JP3221135U - 弾頭回収器 - Google Patents
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Abstract
【課題】標的の後方にコンパクトに設置でき、また、鉛弾頭のみを容易に回収して処理処分できる、弾頭回収器を提供する。【解決手段】前面に鉛弾頭3の進入口が設けられた進入部20と、内部に鉛弾頭3を回収する横向き円筒状の回収ドラム部30を上下に備え、進入部20と回収ドラム部30の後方に、進入部20内に進入した鉛弾頭3を下方に案内して回収ドラム部30の回収口31に向けて反転させる反転案内部40を備える構成とする。【選択図】図5
Description
本考案は、射撃競技等において鉛弾頭を回収する弾頭回収器に関するものである。
ライフル射撃競技では、22ロングライフルの弾薬を使用する競技が盛んである。22ロングライフルとは口径5.6mmの鉛弾であり、音速に近いスピードで50m先の標的を撃ち抜き、バックストップ(弾頭が止まる箇所)に着弾する。バックストップは跳弾が出ない柔らかい土壌であることが好ましいが、定期的に鉛を含んだ汚染土壌を排出して交換する必要があり、その排出された土壌自体も処理が難しい。
また、射撃場によっては、角度を付けた鉄板を跳弾防止材として設置しているところがあるが、跳弾防止を施した鉄板のみでは、着弾した弾頭が細かく砕けて飛び散ることになり、汚染防止だけでなく、標的を裏側から損壊することになる。また、国民体育大会などの大きな競技大会では瞬時に点数が表示される高価な電子標的が使用されるので、弾頭の破片が飛散することは許されない。
鉛公害防止のため、従来より、標的通過後の弾頭を回収する装置が提案されている(特許文献1)。また、樹脂製の板を通過させて減速し装置内に充填した樹脂粒で停止させる装置が市販されている。
しかしながら、特許文献1の回収装置は、弾頭を縦向きの円筒状パイプの中で水平方向に旋回させて減速させ、下方に設けられた弾入れ部に落下させる構成であり、幅方向および縦方向にサイズが大型化し、標的の後方に設置しにくいという課題があった。また、上記市販の装置は、装置内に鉛弾頭を回収後、鉛弾頭の処理処分には鉛弾頭を樹脂粒から分別して取り出す作業が生じるという課題があった。
本考案は上記課題に鑑みてなされたもので、標的の後方にコンパクトに設置でき、また、鉛弾頭のみを容易に回収し処理処分することができる、弾頭回収器を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本考案に係る弾頭回収器は、
固定された標的を通過直後の鉛弾頭を回収する弾頭回収器であって、
前面に鉛弾頭の進入口が設けられた進入部と、内部に鉛弾頭を回収する横向き円筒状の回収ドラム部を上下に備え、進入部と回収ドラム部の後方に、進入部内に進入した鉛弾頭を下方に案内して回収ドラム部の回収口に向けて反転させる反転案内部を備えることを主要な特徴とする。
固定された標的を通過直後の鉛弾頭を回収する弾頭回収器であって、
前面に鉛弾頭の進入口が設けられた進入部と、内部に鉛弾頭を回収する横向き円筒状の回収ドラム部を上下に備え、進入部と回収ドラム部の後方に、進入部内に進入した鉛弾頭を下方に案内して回収ドラム部の回収口に向けて反転させる反転案内部を備えることを主要な特徴とする。
本考案に係る弾頭回収器は、
進入部が、進入口側で広く反転案内部側で狭くなる断面ラッパ形状をしていることを第2の特徴とする。
進入部が、進入口側で広く反転案内部側で狭くなる断面ラッパ形状をしていることを第2の特徴とする。
本考案に係る弾頭回収器は、
回収ドラム部が、回収口から回収された鉛弾頭が回収ドラム内を水平軸回りに旋回して落下可能な断面円筒形状をしていることを第3の特徴とする。
回収ドラム部が、回収口から回収された鉛弾頭が回収ドラム内を水平軸回りに旋回して落下可能な断面円筒形状をしていることを第3の特徴とする。
本考案に係る弾頭回収器は、
進入部の前面の進入口に、中央部に開口部を備える木質板材が取り付けられ、その下方に木質板材からなる跳弾防止材が取り付けられていることを第4の特徴とする。
進入部の前面の進入口に、中央部に開口部を備える木質板材が取り付けられ、その下方に木質板材からなる跳弾防止材が取り付けられていることを第4の特徴とする。
本考案に係る弾頭回収器は、
回収ドラム部の側面に排出用の扉を備えることを第5の特徴とする。
回収ドラム部の側面に排出用の扉を備えることを第5の特徴とする。
以上説明したように、本考案に係る弾頭回収器によると、前面に鉛弾頭の進入口が設けられた進入部と、内部に鉛弾頭を回収する横向き円筒状の回収ドラム部を上下に備え、進入部と回収ドラム部の後方に、進入部内に進入した鉛弾頭を下方に案内して回収ドラム部の回収口に向けて反転させる反転案内部を備える構成としたから、同回収器を標的の後方にコンパクトに設置することができ、また、鉛弾頭のみを容易に回収して処理処分できるという優れた効果を奏する。
本考案を実施するための一実施形態を図1ないし図6を参照して説明する。図1および図2において、符号Sは弾頭回収器を示している。
図1に示す弾頭回収器Sは、射撃手が標的を撃ち抜いた直後の鉛弾頭を回収するもので、22口径ロングライフル専用に使用される。図1および図3、図4に示すように、全体がコンパクトな外形をしている。同回収器Sは、左右の側板11と、前板12、天板13および背板14と、四隅の支柱15から、外形が構成されている。
また、同回収器Sは、左右の側板11,11の内側に、図2に示すように、鉛弾頭3(図5参照)の進入部20を上部に、回収ドラム部30を下部に、反転案内部40を後部に、それぞれ備えている。
進入部20は、前面に、22口径ロングライフルの鉛弾頭の進入口21が設けられている。進入部20は、左右の側板11と天板13と底板16から構成されている。進入口21には、中央部に円形の開口部22を備える木質板材23(厚さ15mm)が取り付けられている。かかる進入部20は、図2に示すように、縦断面視して、進入口21側が広く反転案内部30側が狭くなるような断面ラッパ形状をしている。
回収ドラム部30は、横向きの円筒形状をしており、図2に示すように、回収口31を備えている。回収ドラム部30は、左右の側板11と、円弧状の背板14から内巻き状に延び、底板16の下面、補助案内板17の下面を通り最後に端部が下向きとなって回収口31に達する内巻き案内板18から構成されている。内巻き案内板18の先端部分は、図2に示すように、補助案内板17と共に、反転案内部40の一部を構成している。
反転案内部40は、進入部20内に水平に進入した鉛弾頭3を下方に円滑に案内し回収ドラム部30の回収口31に向け反転させる部分で、反転案内部40は、左右の側板11と、天板13から続く円弧状の背板14と、補助案内板17から構成されている。かかる反転案内部40は、縦断面視して、進入部20から回収ドラム部30に向けて滑らかな円弧形状の内面を有している。
側板11には、図1および図4に示すように、回収ドラム部30内に回収された鉛弾頭の排出用の扉32が取り付けられている。扉32はラッチ33により開かないように固定できる。
前板12は、跳弾防止材としての役目を果たすもので、木質板材(厚さ30mmの杉板)からなり、床面Fに対して垂直になるように開口部22の下方に取り付けられている。
次に上記のように構成された弾頭回収器Sの使用方法と作用について、図5および図6等を参照しながら以下に述べる。
まず、弾頭回収器Sを標的の後方に設置する。図5および図6に示すように、標的1の後方に鉄板製の跳弾防止材2が設置されている場合、跳弾防止材2の直下に収まるように設置することができる。
射撃手が所定の姿勢で標的1に向けて22口径ロングライフル弾を射撃すると、図5に示すように、標的1を通過した鉛弾頭3は、前面の木質板材23の開口部22から進入部20に水平方向に進入し、斜め下向きに傾斜する天板13の内面に当接して進行方向を斜め下向きに変え、反転案内部40に進入する。
反転案内部40に進入した鉛弾頭3は、同図に示すように、補助案内板17と円弧状の背板14の内面に沿って回収ドラム部30の回収口31に向け反転し、回収口31から回収ドラム部30内に入り、回収ドラム30の内巻き案内板18の内面に沿って減速しながら水平軸回りに一周し、回収ドラム部30内に落下して回収される。
このようにして、競技終了後に多数の鉛弾頭3を回収したら、図4に示すラッチ33を解除して、扉32を開き、内部の多数の鉛弾頭3を取り出し、処理処分する。
標的1を通過した鉛弾頭3は、多くは前面の木質板材23の開口部22から進入部20に進入するが、開口部22から外れる場合がある。かかる場合も、木質板材23を板厚方向に通過して進入口21から進入部20に進入するので、回収ドラム部30に回収することができる。
本実施形態の弾頭回収器Sにおいて、前面の木質板材23には桐板が好適であるが、材質はこれに限られない。鉛弾頭を通しやすい柔らかい材質、例えばパルサ材、マツ材、スギ材なども使用可能である。
本実施形態の弾頭回収器Sによると、以下のような効果を奏する。
(1)回収器の高さおよび奥行きをコンパクト化できるので、図6に示すように、標的1の後方に設置された斜め向きの鉄板製の跳弾防止材2の直下のスペースに収まるように設置することができる。
(2)回収器の進入口21から進入した22口径ロングライフルの鉛弾頭は、図5に示すように、反転案内部40を通り、回収ドラム部30を一周して落下する構造であるので、鉛弾頭を容易かつ確実に、また、安全に回収することができる。
(3)回収器は、部材の少ないシンプルな構造であり、耐久性に優れ、また、製作費用の低廉化を図ることができる。
かくして、本考案に係る弾頭回収器によれば、標的の後方にコンパクトに設置でき、また、鉛弾頭のみを容易にかつ安全に回収し処理処分することができる。
本考案に係る弾頭回収器は、特に22口径ロングライフルの鉛弾頭の回収器として、ライフル射撃場等の射撃場、練習場等に設置して広く利用できる。
1 標的
2 跳弾防止材
3 鉛弾頭
11 側板
12 前板
13 天板
14 背板
15 支柱
16 底板
17 補助案内板
18 内巻き案内板
20 進入部
21 進入口
22 開口部
23 木質板材
30 回収ドラム部
31 回収口
32 扉
33 ラッチ
40 反転案内部
F 床面
S 弾頭回収器
2 跳弾防止材
3 鉛弾頭
11 側板
12 前板
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14 背板
15 支柱
16 底板
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20 進入部
21 進入口
22 開口部
23 木質板材
30 回収ドラム部
31 回収口
32 扉
33 ラッチ
40 反転案内部
F 床面
S 弾頭回収器
Claims (5)
- 固定された標的を通過直後の鉛弾頭を回収する弾頭回収器であって、
前面に鉛弾頭の進入口が設けられた進入部と、内部に鉛弾頭を回収する横向き円筒状の回収ドラム部を上下に備え、進入部と回収ドラム部の後方に、進入部内に進入した鉛弾頭を下方に案内して回収ドラム部の回収口に向けて反転させる反転案内部を備えることを特徴とする弾頭回収器。 - 進入部が、進入口側で広く反転案内部側で狭くなる断面ラッパ形状をしていることを特徴とする、請求項1記載の弾頭回収器。
- 回収ドラム部が、回収口から回収された鉛弾頭が回収ドラム内を水平軸回りに旋回して落下可能な断面円筒形状をしていることを特徴とする、請求項1または請求項2記載の弾頭回収器。
- 進入部の前面の進入口に、中央部に開口部を備える木質板材が取り付けられ、その下方に木質板材からなる跳弾防止材が取り付けられていることを特徴とする、請求項1ないし請求項3のいずれか一項に記載の弾頭回収器。
- 回収ドラム部の側面に排出用の扉を備えることを特徴とする、請求項1ないし請求項4のいずれか一項に記載の弾頭回収器。
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---|---|---|---|
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JP2019000500U JP3221135U (ja) | 2019-02-15 | 2019-02-15 | 弾頭回収器 |
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JP3221135U true JP3221135U (ja) | 2019-05-09 |
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2019
- 2019-02-15 JP JP2019000500U patent/JP3221135U/ja not_active Expired - Fee Related
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