JP3220289B2 - 容量重み付け弾性表面波フィルタ - Google Patents
容量重み付け弾性表面波フィルタInfo
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Description
わり、とくに容量重み付け弾性表面波フィルタに関す
る。
成されたくし歯状の表面波励振用電極に電気信号を印加
し、これを弾性表面波に変換して基板上を伝搬させ、さ
らにくし歯状の表面波受信用電極に到達した弾性表面波
を再度電気信号に変換する構成となっている。このよう
な弾性表面波フイルタはVHF帯からUHF帯にかけて
振幅特性、群遅延特性ともにほぼ任意の特性のフィルタ
が得られることから、フイルタの振幅特性および群遅延
特性に非常に厳しい仕様が要求されるTV−IF用に適して
おり、多数使用されている。それとともに、フイルタの
振幅特性および群遅延特性の改善に加えて、弾性表面波
フイルタの小形化やコストダウンが要求されるようにな
ってきている。
よび群遅延特性を目標の仕様に納めるために、図4に示
すように表面波を送受信するくし歯状電極の交差幅を電
極指毎に変えることにより表面波励振振幅の重み付けを
行う場合がある。このような重み付け方法をアポダイズ
法と呼ぶが、反射波(トリプルトランジェットエコー)
が出やすいなどの問題があるため、アポダイズ法より、
より高度な重み付けができる容量重み付けがある。
うにくし歯状電極の両端を容量を介して接続して、この
容量の大きさを変えることにより各電極指の電位の大き
さを制御する方法である。
を図3により説明する。図3(a)は、弾性表面波フィ
ルタを構成する素子チップの主表面の構造を示し、図3
(b)は図3(a)のA−A断面構造を示す。表面波を
励振および伝搬させるための圧電性基板1の上に電極指
4が設けられており、この電極指4は中央部が表面波励
振部6を構成している。バスバー電極2の端部にはチッ
プをパッケージないし回路パターンに接続するためのボ
ンディングパット21がある。またバスバー電極2を覆
うようにTa2 O 5 、 SiO2 等の誘電体薄膜3が形成さ
れ、バスバー電極2との一部に挟まれて容量部5が形成
されている。バスバー電極2に供給された電気信号はこ
の容量部5を介して電極指4に供給される。
する弾性表面波フィルタとして、ガラスなどの基板上
に、圧電膜および誘電物質膜を挟んでくし歯状電極と導
電膜とを配置する表面波フィルタ(特開昭 60-109319、
特開昭 60-38914 )や、ガラスなどの基板上に、導電膜
または高誘電物質よりなる膜が形成されているものと形
成されていないものとが混在させ、その上に圧電膜とく
し歯状電極とを形成する表面波フィルタ(特開昭 63-19
4405)が知られている。しかし、これらはいずれも「対
向電極を有する圧電性薄膜を用いた弾性表面波フィル
タ」であり、フィルタの構造中に容量部を設けたもので
ない。すなわち、前者においては弾性表面波フィルタの
製造工数や静電気耐圧特性を改善するために、くし歯状
電極の表面励振部全体に均一に導電膜が設けられてお
り、容量重み付けする要素はない。後者においてもくし
歯状電極の正電極と負電極と導電膜との間に同時に容量
が形成され容量重み付けする要素はない。
重み付け弾性表面波フィルタの場合、表面波励振部6に
接続する容量部5を電極指の両端部に付加する形で設け
る必要があるため、アポダイズ法の場合に比べて電極面
積を大きく取らなければならない。このことは、弾性表
面波フィルタの小型化の妨げとなり、また製造コストを
上昇させるという問題がある。
なされたもので、小型でかつ製造コストも上昇しない容
量重み付け弾性表面波フィルタを提供することを目的と
する。
性表面波フィルタは、圧電基板と、この圧電基板上に設
けられた表面波励振用の電極と容量重み付け用の電極か
らなる容量重み付け弾性表面波フィルタにおいて、表面
波励振用の電極は、圧電基板上に一様な電極長で所定の
間隔で配置された下部電極指群からなり、容量重み付け
用の電極は、少なくとも下部電極指を覆う誘電体薄膜を
介して下部電極指に対向する位置にそれぞれ配置された
第 1の上部電極指群と第 2の上部電極指群とからなり、
第 1の上部電極指群は第 1の共通電極で接続され、第 2
の上部電極指群は第 2の共通電極で接続され、第 1およ
び第 2の共通電極は外部接続端子となり、第 1の上部電
極指と下部電極指との間の電気容量と第 2の上部電極指
と下部電極指との間の電気容量とによりフィルタの電気
特性を重み付けすることを特徴とする。
電基板上に一様な電極長で所定の間隔で配置されている
が、所定の間隔とは各電極指が実質的に等間隔にあるこ
とをいう。また、各電極指はそれぞれ独立していてもよ
いが、たとえば 2個の電極指が対になり、対になった電
極指同士を短絡させたスプリット電極の形状であっても
よい。
の表面波励振用の電極上に誘電体薄膜を介して形成され
る。そしてこの容量重み付け電極と表面波励振用の電極
との間の電気容量によりフィルタの電気特性を重み付け
する。容量重み付け電極は、第 1の上部電極指群と第 2
の上部電極指群とからなり、それぞれが各共通電極で接
続されている。
の間の電気容量は、各電極の表面積、誘電体薄膜の材質
および膜厚等によって定まるので、本発明に係わる電極
部の形状、材質は重要である。とくに、容量重み付け電
極と表面波励振用の電極とのパターン合わせずれが生じ
ると電気容量の大きさが変動してしまうため、容量重み
付け電極幅と表面波励振用の電極幅とは重要となる。通
常の製造工程では電極幅方向にパターンが 2μm 程度ず
れる場合があるため、表面波励振用の電極の幅に対して
容量重み付け電極幅を 0.5μm から 4μm 程度細くある
いは太くすることがとくに好ましい。このように設定す
ることによって、 2μm 程度の合わせずれが生じたとし
ても電気容量の大きさに製造誤差が生じないようにする
ことができる。なお、上述のスプリット電極の形状にあ
っては、スプリット電極を形成する各電極幅に対して
0.5μm から 4μm 程度細くあるいは太くすることが好
ましい。
5 、 SiO2 、 Al 2 O3 、 SrTiO3、 ZnO等の誘電体を
使用することができる。
励振および伝搬する表面波に影響しない程度の厚さであ
る 0.01 λ(ここで、λは弾性表面波の波長を表す。)
以下であればよい。使用する周波数帯が 50MHz帯の場
合、好ましい誘電体薄膜の厚さとしては 0.05 μm から
0.6μm である。
きるように下部電極と上部電極との間のみに形成されて
いてもよく、また下部電極を含む基板全面に形成しても
よい。
LiNbO3 、 LiTaO3 、Bi12GeO 20等を挙げることができ
る。また、電極材料としては、アルミニウム(Al)が使
用されることが多いが、とくに制限なく導電材料を使用
することができる。たとえば、金(Au)、銀(Ag)、銅
(Cu)等を挙げることができる。
振するための電極指上に形成することにより、電極指の
両側に容量部を設ける必要がなくなる。また、両側に容
量部分だけ、弾性表面波フィルタが小型化できる。
明する。 実施例1 実施例1の容量重み付け弾性表面波フィルタを図1に示
す。図1(a)は、弾性表面波フィルタを構成する素子
チップの主表面の構造を示し、図1(b)は図1(a)
のA−A断面構造を示す。表面波を励振および伝搬させ
るための圧電性基板1上にアルミニウム(Al)で構成さ
れた長さ lの下部電極指41が複数本配置されている。
この下部電極指41を覆い圧電性基板1全体にスパッタ
リング法により厚さ0.05μm の SiO2 で構成された誘電
体薄膜3が形成される。誘電体薄膜3の上であって下部
電極指41に対向する位置にほぼ同じ幅でほぼ平行に形
成された長さ la の第 1の上部電極指42が第 1のバス
バー電極22に接続されている。同様に、誘電体薄膜3
の上であって下部電極指41に対向する位置にほぼ同じ
幅でほぼ平行に形成された長さ lb の第 2の上部電極指
43が第 2のバスバー電極23に接続されている。重み
付けを行うための容量は第 1もしくは第 2の上部電極指
と誘電体薄膜3を介して対向する下部電極指41との間
に設けられている。この容量の大きさは第 1もしくは第
2の上部電極指が下部電極指41と向かい合う長さ la
および lb により決定される。電気信号は第 1と第 2の
バスバー電極に接続されたボンディングパッド24から
供給され第 1と第 2の上部電極指と誘電体薄膜3を介し
て下部電極指41との間で生じる電気容量を介して下部
電極指41に伝えられ表面波として励振される。
は、従来の容量重み付け弾性表面波フィルタと比較し
て、同等以上の振幅特性および群遅延特性を示した。ま
た、弾性表面波フィルタの大きさを大幅に小さくするこ
とができた。
す。図2は、弾性表面波フィルタを構成する素子チップ
の主表面の構造を示す。表面波を励振および伝搬させる
ための圧電性基板上にアルミニウム(Al)で構成された
下部電極指41が複数本配置されている。電極幅約λ/8
の下部電極指41はピッチλ/4で配置されている。ここ
でλは弾性表面波を最も強く励振するときの表面波の波
長を表す。下部電極指41は下部ショート電極411に
より 1本おきに隣の電極と電気的に短絡されている。こ
の下部電極指41を覆い圧電性基板1全体にスパッタリ
ング法により厚さ0.05μm の SiO2 で構成された誘電体
薄膜3が形成される。誘電体薄膜3の上であって下部電
極指41に対向する位置に下部ショート電極411によ
り短絡された 2本の下部電極を同時に覆うように上部電
極指42が形成される。アポダイズ法において電極幅約
λ/8の電極指を 2本ずつ組み合わせ重み付けを行うスプ
リット電極構造があるが、図2に示す実施例2はこれを
容量重み付けに適用したものである。容量による重み付
けは実施例1と同様に誘電体薄膜3を介して下部電極指
41と上部電極指42との間で生じる電気容量を利用し
ている。
は、従来の容量重み付け弾性表面波フィルタと比較し
て、同等以上の振幅特性および群遅延特性を示した。ま
た、弾性表面波フィルタの大きさを大幅に小さくするこ
とができた。
タは、容量重み付けを行うための容量部を表面波を励振
するための電極指上に設けることにより、電極指の両側
に容量部を設ける必要がなくなり、チップ面積を大きく
することなくして容量重み付け弾性表面波フィルタを得
ることができる。
とができるので、材料費も少なくなり製造コストを下げ
ることができる。
示す図である。なお、図1(a)は、弾性表面波フィル
タを構成する素子チップの主表面の構造を示し、図1
(b)は図1(a)のA−A断面構造を示す。
構成する素子チップの主表面の構造を示す図である。
す図である。なお、図3(a)は、弾性表面波フィルタ
を構成する素子チップの主表面の構造を示し、図3
(b)は図3(a)のA−A断面構造を示す。
念図である。
る。
電体薄膜、4………電極指、5………容量部、6………
表面波励振部。
Claims (1)
- 【請求項1】 圧電基板と、この圧電基板上に設けられ
た表面波励振用の電極と容量重み付け用の電極とからな
る容量重み付け弾性表面波フィルタにおいて、 前記表面波励振用の電極は、前記圧電基板上に一様な電
極長で所定の間隔で配置された下部電極指群からなり、 前記容量重み付け用の電極は、少なくとも前記下部電極
指を覆う誘電体薄膜を介して前記下部電極指に対向する
位置にそれぞれ配置された第 1の上部電極指群と第 2の
上部電極指群とからなり、 前記第 1の上部電極指群は第 1の共通電極で接続され、
前記第 2の上部電極指群は第 2の共通電極で接続され、
前記第 1および第 2の共通電極は外部接続端子となり、
前記第 1の上部電極指と前記下部電極指との間の電気容
量と前記第 2の上部電極指と前記下部電極指との間の電
気容量とによりフィルタの電気特性を重み付けすること
を特徴とする容量重み付け弾性表面波フィルタ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14738393A JP3220289B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 容量重み付け弾性表面波フィルタ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP14738393A JP3220289B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 容量重み付け弾性表面波フィルタ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH077360A JPH077360A (ja) | 1995-01-10 |
JP3220289B2 true JP3220289B2 (ja) | 2001-10-22 |
Family
ID=15429016
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP14738393A Expired - Fee Related JP3220289B2 (ja) | 1993-06-18 | 1993-06-18 | 容量重み付け弾性表面波フィルタ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3220289B2 (ja) |
-
1993
- 1993-06-18 JP JP14738393A patent/JP3220289B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JPH077360A (ja) | 1995-01-10 |
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