JP3214708B2 - 電機子巻線の回路異常検出方法 - Google Patents
電機子巻線の回路異常検出方法Info
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Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、回転電機子形の回転
機、例えば直流電動機の電機子巻線の回路異常検出方法
に関するものである。
機、例えば直流電動機の電機子巻線の回路異常検出方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図10は、電動機,発電機などの回転機を
はじめ、変圧器、継電器などの静止機器の巻線の回路異
常を判別する従来の試験装置としての衝撃波比較試験器
を示すブロック図である。図10のこの衝撃波比較試験器
10は、例えばAC100 Vの試験電圧源(図示しない)に
接続されたサージ電圧発生部SVGと、このサージ電圧
発生部SVGの被制御側と上述した試験電圧源との間に
接続されたトリガー発生部TGと、このトリガー発生部
TGの出力側に接続されたブラウン管指示部BDとによ
って構成されており、そして試験巻線TCはサージ電圧
発生部SVGとブラウン管指示部BDの間に接続され
る。図11は図10の衝撃波比較試験器10に用いられたサー
ジ電圧発生部SVGの回路図で、この図において1は試
験電圧源に接続された電圧可変スライダック、2はこの
スライダック1に接続される高圧トランス、3はこの高
圧トランス2の2次巻線の一端に接続された整流器、4
および5はこの整流器3と高圧トランス2の2次巻線の
他端との間に接続されるコンデンサ、6および7は上述
した整流器3に接続されると共に互いに並列に接続され
た高圧サイラトロン管、TCは一方の高圧サイラトロン
管6と高圧トランス2の2次巻線の他端との間に接続さ
れた試験巻線、そして9は他方の高圧サイラトロン管7
と高圧トランス2の2次巻線の他端との間に接続された
標準巻線である。
はじめ、変圧器、継電器などの静止機器の巻線の回路異
常を判別する従来の試験装置としての衝撃波比較試験器
を示すブロック図である。図10のこの衝撃波比較試験器
10は、例えばAC100 Vの試験電圧源(図示しない)に
接続されたサージ電圧発生部SVGと、このサージ電圧
発生部SVGの被制御側と上述した試験電圧源との間に
接続されたトリガー発生部TGと、このトリガー発生部
TGの出力側に接続されたブラウン管指示部BDとによ
って構成されており、そして試験巻線TCはサージ電圧
発生部SVGとブラウン管指示部BDの間に接続され
る。図11は図10の衝撃波比較試験器10に用いられたサー
ジ電圧発生部SVGの回路図で、この図において1は試
験電圧源に接続された電圧可変スライダック、2はこの
スライダック1に接続される高圧トランス、3はこの高
圧トランス2の2次巻線の一端に接続された整流器、4
および5はこの整流器3と高圧トランス2の2次巻線の
他端との間に接続されるコンデンサ、6および7は上述
した整流器3に接続されると共に互いに並列に接続され
た高圧サイラトロン管、TCは一方の高圧サイラトロン
管6と高圧トランス2の2次巻線の他端との間に接続さ
れた試験巻線、そして9は他方の高圧サイラトロン管7
と高圧トランス2の2次巻線の他端との間に接続された
標準巻線である。
【0003】次に衝撃波比較試験器10を用いて巻線回路
を試験する方法を、図11のサージ電圧発生部SVGにつ
いて説明する。AC入力電圧はスライダック1および高
圧トランス2によって必要な電圧に昇圧され、整流器3
を通し、コンデンサ4もしくは5に充電・保持される。
一方、サイラトロン管6,7はグリッドに投入される正
のトリガーパルスにより交互に動作・スイッチングさ
れ、接続されている試験巻線TC、標準巻線9にコンデ
ンサ4もしくは5の充電電荷が放電電流として供給され
る。次のサイクルでコンデンサ4もしくは5が、また充
電され、そしてコンデンサ5もしくは4が放電される動
作が繰返される。これにより、試験巻線TC、標準巻線
9に発生する減衰振動波形がブラウン管指示部BD上に
静止像として表示され、試験巻線TCと標準巻線9のイ
ンピーダンスが等しい時、すなわち試験巻線TCが正常
の場合には2つの波形は重なり、1本の輝線として表示
される。一方、巻線の違い、接続違い、レヤーショー
ト、接地、絶縁不良などでインピーダンスが異なってい
る場合には異った波形が2個それぞれブラウン管指示部
BD上に表示される。
を試験する方法を、図11のサージ電圧発生部SVGにつ
いて説明する。AC入力電圧はスライダック1および高
圧トランス2によって必要な電圧に昇圧され、整流器3
を通し、コンデンサ4もしくは5に充電・保持される。
一方、サイラトロン管6,7はグリッドに投入される正
のトリガーパルスにより交互に動作・スイッチングさ
れ、接続されている試験巻線TC、標準巻線9にコンデ
ンサ4もしくは5の充電電荷が放電電流として供給され
る。次のサイクルでコンデンサ4もしくは5が、また充
電され、そしてコンデンサ5もしくは4が放電される動
作が繰返される。これにより、試験巻線TC、標準巻線
9に発生する減衰振動波形がブラウン管指示部BD上に
静止像として表示され、試験巻線TCと標準巻線9のイ
ンピーダンスが等しい時、すなわち試験巻線TCが正常
の場合には2つの波形は重なり、1本の輝線として表示
される。一方、巻線の違い、接続違い、レヤーショー
ト、接地、絶縁不良などでインピーダンスが異なってい
る場合には異った波形が2個それぞれブラウン管指示部
BD上に表示される。
【0004】図12は直流電動機の電機子巻線試験の具体
例を示す図で、図12において11は整流子、12はこの整流
子11を構成する多数の整流子片、13および14は衝撃波比
較試験器10から引き出された計測リード線であって、各
々ニュートラル端子と試験端子である。なお、整流子片
12には電機子巻線が接続されているが、これは図中省略
する。
例を示す図で、図12において11は整流子、12はこの整流
子11を構成する多数の整流子片、13および14は衝撃波比
較試験器10から引き出された計測リード線であって、各
々ニュートラル端子と試験端子である。なお、整流子片
12には電機子巻線が接続されているが、これは図中省略
する。
【0005】衝撃波比較試験器10で直流電動機の電機子
巻線の回路を試験する要領は、衝撃波比較試験器10のニ
ュートラル端子13を任意の整流子片12に当て、このニュ
ートラル端子13を中心に左右対称となる任意の2点(P
1,P2)の整流子片12に試料端子14を当てる。この状態で
先に述べた原理で、回路L1,L2 に交互にパルス電流を
流し、その時に生じる減衰振動波形がブラウン管に表示
される。もし、電機子回路に異常がなければ左右のイン
ピーダンスは一致しているのでブラウン管に表示される
輝線は1本となる。他方、電機子回路の1部に異常があ
れば左右のインピーダンスが異なるため輝線が2本とな
り、異常判定ができる。図13は正常の場合のブラウン管
表示波形で、図14,図15はそれぞれ位相ずれ、片側断線
不良など電機子回路に異常がある場合のブラウン管表示
波形である。このように従来は衝撃波比較試験器10によ
って巻線の異常の有無の判定していた。
巻線の回路を試験する要領は、衝撃波比較試験器10のニ
ュートラル端子13を任意の整流子片12に当て、このニュ
ートラル端子13を中心に左右対称となる任意の2点(P
1,P2)の整流子片12に試料端子14を当てる。この状態で
先に述べた原理で、回路L1,L2 に交互にパルス電流を
流し、その時に生じる減衰振動波形がブラウン管に表示
される。もし、電機子回路に異常がなければ左右のイン
ピーダンスは一致しているのでブラウン管に表示される
輝線は1本となる。他方、電機子回路の1部に異常があ
れば左右のインピーダンスが異なるため輝線が2本とな
り、異常判定ができる。図13は正常の場合のブラウン管
表示波形で、図14,図15はそれぞれ位相ずれ、片側断線
不良など電機子回路に異常がある場合のブラウン管表示
波形である。このように従来は衝撃波比較試験器10によ
って巻線の異常の有無の判定していた。
【0006】
【発明の解決しようとする課題】従来は前述したように
して回路異常を検出していたので、特に回転子側巻線の
回路異常を検出する場合には回転子の回転を停止しない
と試験ができなかった。そのため運転中に生じた回路異
常に対しては異常の検知方法がなく、特に直流電動機の
電機子巻線のように回転中にレャーショートが生じると
レャーショートによる過大循環電流で極めて短時間に絶
縁焼損し、電機子巻線焼損やフラッシュオーバ事故に進
展することが少なくなかった。また、停止中の試験にお
いても回転子と固定子の各部磁気回路のバランスがとれ
ていないとインピーダンスに有意差が生じるため、実際
には電動機を分解し、電機子単体にしなければ評価でき
ないと云う問題点があり、据付機を試験するには固定子
を分解し、電機子を引き出すため多大な手間と時間を要
すると云う問題点もあった。
して回路異常を検出していたので、特に回転子側巻線の
回路異常を検出する場合には回転子の回転を停止しない
と試験ができなかった。そのため運転中に生じた回路異
常に対しては異常の検知方法がなく、特に直流電動機の
電機子巻線のように回転中にレャーショートが生じると
レャーショートによる過大循環電流で極めて短時間に絶
縁焼損し、電機子巻線焼損やフラッシュオーバ事故に進
展することが少なくなかった。また、停止中の試験にお
いても回転子と固定子の各部磁気回路のバランスがとれ
ていないとインピーダンスに有意差が生じるため、実際
には電動機を分解し、電機子単体にしなければ評価でき
ないと云う問題点があり、据付機を試験するには固定子
を分解し、電機子を引き出すため多大な手間と時間を要
すると云う問題点もあった。
【0007】この発明は、このような問題点を解決する
ためになされたもので、既に据付けられた電動機を分解
することなく、かつ、運転中にす速く回転中の電機子巻
線の回路異常を検知する方法を得ることを目的としてい
る。
ためになされたもので、既に据付けられた電動機を分解
することなく、かつ、運転中にす速く回転中の電機子巻
線の回路異常を検知する方法を得ることを目的としてい
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】この発明に係る電機子巻
線の回路異常検出方法は、固定子に既に取付けられてい
る各種巻線の少なくとも1極の巻線2箇所に電圧計測用
リード線を取付け、その線間電圧を監視して回転中の電
機子巻線の回路異常を検知するものである。
線の回路異常検出方法は、固定子に既に取付けられてい
る各種巻線の少なくとも1極の巻線2箇所に電圧計測用
リード線を取付け、その線間電圧を監視して回転中の電
機子巻線の回路異常を検知するものである。
【0009】
【0010】
【作 用】この発明において、既設の各種巻線の任意の
1極から取り出したリード線間には、その巻線の通電々
流による電圧降下分と電機子巻線の磁束による誘導電圧
分との合成電圧が生じるが、電機子巻線回路に異常が生
じた場合、電機子巻線の磁束が変化し、リード線間の電
圧値、電圧波形にも変化が生じる。従って、このリード
線間の電圧値、電圧波形などの変化によって電機子巻線
回路の異常が検知できる。固定子側に新なコイルを追設
した場合も同様で、この場合コイルのリード線の線間電
圧は電機子巻線の磁束による誘導電圧分のみとなるが、
この電圧値,電圧波形の変化で電機子巻線回路の異常が
検知できる。
1極から取り出したリード線間には、その巻線の通電々
流による電圧降下分と電機子巻線の磁束による誘導電圧
分との合成電圧が生じるが、電機子巻線回路に異常が生
じた場合、電機子巻線の磁束が変化し、リード線間の電
圧値、電圧波形にも変化が生じる。従って、このリード
線間の電圧値、電圧波形などの変化によって電機子巻線
回路の異常が検知できる。固定子側に新なコイルを追設
した場合も同様で、この場合コイルのリード線の線間電
圧は電機子巻線の磁束による誘導電圧分のみとなるが、
この電圧値,電圧波形の変化で電機子巻線回路の異常が
検知できる。
【0011】
【実施例】実施例 1 以下、この発明を図について説明する。図1はこの発明
の実施例1を説明するための結線図であり、図において
20は電機子、25はこの電機子20を囲んで電機子20と同心
に配置された固定子(ヨーク)、26はこの固定子25に取
付けられた複数個の主極鉄心、27は各主極鉄心26に巻回
された主界磁巻線、28は主界磁巻線27の回路形成のため
の接続線、29はこの発明に係る任意の1極の主界磁巻線
27の端子例えば巻始め端子および巻終り端子から引き出
された1対の電圧計測用リード線、30はこれら電圧計測
用リード線29に入力側が接続されたDCアンプ、そして
31は、このDCアンプ30の出力側に接続線された波形記
録表示装置である。また、図2は図1に示した電機子20
の巻線回路を示す巻線図であり、21は電機子鉄心、22は
この電機子鉄心21に巻回された電機子コイル、23はライ
ザ、そして24はセグメントである。さらに、図3は電機
子巻線によって生じられた磁束の状況を示す図である。
の実施例1を説明するための結線図であり、図において
20は電機子、25はこの電機子20を囲んで電機子20と同心
に配置された固定子(ヨーク)、26はこの固定子25に取
付けられた複数個の主極鉄心、27は各主極鉄心26に巻回
された主界磁巻線、28は主界磁巻線27の回路形成のため
の接続線、29はこの発明に係る任意の1極の主界磁巻線
27の端子例えば巻始め端子および巻終り端子から引き出
された1対の電圧計測用リード線、30はこれら電圧計測
用リード線29に入力側が接続されたDCアンプ、そして
31は、このDCアンプ30の出力側に接続線された波形記
録表示装置である。また、図2は図1に示した電機子20
の巻線回路を示す巻線図であり、21は電機子鉄心、22は
この電機子鉄心21に巻回された電機子コイル、23はライ
ザ、そして24はセグメントである。さらに、図3は電機
子巻線によって生じられた磁束の状況を示す図である。
【0012】直流機の電機子巻線は図2のような巻線回
路となっているが、例えば22a,22bの短絡と云うよう
な回路異常が発生すると、逆起電力Eを低抵抗の電機子
コイルで短絡した状態となり、22a−22b−22c−22a
のループで過大循環電流が流れ、このループの電機子コ
イルが極めて短時間で過熱して絶縁焼損が起り、電機子
巻線焼損やフラッシュオーバに進展する。この発明はこ
のように回路短絡などの回路異常が発生した場合、電機
子コイル内に何らかの循環電流が流れ、図3に示すよう
に電機子巻線電流による磁束に変化が生じることに着目
したことにある。すなわち、図1の任意の1極から取り
出した電圧計測用リード線29の線間電圧をDCアンプ30
を介して波形記録表示装置31で記録する。このとき、電
圧計測用リード線29の線間電圧は主界磁巻線27の通電々
流による電圧降下分と電機子巻線の磁束による誘導電圧
分とからなる合成電圧である。従って、電機子巻線に短
絡などの回路異常が生じると、前述のように循環電流が
流れ、電機子巻線の磁束による誘導電圧分に変化が生じ
るため、電圧計測用リード線29の線間電圧にも変化が生
じる。すなわち、波形記録表示装置31に表示される電圧
波形を監視しておればその電圧波形の変化で電機子巻線
の回路異常を即座に検知できる。
路となっているが、例えば22a,22bの短絡と云うよう
な回路異常が発生すると、逆起電力Eを低抵抗の電機子
コイルで短絡した状態となり、22a−22b−22c−22a
のループで過大循環電流が流れ、このループの電機子コ
イルが極めて短時間で過熱して絶縁焼損が起り、電機子
巻線焼損やフラッシュオーバに進展する。この発明はこ
のように回路短絡などの回路異常が発生した場合、電機
子コイル内に何らかの循環電流が流れ、図3に示すよう
に電機子巻線電流による磁束に変化が生じることに着目
したことにある。すなわち、図1の任意の1極から取り
出した電圧計測用リード線29の線間電圧をDCアンプ30
を介して波形記録表示装置31で記録する。このとき、電
圧計測用リード線29の線間電圧は主界磁巻線27の通電々
流による電圧降下分と電機子巻線の磁束による誘導電圧
分とからなる合成電圧である。従って、電機子巻線に短
絡などの回路異常が生じると、前述のように循環電流が
流れ、電機子巻線の磁束による誘導電圧分に変化が生じ
るため、電圧計測用リード線29の線間電圧にも変化が生
じる。すなわち、波形記録表示装置31に表示される電圧
波形を監視しておればその電圧波形の変化で電機子巻線
の回路異常を即座に検知できる。
【0013】実施例 2 なお、上記実施例では任意の1極の主界磁巻線27からの
み1対の電圧計測用リード線29を出して、その線間電圧
を監視する方法について述べたが、任意の2極から2対
の電圧計測用リード線を引き出し、これら2対の電圧計
測用リード線の線間電圧の差電圧の変化を監視する方が
電機子巻線の回路異常を検出する方法としてより有効で
ある。図4はそのような実施例2を説明するための結線
図であり、任意の2極の主界磁巻線27a,27b の巻始め
端子および巻終り端子からそれぞれ1対の電圧計測用リ
ード線29a,29b を引き出し、それぞれDCアンプ30
a,30b を介して線間電圧Vf1,Vf2 の差電圧を波形記
録表示装置31に表示させる。このように2極の差電圧を
とると、電機子回路が正常であれば、線間電圧Vf1,V
f2 がほとんど等価のため差電圧は0レベルを中心に電
機子スロット数相当の規則的なリップル波形を生じるの
みであるが、電機子回路に回路異常が生じると電機子異
常コイルとの位置関係でVf1,Vf2 に差が生じ、差電圧
としては正常に比べ波高値が増大しかつ波形も不規則な
波形に乱れる。図5は試験結果の電圧を示す波形図であ
り、電機子回転時の電機子巻線に1ターン短絡が生じる
と、正常時時に比べ波高値および波形の変化が顕著であ
る。この試験結果からVf1,Vf2 単独でも電機子巻線の
回路異常を判定できるが、Vf1−Vf2の方がより一層明
確に判別できることが判る。特に主界磁の励磁電源が交
流単相全波整流の場合にその効果が大きい。
み1対の電圧計測用リード線29を出して、その線間電圧
を監視する方法について述べたが、任意の2極から2対
の電圧計測用リード線を引き出し、これら2対の電圧計
測用リード線の線間電圧の差電圧の変化を監視する方が
電機子巻線の回路異常を検出する方法としてより有効で
ある。図4はそのような実施例2を説明するための結線
図であり、任意の2極の主界磁巻線27a,27b の巻始め
端子および巻終り端子からそれぞれ1対の電圧計測用リ
ード線29a,29b を引き出し、それぞれDCアンプ30
a,30b を介して線間電圧Vf1,Vf2 の差電圧を波形記
録表示装置31に表示させる。このように2極の差電圧を
とると、電機子回路が正常であれば、線間電圧Vf1,V
f2 がほとんど等価のため差電圧は0レベルを中心に電
機子スロット数相当の規則的なリップル波形を生じるの
みであるが、電機子回路に回路異常が生じると電機子異
常コイルとの位置関係でVf1,Vf2 に差が生じ、差電圧
としては正常に比べ波高値が増大しかつ波形も不規則な
波形に乱れる。図5は試験結果の電圧を示す波形図であ
り、電機子回転時の電機子巻線に1ターン短絡が生じる
と、正常時時に比べ波高値および波形の変化が顕著であ
る。この試験結果からVf1,Vf2 単独でも電機子巻線の
回路異常を判定できるが、Vf1−Vf2の方がより一層明
確に判別できることが判る。特に主界磁の励磁電源が交
流単相全波整流の場合にその効果が大きい。
【0014】実施例 3 実施例1,2では主界磁巻線27を利用した電機子巻線の
回路異常検知方法について述べたが、主界磁巻線27に限
らず、固定子25に設置された他の巻線を利用してもよ
い。図6は直巻巻線を利用した実施例を説明するための
結線図であり、32は主界磁巻線27に巻回された直巻巻
線、33はこの直巻巻線32の接続線、そして34は直巻巻線
端子から引き出した電圧計測用リード線である。また、
図7は補極巻線を利用した実施例を説明するための結線
図であり、35は固定子25に設けられた補極鉄心、36は補
極鉄心35に巻回された補極巻線、37はこの補極巻線36の
接続線、そして38は補極巻線端子から引き出した電圧計
測用リード線である。直巻巻線32、補極巻線36を利用す
る場合も、実施例2と同様に任意の2極から2対の電圧
計測用リード線を引き出し、その差電圧で電機子巻線の
回路異常を検知することも可能である。
回路異常検知方法について述べたが、主界磁巻線27に限
らず、固定子25に設置された他の巻線を利用してもよ
い。図6は直巻巻線を利用した実施例を説明するための
結線図であり、32は主界磁巻線27に巻回された直巻巻
線、33はこの直巻巻線32の接続線、そして34は直巻巻線
端子から引き出した電圧計測用リード線である。また、
図7は補極巻線を利用した実施例を説明するための結線
図であり、35は固定子25に設けられた補極鉄心、36は補
極鉄心35に巻回された補極巻線、37はこの補極巻線36の
接続線、そして38は補極巻線端子から引き出した電圧計
測用リード線である。直巻巻線32、補極巻線36を利用す
る場合も、実施例2と同様に任意の2極から2対の電圧
計測用リード線を引き出し、その差電圧で電機子巻線の
回路異常を検知することも可能である。
【0015】実施例 4 実施例1〜3では電圧計測用リード線の取り付けを1極
単位としているが、1極分以上1極分以下を問わず、任
意のターン数であってもよい。
単位としているが、1極分以上1極分以下を問わず、任
意のターン数であってもよい。
【0016】実施例 5 実施例1〜4は固定子25に既設の巻線を利用した場合の
ものであったが、固定子25の電機子巻線と対向する部位
に新規のコイルを取付け、このコイルの端子間電圧で異
常監視を行うことも可能である。図8はそのような実施
例を説明するための斜視図であり、39は主極鉄心26に設
けられた補償巻線、40はこの補償巻線39にシバリヒモ41
で取付けられた検知コイル、そして42はこの検知コイル
40から引き出した検知コイルリード線である。なお、検
知コイル40を追設する場合も実施例2と同様、2箇所に
取付け、その差電圧で異常監視する方法も考えられる。
ものであったが、固定子25の電機子巻線と対向する部位
に新規のコイルを取付け、このコイルの端子間電圧で異
常監視を行うことも可能である。図8はそのような実施
例を説明するための斜視図であり、39は主極鉄心26に設
けられた補償巻線、40はこの補償巻線39にシバリヒモ41
で取付けられた検知コイル、そして42はこの検知コイル
40から引き出した検知コイルリード線である。なお、検
知コイル40を追設する場合も実施例2と同様、2箇所に
取付け、その差電圧で異常監視する方法も考えられる。
【0017】実施例 6 実施例1〜5はいずれもリード線線間電圧をDCアンプ
30を介して波形記録表示装置31で監視するようにしたも
のであるが、比較器(コンパレータ)と警報発信器を組
み合せ、電機子巻線に回路異常が発生した時、異常アラ
ームを発信させる異常検出装置化されたものであっても
よい。図9はそのような実施例を説明するためのブロッ
ク図であり、43は波形記録表示装置31に代えてDCアン
プ30の出力側に接続された比較器(コンパレータ)、44
はこの比較器43の基準電圧源、そして45は比較器43の出
力側に接続された警報発信器である。実施例6では、基
準電圧源44により異常判定のための基準電圧値を比較器
43に予め設定しておき、リード線線間電圧がこの基準値
内にあるか否かを比較器43で判定し、異常の場合に警報
発信器45から異常検知の発信をさせるもので、このよう
に装置化すれば、常時、付きっきりで電圧波形を監視し
なくても、電機子巻線の回路異常発生と同時にその異常
を検知することができる。
30を介して波形記録表示装置31で監視するようにしたも
のであるが、比較器(コンパレータ)と警報発信器を組
み合せ、電機子巻線に回路異常が発生した時、異常アラ
ームを発信させる異常検出装置化されたものであっても
よい。図9はそのような実施例を説明するためのブロッ
ク図であり、43は波形記録表示装置31に代えてDCアン
プ30の出力側に接続された比較器(コンパレータ)、44
はこの比較器43の基準電圧源、そして45は比較器43の出
力側に接続された警報発信器である。実施例6では、基
準電圧源44により異常判定のための基準電圧値を比較器
43に予め設定しておき、リード線線間電圧がこの基準値
内にあるか否かを比較器43で判定し、異常の場合に警報
発信器45から異常検知の発信をさせるもので、このよう
に装置化すれば、常時、付きっきりで電圧波形を監視し
なくても、電機子巻線の回路異常発生と同時にその異常
を検知することができる。
【0018】
【発明の効果】以上のようにこの発明によれば、固定子
に取り付けられた各種巻線の線間電圧もしくは線間電圧
差の電圧波形変動から運転中の電機子巻線の回路異常を
即座に検知し、回路異常による被害の拡大を防止できる
効果がある。
に取り付けられた各種巻線の線間電圧もしくは線間電圧
差の電圧波形変動から運転中の電機子巻線の回路異常を
即座に検知し、回路異常による被害の拡大を防止できる
効果がある。
【0019】また本実施例では電機子巻線の回路異常と
しては短絡の事例をとりあげたが、フラッシュオーバ、
電機子回路の断線などでも、電機子巻線に何らかの循環
電流が流れるため、これらの回路異常も検知が可能であ
る。
しては短絡の事例をとりあげたが、フラッシュオーバ、
電機子回路の断線などでも、電機子巻線に何らかの循環
電流が流れるため、これらの回路異常も検知が可能であ
る。
【図1】この発明の実施例1を説明するための結線図で
ある。
ある。
【図2】この発明の説明のための電機子巻線の巻線図で
ある。
ある。
【図3】この発明の説明のための電機子巻線からの磁束
発生状況を示す図である。
発生状況を示す図である。
【図4】この発明の実施例2を説明するための結線図で
ある。
ある。
【図5】この発明の実施例2に基づく試験結果の電圧波
形を示す波形図である。
形を示す波形図である。
【図6】直巻巻線を用いた実施例を説明するための結線
図である。
図である。
【図7】補極巻線を用いた実施例を説明するための結線
図である。
図である。
【図8】検知コイルを用いた実施例を説明するための斜
視図である。
視図である。
【図9】回路異常検出装置のブロック図である。
【図10】従来装置のブロック図である。
【図11】従来装置中のサージ電圧発生部の回路図であ
る。
る。
【図12】従来装置による試験要領図である。
【図13】従来装置による巻線回路正常時の試験結果を
示す図である。
示す図である。
【図14】従来装置による巻線回路異常時の試験結果を
示す図である。
示す図である。
【図15】従来装置による巻線回路異常時の試験結果を
示す図である。
示す図である。
20 電機子 25 固定子 27,27a,27b 主界磁巻線 29,29a,29b 電圧計測用リード線 30,30a,30b DCアンプ 31 波形記録表示装置 32 直巻巻線 36 補極巻線 39 補償巻線 40 検知コイル 42 検知コイルリード線 43 比較器 44 基準電圧源 45 警報発信器
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) H02K 11/00 G01R 31/00
Claims (6)
- 【請求項1】 直流電動機の固定子の複数の主極鉄心に
既に取付けられている複数の主界磁巻線のうち、任意の
1極の主界磁巻線の巻始め端子及び巻終り端子に1対の
電圧計測用リード線を取付け、この線間電圧をDCアン
プを介して波形記録表示装置で監視し、電圧波形の変化
に基き回転中の電機子巻線の回路異常を検出する電機子
巻線の回路異常検出方法。 - 【請求項2】 直流電動機の固定子の複数の主極鉄心に
既に取付けられている複数の主界磁巻線のうち、任意の
2極の主界磁巻線の巻始め端子及び巻終り端子に2対の
電圧計測用リード線を取付け、2個所の線間電圧をそれ
ぞれDCアンプを介して波形記録表示装置で監視し、前
記2個所の線間電圧の差電圧の変化に基き回転中の電機
子巻線の回路異常を検出する電機子巻線の回路異常検出
方法。 - 【請求項3】 直流電動機の固定子の複数の主極鉄心に
既に取付けられている複数の主界磁巻線に巻回された複
数の直巻巻線のうち、任意の1極の直巻巻線の巻始め端
子及び巻終り端子に1対の電圧計測用リード線を取付
け、この線間電圧をDCアンプを介して波形記録表示装
置で監視し、電圧波形の変化に基き回転中の電機子巻線
の回路異常を検出する電機子巻線の回路異常検出方法。 - 【請求項4】 直流電動機の固定子の複数の主極鉄心に
既に取付けられている複数の主界磁巻線に巻回された複
数の直巻巻線のうち、任意の2極の直巻巻線の巻始め端
子及び巻終り端子に2対の電圧計測用リード線を取付
け、2個所の線間電圧をそれぞれDCアンプを介して波
形記録表示装置で監視し、前記2個所の線間電圧の差電
圧の変化に基き回転中の電機子巻線の回路異常を検出す
る電機子巻線の回路異常検出方法。 - 【請求項5】 直流電動機の固定子の複数の補極鉄心に
既に取付けられている複数の補極巻線のうち、任意の1
極の補極巻線の巻始め端子及び巻終り端子に1対の電圧
計測用リード線を取付け、この線間電圧をDCアンプを
介して波形記録表示装置で監視し、電圧波形の変化に基
き回転中の電機子巻線の回路異常を検出する電機子巻線
の回路異常検出方法。 - 【請求項6】 直流電動機の固定子の複数の補極鉄心に
既に取付けられている複数の補極巻線のうち、任意の2
極の補極巻線の巻始め端子及び巻終り端子に2対の電圧
計測用リード線を取付け、2個所の線間電圧をそれぞれ
DCアンプを介して波形記録表示装置で監視し、前記2
個所の線間電圧の差電圧の変化に基き回転中の電機子巻
線の回路異常を検出する電機子巻線の回路異常検出方
法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06278591A JP3214708B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 電機子巻線の回路異常検出方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP06278591A JP3214708B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 電機子巻線の回路異常検出方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH04299047A JPH04299047A (ja) | 1992-10-22 |
JP3214708B2 true JP3214708B2 (ja) | 2001-10-02 |
Family
ID=13210356
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP06278591A Expired - Fee Related JP3214708B2 (ja) | 1991-03-27 | 1991-03-27 | 電機子巻線の回路異常検出方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3214708B2 (ja) |
Families Citing this family (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008148490A (ja) * | 2006-12-12 | 2008-06-26 | Toshiba Corp | 回転機駆動システム及び洗濯機並びに回転機の巻線切替え結果確認方法 |
-
1991
- 1991-03-27 JP JP06278591A patent/JP3214708B2/ja not_active Expired - Fee Related
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
JPH04299047A (ja) | 1992-10-22 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
LAPS | Cancellation because of no payment of annual fees |