JP3212301U

JP3212301U - ポータブル輸液バッグ

Info

Publication number: JP3212301U
Application number: JP2017001744U
Authority: JP
Inventors: 孝純横井
Original assignee: 孝純横井
Priority date: 2017-04-02
Filing date: 2017-04-02
Publication date: 2017-09-07
Anticipated expiration: 2027-04-02

Abstract

【課題】点滴中の移動時における接触危険の軽減、行動範囲の拘束改善、自由度の向上、サイズの小型化、軽量化を図ることが可能となる自給式ポータブル輸液バッグを提供する。【解決手段】透明素材からなる外側輸液バッグ１の内側底部に位置する開口部５に、輸液４を収容する伸張性・収縮性の高い薄く透明な伸縮素材３からなる球形状の内側輸液バッグ２を装着した二重構造の輸液バッグ形状を特徴とする。【選択図】図１

Description

本考案は、伸縮素材の機能特性を利用した軽量型の自給式ポータブル輸液バッグに関するものである。

従来は、点滴中に移動する場合、輸液バッグを可動式輸液スタンドに吊るして移動する。または輸液バッグをポータブル輸液装置に収納しポータブル輸液装置を持ち運ぶ必要があった。

従来の可動式輸液スタンドは、通行人と接触する危険性、階段昇降の困難性、トイレ使用時の不便性、在宅医療における宅内移動の不自由・不便性という欠点がある。
また、従来のポータブル輸液装置は、輸液バッグの収納ケースと輸液バッグに外部圧力を加える動力装置で構成され、ポータブル輸液装置は輸液バッグより大きく総重量は重くなること、輸液バッグのサイズ、種類、形状によりポータブル輸液装置を使用できない、または十分に機能を果たせない欠点がある。

本考案はこれらの欠点を鑑み、従来の可動式輸液スタンドまたはポータブル輸液装置を使用せず、本考案のみで点滴中に移動が可能となる。従って、点滴中の移動時における接触危険の軽減、行動範囲の拘束改善、自由度の向上、サイズの小型化、軽量化を図ることが可能となり、前述の欠点を解決するものである。

本考案は、輸液バッグを二重構造化し、外側輸液バッグの内部に輸液を収容する伸縮素材で形成した内側輸液バッグを装着する。外側輸液バッグは、内側輸液バッグを外部との摩擦や衝撃から保護し破損、破裂を防止する。内側輸液バッグは伸縮素材の特性により袋状に膨張し輸液を収容する。点滴使用時に開口部に導管チューブ針を刺すと、内側輸液バッグの収縮力および圧力の均衡作用により内側輸液バッグ内の輸液が自給的に導管チューブに押し出され、点滴の持続が可能になる。

本考案により、輸液バッグ本体に自給機能を備えることが可能となり、点滴中の移動時において可動式輸液スタンドまたはポータブル輸液装置を使用せずに、本考案のみで点滴が継続可能となり、上記の課題を解決するものである。

本考案にあっては次に列挙する効果が得られる。
（１）本考案は、伸縮素材の収縮力および圧力の均衡作用の働きにより、輸液を導管チューブに自給する機能を備え、本考案を持ち運ぶのみで点滴の持続が可能となる。従って、可動式輸液スタンドまたはポータブル輸液装置は不要となり、点滴中の移動時の危険性軽減、行動範囲の拘束改善、自由度の向上、利便性の向上、コンパクト化、軽量化における効果が得られる。

（２）本考案の輸液バッグに注射針等を刺し、異物を混入させる行為が万が一発生した場合、本考案の内部輸液バッグは注射針等の挿入時に破裂するため、視認性により外部からの異物混入を検知する効果が得られる。

（３）本考案は、既存技術により製品化が可能であるため、開発・製造コストを安価に抑制でき、経済的メリットが高い。本考案は従来の輸液バッグへの汎用性が高く、企業の製品標準化が図り易く、医療現場、国内海外市場への普及が見込める。

（４）本考案による高付加価値な輸液容器を提供することで上記（１）の効果が得られ「患者ＱＯＬの向上」を図ることができる。

本考案の一実施例を示す構成図

本考案は、外側輸液バッグと内側輸液バッグで構成する。外側輸液バッグ内部の中央下部に内側輸液バッグを装着する。外側輸液バッグは、内側輸液バッグを摩擦や衝撃から保護し破損、破裂を防止する。内側輸液バッグは伸縮素材で水風船のように膨張し輸液を収容する。

内側輸液バッグ素材の具体例としてイソプレンゴムを使用する。イソプレンゴムは医療用の製品に広く使われており、素材特性として柔軟性に優れ、高い引張強度、引裂強度を保持し、天然ゴム由来のアレルギー反応を引き起こさない特徴を持つ。尚、伸縮素材はイソプレンゴムに限定するものではない。同等以上の機能を有する他の素材がある場合は代替する。

点滴時に導管チューブ針を開口部に刺すと内側輸液バッグに伸縮素材の収縮力および圧力の均衡作用が働き、輸液が導管チューブに自給的に供給され、本考案のみで点滴を持続可能にする。

本考案は、輸液製剤を製造する企業または産業で利用される

１外側輸液バッグ
２内側輸液バッグ
３伸縮素材
４輪液
５開口部
６導管チューブ針
７導管チューブ
８取手
９内側輸液バッグ収容スペース

Claims

本考案は、輸液バッグを伸縮素材（イソプレンゴムまたは同等機能を有する素材）で形成することで、伸縮素材の収縮力および圧力の均衡作用により輸液バッグ内の輸液を自給的に導管チューブへ供給し、点滴中の移動時に可動式輸液スタンドまたはポータブル輸液装置を使用せず、点滴を継続することを可能とする。
本考案は、輸液バッグを伸縮素材（イソプレンゴムまたは同等機能を有する素材）で形成することで、輸液バッグ内に注射針等により異物を混入する行為が発生した場合、伸縮素材の特性により当該輸液バッグは破裂するため、視認性により異物混入を察知できる機能を有すると共に当該行為の抑止効果が図れる。