JP3212718U

JP3212718U - 畳

Info

Publication number: JP3212718U
Application number: JP2017003241U
Authority: JP
Inventors: 正美戸塚
Original assignee: 株式会社コクショウ
Priority date: 2017-07-18
Filing date: 2017-07-18
Publication date: 2017-09-28
Anticipated expiration: 2027-07-18

Abstract

【課題】従来の畳に比べて耐久性（耐摩耗性）が極めて高く、仮に旅行者が畳の上で重い荷物を引きずったとしてもまったく摩耗せず数年から数十年は交換不要となる畳を提供する。【解決手段】繊維強化樹脂のファイバーで織られた畳表１１０を、畳床１３０のおもて面に組み合わせ、畳表のサイドを畳床の側面に折り返した状態で畳表と畳床とを熱プレスにより接着して畳とする。畳表１１０と畳床１３０との間にはクッションを持たせる不織布シート１４０が介装されている。【選択図】図５

Description

本考案は畳に関する。

近年、訪日する外国人観光客が増加しており、さらに東京オリンピックも開催されることから、ますます訪日外国人の増加が期待されている。
外国人には「和風」が好まれることから、旅館や民泊宿はもちろん、ホテルでも内装を和風にすることが増えてきている。
和風の内装の中でも特に人気なのが畳であり、宿泊者の居室内はもちろんのこと、エントランス（玄関）や廊下も畳敷きにする内装も増えてきている。

外国人観光客の趣向に応えて畳敷きにするのはよいが、１つ問題がある。
外国人にとっては畳も床材であって、畳は傷み易いとか編み目の方向がある、などとは思いもよらず、畳の上であってもキャスター付きスーツケースをゴロゴロ引いたり、荷物を引きずったりしてしまう。
旅行者の荷物は相当な重量であるから、天然の藺草の畳では、エントランスや廊下はもちろん、居室用の畳であっても数日ももたない。

天然藺草の畳表に代えて樹脂製の畳表も実用化されており、例えばポリプロピレンのシートに畳の模様を転写したものや、ポリプロピレンのフィラメントを畳のように編んだものもある。
しかし、従来の樹脂製（例えばポリプロピレン製）の畳表は、液体（お茶やジュース）が浸み込みまず、掃除が楽というのが主な特長であった。
天然の藺草に比べると耐久性もあるし、畳の扱いを知っている日本人にとってはメンテナンス不要の半永久品といえるようなものであるが、外国人旅行者がスーツケースを引きずったりすれば、当然ながら無残に損傷する。
旅館やホテル、民泊宿の経営者にすると、毎月のように床材（畳）のメンテナンスや張り替えが発生するとなると、費用も手間もかかる。
従来品をはるかに超える耐久性を有する畳ユニットが求められている。

本考案の畳１００は、
繊維強化樹脂１１２のファイバーで織られた畳表１１０を、畳床１３０のおもて面に組み合わせ、前記畳表１１０のサイドを前記畳床１３０の側面に折り返した状態で前記畳表１１０と前記畳床１３０とを接着してなる。

本考案では、
前記畳表１１０と前記畳床１３０との間にはクッション性を持たせる不織布シート１４０が介装されている
ことが好ましい。

本考案の畳の外観斜視図である。畳１００のおもて面を構成する畳表１１０の組織を表す図である。畳表１１０の織り組織の様式図である。畳の製造工程を説明する模式図である。畳の製造工程を説明する模式図である。畳の製造工程を説明する模式図である。

本考案の実施形態を図示するとともに図中の各要素に付した符号を参照して説明する。
図１は、本考案の畳の外観斜視図である。
本考案の畳１００は、外観上は従来の畳１００と変わることなく、縦が８００〜１０００ｍｍ、横が８００〜１９００ｍｍ、厚みが１５〜５５ｍｍの畳１００である。
図２は、畳１００のおもて面を構成する畳表１１０の組織を表す図である。
また、図３は、畳表１１０の織り組織の様式図である。

畳表１１０は、従来の畳と同じように繊維（ファイバー）を織ったものであるが、繊維としては繊維強化樹脂１１２を用いている。
繊維強化樹脂１１２のマトリックス母材となる樹脂としては、塩化ビニル、ポリエチレン、ポリエステル、ポリプロピレン、ＡＢＳ樹脂、ＰＥＴなどが挙げられ、なかでも塩化ビニルが好適である。繊維強化樹脂１１２に混入させる繊維としては、グラスファイバー、アラミド、ポリエステル、ボロンファイバーが例として挙げられる。

畳表１１０に畳床１３０を組み合わせて畳１００にする。
図４に示すように畳表１１０と畳床１３０との間に不織布シート１４０を配する。
畳表１１０と不織布シート１４０との間、および、畳床１３０と不織布シート１４０との間を接着剤１６１で接着する。

次に、図５に示すように、畳表１１０のサイドを畳床１３０の裏側に巻き返し、畳床１３０の側面から裏面にかけて接着剤１６２を塗布し、さらに加熱プレスする。

次に、図６に示すように、畳床１３０の裏面に段差がなくなるように不織布シート１４０を貼り、裏面材として熱融着シート１５０を貼る。

なお、不織布シート１４０はクッション性を持たせるためのものであり、居室用の畳１００には不織布シート１４０があった方がよいが、廊下やエントランス、ロビー用の畳１００にはなくてもよい。
従来の天然藺草や従来の樹脂製（例えばポリプロピレン製）の畳表であればそれ自体がある程度の柔らかさを兼ね備えており、少しクッション性を持っているが、本考案のように極めて強度が高く耐久性のある素材を用いた畳表１１０となるとやや堅く感じることも有り得る。そこで、不織布シート１４０を畳表１１０と畳床１３０との間に介装しておくことでちょうどよいクッション性を得ることができる。

以上に説明した畳１００は、従来の畳に比べて耐久性（耐摩耗性）が極めて高く、仮に旅行者が畳の上で重い荷物を引きずったとしてもまったく摩耗せず数年から数十年は交換不要となる。

なお、本考案は上記実施の形態に限られたものではなく、趣旨を逸脱しない範囲で適宜変更することが可能である。

Claims

繊維強化樹脂１１２のファイバーで織られた畳表１１０を、畳床１３０のおもて面に組み合わせ、前記畳表１１０のサイドを前記畳床１３０の側面に折り返した状態で前記畳表１１０と前記畳床１３０とを接着してなる畳。
請求書１に記載の畳において、
前記畳表１１０と前記畳床１３０との間にはクッション性を持たせる不織布シート１４０が介装されている畳。