JP3215272U - 帽子のサイズ拡張器 - Google Patents
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Abstract
【課題】操作が容易で、しかも、帽子全体を均等に拡張できるサイズ拡張器を提供する。【解決手段】一対の半割り型を互いに反対方向にスライドさせることによって帽子のサイズを内側から拡張するサイズ拡張器であって、軸の長さ方向の中心から左右それぞれに右ねじと左ねじとを設けた1本のねじ軸と、該ねじ軸を水平に枢支するフレームと、該フレームの外側においてねじ軸の一端に設けた回転ハンドルと、フレームの内側においてねじ軸の回転によって互いに反対方向にスライドするように右ねじと左ねじそれぞれに螺合する半割り型のテーブルを一対と、該テーブルの下側から半割り型を加熱するヒータとを備える。【選択図】図1
Description
この考案は、製作した帽子を個人の頭囲等に、より合致するように拡張する帽子のサイズ拡張器に関する。
帽子を購入する際、特にハットなどの比較的かっちりした帽子は、自身のサイズに合ったものを選ぶことが重要であるが、製作用の型は1cm刻みや1/8インチ刻みというように製作寸法が決められている関係上、完成した帽子は必ずしも自身の頭囲等にぴったり合わない場合がある。
この場合、ワンサイズ小さい帽子をストレッチャー装置によって拡張して、自身の頭囲等に合致するようにサイズ拡張を行う。そして、このようなストレッチャー装置として、帽子を被せる部分を一対の半割り型で構成し、この半割り型を開閉可能にスライドさせるようにしたものが公知である(特許文献1・2)。
しかしながら、特許文献1のもの(HAT STRETCHER)は、一対の半割り型のうち、片方の半割り型は固定されており、他方の半割り型のみをスライドさせるものであるため、サイズ拡張時にスライド側と固定側とで拡張の程度が異なるなど、ムラが生じやすいという課題があった。
これに対して特許文献2のもの(帽子引伸器)は、一対の半割り型が同時にスライドするように構成したものであるが、このスライド操作は装置中央にある廻転筒(13)を回転させるものであるから、上方から半割り型に帽子を被せた後は、装置の下側から廻転筒(13)を操作することを余儀なくされ、半割り型の開き具合も下から覗き込む必要があり、作業性が悪いものであった。また、サイズ拡張時は半割り型を加熱するが、特許文献2のものでは廻転筒(13)も加熱されてしまうため、そもそもスライド操作が極めて困難である。さらに、特許文献2のものは、半割り型が弧状引伸片(1)(2)で構成されているため、両片を組み合わせるとドーナツ状となり、加熱時の熱気が中央の空洞から直接帽子に伝わって、生地を焦がしてしまうおそれもある。
本考案は上述した課題を解決するためになされたもので、その目的とするところは、操作が容易で、しかも、帽子全体を均等に拡張できるサイズ拡張器を提供することにある。
上述した目的を達成するために本考案では、一対の半割り型を互いに反対方向にスライドさせることによって帽子のサイズを内側から拡張するサイズ拡張器であって、軸の長さ方向の中央から左右それぞれに右ねじと左ねじとを設けた1本のねじ軸と、該ねじ軸を回転自在に枢支するフレームと、該フレームの外側において前記ねじ軸の一端に設けた回転ハンドルと、前記フレームの内側において前記ねじ軸の回転によって互いに反対方向にスライドするように前記右ねじと左ねじそれぞれに螺合する前記半割り型固定用のテーブルを一対と、該テーブルの下側において前記フレームの内側に固定した熱源とを備えるという手段を用いた。
本考案では、ねじ軸がテーブルの送りねじ機構を構成するもので、しかも、ねじ軸に右ねじと左ねじの双方を設けているため、テーブルの開閉ねじとして機能する。特に、本考案では、ねじ軸をその一端に設けた回転ハンドルによってフレームの外側から回転操作するため、半割り型に帽子を被せた後の作業が行いやすく、また、帽子の状態を上方から視認しやすい。なお、ねじ軸における右ねじと左ねじを同一ピッチとすることで、一対のテーブルを同一速度でスライドさせることができるため、より均等に帽子サイズを拡張することができる。
フレームには、ねじ軸と平行してテーブルを挿通する少なくとも一対のガイドバーを設けることが好ましい。ガイドバーによってテーブル(半割り型)を正確に水平にスライドさせることができるからである。
さらに、ヒータを収容する台箱を備え、該台箱の上面にフレームを設けることが好ましい。ヒータからの熱を効率よく半割り型に伝熱することができるからである。
さらにまた、回転ハンドルのカウンタを備えることが好ましい。カウンタの数値によってサイズ拡張の目標値を明確に把握することができるからである。なお、カウンタの数値は、ねじ軸の回転数以外、当該回転数から導かれるテーブル(半割り型)同士の離間距離をセンチまたはインチによって表示することであってもよい。
また、回転ハンドルの回転を任意に制止するストッパを備えることで、帽子の拡張状態を一定時間保持して、確実に帽子サイズを拡張することができる。
本考案によれば、操作が容易で、しかも、帽子全体を均等に拡張できるサイズ拡張器を提供することができた。
以下、本考案の好ましい実施の形態を添付した図面に従って説明する。図1は、本考案の一実施形態に係る帽子のサイズ拡張器の斜視図、図2は平面図、図3は正面図、図4は背面図、図5は内部構造を示した説明図であって、1は台箱、2は台箱1の上面に設けたロ字状の矩形フレーム、3は上面に半割り型Hを固定し、フレーム2内を長手方向にスライドする左右一対のテーブル、4はテーブル3の回転ハンドルである。また、5は回転ハンドルのカウンタ、6は回転ハンドルのストッパである。さらに、内部構造において、7はヒータ、8は温度センサである。
台箱1は、内部が空洞であり、四つの側面には壁面を設け、その上面と底面は開口している。そして、上面にフレーム2を固定している。また、前面には、ヒータ7の電源スイッチ1aと温度調整用ボリューム1bを設け、背面には電源コンセント1cを設けている。これらは図示しない電気回路によって接続されている。なお、電源は商用交流電源100vや200vの他、バッテリーなどの直流電源であってもよい。
フレーム2は、左右に長い矩形のロ字状を呈し、中央には長手方向に沿ってねじ軸9を水平に枢支している。このねじ軸9の一端にストッパ6及びカウンタ5を介して回転ハンドル5に連結している。また、このねじ軸9を中心に挟んで、その前後には一対のガイドバー10をねじ軸9と平行するように固定している。
左右一対のテーブル3は、それぞれの上面に、帽子の基本型を縦に半割した半割り型Hを適当な手段で固定するもので、ねじ軸9を送りねじとして、回転ハンドル4の回転操作により、互いに離間するように反対向きにスライドするものである。
即ち、ねじ軸9は、軸の長さ方向の中心から左右それぞれに右ねじ9aと左ねじ9bとが設けられており、テーブル3・3それぞれの下面には、各ねじに螺合する雌ねじ部3aが設けられている。したがって、ねじ軸9が一方向に回転すれば、テーブル3・3は互いに離間する方向にスライドし、この状態からねじ軸9を反対方向に回転すればテーブル3・3が互いに接近する方向にスライドする。特に、この実施形態では、右ねじ9aと左ねじ9bを同一ピッチで設けているので、一対のテーブル3・3のスライド長が一致する。このため、帽子をより均等に拡張してサイズ調整することができる。
また、雌ねじ部3aを挟んでテーブル3の下面前後には、ガイドバー10が挿通するスライダ3bが一対設けられており、テーブル3を水平にスライドさせるようにしている。
ヒータ7は電熱線等の公知手段によって構成することができる。その熱は台箱1に蓄積されると共に、上昇した熱がテーブル3を介して半割り型Hを加熱する。台箱1内の温度は温度センサ8によって自動的に一定範囲での恒温状態となるように制御される。
上記構成からなる本器の使用方法は従来と変わらないが、本器では、電源投入後、温度調整用ボリューム1bによってサイズ調整する帽子生地に応じた温度に設定することで、ヒータ7の熱が台箱1内に蓄積されるため、効率よく、しかも均等に半割り型Hを温めることができる。
そして、テーブル3をスライドさせるためのねじ軸9の回転ハンドル4が台箱1の外側に設けられているため、安全に操作することができる。また、どの程度スライドさせたかをカウンタ5によって確認することができるため、過不足なくサイズを拡張することができる。さらに、ストッパ6によって回転ハンドル4を最適な位置で制止することができる。
なお、台箱1の例えば背面の壁面を透明あるいは半透明の耐熱性樹脂板で構成することで、この背面を点検窓として、ねじ軸9や雌ねじ部3a(テーブル3)の位置を目視によって確認することも可能となる。
1 台箱
2 フレーム
3 テーブル
4 回転ハンドル
5 カウンタ
6 ストッパ
7 ヒータ
8 温度センサ
9 ねじ軸
H 半割り型
2 フレーム
3 テーブル
4 回転ハンドル
5 カウンタ
6 ストッパ
7 ヒータ
8 温度センサ
9 ねじ軸
H 半割り型
Claims (6)
- 一対の半割り型を互いに反対方向にスライドさせることによって帽子のサイズを内側から拡張するサイズ拡張器であって、軸の長さ方向の中央から左右それぞれに右ねじと左ねじとを設けた1本のねじ軸と、該ねじ軸を水平に枢支するフレームと、該フレームの外側において前記ねじ軸の一端に設けた回転ハンドルと、前記フレームの内側において前記ねじ軸の回転によって互いに反対方向にスライドするように前記右ねじと左ねじそれぞれに螺合する前記半割り型固定用のテーブルを一対と、該テーブルの下側から前記半割り型を加熱するヒータとを備える帽子のサイズ拡張器。
- ねじ軸における右ねじと左ねじは同一ピッチである請求項1記載の帽子のサイズ拡張器。
- フレームには、ねじ軸と平行してテーブルを挿通する少なくとも一対のガイドバーを設けた請求項1または2記載の帽子のサイズ拡張器。
- さらに、ヒータを収容する台箱を備え、該台箱の上面にフレームを設けた請求項1、2または3記載の帽子のサイズ拡張器。
- さらにまた、回転ハンドルのカウンタを備えた請求項1から4のうち何れか一項記載の帽子のサイズ拡張器。
- また、回転ハンドルの回転を任意に制止するストッパを備えた請求項1から5のうち何れか一項記載の帽子のサイズ拡張器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2017005832U JP3215272U (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | 帽子のサイズ拡張器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2017005832U JP3215272U (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | 帽子のサイズ拡張器 |
Publications (1)
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JP3215272U true JP3215272U (ja) | 2018-03-08 |
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Family Applications (1)
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JP2017005832U Active JP3215272U (ja) | 2017-12-26 | 2017-12-26 | 帽子のサイズ拡張器 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JP3215272U (ja) |
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2017
- 2017-12-26 JP JP2017005832U patent/JP3215272U/ja active Active
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