナーハウジング12に通し、その芯線をドライバユニット2に半田接続する。
(c) 連通孔5に挿入した音響抵抗材R1により、低周波領域(例えば、20Hz付近)の感度を調整する。この状態では、インナースペースC2がないため、音響抵抗材R1を通った矢印(2)の音波は、そのまま外気へ流れる。
(d) フロントハウジング11の背面に、インナーハウジング12を嵌合する。図示しないケーブルの芯線出口を密閉する。そして、インナースペースC2からの音波の出口を、連通孔8だけにする。
(e) 連通孔8に音響抵抗材R2を貼り付ける。この状態で、音響抵抗材R1を通った矢印(2)方向の音波は、インナースペースC2に溜まり、一部は、矢印(4)方向に、連通孔8及び音響抵抗材R2を通ってバックスペースC3に至る。つまり、音響抵抗材R1を通る矢印(2)方向の音波は、インナースペースC2と音響抵抗材R2とによって流れが変化し、前記(c)の調整条件とは違ってくる。図4から分かるように、音響抵抗材R2により、音響抵抗材R1を通る矢印(2)方向の音波の流れと、連通孔6及びダクト7を通る矢印(3)方向の音波の流れと、の両方を調整することになる。そのため、仮に低周波領域の感度を再調整しようとしても、インナーハウジング12が嵌合されているので、再調整ができない。
(f) 最後に、リアハウジング13をインナーハウジング12の背面に嵌合すれば、密閉型イヤホンの製造(組立)が完了する。
このように、従来の密閉型イヤホン1では、前記手順(e)で説明したように、音響抵抗材R1を用いた低周波領域の感度を再調整できないので、製造後の製品に、音響感度のばらつきが生じる。更に、ドライバユニット2に連通孔6及びダクト7を追加する等、専用のドライバユニットが必要になるので、製造コストが高くなって不利不便である。
本考案の密閉型イヤホンは、音声信号を音波に変換するドライバユニットと、正面側に放音部が突設され、内部に前記ドライバユニットが収容され、前記放音部と前記ドライバユニットの正面側との間に形成されるフロントスペースを有する第1ハウジング(例えば、フロントハウジング及びインナーフロントハウジング)と、前記第1ハウジングの背面側に装着され、前記ドライバユニットの背面側に形成されるインナースペースを覆う第2ハウジング(例えば、インナーリアハウジング)と、前記第2ハウジングの背面側に装着され、前記第2ハウジングの背面側に形成されるバックスペースを覆う第3ハウジング(例えば、リアハウジング)と、前記第フロントスペースと前記バックスペースとを連通し、内部に第1音響抵抗材が挿入された第1連通孔と、前記インナースペースと前記第バックスペースとを連通し、内部に第2音響抵抗材が挿入された第2連通孔と、を備えている。
そして、前記ドライバユニットの等価回路に対して、前記第2音響抵抗材の等価回路が直列に接続され、前記直列に接続されたドライバユニットの等価回路及び第2音響抵抗材の等価回路に対して、前記第1音響抵抗材の等価回路が並列に接続されている、ことを特徴とする。
本考案の密閉型イヤホンによれば、第1連通孔と第2連通孔とを備え、ドライバユニットの等価回路に対して、第2音響抵抗材の等価回路が直列に接続され、その直列に接続されたドライバユニットの等価回路及び第2音響抵抗材の等価回路に対して、第1音響抵抗材の等価回路が並列に接続されている。そのため、第1音響抵抗材を用いた低周波領域の感度を容易に再調整でき、音響感度のばらつきの少ない製品を提供できる。しかも、汎用のドライバユニットを用いて製造(組立)できるので、製造コストを低減できる。
本考案の実施例1における密閉型イヤホン(例えば、カナル型イヤホン)の縦断面を示す構成図 図1の音響等価回路を示す回路図 従来の密閉型イヤホンの縦断面を示す構成図 図3の音響等価回路を示す回路図
本考案を実施するための形態は、以下の好ましい実施例の説明を添付図面と照らし合わせて読むと、明らかになるであろう。但し、図面はもっぱら解説のためのものであって、本考案の範囲を限定するものではない。
(実施例1の構成)
図1は、本考案の実施例1における密閉型イヤホン(例えば、カナル型イヤホン)の縦断面を示す構成図である。
このカナル型イヤホン20は、ドライバユニット21が、2重構造のハウジング30内に収容されている。
ドライバユニット21は、例えば、ダイナミック型やバランスドアーマチュア型の場合、マグネット21a、ダイアフラム21b、及びボイスコイル21c等がフレーム21dに取り付けられ、音声信号がボイスコイル21cに加えられると、ダイアフラム21bが振動して音波が発生するようになっている。フレーム21dには、ダイアフラム21bの背面側のリアスペースC1の一部を開放させるための開口部21eが形成されている。
ハウジング30は、正面側に放音部が突設された第1ハウジング(例えば、フロントハウジング31及びインナーフロントハウジング32)と、このインナーフロントハウジング32の背面側に装着された第2ハウジング(例えば、インナーリアハウジング33)と、このインナーリアハウジング33の背面側に装着された第3ハウジング(例えば、リアハウジング34)と、により構成されている。
フロントハウジング31は、円錐筒形状をしており、この正面側に、放音部が突設されている。放音部は、フロントハウジング31の正面側に突設された音導管31aと、この音導管31aに対して着脱自在に装着された外耳道挿入用のイヤーピース35と、により構成されている。イヤーピース35は、傘形状をしており、シリコーンゴム等の弾力性部材で形成されている。
フロントハウジング32の背面側には、筒状のインナーフロントハウジング32が装着されている。インナーフロントハウジング32は、内部の略中央付近に形成された段差部32aを有している。段差部32aには、ドライバユニット21が装着されている。音導管31aとドライバユニット21の正面側との間には、フロントスペースC0が形成されている。段差部32aの背面側の一部には、第1連通孔32aが形成されている。第1連通孔32aは、フロントスペースC0と、リアハウジング34内に形成されるバックスペースC3と、を連通するものである。第1連通孔32a内には、第1音響抵抗材R1が挿入されている。第1音響抵抗材R1は、発泡プラスチック、不織布等で形成され、音波の低周波領域(例えば、20Hz付近)の感度を調整するものである。
インナーフロントハウジング32の背面側には、板状のインナーリアハウジング33が装着されている。インナーリアハウジング33は、ドライバユニット21の背面側に形成されるインナースペースC2を覆うものであり、このインナーリアハウジング33の一部に、第2連通孔33aが形成されている。第2連通孔33aは、インナースペースC2と、リアハウジング34内に形成されるバックスペースC3と、を連通するものである。第2連通孔33a内には、第2音響抵抗材R2が挿入されている。第2音響抵抗材R2は、第1音響抵抗材R1と同様に、発泡プラスチック、不織布等で形成され、音波の設計周波数(例えば、200Hz)の感度を調整するものである。
フロントハウジング31の背面側には、インナーフロントハウジング32及びインナーリアハウジング33を覆う形で、背面が閉塞された筒状のリアハウジング34が装着されている。リアハウジング34は、インナーリアハウジング33の背面側に形成されるバックスペースC3を覆うものであり、このリアハウジング33の背面の一部に、外気への通気孔34aが形成されている。
リアハウジング34内には、ドライバユニット21に接続されたコネクタ(例えば、ジャック)36が装着されている。ジャック36は、音声信号入力用のケーブルに接続されたコネクタ(例えば、超小形プラグ)37を挿脱自在に受け入れるものである。
図1中には、音波の流れが矢印(1)〜(5)で示されている。なお、音波の流れは、交流であるが、説明を簡単にするために、一方向の流れが例示されている。又、ダイアフラム21bの正面と背面では、音波の流れが逆位相になるが、これも図示されていない。
図2は、図1の音響等価回路を示す回路図である。
ドライバユニット21は、ダイアフラム正面Aとダイアフラム背面Bとの間において、ボイスコイル駆動力v21、ダイアフラム質量m21、ダイアフラムスティフネスs21、及びダイアフラム機械抵抗r21の直列回路により構成されている。ダイアフラム正面Aには、フロントスペースC0のスティフネスが分岐接続され、更に、ダイアフラム背面Bにも、リアスペースC1のスティフネスが接続されている。これらのドライバユニット21、フロントスペースC0及びリアスペースC1により、直列共振回路が構成されている。フロントスペースC0のスティフネスには、音導管31aの質量m31a、及び外耳道38の容量によるスティフネスからなる直列回路が、並列に接続されている。
リアスペースC1のスティフネスには、開口部21eの質量、及びインナースペースC2のスティフネスの直列回路が、並列に接続されている。インナースペースC2のスティフネスには、音響抵抗材R2の質量、及びバックスペースC3のスティフネスの直列回路が、並列に接続されている。ドライバユニット21の等価回路、開口部21eの質量、及び音響部材R2の質量の直列回路は、音響抵抗材R1の質量により、バイパスされている。バックスペースC3のスティフネスには、通気孔34aの音響抵抗r34a及び質量m34aの直列回路が、並列に接続されている。
図2中にも、図1と同様に、音波の流れが矢印(1)〜(5)で示されている。
(実施例1の製造(組立)例)
本実施例1のカナル型イヤホン20の製造(組立)と周波数の感度調整の手順(a)〜(d)について、説明する。
(a) 先ず、インナーフロントハウジング32の背面側から、ドライバユニット21を挿着し、そのインナーフロントハウジング32の背面側に、インナーリアハウジング33を嵌合する。インナーフロントハウジング32に形成された連通孔32aに、音響抵抗材R1を挿入する。挿入した音響抵抗材R1により、低周波領域(例えば、20Hz付近)の感度を調整する。
(b) フロントハウジング31の背面から、前記(a)のインナーフロントハウジング32を嵌入する。
(c) インナーリアハウジング33の連通孔33aに、音響抵抗材R2を挿入する。音響抵抗材R1及び音響抵抗材R2を数回調整し、規定の感度に設定する。図2から分かるように、音響抵抗材R1を通る矢印(2)方向の音波と、音響抵抗材R2を通る矢印(4)方向の音波と、はそれぞれ独立して調整できる。そのため、製品を、設計感度に容易に調整できる。
(d) 内部にジャック36が収容されたリアハウジング34を、フロントハウジング31の背面に嵌合すれば、カナル型イヤホン20の製造(組立)が完了する。
(実施例1の動作)
図1及び図2のカナル型イヤホン20が動作する時の音波の流れを説明する。
ジャック36に挿着されたプラグ37から、ドライバユニット21へ音声信号が入力されると、そのドライバユニット21内のボイスコイル21cに音声信号が流れ、ダイアフラム21bが振動する。ダイアフラム21bの正面Aに発生した音波は、矢印(1)方向に、大部分が音導管31a及びイヤーピース35を通って、外耳道38へ放出される。
ダイアフラム2aの正面Aに発生した音波の一部は、矢印(2)方向に、連通孔32a内の音響抵抗材R1を通って、バックスペースC3に至る。
一方、ダイアフラム21bの背面Bに発生した音波は、矢印(3)方向に、ドライバユニット21の開口部21eを通って、インナースペースC2に至る。インナースペースC2に到達した音波は、矢印(4)方向に、連通孔33a内の音響抵抗材R2を通って、バックスペースC3に至る。バックスペースC3に到達した音波の一部は、矢印(5)方向に、音響抵抗r34a及び質量m34aで表されるリアハウジング34の通気孔34aを通って、外気へ漏れる。
(実施例1の効果)
本実施例1のカナル型イヤホン20によれば、次の(i)及び(ii)のような効果がある。
(i) 開口部21e、連通孔32a,33a、及び通気孔34aを設けているので、放音空間における音の「こもり」の発生を防止できる。更に、ドライバユニット21の背面側を、インナーリアハウジング33及びリアハウジング34の2重構造によって覆っているので、音漏れが少ないカナル型イヤホン20を実現できる。
(ii) カナル型イヤホン20では、連通孔32a及び連通孔33aを備え、ドライバユニット21の等価回路に対して、音響抵抗材R2の等価回路が直列に接続され、その直列に接続されたドライバユニット21の等価回路及び音響抵抗材R2の等価回路に対して、音響抵抗材R1の等価回路が並列に接続されている。そのため、音響抵抗材R1を用いた低周波領域の感度を容易に再調整でき、音響感度のばらつきの少ない製品を提供できる。しかも、汎用のドライバユニット21を用いて製造(組立)できるので、製造コストを低減できる。
(変形例)
本考案は、上記実施例1に限定されず、種々の利用形態や変形が可能である。この利用形態や変形例としては、例えば、次の(a)〜(c)のようなものがある。
(a) 図1中のジャック35に代えて、リアハウジング34の一部にケーブル引出口を設け、このケーブル引出口から引き込んだケーブルを、ドライバユニット21に接続する構成に変形しても良い。
(b) 図1の構造や形状を、他の形態に変更しても良い。例えば、フロントハウジング31とインナーフロントハウジング32とは、分離せずに、一体構造に変更しても良い。又、図2の等価回路に他の回路素子を付加する等の変更を加えても良い。
(c) 本考案は、カナル型イヤホン20以外の他の構造の密閉型イヤホンにも適用できる。
20 カナル型イヤホン
21 ドライバユニット(電気音響変換器)
21a マグネット
21b ダイアフラム(振動板)
21c ボイスコイル
21d フレーム
21e 開口部
30 ハウジング
31 フロントハウジング
31a 音導管
32 インナーフロントハウジング
32a,33a 第1、第2連通孔
33 インナーリアハウジング
34 リアハウジング
35 イヤーピース
36 ジャック
37 プラグ
C0 フロントスペース
C1 リアスペース
C2 インナースペース
C3 バックスペース
R1,R2 第1、第2音響抵抗材

Claims (6)

  1. 音声信号を音波に変換する電気音響変換器と、
    正面側に放音部が突設され、内部に前記電気音響変換器が収容され、前記放音部と前記電気音響変換器の正面側との間に形成されるフロントスペースを有する第1ハウジングと、
    前記第1ハウジングの背面側に装着され、前記電気音響変換器の背面側に形成されるインナースペースを覆う第2ハウジングと、
    前記第2ハウジングの背面側に装着され、前記第2ハウジングの背面側に形成されるバックスペースを覆う第3ハウジングと、
    前記第フロントスペースと前記バックスペースとを連通し、内部に第1音響抵抗材が挿入された第1連通孔と、
    前記インナースペースと前記バックスペースとを連通し、内部に第2音響抵抗材が挿入された第2連通孔と、
    を備え、
    前記電気音響変換器の等価回路に対して、前記第2音響抵抗材の等価回路が直列に接続され、
    前記直列に接続された電気音響変換器の等価回路及び第2音響抵抗材の等価回路に対して、前記第1音響抵抗材の等価回路が並列に接続されている、
    ことを特徴とする密閉型イヤホン。
  2. 前記第1ハウジングは、
    前記正面側に放音部が突設されたフロントハウジングと、
    前記フロントハウジングの背面側に装着され、内部に、前記電気音響変換器が収容され、前記放音部と前記電気音響変換器の正面側との間に形成される前記フロントスペースを有するインナーフロントハウジングと、
    を備えることを特徴とする請求項1記載の密閉型イヤホン。
  3. 前記電気音響変換器は、
    正面側が、前記フロントスペースに対向する音波発生用の振動板を有し、
    前記振動板の背面側のリアスペースと前記インナースペースとの間は、
    開口部により連通している、
    ことを特徴とする請求項2記載の密閉型イヤホン。
  4. 前記放音部は、
    前記フロントハウジングの正面側に突設された音導管と、
    前記音導管に着脱自在に装着された外耳道挿入用のイヤーピースと、
    を有することを特徴とする請求項2記載の密閉型イヤホン。
  5. 前記第3ハウジングには、外気と連通する通気孔が形成されている、
    ことを特徴とする請求項2記載の密閉型イヤホン。
  6. 前記第3ハウジングには、前記電気音響変換器に接続され、ケーブル付きプラグを挿脱自在に挿入するためのジャックが設けられている、
    ことを特徴とする請求項2記載の密閉型イヤホン。
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