JP3219951B2 - 電流測定装置 - Google Patents

電流測定装置

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JP3219951B2
JP3219951B2 JP31852894A JP31852894A JP3219951B2 JP 3219951 B2 JP3219951 B2 JP 3219951B2 JP 31852894 A JP31852894 A JP 31852894A JP 31852894 A JP31852894 A JP 31852894A JP 3219951 B2 JP3219951 B2 JP 3219951B2
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、電流の測定装置に関
し、特に、電流磁界のファラデー効果を利用する電流測
定装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】光の偏波面が磁界の作用により回転する
ファラデー効果を利用した電流測定装置が知られてお
り、このような測定原理に基づく電流の測定装置におい
て、周回積分型の電流測定装置が、例えば、ガス絶縁開
閉装置内における電流の測定に利用されている。
【0003】この種の周回積分型の電流測定装置は、光
を利用しているために電磁雑音の影響がなく、電気的な
絶縁が容易に行なえるなどの利点があり、通常、被測定
電流が流れている導体の外周に周回状の光路を形成し、
この光路内に直線偏波光を通過させた時に、被測定電流
が作る磁界の大きさに比例して偏波面が回転するので、
この偏波面の回転角、すなわち、ファラデー回転角を測
定することにより、被測定電流の大きさを求める。
【0004】ところで、このような構成の電流測定装置
では、一般的に、光路の形成材料として鉛ガラスを使用
し、この鉛ガラスを枠形のブロックに形成したファラデ
ーセンサが使用されていたが、このようなガラスブロッ
クを用いるセンサでは、周回させるための構造が複雑に
なり、しかも、重量が重く、小型化に限界があった。そ
こで、近時、光路に光ファイバ製のファラデーセンサを
用いることで、周回が簡単にでき、大幅に軽量かつ小型
化することができる電流測定装置が、例えば、特開昭6
2−161059号公報や特公平3−13177号公報
などに提案されている。
【0005】しかしながら、このような光ファイバをフ
ァラデーセンサとして使用する周回積分型の電流測定装
置には、以下に説明する技術的課題があった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、周回積分型
の電流測定装置では、直線偏波光の光路への入射端と、
同偏波光の光路からの出射端とが平面的に見て同一面上
に位置しておらず、光路のループが開放されていると、
外部磁界の影響や、ループと導体との相対的な位置関係
に起因する測定誤差が生じるので、光路のループが完全
に閉塞されていることが望ましい。
【0007】ところが、光路に光ファイバセンサを用い
た場合には、光ファイバセンサの入射端側には、直線偏
波光を導入するための偏光子などの入射系光学部品が配
置され、また、光ファイバセンサの出射端側には、コリ
メータレンズ,検光子,プリズムなどの出射系光学部品
を配置しなければならないので、光ファイバセンサの入
射端と出射端とを一致させることが非常に困難な状態に
なっていた。
【0008】このため、従来の光ファイバセンサを使用
する周回積分型の電流測定装置では、外部導体に流れた
電流などによる外部磁界の影響や測定対象導体中の電流
の不均一性に起因した誤差が発生するという問題があっ
た。本発明者らは、上述した従来の問題点を鋭意検討し
た結果、光ファイバセンサの入射端と出射端との間が、
磁界の影響を受けない状態に維持できれば、光ファイバ
センサの入射端と出射端との間が開放されていても、外
部磁界の影響や測定対象導体中の電流の不均一性の影響
を受けないことを知得し、この知得に基づいて本発明を
完成したものであって、本発明の目的は、外部磁界の影
響や測定対象導体中の電流の不均一性に起因した誤差を
排除することで高精度の測定ができる電流測定装置を提
供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明は、被測定電流が流れている導体の外周に光
ファイバで構成した非閉ループ状の光路を周回させ、前
記光ファイバ中に直線偏波光を通過させた際の、前記被
測定電流の磁界作用で回転する前記直線偏波光のファラ
デー回転角を測定する電流測定装置において、前記光フ
ァイバへの前記直線偏波光の入射端と、前記光ファイバ
からの前記直線偏波光の出射端との外周を、前記入射端
と出射端との磁気的なポテンシャルが同一になるよう
に、透磁率の大きな部材で形成した箱体で囲繞したこと
を特徴とする。また、第二の発明として、被測定電流が
流れている導体の外周に光ファイバで構成した非閉ルー
プ状の光路を周回させ、前記光ファイバ中に直線偏波光
を通過させた際の、前記被測定電流の磁界作用で回転す
る前記直線偏波光のファラデー回転角を測定する電流測
定装置において、前記光ファイバへの前記直線偏波光の
入射端と、前記光ファイバからの前記直線偏波光の出射
端との間に透磁率の大きなブロック体を挿入し、前記入
射端と出射端との間を磁気的に短絡したことを特徴とす
る。
【0010】
【作用】 上記構成の電流測定装置によれば、入射端と
出射端との間が開放されていて、非閉ループ状の光路が
周回していたとしても、光ファイバへの直線偏波光の入
射端と、光ファイバからの直線偏波光の出射端との外周
を透磁率の大きな部材で形成した箱体で囲繞しているの
で、入射端と出射端との磁気的なポテンシャルが同一と
なって、実質上、光ファイバの光路は、完全に閉塞した
状態と見做すことができる。 また、請求項2の構成に
よれば、光ファイバへの直線偏波光の入射端と、光ファ
イバからの直線偏波光の出射端との間に透磁率の大きな
ブロック体を挿入し、入射端と出射端との間を磁気的に
短絡しているので、入射端と出射端との間が開放されて
いて、非閉ループ状の光路が周回していたとしても、請
求項1と同様に、入射端と出射端との磁気的なポテンシ
ャルが同一となって、実質上、光ファイバの光路は、完
全に閉塞した状態と見做すことができる。
【0011】
【実施例】以下本発明の好適な実施例について添附図面
を参照して詳細に説明する。図1は、本発明にかかる電
流測定装置の第1実施例を示している。同図に示す電流
測定装置は、被測定電流Iが流れている導体1の外周
に、周回するように配置された光ファイバセンサ2を有
している。光ファイバセンサ2は、導体1の外周を周回
させるようにして直線偏波光を通過させるものであっ
て、直線偏波光の入射端2aと、直線偏波光の出射端2
bとは、平面的に見て平行な位置に設定されているが、
この光ファイバセンサ2で構成した光路は、開放されて
いて、非閉ループ状になっている。
【0012】光ファイバセンサ2の入射端2a側には、
入射系光学部品3が近接配置されていて、この入射系光
学部品3には、図外の光源、例えば、半導体レーザから
発射された光を導く光ファイバ4の一端が配設されてい
る。なお、この入射系光学部品3には、例えば、光源か
ら発射された光から所定の偏波面角度の直線偏波光のみ
を透過させる偏光子などが含まれている。
【0013】一方、光ファイバセンサ2の出射端2b側
には、出射系光学部品5が近接配置されていて、この出
射系光学部品5には、光ファイバセンサ2を通過した光
から、所定の偏波面角度の直線偏波光を抽出するコリメ
ータレンズ,検光子や、この検光子で検出された光を直
交する2つの偏光成分に分離するローションプリズムな
どが含まれていて、出射系光学部品5には、分離された
光を図外の光電変換素子に導出する光ファイバ6が近接
配置されている。
【0014】そして、本実施例の電流測定装置では、光
ファイバセンサ2への直線偏波光の入射端2aと、光フ
ァイバセンサ2からの直線偏波光の出射端2bとの外周
を取り囲むようにして透磁率の大きな部材、例えば、フ
ェライトで形成された箱体7が設置されている。このよ
うに構成された本実施例の電流測定装置によれば、光フ
ァイバセンサ2の入射端2aと出射端2bとの間が開放
されていて、非閉ループ状の光路が周回していたとして
も、光ファイバセンサ2への直線偏波光の入射端2a
と、光ファイバセンサ2からの直線偏波光の出射端2b
との外周を透磁率の大きな箱体7で囲繞しているので、
箱体7中の磁界は殆ど零になり、入射端2aと出射端2
bとの磁気的なポテンシャルが同一となって、実質上、
光ファイバセンサ2の光路は、完全に閉塞した状態と見
做すことができる。
【0015】すなわち、図1に示した電流測定装置にお
いて、いま例えば、箱体7を設置しないとすれば、光フ
ァイバセンサ2(ファラデー素子)で検出されるファラ
デー回転角(光ファイバセンサ2中で発生するファラデ
ー回転)θF は、光ファイバセンサ2のベルデ定数を
V、導体1に流れる電流Iによる磁界の大きさをHとす
ると、以下の式で表される。
【0016】
【数1】 ここで、光ファイバセンサ2の光路が閉ループを形成し
ていて、完全な周回積分(a=b)が行なわれたとする
と、
【0017】
【数2】 となる。つまり、光ファイバセンサ2の入射端2aと出
射端2bとが一致していれば、導体1の位置に関係な
く、また、光ファイバセンサ2が囲まない導体に流れる
電流の影響を受けずに、光ファイバセンサ2が囲む導体
1に流れる電流Iのみを光ファイバセンサ2で検出する
ことができる。ところが、光ファイバセンサ2の入射端
2aと出射端2bとが一致していなければ、光ファイバ
センサ2で検出されるファラデー回転角θF ’は、
【0018】
【数3】 となる。ここで、図1に示したように、光ファイバセン
サ2の入射端2aと出射端2bとを1つの透磁率の大き
な箱体7で囲繞し、箱体7内の磁界を非常に小さくし、
箱体7内の磁界の大きさが、箱体7の外部に比べでr倍
(r≪1)となるようにしたとすると、箱体7の外部の
磁界をH0 (H0 は位置の関数)とすれば、上記式は、
【0019】
【数4】 となり、θF ’は、完全な周回積分が行なわれた場合の
θF とほぼ等しくなる
【0020】なお、本実施例における箱体7の囲繞状態
は、光ファイバセンサ2の入射端2aと出射端2bとの
間の磁界が非常に小さく、殆ど零と見做される状態であ
ればよく、必ずしも入射端2aと出射端2bとの外周を
全周に渡って囲繞する必要はない。図2は、本発明にか
かる電流測定装置の第2実施例を示しており、以下にそ
の特徴点についてのみ説明する。同図に示す実施例で
は、光ファイバセンサ2への直線偏波光の入射端2a
と、光ファイバセンサ2からの直線偏波光の出射端2b
との外周を取り囲むようにして設けた透磁率の大きな箱
体7に代えて、入射端2aと出射端2bとの間に透磁率
μsの大きなブロック体8を挿入配置している。
【0021】ブロック体8は、入射系光学部品3と出射
系光学部品5とにそれぞれ近接し、かつ、入射端2aと
出射端2bとの間を結ぶ線上に交差するように配置され
ていて、入射端2aと出射端2bとの間を磁気的に短絡
している。このように構成された電流測定装置において
は、光ファイバセンサ2で検出されるファラデー回転角
θF ”は、ブロック体8の外部空間中の磁界をH0 とす
れば、
【0022】
【数5】 となり、μsが大きい場合(例えば、ブロック体8をフ
ェライトで構成すると、μsは、約数千程度になる)に
は、式中の右辺第2項が殆ど零になるので、θF”も完
全な周回積分が行なわれた場合のθF とほぼ等しくな
る。本発明者らは、上述した構成の電流測定装置の作用
効果を確認するために、図3に示すセンサユニット10
を作成し、以下に説明する2つの実験を試みた。図3に
示したセンサユニットは、鉛ガラス光ファイバセンサ1
2と、センサ保持具14と、入射系光学部品16および
出射系光学部品18とから構成されている。センサ保持
具14は、アルミニウム製の円環状の中空枠14aと、
この中空枠14aの外周端に突設された合成樹脂製のプ
レート14bとから構成されていて、中空枠14aの外
周に光ファイバセンサ12が巻き付けられていて、光フ
ァイバセンサ12の入射端12aと出射端12bとがプ
レート14b上に配置されている。
【0023】入射系光学部品16は、積層型の偏光子1
6aと、一端が図外の光源に接続される偏波面保持ファ
イバ16bとを有していて、偏光子16aは、プレート
14b上に固定された筒状のホルダー16cの中心に配
置され、その前後面に偏波面保持ファイバ16bの他端
と光ファイバセンサ12の入射端12aとが近接配置さ
れている。
【0024】出射系光学部品18は、検光子18aと、
1/2λ板18bと、プリズム18cと、2本のマルチ
モード光ファイバ18d,18eとから構成されてい
て、1/2λ板18bの前面側に光ファイバセンサ12
の出射端12bが近接配置されている。図4は、このよ
うに構成されたセンサユニット10を用いて、周回積分
型の電流測定装置における外部磁界の影響がどのように
現れるかを確認するために行なった第1実験の実験状態
を示している。
【0025】同図に示す実験では、センサユニット10
の2本のマルチモード光ファイバ18d,18eの端部
に一対の光電変換素子20,21を設置し、各光電変換
素子20,21の出力側にそれぞれ並列接続された被測
定商用交流用ハイパスフィルター22とローパスフィル
ター24とを設け、一対のハイパスフィルター22とロ
ーパスフィルター24との出力側にそれぞれ除算器26
を接続し、各除算器26の出力側に加算器28を接続
し、この加算器28の出力側にノイズ除去用のバンドパ
スフィルター30を介装して、バンドパスフィルター3
0から出力信号が得られるようにした。
【0026】一方、センサユニット10の中空枠14a
に近接してループ状の導体32を配置し、この導体32
には、一対の標準CT34,36を設けた。一方の標準
CT34には、可変抵抗38を介してスライダックトラ
ンス40の二次側捲線を接続し、スライダックトランス
40の一次側には、商用電源42を接続した。他方の標
準CTには、導体32に流れる電流を測定するために電
流計44と、波形観察用のオシロスコープとを接続し
た。
【0027】導体32の位置は、図5に示すように、中
空枠14aの外周の3箇所(A〜C)に設定した。この
実験では、まず、光ファイバセンサ12の入射端12a
と出射端12bとが開放され、光ファイバセンサ12が
非閉ループになっている状態で、外部磁界が作用したと
きの影響を確認するために、中空枠14aの外周の3箇
所(A〜C)の位置で、導体32に270Aの電流を通
電してみた。
【0028】その結果、導体32をAに位置させた状態
では、センサユニット10の出力信号が78.5mv、
同Bでは、9.1mv、同Cでは、49.8mv出力さ
れた。このとき得られた導体32の通電電流と出力信号
との信号波形を図8,11,13にそれぞれ示してい
る。この試験から明らかなように、周回積分型の電流測
定装置において、光ファイバセンサ12が閉ループにな
っていない場合には、外部磁界の影響を大きく受けるこ
とが確認された。
【0029】そこで、本発明者らは、図6に示す2種類
のフェライトコア50,50a(株式会社TOKIN
製:商品名2500B、初比透磁率2500、以下、図
6(A)に示したものをヨ形、同(B)に示したものを
コ形と指称する)と、アルミニウム製の箱(図示省略)
とを準備し、これらの部材を図7に示す位置に設置した
場合に、センサユニット10の出力がどのように変化す
るか観察してみた。2種類のフェライトコア50,50
aの設置箇所は、プレート14b上において、光ファイ
バセンサ12の端部側を横切るような位置,と、光
ファイバセンサ12の側面側の位置の3箇所とし、特
に、光ファイバセンサ12を横切る位置では、入,出射
端12a,12bから若干離れた位置と、光ファイバ
センサ12の入,出射端12a,12bに近接した位置
とを設定した。
【0030】以下の表1にフェライトコア50,50a
およびアルミニウム製の箱を設置したときの出力信号の
変化を示しており、図9に実験6の波形、図10に実験
9の波形、図12に実験14の波形、図14に実験20
の波形をそれぞれ示している。
【0031】
【表1】
【表2】 表1,2および図8〜図14に示した実験結果から明ら
かなように、導電性の箱で光学部(入射系および出射系
光学部品16,18)を囲むと、実験9に示したよう
に、出力信号が低下するとともに、透磁率の大きなフェ
ライトコア50,50aを設置すると、例えば、実験6
に示したように、同様に出力信号が大きく低下し、本発
明の有効性が確認された。
【0032】この場合、アルミニウム製の箱よりもフェ
ライトコア50,50aの方がより効果が顕著であり、
特に、光ファイバセンサ12の入,出射端12a,12
bの近傍をフェライトコア50,50aで接続するよう
に設置することがより一層効果的であった。また、形状
の異なる2つのフェライトコア50,50aでは、効果
上殆ど相違が認められなかった。さらに、実験6,8,
10などに示すように、フェライトコア50,50a同
士を密着させて、光ファイバセンサ12の入,出射端1
2a,12bを囲むようにすることがさらに一層効果的
であることも判明した。
【0033】第2の実験は、光ファイバセンサ12内に
おいて、電流が流れる導体の位置により出力がどのよう
に変化するかを確認するために行なったものであって、
図4に示した導体32は、中空枠14aの内部を挿通す
るように設置した。導体32の設置箇所は、図15に示
すように、中空枠14aを周方向に沿って4分割した位
置D〜Gと、中空枠14aの中心位置Hの5箇所にし
た。
【0034】この実験では、前述した実験で形状の異な
る2つのフェライトコア50,50aで効果上殆ど差が
なかったので、ヨ形コア50だけを使用し、その設置位
置も図7に示したととだけで行なった。得られた試
験結果を以下の表2に示している。
【0035】
【表3】 表3に示した実験結果から明らかなように、フェライト
コア50を設置しない場合(試験22,25,28,3
1,34)には、出力信号のバラツキが非常に大きくな
っているが、フェライトコア50を設置した場合には、
出力信号のバラツキがおよびのいずれの場合も小さ
く、透磁率の大きなフェライトコア50を光ファイバセ
ンサ12の入,出射端12a,12b間に設けること
で、導体32の挿通位置に起因する測定値のバラツキが
非常に少なくなることが判る。
【0036】また、表2に示した実験結果から、フェラ
イトコア50を設置しない場合、フェライトコア50を
に設置した場合、フェライトコア50を,に設置
した場合のそれぞれについて、最大誤差を算出してみ
た。その結果、 フェライトコア50を設置しない場合、1796−16
86=110 フェライトコア50をに設置した場合、1811−1
772=39 フェライトコア50を,に設置した場合、1826
−1820=6 となり、フェライトコア50を設置しない場合を100
%とすると、に設置した場合には35%、,に設
置した場合には5%にそれぞれ低減することが判った。
【0037】なお、上記実施例および実験では、本発明
を交流電流の測定に適用した場合を例示したが、本発明
の実施はこれに限定されることはなく、導電性の箱で囲
む場合を除き、直流電流の測定にも適用することができ
る。また、上記以外にも、別の型の光電流センサに対し
て、フェライト、パーマロイ(78パーマロイ)、鉄で
できた磁気しゃへい用のブロック体を使用した実験を行
って、良好な結果が得られている。以下の表4にそれら
の強磁性体の例とその一般的な透磁率を示す。
【表4】
【0038】
【発明の効果】以上、実施例および実験で詳細に説明し
たように、本発明にかかる電流測定装置によれば、外部
磁界の影響や測定対象導体中の電流の不均一性に起因し
た誤差を排除することで高精度の測定が可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかる電流測定装置の第1実施例を示
す原理説明図である。
【図2】本発明にかかる電流測定装置の第2実施例を示
す原理説明図である。
【図3】本発明の作用効果を確認するための実験に使用
したセンサユニットの平面説明図である。
【図4】本発明の作用効果を確認するために行なった実
験の説明図である。
【図5】本発明の作用効果を確認するために行なった第
1実験の導体と光ファイバセンサとの位置関係を示す説
明図である。
【図6】同第1実験に使用したフェライトコアの斜視図
である。
【図7】同第1実験におけるフェライトコアの設置箇所
を示す説明図である。
【図8】同第1実験の試験No.1における導体への通
電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号の波
形(下)とを示す波形図である。
【図9】同第1実験の試験No.6における導体への通
電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号の波
形(下)とを示す波形図である。
【図10】同第1実験の試験No.9における導体への
通電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号の
波形(下)とを示す波形図である。
【図11】同第1実験の試験No.11における導体へ
の通電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号
の波形(下)とを示す波形図である。
【図12】同第1実験の試験No.14における導体へ
の通電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号
の波形(下)とを示す波形図である。
【図13】同第1実験の試験No.15における導体へ
の通電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号
の波形(下)とを示す波形図である。
【図14】同第1実験の試験No.20における導体へ
の通電電流(270Arms)の波形(上)と出力信号
の波形(下)とを示す波形図である。
【図15】本発明の作用効果を確認するために行なった
第2実験の導体と光ファイバセンサとの位置関係を示す
説明図である。
【符号の説明】
1 導体 2 光ファイバセンサ 2a 入射端 2b 出射端 3 入射系光学部品 4 光ファイバ 5 出射系光学部品 6 光ファイバ 7 箱体(透磁率の大きな部材) 8 ブロック体(透磁率の大きな部材)
フロントページの続き (72)発明者 近藤 礼志 神奈川県横浜市鶴見区江ケ崎町4番1号 東京電力株式会社 電力技術研究所内 (72)発明者 坂本 和夫 東京都新宿区中落合2丁目7番5号 ホ ーヤ株式会社内 (56)参考文献 特開 昭64−53169(JP,A) 特開 平5−232145(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G01R 15/24 G02F 1/095

Claims (2)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被測定電流が流れている導体の外周に光
    ファイバで構成した非閉ループ状の光路を周回させ、前
    記光ファイバ中に直線偏波光を通過させた際に、前記被
    測定電流の磁界作用で回転する前記直線偏波光のファラ
    デー回転角を測定する電流測定装置において、 前記光ファイバへの前記直線偏波光の入射端と、前記光
    ファイバからの前記直線偏波光の出射端との外周を、前
    記入射端と出射端との磁気的なポテンシャルが同一にな
    るように、透磁率の大きな部材で形成した箱体で囲繞し
    ことを特徴とする電流測定装置。
  2. 【請求項2】 被測定電流が流れている導体の外周に光
    ファイバで構成した非閉ループ状の光路を周回させ、前
    記光ファイバ中に直線偏波光を通過させた際の、前記被
    測定電流の磁界作用で回転する前記直線偏波光のファラ
    デー回転角を測定する電流測定装置において、 前記光ファイバへの前記直線偏波光の入射端と、前記光
    ファイバからの前記直線偏波光の出射端との間に透磁率
    の大きなブロック体を挿入し、前記入射端と出射端との
    間を磁気的に短絡したことを特徴とする電流の測定装
    置。
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