JP3213860U - 建物の危険度判定・調査治具 - Google Patents

建物の危険度判定・調査治具 Download PDF

Info

Publication number
JP3213860U
JP3213860U JP2017004353U JP2017004353U JP3213860U JP 3213860 U JP3213860 U JP 3213860U JP 2017004353 U JP2017004353 U JP 2017004353U JP 2017004353 U JP2017004353 U JP 2017004353U JP 3213860 U JP3213860 U JP 3213860U
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
building
base plate
inclination
determination
risk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2017004353U
Other languages
English (en)
Inventor
恭彦 濱口
恭彦 濱口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Tokyo Electric Power Co Inc
Original Assignee
Tokyo Electric Power Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Tokyo Electric Power Co Inc filed Critical Tokyo Electric Power Co Inc
Priority to JP2017004353U priority Critical patent/JP3213860U/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3213860U publication Critical patent/JP3213860U/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Landscapes

  • Instructional Devices (AREA)

Abstract

【課題】地震発生後における、地盤破壊による建物全体の沈下を確認するための「メジャー」と、建物の不同沈下による建物全体の傾斜を確認するための「下げ振り」の機能を一つにし、沈下・傾斜の測定量を数値で測定する手法から色で確認する方法へと変更することで、大人から小中校生の子供でも簡単に倒壊危険度判別の調査ができる建物の危険度判定・調査治具を提供する。【解決手段】地震発生後における建物の沈下長および傾斜量を計測して、その危険度を判定・調査するための建物の危険度判定・調査治具Pであって、所定の長さのベースプレート1の一端に、角度調節が可能で、且つスライド自在に設けられている傾斜判定用部材2を備えていることを特徴とする。【選択図】図1

Description

本考案は、地震発生後に生じた、例えば、変電所・マンション・校舎等の建物の傾斜量や沈下長さの応急判定調査に使用する、建物の危険度判定・調査治具に関するものである。
一般的に、地震発生後に建物を使用する際は、「建物応急危険度判定調査」に基づいて建物診断を行い、安全性を確認してから内部診断を行うこととなっている。この建物診断としては、「地盤破壊による建物全体の沈下」、「建築物の不同沈下による建物全体の傾斜」等の調査を実施している。
具体的には、地盤破壊による建物全体の沈下の調査は、巻尺やスケール等の「メジャー」等を使用して実施している。また、建物の不同沈下による建物全体の傾斜の調査は、重錘を使用した「下げ振り」等により実施している。このように、建物の調査の用途に応じて、「メジャー」や「下げ振り」を使い分けている。
また、従来における「下げ振り」としては、例えば、特許文献1に開示されているように、本体部に収納された下げ振り糸と、該下げ振り糸に取り付けられた錘部とを有するものであり、この「下げ振り」の使用に際し、先ず、L型金具を本体部の後部の基準面に直角になる位置に引き出して、アルミバターに掛けて取り付ける。次に、錘部をドラムから引き出して、垂直を見る。
また、「下げ振り」を木材に取り付ける場合には、打ち込み部の頭を叩いて、釘を打ち込んで本体部を取付面に固定する。不使用時には、L型金具を回動させて本体部に添着し、錘部は、本体部の凹部に挿入する。挿入状態においては、錘部の溝がOリングに係合して係止され、錘部が本体部に一体化されている。
この他、特許文献2に開示されているように、「下げ振り」は、下げ振り保持具と下げ振り糸が揺動できるスリット孔が設けられた基準板よりなり、前記下げ振り保持具は、柱等の端部に係合するL型の位置決め部材を有し、前記基準板は、前記位置決め部材に対応するL型の位置決め部材と基準板の両側に設けられた取り付け面と直角な方向の基準目盛りとを有している。
特開平7−83664号公報 特開平7−43161号公報
しかしながら、従来の調査方法では、建物全体の沈下の調査は「メジャー」等を使用し、建物全体の傾斜の調査は「下げ振り」を使用する等、沈下長および傾斜量の測定毎に、異なる調査治具を必要としており、その用意が面倒であった。
また、このような従来の調査治具では、沈下・傾斜の測定量と、倒壊危険度のランキング評価との間の関係を、迅速に把握できないという問題があった。
しかも、地震発生後に建物全体の調査を行うにあたり、「メジャー」や「下げ振り」を使用して測定するのに加え、例えば、「双眼鏡」や「調査表」等を持ち歩くことから、調査対象となる現地での移動も容易でない。
この他、特許文献1及び特許文献2に開示されている「下げ振り」を使用して調査作業を実施する場合には、下げ振り糸に取り付けられた錘部の揺動をいったん静止して安定させることが必要であることから、費やされる時間と労力が極めて大きいものとなる。
そこで、本考案は如上のような従来存した諸事情に鑑み創出されたもので、地震発生後における、地盤破壊による建物全体の沈下を確認するための「メジャー」と、建物の不同沈下による建物全体の傾斜を確認するための「下げ振り」の機能を一つにし、沈下・傾斜の測定量を数値で測定する手法から色で確認する方法へと変更することにより、大人から小中校生の子供に至るまで、簡単に倒壊危険度判別の調査を実施できる、建物の危険度判定・調査治具を提供することを目的とする。
本考案に係る請求項1の考案は、地震発生後における建物の沈下長および傾斜量を計測して、その危険度を判定・調査するための建物の危険度判定・調査治具であって、所定の長さのベースプレートの一端に、角度調節が可能で、且つスライド自在に設けられている傾斜判定用部材を備えていることで、上述した課題を解決した。
この請求項1に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、ベースプレートを建物の外壁に沿うよう水平な地盤に対して垂直に配置し、垂直なベースプレートに対して傾いている建物の外壁に傾斜判定用部材を宛がうことにより、大人から小中校生の子供にいたるまで、地震発生後における建物の傾斜に伴う倒壊危険度の判別調査を簡単に実施することができる。
また、本考案に係る請求項2の考案は、前記ベースプレートは、前記傾斜判定用部材が下方に位置するようにして、建物の外壁に沿うように水平な地盤に対して垂直に配置され、前記ベースプレートの前記傾斜判定用部材は、傾斜している建物の外壁との離隔距離を測定するものであることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項2に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、建物の外壁に沿うように垂直に配置されたベースプレートの一端の傾斜判定用部材を使って、傾斜している建物の外壁との離隔距離を測定することで、地震発生後における、地盤破壊による建物の不同沈下に伴う建物全体の傾斜量を容易に確認することができる。
さらに、本考案に係る請求項3の考案は、前記ベースプレートは、前記傾斜判定用部材が上方に位置するようにして、建物の外壁に沿うように配置され、前記ベースプレートの端部を、沈下した建物の地盤の亀裂に挿入して、地盤からの沈下長を測定するものであることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項3に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、ベースプレートの端部を使って、地震発生後における、地盤破壊による建物全体の沈下長を容易に確認することができる。
さらに、本考案に係る請求項4の考案は、前記ベースプレートは、スライドして伸縮自在な複数のチャンネル部材により構成されていることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項4に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、複数のチャンネル部材を短縮状態となるようにスライドすることで、保管場所にコンパクトに収納することができ、しかも、使用時においては簡単に伸展状態にして、調査を実施することができる。
さらに、本考案に係る請求項5の考案は、前記ベースプレートは、折り畳み可能な複数の帯板部材により構成されていることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項5に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、複数の帯板部材を短縮状態となるように折り畳むことで保管場所にコンパクトに収納することができ、しかも、使用時においては簡単に伸展状態にして、調査を実施することができる。
さらに、本考案に係る請求項6の考案は、前記ベースプレートの一端に所定のネジ部を設ける一方、前記ベースプレートの一端に配置する前記傾斜判定用部材は、所定の長さを有し、その長さ方向に沿うようにスリットが設けられており、前記ベースプレートのネジ部と前記傾斜判定用部材のスリットを係合させて、前記ベースプレートの一端に、前記傾斜判定用部材を回転可能・スライド自在に取り付けていることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項6に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、ベースプレートを手に持ってぶら下げ、水平な地盤に対して垂直の状態にしてから、一端の傾斜判定用部材を建物の外壁に当接するようスリットに沿ってスライドさせるだけで、傾斜の調査作業を即座に実施できる。また、極めて短時間のうちに調査作業を完了できる。
さらに、本考案に係る請求項7の考案は、前記傾斜判定用部材は、その全体が傾斜評価ランク別に色分けされていることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項7に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、建物の傾斜評価ランクを色認識によって迅速に把握することができ、小中校生の子供でも簡単に倒壊危険度判別の調査を実施できる。
さらに、本考案に係る請求項8の考案は、前記ベースプレートは、その全体が沈下評価ランク別に色分けされていることで、同じく、上述した課題を解決した。
この請求項8に係る建物の危険度判定・調査治具によれば、建物の沈下評価ランクを色認識によって迅速に把握することができ、小中校生の子供でも簡単に倒壊危険度判別の調査を実施できる。
本考案に係る建物の危険度判定・調査治具により、地震発生後における、地盤破壊による建物全体の沈下を確認するための「メジャー」と、建物の不同沈下による建物全体の傾斜を確認するための「下げ振り」の機能を一つにし、沈下・傾斜の測定量を数値で測定する手法から色で確認する方法へと変更することで、大人から小中校生の子供でも簡単に倒壊危険度判別の調査を実施することができる。
また、建物の危険度判定・調査治具を手に持ってぶら下げ、水平な地盤に対して垂直にするだけで、沈下・傾斜の調査作業を即座に実施できると共に、極めて短時間のうちに調査作業を完了できる。
さらに、本考案によれば、建物の危険度判定・調査治具の他に例えば「双眼鏡」や「調査表」等を持ち歩く必要がないため、調査対象となる現地での移動も容易である。
本考案の一実施形態における建物の危険度判定・調査治具の使用状態の概略を示す斜視図である。 同じく使用状態を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 建物全体の傾斜の調査状態を示すもので、(a)は傾斜評価ランクA、(b)は傾斜評価ランクB、(c)は傾斜評価ランクCの場合の説明図である。 建物全体の沈下の調査状態を示すもので、(a)は傾斜評価ランクA、(b)は傾斜評価ランクB、(c)は傾斜評価ランクCの場合の説明図である。 建物の危険度判定・調査治具の折り畳み収納の一例を示すもので、(a)は先端側の傾斜測定用部材を折り畳む直前状態の正面図、(b)は中間のベースプレートを2つ折りに畳む直前の状態の正面図、(c)は中間のベースプレートを折り畳んだ状態の正面図である。 他例における建物の危険度判定・調査治具の使用状態の概略を示す斜視図である。 同じく他例における建物の危険度判定・調査治具の使用状態を示すもので、(a)は正面図、(b)は側面図、(c)は平面図である。 他例における建物の危険度判定・調査治具のスライド収納の一例を示すもので、(a)乃至(e)は先端側の傾斜測定用部材を回動してベースプレート側にスライド収納した状態を順次示す正面図である。
以下に、図面を参照して、本考案の一実施の形態について説明する。
<実施の形態>
本考案に係る建物Qの危険度判定・調査治具P(以後、治具本体Pと略称する)は、図1及び図2に示すように、折り畳み可能な複数の帯板部材1a,1b,1cによって形成されている所定の長さのベースプレート1と、該ベースプレート1の一端に、角度調節が可能で、且つスライド自在に設けられている傾斜判定用部材2と、を備えている。
ベースプレート1は、帯板部材1aの端部と帯板部材1bの端部が枢軸3によって回動自在に連結され、帯板部材1bの他の端部と帯板部材1cの端部が枢軸3によって回動自在に連結されている。
そして、帯板部材1a,1b,1cそれぞれを直線状に伸ばした状態で、枢軸3の箇所を覆うように、例えば、面ファスナもしくは粘着テープ等のカバー部材4を、帯板部材1aの端部と帯板部材1bの端部、帯板部材1bの他の端部と帯板部材1cの端部それぞれに貼着している。
ベースプレート1は、その全体が沈下評価ランク別に色分けされている。
例えば、図1、図2、図5に示すように、ベースプレート1の傾斜判定用部材2が取付けられている一端から他端側にかけて、沈下深度の最も大きい「赤」・中度の沈下深度を示す「黄」・比較的軽度の沈下深度を示す「青」の3色に色分けされている。
本図においては、帯板部材1aは「赤」と「黄」の色が半々に設けられ、帯板部材1bは全体が「黄」の色に設けられ、帯板部材1cは「黄」と「青」の色が半々に設けられている。
傾斜判定用部材2は、所定の長さの帯板によって形成され、その長さ方向に沿うようにスリット6が設けられている。そして、ベースプレート1の帯板部材1aの一端に設けられたネジ部5と傾斜判定用部材2のスリット6を係合させることで、ベースプレート1に対して傾斜判定用部材2自体が回転可能・スライド自在となるように取付けられている。
傾斜判定用部材2は、その全体が傾斜評価ランク別に色分けされている。
例えば、斜判定用部材2の長手方向に沿っての基端から先端にかけて、倒壊危険性の最も高い「赤」・中度の倒壊危険性を示す「黄」・比較的軽度の倒壊危険性を示す「青」の3色に色分けされている。
本実施形態では、例えば、変電所等の建物Qを利用するにあたって、地震発生後に、建物Qの安全性診断を目的とし、建物Qの沈降および傾斜の調査をする運用としているその調査において、沈降長および傾斜量に応じ、危険度をA〜Cヘランキングして評価している。
沈下長の測定では、ベースプレート1は、Aランク:0.2m以下、Bランク:0.2〜1.0m、Cランク:1.0m超、に応じて「青」・「黄」・「赤」と色分けした構造としている。
傾斜量の測定では、傾斜判定用部材2は、Aランク:1/60以下、Bランク:1/60〜1/30、Cランク:1/30超、に応じて「青」・「黄」・「赤」と色分けした構造としている。尚、図示の例では、20mm/1200mm=1/60のAランクとしている。
このように「メジャー」と「降り下げ」の機能を1つにし、数値を読むのでなく、色で判断することで、計算する手間が省け、大人や子供でも誰にでも調査が可能となると共に、調査に要する時間を半減できるのである。
治具本体Pの収納保管時には、図5に示すように、先ず、傾斜判定用部材2をネジ部5を軸にして帯板部材1a側に折り畳んだ後、ベースプレート1におけるカバー部材4を取外してから、帯板部材1a,1cそれぞれを枢軸3を軸にしてそれぞれ同一平面内にて回動させて互いに内側の中間の帯板部材1b側に折り畳む。
これによって、治具本体Pを保管場所にコンパクトに収納することができ、且つ収納時の保管スペースも小さくて済む。しかも、使用時においては治具本体Pを簡単に伸展状態にして、調査を実施することができる。
このようにベースプレート1自体は、収納時のサイズを小さくでき、建物Qの玄関の傘立てや靴ベラのフック等に置いておけると同時に、普段から目の付く場所に置いておけるため、必要なときに即座に調査を実施できる。
尚、ネジ部5を介して中間の帯板部材1b側に折り畳む代わりに、中間の帯板部材1bに対し、帯板部材1a,1cそれぞれを不図示のヒンジ部によって折り畳む構成としても良い。
次に、本考案に係る治具本体Pの使用方法について、図3及び図4に基づき、詳細に説明する。
建物Qの傾斜量を調査する場合、図3に示すように、ベースプレート1は、傾斜判定用部材2が下方に位置するようにして、建物Qの外壁に沿うように、水平な地盤に対して垂直に配置する。
即ち、ベースプレート1の上端を手に持ってぶら下げることで、重力に任せて吊持された状態となし、これによって垂直なベースプレート1に対して、建物Qの外壁が傾いた状態となる。
そして、ベースプレート1の一端において傾斜判定用部材2の先端が建物Qの外壁に当接するよう角度調節と同時にスライド調節を行い、建物Qの外壁との離隔距離を測定する。
図3(a)は、上記したAランクの場合を示している。即ち、傾斜判定用部材2の「青」の色の一部分が建物Qの外壁に向けて突出していることから、建物Qの外壁との離隔距離は、20mm/1200mm=1/60のAランクと判定できる。
図3(b)は、上記したBランクの場合を示している。即ち、傾斜判定用部材2の「青」の色に加えてさらに「黄」の色の一部分が建物Qの外壁に向けて突出していることから、建物Qの外壁との離隔距離は、1/60〜1/30のBランクと判定できる。
図3(c)は、上記したCランクの場合を示している。即ち、傾斜判定用部材2の「青」及び「黄」の色に加えてさらに「赤」の色の一部分が建物Qの外壁に向けて突出していることから、建物Qの外壁との離隔距離は、1/30超のCランクと判定できる。
尚、地盤に対する建物Qの外壁の傾斜角が鋭角の場合は、傾斜判定用治具2をベースプレート1の下部に位置するようにして使用する。一方、地盤に対する建物Qの外壁の傾斜角が鈍角の場合は、ベースプレート1を倒立させ、傾斜判定用治具2がベースプレート1の上部に位置するようにして使用する。
次に、建物Qの沈下長を調査する場合、図4に示すように、ベースプレート1は、傾斜判定用部材2が上方に位置するようにして、建物Qの外壁に沿うように配置させる。そして、ベースプレート1の端部(帯板部材1c側)を、沈下した建物Qの地盤の亀裂に挿入して、地盤からの沈下長を測定する。
図4(a)は、上記したAランクの場合を示している。即ち、ベースプレート1の「青」の色の一部分が建物Qの地盤の亀裂に挿入していることから、地盤に対する建物Qの沈下長は、0.2m以下のAランクと判定できる。
図4(b)は、上記したBランクの場合を示している。即ち、ベースプレート1の「青」の色に加えてさらに「黄」の色の一部分が建物Qの地盤の亀裂に挿入していることから、地盤に対する建物Qの沈下長は、0.2m〜1.0mのBランクと判定できる。
図4(c)は、上記したCランクの場合を示している。すなわち、ベースプレート1の「青」及び「黄」の色に加えてさらに「赤」の色の一部分が建物Qの地盤の亀裂に挿入していることから、地盤に対する建物Qの沈下長は、1.0m超のCランクと判定できる。
次に、本実施形態の他の例について、図6乃至図8に基づき、詳細に説明する。
本例では、ベースプレート11は、スライド伸縮自在な複数のチャンネル部材(断面コ字形の溝型鋼)11a,11bによって形成されている。即ち、幅径サイズの違う「Cチャンネル」を2本使用し、片方の「Cチャンネル」の中をもう一つの「Cチャンネル」がスライドする構造とすることで、保管時においては、「Cチャンネル」同士を短縮方向にスライドさせることで、治具本体Pを保管場所にコンパクトに収納することができ、且つ収納時の保管スペースも小さくて済む。しかも、使用時においては「Cチャンネル」同士を簡単に伸展状態にして、調査を実施することができる。
具体的には、図6及び図7に示すように、ベースプレート11は、幅径サイズが大きいチャンネル部材11bと、幅径サイズが小さいチャンネル部材11aとを備え、ベースプレート1の上方側となる一方のチャンネル部材11bの断面コ字形の溝型内に、ベースプレート1の下方側となる他方のチャンネル部材11aが断面コ字形の溝型を互いに向き合わせるようにして挿入されている。
また、一方のチャンネル部材11bの底面には、長手方向に沿ってスリット14が設けられ、他方のチャンネル部材11aに取付けた蝶ネジ13とスリット14を係合させることで、一方のチャンネル部材11bに対して他方のチャンネル部材11aが伸縮自在となると同時にスリット14の適宜の位置で蝶ネジ13により他方のチャンネル部材11aが固定できるようにしている。
上記した本実施形態と同様に、ベースプレート11は、その全体が沈下評価ランク別に色分けされている。例えば、図6に示すように、一方のチャンネル部材11bは、上端から比較的軽度の沈下深度を示す「青」と、中度の沈下深度を示す「黄」の色が半々に設けられ、他方のチャンネル部材11aは、上端から中度の沈下深度を示す「黄」と、沈下深度の最も大きい「赤」の色が半々に設けられている。
図6及び図7に示すように、他方のチャンネル部材11aの先端部には、所定の長さの帯板によって形成された傾斜判定用部材12が取付けられている。この傾斜判定用部材12の横幅は、他方のチャンネル部材11aの断面コ字形の溝型内に納められる程度の大きさを有している(図8参照)。
即ち、傾斜判定用部材12の長さ方向に沿うようにスリット16が設けられ、他方のチャンネル部材11aの先端部に設けられた蝶ネジ等のネジ部15と傾斜判定用部材12のスリット16をスプリング17を介して係合させることで、他方のチャンネル部材11aに対して傾斜判定用部材12自体が回転可能・スライド自在となるように取付けられている。
上記した本実施形態と同様に、傾斜判定用部材12は、その全体が傾斜評価ランク別に色分けされている。例えば、傾斜判定用部材12の長手方向に沿っての基端から先端にかけて、倒壊危険性の最も高い「赤」・中度の倒壊危険性を示す「黄」・比較的軽度の倒壊危険性を示す「青」の3色に色分けされている。
治具本体Pの収納保管時には、図8に示すように、先ず、傾斜判定用部材12をいったん緩めたネジ部15を軸にして他方のチャンネル部材11aと直列となるように引き伸ばし方向に揺動した後(図8(a)、(b)参照)、傾斜判定用部材12を他方のチャンネル部材11aの断面コ字形の溝型内に挿入する(図8(c)参照)。
さらに、蝶ネジ13を緩めて下方に位置する他方のチャンネル部材11aを、上方に位置する一方のチャンネル部材11bの断面コ字形の溝型内に挿入する(図8(d)、(e)参照)。これにより、治具本体Pは、略一方のチャンネル部材11bの長さに短縮される。
このようにベースプレート1自体は、収納時のサイズを小さくでき、建物Qの玄関の傘立てや靴ベラのフック等に置いておけると同時に、普段から目の付く場所に置いておけるため、必要なときに即座に調査を実施できる。
その他、一々例示はしないが、本考案は、その趣旨を逸脱しない範囲内において、種々の変更が加えられて実施されるものである。
本考案は、地震発生後に生じた、例えば、変電所・マンション・校舎等の建物Qの傾斜量や沈下長さの応急判定調査に使用する他に、送電線用鉄塔等の危険度判定・調査治具として、種々の作業現場において、幅広く利用されるものである。
P…治具本体
Q…建物
1…ベースプレート
1a…帯板部材
1b…帯板部材
1c…帯板部材
2…傾斜判定用部材
3…枢軸
4…カバー部材
5…ネジ部
6…スリット
11…ベースプレート
11a…チャンネル部材
11b…チャンネル部材
12…傾斜判定用部材
13…蝶ネジ
14…スリット
15…ネジ部
16…スリット
17…スプリング

Claims (8)

  1. 地震発生後における建物の沈下長および傾斜量を計測して、その危険度を判定・調査するための建物の危険度判定・調査治具であって、
    所定の長さのベースプレートの一端に、角度調節が可能で、且つスライド自在に設けられている傾斜判定用部材を備えていることを特徴とする、建物の危険度判定・調査治具。
  2. 前記ベースプレートは、前記傾斜判定用部材が下方に位置するようにして、建物の外壁に沿うように水平な地盤に対して垂直に配置され、前記ベースプレートの前記傾斜判定用部材は、傾斜している建物の外壁との離隔距離を測定するものである請求項1に記載の建物の危険度判定・調査治具。
  3. 前記ベースプレートは、前記傾斜判定用部材が上方に位置するようにして、建物の外壁に沿うように配置され、前記ベースプレートの端部を、沈下した建物の地盤の亀裂に挿入して、地盤からの沈下長を測定するものである請求項1に記載の建物の危険度判定・調査治具。
  4. 前記ベースプレートは、スライドして伸縮自在な複数のチャンネル部材により構成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の建物応急危険度判定調査治具。
  5. 前記ベースプレートは、折り畳み可能な複数の帯板部材により構成されている請求項1乃至3のいずれかに記載の建物の危険度判定・調査治具。
  6. 前記ベースプレートの一端に所定のネジ部を設ける一方、前記ベースプレートの一端に配置する前記傾斜判定用部材は、所定の長さを有し、その長さ方向に沿うようにスリットが設けられており、前記ベースプレートのネジ部と前記傾斜判定用部材のスリットを係合させて、前記ベースプレートの一端に、前記傾斜判定用部材を回転可能・スライド自在に取り付けている請求項1乃至3のいずれかに記載の建物の危険度判定・調査治具。
  7. 前記傾斜判定用部材は、その全体が傾斜評価ランク別に色分けされている請求項1乃至3又は6のいずれかに記載の建物の危険度判定・調査治具。
  8. 前記ベースプレートは、その全体が沈下評価ランク別に色分けされている請求項1乃至6のいずれかに記載の建物の危険度判定・調査治具。
JP2017004353U 2017-09-22 2017-09-22 建物の危険度判定・調査治具 Active JP3213860U (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004353U JP3213860U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 建物の危険度判定・調査治具

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2017004353U JP3213860U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 建物の危険度判定・調査治具

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP3213860U true JP3213860U (ja) 2017-12-07

Family

ID=60580419

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017004353U Active JP3213860U (ja) 2017-09-22 2017-09-22 建物の危険度判定・調査治具

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3213860U (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102534114B1 (ko) * 2023-01-17 2023-05-18 인프라안전 주식회사 구조물 균열길이 점검을 위한 안전진단장치

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR102534114B1 (ko) * 2023-01-17 2023-05-18 인프라안전 주식회사 구조물 균열길이 점검을 위한 안전진단장치

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5325883B2 (ja) 測量用標尺
US5440818A (en) Versatile measuring device
CN108663021B (zh) 建筑墙体垂直度检测装置及使用该装置的检测方法
US4228588A (en) Grade checker
US2232824A (en) Measuring pole
KR200408374Y1 (ko) 도로의 측구 감리용 검측기
US6209210B1 (en) Leveling rod
KR100928662B1 (ko) 다용도 측량기
WO2006089061A3 (en) Multi-purpose tool
JP3213860U (ja) 建物の危険度判定・調査治具
US6836969B1 (en) Sliding gauge for making measured markings
Bragg An improved tree height measurement technique tested on mature southern pines
EP0013683A1 (fr) Niveau mètre marqueur diviseur
CN106705932B (zh) 一种军事地形学野外综合测绘装置
CN210862655U (zh) 一种便携式墙体垂直度检测装置
US20130047450A1 (en) Optical Vertical Plumb Measuring Device
CN208968541U (zh) 一种工程造价用测量尺
US4219939A (en) Method and device for surveying the basal area of a forest stand
KR20180114383A (ko) 다용도 포스트용 접이식 수직수평계
CN210564510U (zh) 钻机激光角度仪
CN209102060U (zh) 一种建筑工程管理用测量工具
KR200463225Y1 (ko) 학습용 주향 및 경사 측정장치
CN208635827U (zh) 一种新型建筑工程测量仪器
US8898917B1 (en) Combination level and protractor
CN207622661U (zh) 一种孔径测量装置

Legal Events

Date Code Title Description
R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 3213860

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250