JP3215345U - 害獣駆逐装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】簡易な構成で害獣を駆逐する装置を提供する。【解決手段】対象領域に近寄る害獣(例えば、ネズミ、イノシシ)を追い払う害獣駆逐装置100、101であって、二つの発光体10と、二つの発光体10を、害獣の天敵となる生物の両眼間隔で装着する装着手段(例えば、基板20または筐体30)と、を備える。害獣の天敵となる生物の両眼を模した簡易な構成により、害獣が対象領域に近寄らないように威嚇し、害獣を追い払うことができる。【選択図】図1

Description

本考案は、害獣駆逐装置に関し、特に発光体を用いて害獣を威嚇する害獣駆逐装置に関する。
従来、耕作地に侵入した動物が収穫前の農作物を食い荒らすことや、納屋、食糧庫、室内などに侵入した動物が内部の食糧を食べたり、設備を荒らすなど、害獣の被害が問題になっている。
これらの問題を解決するために、忌避、威嚇、捕獲、侵入防止などの様々な技術が開示されている。一例として、発光ダイオード(LED:Light Emitting Diode)を用いて害獣を忌避、威嚇する技術には、ネズミを近寄らせない装置(例えば、特許文献1、特許文献2)や、イノシシを撃退する装置(例えば、特許文献3)が開示されている。
しかし、これら技術では、装置を構成する部材が多くなり、コストの上昇などにつながっていた。加えて、設置作業や維持管理作業の負担が大きくなっていた。例えば、装置の消費電力が大きかったり、交流電源(AC電源)が必要であったり、対象範囲が広い場合には、設置作業の負荷が大きい。また、電気柵では導線または電線に雑草が接触すると漏電を起こし効果が無くなってしまうという事情から、導線の周囲全体の除草作業が定期的に必要となる。特に、高齢者にとってはこれらが大きな負担となる。このような事情が、装置の導入を妨げる要因の一つになっていた。
特開2012‐170383号公報 特開2006‐75151号公報 特開2011‐97875号公報
本考案は、上述した問題に鑑みてなされたものであり、簡易な構成で害獣を駆逐する装置を提供することを目的とする。
上述した課題を解決するために、本考案の害獣駆逐装置は、対象領域に近寄る害獣を追い払う装置であって、二つの発光体と、前記二つの発光体を、前記害獣の天敵となる生物の両眼間隔で装着する装着手段と、を備える。
本考案によれば、簡易な構成で害獣を駆逐する装置を提供することができる。
本考案の一実施形態の害獣駆逐装置の構成例を説明する概略図である。 実施形態1の害獣駆逐装置の回路構成例を説明する図である。 実施形態1の害獣駆逐装置の一例を示す写真である。 実施形態2の害獣駆逐装置の回路構成例を説明する図である。 実施形態2の害獣駆逐装置の一例を示す写真である。
以下、実施形態について、図面を参照しながら説明する。説明の明確化のため、以下の記載および図面は、適宜、省略または簡略化がなされている。各図面において同一の構成または機能を有する構成要素および相当部分には、同一の符号を付し、その説明を省略する。
本考案は、害獣を対象領域から排除するため、害獣の天敵となる生物の両眼を模した構成により、害獣が対象領域に近寄らないように威嚇し、害獣を追い払う害獣駆逐装置を提供する。詳細には、害獣駆逐装置は、二つの発光体を、駆逐対象となる害獣の天敵の両眼間隔で筐体の外面や基板などに装着する。装置を、侵入経路などに設置し点灯させると、これを見た害獣は、二つの発光体を天敵の存在として認識し、あるいは、天敵に補足されたと認識して回避行動をとることにより、害獣を遠ざける仕組みである。
図1は、本考案の一実施形態の害獣駆逐装置の構成例を説明する概略図である。
害獣駆逐装置100、101は、二つの発光体10と、害獣の天敵の両眼間隔で発光体10を取り付ける装着手段とを少なくとも備える。図1中、(a)は、装着手段として基板20を用いた構成例であり、(b)は、装着手段として筐体30を用いた構成例である。
発光体10は、発光ダイオード(以下、適宜「LED」と記載する)を用いる。
装着手段は、二つの発光体10を、対象とする害獣の天敵となる生物の両眼間隔で装着することが可能な手段であればよい。図1では、装着手段として、基板20と筐体30とを一例として示したが、これに限られるわけではない。発光体10を、両眼間隔をあけて固定可能な部材であれば、装着手段として用いることができる。
以下、具体的な実施形態を説明する。
実施形態1.
実施形態1では、ネズミを排除するため、ネズミの天敵であるヘビ(アオダイショウ)の眼を模した装置により、装置が見える範囲にネズミを近寄らせないことを目的とする害獣駆逐装置の一例について説明する。
図2は、実施形態1の害獣駆逐装置110の回路構成例を説明する図である。図3は、害獣駆逐装置110の一例を示す写真である。
害獣駆逐装置110の回路は、LED11、12、電源41および抵抗51を有する。
LED11、12は、発光体である。
電源41は、乾電池または二次電池を用いる。LEDの発光に必要な電圧確保と電池の消耗を考慮すると、6から9Vの電圧を用いることが好ましい。
抵抗51は、例えば、1.5から3.9キロオーム(kΩ)を用いる。
害獣駆逐装置110は、図3(a)、(b)に示すように、LED11、12を、装着手段としての基板21に装着し、筐体31に収納して設置する。害獣駆逐装置110は、屋根裏や水回り、屋外などに設置されることが想定されるため、耐久性の面を考慮すると、筺体31に収めることが好ましい。
害獣駆逐装置110は、連続点灯する。これは害獣が基本的に夜行性であり、食物倉庫など入室時以外は消灯されているからである。また、害獣駆逐装置110は、室内が電灯などで明るい場合でも発光が分かる程度の輝度が必要であり、電源41の消耗との兼ね合いで、1から3ミリアンペア(mA)程度の電流を流すように構成する。
一般的なLEDを点灯させる場合、定格の電流値は20から30ミリアンペアのものが多いが、本実施形態の害獣駆逐装置110は、200ルックス程度の明るさで、発光が十分に認識できる、1から3ミリアンペアに設定している。
本実施形態では、ネズミの天敵であるヘビとして、一般名「アオダイショウ」を想定した。従って、右目と左目との間の両眼間隔は2から3センチメートル(cm)が好ましい。アオダイショウは、比較的大きなヘビである。
害獣駆逐装置110の設置場所は、部屋への侵入口と思われる場所から見渡した時に、ネズミの視点から見える所へ置くことが好ましい。また、設置場所は、必ずしも床上の設置でなくとも良い。
本実施形態の害獣駆逐装置は、ネズミの天敵であるヘビの両眼の間隔で筐体内または筐体の外面に二つ発光体を配置し点灯させる。これにより、発光体を見たネズミは、天敵であるヘビの存在として認識し侵入を回避させることができる。
実施形態2.
実施形態2は、イノシシを排除するため、イノシシの天敵であるオオカミの眼を模倣した装置を見ることにより、装置が見える範囲にイノシシを近寄らせないことを目的とする害獣駆逐装置の一例について説明する。なお、日本オオカミはすでに絶滅しているがイノシシの本能に刻まれている天敵として認識することを用いる。
図4は、実施形態2の害獣駆逐装置120の回路構成例を説明する図である。図5は、害獣駆逐装置120の一例を示す写真である。
害獣駆逐装置120の回路は、LED13、14、電源42、抵抗52、53、センサ61およびトランジスタ62を有する。
LED13、LED14は、発光体である。
電源42は、乾電池または二次電池を用いる。LEDの発光に必要な電圧確保と電池の消耗を考慮すると、6から9Vの電圧を用いることが好ましい。
抵抗52は、例えば、1.2から3.9キロオーム(kΩ)を用いる。
抵抗53は、例えば、39キロオーム(kΩ)を用いる。
センサ61は、例えば、cds(硫化カドミウム)セルを用いる。cdsセルは、光の量によって抵抗値が変化するセンサである。
トランジスタ62は、センサ61の抵抗値に応じて、電流を流すON状態と、電流を流さないOFF状態を切り替えるスイッチとして働く。トランジスタ62がOFF状態の時にはLEDの電流の流れを止めて電源の消耗を防止する。
イノシシの活動は主に夜間のため、害獣駆逐装置120は、センサ61およびトランジスタ62によって、発光体13、14を昼間に点灯させないように構成する。
具体的には、日中は明るいため、センサ61によって、トランジスタ62がカットオフされ、LED13,14に電流が流れないため発光しない。これにより、電池の消耗を避ける。
害獣駆逐装置120は、センサ61によって、概ね100から200ルックス(街灯の下程度の明るさ)以上で消灯するように構成する。
夜間点灯時はオオカミの両眼が月明かりなどを反射して光ることを想定する。
遠方から認識できるよう輝度を高く(明るく)点灯することが好ましいが、電池消耗との兼ね合いでLED13、14に流れる電流を1から3ミリアンペア程度に抑えて用いる。
本実施形態では、天敵の両眼間隔は、中型の犬を想定して9から11センチメートル、好ましくは、概ね10センチメートルとする。これは、中型の犬の両眼間隔がオオカミと同様である推測されるからである。
害獣駆逐装置120は、図5(b)、(c)に示すように、装着手段としての筐体32を用いて、LED13、14を固定する。
害獣駆逐装置120を設置する高さは地面より30から80センチメートルとする。
LEDの発光色は青色が好ましい。これは、イノシシの視力が弱いため、光に対する感度は青に対して一番高く、緑、赤へと感度が落ちていくと考えられているからである。
LED光源の発光角度(製品による)が15度と60度のものとLED全体が発光する物がある。LED光源の発光角度は、イノシシからLED光源が見える位置、言い換えると、イノシシの視界に発光体が初めて入る距離により選択することが好ましい。例えば、次のように判断する。
遠い場合(20メートルを超える)は15度
中距離(10から20メートル)は60度
近距離(10メートルに満たない)は全体発光
上記数値の範囲は、目安であり、周囲の状況、例えば、樹木や草の多少、建物の有無などにより明るさが異なるなど環境が異なるため、設置場所の状況に応じて台数や方向を調整することが好ましい。
本実施形態の害獣駆逐装置は、イノシシの天敵であるオオカミの両眼の間隔で巨体の外面に二つ発光体を配置し点灯させる。これにより、発光体を見たイノシシは、天敵であるオオカミの存在として認識させ逃避させることができる。また、イノシシと同様に鹿もオオカミが天敵であるので、鹿にも効果があると推測できる。
実施例1.
実施形態1の害獣駆逐装置を作製、設置してネズミの駆除状況を調査した。図3(a)は、筐体に収納する前の、発光体11、12を装着した基板21および電源41を示す。図3(b)は、設置場所として、1階の天井裏に設置した例であり、写真上部は2階の床になる。
<装置の作製>
ネズミ用の害獣駆逐装置は、2つのLED11、12をヘビの眼の間隔(2から3センチメートル)で、装着手段としての基板21に配置して取りつけた。筐体31として、容量が200cc程度の半透明の容器を用いた。
LED11,12は、緑色の発光色を用い、途中で赤色を用いて比較した。
基板21には、LED11、12および抵抗51を配置した。
筐体31に、電源41である乾電池と、基板21を収納した。基板21は、LED11、12の発光面を容器の側面に向けて配置した。
<装置の設置>
作製した害獣駆逐装置は、ネズミの現れる部屋や場所に、床やテーブルの上など部屋全体から見渡せる位置に配置する。侵入したネズミに発見されやすくする位置に設置する。一部屋(16畳程度の広さで実験した)に一台で効果が生じるような位置に配置する。
<装置設置の実験結果>
2017年7月から11月にかけて実験を行ったところ、次のような結果であった。
・7月2日
害獣駆逐装置の作製。
・7月8日
害獣駆逐装置(緑色LED)母屋の天井裏設置(図3(b)参照)。
即日効果が生じ、ネズミが設置場所に侵入しなかった。
ネズミの侵入の確認は夜間、2階と1階のそれぞれの寝室からネズミの走る音により確認した。母屋の天井裏に侵入する場合は早い時で午後9時頃から天井から走る音が聞こえた。朝、明るくなるまで断続的に複数匹(2から3匹)のネズミが徘徊することが確認されていた。設置した日の夜にはネズミの走る音がしなくなったので、即日効果があったと判定した。尚、母屋の天井裏への侵入経路は特定されていない。
・7月14日
効果が継続していた。
害獣駆逐装置を一旦取り外して様子を観察。
・7月29日
ネズミの侵入か確認された。
・8月5日
害獣駆逐装置(緑色LED)を再度設置。
即日効果が生じ、ネズミが侵入しなくなった。
7月8日と同様の確認方法により、設置した日の夜にはネズミの走る音がしなくなったので、即日効果があった判定した。
・8月19日
害獣駆逐装置(緑色LED)取り外し。
・9月上旬
取り外した後もネズミの侵入が確認されなかった。
・9月14日
ネズミの侵入確認。夜中、天井裏を複数のネズミが走り回る。
・9月16日
害獣駆逐装置(赤色LED)を天井裏に設置。
・10月8日
ネズミの侵入は減っているが、赤色LEDが点灯していても、一匹のネズミが侵入していることを確認。
害獣駆逐装置(緑色LED)を再度天井裏に設置。
ネズミの侵入が確認されなくなった。
さらに、害獣駆逐装置(緑色LED)を、車庫と物置に設置。
・11月3日
天井裏では、継続してネズミの侵入は確認されていない。
・11月4日
車庫と物置においても、新しい糞は見られない。
<設置場所について>
上記の実験では、一部屋に一つ装置を設置することにより、効果が見られた。実験結果から、一つの装置で、一部屋の大きさが16畳程度まで効果が生じると推測される。実験した天井裏の状況は、複数の部屋が仕切りなしで見渡せる状態であり、1階の居室が6畳間2部屋と8畳間2部屋の天井裏は見渡せるが柱があるので16畳程度とした。従って、天井裏などでは、柱が存在していても見渡せる空間であれば、害獣駆逐装置の設置が有効と推測される。
害獣駆逐装置を納屋、物置または車庫などに設置したところ、ネズミの新しい糞が見られなかったことから、威嚇する効果があると判断した。
ネズミの食糧となる穀物、野菜などの農産物、生ごみなどの置き場にも効果ある。敷地全体に効果を出すにはネズミの現れそうな建物にすべて一台ずつ設置することが好ましい。
また、建物の外部からの侵入口と思われる場所の近くに置くのも効果的である。
<LEDの発光色について>
LEDの発光色は赤色より緑色によく反応することが分かった。
上述した実験では、最初、緑色LEDを用いた装置を天井裏に置いたとき、即日効果あり、全く足音がしなくなった。
<考察>
数週間後取り外すと、3週間ほどで再度、ネズミが現れた。再度、緑色LEDを用いた装置の設置で効果が生じた。一旦、装置を外して、数週間後にネズミが現れた時に、赤色LEDを用いた装置を設置したところ、2週間程度で1匹侵入した。その後、緑色LEDを用いた装置の設置で、ネズミが侵入しなくなった。この結果から、LEDの発光色は、赤色より緑色が有効であると考えられる。
実施例2.
実施形態2の害獣駆逐装置を作製、設置してイノシシの駆除状況を調査した。図5に作製した害獣駆逐装置例を示す。
<装置の作製>
イノシシ用の害獣駆逐装置は、発光体13、14を、装着手段としての筐体32に取りつける構成を用いた。
筐体32は、容器の厚さが1ミリメートルで容量が1000cc程度で一面(底に当たる面)が10センチメートルの間隔が確保できる半透明の樹脂容器(樹脂性の蓋付)を用意した。基板(回路基板)32は、2つのLED13,14を10センチメートル以上離れて配置できるよう配線した。
基板22に抵抗52、53、センサ61およびトランジスタ62を配置した。
筐体32に、電源42である乾電池および基板22を収納した。
容器の一面(底)に約10センチメートルの距離で直径5ミリメートル弱(4.8ミリメートル程度)の穴をあけ、直径5ミリメートルのLEDを内側から挿入する。LEDは、最初赤色の発光色を用い、途中から青色に変更した。
図5において、(a)は、基板22の構成例を示す。(b)は、LED13、14の配置(筐体32への穴あけ位置)を示す。センサ61にキャップをして明かりを遮っている状態を示す。(c)は、筐体32に電源42および基板22を収納し、蓋をした状態を示す。(d)は、青色LEDの全体発光タイプの発光の様子を示す。(e)は、青色LEDの15度発光タイプの発光の様子を示す。なお、青色LEDの60度発光タイプの様子を示す写真を省略しているが、15度発光タイプより光の輪が大きくなる。(f)は、設置用の杭に、装置を取り付けた様子を示す。筐体32の蓋を木ねじで杭に取付けて筐体32本体を蓋にはめ込んだ状態を示す。
<装置の設置>
装置は、筐体の蓋をした状態で、木製の1メール程度の杭に2つの眼が水平になるように取り付ける(図5(f)参照)。
実際の設置は杭を打ってから本体容器に電源を接続し、杭に取り付ける。
雑草や遮蔽物は取り除くか、設置の高さや位置で調整する。
侵入口が土手など高いところの場合は上に向けて設置する。
イノシシの侵入は必ず足跡が残る、また、鼻で地面を掘り起こしながら餌(ミミズ)などをさがすための痕跡を残す。新しい足跡は識別できることから侵入の有無を判定することができる。
<装置設置の実験結果>
2017年7月から10月にかけて実験を行ったところ、次のような結果であった。
設置場所は、二箇所の異なる耕作地(第1耕作地、第2耕作地)とした。
「第1耕作地」は、野菜を主に作る畑で西側を直線に用水路とそのフェンスがあり侵入経路となっていない。北側は、1.5メートルの擁壁になっているので侵入の可能性は低いと想定される。東側は、山の麓から30メートルほど離れ、農道を挟んで対象の土地となっている。南側は、農道と人家がありイノシシの進入路となり得る。
「第2耕作地」は、南側が山の麓の農道を挟んで他の家の幅3メートルの休耕田があり、その淵の土手の下2メートルに位置する。その他の方角は回り込むと進入路になり得る。現状、山側からの進入口がはっきりと複数確認されている。所謂、“獣の道”が出来ていることから、これを使って実験した。
・7月17日
害獣駆逐装置の作製。LEDの発光色は赤色。
・7月29日
第1耕作地に、害獣駆逐装置を杭に取り付け、点灯開始。
・8月11日
第2耕作地に、害獣駆逐装置2台を設置。
・8月13日
追加の害獣駆逐装置の作製。LEDの発光色は赤色。
・8月19日
第1耕作地に2台設置。
・8月26日
第2耕作地の害獣駆逐装置が倒されていた。おそらく気づかずに侵入し不意にLEDが目に入り突進したと思われる。筐体の表面に土が付いていることから正面から鼻で押し倒したと思われる。
第2耕作地の南側にイノシシの掘った跡があったが、回りを歩いた気配は無かった。
第1耕作地、作物が食べられていなかった。
・9月16日
第1耕作地の2台の装置について、センサ付きに回路を変更。センサ(cdsセル)9Vで設置。
第2耕作地 南側に歩いた痕跡があった。装置の10〜15メートルまで近づいているが、それ以上近づいていない。
・9月23日
第1耕作地、畑に入るが戻っている。北側からも入っていない。1台の装置の設置場所を周囲から中央に変更した。
・9月30日
第1耕作地、装置のLEDが見えたので引き返したと判断できる痕跡があった。
・10月1日
1〜2ミリアンペアで、LEDの輝度が確保できた。
・10月7日
第2耕作地、LEDの発光色を青色へ変更。
第1耕作地、LEDの発光色が青色の装置を2台追加。
<設置場所について>
適切に装置を設置することで、装置をイノシシに早めに認識させて効果を最大にすることができる。
<LEDの発光色について>
LEDの発光色は青色が好ましい。
実験では、最初は赤の全体発光のLEDを用いたが、効果はあった。
<発光時間について>
持続発光時間の推定値を表1に示す。持続発光時間については電池容量を電流値で割り、持続時間を計算した。現段階では電池容量いっぱいまで使い切っていないため最後の電圧降下でどのくらい輝度が落ちるかは調べられていない。調査可能な範囲では、単2電池で一日24時間点灯して100日程度持続するのではないかと推測される。
<考察>
イノシシが二つのLEDの光を見つけると必ず回避行動をとるのでどの設置方法でも効果はあると推測される。
以上説明したように、本考案の害獣駆逐装置によれば、二つの発光体を対象害獣に天敵の両眼と認識させるように構成することにより、簡易な構成で対象害獣を追い払うことを可能にする。また、害獣に害獣駆逐装置を天敵と認識させることから、発光体が発する光に慣れ、装置設置の効果が低減することを防止し、対象害獣が忌避する効果を継続して生じさせることができる。さらに、害獣駆逐装置を簡易な構成で実現することにより、消費電力を抑えることができる。これにより、維持管理に要する時間・手間を削減することが可能になる。
なお、上記各実施形態では、電力を供給する電源として、乾電池または二次電池を用いることを前提として説明したが、外部電源を用いるように構成してもよい。
以上、本考案者によってなされた考案を実施形態に基づき具体的に説明したが、本考案は前記実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々変更可能であることはいうまでもない。
本考案は、納屋、食糧庫、室内、または、耕作地などの対象領域に、ネズミやイノシシなどの害獣が近寄らないように威嚇し、追い払う装置として利用できる。
10〜14 発光体
20〜22 基板
30〜32 筐体
100、101、110、120 害獣駆逐装置

Claims (3)

  1. 対象領域に近寄る害獣を追い払う害獣駆逐装置であって、
    二つの発光体と、
    前記二つの発光体を、前記害獣の天敵となる生物の両眼間隔で装着する装着手段と、
    を備える害獣駆逐装置。
  2. 前記害獣はネズミを対象とし、
    前記二つの発光体は、緑色発光ダイオードであり、
    前記緑色発光ダイオードは、2から3センチメートルの間隔で、前記装着手段に装着されたことを特徴とする請求項1に記載の害獣駆逐装置。
  3. 前記害獣はイノシシを対象とし、
    前記二つの発光体は、青色発光ダイオードであり、
    前記青色発光ダイオードは、9から11センチメートルの間隔で、前記装着手段に装着されたことを特徴とする請求項1に記載の害獣駆逐装置。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021029126A (ja) * 2019-08-19 2021-03-01 国立研究開発法人農業・食品産業技術総合研究機構 電気柵

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